第4回 - 俳句甲子園

俳句甲子園
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第4回
■団体戦
優 勝 松山東高等学校 (愛媛県)
準 優 勝 開成高等学校 (東京都)
3 位 興陽高等学校(岡山県)
伯方高等学校(愛媛県)
■個人戦 入賞句
最優秀賞(1名)
カンバスの余白八月十五日
松山東高等学校
神野紗希
選評:夏井 いつき
カンバスの余白の白は作者の心の色なのだろう。「八月十五日」だからどうしたこうした、という事は一切
語っていないが、作者の思いは、饒舌以上に伝わってくる。「カンバスの余白」「八月十五日」の間にある
切れこそが、実はこの作品の大きな主張でもあり、この一句における「余白」でもある。ここに作者の心を
しっかりと読み取ることが出来る。
優 秀 賞(5名)
万緑や13秒の壁破る
東温高等学校
長廣弘美
できたての空気のように泉湧く
下館第一高等学校
浅沼知孝
万緑が抱く卵のもろさかな
塩尻志学館高等学校
宮川香里
ふるさとの月万緑を眠らせる
相可高等学校
中世古雅文
造園の実習中の蛇であり
興陽高等学校
長谷川久展
松山市長賞
スクリューの泡間に消えし夏帽子
甲南高等学校
久留島元
県知事賞
棕櫚縄の結びを浸す泉かな
興陽高等学校
岡 健一
青年会議所理事長賞
冷静な地学教師や夏帽子
松山東高等学校
佐藤文香
子規さん賞
蛇の殻避けて花輪の杭を打つ
下館第一高等学校
町田 勇
マドンナ賞
密やかにパーマの母に巣くう蛇
鶴嶺高等学校
若山貴子
坊ちゃん賞
少年院塀を一匹つたう蛇
東温高等学校
森山恵麻
入 選(10名)
ゆっくりと蛇の陽を吸い込めり
東温高等学校
佐伯直美
喧嘩して波紋ひろがる泉かな
弘前学院聖愛高等学校
安彦有貴
白き月並びて映る海月かな
開成高等学校
千崎英生
終点を泉に映す天の川
尽誠学園高等学校
兼近真季子
蛇握りキミを追ふのは好きだから
茂原高等学校
味蓼 瞳
山鳩や唐草模様に泉わく
大田高等学校
松浦由佳
グランドのどれがアイツか夏帽子
宇治山田商業高等学校
道坂恵子
君が振るだるい微熱の夏帽子
熊本信愛女学院高等学校
塚本真麻
青田波次の駅には君がいる
相可高等学校
森 亜弓
蛇を追う祖父の姿は原始人
塩尻志学館高等学校
保科美香