平成26年度岐阜県立国際園芸アカデミー 学校評価 自己報告書

平成26年度 自己評価報告書
平成27年3月
岐阜県立国際園芸アカデミー
1. 学校の教育目標
花と緑に関する高度な知識と技術を持ち、産業を現場で支える担い手として活躍する実務者
(マイスター)の育成を目標とする。
2. 本年度に定めた重点的に取り組むことが必要な目標や計画及び実績
1 高い技術力を持った人材の育成
①教員1授業1改善目標
→教員が「専任教員自己評定(授業改善目標等・実績)シート」を作成し、学長・副学長が面談
方式により個別指導を実施した。
➋教職員研修への参加・実施
業界関係団体主催研修への参加、関係省庁関連研修への参加、県職員研修所特別研修へ
の参加、県教育委員会教育相談実践研修会への参加、職場内研修(OJT:服務規律等)
→教職員は、それぞれが必要とする分野の研修を選択し、自主的に参加した。また、7月22日~
7月25日及び8月20日~21日に、全教職員を対象とした公務員倫理の職場内研修を実施した。
➂技能検定等資格取得への積極的な取り組み
フラワー装飾技能検定、園芸装飾技能検定、造園技能検定、2級造園施工管理技術検定、
岐阜県農薬管理指導士、初級園芸福祉士、刈払機取扱作業教育受講、技能五輪全国大会出場
→取得希望者がなかった岐阜県農薬管理指導士以外の資格は、教員による熱心な指導が功を奏し、
極めて高い合格率となった。また、新たに目標として追加した技能五輪全国大会は、5名が出
場した。
➍卒業生活躍状況訪問調査の実施
→9/20キックオフ大会で、卒業生3名から歓談方式で聴き取りを実施した。
➎「職業実践専門課程」認定制度への対応
企業等との連携(教育課程編成委員会・学校評価委員会等)に関する総点検実施、現状把握
→企業等との連携は、学校運営会議及び各種委員会で具体化に向けての検討を実施した。
1
2 学生の確保
➀H27年度入学手続き者数
入学定員数(20人)確保 → 19人
➁同上県内入学手続き者割合
65%
→ 53%
➂県内外高等学校訪問(4~6月)
80校(前年90校)
→ 82校
➃オープンキャンパス参加者
40人(前年36人)
→ 33人
➄学校見学会の開催
17日(前年23日)
→ 18日
➅県内高校 花と緑の連携授業
6回程度(前年7回)
→
5回
➆広報の効果的な活用、マスコミへの積極的な情報提供
マスメディアの注目を集める学校行事等及びPR方法の検討
→各種委員会及び教職員会議で検討を実施し、来年度実施される花フェスタ2015、アートまる
ケット(仮称)への参加等を決定した。
➇ホームページの情報提供(トピックス、教員日誌等) 65回程度(前年67回) →51回
3 県内への就職率の向上、就職指導強化
①園芸系企業等への就職率(生産法人の割合)
95%(10%) → 90%(11%)
②県内企業等就職率
60%
➂県内主要就職先企業訪問意見聴取、求人情報収集
12社(前年10社)→23社
➃学外実習、視察の県内企業等実施
10社
➄県内企業等でのインターンシップの実施
25社(前年16社)→23社
→ 32%
→23社
➏就職支援総合窓口の設置
→指導課長を総合窓口とし、求人関係に係る業務の一元化を図った。来年度は、国際園芸アカデ
ミー就業支援専門職を設置する。
4
適切・効率的な学校運営の推進
①学校評価と学校情報の公表
自己評価3月公表・関係者評価の実施 → 関係者評価9月公表
➋花と緑のキックオフ大会の開催(150人規模)
9月20日(土)開催:基調講演、卒業生の活躍状況発表、トークセッション、大会宣言
→96名の参加があり、産・官・学の連携を図ることができた。また、在学生に対する貴重な助
言を多くの方からいただけた。
➂教職員の校務分掌の見直し、委員会活動の強化
→H26年4月から、新たな校務分掌による学校運営を行った。また、H25年度の学校関係者
評価の結果を十分に検討し、委員会活動の強化に努めた。
2
5 生涯学習部門の充実
①一般対象の講座での定員充足 定員に対する受講決定者率
90%
②講座の内容充実による受講者の満足度向上
90%以上→85%
③実務者向け講座の実施
5回(前年5回)→2回
→71%
6 よりよい学校づくりに向けた取り組み
➀学習環境、設備の保全と充実
エリア管理体制の見直し実行、温室設備の整備
→H26年4月から、エリア管理体制を刷新した。また、温室及び校舎設備の整備を計画的に実
施した。
➁学生会活動の支援強化、学生相談窓口の対応強化
→新入生歓迎会、なんじゃ祭、夏祭り及び卒業生を送る会の開催を支援した。学生からの相談に
は、全教職員が情報共有するとともに検討を行い、対応の適切化・迅速化を図った。
➌同窓会との連携強化、支援協力
→「卒業生に対する就職状況等に関するアンケート調査」の実施
卒業後6か月経過時点における現状、就職活動に係る振り返り、アカデミーの授業等との
関連、後輩へのアドバイスについての回答を得られ、指導資料として活用した。
→「卒業生活躍状況訪問調査」を実施し、卒業生3名と情報交換を行った。(前掲)
3
3. 評価項目の達成及び取組状況
(1)教育理念・目的・育成人材像等
評
価
参考資料:1
項
評価値
目
4
・ 学校の理念・目的・育成人材像・特色・将来構想などが生徒・学生・関係業界・
保護者等に周知がなされているか
★評価値:適切・・・4、ほぼ適切・・・3、やや不適切・・・2、不適切・・・1
入学を希望する生徒には学校見学会、オープンキャンパス、高校進路ガイダンスにより、在学生・
保護者には学校説明会、保護者説明会により、関係業界等広く一般に対してはホームページ及び学
校案内パンフレット等により周知した。
➀ 課題
関係業界の構成員及び県外において、本学がどの程度認知されているのかが不明である。
➁ 今後の改善方策
関係業界又は県外における認知度の測定方法を検討する。
➂ 特記事項
新たな取組として、日本ライン花木センターでのディスプレイ展示(試行)
、可児市桂ケ丘で
の公園づくり支援を行い、地域での発表の場を設けた。また、来年度は、花フェスタ記念公園、
アートまるケット(仮称)
、名古屋広小路通りにおける情報発信を検討している。
注:①課題、②今後の改善方策、③特記事項は、当該評価項目で該当がない場合は省略
(2)学校運営
参考資料:2~6
評
価
項
目
・
必要に応じて、校務分掌の見直し又は組織運営の見直しが行われているか。
・
教職員は、校務の所掌範囲と責任に対する自覚を持ち、能力、適性、専門性、
評価値
4
及びリーダシップを発揮しているか。
年度末に校務分掌及び各種委員会等の構成員等について、適材適所の観点から見直しを実施した。
また、年度途中で発生した新たな課題へは、最も適した教職員を担当者とし、適正な学校運営を行
った。
4
(3)教育活動
参考資料:7~12
評
価
項
目
評価値
・ キャリア教育・実践的な職業教育の視点に立ったカリキュラムや教育方法の工
3
夫・開発などが実施されているか
・ 関連分野の企業・関係施設等、業界団体等との連携により、カリキュラムの作
成・見直し等が行われているか
・ 関連分野における業界等との連携において優れた教員(本務・兼務含む)を確
保するなどのマネジメントが行われているか
・ 関連分野における先端的な知識・技能等を習得するための研修や教員の指導力
育成など資質向上のための取組が行われているか
キャリア教育に関する科目(『キャリアデザイン』)を必修授業としている。その中で「社会人
キャリア力育成アセスメント」の受検、「一週間の活動履歴ポートフォリオ」の作成を行い、社会
人基礎力の育成を図っている。また、業界の現状把握に努め、人材ニーズにあった教育を実施する
ため、業界視察・実習、インターンシップを実施している。業界からの生の声を聞くことができる
業界視察・実習は学習効果が高く、学生からも好評である。インターンシップでは実際に業界での
仕事を体験することができ、学生自身もリアルタイムで知識・技能を習得している。また、インタ
ーンシップ評価票に記載された意見は、その後の学生指導に反映している。
業界関係者に今後強化すべき教育内容などについての意見を伺いとりまとめ、平成25年度から
新しいカリキュラムを導入しており、シラバスの見直しは、毎年度実施している。見直しにあたっ
ては、関連業界等との連携により得た知見を活用している。
専任教員は、上級マイスター科の授業を担当していた実力があり、学生への授業内容は高いレベ
ルを維持している。各コースごとに理論派と実技派の配置を行っている。また、非常勤講師は業界
関係者等に依頼を行い、現場で役立つ知識・技術の教育に努めている。
➀ 課題
「職業実践専門課程」認定制度への対応を進める必要がある。現状は、教員が学外に出て活動す
る機会が少ない。また、県等の行政機関との連携が不十分である。
➁ 今後の改善方策
教員研修をさらに充実・強化していく。教員は、卒業生が就職している企業に呼ばれて講演を行
うぐらいの活動が必要であり、来年度から取り組むようにしていく。また、花き生産コースであれ
ば、県の農業改良普及組織や試験研究機関、造園緑化コースであれば都市公園課と何ができるかを
検討し、こういった活動により授業内容の向上のみならず県内就職への誘引につなげていく。
➂ 特記事項
新たな取組みとして、学生指導全般に係る教員研修「教育実践等について」を実施し、教員の資
質向上を図った。また、教員の資質向上を図る必要がある場合は、新たに受講機会を付与すること
とし、その手続きを明確にした。
5
就職先で必要とされる基礎学力を把握するため、1学年を対象にチェックテストを試行した。採
点結果から比例計算や読解力の学力不足が判明したため、後期に授業外で特別ゼミを試験的に開講
し、学力向上を図った。来年度の入学生からは、4月に基礎学力のテストを行い、前期に特別ゼミ
を実施することとした。また、社会人基礎力は学生生活と直結していることから、キャリアデザイ
ン以外の授業においても、学生の視野が拡大するように努め、社会常識や礼儀作法等を積極的に指
導することとした。
(4)学修成果
参考資料:13~17
評
・
価
項
評価値
目
卒業生・在校生の社会的な活躍及び評価を把握しているか
・ 卒業後のキャリア形成への効果を把握し学校の教育活動の改善に活用されてい
4
るか
卒業生による同窓会が組織されており、また、卒業生が本学に教員を訪問する機会もある。この
ように、教員と卒業生の間で情報交換がなされ、卒業後の活躍や評価の把握に努めている。
在校生については、希望職種に関連するアルバイトを実施している学生も多く、個別面談等によ
りその状況を把握している。また、インターンシップ先からの評価書での把握も行っている。
毎年度、前年度卒業生に対して、全員にアンケート調査を実施し、また、就職後数年後の近況に
ついては適宜聞き取りを行い、学校の教育活動の改善に活用している。
(5)学生支援
参考資料:17~20
評
価
項
目
・
進路・就職に関する支援体制は整備されているか
・
学生相談に関する支援体制は整備されているか
・
学生の生活環境への支援は行われているか
・
卒業生への支援体制はあるか
評価値
4
在学生に関する支援は、指導課が求人事務や相談窓口を担当し、個別の学生指導は、学生委員長
と各専攻コースの教員が直接行っている。また、キャリアデザインの授業で、個別面談の相談日を
設定し対応している。また、毎年9月に「教育環境に関するアンケート調査」実施している。学生
から提出された意見・要望は、学内で十分検討し、学生に回答するとともに、改善可能なものは、
速やかに対処している。
学生寮の設置はないが、入学予定者からの問い合わせに対して、民間のアパート等についての必
要な情報を提供している。 食生活の改善を図るため、隣接の県農業大学校の食堂利用を推奨して
いる。
卒業生からの要望・相談は、相談しやすい雰囲気づくりに努めるとともに、指名を受けた教員が
個別に対応している。
6
➂ 特記事項
新たな取組みとして、卒業生活躍状況訪問調査を試行し(9 月 20 日キックオフ大会で、卒業生
3名から歓談方式で聞取り)、密度の高い情報交換を実施した。学生と就職先のマッチング強化を
図るために学内での企業説明会の実施、岐阜県内事業者や大都市圏大手企業への新たな進路開拓を
図るために求人票・学校案内送付先の追加や企業への教員訪問等、新たな取組みについての検討に
着手した。
(6)学生の受入れ募集
参考資料:1、18、21、22
評
・
価
項
目
評価値
4
学生募集活動は、適正に行われているか
学生募集活動については、高校訪問や高校が主催する進路ガイダンスに積極的に参加して、当校
の教育理念や教育目標、教育内容などについて高校側の理解を得られるよう努めている。
また、オープンキャンパスのほか事前申し込み不要の学校見学会を開催し、学校の施設や授業内
容、卒業後の就職状況について情報提供を行っている。
学生募集に係る広報媒体については、ホームページ、パンフレットのほか、県広報、関係業界雑
誌掲示等により行っている。
➂ 特記事項
県内農業高等学校との関係を強化するため、園芸関係の高校教諭と本学教員の交流を積極的に推
進する。また、費用対効果の観点から、高校訪問の方法等について見直しを行う。
(7)国際交流
参考資料:9
評
価
項
目
・
学習成果が国内外で評価される取り組みを行っているか
・
学内で適切な体制が整備されているか
評価値
2
国際交流は、2学年の必修授業として海外視察研修を行っている。その学習成果は、花と緑のキ
ックオフ大会及び成果発表会の場で発表した。留学生の受け入れについては、小規模学校のため、
一般学生と同程度の範囲内での対応としている。
➀ 課題
上級マイスター科が廃止され、学習成果が国内外で評価される取り組みは困難である。県の国際
交流の一機関として、短期の研修生の受け入れ、教員の講師派遣程度は可能であるが、長期間の受
け入れや派遣は、現状では難しい状況である。
7
➁ 今後の改善方策
必修授業である海外視察研修及び実践英会話(GCH)を充実させることで、国際交流の基礎学
力を向上させる。また、別件で来日する園芸関係者がいれば本学への招聘に努め、学生に刺激を与
える企画を実施する。
4. 学校評価の具体的な目標や計画の総合的な評価結果
本年度に定めた重点的に取り組むことが必要な目標や計画は、実績に記載したとおりほぼ達成し
ており、適切に実施しているものと評価する。また、評価項目の達成及び取組状況は、(7)国際
交流を除き、適切に実施しているものと評価する。
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参考資料
資料1
資料2
資料3
資料4
資料5
資料6
資料7
広報活動状況 & 学生募集活動状況 (平成26年度実績)
教職員体制図 (平成26年度)
運営組織図 (平成26年度)
学校行事 (平成26年度実績)
生涯学習講座実施状況 (平成26年度実績)
施設の改修実績及び改修要望一覧
平成26年度開講科目一覧、シラバス
資料8 職場体験実習(インターンシップ)実施状況 (平成23年度~平成26年度実績)
資料9 海外視察研修日程 (平成26年度実績)
資料10 学生の授業評価アンケート結果 (平成26年度)
資料11 業界等との連携 (平成26年度実績)
資料12 教員の研修 (平成26年度実績)
資料13 進路の状況 (平成26年度卒業生)
資料14 平成26年度卒業生までの進路の状況(累計)
資料15 資格の取得状況 (平成26年度実績)
資料16 表彰等の状況 (平成26年度実績)
資料17 卒業生及び同窓会との連携 (平成26年度実績)
資料18
資料19
資料20
資料21
資料22
学生の入学・卒業状況 (平成27年3月現在)
奨学金等の状況 (平成23年度~平成26年度実績)
休学者・退学者数 (平成26年度実績)
入学試験の実施状況 平成26年度(27年度入学)実施状況
花と緑の連携授業 (平成26年度実績)
9