特定商業施設等整備事業その他の商業の活性化のための事

7.中小小売商業高度化事業、特定商業施設等整備事業その他の商業の活性化のための事業
及び措置に関する事項
及び措置に関する事項
[1]商業の活性化の必要性
(1)現状
平成24年4月現在で、越谷市内には45店舗の大規模小売店(店舗面積1,000㎡超)が立地
しており、この内、8店舗は平成21年以降に出店したものである。店舗面積は3,000㎡未満
が最も多く、10,000㎡以上は5店舗、開店年度は平成元年から平成10年の間が最も多く、20
店舗となっており、中心市街地内には2店舗立地している。
小売業年間商品販売額の平成9年から平成19年の推移は、市全体では5.4%の減少、中心
市街地では13.4%の減少となっており、市全体に対する中心市街地のシェアは0.7%の減少
となっている。
小売業売場面積の平成9年から平成19年の推移は、市全体では15.0%の増加となっている
が、中心市街地では21.9%の減少となっており、市全体に対する中心市街地のシェアは
3.7%の減少となっている。
中心市街地がある越ヶ谷地区における買物吸引率を見ると、平成22年ではイオン越谷レ
イクタウンショッピングセンターが24.6%吸収しているのに対し、中心市街地の商店街及
び大規模小売店舗の買物吸引率は、越谷駅周辺商店街が9.4%、イトーヨーカ堂越谷店の閉
店の影響により越谷駅周辺大規模小売店舗が1.4%となっており、地元購買力を十分に吸収
しきれていない状況である。このような状況から、平成24年2月現在の中心市街地内の空き
店舗(賃貸意向があり、テナント募集している物件)は、101店舗となっている。
市民アンケート調査では、魅力的なまちのイメージとして「商店や飲食店が集中してい
るところ」という回答が27.0%と最も多く、中心市街地活性化に必要なこととしても「商
店、飲食店などの商業施設の充実」という回答が18.5%と最も多くなっている。
歩行者自転車通行量は、越谷駅東口第一種市街地再開発事業による再開発ビル周辺や越
谷中央商店会の大規模小売店舗周辺では増加しているのに対し、日光街道では一部休日に
増加している調査ポイントがあるが全般に減少傾向であり、大規模小売店舗などが立地す
る地区と、旧来からの商店街の二面性がある。
(2)商業の活性化の必要性
中心市街地における商業の活性化を図るためには、周辺住民の購買力(意欲)向上の対
応とともに、郊外大規模商業集積との差別化が必要であり、話題性に基づく消費者への商
店街の存在感の喚起と訴求力の向上、及び商店街の立地環境特性に基づく取り組みが求め
られる。
そのため、次のような視点に基づく商業の活性化への取り組みが求められる。
商店街の存在感と個店魅力をアピールするために、越ヶ谷新町・本町商店会ふれあいまつ
り事業や越谷中央商店会にぎわい創出事業「まるななマーケット」などを通じて、消費
者とのふれあいから消費誘導への取り組みを行い、にぎわい性の創出を図る必要がある。
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日光街道越ヶ谷宿としての個性に基づく観光まちづくりを推進し、新たなマーケットを
拡充するために、歴史的景観を残す蔵を活用した事業やまつり会館整備検討事業により、
多様な来街機会を備えた回遊性のある商店街づくりを図る必要がある。
空き店舗対策等商業活性化事業やテナントリノベーション※1事業(店舗構成を考慮した
空き店舗改修)を推進し、新規起業・開業者の積極的な誘致に取り組み、商業機能の更
新と立ち寄り場所の強化による商業集積・にぎわい性の向上を図る必要がある。
越谷駅東口駅前は、駅前立地の優位性を発揮したにぎわいづくりや、情報発信によるリ
ピーターの誘発を図る必要がある。また、地域消費者に支持される商店街活動の充実と、
来街機会の創出による新たなマーケットの拡充が必要である。
※1 リノベーション:既存の建物の用途や機能に、新たな付加価値を付けて修理・再生すること
[2]事業案と内容
事業名
空き店舗対策等商業
活性化事業
内容など
旧法に基づく中心市街地内の商業活性化に資する事業の中で、空き店
舗対策などの商店街に対する支援を継続して行い、商店街主導のにぎわ
いを創出する事業を実施する。
越ヶ谷新町・本町商店
県道越谷流山線の県道越谷市役所通り線交差点から神明下花田線交
会ふれあいまつり事 差点までの新町商店会、越谷市本町商店会の一部を会場として、年2回
業
(6月、11月)実施。歩行者天国とし、フリーマーケットや地場産野菜
の販売、小中学生による演奏などを行う。
市道70007号線
にぎわい創出事業
(越谷中央商店会ま
るななマーケット)
コミュニティ活動推
平成24年度から、市道70007号線の歩行者化に向けたイベント「まる
ななマーケット」を開催している。
歩行者化により、安全で安心した買物環境の改善を図るとともに、イ
ベントを定期的に開催することで集客及びにぎわいの創出に繋げる。
今日の社会環境を認識し、市民活動やボランティアによる公共への参
進事業(協働フェス 画により、「新しい公共」が築かれていくという考えのもとに、市民と
タ)
ウッドデッキを活用
したイベント事業
行政などとの協働のまちづくりを推進するために実施する。
平成23年度に完成したウッドデッキを活用し、季節に応じた様々なイ
ベントを企画運営することにより、新たな観光スポットとして、活気あ
る地域のにぎわい創出を図る。
歴史的景観を残す蔵
を活用した事業
越ヶ谷地区に現存する歴史的景観を残す蔵を活用し、中心市街地のに
ぎわい創出を図る。
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事業名
まつり会館整備検討
事業
内容など
日光街道第三の宿場町として栄えた歴史を次世代に継承していくた
め、秋まつりの山車の保管・展示機能と伝統的手工芸品の展示・体験施
設、物産販売などの集客拠点の整備を検討する。
テナントリノベーシ
中心市街地にある活用されていない店舗において、①商店会やエリア
ョン事業(店舗構成を マネジメントを行う団体などが店舗を改装し出店者を募集する場合、②
考慮した空き店舗改 出店者が店舗を改装する場合に対し店舗改装費用と家賃の支援を検討
修)
する。中心市街地に出店することで、中心市街地商店街の活性化並びに
市内産業の振興を図ることを目的とする。
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