九州栄養福祉大学 農園便り

平成26年度学内農園年間活動計画
日程
「九州栄養福祉大学
内容
第6号
4・5月
種まき祭の準備
毎週水曜
夏野菜の種まき・苗付け、草むしり等
5月8日(木)
附属幼稚園での夏野菜の苗付け
5月31日(土)
種まき祭 さつまいもの苗付け
平成26年5月31日
6月19日(木)
附属幼稚園で収穫した玉ねぎで団子汁作り
6月28日(土)
農園実習 農園の整地、草取り、野菜の水やりや収穫の体験
7月2週目
附属幼稚園での夏野菜の収穫
収穫した野菜の栄養を一緒に学び、給食を食べよう!
収穫感謝祭の準備
冬野菜の種まき・苗付け・草むしり等
10月11日(土)
子育て支援
安納芋の収穫して、大学芋にしよう!
10月18日(土)
収穫感謝祭
附属幼稚園と一緒にランチョンマット作り
11月2.3日
大学祭
農園でできた農作物を調理し、販売しよう!
1月7日(水)
食物感謝祭
七草粥をみんなで食べて無病息災をお祈りしよう!
以上が今年の農園での計画になっています!
畑を耕す体験を通して、一緒に心の畑を耕してみませんか。
学内農園で、建学の精神である筑紫の心“勇気”“親和”“愛”“知性”を育みましょう!!
本学ホームページにも農園の様子を更新していますのでご覧ください。
農園体験を希望したい学生・教員は、学内農園担当まで連絡ください。(佐野・室井)
○「農園便り」編集後記
第六号をおくります。本紙が、建学の精神と農園実習意義の修得のために少しでも役にたっていただければと思いま
す。本年、3月30日に東筑紫学園オリーブ園として約100坪農園を増やすことができ、非常にうれしい思いでいっぱいです。
本当にありがとうございました。オリーブ園を増やすにあたり、坂口先生を始め、色々な方々に、ご尽力頂き素敵なオリー
ブ園が無事に完成しました。また、農園の整地そして、種まき祭にあたるまでの準備に、ご指導を賜りました佐野先生、味
噌汁作りの準備を朝早くから協力して頂いた隅川先生、食物栄養学部助手並びに、当日、ご協力頂きました九州栄養福祉大
学・東筑紫短期大学教職員・学生の方々、心より感謝いたします。 「九州栄養福祉大学
発行
発行日
農園便り」
九州栄養福祉大学
第6号
学内農園 2014年6月9日
発行責任者
農園長
編集
春季号
さて、5月31日に学内農園で種まき祭を実施しましたので報告します。今年は天候にも恵まれ、安納
芋の苗を100苗、さつまいもの苗を500苗植えることができました。それから、秋に植えた玉ねぎの収
穫を行いました。今年の玉ねぎは、今までにないぐらい大きく育ち、とても甘くおいしかったです。
その後、収穫した玉ねぎを東屋につるす作業を行い、農園で収穫した玉ねぎとじゃがいもを味噌汁に
して、皆でいただきました。味噌汁は、前日から干し椎茸と昆布でだしをとって作ったものです。食
べるのは一瞬ですが、その一食にはたくさんの思いが詰まっています。玉ねぎ・じゃがいもを育てる
のには、まず、土作りから始まり、苗付け、追肥そして収穫、調理をする時も、学生・教職員みんな
に美味しく食べてもらえるようにと、思いを込めているのです。この農園実習を通して、普段何気な
く食べている一食一食にも、それだけの人の思いが込められて食卓にあがっているということを理解
してほしいです。その上で、“いただきます”“ごちそうさま”という
感謝の気持ちの中から、真の食教育ができてくるのではないかと思いま
す。
さつまいもの収穫をして、みんなで食べよう!
10月1週目
種まき祭
今年も、新芽が吹き出す季節が学内農園に到来してきました。4月
初旬から、すももの新芽にシークワーサーの新芽と次から次へと顔を
出しています。今年度は、3月30日に本学スマートダイエットクラブ
(SDC)の学生と附属幼稚園の園児が一緒に植えたオリーブの木も学内農
園に仲間入りし、勢いよく成長しています。オリーブの木は、“平
和”“勝利”“光”のシンボルとし、ギリシャ神話では、“知恵”
“芸術”“工芸”“戦略”を司る女神アテナの木と言われています1)
2)
。また、古代オリンピックでも、光の象徴として、勝者に金メダル
でだけでなく、オリーブの枝でつくったオリーブ冠が与えられていま
した3)。ちなみに、2004年のアテネオリンピックでは、オリーブ冠だったそうです。このように歴史あ
る木は、本学の建学の精神である筑紫の心“勇気”“親和”“愛”“知性”とも合致しているので、
本学のシンボリックツリーとして学生や園児と一緒に大きく成長していってくれることを願っていま
す。北区キャンパスに隣接する附属幼稚園にも、3本オリーブの木を植えていますので、機会があれば
ご覧ください。
玉ねぎ・じゃがいもの収穫をしてみんなで食べよう!
9月・10月
農園便り」
佐野幹剛
室井由起子(助手) 春季号
裏面には、足立山明徳院山形隆住職の対談インタビューを入れており
ます。山形住職は、人生において、色々な体験・経験すること、そして
何よりも、“楽しむこと”を大事にされているとても素敵なご住職で
す。ぜひ、機会がありましたら、南区のお寺のほうにも行かれてみてく
ださい。
参考文献
1) 世界神話辞典、大林太良、伊藤清司、吉田敦彦、松村一男、株式会社角川書店
2) ギリシャ・ローマの神話がよくわかる本、島崎晋、中央精版印刷株式会社 3) そだててあそぼう[79]オリーブの絵本、髙木眞人 聞き書き
第5回
足立山明徳院
山形 竜住職から学ぶ
~畑から学ぶ人間関係~
今回の「聞き書き」(平成26年4月21日)は、足立山明徳院の山形住職の貴重な話です。ページの関係で、住職のお話の一部しか紹介
できていないことが残念です。住職の考え方・思いが少しでも多くの人に理解して頂けることを心より願っています。 編者:「ご住職が農園を始めたきっかけって何ですか。」
住職:「34歳ぐらいの時、お寺にくるおばあちゃんに出会って、そのおばあちゃんを喜ばすために高菜を育てたのが
きっかけで動き始めました。農業にまったく興味なかったけど、ただ、そのおばあちゃんとの暇つぶしで、おばあちゃ
んが野菜を作るんで、『何買ってきてって~』言われたら、『はいはいっ~』って、買いにいってたんだけど、自分が
農業を始めだしたら、はまってね、やっぱり自然の力だったり、パワーをもらえるからだと思うからね。」
編者:「やっぱり、自然からのパワーをもらえますよねぇ~。」
暑い中、畦作りがんばりました!
玉ねぎをつるす準備万端です!!!
住職:「農業ってね・・・自然から頂ける作物、命じゃん、これをいただくってことは、自然から生み出した命で
しょ、そして育てるんでしょ、食べるんでしょ、このプログラムの過程に触れることによって、その場その場の気を全
部、もらえるんです。だからすんごい元気になるんよね~。 」
住職:「そして、例えば、カリフラワーのバイオレットとか植えたら緑になるんよ、これ紫やったのに、湯がいたら緑
になったみたいな、でも、もともと紫になる色素をもってるんやけ、ちょっと風味が違うんよね。カリフラワーのね、
そういうとこを見たときに、人が十人十色、百人百様あるように野菜もね、あるんだなぁって思うんよね・・・ 」
住職:「野菜を育ててると、ズームしてみる目ができるんよね・・・これ、人間関係でも同じ、人って人の粗探しする
よね。でも、いいとこ探せる目ができたら、みんな十人十色あって、この子ってこういうとこがいいんだよねって見え
てきたらすごく自分が楽になる。そういう目を養うのが畑だったりするわけよ・・・。」
編者:「畑の芽が人間の目を育ててくれるってことですね。畑から学ぶことって多いですね、今、食育が話題にあがる
ことが多くなっていますが、食育を浸透させるためにはどうすればいいと思いますか。」
住職:「食育を浸透させていくためには、いいものを見る目がいるね、見抜ける目がいるね、そしてこだわりがいる、
こだわりがない人はいくら食育のことを話してもそこには浸透というものがないんだよね。食育の根本っていうのは育
てるってことやん、人をね、育てるために、口にいれるものに、こだわりがなかったら、食育はできないよ・・・。
自分の中でこだわりがないと、一切それをしないし、知識的にも意識もやっぱり食育っていうか、食べるってことの重
要性という部分を知る必要があるよね。知るから興味がある、興味って情報のあとだから、情報がないのに興味がな
い、だから、何でもきちっと知ること、情報を入れることが食育のベースじゃないかなっと思う 。」
編者:「そうですね、まず、知ることそして、興味をもつこと、そして、こだわるってことが大事ですね・・。
《種まき祭の流れ》
≪学生≫
11:00
開会式
食物栄養学部:37名
リハビリテーション学部:141名
≪学生引率≫
最後に、今の大学生に今しておいてほしいこと、こんな経験をしておいたほうがいいということ、ありますか。」
開会のことば・学長あいさつ・種まき祭祝詞奏上
諸注意
佐野農園長
11:10
畑の整地・苗植え・玉ねぎの収穫
11:45
味噌汁を直会
11:55
閉会式
総括
喜多学部長
住職:「楽しむこと。これにつきる。楽しみがあるから夢がある。 世の中は教育を受けた落伍者でいっぱいです。決意
と決断それをするためにはそこに挑む自分がいるです。挑むためには何かというと、楽しまないと挑めません。だから
何事でも『いやいや』って言ってやる人は、苦労っていうんです。でも本当に、なし得た人は苦労したとは言いませ
ん。絶対に。だって苦労というのは、本来好きなことをやるためのプログラムであり、カリキュラムだからね。そし
て、こうなるためのっていうのを見つけるのが夢なのです。寝てみる夢ではなく、自分がそこに向かって実現を可能に
なる、実現可能の夢、これ、ポッシブルドリームといいます。」
学長:室井廣一
編者:「ポッシブルドリームですか。現実的な実践性、可能性、主体性の入った夢ってことですよね。」
食物栄養学科:喜多大三、木守正幸、大澤得二、吉田正史、楠瀬千春、松本明夫、川下剛
住職:「そう、そのためには、目標でしょ。目標を見失っている子っていっぱいるんよ、ただ漠然と大学にいって、た
だ漠然と何かを身につけて、それ生かされていますか、生かすって決めてないから生かされていない、なぜ、決めない?
楽しくないからじゃないですか。」
南育子、内田薫
理学療法学科:橋元隆、髙橋精一郎、石橋敏郎、吉田遊子、神﨑良子、井元淳
編者:「今、大学でアクティブラーニングとか色々と言葉を聞くんですけどそういうことの根本的なことですね。」
作業療法学科:大丸幸、深町晃次、松田隆治、平田圭子
住職:「すべてを楽しめる自分がいるかどうか、問われているのはその一点です。 そして、自分の生き方を再認識する
ためには、色んな経験をすることだね。 特に今の若い人たちは、言われたことをやっとけばいいんだ、ていう感覚でな
く、色々なことを経験して、楽しんで、これがやっぱりいいよっていうものに、たどりついた時に、その行動がイコー
ル、自分でみつけたって行動になるわけ、やっと出会ったという、でも今の若い人って、言われなできんからね、言わ
れな動かんからね。あなたはどのタイプですか?言われてもできん人・・努力が足りない人です。言われなできない
人・・何も考えてない人です。神が光をあてるのは、言われんでもやる人なんです。そのために、色んなこと経験をし
てごらん、楽しんでごらんなさい。」
北区キャンパス:萩原勇人、北嶋季之、石井正三、河端健司、武藤正宏
南区キャンパス: 益森馨、髙橋麻衣、室井廣大、高城佳江、佐々木晴美、原口紗季
真鍋善昭
農園長:佐野幹剛、室井由起子
編者:「今日は貴重な話をどうもありがとうございました。」