便り - NPO法人 福島やさい畑~復興プロジェクト

 第2号 2013年3月
た
便り
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遠藤方
福島は負けない! 土が教えてくれる~福島県の農家の取組み~
【大内信一さんのお話】 有機農業の第一人者・無教会派信者・二本松市在住・16代続く農家に生まれる
45年前に三重県の「愛農会」で出会ったことが転機でした。その時初めて聖書を知り、5年後には有機農業
とも出会い、聖書と農業が私の使命と感じるようになりました。「人を愛し、神を愛し、土を愛す」という三愛
運動を柱にしていた愛農会から影響を受けました。
「福島の大地を守り福島で生きる、それが私に与えられた測り縄である」旧約聖書の預言者は測り縄と言
う言葉をたびたび使っています。はかり縄は、面積を測るしるしのついた縄で、それはまた鉛がついた紐の
ことも指すようです。「測り縄は災いを下す」という箇所があります。この神様の測り縄の下げ降りが、神の
意志によって福島の地に落ちたと私は思いました。日本は経済発展を追求して成長を遂げました。その経済
成長を維持するために原発をどうしてもやめることができません。そういう中で我々はどう生きるのか。や
はり我々は与えられた土地で、与えられた状況の中で生き方を考えていくことが大切だと思います。
残った我々は、福島の地を、花や作物で飾りたいと思っています。ひまわりやナタネは放射能をたくさん
吸ってくれます。それは神様から与えられた大きな恵みであると感じました。またきれいな花が咲いて油が
とれます。そして油にはセシウムは移行しません。その油は食用にもなりますし、エネルギーにもなります。
福島では、今、農産物を作っても売れないし、人もいなくなるということで、田畑がどんどん荒れています。
そういう中で、我々はそういう作物を与えられたと思います。
原発が爆発したとき、ほうれん草が畑いっぱいに葉を広げておりました。収穫間近のものでした。その畑に
行って私は感激しました。「ああ、ほうれん草が空から降った放射能を葉っぱで受け止めて土を守ってくれ
た」と思ったのです。そのほうれん草を軽トラック10台分ぐらいを運んで捨てました。ほうれん草が自分の身
を犠牲にして土を守ってくれたと思いました。その時、小さい芽を出しているほうれん草もありました。5月
になって大きくなったほうれん草を放射能検査しましたら、まったく吸っていませんでした。
私は栄養が豊かな土地であれば、作物がセシウムを吸わなくてもいいのだと感じました。土の豊かさと
作物の賢さがあいまって我々を助けてくれる。捨てなければならなかったほうれん草と食べられるほうれ
ん草を見ながらそう感じました。ネギはすべすべしているので放射能をまったく寄せ付けません。根からも
まったく吸いません。
ネギの後には虫害も受けず立派なカブやニンジンが育っています。放射能も寄せ付けず、害虫も防いで
くれるネギが我々の大きな助けになっています。しかし、放射能に対する不安から6割の消費者が去りました。
それでも「大内さんが食べる野菜なら私も食べます」と言って、4割の人を我々を支えてくれています。
この状況の中で何を作ろうか悩みましたが、ニンジンに着目しました。チェルノブイリでもキュウリ、ナス、ト
マトの次にニンジンが放射能の吸収が少ないことが分かっています。それをニンジンジュースにしようとい
うことで取り組んでいます。
人間にはそれぞれ与えられた測り縄があります。そしてやはり生きる糧になるのは聖書の言葉、聖書の歴
史だと思います。それにより支えられておりますが、有機農業の面でもひとつの明確な方向性を与えられま
した。それは自分だけが安全なものを生産するのではなく、地域全体で安全なものを栽培していこうという
ことです。
私は福島を日本一安全な農産物の生産地にしたいという夢を持っています。我々が培った40年の蓄積を
一般の人々にも広げていきたい、そのように思っています。
福島を守ること、それはまず土地を守ることだと私は思っています。花と作物で、田んぼや畑を飾りたい、
それが福島の行く道だと思っています。
「量り縄は楽しき地に落ちた」というのは私の好きな言葉ですが、現代の聖書では「測り縄は麗しき地
に...」とも訳されています。何年か後、福島の地が今よりももっと麗しき地に、楽しき地になるよう祈りながら
我々は進みたいと思っています。
我々は進みたいと思っています。
不耕起栽培/チーフ遠藤琢也
当プロジェクトのチーフ 遠藤琢也 は、数年前よりこだわりの畑作方法と
して 不耕起栽培 に取り組んでおります。
この 不耕起栽培 とは、環境保全の発想で組み立てられた、生物との共
生環境を利用した循環型農法のことです。
耕すことなく、更に、化学肥料や除草剤・殺虫剤等の農薬を不使用とする
ことで、 畑の生態環境復活と土壌の肥沃化がもたらされます。
その結果・・・
従来から住んでいた生きものが増えた、戻ってきた!
土壌構造変化により畑の土質が変わった!
畑が酸素をたくさん吐き出す様になり、メタンガスが減った!
稲作でも、あえて昔ながらの自然乾燥をしています。
そして、作物の味が美味しくなったのです!
福島やさい畑で作っているお野菜は、無農薬で
す。食べる人にも作る人にも優しい健康野菜
を、皆様にもお届け致します。見た目がよくない
ことが無農薬のしるしです。
EM菌/野菜チーム
EMとは「Effective Microorganisms」の略語で、「有用な微生物群」という意味です。乳酸菌・酵母菌・放線菌・光合成細菌・有用
糸状菌などの、10属80種以上、自然界を浄化・物質の生合成をする働きを持った色々な微生物群が含まれています。
これらEM菌を農業に使用する事によって、活発な微生物の働きにより土
が活性化し、小動物が住み付き、化学肥料にたよらず土の力で農産物を育
てられるようになり、農産物が本来の味や栄養価を備えたものになります。
自然本来の力を使ってバランスのとれた土壌が出来上がることによりイキイ
キとした作物が育ち、結果的に病気や害虫の害を軽減させる事が出来て、
無農薬栽培が可能になるのです。
やさい畑の「野菜栽培チーム」では、
「EMぼかし(発酵)」から土壌づくりを研究
し、美味しい野菜作りを目指しております。
有機人参
いちご
今月のおすすめ品
たもぎ茸
二本松市で16代続く農家、
大内信一さんが育てた有機人
参。
噛めば噛むほど野菜から深い
味わいと甘さが出てきます。
がんの抑制作用や老化防
止、また風邪予防や目の疲れ
にもいいとされています。
月日
3月3日
3月10日
3月17日
3月24日
3月31日
福島県矢吹町 愛情たっぷりこだわり
の農園「薄葉いちご工房」から貴婦人
のとちおとめをお送り致します。 薄
葉いちご工房では徹底した品質管理に
より、完熟を確認してから出荷しており
ます(赤い種がポイント!)。
他とは一味違う、芳醇な香りと甘さで大
好評を頂いております。
黄色が鮮やかでゴールデンし
めじとも言われます。
北海道と東北だけに自生する
幻のキノコ。栄養価が高くいま
最も注目されているキノコ。
メタボや血糖値、血圧が気に
なる方にオススメです。
天ぷらやお吸い物、パスタな
どにお使い下さい。
無農薬
曲がりねぎ
ネギを曲げることによって更に
特有のやわらかさと甘さ、そして
風味が増すといわれる栽培方
法です。曲がった部分にかかる
ストレスが糖になり苦みや辛み
が少なく甘くなります。
3月の訪問野菜販売予定 (カトリック教会)
目黒教会 / 雪ノ下教会 / 逗子教会 / 由比ヶ浜教会
吉祥寺教会 / 関口教会 / 藤が丘教会 / 立川教会/横須賀大津(委託) 関口教会/松戸教会/渋谷教会/池上本門寺(日蓮宗)/藤沢(委託)/所沢(委託)
吉祥寺教会 / 関口教会 / 町田教会
吉祥寺教会 / 関口教会