フォナック ターゲット 操作ガイド

3.2
操作ガイド
Phonak TargetTM3.2 Handbook 2014/01 R1.0
目次
顧客管理 ................................................................. 2
1.
7.
その他 ................................................................... 36
顧客データの管理 ................................................... 2
メディアプレーヤ ..................................................... 36
トレーニングモード ............................................... 2
製品ツール ................................................................ 37
個人情報の入力....................................................... 3
テスト設定 ............................................................ 37
エクスポートとインポート .................................... 3
アップグレードとリセット ................................... 37
フィッティングセッション .................................... 4
ブルートゥースのペアリング ............................... 38
画面の構成.................................................................. 4
言語パックアシスタント ...................................... 38
ダッシュボードについて ............................................ 4
Phonak Target セットアップ .................................... 39
タブについて .............................................................. 5
概要 ....................................................................... 39
顧客 ......................................................................... 5
私のプロフィール ................................................. 39
機器 ......................................................................... 6
フィッティングセッション ................................... 39
フィッティング....................................................... 8
ジュニアモード ..................................................... 41
微調整 ....................................................................11
レポート ................................................................ 41
データログ ............................................................ 18
フィッティング機器 .............................................. 41
音素認識テスト..................................................... 19
サウンドシステム ................................................. 41
機器オプション(補聴器) .................................. 20
インターネット接続 .............................................. 41
2.
機器オプション(アクセサリ) ........................... 21
フィッティングセッションの終了........................ 24
検査用の設定について .......................................... 25
フォナック コムパイロットをジェネリック状態に
設定する ............................................................... 27
ジュニアモードについて ...................................... 29
3.
ジュニアモードの設定方法 ...................................... 29
新たにフィッティングを始める場合 .................... 29
途中で変更する場合 ............................................. 29
ジュニアモード初期設定 .......................................... 30
オージオグラムダイレクト .................................. 31
4.
オージオグラムダイレクトを開始する .................... 31
測定画面の説明 ........................................................ 32
5.
補聴器設定の転送 ................................................. 33
6.
Phonak Target バックアップツールの使い方 .... 35
顧客データのバックアップ .................................. 35
顧客データの自動バックアップ ........................... 35
顧客データの復元 ................................................. 35
1|
8.
フィッティングケーブル ...................................... 42
1. 顧客管理
(スタンドアローン版のみ)
顧客データの管理
新規顧客を作成するには、
「顧客とセッション」ウィンドウの左下にある
をクリックします。
をクリックすると保存されている顧客データが表示されます。
既存顧客の場合は目的の顧客名を選択し
顧客情報を確認・編集するには
(または
)をクリックします。
を、削除する場合は
をクリックします。
をクリックすると、フィッティングセ
ッションを開かなくても、フィッティングレポートを
印刷することができます。
トレーニングモード
補聴器を接続しなくても、ソフトウェアの機能を最大
限学ぶことができます。このモードでは、補聴器をイ
ンターフェースと接続していなくても、オージオグラ
ムダイレクトやハウリングテストなど、すべての機能
をシミュレーションすることができます。
のプルダウンメニューから呼び出
せます。トレーニングモードでは、すべての耳掛け型
補聴器が利用可能です。
なお、この機能ではセッションの保存、およびエクス
ポートはできません。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|2
個人情報の入力
顧客一覧では
・
・
の各項目をクリックすることで、項目順に並べ替えを行い
ます。
顧客の個人情報を入力します。
・フリガナ欄は必須項目です
・生年月日は半角数字で入力してください
・年齢によりフィッティングモードが自動選択されます
エクスポートとインポート
Phonak Target では顧客データのエクスポート(ファイ
ル書き出し)とインポート(ファイル読み込み)が可
能です。
をクリックすると保存するファイル名とフォルダの選択ができます。分かりやすいようファイル名を入
力し保存ボタンをクリックします。エクスポートが終了すると、指定したフォルダに拡張子“.export”のファイル
が作成されます。このファイルをコピーしたり電子メールで送付したりすることで、別の PC にフィッティング
データを送ることができます。
●全ての顧客をエクスポート
全ての顧客データを 1 つのファイルにまとめて保存します。
●匿名でエクスポート
顧客名を伏せて保存します。
●NOAH へエクスポート
NOAH3 形式(*.nha)に変換して保存します。
※
顧客名に全角文字がある場合文字化けしますので必要に応
じて半角英数字を使用してください。
3|
2. フィッティングセッション
画面の構成
フィッティング画面の構成と名称は以下のとおりです。
アンドゥ(元に戻す)/
補聴器設定の比較
リドゥ(やり直し)
メニューバー
メディアプレーヤ
ダッシュボード
タブ
作業エリア
ダッシュボードについて
フィッティングセッションでは、画面上部にダッシュボードと呼ばれるスペースがあり、様々なアイコンが表示
されます。ダッシュボードは、フィッティング中いつでも表示され、アイコンをクリックするとどの画面から
でも目的の画面/機能に 1 クリックでアクセスできます。
顧客の
オージオ
ミュートの
補聴器
音響パラ
詳細
グラム
オン/オフ
の接続
メータ
アクセサリ
再計算
ハウリングと
基本調整
データログ
微調整
機器
オプション
実耳テスト
※
「ロジャー(FM)」アイコンはカーソルを置いてバルーンを表示させると
のボタンが表示されます
(FM サクセスウェアが別途必要です)
Phonak TargetTM3.2 Handbook|4
タブについて
Phonak Target はフィッティングに必要な機能を
・
・
の 3 つのタブに集約してい
ます。各タブはさらにいくつかの項目に分かれており、各項目において詳細な設定を行うことができます。
顧客
詳細
顧客に関する各種情報を確認できます。この画面では
メモ機能を使用し自由にテキストを入力できます。
(改行はできません。Enter キーで確定し日付と共に履
歴として残ります)
これまでの補聴器装用経験や、使用経験のある方は
以前の補聴器の増幅タイプを入力することによりフィ
ッティングに反映されます。
オージオグラム
気導・骨導聴力レベルと不快閾値の入力が可能です。
骨導聴力レベルおよび不快閾値は、入力しない場合
気導聴力レベルから自動的に算出されます。
気骨導差が大きい場合は入力することをおすすめします。
入力項目を変更する場合は中央の気導閾値・骨導・不
快閾値の各ボタンをクリックします。
入力後
をクリックすると履歴に追加
します。
をクリックすると過去に
保存したオージオグラムが表示されます。確認と削除
が可能です。必要に応じて、過去のオージオグラムを
基にフィッティングを行うことも可能です。
5|
装用経験
お気に入りの信号処理
RECD
RECD(実耳とカプラの差)の入力を行うことができます。実耳テストにより、補聴器を使って測定した値を確
認することも可能です。オージオグラムと同様、RECD も履歴の管理が可能です。
REUG
REUG(裸耳利得)の入力が可能です。オージオグラムと同様、REUG も履歴の管理が可能です。
機器
補聴器
フィッティングに使用する補聴器を選択します。
ケーブルに接続した補聴器は、ダッシュボードの
ボタンをクリックすれば検出されます。
インターフェースアイコンの▼をクリックすると、
接続に使用する機器の切り替えが行えます。使用する
機器は予め Phonak Target セットアップで利用可能に
しておく必要があります。
(→41 ページ)
このような警告画面が出ることがありますが、新規フ
ィッティングの場合はそのまま
をクリックし
てください。それ以外は補聴器の左右が間違っていな
いかを確認した後
をクリックしてください。
新規の場合は「補聴器からのフィッティングを使用」
または「新しいフィッティングを作成」
、再調整の場合
は「セッションからのフィッティングを使用」を選択
し
をクリックします。
補聴器からのフィッティングを使用
補聴器に保存されている各設定およびオージオグラムを継承してフィッティングを行
います。
セッションからのフィッティングを使用
データベースに保存されている各設定およびオージオグラムを継承してフィッティン
(再調整)
グを行います。
※
補聴器に保存されている内容は破棄されますのでご注意ください
新しいフィッティングを作成
入力したオージオグラムおよび装用経験などを基に新しいフィッティングを開始します。
(新規)
※
補聴器に保存されている内容は破棄されますのでご注意ください
Phonak TargetTM3.2 Handbook|6
トレーニングモード、または補聴器のシミュレーショ
ンを行う場合は作業エリアのリストから選択してくだ
さい。スタイル・機能で絞り込みが可能です。
一度選択した補聴器を削除する場合は、右上の をクリ
ックします。
音響パラメータ
ベント径や耳せん、チューブの種類が変更できます。
実際の装用状態に合わせて正確に入力してください。
AOV*のカプリングコードは、耳あな型であれば自動的
に反映されますが、BTE/RIC(CRT)用のオーダーメイド
タイプのイヤーモールドの場合は、この画面で入力し
てください。
BTE はチューブの種類、RIC(CRT)はレシーバの種類と
耳せん、ベント径を正しく入力してください。
※
音響パラメータが正しく設定されないと正確なフィッティ
ングができませんのでご注意ください。
*AOV:デジタル製造シェルによるベント。耳あな型はベントの詳細を入力しなくても、自動的に Phonak Target に反映しフィッティングに活用されます。
アクセサリ
補聴器と同時に使用する各種アクセサリの追加と削除
を行います。
通常、デジタルワイヤレスアクセサリーは USB ケーブ
ルで接続すればプラグアンドプレイにより自動認識さ
れます。
アクセサリが自動認識されない場合やロジャー/FM シ
ステムを使用する場合、トレーニングモードの場合は
作業エリアのリストからクリックして選択することが
可能です。
7|
認識済みのアクセサリは画面右側に表示されます。
また、利用可能なアクセサリの提案も表示されます。
【オプション】をクリックすると、機器オプション画
面にジャンプします(21 ページ)
。
追加したアクセサリーを削除する場合は、
右上の をク
リックします。
フィッティング
ハウリングと実耳テスト
補聴器のハウリング抑制に関わる各種設定を行います。
実際に補聴器を装用した状態でテストを行います。
両耳の場合は左右の補聴器それぞれにテストが必要で
す。
予め測定音が出ることを説明した上で画面のボタンを
クリックします。
(クリックするとすぐに検査音が提示されますのでご
注意ください)
ハウリングテストの結果、ハウリング閾値が設定され
ますが、RECD 測定を行うことも可能です。いずれも
正確な測定結果のために、静かな場所で行ってくださ
い。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|8
オプション
算出した RECD とベントを使用
実耳テストで測定した RECD をフィッティングに使用します
して補聴器設定を再計算
最大 5dB までハウリング閾値の
測定したハウリング閾値から最大 5dB 利用可能な利得が大きくなります
拡張が可能
拡張された範囲
 ヒント:ホイッスルブロックについて
ホイッスルブロックは逆位相によるハウリング
抑制機能です。実耳テストを実行しなくてもホイッ
スルブロックをオンにするだけで利用可能になり
ます。
通常はホイッスルブロックをオンに切り替えて
ご利用ください。
オージオグラムダイレクト
特別な機材を必要とせず、補聴器だけで補聴器フィッ
ティングのための聴力測定が可能です。この機能につ
いては 31 ページでくわしく説明します。
9|
基本調整
補聴器フィッティングの基本的な項目を設定します。
 利得レベル
補聴器の利得を目標利得に対する割合で調整します。70%~110%の間で 5 段階
の調整が可能です。
をクリックすると、自動順応マネージ
ャの設定が可能です。
 自動順応マネージャ
補聴器の利得を、初めは快適な大きさから、ユーザーの補聴器装用時間に応じて
設定した目標値へ徐々に増加させる機能です。
予めハウリングテストを実行したのち、移行期間および利得レベルの開始と終了
を指定して使用します。
をクリックすると、自動
順応マネージャを終了して利得レベル
設定の画面に戻ります。
※
自動順応マネージャが終了する前に、補聴器の音が十分満足のいくものだと感じられた場
合、自動順応マネージャをその時点で一時停止することができます。
※
自動順応マネージャ使用中はユーザー志向のラーニングは使用することが出来ません
(その逆も同様です)
。
 CROS/BiCROS 設定
Phonak CROS をフィッティングする際に使用します。CROS モードと BiCROS
モードの変更、BiCROS モードでの左右のマイクロホンバランス調整が可能です。
 閉塞感対処
自声のこもり感が気になる場合に使用します。
この値をオフから強に変更します。こもり感が弱まったり、なくなったりしたと
きは値を徐々に弱め、不快でない値に設定します。
 低音ブースター
母音の成分が含まれる低い周波数帯の出力を増大させます。
 圧縮比の設定
すべての周波数に対して、圧縮比の変更を行います。
装用経験により「既定の圧縮比」または「ややリニア」が自動的に選択されます
が、リニア設定を選択することも可能です。
 フィッティング処方
目標利得算出のためのフィッティング理論を変更します。
 両耳連動アイコン
アイコンをクリックすると、調整の両耳連動/非連動を切り替えることができます。
 補聴器特性表示の変更
補聴器特性表示を利得・出力及び入出力
特性から選ぶことができます。カプラの
種類もこちらで変更できます。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|10
微調整
補聴器フィッティングの詳細な項目を設定します。
利得&MPO
各チャンネルの利得・最大出力を設定します。
設定項目は MPO(最大出力音圧)と、大きな音、中くらいの音、小さい音の入力に対する利得です。
(クエストシリーズは G80/G65/G50、スパイスシリーズは G80/G60/G40 の 3 つ)
調整チャンネルは 3 分割
/
で利得が 3dB ずつ上下します
から 20 分割
(器種による)
▲ / ▼で利得が 1dB ずつ上下します
が可能です
ボタンを押し続けると変化量も連続
して大きくなります
【選択方法】
全項目の利得を調整する場合 → 全項目の選択は左上をクリックします
特定のチャンネルの利得を調整する場合 → 調整したいチャンネルをクリックします
特定の入力音の利得を調整する場合 → 調整したい入力音レベルをクリックします
特定のチャンネル、入力音の利得を調整する場合 → 複数項目の選択はマウスをドラッグします
11|
ヒント:複数のプログラムをまとめて調整する方法
全てのプログラムをまとめて調整
サウンドフロー内のプログラムだ
個別のプログラムを調整するとき
するときは、プログラム一覧の「全
けをまとめて調整するときは「サウ は、目的のプログラムをクリックし
てのプログラムを選択」をクリック
ンドフロー」をクリックします。
ます。
します。
全てのプログラムが選択された状態
サウンドフローだけが選択された状態
1 つのプログラムだけが選択された状態
オージビリティ・ファインチューニング
オージビリティ・ファインチューニングでは様々なサ
ウンドデモを提示して、適切な増幅がなされているか
確認しながらフィッティングを進めることができま
す。
この機能ではスピーカーからの音声を使用するため、
予め音場を設定する必要があります。
プログラムオプション
サウンドフローの設定や、プログラムごとの各種機能
のオン/オフやパラメータを設定します。
※
器種およびプログラムにより設定可能な範囲は異なり
ます。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|12
オートマチックプログラムの設定
サウンドフロー設定
プログラムの優先順位・感度(切替り)
・雑音のみの状況の設定を行います。
サウンドフロープログラムの中でも、どのプログラムを重要と考え優先順位が高いか、低いかということには個人差があります。
一人ひとりの嗜好をサウンドフローの動作に反映させることができます。
プログラムの優先順位
サウンドフロー内の各プログラムに対して、優先順位の高いものと低いものを設定し
ます。これにより、サウンドフローでのプログラムのブレンド比率が変更され、優先
順位の高いものが高比率、優先順位の低いものが低比率になるよう動作します。初期
設定はともに「なし」となっています。
感度
周囲の環境音レベルに対する、補聴器の感度を設定します。初期設定は「3」です。
1 ステップにつき 4dB ずつ閾値が変わります。
雑音のみの状況
「騒音下での快適性」プログラムにおけるノイズブロックの強さをコントロールしま
す。初期設定は「可聴性を維持」となっています。
非常に騒がしい中でのことば
オートステレオズームが使用可能な場合、サウンドフロー内でステレオズームを使用
するかどうかの設定が可能です。
初期設定は「サウンドフローのプログラムに設定」にチェックが入っています(オン)
。
また、オートステレオズームへ切り替わる際の感度もこの項目で調節できます。
エブリデイオートマチック設定
感度(切替り)
環境の変化に対する切り替わりの速度を 0 から 4 の 5 段階で設定可能です。
初期設定は「3」です。
13|
サウンドリカバー
サウンドリカバーの強弱およびオン/オフを設定します。
これまでの調整方法(
「基本」
)に加え、
「拡張ツール」も利用可能です。
調整方法の違い
【基本】
(従来の調整)
【拡張ツール】
(カットオフ周波数の調整)
(圧縮比の調整)
作用の強弱のみで調整します。
カットオフ周波数と圧縮比を個別に調整します。
(カットオフ周波数=周波数圧縮動作の分岐点:これより低い
周波数は圧縮を行わない)
<作用の強弱を変化させた場合>
<カットオフ周波数のみを変化させた場合>
カットオフ周波数と圧縮比が、ともに変化します。
カットオフ周波数が変化しますが、カットオフ周波数より高
い周波数の圧縮比は変化しません。
<圧縮比のみを変化させた場合>
カットオフ周波数より高い周波数の、圧縮比のみが変化しま
す。スライダーを左に操作すると明瞭度の改善、右へ操作す
ると可聴性と音質の改善が期待されます。
※
拡張ツールを使用したフィッティングは、バージョン 3.0 以前の Phonak Target では調整不可となります。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|14
TK/利得(20dB)
20dBSPL 入力に対する利得を設定します。数値が小さ
くなるほど、小さな音が入りにくくなります。
オートマチック・ファインチューニング
この機能はユーザーの訴えや希望に沿うよう、様々なシチュエーションと問題点を選択してフィッティングを進
めることができます。
1 調整をしたいプログラムを左側のプログラム一覧
□
から選択します。
2 サウンドの選択とデモで、改善したい項目を選択し
□
ます。必要に応じて、メディアプレーヤにある音声
ファイルを再生することができます。
3 プルダウンから問題を選択します。
□
4 下段に変更内容が表示されるので、確認して
□
ひとつ前の状態に戻ります。
15|
ボタンをクリックします。
をクリックすると
便利な機能:補聴器設定の比較
補聴器の微調整時に、調整前と調整後を簡単な手順で
聞き比べることが可能です。
ボタンでセッションを保存できます(スナップショット)
ボタンで設定の比較を行うことができます。
確認画面
左側のセッション一覧より、以前のセッションを選択します(A)。
(A)の適用ボタンを押すと、調整内容が選択した以前のセッショ
ンに変わります。
(B)の適用ボタンを押すと、最新の調整内容に戻ります。
装用者の好みの音質を選んでいただき、適用した状態で[選択]ボ
タンを押すと、補聴器の微調整内容がその内容に変更されます。
プログラムマネージャ
プログラムの追加や変更、削除はプログラムマネージャを使用します。
スタートアッププログラムの設定や、プログラムの呼び出し順序もこの画面で設定できます。
プログラムマネージャを呼び出すには、微調整画面で
をクリックします。
設定画面
 ポジション
プログラムの呼び出し順序を変更します。通常□
A (オート
マチック)→□
1 →□
2 …□
A の順に繰り返します。
 スタートアップ
補聴器の電源を入れたときに呼び出されるプログラムを指
定します。
 イージーアクセス
イージーフォン・イージーFMの設定を行います。また、ズ
ームコントロールをマイパイロットで操作できるよう設定
します。
 プログラムの最後にミュートを加える
追加のプログラム以外に、最後のプログラムにミュート(無
音)を設定します。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|16
ヒント:追加のプログラムについて
Phonak Target には、追加のプログラムが細かく用意されています。例えば、ロジャー/FM システムやコムパイ
ロット用プログラムには下記のような様々な種類があります。
ロジャー/FM プログラムの詳細
プログラム名
イージーFM の設定※1
初期設定のマイクロホン減衰量
補聴器のマイクロホン無効化
ロジャー/FM+マイク
可
0dB※2
可
小児用ロジャー/FM+マイク
可
0dB※2
不可
音楽用のロジャー/FM+マイク
可
0dB※2
可
電話用のロジャー/FM+マイク
可
0dB※2
可
テレビ用のロジャー/FM+マイク
可
0dB※2
可
※1
複数のロジャー/FM プログラムを追加しても、イージーFM への設定はいずれか一つのプログラムのみとなります
※2
イージーFM 使用時は変更不可
コムパイロット/マイコム用プログラムの詳細
プログラム名
入力ソース
初期設定のマイクロホン減衰量
補聴器のマイクロホン無効化
ブルートゥースオーディオ+マイク
Bluetooth
6dB
可
ブルートゥース電話/DECT*
Bluetooth
6dB
可
リモートマイク/ロジャー
フォナック リモートマイク
6dB
可
/FM+マイク
およびユーロプラグ
オーディオジャック+マイク
3.5mm ステレオミニジャック
6dB
可
A2DP プロファイル
HSP/HFP プロファイル
*DECT は日本未発売のアクセサリです。
17|
データログ
補聴器に記憶されているデータログを閲覧できます。データログとは、補聴器の使用状況やサウンドフローの作
動状況、ユーザーの操作履歴などを記憶する機能です。これらの記録を元に、フィッティングをさらに正確に行
うことができます。
一覧
総使用日数・使用時間などの概要を知ることができま
す。
プログラムアクティビティ
使用したプログラムの割合や、サウンドフロー環境認
識の内容を知ることができます。
履歴
各プログラムの音量調節の推移を見ることができま
す。
ログしたデータの適応
各プログラムでのラーニング(学習)内容を確認する
ことができます。
「ユーザー志向のチューニング」が有効になっている
場合、この画面で記憶した学習内容をフィッティング
に反映することができます。
「ユーザー志向のラーニング」が有効になっている場合、すでに反映された学習内容を確認・破棄することが
できます。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|18
ヒント:再計算機能について
Phonak Target には、補聴器のフィッティングの精度をより高めたり、全てを元に戻してやり直したりするため
の様々な再計算機能があります。それぞれの内容は以下のとおりです。
再計算内容
新しいフィッティング
微調整内容をリセット
再計算
を作成
標準⇔ジュニアモード
変更
ポップアップ表示
なし
なし
あり
あり
実行のタイミング
メニューバーの「フィッ
メニューバーの「フィッ
ポップアップ時
ポップアップ時
ティング」から「新しい
ティング」から「微調整
またはダッシュボード
または標準⇔ジュニア
の再計算アイコン
モードの変更時
フィッティングを作成」 内容をリセット」または
プログラムのプルダウ
をクリック時
ンメニューから
初期値に戻る項目
全てのフィッティング
微調整の内容
内容
(利得・MPO)
初期設定の利得
フィッティング処方式
プログラム構成
プログラムオプション
データログの設定
音素認識テスト
Phonak Target と音素認識テスト(Phoneme Perception
Test)を NOAH System 上でご使用の場合、音素認識テ
ストの結果を Phonak Target で確認したり、次のフィ
ッティングのヒントを得たりすることができます。
また、1 クリックで現在のフィッティングに反映させる
ことも可能です。
19|
機器オプション(補聴器)
マニュアル・コントロール
プログラムボタンとボリュームコントロールの各種設定を行います。
クイックシンク(両耳間通信)のオン/オフのこの項目で行います。
補聴器にボリュームコントロールがなく、プログラムスイッチだけがある場合は、プログラムスイッチをボリュ
ームコントロールに割り当てることが可能です。
(一部機種を除く)
両耳間通信機能付き補聴器を片耳装用の場合/両耳間通信機能なし補聴器の場合(エッセンシャルクラスを除く)
機能割り当て
スイッチ押下時の動作
機能なし
動作しない
プログラム変更
補聴器のプログラム変更
音量を上げる※
音量アップ(上限に達すると元に戻る)
音量を下げる※
音量ダウン(上限に達すると元に戻る)
両耳間通信機能付き補聴器を両耳装用の場合
機能割り当て
右スイッチ押下時の動作
左スイッチ押下時の動作
プログラムを変更する
右補聴器のプログラム変更
左補聴器のプログラム変更
(クイックシンク利用の場合は左右同期) (クイックシンク利用の場合は左右同期)
ボリューム
両耳音量アップ
両耳音量ダウン
プログラム変更とボリューム調整※
両耳音量アップ
両耳プログラム変更
(音量上げる/プログラム変更)
(上限に達すると元に戻る)
プログラム変更とボリューム調整※
両耳プログラム変更
(プログラム変更/音量下げる)
機能なし
両耳音量ダウン
(上限に達すると元に戻る)
動作しない
動作しない
※クエストシリーズ補聴器のみ
お知らせ音と警告音
お知らせ音に関する各種設定を行います。
強さと周波数
お知らせ音の大きさを設定できます。また聞きやすい高さの音に変更ができます。
お知らせ音のオン・オフ
各種お知らせ音を鳴らす・鳴らさないが設定できます。オン/オフはカテゴリごとに
設定できます。
※
お知らせ音のデモ
「注意と警告」はオフにできません
接続された補聴器から、お知らせ音のデモンストレーションを行うことができます。
各カテゴリからお知らせ音の種類を選択し
※
をクリックします。
スタートアップメロディのデモンストレーションはできません
スタートアップ
補聴器のスタートアップ動作を標準に加え、+6 秒、+12 秒から選択できます。
スタートアップメロディのオン/オフはこの項目でも設定できます。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|20
データログ
データログおよび、ラーニング(学習)機能の設定を行います。
データログオフ
データログを行いません。
ユーザー志向のチューニング
データの蓄積を行いますが補聴器への自動的な反映は行いません。
ユーザー志向のラーニング
データを蓄積し自動的に補聴器へ反映されます。
機器オプション(アクセサリ)
【アクセサリ】の画面にある【オプション】をクリックすると、
【補聴器オプション】の右図画面に移動します。
ここでは、登録したアクセサリの設定変更を行います。
フォナック パイロットワン
ホームボタン長押し時の設定変更が可能です。
フォナック マイコム
リダイヤル機能、音声ダイヤル機能の設定と入力ソース毎の音量微調整が可能です。
マイパイロット
顧客名の表示、ダイレクトコントロールの選択、ズームコントロール機能の選択が
可能です。
フォナック コムパイロットについてはいくつかの詳細な設定が可能です。
フォナック コムパイロット
ストリーミングとリモコン機能設定、通知音およびボイスアラームの設定、リダイヤ
ル機能、音声ダイヤル機能の設定が可能です。
ボイスアラームについて
フォナック コムパイロットには、機器の動作をお知らせするボイスアラートの機能があります。
このボイスアラートの言語に日本語を設定することができます。
コムパイロットの言語の設定
1. フィッティングセッションを開き、補聴器・コムパイロットを接続します。
2. ダッシュボードの「アクセサリ」アイコンをクリッ
クします。
3. 上段に表示されている、接続中のアクセサリ一覧に
ある、コムパイロットの「オプション」をクリック
します。
21|
4. アクセサリーオプション画面が表示されます。右側
にある「メッセージ」の項目にある「言語」を日本
語に変更します。また、
「ビープ音」を選択すると、
各種お知らせをボイスアラートではなくビープ音
に変更することもできます。
※
もし、言語の欄に「日本語」が表示されていない場合、フォナック コムパイロットに言語パックをインストールする必要が
あります。言語パックのインストールについては、次の項目をご参照ください。
言語パックのインストール
フォナック コムパイロットの言語設定に「日本語」が表示されていない場合、以下の手順で「言語パック 2」を
インストールすることができます。設定作業は、使用前に一度だけ行います。
1. コムパイロットと PC を、USB ケーブルで接続し
ます。
2. Phonak Target を起動します。
3. 画面下部のメニューから「製品ツール」をクリック
します。
4. 「機器の言語」にある
を
クリックします。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|22
5. 「続行」をクリックします。
6. 接続されているコムパイロットが表示されますの
で、○印をクリックして選択し、
「続行」をクリッ
クします。
「言語パ
7. 現在の言語パックの設定が表示されます。
ック 2」の○印をクリックして選択し、「続行」を
クリックします。(もし、すでに「言語パック 2」
が選ばれていれば、この作業は不要です。
「キャン
セル」を押して手順を中止してください)
8. 言語パックが変更されます(作業は数分かかり
ます)
。
「終了」をクリ
9. 言語パックの変更が完了しました。
ックし、元の画面に戻ります。
言語パックのインストール作業は以上です。再度、フィッティングセッションの機器オプションから言語を設定
しなおしてください。
23|
(参考)選択可能な言語パック一覧
言語パック 1
言語パック 2
 ドイツ語
 英語
 英語
 日本語
 スペイン語
 ポーランド語
 フランス語
 ポルトガル語
 イタリア語
 中国語(中華人民共和国)
フィッティングセッションの終了
フィッティングを終了するには、ウィンドウ右上の
をクリックします。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|24
検査用の設定について
Phonak Target には補聴器の装用状態での周波数特性測定を行うための「検査用の設定」をご用意しています。
この機能は、
「フィッティング」タブ内の「微調整」画面にある、利得と MPO 画面からアクセスできます。
※ 検査用設定では、補聴器を HI-PRO および NOAHLink から外すことができません。
1. 微調整の「利得と MPO」画面にある「検査用の設定」ボタンをクリックします。
2. ウィザード形式で進みます。まず、補聴器の音響
パラメータを確認します。検査用の設定でも同じ
値を採用します。次の画面に進むには
をク
リックします。
「検査箱での検査」ま
3. 測定のタイプを選択します。
たは「REM 検査(実耳測定)」を選択します。
次の画面に進むには
をクリックします。
4. 「検査中に使うプログラム」は、測定時に使用す
る補聴器のプログラムをスタートアップか、それ
以外のプログラムから選択します。
「微調整を適応…」は、検査設定中に行った補聴
器の調整が、測定中のプログラムにのみ反映され
るか、他のすべてのプログラムにも反映されるか
選択します。次の画面に進むには
クします。
25|
をクリッ
5. 「検査用の設定」に切り替わります。補聴器はこの時点で、サウンドリカバーを含むすべての付加機能がオ
フになっています。
出力/利得表示の切り替え
(検査音はスピーチ音源)
補聴器マイクロホンのオン/オフ(ミュート)
6.
「検査用の設定」のまま、補聴器の利得/MPO の調
「検査用の設定」を終了するには、
整とサウンドリカバーのオン/オフができます。
ます。
をクリックし
Phonak TargetTM3.2 Handbook|26
フォナック コムパイロットをジェネリック状態に設定する
コムパイロットがどの補聴器ともグルーピングされていない状態を「ジェネリック状態」と呼びます。
ワイヤレス機能に対応したフォナック製補聴器であれば、コアシリーズおよびクエスト・スパイスシリーズ共に
ジェネリック状態のコムパイロットを首にかけるだけで音声ストリーミングを行うことができます。コアシリー
ズ補聴器とコムパイロットを組み合わせて使用する場合はこのジェネリック状態で使用します。
コムパイロットをジェネリック状態で使用する場合は、Phonak Target 上でコムパイロットの設定を行なってく
ださい。
1. Phonak Target を起動します。
2. 新規顧客を作成(または既存顧客を選択)し、
の入力や他の補聴器の接続は不要です。
3. パソコンにコムパイロットを USB ケーブルで接続
すると「アクセサリ」アイコンが自動的に出現す
るので、これをクリックします。
4. すでに Bluetooth ペアリングが済んでいる場合な
ど、この警告が出ることがありますが、無視して
ください。
を行うと、Bluetooth ペアリング情報が
※
消去されます
5. アクセサリの一覧が表示されるので、コムパイロ
ットの「オプション」をクリックします。
27|
を開始します。この時、オージオグラム
6. 「機器オプション」画面が表示されるので、コム
パイロットの「基本設定」にある下記の項目を次
の通り変更してください。
 ストリーミングのみを有効にする
 通信機能付き CORE/Spice 補聴器に…送信が可能
 必要に応じて、メッセージの設定を行ってくださ
い。
「ビープ音」にすると、各種お知らせを音声で
はなくビープ音に変更できます。
「セッションを閉じる」をクリ
7. 設定が終了したら、
ックし、コムパイロットに保存する。
※
保存が終わるまで USB ケーブルを PC とコムパイロットか
ら抜かないでください。
 ジェネリック状態のとき、コムパイロットの音量調節ボタンはストリーミング音量の調整として利用可能です
(補聴器のボリューム変更はできません)
。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|28
3. ジュニアモードについて
ジュニアモードによって小児フィッティングを適切かつ効率的に進めることができます。このモードでは臨床に
よる根拠に基づいた、小児に特化したフィッティング設定が呼び出されます。
ジュニアモードは年齢により 4 段階に分けられます。(0-3 歳・4-8 歳・9-12 歳・13-18 歳)
ジュニアモードの設定方法
新たにフィッティングを始める場合
顧客の年齢が 18 歳以下であれば、新しいフィッティン
グを始める際にジュニアモードを推奨する画面が表示
されます。
「ジュニアモードを適用」をクリックします。
途中で変更する場合
1. ダッシュボードにある顧客の詳細アイコンの▼を
クリックします。
2. プルダウンメニューから変更したいモードを選択
します。
ジュニアモードでフィッティングを行っているときは、顧客の詳細アイコンが次のように変化します。
0-3 歳
29|
4-8 歳
9-12 歳
13-18 歳
ジュニアモード初期設定
一部を抜粋して掲載しております。すべての項目は、Target セットアップでご確認ください。
項目
0-3 歳
4-8 歳
9-12 歳
13-18 歳
フィッティング処方
DSL v5a Pediatric
DSL v5a Pediatric
DSL v5a Pediatric
DSL v5a Pediatric
プログラム構成
1.小児用ロジャー/FM+マイク 1.小児用ロジャー/FM+マイク A.オートマチック
A.オートマチック
(太字はスタートアップ) 2.電話(マイク利用)
2.騒音下でのことば
1.小児用ロジャー/FM+マイク 1.小児用ロジャー/FM+マイク
2.ステレオズーム
オートマチックプログラム
無効
無効
有効
有効
イージーFM
無効
無効
無効
無効
イージーフォン
無効
電話(マイク利用)
電話(マイク利用)
電話(マイク利用)
ミュートプログラム
無効
無効
無効
無効
プログラムオプション
小児用ロジャー/FM+マイク
ノイズブロック
弱(7)
弱(7)
弱(7)
弱(7)
エコーブロック
オフ(0)
オフ(0)
オフ(0)
オフ(0)
サウンドリラックス
弱(7)
弱(7)
弱(7)
弱(7)
ウィンドブロック
オフ(0)
弱(7)
弱(7)
弱(7)
マイクロホンモード
無指向性
無指向性
無指向性
無指向性
マイクロホン減衰
0dB
0dB
0dB
0dB
ノイズブロック
弱(7)
弱(7)
弱(7)
弱(7)
エコーブロック
オフ(0)
オフ(0)
オフ(0)
オフ(0)
サウンドリラックス
弱(7)
中(13)
中(13)
中(13)
ウィンドブロック
オフ(0)
弱(7)
弱(7)
弱(7)
マイクロホンモード
無指向性
ウルトラズーム
ウルトラズーム
ウルトラズーム
初期設定を使用する
初期設定を使用する
初期設定を使用する
初期設定を使用する
確認のビープ音
無効
有効
有効
有効
スタートアップ遅延
遅延なし
遅延なし
遅延なし
遅延なし
プログラムスイッチ
無効
無効
有効
有効
プログラムスイッチのクイックシンク
無効
初期設定を使用する
初期設定を使用する
初期設定を使用する
ボリュームコントロール
無効
無効
有効
有効
ボリュームのクイックシンク
無効
初期設定を使用する
初期設定を使用する
初期設定を使用する
ボリュームの作用
ボリューム
ボリューム
ボリューム
ボリューム
データログ
ユーザー志向のチューニング
ユーザー志向のチューニング
ユーザー志向のチューニング
ユーザー志向のチューニング
騒音下でのことば
電話(マイク利用)
デュオフォン
機器オプション
Phonak TargetTM3.2 Handbook|30
4. オージオグラムダイレクト
補聴器を用いてユーザーの聴力を測定し、補聴器のフィッティングを行う機能です。これにより、フィッティン
グをすばやく正確に進めることが可能です。オージオメーターを必要とせず、訪問先などでの使用にも適してい
ます。また実際に装用する補聴器を使用することで、予測による外耳道内の容積との誤差を極力小さくすること
ができます。
オージオグラムダイレクトを開始する
1. 測定に使用する補聴器を接続します。
2. フィッティングタブの「オージオグラムダイレク
ト」をクリックします。
をクリックすると確認画面が出ますので
3.
4. 測定に使用する耳せん、またはベント径を選択し
をクリックします。
※
設定を正しく行わないと正確な結果が得られません
5. 測定を開始します。
6. 想定終了後、続いて反対側の補聴器でもオージオグ
ラムダイレクトを行う場合は
を
クリックします。測定を終了する場合は
をクリックします。この時に「オージオグラムダイ
レクトを使用して補聴器の設定を再計算する」にチ
ェックが入っている場合、自動的にフィッティング
の再計算が行われます。
31|
をクリックします。
オージオグラムダイレクトの操作に使用するのは、キーボードのスペースキーと上下矢印キーです。
スペースキー
エンターキー
スペースキーを押している間、補聴器から連続音の純音が提示されます。
(
「検査音提示」のボタンが点灯します。
)
カーソルキー
測定した値は、エンターキーを押し確定します。
スペースキーを押し続けながら、↑↓のカーソルキーで音圧レベルを変更し
ます。下矢印キーを押すと音圧が大きくなります。被検者(ユーザー)が反
応したところでスペースキーを放します。
測定する周波数を手動で変えるには←→のカーソルキーを使用します。右矢
印キーで高く、左矢印キーで低くなります。
測定画面の説明
① 気導聴力測定に切り替えます
② 不快閾値測定に切り替えます
③ 測定周波数を追加します
④ 測定を中断し補聴器のマイクロホン
をオンにします
⑤ 検査音を提示します(キーボードの
スペースキーと同じです)
⑥ 測定結果を確定します(キーボード
のエンターキーと同じです)
⑦ チェックすることで、100dBHL 以上
の測定を可能にします(強大音が出
るため十分注意してください)
※
日本語 IME がオンの状態では、キーボードでの操作が正しく行えない場合があります。日本語 IME のオン/オフを切り替え
るにはキーボードの「Alt」キーを押しながら「半角/全角」キーを押してください。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|32
5. 補聴器設定の転送
いままでお使いの補聴器からフィッティングの設定を引き継ぎ、最新の器種へアップグレードをすることができ
ます。
クリック 1 つで、
ファインチューニングされた利得設定やプログラム構成が新しい補聴器に転送されます。
1. 転送元データの書き出し
異なる PC 間での転送や、スタンドアローン版の iPFG から Phonak Target への転送の際は、予め転送用データ
をファイルに書きだしておく必要があります。
それ以外の場合、この作業は必要ありません。
iPFG からの場合
Target からの場合
iPFG を起動し、転送元となる顧客のフィッティング
Target を起動し、転送元となる顧客のフィッティング
データを開きます。
セッションを開きます。
メニューバーの【フィッティング】→【ファイルへ設定を保存
メニューバーの【フィッティング】→【設定を転送】→【エク
中…】をクリックしてください。
スポート】をクリックしてください。
をクリックし、転送ファイルを保存するフォルダを指定
転送ファイルを保存するフォルダを指定します。必要に応じて
します。必要に応じてファイル名を変更し、【保存】をクリッ
ファイル名を変更し、【保存】をクリックします。終了したら
クします。
次の手順に進みます。
をクリックすると保存作業を完了します。
33|
2. 転送先補聴器の接続
Phonak Target を起動し、新規顧客作成(または顧客の新しいセッションを開始)します。
転送先となる補聴器を接続します。
3. 設定の転送を行う
メニューバーの【フィッティング】→【設定を転送】→
【インポート】をクリックしてください。
転送ウィザートが表示されるので
ファイルから転送する場合は
をクリックします。
をクリックし、転送
元のファイルを指定します。データベースから転送する
場合は、「セッションリストからインポート」が選択さ
れた状態で
をクリックします。
セッションリストからインポートを選んだ場合は、リス
トから転送元のフィッティングデータを選択し
をクリックします。
転送元の器種名などが表示されますので、確認し
をクリックしてください。転送が開始されます。
設定の転送が完了し、転送結果が表示されます。
なお、転送されるのは利得調整とプログラム構成のみで
その他の項目は初期設定に戻ります。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|34
6. Phonak Target バックアップツールの使い方
Phonak Target スタンドアローン版には顧客データのバックアップと復元を簡単に行うことができるバックアッ
プツールが付属しています。
Windows のスタートボタンから「すべてのプログラム」→「Phonak」→「Tools」→「Target Backup Tool」の
順でアクセスできます。
顧客データのバックアップ
[手動でバックアップ]をクリックします。
をクリックするとバックアップファイルが
保存されます。必要に応じて、予め
をクリックして
保存先フォルダを指定してください。
顧客データの自動バックアップ
[自動的にバックアップ]をクリックします。
にチェックを入れると、スケジ
ュールに従って自動バックアップが行われます。
必要に応じて、
をクリックして保存先フォルダを指
定してください。
顧客データの復元
[データベースを復元]をクリックします。
をクリックして、バックアップファイルの保存先フ
ォルダを指定してください。
(フォルダ内に複数のバッ
クアップが存在する場合は、プルダウンメニューから読
み込むファイル名も指定してください)
をクリックするとバックアップファイルが
読み込まれます。
※
このとき、すでにあった顧客データは全て削除されますので、ご注意ください。
35|
7. その他
Phonak Target のトップ画面からは、フィッティングセッション以外の様々な機能を呼び出すことができます。
メディアプレーヤ
Phonak Target Media および Phonak Target Sounds に
はデモンストレーションや環境の疑似体験ができる数
種類の音声ファイルが収録されています。
メディアプレーヤでこれらを再生できます。
メディアプレーヤの操作方法
メディアを選択し、再生・停止します。
★をクリックすると「お気に入り」に登録できます。
「難聴シミュレータを有効にする」をチェックすることで、音声ファイルを使用した、難聴の聞こえの疑似体験
をすることができます。
をクリックして、メディアファイルをインポートすることも可能です。
(対応ファイルフォーマット:mp3 / wav / wma / aiff / mp2 / aac / snd / asf / avi / wmv / mpg / mpeg / mp4 )
また、フィッティングセッション中でも、ツールバー
のメディアプレーヤから再生できます。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|36
製品ツール
補聴器の性能測定や補聴器およびデジタルワイヤレスアクセサリーのファームウェア(内部ソフトウェア)を更
新したり、初期化したりすることができます。
テスト設定
ウィザードに沿って、補聴器の性能を確認するための、周波数特性測定用設定を行う機能です。
テスト設定の手順は以下の通りです。テスト設定の種類は、測定器種によって異なります。
ウィザードの流れ
1 準備
□
2 選択
□
3 転送
□
4 テスト設定
□
5 復元
□
6 終了
□
注意点を確認
フィッティング
テスト設定を
測定状態に設定され
ユーザー設定
テスト設定を
します
機器を選択し、
選択します
ました
に戻します
完了します
テストする補聴
ケーブルを取り外し、
器を選択します
測定を行ないます
テスト設定の種類
(BTE の例:耳あな型および RIC タイプの場合は、音響パラメータもそれぞれのタイプに則したものになります)
測定内容
入力ソース
音響パラメータ
最大出力音圧
マイクロホン
ダンパー入りフック
T コイル
スリムチューブ
マイクロホン
ダンパー入りフック
オーディオ/ロジャー/FM 入力
スリムチューブ
規準周波数利得
T コイル
Tコイル+マイク
一般的な周波数特性の測定は、『最大出力音圧/マイクロホン/ダンパー入りフック』をお選びください
アップグレードとリセット
補聴器およびアクセサリのファームウェアが最新版で
ない場合、最新の機能が使用できなかったり、正常に
補聴器・アクセサリと通信できなかったりすることが
あります。この場合、ファームウェアを最新バージョ
ンに更新することで使えるようになります。
また、補聴器やアクセサリが通信できなくなった場合
は、修復を行うことで設定が初期化され、使えるよう
になる可能性があります。
37|
アップグレード
新しい機能が使用できるようにアップグレードを行います。ロジャー・
アップグレーダーもこちらから使用することができます(予めインストー
ルが必要です)
工場出荷設定にリセット
補聴器・アクセサリを初期化します。補聴器が通信できなくなったり、
アクセサリーが反応しなくなった場合に使用します。
補聴器アップグレードの手順
注意事項を確認して、
【続行】をクリックします。
アップグレードする補聴器・アクセサリを選択し、
【続行】をクリックします。
【続行】をクリックすると、アップグレードが開始さ
れます。
アップグレードには、数分かかることがあります。
【終了】をクリックすると、アップグレードを完了し
ます。
ブルートゥースのペアリング
コムパイロットと他のブルートゥースアクセサリーをペアリングすることができます。
言語パックアシスタント
フォナック コムパイロットに追加の言語パックをインストールできます。詳しくは 21 ページをご参照ください。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|38
Phonak Target セットアップ
この画面では Phonak Target の各種設定を行うことができます。
概要
言語
 フィッティングソフト
Phonak Target の表示言語を指定します。
 メディア
メディアプレーヤで使用する音声ファイルの言語を指定します。
(メディアファイルのインストールが必要です)
プレゼンテーション
 視覚効果
画面表示がスムーズに切り替わるエフェクトをかけます。
 第二画面で表示を拡大
マルチモニター環境において、説明用画面の拡大表示を有効にします。
インポート/エクスポート
 Phonak Target のセットア
Phonak Target セットアップの内容をインポート・エクスポートします。お気
ップのインポート/エクス
に入りの設定を他の PC にインストールされた Phonak Target に反映したり、
ポート
バックアップを取ったりすることができます。
サポート・サポートツール
トラブルシューティングの際に使用します。
私のプロフィール
フィッティング担当者の情報を入力します。
フィッティングセッション
測定方法
 測定条件初期設定
測定に使用するカプラ等の設定を行います。
 骨導の記号
骨導聴力の記号の向きを指定します。
 Audio Brainstem Response
ABR を使用する際チェックします。
(ABR)を使用
 DSLv5a–ABR nHL 補正値
必要に応じて補正値を入力します。
機器
 MPO と利得の値用の測定条件
機器タブの補聴器選択画面で、選択した補聴器の最大音響利得と最大出力音
圧の測定条件を指定します。
 マイパイロットの初期設定言語
マイパイロットの画面表示に使用する言語の初期設定値を選択します。
 コムパイロットの初期設定言語
コムパイロットに使用する言語の初期設定値を選択します。
 接続中に無視した補聴器の
フィッティングセッションで、一旦非表示にした補聴器アップグレードのポ
アップグレードのリストを削除
39|
ップアップを再度表示させる場合に使用します。
フィッティング
 フィッティング処方
初期設定で使用するフィッティング理論を選択します。
 セキュリティ
チェックすることで、フィッティングの際にパスワードによる保護を行いま
す。
 フィッティングのデフォルト
サウンドリカバーとイージーフォンの初期設定をオフにできます。
オージオグラムダイレクト
 気導閾値、不快閾値の初期
このチェックがある場合、入力されたオージオグラムの値をオージオグラム
設定に、通常のオージオグ
ダイレクトのスタート時の音圧に使用します。
ラムの値を使用する
(例)オージオグラムに 100dBHL が入力されている場合、
•チェックがある場合:1000Hz80dBHL からスタートします。
•チェックがない場合:1000Hz30dBHL*からスタートします。
*後述の「開始のレベル」で設定した値
 音圧の上昇
矢印キーの挙動を選択します。初期設定は下矢印キーで音圧上昇です。
 開始時のレベル
オージオグラムダイレクトのスタート時の音圧を設定します。前述の「気導
閾値、不快閾値の初期設定として…」のチェックがある場合は、オージオグ
ラム入力がない場合のみこの設定が有効です。
 測定後、自動的に結果を保存
チェックすることで、スペースキーを離した後カーソルが自動的に小さな
音圧に移動します。その他、反応後に提示する音圧レベルと測定値を確
定する反応回数を設定できます
 測定後、自動的に周波数を変更
チェックすることで、同周波数を 2 回測定すると自動的に最後の結果を採用
し次の測定周波数に移動します。その他、測定する周波数構成や確定後次の
周波数に移動した時に提示する音圧レベルを設定できます。
表示設定
 ジュニアモード用の推奨を
表示
表示されなくなります。
 フィッティングを絶対値で
表示する
チェックすることで、利得と MPO ツールなどの表示の値を絶対値で表示しま
す。チェックを外すと、相対値で表示します。
 チューニングツールで圧縮
値を表示
チェックすると、微調整画面の利得&MPO 欄に CR(圧縮比)が表示される
ようになります。
 オージオグラムダイレクト
のアシスタントでの
チェックを外すと、ジュニアモードが推奨される場合でもそのメッセージが
情報
チェックを外すと、オージオグラムダイレクトを実行する前の確認画面が表
示されなくなります。
内容を表示
 トレーニングモードのスター
トアップメッセージを表示
フィッティング・ログ
チェックを外すと、トレーニングモードを開始する際の確認画面が表示され
なくなります。
トラブルシューティングの際に使用します。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|40
ジュニアモード
ジュニアモードの各初期設定値を確認・変更したり、初期設定に戻したりすることができます。詳しくは 29 ペ
ージをご覧ください。
レポート
フィッティングレポートのレイアウト編集と出力カーブの設定を行います。
フィッティング機器
Phonak Target で使用する接続機器を設定します。
HI-PRO、NOAHlink またはアイキューブ(iCube)を使用する際はそれぞれの項目で使用可能になっているか予
めご確認ください。アイキューブのペアリングおよびアップグレードもこの項目で行います。
HI-PRO2 をご使用になる場合は、本来の性能を発揮す
るため設定を HI-PRO2 に変更してください。
サウンドシステム
サウンド出力
サウンド出力に使用するスピーカーの種類を設定します。
校正
スピーカーの音圧校正を行うためのツールを表示します。
インターネット接続
オンラインサービス
Phonak Target のオンラインアップデート機能を設定します。
オンラインサービスの利用には、インターネット接続が必要となります。
プロキシ設定
インターネット接続を行う際に、必要に応じて設定します。
設定内容が不明な場合はネットワーク管理者にご確認ください。
41|
8. フィッティングケーブル
(旧世代の製品も掲載しております)
耳かけ型
グループ
ケーブル
フィッティングソフト
CS44A
フォナック ナイーダ Q-RIC
オーデオ SMART
フォナック オーデオ Q-10
オーデオ MINI※
Phonak Target
フィッティングソフト
iPFG
※
フォナック オーデオ Q-312
①
フォナック ボレロ Q
ナイーダ S CRT
フォナック アンブラ
ニオス S H2O
フォナック ソラナ
オーデオ S SMART
フォナック カッシーア
オーデオ S MINI
フォナック ダリア
フォナック クロス
フォナック クロス H2O
②
③
オーデオ Q-312T
オーデオ YES※
オーデオ S YES
オーデオ※
フォナック ナイーダ Q
エクセリアアート※
エクセリア※
フォナック ナイーダ S
ベルサータアート※
ベルサータ※
フォナック ボレロ バセオ Q
セルティナアート※
セルティナ※
ミロプラス※
サヴィアアート※
ミロ※
サヴィア※
ナイーダ※
エレヴァ※
ウナ
エクストラ※
エクセリアアート マイクロ※
ベルサータアート マイクロ※
セルティナアート マイクロ※
④
ミロプラス マイクロ※
セルティナ マイクロ※
ミロ マイクロ※
マイクロサヴィアアート※
エクセリア マイクロ※
マイクロサヴィア※
ベルサータ マイクロ※
マイクロエレヴァ※
マイクロエクストラ※
マイクロパワー※
Phonak TargetTM3.2 Handbook|42
耳あな型
グループ
ケーブル
フィッティングソフト
PR536(10)
フォナック バート Q-nano
nano 専用
Phonak Target
フィッティングソフト
iPFG
フォナック バート Q-10(タオ Q 含む)
フォナック アンブラ nano
フォナック ソラナ nano
フォナック カッシーア nano
PR536(10)
電池用
⑤
PR41(312)
電池用
PR48(13)
電池用
フォナック アンブラ 10
エクセリアアート CIC※
ベルサータ CIC※
フォナック ソラナ 10
ベルサータアート CIC※
セルティナ CIC※
フォナック カッシーア 10
セルティナアート CIC※
サヴィアアート 11※
フォナック ダリア 10
ミロプラス CIC※
サヴィア 11※
ウナ FS
エレヴァ 11※
エクセリア CIC※
エクストラ 11※
フォナック バート Q-312(タオ Q 含む)
エクセリアアート ITC※
ベルサータ ITC※
フォナック アンブラ 312
ベルサータアート ITC※
セルティナ ITC※
フォナック ソラナ 312
セルティナアート ITC※
サヴィアアート 22※
フォナック カッシーア 312
ミロプラス ITC※
サヴィア 22※
フォナック ダリア 312
ウナ ITC
エレヴァ 22※
フォナック クロス 312
エクセリア ITC※
エクストラ 22※
フォナック バート Q-13(タオ Q 含む)
エクセリアアート FS※
ベルサータ FS※
フォナック アンブラ 13
ベルサータアート FS※
セルティナ FS※
フォナック ソラナ 13
セルティナアート FS※
サヴィアアート 33※
フォナック カッシーア 13
ミロプラス FS※
サヴィア 33※
フォナック ダリア 13
ウナ FS
エレヴァ 33※
フォナック クロス 13
エクセリア FS※
エクストラ 33※
※
43|
販売完了の補聴器です。
(2014 年 1 月現在)
ケーブル接続方法
グループ
①
②
③
④
接続方法:
電池ホルダーもしくはプログラムソケットカバーを開き、差込プラグとソケットにある
赤印●をあわせて差し込みます。
※
ケーブルに左右の区別はありません
⑤
接続方法:
ケーブルを差し込む前に、電池ホルダーを取り外します。青いケーブルは左耳補聴器用、
赤いケーブルは右耳補聴器用です。
※
PR536(10)電池用のケーブルはnano専用のケーブルと互換性がありません。必ず指定されたケー
ブルをお使いください。
※
電池ホルダーを取付ける際、左右を間違わずに取付けてください。左右を見分けるには、電池ホ
ルダーに色付けされた“+”マークでご確認ください。
Phonak TargetTM3.2 Handbook|44