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Kansai NAFA Summer Seminor’99
S.Aoki1
(講座の概略)
この講座は、rebuttal での extension、refutation、comparison の基本的な手法を体系的に学び、さ
らに step-up するため、過去の名ディベーター達の speech2から Excellent Rebuttals を学んでいき
ます。edit されたテープのスピーチは、過去(現在)の名ディベーターの優れたものから選びまし
た。何度もテープがのびてしまうくらい聞いて下さい。間違いなくあなたのリバッタルの level
は飛躍的に向上することでしょう。
--- “Example is the mother of mankind, and they will learn from no other” --- Edmund Burke
関西のディベーターは、よく「リバッタルで関東に競り負ける」とか言われます。その通りだと
私も本選などを見て思うことが多いです。(98 年 NAFA 関西副会長だった森くんも、関西は issue
level では関東に負けてはいない! と言っていました。) 関東のレベルに追いつく一番の早道は、
上手いディベーターの技術から学ぶことです。この講義を聞いた関西のディベーターが一日も早
く関東を追い越し、KUEL、JNDT、East-West、SIDT、All-Japan、NAFAT といった major tournaments
上位に食い込んでいくことを願ってやみません。
[Contents] ∼内容∼
第0章 Preliminary Steps
1.議論の三角構造
2.説得的な議論、とは?
3.One-Two-Three Response
4.Rebuttal→Constructive の発想!
第1章 First Three Steps ∼基本3要素∼
0.Road Mapping, Pointing
1.Extension, Scenario Telling
2.Refutation
3.Comparison
第2章 Secondary Steps ∼Rebuttal の応用技術∼
1.Overview - - Summary of a Round
2.Summary of Arguments, Crucial Points
3.Time allocation (Levels of Extension)
4.Decision Rule Argument
第3章 Further Steps
1.Theory vs. Fact
2.Generality vs. Specificity
第4章 Excellent Last Rebuttals
- -SIDT’90 Final, NAFAT’95 Final, NKT’97 S-Final, 金沢 Model Debate’96
青木滋之(あおき しげゆき)…現在、京都大学人間環境学研究科 M1。専攻は 17C の哲学。戦績は 43 勝
11 敗、NAFAT’96 優勝など。
2 注意; 収録された Speech は、私が入手している情報によって制約されているので、ここで挙げられなか
ったディベーターたちがダメだった、とかいう訳では決してありません。
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第0章 Preliminary Steps
この0(リバッタル以前にあたる)章では、強いリバッタルをするための、強い議論の構造(三角構
造)/反論方法(1-2-3 response)/議論の組み方(Reb→Con)を簡単に説明します。リバッタルの話に
入る前の warming up!! 例題をこなしながら、頭に入れていきましょう。
1.議論の三角構造3
ディベートでは、論拠や証拠のない議論は assertion(独断)としてジャッジに退けられます4。ど
んな議論を提出するにせよ、主張する者には立証義務(burden of proof)が課せられるのです。そこ
で、主張(claim)・論拠(warrant)・証拠(data)は、次のような三角形5 でイメージすると良い。
主張 claim
論拠 warrant
主張;言いたい事がら
論拠;主張と証拠を結ぶ隠れた前提
証拠;主張をサポートするもの
証拠 data
これら、3つの点が1つでも欠けていると、強い議論とは言えません。
例題1)次の argument は、何に欠けているか??
ああ、カエルが田んぼでゲロゲロたくさん鳴いてるね。ところで、カエルがたくさん鳴くの
は雨が降る兆しとか言うね。(だから何なの?)
今年の末には景気は回復するだろうね。平均株価を見てごらんよ、○○円を越えはじめたゼ。
(…株価が○○円を越えるのと景気回復にどんな関係があるの?)
8月末にはテポドン2がまた北朝から発射されるだろうね。飢餓が上層部にまで浸透し出し
たら、それしか外貨を稼ぐ方法がないからね。(ホンマに浸透してるんか?)
…こういった、主張・論拠・証拠のいずれかを欠く議論は説得的な議論とは成り得ません。
すぐに、欠けた部分を補充しましょう。(または、スピーチで補うようにしましょう)
この三角構造は、NAFA関東が推進している“argumentation theory”と多少異なることので注意して下さ
い。
4 cf.日本実業出版社、小野田博一著「論理的に話す方法」p.67∼ においても、argument(理由付けされた主
張)と statement(理由付けされていない主張)が分けられ、日本人は argument が出来ず statement ばかりし
ている、という主旨が述べられている。ディベーターの皆さんは、凡庸な日本人に甘んぜず、普段に話すとき
にも必ず理由付けをして発言をするクセをつけましょうね。
5 この三角形の説明は、語学春秋社「横山英文速読入門講義の実況中継」p.11∼ や、松本道弘「図解ディベ
ート入門」中経出版 p.30 でも与えられている。
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次に、三角形にはなっているが正三角形になっていないケースを見てみましょう。
例題2)次の議論は、どこが弱いのかを指摘しなさい。
太郎と花子は
付き合っている
2人で話したら
デキている
太郎と花子は
恋人同士です!
2人で
話していた
デートは恋人
同士がするもの
太郎と花子は
いい感じ
交換は恋人
太郎が花子との 同士がする
デートを妄想。。
手紙を
交換した
<隠れた前提>
上の三角形では、claim/warrant/data が明るみに出されていましたが、実際の試合や日常会話では
warrant が明確に述べられていない場合が多い。
例題3)次の議論 6の前提を明らかにしなさい。
瞳は今シャワーを浴びている。だから彼女は今、裸であるはずだ
バッファローは絶滅の危機に瀕しているので、我々はバッファローを保護しなければいけな
い
現在では街頭のファッションの流行のサイクルが非常に短くなっている。今後ますます、何
が大きな流行になるかは予測しづらい時代になると思う。
時は永遠に続くので、悪夢のようなものだ。
瞳は裸だ
???
瞳はシャワーを
浴びている
バッファローを保護すべき
???
バッファローは絶滅
の危機に瀕している
前掲「論理的に話す方法」から例題を選んであります。ちなみにこの本には、冒頭に「あなたは論理的か?」
という設問があるので、是非チャレンジしてみると良いでしょう。ちなみに私は、レトリック以外は正解でし
た。
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2.説得的な議論、とは?
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これまで述べてきたように、議論(一般)は三角構造で考えることができます。この三角形が正三
角になれば良いのでしたね。では、正三角にするためにはどうすれば良いのでしょうか??
三角形を下に連ねていけば良いのです!!
UFO は実在する
イチローは
正直者だ
これまで嘘を
つかない者は、
これからも嘘を
つかない
イチローは
今まで一度も
嘘をついた
ことがない
周りの人間
は嘘をつかない
イチローが
目撃した
イチローの
知覚は確かだ
巨大な円盤が飛んで
いるのを見た
周りの人間が
証言している
などなど。このようにして三角形を連ねていき、
「自明な事柄」まで証明していけば良いので
す。ここで言う「自明な事柄」とは、「誰でもが立証なしで認めるような事柄」のことを指して
います。例えば、
「人間は空気を吸って生きている」「犬の鼻はいい」
「物は落下する」などなど。
※ただし、ディベートの試合では、私たちが関与しない事象まで論題が広がるので(例えば、
北朝鮮の事情など)、そういう場合は専門家/専門紙の事実認定を引用するしかないでしょう。
例題4)前ページの例題3の前提に更なる三角形を加えて、説得力のある議論にしなさい。
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3.One-Two-Three Response
議論の構造を押さえた上で、ここからは反論の方法を確認しましょう。ディベートで良く用いら
れるモデルが 1-2-3 response というものです。しっかりマスターしましょう。
1.相手の弱点の確認(inferior point of opponent) just assume A, never assume B
2.自分の議論を展開(superior point of us)
we assume B
3.優劣を評価する (superior point is ...)
our argument is superior
という3つの Step から成ります。えっ!? これだけじゃ分からないって? じゃあ「これから
日本でファシズムが起こるかどうか」を例に採って話しましょう。
1.Their argument assumes pre-war situation, No proof it’s applicable to now.
2.Fascism never appears today, because now we have various contacts with foreign countries.
(エビデンスを読む)
3.Only our argument assumes today’s situation. This specific argument is superior.
ここでの英語の議論を日本語で確認すると、
1. で相手の議論の弱点を突いています。戦前に起こったファシズムが現状にアプライするのか、
そこに証明がないことを暴露します。
2. で相手の弱点に対応した反論(counter-argument)をします。「現在では、海外からのニュースや
ラジオ、雑誌、映画、そしてインターネットといったものが普及しており、それらを規制する
ことは不可能なので、ファシズムは起きない」といったエビデンスを読みます。
3. で最後に、相手と自分の議論の優劣を評価します。この場合は、「自分らの議論だけが現在の
情報通信網に specific(詳細)な議論を出せているので、この点で優れている」と言っています。
1-2-3 レスポンスをすることで、議論の争点が明確になり、また客観的な形で優劣を
提示することができるのです。
例題5)次の議論は、どこで 1-2-3 になっていないのかを指摘しなさい。
昨夜のニュースで不況が続くなんて言っていたけど、今朝の新聞の景気予想では「これから
景気は良くなる」と言っていたから、景気は良くなるね。
K君は明日のピクニックではきっと雨が降るからやめよう、なんて言ってるけどオレはそん
な山勘(やまかん)信じないゾ。
だからだな、君が何と言おうととだな、北朝鮮は8月末にはテポドン2を打ってくるのは間
違いないだろうサ。
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4.Rebuttal→Constructive の発想!
さて、強い議論の構造(正三角)/効果的な反論方法(1-2-3)を確認したら、最後に議論の構成方法
(コンからではなく、リバから考える7 )について述べて、0章を終わりにしましょう。
私がジャッジをしていてよく出くわす場面というのは、コンの時点では元気良く、よどみなくス
ピーチされていたのだが、リバに入りだして突然元気がなくなり、ツボってしまう というもの
です。どうしてこうなってしまうのでしょうか?
Discussion)リバに入ったら何を言ったら分からなくなるのはどうして?
様々な問題があるのは確かですが、私が1つ問題提起をするならば、「発想法の根本的な誤りか
ら来ているのでは?」と私は考えます。
もしかしたら、貴方たちは、まずコンから issue を作っていません? もしそうなら、何でコンか
ら作るんですか? 何か根拠でもあります?
コンを作って、その後にリバでの Speech を考える、というのは見当違い。まずリバ
の Speech を考えて、それが可能になるようなコンを構築すべき。
1つ具体例を挙げておきます。これは、私が 96 年前期の臓器移植で用いた 1NR Scenario です。
[1NR で話したいシナリオ] (この話はあくまでも Debate での Argument であり、私見ではありません。)
AFF は Plan によって 80%の重い患者が助かり、5∼6年以上も余命を保てると言っているが、それは間
違っている。何故なら、AFF のどの Evidence にも重病患者が助かる技術があるとは言っていないから
だ。
重病患者は助からない。何故なら、本当に臓器移植が必要な患者さんは、体がもう弱りきっており、臓器
を取り出して、また他人の臓器を入れ替える、という激しい手術自体に耐えられないからだ。だから、技
術的に臓器移植は不可能なのである。そういった技術がないときに医者は一体何をするか。軽い患者
を選んで臓器移植を受けさせるのである。なぜなら、医者にとって名声は絶対必要なもので、万一失敗
でもしたら、世間やマスコミによって袋叩きにされ、医者としての人生を棒に振ってしまう。それは絶対に
避けなければならないことだ。だから、臓器移植なしでも生きられるような人を確信犯的に選び、自分の
医者生命を守るために手術で殺してしまうのである。実際、AFF の 80%という海外の Data には重病者で
ない人が多数含まれている、ということが分かっているし、また日本での腎臓移植でも健康な若い患者
が、臓器移植を受けて多数亡くなった、という報告がなされている。よって Plan によって患者が助かるど
ころか、健康な人が沢山殺されるはめになるのだ。(下線が 1NC でする attack の順番なのです。)
この講座では、性格上(リバの講義なので)この辺については詳しく述べられません。もしもっと詳しい解説
が必要でしたら、私の「1NRの仕事」講座で展開されているので、そちらも見て下さいね。テープと合わせ
て買えば理解度倍増!!(NAFA library の宣伝)
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第1章 First Three Steps ∼必須の3要素∼
さて、やっとリバッタルの内容に入ってきました。1 章では、基本となる extend, refute, compare
を説明しますね。ここでの内容を前もってフローチャートにして分かり易くすると、
Road Mapping, Pointing (issue→sub-point→number)
Extension, Scenario Telling(AREA の法則)
Refutation(one by one の法則)
Comparison
ここで、具体例として UT の石井君の Speech8を聞きましょう。
0.Road Mapping, Pointing
これは余り説明する必要がないかもしれませんけど、一応説明しておきますね。
Road Mapping というのは、スピーチする前に、どの issue の話をするのか大雑把にジャッジに伝
えることです。As you know! 他方、Pointing というのは、さらに issue(AD/DA/C-P など)の中で
どこを話すのかをジャッジに伝えることです。
例題6)次の○で囲んだ議論の話をしたい。Pointing の Speech をせよ。
SIDT’98 Final. ここでの 1AR Speech では、所得税の累進性が緩和されることから生ずる所得格差から犯
罪が起こる、という DA への反駁を行っている。Pointing, Extension, Refutation が奇麗になされている所を
注意して聞いて欲しい。また、2NC エビデンスへの返しも、1-2-(3)の原則が守られている。
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1.Extension, Scenario Telling
さて、Pointing が済んだら、自分の議論を Extend し説明を加えましょう。ここで注意して欲しい
のは、claim だけ extend するのではなく(説明の要らない単純な議論は除く)、理由付けや証拠、
または data や warrant も説明して欲しい、
ということです。皆さん、
自分のリバを省みて下さい。。
claim だけを extend し合うディベートは水掛け論になり、決定打に欠けるので不毛
では、どうしたら良いのか? ここでは、2つ方法を紹介します。
(Ⅰ)AREAの法則
AREAの法則 9を聞いたことがありますか? ないなら、ここで覚えてしましょうね。。
Assertion(自分の主張)
Reasoning(理由付け)
Evidence(証拠)
Assertion(再度、自分の主張を繰り返す)
Assertion だけでは信憑性がないのは、0章で確認したので OK だと思います。それで Reasoning
や Evidence を説明する訳ですけど、その内に Speaker が何を言いたかったのか Judge が忘れてし
まうんですよね。そこで最後に、Assertion に戻ってくる訳です。
※ WESA の玉木君の Speech10 を聞いてみましょう。Evidence はありませんけど、公共的な事実
が証拠として用いられています。
例題7)次の Argument を、AREA の法則を用いて説明しなさい。
Debate is essential to our daily lives.
Lecturer Nishibe’98 / Lecturer of debate, Naoki / “Hajimeteno debate” p/b Asashuppan p.15
QU) In other words, by doing debate, we acquire much educational effect. When we summarize such
effect in one word, it is the training of “intellectual basic vitality”. This “intellectual basic vitality” may
sound a little bit difficult, but in short, it is the ability of “listening,” “speaking,” and “thinking.” Even
though these three basic abilities are very important skills on business or in leading our daily lives, we
scarcely feel the necessity of reconsidering of them, since it’s too natural that we have them. (UQ
AREA の法則については、97 年 NAFA 関西セミナーでの玉木健太郎「勝つための説得術」ほか、あさ出版
西部直樹著「はじめてのディベート」p.140-141 でも説明されている。ただ、両者の R が異なる(玉木はRを
Refutation と捉えている)。今回私は、西部と同じモデルをここで説明している。
10 TIDL’96 S-Final. ここで 1NR の玉木は、
「脳死者は回復する」という Turn を伸ばす際に、相手の “never
assume the standard of Ministry of Health and Welfare(厚生省の脳死基準を想定していない)”という card
critic に対して、自分らの議論が厚生省の基準に基づいたものである、ということを論じている。
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(Ⅱ)claim-data-warrant を丁寧に説明する
AREA の法則とは別に、正統法として、claim-evidence-warrant を丁寧に展開していく という手
法も使えます。これは、AREA ほど使い勝手が良くないのですが、Evidence が難解な内容を含む
場合、統計を使って主張を導く場合などは warrant を明らかにする事が不可欠なので、場合によ
って使い分けると良いでしょう。
※ 京大の早瀬君の Speech11を聞いてみましょう。やや複雑な統計の内容を、うまく噛み砕いて
warrant を説明し、統計を挙げて自分の主張に上手くリンクさせています。優。
…上の2つの Extend 方法を見て、claim だけの説明がいかに説得力に欠けるものか、理解して頂
けたものと思う。
さらに、リバでの extension で気を付けてもらいたい事柄を若干挙げておく。
あ)具体的に!(Visualization)
claim だけでは何となくだけで、実感が沸きません。豊かなエビデンスの内容を(または自分で
具体例を付けて)説明しましょう。5W1H(Who, What, Where, When, Why+How)が明確になる
よう心がけましょう。
※ Sophia の田代君の Speech12を聞いてみましょう。固有名詞に触れるなど、状況が分かりやす
いものとなっています。
い)プロセスを詳細に!(Processing)
これも、是非とも身に付けて欲しい Story Telling の技法です。A→B→C→D→Eと説明すべき
議論を、A→C→Eと説明しては、ジャッジの理解もままなりません。初めて聞く人間にも分か
るように、1つ1つのリンクの説明が飛んでしまわないよう、気を付けましょう。
※ Sophia の岸君の Speech13を聞いてみましょう。原住民が何をするのか、そして買い手が何処
にいるのか、などのシナリオを詳細に展開しています。refute も同時に行っています。
※ また、上で挙げた早瀬君の NAFAT’98 S-Final の Speech も Processing の優れた例なので、良く
聞いてみましょう。
このように、シナリオの信憑性は、その具体性や詳細で大きく決定されるのです。是非、覚えて
おきましょう。
NAFAT’98 S-Final. ここで 1NR の早瀬は、新しい事業が始まると会社間の競争が激しくなるため、むし
ろ雇用が悪くなるという議論(Turn)を、過去の統計を挙げて論じている。
12 TIDL’96 S-Final. ここで 2AR の田代は、違法行為を行う大学病院の医者が他の大学病院によって批判を
受けたという議論を行い、NEG の DA(human experiment)を切ろうとしている。
13 NKT’97 S-Final ここで 1NR の岸は、日本がリサイクルを始めると、日本に原材料を輸出している発展
途上国の輸出業者が、日本に最高値で売れなくなるため、より沢山の原材料を他国に次善の値段で売り裁くよ
うになる、という Turn を展開している。
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2.Refutation
さて、extend したら今度は、それに対する相手の議論を跳ね除けなければいけません。
よく自分の議論だけを extend して、それに対する相手の反論を返さない人がいますけど、それ
じゃマズイですよね。
例題8)次のような状況の時、1NR の貴方は 1NC を extend するだけで良いのだろうか??
1AC
北朝鮮では食糧難で多く
の人が飢餓に苦しんでいる
1NC
NGO や日本赤十字が
助けているので n/Inh
2AC
1NR
十分であるという
???
証拠がない。
extend C-2.実際苦しんでる
相手からの反論は、自分の議論を extend させる時の“壁”だ。
「それを退けないと、
ぶつかって前に進めない」というイメージを持て!!
では、名ディベーターの refutation を見ていきましょう。
あ)詳細な反論を加える
これは、反論(というか、あらゆる議論)の基本ですが、意外と多くのディベーターがこれを行う
ことができません。相手の議論がどこで、どのようにして(完全に)切れるのか、帰結をハッキリ
させる意識を持てば、詳細な反論を加えることが出来るでしょう。
※ IS の山形君の 2AR Speech14を聞いてみましょう。相手の DA がどこで、完全に切れるのか
を、詳細を論じながら clarify していく手法を学んで下さい。
い)one by one で返す
相手の反論は、1つだけ返せば良いという訳では決してなく、extend する議論にはすべて返答し
なければいけません(何故なら、ジャッジはすべての議論を考慮に入れざるを得ないので)。相
手の反論数を確認し、それに1つ1つ返していくこと。
※ WESA の佐藤君の 2NR Speech15 を聞いてみましょう。相手の 1AR response が何個あったの
かを確認し、それを 2NC を利用しながら、テンポ良く返していくリズムを覚えて下さい。
※また、注 13 の岸君のスピーチでは、refute と extend を同時になされている。このように同時
に行う方が効率が良い場合もあるので、ご参考に。
14 JNDT’99 Final. ここで 2AR の山形は、
相手の核査察 DA(北朝鮮がアメリカの査察をプランによって拒否
し、アメリカが制裁として核施設にミサイルを打ち込む)に対して、2NR を丁寧に押さえながら詳細な反論を
行っている。特に、N/L の指摘が鋭い(2NR が 1AR を踏まえていないことを指摘)ので、そこを学んで欲しい。
15 NAFAT’95 Final. 日本が北朝鮮の食糧難を解消することで、
南進が起こるという 2NR DA extension の場
面。
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う)一連の反論を加える
これは、とりわけ DA への UQness attack に有効な反論方法です。
例えば、DA(Turn)は N/U だけではなかなか完全には切れないので、更に Threshold に doubt をか
けて plan 自体による直接の弊害を少なく見せ、Solvency による+効果を強調すれば、現状より
も plan 後の方がより良い状況だとイメージさせやすくなる。
※ UT の合田君の 1AR Speech16を聞いてみましょう。
3.Comparison
今回一番テープを気合を集めた箇所で、今講義の1つのヤマです。
実際、どのように相手の議論と自分の議論を比較するかでディベートの勝敗は大きく分かれるこ
とが多いので、しっかりとマスターして欲しいところです。
しかし、現状の試合を見ている限りでは、しっかりと Comparison している Speaker は余り見ら
れず、ジャッジ任せなのが多い、という印象を持ちます。ジャッジの負担を軽くするため(?)に
も、しっかりとした比較考量を行い、自分の言ったことがそのまま Reason for Decision になるよ
うなスピーチを目指しましょう。
Comparison なしではジャッジ任せ!! 自分のスピーチがそのまま Ballot に書かれる
ようなスピーチを目指せ!!
さて、内容に入っていきますが、まず次の公式を覚えましょう。
AD(DA)=Impact(Quality×Quantity×Time-Frame) ×Possibility(risk)
Impact とは、皆さんが知っているように、重要性のことで、1 人の人命・3 人の人権、とい
ったものがありますが、質(人命・人権など) ×量(数量) で決定されます。ただ、人間の命
を数で比較できる、という前提は自明とは限りませんが(私見です)。。。
Possibility とは、その重要性が起こる確率のことです。どんなに Impact の大きな事柄でも、
実際に起きなければ何でもない訳ですから。
例題9)次の Speech の誤りを指摘せよ。
We will easily win this match, because please look at C-2, impact is the Nuke terrorism which has the
great possibility of causing human extinction. at least partially our human species will be extinct, and
damage is beyond description. so, you have to vote for AFF.
NAFAT’98 S-Final. ここで合田は、新しい事業が始まることで競争が生まれ、費用削減のために人員が解
雇される、という Turn に対し、inherency を C/A させて N/U にし、さらに Threshold への attack、Turn
を出し効果的に Turn を切りにかかっている。
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Comparison のスピーチは、着眼点や phrase を他人のスピーチからつかむのが最良の方法です。
何度も聞いてコツを覚えて欲しい。
Quality に関するスピーチ
SIDT’98 Final.山崎(UT)
jobless and suicide VS. national opinion17
SIDT’90 Final.川田(WESA)
human life VS. human right18
関西 NAFAT-EXTRA’99.青木(京都)
majority’s life standard VS. partial jobless19
Quantity に関するスピーチ
JNDT’99 Final.谷垣(WESA)
JNDT’99 Final.山形(IS)
SIDT’90 Final.川田(WESA)
NAFAT’98 S-Final.平野(KESS)
nuclear explosion VS. North Korean starvation20
North Korean starvation VS. nuclear explosion21
nuclear war VS. residents’ human right22
top manager’s company VS. small companies’ bankruptcy23
risk に関するスピーチ
NAFAT’95 Final.蓮見(KESS)
SIDT’98 Final.山崎(UT)
金沢 Model Debate’96.青木(京都)
North Korean starvation VS. Korean war24
AFF plan VS. C-P(national referendum)25
Taiwan independence VS. Spratly islands26
Time-Frame に関するスピーチ
NAFAT’95 Final.佐藤(WESA)
TIDL’96 S-Final.田代(Sophia)
NKT’97 S-Final.横須賀(Sophia)
Korean war VS. North Korean starvation27
liver patients VS. human experiment28
inflation VS. recycle29
ここで挙げた Comparison の Speech は、この講義の最初に断った通り、私が持っているテープに
かなり制約されたものなので、これら以外の Speech がダメだった、とか言う訳では決してあり
ません。より優れた分かりやすい例があったら、是非教えて欲しい。
2AR の山崎は、国民投票の「意思」の Quality が曖昧である(51% vs.49%などの場合が想定される等)点
を突き、100% solvency の depression が優越する、というスピーチをしている。
18 2NR の川田さんは、人命の方が人権に優先するということを、刑法の例 etc.を用いながら論じている。
19 2NR の青木は、一部の Jobless を助けるために大多数の国民を犠牲にするのは不当だと論じている。
20 2NR の谷垣は、北朝鮮の核施設へのミサイル攻撃による甚大かつ長期に渡る弊害が、肯定側の食糧難によ
る飢餓を上回るというスピーチをしている。
21 2AR の山形は、飢餓による被害が毎年 80 万人の命を奪っているという点を評価して、clear number にお
いて NEG の Impact を上回るという議論を行っている。
22 2NR の川田さんは、核戦争による被害数が、横田基地の住民数を凌駕することを Speech している。
23 1NR の平野は、相続税緩和による top manager の incentive の低下による jobless が inherency で立証さ
れている中小企業のスケールを上回るという Speech を行っている。
24 2AR の蓮見さんは、DA の risk がほぼ 0 なのだから、1 人でも助かれば十分という比較を行っている。
25 2AR の山崎は、C-P の Solvency(50%)<AFF Solvency(100%確保される)という比較をしている。
26 2AR の青木は、inherency の Threshold>Turn の Threshold の比較を event 時間で表現している。
27 2NR の佐藤は、plan 直後の南進では 1、2 年も生きられない>3、4 年後の飢餓、という比較をしている。
28 2AR の田代は、
長期的に見れば AD(肝臓患者の生命)が DA(human experiment)を凌駕することを論じる。
29 2NR の横須賀は、100%ではないリサイクル<生活にすぐに影響する inflation という比較を行っている。
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第2章 Secondary Steps ∼Rebuttal の応用技術∼
さて、基本事項(extension, refutation, comparison)を一覧して、私たちはすでにリバで最低限しな
ければいけない事を学びました。この 2 章では、さらにリバを上手に構成する方法、相手に競り
勝つ方法について突っ込んだ解説をします。気を引き締めてかかっていきましょう!
最初に、この 2 章で講義することをフローチャート化しておきましょう。
Round Overview (最初の 15∼30 秒くらい)
この試合をどのようにして全体として総括するのか、軽く見出しを付けます。
Summary of Arguments, Crucial Point
どの議論が重要なのかを見抜き、議論を収束させる。
Time allocation (Levels of Explanation)
clash している箇所を中心に、相手の議論を反駁します。大事な箇所は多くの時間
を割き、相手が認めているシナリオは軽く触れるだけで OK。
Summary of a Round (最後に 10 秒程度)
OV で示したように自分らが全体で勝利していることを示して終わります。
注意! ここで挙げたモデルは、あくまでも理想的なものであって、実際には上のように奇麗な
形で現われていないかもしれません。ですが、なるたけ理想に近づける努力なり、意識を持って
スピーチ練習をする/しないでは、結果が大きく異なります。是非、習得して下さい。
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1.Overview - - Summary of a Round
ディベートに限らず、話をする時には、まず何を結論として言いたいのかを述べる必要がありま
す。なぜなら、そうしないままに内容に突然入ってしまうと、聞き手は混乱したり、どのように
解釈したら良いのか分からずに当惑してしまい、スーっと頭に入って来ないからです。
ディスカッションをやった人なら知っている言葉ですが、Conclusion comes first!! ですね。
では、実際の Debate Round では、どのような Overview が有効なのでしょうか??
答えは、マクロな視点を示すことです。
まず初めに、マクロな視点での stance(How to Win)をサラっと述べる
そして試合の最後に、OV で述べたことを総括として再度繰り返す
例えば、AD>DA AD>DA+Turn(=0) AD1=DA,AD2=voter 1stImp.=DA,2ndImp.>Turn
DA>AD(<0 by PMA&Turn) AD=0<Turn AD<Turn1,or AD=Turn1,Turn2=voter など。
とりわけ、NEG の場合は、2AR でひっくり返される可能性がとても高いので、複数の stance を
示しておく必要があります。「PMA で case=0,slight に残っても Turn1 が QT*QL で Outweigh する、
Turn1 が Offset だとしても Turn2 が Tie-Breaker となる、更に DA の risk も残る」といった保険30
をかけましょう。これが、NEG で圧倒的に勝つためのコツ(Strategy)です。
※ 実際の Round での Speech を聞いてみましょう。
大谷さん(Sophia,2AR) の 2AR OV31
川田さん(WESA,2NR)の Summary32
野村さん(京都,2AR)の Summary33
また、とりわけ NEG(2NR)では、AFF の Impact を確認し、それぞれを one by one で論じると構
成が良くなります。2NR では必須のテクニックなので覚えておきましょう。
※ 佐藤くん(WESA,2NR)の Impact Confirmation34
横須賀くん(Sophia,2NR)の Impact Confirmation35
尾寅くん(KESS,2NR)の Impact Confirmation36
30
31
32
33
34
35
36
「保険」に関しては、青木「1NR の仕事」で詳細に述べているので、そちらも参照して欲しい。
East-West’95 Final. 陪審制の議題で、AD(fascism) >DA2(×will→fascism)という Overview。
SIDT’90 Final. DA(世界恐慌からの nuclear war)>AD(横田基地の騒音による住民の人権侵害)
SIDT’90 Final. AD(横田基地の騒音による住民の人権侵害)>DA(世界恐慌からの nuclear war)
NAFAT’95 Final. responsibility, starvation, disease の Impact を1つずつ確認している。
NKT’97 S-Final. deforestation, exhaustion of resources, global warming, malaria の Impact を確認。
NAFAT’98 S-Final. minor companies, tax evasion, property right の Impact を1つずつ確認している。
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2.Summary of Arguments, Crucial Point
ここでは、「議論の整理」と「重要点」の決定について述べます。リバッタルで大切な事は、時
間が限られているため、無駄な時間が使えない、ということです。よって必然的に、大切な論点
のみを語ることしか出来ません。そこで議論を整理37し、重要な点で時間を割く必要が生まれ
ます。
リバッタルでは、議論を整理し、重要な点を設定して、そこに多くの時間を割く
<大事な議論>と<枝葉末節>の違いが分かれば、
バロットに直結した Speech が可能になる訳です。
ここで、あるディベーターは「すべてを引っ張ればどれかがジャッジに引っかかる」なんて思わ
れるかもしれませんけど、それは甘いと思います。というのも、「すべてを薄く引っ張る」やり
方では、相手の反論を返しきれず説得力に欠けるだけでなく、詳細に欠けるので各議論の解釈・
評価にブレが生じ、ジャッジに大きく依存してしまうからです。これでは、コンスタントに結果
が残せません。
薄く extend, refute するのではなく、曖昧な箇所を残さずに帰結を明らかにする
では、具体的な議論方法を見ていきたいと思います。
あ)議論を整理、収束させる
この技術があるディベーターは、ほとんど見かけません。よって、過去のテープにも(現在の試
合でも)余り見かける事はありませんけど、2つ例を挙げておきます。
※ 蓮見さん(KESS)の 2AR Speech38
山崎くん(UT)の 2AR Speech39
い)Crucial Point を設定する
試合の流れを大きく決める重要な点を設定し、そこに詳細な説明・反論を加えます。
※ 五十嵐さん(WESA)の 1NR Speech40
小高くん(筑波)の 2AR Speech41
甲斐さん(WESS)の 2AR Speech42
リバッタルでの「議論を整理する能力」については、あまり会場やセミナーでは語られることがありませ
んが、これが大切な能力だと言うことは Debate Forum Vol.12 No.1 の田村洋一「リバタルで勝つディベート」
を参照してもらいたい。ここで田村さんは、要約力がリバッタルの鍵を握ると論じられている。
38 NAFAT’95 Final. ここで 2AR の蓮見さんは、相手の議論の Reasoning を収束させ、どこが争点なのかを
明らかにしている。優れた Summary なので、是非何度も聞いて手法を学んで欲しい。
39 NAFAT’98 S-Final. 2AR の山崎は相手の議論を grant しつつ、焦点を中産階級者に絞って論じている。
40 East-West’95 Final. 1NR の五十嵐さんは、Fascism の inherency が切れることで NEG が勝利すること
を明確に打ち出している。
41 NKT’97 S-Final. 2AR の小高は D/R が試合を決定するというスタンスを明確に打ち出している。
42 NAFAT’92 Final. 2AR の甲斐さんは、C-2 の faulty products の犠牲者で勝利することを宣言している。
37
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3.Time allocation (Levels of Extension)
ここでは、リバッタルで最も重要となってくる Time allocation、つまりどの議論にどれだけの反
論時間を割くべきか、について述べていきます。
まず、大切な事は、
リバッタルではすべての議論を同じレベルで掘り下げて説明する必要はない、
ということです。相手が認めている inherency や impact について延々と述べても、相手の voter
への反論が欠けてしまうので結果として勝利できません。
リバッタルでは、自分の/相手の voter になる箇所に多くの時間を割き、シナリオ
などは軽く sub-point level で繰り返すだけで良い
言い換えれば、相手と clash している箇所に多くの反論をするべきだ、ということです。
例題10)次のような状況の時、2AR の貴方はどのような議論構成を組むか?
論題は国民投票。肯定側の政策は死刑の是非を国民に問い、死刑囚を救う、という内容。
相手は国民投票をせずに死刑制度をやめるべきだという C-P を 2NR で伸ばしてきた。
C-1
日本の現状の政策では
死刑制度は撤廃されない
C-P 国民投票に問わずに
死刑制度を撤廃する
feasibility はある
海外での成功例アリ
何故なら、政府官僚が肯定
論側であるから
2AR
How do you refute 2NR?
・Crucial Point はどこか
(どの議論は関連がないか)
・どのエビデンスを伸ばすか
・どのように refute するか
・どのように comparison するか
...etc.
Disad 国民投票は混乱
を招く(C-P avoids DA)
国民の意見が死刑制度には
全く反映されていない
C-2
国民の意思は大切だ
C-3
国民が自分らの意思
で政策決定できる
PMA 日本人は自分の意見
を持っていない
PMA 日本人は権威の意見
に影響されてしまう
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ここで、リバッタルで重要となる Evidence Extension の Level43について解説します。
Level1 Claim をくり返す
これは、clash していない箇所のシナリオを説明するのに使います。
特に、Comparison とは直接関係ない Case-Scenario(inherency や impact など)の説明は長くするほ
ど時間の無駄ですから、サラっと済ましてしまいましょう。
Level2 Evidence の内容を説明する
これは、1NR Case-attack や、1AR(2AR) DA-attack などの接戦の場所で使います。
Key となる議論では、claim だけでなく Evidence の内容も展開し、詳細に論じる事によってジャ
ッジの心証が上がり、またジャッジの解釈による critic を受ける risk が下がります。
Level3 Evidence に書かれていないことを話す
これは、特に Impact Comparison や Solvency/Link card(situation change)の extension など、試合を
左右する Evidence を説明するときに使います。
“ハッタリ”になってしまわないようスピーチを
前もって準備し推敲しておく必要があります。「書かれていないことを話す」方法としては、
Evidence の前提を推測して話す
“I ask why the author asserted this opinion? The reason must be that...”
Authority から推測できる話をする
“Please look at this evidence’s authority, he is a lawyer. The lawyer must listen to the
weak people’s voice. Therefore this opinion will apply...”
身近な具体例で理論を補強する
“For example, please consider the case of ...”
その他、公共的な知識を援用する
“Moreover, I think this theory is a universal truth. Because basically human being’s
desire is limitless. When one thing is satisfied, he will search for another thing...”
例題11)次の議論を Level 2, Level 3で extend せよ。
Self-determination of donors and recipients should be respected.
Writer わたなべ'92 /じゅんいち "Nihonnoronten'92" p/b Bungeishuppansha p.438
Q)We must not forget that all people have a right to accept organ transplant and refuse it.
At the same time we also have right to donate organs and refuse it.(UQ
例題12)例題9の状況で、あなたは[どのエビデンス]を[どのレベル]で伸ばして反論するか?
※ この Time allocation に関する Speech は、最後の Excellent Last Rebuttals を参照。
43
NAFA Summer Seminar’97 玉木健太郎「勝つための説得術」を参考にしています。
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4.Decision Rule Argument
さて、2 章も終わりに近づいてきました。リバッタルの応用編の最後として、Decision Rule につ
いてお話します。本来は Crucial Point と質的には差がないのですが、構成上、一応独立した項目
として扱うことにします。
Decision Rule が有用なのは、それを相手が認めると(Drop すると)試合に勝てるから、という訳で
はなく、自分らのスタンスを尖鋭に打ち出す事ができる所にあると思います。
というのも、例えば「動物の命は人間の命よりも大切だ」という D/R が何ら理由付け+比較が
なされずに(相手が認めたからと言って)引っ張られても、それは通常のジャッジ(または一般人)
には受け入れ難いのですが、この D/R がしっかりとした根拠を持ち、しかも自分らの issue と上
手くリンクしていれば、スタンスが一貫して明快になるのです。
D/R はしっかりとした根拠や比較と一緒に用いられれば有効な手段となる
また、D/R だけで勝とうとするならば、絶対的な根拠や規範を立証しなければなりませんが、そ
れは非常に難しいです44。例えば「自由が一番大切だ」という D/R が提出されても、それは決
して公共的に自明な事柄ではありません。なぜそう言えるのか。立証義務を果さなければなりま
せん。しかし、上で述べたように、しっかりとした議論であれば有効であるし、そして何よりも、
Speech のような美しさがあるので、聞く者を感動させることもあります。
※ 過去のディベーターの D/R の Speech を聞いてみましょう。
玉木くん(WESA)の 1NR Speech45
小高くん(筑波)の 2AR Speech ...これは注 41 で前掲してありますので、そちらを参照
川田さん(WESA)の 2NR Speech46
また、明確に D/R という claiming はしていないが、同趣の Speech も聞いてみましょう。
波江野くん(WESA)の 2NR Speech47
山崎くん(UT)の 2AR Speech48
青木くん(京都)の 2NR Speech ...これは注 19 で前掲してありますので、そちらを参照
甲斐さん(WESS)の Speech ... これは注 42 で前掲してありますので、そちらを参照
Advanced Debate,4th ed. p/b National Textbook Co., p.37 を参照。
TIDL’96 S-Final. ここで 1NR の玉木は、脳死の人が回復する可能性が 1%でもあれば、脳死の人を殺し
てはならない、という議論をしている。
46 SIDT’90 Final. ここで 2NR の川田さんは、
「世界恐慌の発生率は低いものだ(10%以下)と予測されていた
が実際に起きてしまった」というエビデンスを用いて、ジャッジが Disad の risk に関して確信が持てないと
しても、この card が残っている限りは高い risk を持つ物として評価すべきだというスピーチをしている。
Great!
47 SIDT’98 Final. ここで 2NR の波江野くんは、政府の役割は国民の意思に沿った内容の政策を採ることだ
という evaluation を行っている。
48 SIDT’98 Final. ここで 2AR の山崎くんは、
国民の意思>失業者の命 というスタンスで波江野くんの 2NR
evaluation に反論を加えている。
44
45
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第3章 Further Steps
この 3 章では、リバッタルのみに限ったテーマではありませんが、リバッタルに頻繁に現われる
理論(theory)と事実(fact)、一般性(generality)と特有性(specificity)について、詳述はできませんが、
ディベートをする限りで有用な範囲で触れておきます。
1.Theory vs. Fact
さて、皆さんは「理論と事実」と聞いて、どちらが優れていると思われますか?
理論は「机上の空論だ」
事実は「確実」だ
一概にそう思い込んでいたら、ディベーターとしては結構ヤバイですよ。
例えば、経済理論とか物理理論とかいったものは、人間の空想が創り出した産物なのではなく、
これまでの事実(観察結果)の束(たば)なんですよね。だから、1つの反例を持ち出しても、むし
ろその観測がおかしい、という理解が普通になるんです。
理論と一口に言っても、2つある。
−事実から帰納された一般的なもの
−著者の推測(仮説)で、観察による検証を待たねばならないもの
よって、事実を持ち出すだけでは一般的な理論を否定できないんです。
次に、こんな例はどうでしょうか。賽を振ったところ、2回連続で1の目が出ました。では、次
の2回も連続して1が出ると私たちは考えるでしょうか? 答えは、おそらく NO ですよね。
もし、出たとしても、私たちは「そんなの偶然だよ」と理解するに違いません。何故でしょう?!
理由は、理論によって支えられてないからですね。
背後に理論を持たない事実は、「偶然だ」
「何故か分からない」と認識される。
empirical case を利用するときは、theory を説明した後に extend すること。
どんなに素朴な事実観察においても、私たちが前知識(理論)をさかんに用いている、ということ
を納得してもらうために、以下の図と例を用意しました。
●
図249
図1
49
この図2は、ゲシュタルト知覚で有名な「アヒル−ウサギ図」。
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次のような事実を、アメリカ人とイラン人はどのように理解するでしょうか?
QU) アメリカによる湾岸戦争でのイラン軍への空爆は一夜ながら痛烈を極めた。この戦闘によ
り、アメリカ軍は戦闘機4機を損失し、パイロット4名の貴い命が失われた。しかし、イランの
クウェートへの更なる侵略にフセインは思いとどまり、多数の一般人民兵を失った後は1万の親
衛隊を温存させ、そのようにして国内政策への転換を促したのである。このアメリカ軍の正義感
ある行為は賞賛されてしかるべきであろう。(注! このエビデンスは私見ではありません) (UQ
また、次の諺はどうだろうか。「痘痕(あばた)も笑窪(えくぼ)」
これなんか、背後の理論が入れ代われば、同じ data も逆エビになることを示唆していて興味深
いです。
…以上のように、事実の価値付けや解釈には理論が不可欠であり、理論抜きの事実認識は(厳密
には)ない、ということが言えそうです。ということは、「理論を事実で否定する」というのは、
実は「ある理論を他の理論で否定する」ことに他ならない訳なんです。
「理論が事実によって否定された」と言うだけでなく、その事実がどんな理論に
よって支えられているのかを Speech しないと、ジャッジは確信を持てない
※ ここで、実際の Speech を聞いてみましょう。
小高くん(筑波)の2AR Speech50
蓮見さん(KESS)の2AR Speech51
山崎くん(UT)の2AC Speech52 注! ここからテープがB面に移ります。
2.Generality vs. Specificity
General と言われるとリンクが薄いように聞こえる。Specific と言われると、どんな場合でも強い
議論のように思えてしまう。貴方はそんなディベーターではありませんか? ここでも、ちょっと
踏みとどまって考えてみてみよう。
NKT’97 S-Final. ここで2AR の小高は、失業が自殺につながる、という(アメリカの)統計を(日本に特有
な)理由付けで覆すスピーチをしている。phrase も素晴らしいので、是非習得して欲しい。
51 NAFAT’95 Final. ここで2AR の蓮見さんは、キムジョンイルの心理状況を理詰めで推論した後に、これ
を支える事実を加えて信憑性のある議論を行っている。ここで注意して欲しいのは、2つの事実(国策を軍事
...
から経済優先に変えた、軍の食糧を市民に配布した)が先行する理論を支えるように使われていることである。
しかし、次のような状況を考えることも可能だろう。国策を経済優先に切り替えたのは、そちらの方が戦争に
必要な外貨を稼ぐのに好都合だから。市民に軍の食糧を配布したのは、戦争に必要な国力増強のために不可欠
だとキムが考えているから。…以上のように、何を背後の理論とするかで、事実の解釈は異なる。よって、事
実エビデンスを使うときは、その背後の理論をチェックしておき、相手に逆エビにされないよう注意しなけれ
ばならない。
52 NAFAT’98 S-Final. ここで2AC の山崎は、NEG の「減税しても0%低所得層は消費を増やさない」と
いう議論に対して、「減税は人々の心を明るくし消費を促す」という理論を extend した後に、アメリカの成
功例を引っ張って理論をサポートしている。theory→fact は extension の基本なので是非マスターして欲しい。
50
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そのそも、何故 General だとか Generic とか言われるものがリンクが薄いと思われるのだろうか?
おそらく理由は、「プラン後の Time Place Occasion に即していないから」であろう。
しかし、それは General(または Generic)が一般的に通用しないという理由にはならない。その場
その場の議論で実際に即していないかどうかを調べる事が大事なのである。
General Analysis
(汎用性がある)
Each Case
議論対象の TPO
Specific Analysis
(汎用性がない)
同様に、“Empirical Case is Tie-Breaker!” 等と言っておけばジャッジが採ってくれると思っている
ディベーターがいるかもしれませんけど、それは内実を無視したディベートになっているので、
高く評価されません53。もし、Tie-Breaker という言葉を使いたいのであれば、どの点で自分ら
と相手が Tie であり、どこで優劣が生まれているのかを Speech する必要があります54 。
General/Specific かという title だけでは議論の優劣は決まらない。
大事なのは、どの議論内容がプラン後の TPO に近いもので、より高い蓋然性
で予測できるのか、である。
ということで、議論対象が大雑把な大枠なものであれば、もちろん Specific は“Exceptional”とな
ってしまう訳です。
一般に、次のような対立概念を頭に入れておけば良いと思います。
general(使い勝手が良さそう)
specific(綿密な議論のよう)
generic(リンクが薄そう)
exceptional(他に当てはまらなそう)
※ General>Specific(Exceptional)の例として、玉木くんの Speech55を聞いてみましょう。
これは、上智大学卒の瀬能さんの談なのだが、Sophia では Tie-Breaker という言葉を禁止されているそ
うです。“Tie-Breaker”は議論の内実を見えなくしてしまう Magic Word なので、議論養成の上、弊害が大き
いと判断されているのだと思います。私も同感です。
54 NAFAT’95 Final. 2AR の蓮見さんの Speech では適切に“Tie”-Breaker が使われているので、
参照して欲
しい。注 38 のテープに収録されている他、次の章の Last Rebuttal にも入っています。
55 TIDL’96 S-Final. ここで1NR の玉木は、相手の one case が例外であり、一般的に apply するのは NEG
の議論の方である、という Speech をしている。
53
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第4章 Excellent Last Rebuttals
最後に、総括として素晴らしい Rebuttal Speech が丸ごと収録された2NR-2AR を聞いて講座を
終わりとします。Time allocation の項目で収録できなかったスピーチはこの章で補って欲しい。
SIDT’90 Final
2NR は WESA の川田さん。2AR は京都大学の野村さん。
2NR の圧倒的なテンション・スピードに度肝を抜かれる。しかし、スピードだけでなく、周到
な AFF/Judge に対する preemption が散りばめられているのが見逃せない。とりわけ、Link での
“Judge, don’t cut link with critic! ” のような Speech ができるのは、川田さんだけではないだろうか。
Impact や Risk の D/R の議論も特に優れているので、是非口真似をして見習って欲しい。しか
し、Initial Link と Depression→War へのリンクに関する1AR への Refutation が甘かったところを
2AR は見逃さず突いている。2AR は特に、DA 切りから Case Extension へ続く絶妙の Time
allocation が見所。ちなみに、何対何かは知らないが AFF が優勝 (したそうです)。
NAFAT’95 Final
2NR は WESA の佐藤くん。2AR は KESS の蓮見さん。
2NR の聞き取りやすくテンポの良いスピーチは聞く者に好印象を与える。1つ1つの Impact
を潰し、DA への1AR response も one by one で返していく構成方法は学ぶところが多いと思う。
それに加え、2AR の蓮見さんの深いアナリシスには脱帽です。私はこんなに深い理由付けを行
っているディベートを見たことがありません。強い議論とは何か、強いディベートとは何なのか
を教えてくれると思います。争点のみを深く反論し、相手が触れていない C-1 や C-2 などを要領
よく Scenario Telling していますが、この Time allocation 方法もとても勉強になるでしょう。AFF
の KESS が5-0で優勝 (と聞きました)。
NKT’97 S-Final
2NR は Sophia の横須賀くん。2AR は筑波の小高くん。
この試合は比較的最近のもので、入手しやすいと思うので有名だと思います。2AR の“Our
winning is inevitable!” は関西でも一部真似しているディベーターもいることだし。この試合は2
AR の小高くん自身がこれまでの Speech の中でも最高の出来だと言っておりましたので、小高
ファンはもちろんのこと、他のディベーターも必聴です。D/R の extension、DA 切り、Time
allocation などが特に素晴らしいです。ですが、一見忘れられがちな2NR 横須賀くんの Speech
構成、System Comparison も素晴らしい。2NR の人は何度も聞いてコツを覚えましょう。なお、
2NR だけからでは分かりませんが、岸・横須賀コンビは立論・QA 段階から all-round に優れて
おり、凄いディベーターでした。試合結果は、4-1で AFF(確か)。
金沢 Model Debate’96
2NR は手嶋くん、2AR は青木くん
さて、本当はテープの都合で omit しようと思っていたのですけども、NAFAT’92 Final.のテープ
が動かなくなっているので(さっき2AR 甲斐さんの Speech の時には動いたのだが。。)これを入
れました。関西も捨てたものじゃない、と思えたら嬉しいですね。2NR 手嶋くんの Speech の
美しさは関西でも歴代随一だと思います。2AR の青木も、DA 切りを3点に絞って詳細に論じ
ているところ、AD1/AD2の Turn との Comparison が見物。試合は5-0で AFF。
22/
Excellent Rebuttals
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NAFAT’92 Final
(収録できず)
2NR は Sophia の佐々木さん。2AR は WESS の甲斐さん。
2NR の Speech の美しさだけでなく、System Comparison が素晴らしい。C-P と Case-Flip により
系統的に Case を capture している。ストラテや、リバッタルの構成方法を学ぶのには絶好のマテ
だと思う。2AR でも、試合全体を視野に据えながら、C-2の voter に多くの説明を割くなど、
Time allocation の素晴らしい見本。また、最後の Summary なども phrase をそのままパクれるの
で、何度も聞いて欲しい。ちなみに私は、このテープを現役の頃こよなく愛し、毎日寝るときに
聞いていた。NEG の Sophia が優勝56 。
その他、NAFAT-Extra’91 の川田さんの Speech、SIDT’96 Final の玉木くんの Speech(こちらは会
場で実際見ていました)が凄いと聞きましたが、残念ながら私は所持しておらず、今回は掲載で
きませんでした。他日を期したいと思います。
このマテを作る際には多くの人々の著作や意見を参考にさせて頂きました。
以下、ここで直接引用はしなかったものの、私に刺激を与えてくれた、私の独断から救ってくれ
た文献やマテなどを挙げておきます。Thanks all!
“Last Rebuttal Speech” 古角和義(NAFA 関東’97 春セミナー)
“勝つための説得術” 玉木健太郎(NAFA 関西’97 夏セミナー)
“Appealing and Persuasive Presentation” 小高正裕(NAFA 関西’98 夏セミナー)
“PRESENTATION” 福西慎司(NAFA 関西’99 春セミナー)
『ディベート術入門』 北野宏明著、ごま書房
『頭を鍛えるディベート入門』 松本茂著、講談社ブルーバックス
『はじめてのディベート』 西部直樹著、あさ出版
『図解ディベート入門』 松本道弘著、中経出版
『論理的に話す方法』 小野田博一、日本実業出版社
『横山英文速読入門講義の実況中継』 横山雅彦、語学春秋社
Special Thanks
to 森竜志くん。彼は、僕がこのような講座をしなければいけない必要性を示唆してくれたほか、
いつも心の支えとなってくれました。Without your courage, I was too timid!!
to 宇多田ヒカルさん。タイプ打ちとテープ編集で疲れた私を、彼女の “first live”は癒してくれ
ました。Without your soothing song, I was too weary to complete this material...
to 愛用の SONY 語学ラジカセ。君の巻き戻しスピードは並じゃない!! Without you, I could not
have finished this task in time!?
and to 九州セミナーでこのような講座を担当する機会を与えてくださった総務(激務!?)の田中さ
ん、九州ディベーターの皆様。。。
おしまい。
この NAFAT’92 Final のスクリプトは Debate Forum Vol.10 No.1 に詳細な Judge’s Critic と共に掲載さ
れているので、そちらとセットで使えば良いでしょう。この Vol.10 No.1 は99年夏現在、関東の在庫にまだ
ある(と思った)ので、NAFA Home Page から注文をアクセスしてみると良いと思います。それで絶版だった
ら、私のところまでメールして下さい。貸します。
56
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Excellent Rebuttals
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例題の解答例
例題1)これから雨が降りそうだね、という claim が欠けている
平均株価○○円を越えたならば景気が回復するだろう、という warrant に欠けている
飢餓が上層部までに浸透している、という data が欠けている
例題2)2人で話したらデキている、という warrant が弱い
太郎の妄想は現実を反映しているとは言い難いので data が弱い
ウフフフでは何を主張したいのか正確に分からないので claim が弱い
例題3)シャワーを浴びている人間は裸である
絶滅の危機に瀕している動物を我々は保護しなければならない
流行のサイクルが短いと何が大きな流行になるのか予測しずらい
永遠に続くものは悪夢のようなものである
例題4)シャワーを浴びている人間は裸
服を着ている
と洗えない
シャワーで
人間は体を
洗う
絶滅の危機に瀕する動物を
我々は保護すべき
生態系が破壊
されると私たち
の生命が危い
私たちと様々な
種は生態系で
1つとなっている
例題5)昨夜のニュースと今朝の新聞のどちらが信頼性があるかを比較していない 3 がない
話者が明日晴れるという主張をしていないので、K君の山勘しか残らない 2 がない
相手の意見をおさえて議論していない 1 がない
例題6)on our 2nd argument in 2AC, 1NR made two responses. on their 2nd response, they said “at
night military will come”, however...
例題7)
A.. Debate is essential to our daily lives.
R.. Because debate trains our three main abilities to lead a life.
E.. extend evidence, our evidence says, “by doing debate, we can train listening, speaking, and thinking.”
A.. therefore, debate is essential to our daily lives.
例題8)2AC の “not enough”, C-2 を返さない限り n/inh を完全には主張できない。
場合分けや assumption をずらしたりして反論しないといけない。
例題9)Impact の大きさだけで possibility の話をしていない点が誤り。
24/
Excellent Rebuttals Tape contents
テープの内容
1.SIDT’98 Final.石井(UT) 00-33
2.TIDL’96 S-Final.玉木(WESA) 33-43
3.NAFAT’98 S-Final.早瀬(京都) 43-79
4.TIDL’96 S-Final.田代(Sophia) 79-95
5.NKT’97 S-Final.岸(Sophia) 95-145
6.JNDT’99 Final.山形(IS) 145-177
7.NAFAT’95 Final.佐藤(WESA) 177-203
8.NAFAT’98 S-Final.合田(UT) 203-222
9.SIDT’98 Final.山崎(UT) 222-232
10.SIDT’90 Final.川田(WESA) 232-241
11.NAFAT’99 1st.青木(京都) 241-257
12.JNDT’98 Final.谷垣(WESA) 257-271
13.JNDT’99 Final.山形(IS) 271-283
14.SIDT’90 Final.川田(WESA) 283-287
15.NAFAT’98 S-Final.平野(KESS) 287-295
16.NAFAT’95 Final.蓮見(KESS) 295-302
17.SIDT’98 Final.山崎(UT) 302-311
18.金沢 Model Debate’96.青木(京都) 311-327
19.NAFAT’95 Final.佐藤(WESA) 327-334
20.TIDL’96 S-Final.田代(Sophia) 334-366
21.NKT’97 S-Final.横須賀(Sophia) 366-373
22.East-West’95 Final.大谷(Sophia) 373-378
23.SIDT’90 Final.川田(WESA) 378-387
24.SIDT’90 Final.野村(京都) 387-397
25.NAFAT’95 Final.佐藤(WESA) 397-411
26.NKT’97 S-Final.横須賀(Sophia) 411-416
27.NAFAT’98 S-Final.尾寅(KESS) 416-426
28.NAFAT’95 Final.蓮見(KESS) 426-444
29.NAFAT’98 S-Final.山崎(UT) 444-499
30.East-West’95 Final.五十嵐(WESA) 499-512
31.NKT’97 S-Final.小高(筑波) 512-522
32.NAFAT’92 NAFAT.甲斐(WESS) 522-536
33.TIDL’96 S-Final.玉木(WESA) 536-550
34.SIDT’90 Final.川田(WESA) 550-557
35.SIDT’98 Final.波江野(WESA) 557-566
36.SIDT’98 Final.山崎(UT) 566-571
37.NKT’97 S-Final.小高(筑波) 571-577
38.NAFAT’95 Final.蓮見(KESS) 577-599
39.NAFAT’98 S-Final.山崎(UT) 00-18
40.TIDL’96 S-Final.玉木(WESA) 18-28
41.SIDT’90 Final.川田(WESA) 28-101
42.SIDT’90 Final.野村(京都) 101-166
43.NAFAT’95 Final.佐藤(WESA) 166-234
44.NAFAT’95 Final.蓮見(KESS) 234-303
45.NKT’97 S-Final.横須賀(Sophia) 303-367
46.NKT’97 S-Final.小高(筑波) 367-428
47.金沢 Model Debate’96.手嶋(大外大) 428-482
48.金沢 Model Debate’96.青木(京都) 482-534
49.
50.
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