射手座ラグナ

射手座ラグナ
射手座は木星がムーラトリコーナで強くなり、しかも男性星座で、火の星座でもあるため、能動的、積
極的、陽気で、何か無から有を作り出すような能力を発揮します。
自ら企画してプロジェクトを立ち上げるような実力があります。
リスクを承知の上で、物事に挑戦する冒険家であり、くよくよ悩まずに何とかなるだろうと考える楽天
家で、実際、何とかなるだけの実力も備えています。
木星が高揚する蟹座は女性星座で水の星座であるため、本当に『拡大・発展』という木星の力を能動的
に攻撃的に発揮できるのは男性星座で火の星座である射手座ということになります。
木星が強くなるため、道徳的、法則的、常識的になり、何か社会の規範から外れたようなことをするの
ではなく、社会で一般に認められた(法則)成功を目指します。
例えば、職種で言えば、医者とか弁護士のような職業です。
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射手座の人は王室を表わす獅子座から5室目に位置するため、大臣であり、高い役職に就く人々です。
政府高官とか、財界人(実業家)とかそういった人々です。
彼らは経済的な成功を目指し、物質的な繁栄を目指し、そのための高い目標を掲げますが、彼らが最終
的に目指すのは早期にリタイアすることであり、豪邸やいい車やヨット、クルーザー、自家用ジェット
などを購入して、日々のプライベートを楽しむというものです。
経済的な成功への動機づけは強いにも関わらず、何か物質以上のものへの直観や認識に欠けているのが
射手座です。おそらく射手座ラグナは木星が4室を同時に支配しているため、4室の象意である邸宅や
車やヨットなどの建物(4室)や乗り物(4室)に魅かれるのであり、そうしたアイテムで、プライベ
ートな生活(4室)を充実させたいという願望があるようです。
然し、他の星座と比べて能力が高い割りにスケールの小さい最終目標しか持たないのが射手座です。彼
らは快適な住まいや車のある気楽で楽しいプライベートが送れればそれでよいのです。
おそらくこれは木星が2つのケンドラを支配することで吉意を失っていることが原因ではないかと思
われます。
1、4室支配の木星はラグナロードであるにも関わらず、吉星に分類しない占星家がいるのはその為で
す。
木星はケンドラを支配することで吉意を失なうダメージが金星に次いで大きい惑星のため、2つのケン
ドラを支配することで、本来、木星が持つべきである霊性を失ったのではないかと考えられます。
もう一つ、指摘するとすれば、射手座ラグナにとって配偶者の表示体である金星が6、11室(6室か
ら6室)の支配星であり、これはパートナー関係における悲しみをもたらします。
6室支配の金星は愛人を表わしており、射手座ラグナの人は、しばしば自分の部下とか目下の人を愛人
として囲い、時には結婚もしますが、いずれ離婚となって訴訟を起こされて慰謝料を払い、そして、再
び、結婚して離婚を繰り返す...といったパターンに陥りがちな傾向があり、お金目当ての愛人志望の女
性が集まってきます。
そして、6室は病気のハウスでもあるため、離婚と同時に健康状態もくずしてしまうというパターンが
あります。
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プロゴルファーのタイガーウッズにおいてこうした特徴がよく表れています。
タイガーウッズは天文学的な報酬を稼ぎ出し、世間から注目されるスーパースターですが、やっている
ことはゴルフであり、ゴルフで優れた成績を残し、今なお残し続けているという事実に留まります。
彼には快適な邸宅とスポーツ界における輝かしい成績があるだけで何か型破りな天才ではないのです。
ごく常識的にゴルフというスポーツを人よりうまく出来るというだけに過ぎません。
巨大な影響力、知名度がありながらも、何か人間の常識を覆すような偉大な発明、発見をした訳でもな
ければ、既成の価値体系を崩壊させるような革命を起こしたり、悟りを開いた訳でもありません。
ただ彼は人よりもゴルフをうまくやっているというだけに過ぎないのです。
これが射手座ラグナの物足りない所です。きわめて常識的であり、世俗の価値観の中での成功を収めて
いるだけなのです。
然し、このように言っても射手座の人の実力は凄いのであり、通常の平均的な人間が困難に思う高い目
標を掲げて、それを達成します。
また10室で水星が高揚するため、射手座ラグナの人は緻密で細かい実務に長けており、目標を計画的
に達成していきます。
彼らは目標を立てる際に数字や期限を設けて取り組みますが、おそらくそれは10室の乙女座が彼らの
行動原理となっているからです。
また射手座は5室(判断、知識)で火星がムーラトリコーナとなり、太陽が高揚するため、火のように
鋭いシャープな判断をします。これがおそらく彼らの成功の原動力ではないかと思われます。
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