既存資産活用による バッチ処理高速化へのアプローチ

既存資産活用による
バッチ処理高速化へのアプローチ
2011/09/16
株式会社 日立製作所
情報・通信システム社
ソフトウェア事業部 大量データ処理ビジネス推進室
山口 俊朗
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今日お話しすること
「基幹システム、蓄積データ等の既存資産
を活用し、バッチ処理を高速化するアプ
ローチとして、データ分散によるバッチ
並列分散処理技術、日立の取り組みを
ご紹介します。」
1.情報爆発時代の到来と既存資産活用
2.バッチ処理高速化技術
3.日立の取り組み
4.まとめ
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1
1
情報爆発時代の到来
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1-1. 情報爆発時代の到来
企業内では、各種業務ログやメール、Webのログなどが増大
人やモノの行動や振る舞いを示すデータを活用した新サービスへの期待
社会基盤の『機械』から生成されるデータが飛躍的に増大
情報システムの増大するデータ
業務ログ
オフィス文書
Web/メール
機械から生成されるデータ
モバイル端末利用
センサデータ
ブログ
ICカード利用
交通や気象データ
Twitter
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1-1. 情報爆発時代の到来
大量データの活用が他社差別化や競争力の源泉!
情報システムの増大するデータ
業務ログ
オフィス文書
Web/メール
機械から生成されるデータ
モバイル端末利用
センサデータ
ブログ
ICカード利用
交通や気象データ
Twitter
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4
1-2. 大量データ処理に対する課題
課題1: 大量データを使ったビジネス立ち上げ
業務ログ、顧客購買履歴など大量のデータを保有しているが、
活用出来ていない。
大量データを使って新しいビジネス/サービスを
すぐに立ち上げたいが、インフラの検討に時間がかかる。
課題2: 業務の硬直化
データが爆発的に増加し、従来のシステムのままでは
処理が終わらなくなってきている。
バッチ処理が基幹業務の一部'基幹システムでの主要処理(
となっており、簡単に変更できない/高速化が難しい。
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5
2
既存資産活用による課題解決
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2-1. 基幹システム〔IT〕
基幹システム=ビジネスの高度化に貢献
■ ビジネスと基幹システム〔IT〕は、切り離せない
・ 定型業務自動化=業務効率化・高品質化
・ ヒトの能力を超えた大量処理=ビジネスボリューム拡大
・ 24時間受注=ビジネスチャンス拡大
ビジネスに基幹システム〔IT〕は当り前の時代
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2-2. プログラム言語としてのCOBOL '1(
開発言語として選択されるCOBOL
JavaTM
25.4%
その他
31.9%
C
11.8%
VB
14.1%
COBOL
16.8%
第1回答のみ集計
プロジェクト数: 2,417/2,584件
出典:独立行政法人 情報処理推進機構 ソフトウェア開発データ白書2010-2011
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2-3. プログラム言語としてのCOBOL '2(
大規模システムに利用されるCOBOL
新規開発
'プロジェクト数:587件(
改良開発
'プロジェクト数:445件(
'単位:キロ ソースステップ数(
箱ひげ図の箱は、全体の25%から75%に相当するデータ範囲。折れ線グラフは中央値。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構 ソフトウェア開発データ白書2010-2011
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2-4. プログラム言語としてのCOBOL '3(
業務システム向きなCOBOL言語仕様
レコード入出力指向
⇒プログラムの開発は処理手順の前にレコード設計から
⇒入力レコード駆動による大量データ処理を書きやすい
基本的に演算は十進数で
⇒計算機の内部表現は二進数でも、人に合わせた十進数演算が中心
静的言語
⇒メモリ設計が容易
⇒プログラム読解時に意識する状態数が少ない
国際規格に基づくCOBOL言語仕様
長期にわたる互換性
⇒第5次 201X年規格'予定(
⇒もっとも古いコンピュータ言語の一つでありながら進化を続ける
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2-5. プログラム言語としてのCOBOL '4(
COBOLの特徴
その1:
その2:
その3:
その4:
開発用として選択率の高い言語
大規模システムに利用される言語
業務システム向きな言語仕様
国際規格により将来も安心な言語
COBOLは、“長期的に”&“活かしやすい”言語
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2-6. 企業独自の強み〔ノウハウ〕
IT=企業独自の強みを具現化
■ 人のみの業務
・ 現場で工夫=効率化・高品質化のノウハウ蓄積
・ 現場で継続的な改善活動
企業独自の強み
システム開発
〔ノウハウ・ロジックとしてITに実装〕
■ ITを利活用したビジネス展開
・ ノウハウ・ロジックによる大量・高速・自動処理
・ ITを駆使した高度な業務
IT=長期的・継続的競争優位に貢献
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2-7. 既存資産を活かしたシステム開発
“活かす”開発
■ 現行基幹システムを最大限に活かす開発
“活かす開発”とは、
『ITを資産として捉え、ITに込められた業務ノウハウを活かす』
という開発思想
『ITの捉え方』と『実現方法』を変革
これまでの開発
・ ITを手段として捉え、業務を実現するITを効率的に作る
これからの開発
・ ITを資産として捉え、ITに込められた業務ノウハウを活かす
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2-8. 既存資産を活かしたシステム開発
■ 現行システムを最大限に活かす開発
● ビジネスを支え続けてきたもの
● 基幹システムを支え続けてきたもの
● 蓄積され続けてきたもの
基幹システム〔IT〕
COBOL
企業独自の強み〔ノウハウ〕
“活かす”開発の必要性
・
・
・
・
業務ノウハウを捨てないこと = 業務品質の維持
既存システムは、長年の運用によりノウハウ蓄積
維持継承できなければ、企業競争力低下
捨てていたデータを活用することが他社差別化
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2-9. 課題解決へのアプローチ
■ “2つ”の資産を最大限に活かす
1つ目。。。
COBOL資産そのもの
“COBOLリソース”
⇒ 業務ノウハウそのもの
2つ目。。。
大量データの活用
“捨てていたデータ活用”
⇒ 新ビジネスの創生
“2つ”の資産を最大限に活かし
『 ビジネススピード』をアップする
「データ分散によるバッチ並列分散処理」
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3
バッチ処理高速化技術
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3-1. バッチ並列分散処理の仕組みと技術要素
データを分割し、バッチ処理を逐次処理から並列処理へ
ポイント
データを「分割」→「実行」→「マージ」することで並列処理化を実現。
逐次処理
'分割なし(
Step1
入力
データ
分割
【3-2.】
ファイル共有
並列処理
'分割あり(
入力データ
入力データ
JOB
JOB
Step2
実行
JOB
メモリ
Step3
マージ
JOB
メモリ
JOB
メモリ
JOB
メモリ
【3-3.】
データ独立性
【3-4.】
インメモリ処理
鉛筆
ペン
画用紙
鉛筆
ペン
画用紙
鉛筆
ペン
ペン
1024
2545
526
2454
1123
2345
95
1234
2258
鉛筆
鉛筆
鉛筆
画用紙 526
画用紙 2345
JOB
ペン
ペン
2545
1123
ペン
ペン
1234
JOB
2258
%
%
【3-2.】
ファイル共有
JOB
1つのジョブが全ての入力 入力データを分けて複数
データを順番に処理する ジョブを実行し並列処理
100
100
出力
データ
1024
2454
95
80
60
40
20
80
CPU 60
使用率40
20
時間
短縮
処理時間
※データの分割はアプリケーションの要件によって、単純にデータ量で分割する方法と、データの属性で分割する方法があります。
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3-2. バッチ並列分散処理の技術要素(1):ファイル共有
Step1 分割、Step3 マージ:分割したファイルを共有することで、
データ転送作業の削減と、バッチ処理実行での負荷分散を実現
ポイント
ファイル共有を使用することで、分割データのサーバへの配置と、出力データの
集約におけるファイル転送作業を省力化。
分割したファイルをどのサーバからも参照できるので、ジョブを実行するサーバを
固定する必要がなく、適性な負荷分散制御を実現。
ローカルディスク方式
ファイル共有方式
◇ローカルディスクへの転送運用が必要
◇データが置かれているサーバで実行
入力
そデータ
JOB
JOB
JOB
出力
そデータ
◆データ転送が丌要
◆ファイルを共有することで、どのサーバでも
実行可能となり、負荷分散等の制御が可能
入力
データ
分割
データ転送し配置
JOB
データ転送し集約
マージ
JOB
JOB
JOB
出力
データ
分割
JOB
マージ
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3-3. バッチ並列分散処理の技術要素(2):データ独立性
Step2 実行:Shared Nothing(ディスク非共有)方式のDBを
採用することで、独立した並列実行が可能
ポイント
Shared Disk(ディスク共有)方式は、並列実行されたジョブからのアクセスが
集中し性能干渉が起こるため、スケーラビリティに限界あり。
Shared Nothing(ディスク非共有)方式は、データを分割して保持するため、
性能干渉が少なく、独立した並列処理が可能。スケーラビリティに優れる。
Shared Disk
(ディスク共有)方式のDB
Shared Nothing
'ディスク非共有)方式のDB
◇処理の衝突が発生しやすい
◆DBサーバのどれでも同等な処理ができる
◆性能干渉が少なく、独立して並列処理可能
◆スケーラビリティや並列度に優れる
入力
データ
JOB
JOB
JOB
JOB
アクセスが集中
DB
入力
データ
分割
分割
JOB
JOB
JOB
JOB
DB
DB
DB
DB
パーティショニング'分割(表
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3-4. バッチ並列分散処理の技術要素(3):インメモリ処理
Step2 実行:インメモリ機能を持つ製品を活用することで、
データの入出力処理を高速化し、バッチ処理時間を短縮
ポイント
インメモリ機能を活用することで、データをメモリ上に配置。
メモリ上のデータにアクセスすることで、I/O処理時間を短縮。
ディスクアクセス方式
インメモリ方式
◇ディスクへのデータアクセスが多く発生
すると、バッチ処理時間に影響を不える
場合がある
入力
データ
JOB
JOB
JOB
出力データ
◆メモリ上のデータへアクセスするため、
高速なI/O処理が可能
入力
データ
分割
JOB
分割
JOB
JOB
JOB
JOB
メモリ
メモリ
メモリ
メモリ
出力データ
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3-5. データ分散によるバッチ並列分散処理に適した業務
大量データの分割が可能な業務
大量でかつ分割可能なデータ 'データレコード間に依存関係がない(
並列化可能な繰返処理や逐次処理 'プログラムを分割または再利用可(
■適用効果は、処理内容によって左右される
適用効果が低いケース
適用効果が高いケース
データの分割やマージを何度も行う必要がある
業務'分割・マージ処理のオーバーヘッドが全体
の効果を落としてしまう可能性がある(
処理が単純で、データ量が膨大な業務データが
分割可能
顧客情報は各々独立
しているためデータの
顧客情報
分割が可能
取引情報
バッチ処理
分割
依存関係のある
処理のデータは
分割できない
マージ
マージ
マージ
履歴
商品
顧客
先月
履歴
今期 履歴
履歴
今年
バッチ処理
経営分析
分割
バッチ処理
分割
中間ファイル
バッチ処理
マージ
営業分析
バッチ処理
氏名
住所
鈴木
東京都・・・
田中
神奈川県・・・
渡辺
大阪府・・・
山田
北海道・・・
・・・
ダイレクト
メール
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3-6. 適用事例1:ホストデータ活用による新業務追加
ポイント
メインフレーム上のジャーナルデータを、情報系システムへ集計する処理へ
データ分散によるバッチ並列分散処理を適用し、集計処理時間を短縮
処理時間短縮により、従来目的別に分離していたDBの、統合を実現
適用前
オープンサーバ
情報系システム
メインフレーム
オンラインシステム
JOB
JOB
経営システム
経営DB
経営
JNL
JNL
JNL
JNL
JNL
JNL
JNL: ジャーナルデータ
一定時間間隔で配信
配信間隔内で集計処理
を完了する必要あり
顧客DB
JOB
顧客システム
取引システム
JOB
顧客
取引DB
JOB
JOB
取引
システム毎に個別に集計
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3-6. 適用事例1:ホストデータ活用による新業務追加
ポイント
メインフレーム上のジャーナルデータを、情報系システムへ集計する処理へ
データ分散によるバッチ並列分散処理を適用し、集計処理時間を短縮
処理時間短縮により、従来目的別に分離していたDBの、統合を実現
適用後
メインフレーム
オンラインシステム
オープンサーバ
情報系システム
集計処理時間の短縮
JOB
JOB
メモリファイル
JNL
JNL
JNL
JOB
JNL
JNL
JNL
JNL: ジャーナルデータ
一定時間間隔で配信
配信間隔内で集計処理
を完了する必要あり
経営
顧客システム
顧客
取引システム
JOB
メモリファイル
JOB
統合DB
JOB
メモリファイル
JOB
経営システム
取引
JOB
メモリファイル
商品
・・
・
・・
・
分析システム
JOB
JOB
資材
メモリファイル
DB統合による多角的
お客様の導入メリット
分析新業務システム
■集計処理時間の制約で廃棄していたジャーナル中の情報の有効活用 の構築
■新情報活用と、DB統合化により、多角的な分析が可能な新業務システムを構築
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3-7. 適用事例2:夜間バッチ処理の短縮
ポイント
基幹バッチ処理にメインフレームのリソースを集約し、データ分散による
バッチ並列分散処理を適用することで、夜間バッチ処理時間短縮
バッチ処理
オンライン業務
適用前
メインフレーム
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
バッチ処理
オンライン業務
グリッド メインフレーム
バッチ
適用後
オープンサーバ
基幹ジョブ
基幹ジョブ
基幹ジョブ
基幹ジョブ
基幹ジョブ
基幹ジョブ
前処理
オンライン業務
ジョブ
ジョブ
ジョブ
短縮
ジョブ
ジョブ
ジョブ
バッチ処理
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
オンライン業務
システム全体で、
夜間バッチ処理の終了時間短縮
後処理
並列化可能な繰返処理等の
特定バッチ処理を並列分散化
お客様の導入メリット
■メインフレームのバッチ処理負荷軽減により、基幹バッチ処理の終了時間厳守
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24
4
日立の取り組み
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4-1. 日立の取り組み
「お客様システムへ、既存資産を活用する
大量データ処理技術を適用し、
新ビジネス創出に向けて、お客様ととも
に考え、ご提案します」
① グリッドバッチシステム
② ミドルウェア活用ソリューション
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4-2. グリッドバッチシステムとは
グリッド技術を基幹バッチへ応用したバッチジョブ分散実行システム
グリッド
グリッドバッチ
狭義のグリッド
基幹バッチ処理
コンピューティンググリッド
'高速計算サービス(
バッチプログラム並列実行
'アプリケーション層(
データグリッド
'大規模データ処理サービス(
バッチ処理用データ分割
'データ層(
広域ネットワーク上の計算資源
'スーパーコンピュータやクラスタ
型計算機(を仮想的に統合した
並列分散処理システム
データ量の増加に応じて、バッチ
処理システムを柔軟に増強する
スケールアウト型のバッチジョブ
分散実行システム
並列コンピューティング,分散コンピューティング技術
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4-3. グリッドバッチシステム構成
ジョブのスケジューリングや実行監視などの統合運用管理を実現
統合運用
管理
JP1/Automatic Job Management System 3'JP1/AJS3(※
バッチ処理
複数の計算機のリソースを有効活用した並列・分散処理を実現
uCosminexus Grid Processing Server (uGPS)
アプリ
ケーシ
ョン層
※
データ名称'ファイル名)と処理の関連付け
uCosminexus Batch Job Execution Server (BJEX)
ビジネスロジックに合わせたデータ分割支援
SORT Version8
- Extended Edition (SORT EE)
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
ジョブ
複数の計算機でデータを分散して高速アクセスを実現
データ
層
ファイル
Hitachi Striping File System (HSFS)
NAS
OS標準ファイルシステム
※構成する上で必須となる製品
DB
HiRDB
Oracle,SQLServer 等
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4-4. グリッドバッチシステムの特長
バッチ処理を分散・並列実行して高速化
①.バッチ処理の高速化
バッチ処理をサーバ単位に分散し、サーバ間で並列化することで高速化を実現
② .IT投資の適正化
スモールスタートし、処理量に応じて、段階的にスケールアウト
③.基幹系システム向け高信頼基盤
複数のサーバで並列処理をすることで基幹系にも対応出来る高い信頼性を確保
④.効率的な運用管理
複数のサーバによる並列実行でも、1つのジョブと同等の操作で定義・管理可能
⑤.既存資産を活用
既存アプリケーションの修正量を少なくして、既存ジョブの移行性を確保
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4-5. 特長③:基幹系システム向け高信頼基盤
障害範囲の局所化で、業務の継続性を確保
複数のサーバで並列処理をすることで基幹系にも対応出来る高い信頼性を確保
並列化することで、障害時の影響を局所化し、再実行時間を短縮
グリッドバッチ
従来型システム
待機系
実行系
統合
運用
管理
管理サーバ
ジョブ
JOB
JOB
JOB
障害の範囲を局所化
JOB
系切替
障害
引継ぎ
DB
障害時、待機系へ切り替え
JOB
アプリ
ケーショ
ン層
障害
切替
データ
データ
層
ファイル・DBを分割し管理
障害範囲の局所化と再実行時間の短縮
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4-6. 特長④:効率的な運用管理
ジョブの多重度に関わらず、集約してジョブを管理可能
従来型のシステムで並列処理を実現すると、多重度分のジョブ管理が
必要であったが、グリッドバッチはジョブを集約して管理できる。
従来型システムでの実現
ー ジョブの定義の複雑化
ー ジョブ監視業務の工数増加
多重度分の
ジョブ管理が必要
グリッドバッチ
ー 1アイコンでの定義可能
ー 並列化したジョブを1画面で管理可能
多重度に関わらず、
ジョブは集約して管理可能
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4-7. 特長⑤:既存資産'COBOL等(を活用
業務資産を活かした既存ジョブの移行性確保
既存資産のアプリケーションの修正量を少なくして、既存ジョブを並列実行できる。
従来
JOB
ビジネス
ロジック
データアクセス
グリッドバッチ
ビジネス
ロジックは
ほぼそのまま
JOB
JOB
ビジネス
ロジック
…
データアクセス
JOB
ビジネス
ロジック
ビジネス
ロジック
データアクセス
データアクセス
データ名称'ファイル名)と処理の関連付け
uCosminexus Batch Job Execution Server(BJEX)
データ
アプリケーション
の外側での指定
…
データ
データ
ビジネスロジックに合わせた分割
SORT Version8 - Extended Edition (SORT EE)
データ
データ
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4-8. お客さまシステムの大量データをビジネスへ
新技術の適用に対するお客さまの期待や丌安
データがたくさん溜まっている
うまく活用できていない!
新しい技術がたくさんある
どの技術を使えば良い?
試してみたいが・・・
実証実験の場所がない!
お客さまのニーズ
大量に蓄積されたログを
分析したいのだけど・・・
データ量が増大してバッチ
時間を短くしたいのだけど・・・
新技術・製品
Hadoop?
グリッドバッチ?
ストリーム?
もっとリアルタイムに異常を
検知したいのだけど・・・
クラウド?
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4-9. お客さまシステムの大量データをビジネスへ
★新技術の適用にはシステム構築に入る前の試行評価が重要。
⇒ お客さまのシステム企画・検証フェーズにおいて、
大量データ処理に関するコンサルティングや
実証実験の場の提供が必要。
お客さまのニーズ
大量に蓄積されたログを
分析したいのだけど・・・
データ量が増大してバッチ
時間を短くしたいのだけど・・・
新技術・製品
Hadoop?
グリッドバッチ?
ストリーム?
もっとリアルタイムに異常を
検知したいのだけど・・・
クラウド?
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4-10. 課題解決に向けたアプローチの流れ
お客さまの課題
データの
活用方法が
わからない
分析モデル
は判っている
が、適切な
処理方式が
わからない
処理方式は
決まっており、
実機評価をし
たいが、環境
がない
大量データの
処理技術につ
いて学びたい
お客さまの工程
必要なアセスメント
システム
企画
活用方法の提言、
ビジネスへの貢献を
コンサルティング
実証
実験
処理方式の提案
「検証環境の場」の提供
ミドルウェア活用ソリューションで
お客様の課題解決をご支援
「検証環境の場」
の提供
技術研修の
実施
適切なシステム形態へ
'注(分析モデル:分析対象データ、分析方法、分析結果活用のモデルを示す。
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4-11. 日立の「ミドルウェア活用ソリューション」紹介
3つのサービスで、システム開発の全工程をカバーします。
企画
計画
要件定義
設計
構築
テスト
本番
ミドルウェア活用
スタータサービス
ミドルウェア活用
テクニカルサービス
実機を使ってトライアルできます。
実現性の見極めに加え、計画・進捗の
精度向上にも効果的です。
日立のベテラン技術者が、お客さまのシ
ステム設計・開発を直接バックアップし
ます。
本サービスは無償、一部有償です。
ミドルウェア活用
企画サービス
モヤっとしている次期システムの構想をご
相談ください。ミドルウェアの適用
イメージを策定します。
本サービスは、有償です。
ミドルウェアの適用パターンや
効果検証、導入や構築などを
専門家のノウハウで支援します。
本サービスは、無償です。
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4-12. 具体的なサービス内容'例(
企画
計画
要件定義
設計
ミドルウェア活用
スタータサービス
業務におけるミドルウェア適用の
アセスメントを実施します。
評価のためのプロトタイプ作成や
技術支援を実施します。
ミドルウェア適用の手順を提示します。
ミドルウェア活用
企画サービス
実績のある課題解決型のモデル図を
多数揃えています。
構築
テスト
本番
ミドルウェア活用
テクニカルサービス
設計書や手順書を専門の技術者が
確認します。
環境構築やテストに専門の技術者
が立ち会います。
設計・開発のテクニカルスキルを
教育します。
こちら、ミドルウェア
よろず相談窓口です。
お客様に最適なソリューションを
ご紹介させていただきます。
実現性が高く、効果的なシステム提案
を支援します。
アーキテクチャに詳しい技術者が、提
案の場に同行します。
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4-13. 3つのサービスを実現するソリューションメニュー
企画
計画
要件定義
ミドルウェア活用
企画サービス
1
BPM/SOAソリューション
2
APサーバソリューション
3
DBソリューション
4
帳票ソリューション
5
大量データ活用ソリューション
6
情報コラボレイティブソリューション
7
モバイルAP連携ソリューション
8
クラウドサービス活用ソリューション
設計
構築
ミドルウェア活用
スタータサービス
テスト
本番
ミドルウェア活用
テクニカルサービス
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4-14. ソリューションメニュー一覧
1
2
BPM/SOAソリューション
APサーバソリューション
・ 現場の業務・作業プロセス基盤構築支援
・ システム間などでの情報連携基盤構築支援
・ APサーバ構築支援
・ APサーバリプレース支援
DBソリューション
・ DB構築支援
帳票ソリューション
・ 帳票作成支援
5
大量データ活用ソリューション
・ 大量データ分散処理基盤構築支援
6
情報コラボレイティブソリューション
・ グループウェア基盤構築支援
・ 文書管理基盤構築支援
7
モバイルAP連携ソリューション
・ スマートフォン・タブレットPC
連携基盤構築支援
クラウドサービス活用ソリューション
・ PaaSサービス活用支援
・ SaaSサービス活用支援
3
4
8
・ DBリプレース支援
・ 帳票運用支援
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4-15. 大量データ活用をトータルでご支援
システム企画・実証実験~システム構築・本番稼働まで
大
量
デ
ー
タ
活
用
ソ
リ
ュ
ー
シ
ョ
ン
企画
サービス
ミドルウェア紹介,課題ヒアリング,適用提案等
大量データ分散処理アセスメントサービス
スタータ
サービス
テクニカル
サービス
パブリッククラウド
分析計画 策定
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大量データ分散処理
プラットフォーム
提供サービス
大量データ処理
基盤構築サービス
uGPS
PaaS
'注(uGPS:uCosminexus Grid Processing Server、PaaS : Platform as a Service
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4-16. 技術研修サービス
大量データ処理というけど、いったいどうすればよいのだろうか。
Hadoop,グリッドバッチなどキーワード・概要だけでなく踏み込んで知りたい。
ポイント
タイトル
概要
対象者
開催場所
日数
Hadoopや日立オープンミドルウェアによる大量データの分散処理技術を
学ぶことができます。
マシン演習を通じて、Hadoop,グリッドバッチ,ストリームの使用方法や
アプリケーションの作り方などを学ぶことができます。
「Hadoopと関連ミドルウェアによる大量データ処理技術」
HadoopやuCosminexus Grid Processing Server, uCosminexus Stream Data
Platformによる大量データの分散処理技術を習得することができます。
各製品の特徴・得意な分野・製品の仕組み
各製品の使い方(構築方法・操作方法):座学+マシン演習
なるほど。こうやって
大量データ処理技術(アプリケーションの作り方):座学+マシン演習 使えばいいのか。
◇Javaのプログラミング言語を習得している方
◇情報システム部門の方
品川ハーモニアス・コンピテンス・センター
価格
52,500円(税込)/1グループ(3名まで)
2日間
Hadoopの仕組みってこう
なっているのか。
Hadoop以外にも
選択肢があるんだな。
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4-17. 基盤導入 検証支援サービス
大量データ処理基盤の適用効果を知りたい。
評価をしたいのだが、環境がないし、はじめて使う技術なので丌安だ。
実証実験に必要となる環境構築済みのクラウド環境をご提供しますので、
すぐに検証に着手できます。
ポイント
専門技術者の支援により、効率よく検証を推進できます。
お客様
日立
技術検証
Harmonious Cloud
開発・移行
VPN
性能評価
高信頼・高速分散バッチ基盤
(uCosminexus Grid Processing Server)
技術支援
教育
サービス
の効果
レビュー参加
アプリケーション
Q&A対応
データ
大量データ分散処理の基盤導入に向けた、性能・開発容易性・移行性・
運用性などの検証が実施可能。
性能評価等により、要件を満たす本番環境のシステム構成の検討が可能。
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4-18. 大量データ分散処理プラットフォーム提供サービス
・ 大量データ分析をしたいが、機器の準備が必要。
・ 大量データ分析をするための機器設置スペースがない。
ポイント
大量データ分散処理のためのクラウド環境を提供しますので、
機器の準備が容易になります。
セキュリティの高い、環境配慮型データセンタからご提供します。
大量データ分散処理の
実行に必要なミドルウェアを
月額サービスで利用可能
<Harmonious Cloud センタ>
大量データ分散処理
プラットフォーム提供サービス
uCosminexus Grid Processing Server、
JP1、HiRDB など
大量データ
分散処理
VPN
VPN
インターネット
大量データ分散処理に必要
な各種ソフトウェア
PaaS
※ PaaS:Platform as a Service
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4-19. スタータサービスのメリット
課題
スタータサービスのメリット
保有の大量データを
新事業・業務改革に
活用できないだろうか。
大量データの活用方法がわかる
日立の豊富なノウハウを用い、
大量データの分析・活用戦略を検討し、
新事業・業務改革に寄不。
初めての技術なので、
丌安だ。
検証できる環境がな
い。
すぐに着手・短期間で検証ができる
大量データ活用を、
どのようなシステムで
どのように実現すれば
よいかわからない。
適切なシステム形態の立案ができる
初期設定済みの検証環境を用意して、
専門技術者の支援を受けながら
効率よく検証を実施。
新技術を検証・評価をすることにより、
適切なシステム形態を立案。
ポイント
その
1
ポイント
その2
ポイント
その3
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5
まとめ
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5-1. まとめ
■ 大量データを活用した価値創造
 これまで活用していないデータを活用することが、企業にとっての他社差別
化や競争力の源泉
■ 既存資産の本質は、人・もの・カネと同じ重要な経営資源
 基幹システムは長年の保守・運用によって企業独自の強み・ノウハウが蓄積
 COBOL資産を活かしたシステムづくりが企業競争力の維持・継承
 目指すべきは、「現行基幹システムを最大限に活かしたシステムづくり」
■ グリッドバッチシステムの提供
 バッチ処理の“高速化”そして、“効率的な運用管理”、何よりも基幹システム
に最適な高信頼基盤
■ ミドルウェア活用ソリューションの提供
 システム企画・実証実験~システム構築・本番稼働まで、バッチ処理の高速
化等、大量データ活用を支援する各種サービスを用意
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5-2. 日立がビジネスイノベーションに貢献
協創のパートナーとして
お客さまの次のビジネスイノベーションに貢献
お客さま
日立
ITの技術力、システム構築力
協創に挑むパートナーシップ、協創する力
自らのIT経営改革を通じて培った経験、ノウハウ
■大量データ分散処理Webサイト
http://www.hitachi.co.jp/soft/big_data/
■お問い合わせ
Eメール:[email protected]
■uCosminexus Grid Processing Server
http://www.hitachi.co.jp/cosminexus/gps/index.html
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他社商品名、商標等の引用に関する表示
■Javaは,Oracle Corporation 及びその子会社,関連会社の米国 及びその他の国における登録商標または
商標です。
■Visual Basicは,米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
■Oracleは、Oracle Corporation 及びその子会社、関連会社の米国 及びその他の国における登録商標
または商標です。
■SQL Serverは,米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
その他記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
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