5月9日の全校朝会校長講話

「サボテンの花」のように
「サボテンの花」というお話しがあります。
三条市で採用している小学校国語の6年生の教科書(東京書籍)に昨年度からのってい
ます。ですから1年生の人は知っているはずです。
サボテンは砂漠にただひたすら立っていました。誰かに認められるためでなく、自分の
意志で・・・。サボテンは自らの身を削って、旅人の乾きを救います。
最後にサボテンは、おどろくほど美しい花を咲かせました。
きっとそれは、逆境の中で生きぬく人こそが、誰かを救うことができる。そしてそうい
う人はまた、永遠に人々に語り継がれるような美しい花を咲かせることができると、作者
が言っているのではと私は考えます。
この作者は「やなせたかし」という人です。漫画「アンパンマン」の作者です。アンパ
ンマンミュージアムがあるくらいの、主人公は国民的なキャラクターです。
アンパンマンが特徴的なのは、自分の身を削って人を助けることができるということで
す。まさにこのサボテンと同じなのです。
きっとそれが、この作者の揺るがない信念であり、誰からも愛される国民的な漫画の作
者に彼をして育てたのだと思います。
どのような災害でも、どのような逆境の中でも、なお他人のことを思いやろうとする人
に、人は感謝し、そうして思いやりを受けた人は、また別の人を助けようとするのではな
いでしょうか。
どのような場所にいても、どのような時でも、そのことだけは忘れたくないと私は思い
ます。
平成28年5月9日
全校朝会にて
本成寺中学校長
馬場
郁夫
咲いた美しい花から生まれた種や実が、皆さんの心の中で、またたくさん、たくさん実
ることを祈りつつ・・・。