Windows Server 2003 標準DNS 設定マニュアル - Bit

Windows Server 2003 標準DNS 設定マニュアル
■DNSサーバの設定変更(Microsoft Server 2003 標準DNS 設定マニュアル)
Windows Server 2003 標準付属のDNSサーバは、OSに標準で付属されるDNSアプ
リケーションです。基本的に設定はすべてGUIで実行します。本マニュアルでは、
メールチェックゲートウェイサービスをご利用の際の設定例についての解説と
なっています。それ以外の詳細設定方法についてはマイクロソフトのサイトを
ご参照ください。
(* Windows 2000 Serverも管理ツールを起動したあとは同様の操作となりま
す。 起動方法は、 「スタート」→「プログラム」→「管理ツール」→
「DNS」を順に選択します。)
1.DNSサービスの起動
はじめに、DNSサービスのメイン画面を起動します。ウィンドウズ画面から「ス
タート」→「プログラム」→「サーバーの役割管理」を選択してウィンドウを
起動し「DNSサーバー」のメニューの中から「このDNSサーバーを管理する」を
選択すると、DNSメインウィンドウが起動します。
2. ゾーンの編集(MXレコードの登録)
つづいて、ゾーンを編集します。現在指定しているメールサーバ(お客様の
メールサーバ)の設定を削除し、メールチェックゲートウェイサーバを設定す
るようMXレコードのパラメータを修正してください。メールチェックゲート
ウェイサーバはプライマリとセカンダリの2台が存在します。
本マニュアルではプライマリ・メールチェックゲートウェイ、セカンダリ・
メールチェックゲートウェイを以下のように設定してます。
・プライマリMX値 10 < セカンダリMX値 20
・お客様のメールサーバのMX設定は削除
まず、お客様がご利用されているメールサーバの設定を削除します。該当する
MXレコードを選択肢、右クリックのメニューから「削除(D)」を選択し、パラ
メータを削除してください。
プライマリ・メールチェックゲートウェイサーバの登録を行います。DNSの
メイン画面で右ボタンをクリックし、「新しいメールエクスチェンジャ
(M)」を選択してください。
「メールエクスチェンジャ(MX)」のプロパティ画面で、「メールサーバ」
名にプライマリメールチェックゲートウェイサーバ名を、「メールサーバ
の優先順位」で、値を10に設定し「OK」をクリックしてください。
セカンダリ・ウィルスチェックゲートウェイもプライマリと同様に上記の
設定作業を繰り返してレコードを作成してください。「メールサーバ」名
にセカンダリ・ウィルスチェックゲートウェイサーバ名を入力し「メール
サーバの優先順位」で値を20に設定して「OK」をクリックしてください。
Windows Server 2003 標準DNS 設定マニュアル
図の通り、メールエクスチェンジャの設定でメールチェックゲートウェイ
サーバが2台登録されていれば正しく設定されています。
(参考)SPFレコードの登録
SPFレコードは実際には「Text (TXT)」レコードを登録することですか
ら、Windows Server 2003標準DNSにおいては、DNSのメイン画面で右
クリックし、「その他の新しいレコード」を選択し「Text (TXT)」レ
コードを選択して登録してください。
詳細は以下のマイクロソフトのサポート情報をご覧ください。
http://support.microsoft.com/kb/912716/ja
3.DNSサービスの更新
新しい設定を反映させるためにはDNSサービスの更新が必要です。ゾーンを
フォルダを選択し、右クリックのメニューから「サーバデータファイルの
更新」を選択しDNSサービスの情報更新を実施してください。
なお、DNSサーバのキャッシュの都合上、新しい設定がインターネット全体
の反映されるまで数時間から数日かかることもありますので、ご了承くだ
さい。
SPF対応について
SPFとは?
メールが、許可されたメールサーバから送信されたことを認証する仕組み
です。大手ISPや大手携帯会社は、本規格を採用した送信ドメイン認証の導
入を開始しています。
※ウィルスチェックゲートウェイでは、現在のところSPF認証を行っており
ません。
相手先メールサーバがSPF認証を行っている場合、お客様側のゾーンファイ
ルに適切な設定がされていないと、メールを送信できない場合があります。
SPF認証に対応するためのゾーンファイル設定例を以下に記載します。
※SPFの設定については日本の迷惑メール対策推進団体JEAGがリコメンデー
ションを発行しています。
送信ドメイン認証についてのJEAG Recommendation
http://jeag.jp/news/pdf/SenderAuthRecommendation.pdf
JEAG=Japan Email Anti-abuse Group (http://jeag.jp)
設定例)
~省略~
IN MX 10 vcgwpX.bit-drive.ne.jp.
IN MX 20 vcgwsX.bit-drive.ne.jp.
IN TXT "v=spf1 include:_mcgwspf.bit-drive.ne.jp ip4:X.X.X.X ~all"
以上で、Windows 2000 Server標準DNSの基本的な設定は終了です。
※_mcgwspf.bit-drive.ne.jp には弊社VCGWサーバが属するネットワークが指
定していますのでSPFに対応する場合は必ずご指定ください。
※X.X.X.X にはお客様ドメインにてメールを送信するサーバを全て記載してく
ださい。
記載例)
メールを送信するサーバが1台(例では211.9.32.211)の場合
IN TXT "v=spf1 include:_mcgwspf.bit-drive.ne.jp ip4:211.9.32.211
~all"
メールを送信するサーバが複数台(例では211.9.32.211と211.9.32.234)の場合
IN TXT "v=spf1 include:_mcgwspf.bit-drive.ne.jp ip4:211.9.32.211
ip4:211.9.32.234 ~all"
ネットワークアドレス(例では211.9.32.0/24)で許可する場合
IN TXT "v=spf1 include:_mcgwspf.bit-drive.ne.jp ip4:211.9.32.0/24
~all"
※~allには指定した以外のアドレスからメールが送信された場合の扱いを指定
します。allの前の記号は、以下の意味を持ちます。
"+" Pass (認証成功扱い)
"-" Fail
(認証失敗扱い)
"~" SoftFail (NeutralとFailの中間の扱い)
"?" Neutral (認証情報がないものと同様の扱い)
上記判定基準を元に、相手先メールサーバがメールの受信・拒否を判定します。