スペシャルインタビュー オフィスイノベーション

スペシャルインタビュー オフィスイノベーション
自分たちで一つずつ工夫しながら
オフィス戦略を構築してきた私たちは
現場や人から学ぶことの大切さを知っている
今後はその意義を伝えることで
有能な若い人材を育てていきたい
1946年に起草した会社設立趣意書の中で、人材の才能を最高に発揮
し、
自由闊達で愉快な職場の実現を目指すと宣言していた。その理念の
具現化のため、今日の知的創造型オフィスにつながるようなさまざまな
取り組みを続けており、1987年にはオフィス管理課というオフィス戦略
の総合監理部門を設けている。
■すべてはオフィススタンダードから始まった
オフィス管理課の課長に抜擢された小山氏が最初に手掛けたことの一
つがオフィススタンダードの制定。まだFMの手法も知られていない時代
だったが、
この基準がすべてのオフィス戦略のベースになると判断して
の試みだった。
■スタンダードを基にしたリニューアルプロジェクト
オフィススタンダードを制定したことで「基準以下」のオフィスが明確に
なったため、ワークプレイスだけでなくトイレや食堂まで含めた大規模リ
ニューアルプロジェクトを遂行。これにより、全社の職場環境が一定の
水準以上に引き上げられた。またCADによるオフィスレイアウト・シミュレ
ーションも導入する。
・08年
・08年
・08年
・07年
・07年
・07年
・06年
ソニー株式会社(以下ソニー)
は技術やビジネスで常に先進的な取り
そのころ私は入社20年目で、
それまでは施設系のエンジニアとして、
主
組みを続けてきた会社ですが、
オフィス戦略においても、
この姿勢は変
に工場の建設や整備に携わっていました。
ところが、
いきなりオフィス管
わりません。1987年、総務部(現、総務センター)
にオフィス管理課という
理課の課長に抜擢され、
「オフィス戦略を考えろ」といわれる。正直、戸
チームが新設され、
総合的なマネジメントをすることになったのです。
惑いました。自分自身に知識がないだけでなく、
参考になるような資料もまっ
これは画期的なできごとでした。それまで日本企業では、
オフィスを統
たくなかったのですからね。
括するセクションを置くという発想はほとんどありません。スペースを確保
そこで、
最初に手掛けたのがオフィススタンダードの設定です。
するのは総務部門、工事は施設部門、什器を揃えるのは購買部門、電
いわゆるデスクまわりは1人あたりどのくらいの面積を標準とすればい
話は通信部門というようにバラバラに担当しており、
このため「オフィス戦
いのか。オフィスづくりにおいては基本中の基本となる考え方でありなが
ソニー株式会社入社後、工場やオフィ
略」という言葉すら思いつかなかったのです。
もちろん、
ファシリティマネ
ら、1980年代には、
まだそんな数値すらはっきりしていなかったのです。
スビルの建設関連業務を担当。1987
ジメント
(FM)の概念が米国から伝わってくるのは、
ずっと後の話です。
そこで私は、
部下たちと一緒になって事業所内を回り、
実測から始めまし
年からはFM領域としてオフィス管理
そんな時代に、
なぜ、
ソニーがオフィスについてまじめに考えていこうと
た。けっこう大変な作業ですが、
まだ若い社員を男女ペアにして行かせ
内家賃制度などの新しい施策を展開。
したのか?
たら、
けっこう楽しそうにやっていましたよ。こういうのも、
マネジャーの技
1997年には社員5000人規模の営業
それには、
この会社の歴史を紐解いていただく必要があります。
能の一つですね(笑)。
業務を担当。オフィススタンダード、社
会社、
ソニーマーケティング株式会社
の初代総務部長として業務のアウトソ
ースパッケージ化や購買部門を持た
ない仕組みを構築。最少人数での総
務部を立ち上げる。その7ヵ月後、
ソニ
ー株式会社に戻り、
ファシリティ&セー
これらの調査結果をもとに、1989年にオフィススタンダードを定めること
真面目ナル技術者ノ技能ヲ、最高度ニ発揮セシムベキ
自由豁達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設
1600mm×800mm)のデスクを基準に算定したのです。
オフィススタンダードを明確にする目的は2つあります。
これは、
ソニーの前身である東京通信工業株式会社の設立趣意書
一つは、
いうまでもなく職場環境の向上です。この数値より狭いスペー
ンター長として、
グローバルにおけるフ
の中で、
「会社設立ノ目的」の最初に掲げられている一文です。1946年
スしか与えられない事業所は、即刻改善し、
ソニーの社員にふさわしい
ァシリティ、環境、安全衛生、防災及び
(昭和21年)1月、
創業者の一人である井深 大(いぶか まさる)が起草
オフィスで働けるようにします。
したがって、
オフィススタンダードでは1人あ
の包括マネジメントを担当した。2007
しました。
たりのスペースだけでなく、拡張用や避難経路用の予備スペースの標
年からソニーファシリティマネジメント
「理想工場」というのは、
当然、研究所やオフィスも含むわけですが、
準面積も明記してありますし、
さらに、
このときすでに什器や空調、
トイレ
株式会社の代表取締役執行役員社
面白いのは、
そこに付けられた形容語です。技能を最高度に発揮して
の清潔度についてまで、
細かい規定や運用方法を定義しました。そして
経験を活かし株式会社タウンサービス
もらうために、
「自由闊達で愉快な」職場をつくるという理念は、
この言葉
すぐに、
オフィス・
トイレ・食堂の三大改修プロジェクトを実行したのです。
でFM業務を務めている。
が書かれた時代背景を考えると、
信じられないほど先進的だと思います
会社にとっては大きな出費でしたが、
社員たちの評判は非常によく、
オ
ね。なぜならこれは、
最近になって言われるようになってきた知識創造型
フィス管理課の存在意義を全社に示せたと思っています。
長に就任。2009年2月から、今までの
■社内家賃制度でコスト意識を明確に
オフィスの基準を明確にするとともに社内家賃制度を導入。日本では、
まだあまり前例がなかったこともあり、当初は反発もあった。しかし、
それ
によって生まれるコスト意識の意義や管理上のメリットをプレゼンしてい
くことで定着。今ではオフィス戦略の基本の一つになっている。
■コストセーブと成長に貢献できるオフィス戦略へ
オフィススタンダードは進化し、今では経営に「コストセーブと成長サポー
トの両立」を図る戦略の基本概念とされている。特に成長サポートでは、
多様化に対応した先進的なキャンパス型ワークプレイスを湘南と厚木に
つくり、
その後の知識創造型オフィスのお手本となった。
■「人」を大事にしないオフィス戦略では意味がない
「楽しいオフィス、人が大事にされるオフィス」が現在のオフィススタンダ
ードの基本理念。そのベースとなっているのは、創業者から受け継がれ
ている従業員を大切にする経営姿勢。
オフィスの要件と重なるからです。
オフィススタンダードを決めるもう一つの目的は、
スペースに関する数値
もう一つ、
井深の言葉からわかるのは、
工場でもオフィスでも職場の主
をはっきりさせることで管理をしやすくするためです。私たちは併行して、
役はあくまで人であって、
社員を大事にすることが仕事の成果につなが
CADによるオフィスのレイアウトシミュレーションや社内家賃制度を導入し
ると信じているところですね。つまり、
ソニーは創立以来、
この会社で働く
ましたが、
オフィススタンダードをしっかり決めてあっ
それが可能だったのも、
人々に対してできるだけいい環境を用意し、
そこで思い切り力を発揮し
たからです。
てもらおうと考えてきた。その取り組みの一つが、
オフィス管理課の発足
FMでは、
さまざまなものを数値管理するところから最適化が始まります。
だったのです。
私たちは自然にそれをスタートさせていたということになりますね。
ソニーFM活動のあゆみ
1987年
● 総務部(現総務センター)オフィス管理課新設
1989年
● オフィス・スタンダード、社内家賃制度確立
CADを使ったオフィスレイアウト・シミュレーション
オフィス・リニューアル、
トイレプロジェクト、食堂改善プロジェクト
■FMは現場と人によって育てられていく
FMの第一世代である小山氏は、次の世代の育成にも力を入れてきた。
最近は教科書やマニュアルだけで知識を得たような人が多いが、
それで
はアンバランス。実際のオフィスを見てそこで働く人との会話や社外の
人との交流がなければ、高度なオフィス戦略を担う人材は育たない。
IV号 これからの日本ではオフィス内部の改善だけに留まらず多角的なFM戦略を展開していくべきだ 中津元次氏
III号 日本企業が生き残るには知識創造型の組織になるしかない 妹尾 大氏
II号 女性の意見をもっとオフィスづくりに反映させたい 古阪幸代氏
IV号「個別の環境要求」に応えるオフィスはモチベーション向上、コストの削減、環境負荷軽減に効果的だ 三木光範氏
III号 知識創造時代のオフィスは経営戦略に従うだけでなく「企業文化」を反映するものでなければならない! 松岡利昌氏
II号 ナレッジマネジメントのプロセスに合わせた知識創造型の組織とワークプレイスが必要だ! 紺野 登氏
IV号 本当のプロが最大の力を発揮できるように、日本のオフィスを変えていく 米倉 誠一郎氏
ができました。1人あたりのスペースを、1400mm×700mm(現在は
フティ戦略を担当。2003年より総務セ
セキュリティ業務の戦略、ガバナンス
▼「スペシャルインタビュー」の下記バックナンバーはhttp://www.websanko.comをご覧ください。
■ すべてのFMの基準になるオフィススタンダード
小山義朗氏
スペシャルインタビュー ● はやわかりメモ
■「自由闊達で愉快な」職場を目指してきたソニー
■ 60年以上前から知的オフィスを目指していた
2000年
● ソニー湘南テクノロジーセンター
(Phase-1)
ソニーセンター(ベルリン)
2003年
● ソニー湘南テクノロジーセンター
(Phase-2) 2006年
● ソニー厚木テクノロジーセンター
(105号館)
スタンダード改訂
(ワークプレイスガイドライン)
2007年
● ソニー本社
スペシャルインタビュー オフィスイノベーション
スは、
同じような仕事をする従業員が決まった時間にはずっといる、定常
ただいて、井深さん、盛田さん(故、盛田昭夫)
を前に改善点などのプレ
的な場でした。
しかし、
これからの働き方を考えたとき、
必ずしもそれはあ
ゼンをする機会がありました。そのころは高度成長期の真っただ中でし
このように急激な改革を進める私たちに対し、
いくら先進的なソニーと
てはまりません。
もっと多様な目的で、多様な人材が、多様な業務をして
たから、工場には次々と新しい生産機械が増設され、場所によっては従
いっても、
さまざまな反発はありました。特に社内家賃制度の導入は、
い
いい。
となると、
オフィスづくりの発想もまったく変えなければなりません。
業員が振り返ったときに腕が触れそうなほどになっていたのです。このま
ろいろな部分で軋轢を生みました。自社ビルに入っている事業部門は、
大学のキャンパスは、描いていたイメージに最も近い空間です。学科
まいくと安全上の問題になると進言したところ、
その後すぐに、二人揃っ
■ オフィスのリニューアルと社内家賃制度の導入
それまでオフィスコストなど一切考えないでよかったのですから、反発は
や学年が違えばやっていることは全然違うし、
教育や研究だけでなくサー
て工場に現れたのです。そして現状を確認し、
その場で改善を指示さ
当たり前かもしれません。
クル活動や友達と話し込む時間も多い。創造的な仕事を支援していく
れました。
そこで私たちは、
管理部長会を開いて、
家賃制度の意義を説明しました。
には、
そういうオフィスが最適なはずです。
つまり、人が満足できる環境で仕事をし、初めて大きな成果につなが
世の中には高いオフィスを借りて仕事をしている企業はたくさんあるわ
ただし、前例のない取り組みだけあって、初めて行なう試みはたくさん
るということを、
ソニーの経営者はわかっていたのです。それだけに、
私も
けで、
自社ビルにいられるからといってそのコストを考えなければ、
どんな
ありましたね。コミュニケーションしやすい空間をつくるだけでなく、
コンセ
オフィス戦略の担当者として、
「楽しいオフィス、
人が大事にされるオフィス」
にいい商品を開発しても市場競争力は発揮できないかもしれない。そん
ントレーションブースという集中作業や思考・思索に向いてコーナーを設
の実現に努めてきたのです。
ソニーのオフィススタンダード
コストセーブと成長サポートの両立
コストセーブ
拠点計画とスペース・アロケーション、
自社遊休施設の有効活用
(自社ビル・賃借ビルの使い分け、社内家賃制度、戦略的再配置)
スペース・スタンダード、調達戦略
成長サポート
Innovationの促進、最新Technologyの導入、優秀な人材の確保
(キャンパス型ワークプレイスの導入、ITサポート、Branding)
な話をした覚えがあります。
置したのもその一つです。
また、
自由に歩き回れるエリアと入退室管理を
確定した社内家賃制度は、
「最寄りの駅から多少遠くても本社エリア
しなければならないエリアを分け、
階層的なセキュリティ管理の思想を持
であれば利便性は高いので社内家賃は高めに設定する」といった、
か
ち込んだのも、
一般的なオフィスではここが初めてだったのではないでしょ
なりきめ細かい設定をしてあったので、
自分たちの業務内容に照らしあ
うか。
初めてオフィスの担当になったときには驚きましたが、
それから約20年、
教科書やマニュアルを使えば促成栽培的に人材を育成することはで
わせてみると、
そう簡単には文句がいえないようになっていました。それ
新本社ではキャンパスというのとは少し違いますが、
エスカレーターで
こんなに多くの面白いプロジェクトに携わることができ、
大変満足していま
きますが、残念ながら、
それではオフィス戦略を担うまでにはなりません。
だけに、
事業部門のほうは徐々に納得してくれましたね。
各階をつなぐことにより、
社内のコミュニケーションを飛躍的に活性化させ
すね。そして、
これら数多くの経験を知識資産として共有・伝達するため
オフィスの基本は、
あくまで「そこで働く人のための環境づくり」なのです
これに対して、今の経営企画である総合監理部では、従来の経理的
ようと考えました。
また、
社外に「ソニーが新しくなった」
とイメージしてもら
にも、
ソニーのFMの担い手となる新しい人材を育成していくのが、私の
から、
現場や人から学ばせることで、
本当に役に立つファシリティマネジャー
な財務会計以外に、別項目による管理会計を行わなければならない。そ
えるデザインにして、
ブランディング効果も狙っています。
次の課題になっていました。
を育てていくべきではないでしょうか。
「楽しいオフィス、人が大事にされるオフィス」
■ FMの担い手を育成していくために
こで最初はあまりいい顔をしなかったのですが、
当時の社長である大賀
しかし、人を育てるのは簡単ではありません。私たちは
さん(現、大賀典雄相談役)の「できるよな」の鶴の一声で、私たちの提
ゼロの状態から、
オフィスを良くするための工夫を一つず
案が全社的に受け入れられたのです。
つ考えていったので、
自然にFMの知識を積み重ねてい
オフィススタンダード、
オフィス・
トイレ・食堂のリニューアルプロジェクト、
くことができました。ある意味、
非常に幸運だったのかもし
CADによるオフィスのレイアウトシミュレーション、社内家賃制度の導入と
れません。
ところが、
今は教科書がたくさんあるだけに、
か
その後の活用などにより、
ソニーは1990年代に入ったころには日本でトッ
えって実用的な知識は身につかないのです。
プクラスのFMを実施している企業になっていました。そしてこのころ、
日
そこでソニーファシリティマネジメントの社員に対しては、
本でもようやくJFMA(日本ファシリティマネジメント推進協会)の活動が
とにかく現場を見るように、
徹底して指導をしていました。
少しずつ始まり、
体系だったFMの知識も学べるようになったのです。
私自身、代表取締役になってからも毎週のように、全国の
ただ、
その後、
米国のFMの研究者の何人かにお会いして話をさせて
ソニーの事業所を見て歩きました。
いただきましたが、
それほど目新しいことはなかったように思いますね。む
オフィス戦略を考えるのに必要な情報はすべて現場に
しろ向こうのほうが、
オフィススタンダードをはじめとする私たちの取り組み
あります。執務室、共有スペース、食堂、
トイレと自分の目
の内容に興味を持ってくることが多く、
けっこう先進的なことをしているの
で見て、
従業員と話をすることにより、
初めて改善のポイン
ではないかとうれしくなったほどです。
トがわかるのです。ですから、
そのための出張経費は絶
■ 非定常で多様化に対応できるキャンパスオフィス
ぐのです。
対に削ってはいけません。FMの担当者は足で情報を稼
また現場の人との対話は信頼関係を築くとともに、従
その後、湘南テクノロジーセンター、厚木テクノロジーセンター、
そして
業員たちにも満足感を与えます。
「会社は自分たちの職
新本社と新しいオフィスの構築に携わり、幸いにも高い評価をいただくこ
場環境についてちゃんと考えてくれているんだ」とわかる
とができたのは、
FMの基本となるオフィススタンダードを常に進化させ、
「ソ
だけでも、
仕事への意欲は高まるのです。
ニーのオフィスはこうあるべきだ」というルールを明確にしてきたからだと
ただ、
いずれのオフィスも、
まだ完成したとは思っていません。オフィス
それから、社外の研修会や勉強会、JFMAなどの活動に参加するの
思います。
は常に成長するものですから、
竣工した段階からが本番です。
したがっ
も非常に有効です。FMの世界では所属する会社が違っても情報を交
現在のソニーのオフィススタンダードは、単なるスペースや環境条件の
て、
ソニーのすべてのオフィスはこれからもさまざまなリニューアルを続け、
換し、知識を共有しながら、
お互いを高めていきます。それだけに、多く
規定だけに終わらず、
「コストセーブと成長サポートの両立」を図るため
コストセーブと成長サポートの両面で経営に貢献していくのです。
の知己を得ているファシリティマネジャーほど優秀なのです。
の戦略手段の部分から定義されています。
まず、
コストセーブに関しては、拠点計画とスペース・アロケーション、
自
■「人が大事にされるオフィス」をつくるという戦略
社遊休施設の有効活用を考えながら、
自社ビルと賃借ビルの使い分け、
社内家賃制度、戦略的再配置を軸に、次の段階の取り組みを決め、実
そして、
これらの具体的な施策のベースにあるのが、
「楽しいオフィス、
行していきます。またスペース・スタンダードを守り、調達戦略を強化して
人が大事にされるオフィス」をつくっていこうという理念です。
この言葉は、
いくこともコストセーブには有効です。
設立趣意書の一文を現代風に翻訳したものだと受け取っていただいて
次に成長サポートでは、
イノベーションや最新テクノロジーの促進、優
構いません。
秀な人材の確保を目的にしており、
湘南や厚木のテクノロジーセンターに
私が「人を大切にする職場」にこだわるのは、
それがソニーという会
おけるキャンパス型ワークプレイスなどは、
その代表でしょう。
社の本質だと信じてきたからです。
キャンパスという言葉が意味するのは、非定常です。それまでのオフィ
まだ工場の施設を担当していた係長時代、
経営会議に出席させてい
ソニーの社内家賃制度
全社のオフィスを運用していくうえで
発生する費用を集計し、一括してプール
する。次に建物ごとに「立地(地価公示
価格を指標)」
「ビルのグレード
(独自の
評価基準)」
「遊休スペース活用のた
めの調整」などを加えて、
オフィスごとに
社内家賃を設定している。
全社一括プール
立地、
ビルグレード毎に家賃を設定する
単価