2013.JUL.

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─ 都 市 大 だ より─
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東京都市大学
1R
平成25年7月20日発行
広報委員会
東京都世田谷区玉堤1-28-1 TEL.03-5707-0104 http://www.tcu.ac.jp
&217(176
02
特集 横浜キャンパスに新しい学修施設が誕生!
!
04
就任挨拶
06
平成25年度 入学式
07
第36回 渋谷コロキウム
08
最終講義 ご報告
訃報 髙木研一 特任教授 逝去
09
平成24年度 略年表
10
新任教員紹介
12
人事発令/表彰
19
平成25年度 入学式 式辞
23
平成24年度 学位記授与/学位授与式 式辞
27
平成24年度 受賞者一覧
28
研究紹介
29
PERSON/先生の著書紹介
30
NEWSラウンジ
32
Information
(第12回 科学体験教室/都市大エコ1チャレンジカップ 2013/
オープンキャンパス日程)
特集
横浜キャンパスに
新しい学修施設が誕生!
!
体育祭 2013(横浜キャンパス プレイコート)
特集
横浜キャンパス[ 環境学部
メディア情報学部
]
に
新しい学修施設が
誕生!
!
実践的な学びを支援する31E・31F教室
31E
教室
環境学部 環境創生学科
プロフェッショナルな機器類を使って
基本的な環境調査の方法や評価手法を体感
咸 泳植
講師
環 境 分 野のさま ざまな 実 験 や
計 測・分 析 の 実 習 を 行 う
「環境関連の調査・計測・分析だけ
でなく、
さまざまな用途で使えるフレ
キシビリティを備えた教室です。エ
コ・キャンパスの特質を生かして、
照明や空調などをほとんど使わず
にすむよう設計されています」
横浜キャンパス3号館の1階。かつては事務室として用いられて
いたスペースが、環境分野のさまざまな実験・計測・分析のできる
演習室に生まれ変わりました。
31E教室の開設に携わった環境学部 環境創生学科の咸泳植
(ハム ヨンシク)講師は、その経緯について、
「 学部学科の特色を
打ち出すためにも、環境分野の計測や分析、評価のできる人材を
育成することが必要不可欠と考え、充実した設備と機器とを備え
た演習室を作ることになりました」と語ります。現在は主に環境学
部の演習系授業で用いられていますが、
「 実験台上がフラットで、
水道やガス設備も離れた位置に集約しているため、
分析や計測以外
(日射、風向風速、光、音など)の、多様な授業やゼミナールに用い
この日の授業は
『環
境フィールド・計測演
習 都市河川の水環
境』。キャンパス近く
を流れる早 渕 川で
採取した水を、
さまざ
まな機器を使って分
析します。
ることができます」
(咸先生)。
設置されている機器類は、
ビーカーなどの洗浄に用いられる蒸
留水を製造する
『蒸留水製造装置』や、精度の高い『電子天秤』、試
機器類の使い方、分析や評価手法を
体験的に学び、身につけていく
薬や試料を乾燥状態で保存できる
『アクリルデシケーター』、大腸
菌など菌類を摂氏36度で培養する
『インキュベーター』、
DNAの
具体的にこの教室がどう活用されているのか、咸先生が担当す
研究にも用いられる
『バイオメディカルフリーザー』、120ものサ
る
『環境フィールド・計測演習 都市河川の水環境』
(環境学部1年)
ンプルを一度に分析可能な『イオンクロマトグラフィ』など、いずれ
を見学させていただきました。この日の授業は、
1限目に近くの早
も専門性の高いものばかり。
「金属や重金属の分析ができる高精
渕川で川の水を採取。
2限目に31E教室で水質に関するさまざま
度の分析機器も導入する予定です」
と咸先生。
「データを解析する
な計測や分析を行うというものです。約40名の学生は8班に分
ためのパソコン類も充実しており、計測から、分析、評価までをまと
かれて、それぞれが適切な採水方法に則って採取してきた早渕川
めて行えるのもこの教室の魅力です」。
の水を試料に、水温、pH、電気伝導率、溶存酸素、化学的酸素要求
通 常の実 験 室と異な
り、水回りはあえてデス
クと離れた場 所 に設
置。
コンピュータを用い
た演習などでもこの教
室を使用できるようにと
の配慮です。
量、硝酸、アンモニウム、
リン酸、大腸菌群数などの水質に関わる
各種計測、分析を行います。同種の授業を、昨年度も咸先生は実
施してきたそうですが、
この教室のおかげで格段に学習環境は向
上したと言います。
「自分たちの身近にある川が、今どのような状況にあるのか、科
採水した水のpHや電気伝導率、大腸菌群数、
アンモニウム、硝酸、
リン酸などの濃度を調べ、早
渕川の水質を調査、評価します。
学的かつ体験的に検証することで、環境についての意識がこれま
で以上に高まります」
と、咸先生は教育効果を指摘します。
「この授
業で教えるのは、あくまでも水質調査の基礎的な方法ですが、あら
ゆる環境調査もその原理は一緒。ここで学んだことは、科学者、研
究者としてのしっかりした礎になると思います」。
たとえ研究職や教職に就かなくとも、
この教室で学んだ機器類
蒸留水製造装置
電子天秤
イオンクロマトグラフィ
31E教室に備えられた機器類の一部。他にも先進の計測・分析機器が数多く用意されています。
2
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
の扱い方や分析方法、科学的な手法は、社会に出てから必ず役に
立つことでしょう。
環境情報学部が環境学部[環境創生学科・環境マネジメント学科]とメディア情報学部[社会メディア学科・情報システム学科]の
2学部4学科に再編されたのを機に、
横浜キャンパスには、
2つの教室(31E・31F)が新設されました。
学生の創造性と実践力を鍛えるこの新たな学修環境について、
咸泳植講師(環境学部 環境創生学科)と岡部大介准教授(メディア情報学部 社会メディア学科)にお話を伺いました。
31F
教室
メディア情報学部 社会メディア学科
良質なアイデアを生み出してくれる
プレイフル(楽しみに満ちた)な学習環境
岡部 大介
准教授
楽しみながら豊かな発 想と
プレゼンテーション力を育てる
「学生が活発に意見を言い合い、
アイデアを創出できる学習環境に
していきたい。そのためには、学生
たちが自分でこの教室の使い方を
考えてほしい」
31E教室と廊下を挟んで向かい側にあるのが、
31F教室。主に
メディア情報学部が、各種授業の他、ゼミナール、抄読会、
ミーティ
ング、
ワークショップなどを行います。そこは以前、キャリア支援セ
ンターが面談などに使っていた場所。広い窓から中を覗くと、たく
さんのカラフルな椅子が目に飛び込んできます。
「テーブルも付いた可動式の椅子で、底部には荷物を置くス
ペースもあります。学生たちは、何も指示されなくても、自分の好
きな色の椅子に座りますね」
と語るのは、
メディア情報学部 社会メ
ディア学科の岡部大介准教授。学習環境デザインを専門にする岡
学生たちがグループになってディ
スカッション。
グループワークでは
活発な議論が交わされます。
部先生は、今回この教室の立ち上げにあたって、他大学を見学した
り、他の先生方の意見を聞くなど、中心となって働きました。
「環境によって学びは左右されます」
と岡部先生。
「新しい教室づ
中心も方向も存在しない
自由度の高い空間で発想する力を鍛える
くりにあたっては、多様な人たちが混じり合って、様々な対話が生
まれ、結果として良質なアイデアを創発できるような環境にしたい
と思いました。自由度の高い空間配置にしたのはそのためです」。
岡部先生の主宰するゼミナールを覗いてみると、他にはないこ
の教室ならではの特徴がよく分かります。
教室のキーワードは、“プレイフル・ラーニング(楽しみに満ちた
先生が前に立って説明をし始めると、学生たちは、整然としてホ
学びの実践)”。みんなが固定した椅子に座り、
ひとつの方向を向い
ワイトボードに向かって座る。
しばらくして、端にいる誰かが発言す
て授業を受けるのではなく、立ったり座ったり、自由に動き回ったり
ると、今度はみんなが一斉に向きを変える。かと思うと、瞬時にグ
しながら、発表し、語りあい、討論し、考えを深めていきます。
ループごとに輪になって、ディスカッションが始まる。まるで万華鏡
のようにその形がさまざまに変わっていくのです。
31F教室の全景。テーブル付きの
可動式椅子が40個並んでいます。
ここの教室の特長は、
なんといって
も自由度が高いこと。様々な用途に
応じて、空間構成を変えられます。
「そうなんです。この教室には中心も一定の向きも存在しないん
です」
と岡部先生。
「発言する人が中心になり、みんながそこに向か
う。また違う人が話し始めると、そこが中心になります」。
今後は、
ホワイトボードを側壁にも設置して、
より気軽にさまざま
なアイデアを記述できるようにする予定です。
岡部先生は、
プレイフルな空間でやわらかなマインドを養えば、
学習効果が高まると考え、卒論や修士論文の相談や、
レベルの高
い研究会、難解な外国語文献の輪読などをあえてこの教室で行う
といいます。
「本学では、街づくりや緑化・保全、子どもたちのメディ
ア活動(つづきジュニア編集局)など、様々な地域連携を行なって
います。そのための会議を行うなど、地域に開かれた教室にもした
教室の傍らに設けられたカウ
ンターコーナー。
ここは今後、
息抜きのために簡単な飲食
ができる、
ちょっとしたカフェス
ペースとする予定です。頭を
柔らかくしてより良い発想を
生み出すための試みです。
フレキシブルに動けるカラフルな可
動式椅子。小型のテーブルや荷物
置きが付いているので便利です。
いと思っています。」
使い方に応じて、
フレキシブルにその姿を変える不思議な空間。
「この教室に完成形はありません」と岡部先生。常に変化し続けな
がら、学生たちの潜在力を引き出していくことでしょう。
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就 任 の あ い さ つ
環境学部長
吉﨑 真司
平成25年4月より、横浜キャンパスの環境情報学部を改組し
「環境学部」が開設されました。文字
通り、
「環境」を正面から取り扱う学部です。新設学部は、環境創生学科と環境マネジメント学科により
構成されています。前者は環境劣化のメカニズムの理解と劣化した環境の修復と再生のための技術
や考え方、後者は環境に配慮した経済・社会の構築に向けた考え方や環境評価等を扱います。いずれ
も我が国ではユニークな学部学科として社会に発信していきます。
私たちを取り巻く環境問題と言えば、つい最近までは地震、台風などといった自然災害や、大気汚
染や水質汚濁といった身近なものでしたが、我が国では2000年代に入ってから、世界ではすでに
1900年代後半から地球環境問題が大きくクローズアップされるようになりました。今では、環境に
配慮した経済、社会、環境に配慮した消費、生物多様性保全など、我々の日常の中で「環境配慮」とい
うことがしごく当然のように語られるようになってきましたが、
まだ十分ではありません。我々が目指
す「環境学」は現代社会における一時的な流行りではなく、私たち人類の生存を基本的に支える分野
として社会に定着させる必要があります。
環境問題はグローバルな問題です。学部学科を構成する全教職員が一丸となって学生のグローバ
ル化と環境の専門家としての人材の育成に努めたいと考えています。
皆様の温かいご支援をよろしくお願い致します。
メディア情報学部長
中村 雅子
このたびメディア情報学部長を拝命した中村雅子です。
本学部は、21世紀の社会的課題に取り組むことを使命として本学に1997年に生まれた環境情
報学部が発展的に2学部へと改組したことで生まれました。今日、ますます重要性を増しているメ
ディアや情報というテーマに取り組む学部で、社会メディア学科と情報システム学科という2学科を
擁しています。
このうち、社会メディア学科は、国際社会から身近な問題まで、
またマスメディア、
ソーシャルメディ
アから親密な対面の関係まで、今日の情報社会で生まれている多様な社会問題を、
コミュニケーショ
ンをキーワードに読み解き、解決策を提案していく学科です。社会科学系の学科ですが、問題解決の
ために、社会的な仕組み・新しい場・メディアや情報のデザイン、
といった形で社会に具体的な提案・提
言を行う点が他にない特色です。
また情報システム学科は、情報システムデザインに軸足を置きながらも、安心して使いやすい情報
システムを通じて持続可能な社会を実現するために、ユーザの多様なニーズを把握する調査力や、
シ
ステムの社会的な影響を含めたアセスメント、分析力、マネジメント力を身に付けるところが特色です。
まだ生まれたばかりの全国でも珍しい文理複合学部ですが、今後、東京都市大学の特色の一つへ
と成長していくよう、学部スタッフ一同、全力で取り組んで参ります。皆さまの一層のご支援をお願い
申し上げます。
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TCU QUARTERLY No.188 2013.7
都市生活学部長
坊垣 和明
4月より都市生活学部長に就任しました坊垣です。この場をお借りして挨拶申し上げます。
都市生活学部は平成21年4月に開設され、本年3月に初めての卒業生を出した新しい学部です。
161名が巣立って参りましたが、本学の伝統に支えられて文系(社会科学系)
ではありますが高い就職
率を残すことができました。これもひとえに関係の皆様方のご支援の賜と感謝申し上げる次第です。
同時に、本年4月より環境情報学研究科都市生活学専攻がスタートし、大学院生を迎えることができ
ました。今までの4年間は学部の完成に向けて、試行錯誤を繰り返しながら教育や仕組みの充実に注力
して参りましたが、
これからはその経験と反省に基づいて新しいフェーズを切り開いていく必要がある
と思います。
その第一は、都市生活学部の認知度をより一層高めることと考えます。幅広くユニークな教育の体
系やそこから生まれる新しい職能は、社会の潜在的なニーズに応え得るものと確信しますが、残念な
がらまだ民間企業等への周知が行き届いていない状況であり、あらゆる機会を活用して学部特性の広
報・周知を図りたいと思います。
第二は、共通の研究基盤の醸成です。広範な研究・教育領域を有するがゆえに教員の活動分野は多様で、
様々な活動をやや個別分散的に行っている状況です。その中で、研究になじみにくい実践的な成果も生ま
れています。これらをも評価可能な共通の研究基盤としての「都市生活学」の確立が不可欠と考えます。
これらの活動が、学部の存在意義を高めることにつながればと考える次第です。
共通教育部長
岩松 雅夫
昨年4月に発足した共通教育部の初代の浅野部長の定年退職に伴い、残任期間の共通教育部長
を拝命いたしました岩松です。この場をお借りして一言ご挨拶をさせていただきます。
共通教育部は全学の基礎・教養教育を全学的な立場から統括する学部と同格の組織と位置づけら
れています。いわば、平成3年の大学設置基準の大綱化で姿を消した20年前の教養部を再生させた
組織とも言えます。大綱化が検討された当時、日本はバブル経済で、世界のトップに立ち、他に学ぶこ
とはもうないかのように多くの人が錯覚していた時代でした。大学に続き、中・高等学校でも基礎的な
訓練や幅広い教養を軽視したゆとり教育がはじまりました。この弊害にすでに多くの人は気づきはじ
め、遅ればせながら文部科学省も軌道修正を始めたことはご承知の通りです。
大学においても反省がはじまり、新聞紙面で見ると、今年4月の入学式の各大学の学長式辞の
キーワードには「グローバル化」
「将来設計」と並んで「幅広い教養(リベラルアーツ)」という言葉が
並んでいるとあります。このような時代にあって、全学の基礎・教養教育を担当する共通教育部の設
置は大学教育界の今後の方向を先取りする試みとなることを願っています。共通教育部の目指すと
ころは、昨年度、浅野前部長がすでに表明されている通りですが、今後、教員自らがその依って立つ研
究をよりグローバル化し強化するとともに、教育力の向上を組織的に進め、
6学部の協力を得ながら、
基礎と教養に裏打ちされた厚みのある「学士力」を身に付けた学生を育てていきたいと考えていま
す。引き続き皆様のご支援をお願い致します。
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平成25年度
入学式
4月2日(火)、世田谷キャンパスにおいて「平成25年度 入学式」を
開催致しました。
入学式には、工学部812名、知識工学部324名、環境学部261名、
メディア情 報 学 部 2 5 0 名 、都 市 生 活 学 部 1 9 4 名 、人 間 科 学 部
111名 、大 学 院 工 学 研究科255名、大学院環境情報学研究科
28名、合計2,230名の新入生と本学教職員、来賓そして多数の
ご家族が参列しました。
入学式冒頭の国歌斉唱に続いて登壇した中村英夫学長は、
「大学での4年間は、大
学生活をどのように過ごすのか、自己管理が求められます。勉強はもちろん、スポーツ
や文化活動、ボランティア活動などにも参加し、自分の将来を見出す場として有意義
に過ごして欲しい」と式辞を述べました。
続いて挨拶に立った安達功五島育英会理事長は、
「皆さんには、知識や技術の習得
だけでなく、優れた感性と品性を備え、広い視野を持って社会性を磨いて欲しいと思い
ます」と語り、未来志向で社会に貢献できる人間に成長することに期待を寄せました。
また、東京都市大学後援会の中川高広会長は、
「最終形をイメージすること、シンプ
ルに考えること、疑問に思うこと、興味を持つこと。この4点を意識すれば、本質を見極
めることにつながります。本質を見極める能力を身に付ければ、皆さんの将来において
大きな力を発揮するでしょう」とメッセージを述べられました。
最後に、東京都市大学校歌と東京都市大学グループ学園歌が披露され、新入生は
本学の吹奏楽団の演奏や混声合唱団の歌声に耳を傾けていました。
入学式後には、学部学科ごとに新入生ガイダンスと保護者を対象にした懇談会が行
われ、入学手続きや授業スケジュールに関する説明、学生証の交付などが行われまし
た。また、新入生を歓迎するイベント「スプリングフェスティバル」も開催され、新入生
も打ち解けた様子で参加していました。
6
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東京都市大学 公開講演と対話
第36回
渋谷コロキウム
「都市インフラの再生を考える」
2013年5月7日(火)、午後6時より、第36回渋谷コロキウム(主催:東京都市大学、共催:東急グループ)が、セルリ
アンタワー東急ホテル地下2階ボールルームにて開催されました。本学の三木千壽副学長と、首都高速道路株式
会社取締役常務執行役員の宮田年耕氏が「都市インフラの再生を考える」をテーマに講演を行いました。当日の模様
をダイジェストでお届けします。
より安全・安心な首都高速とすべく
大規模な補修や更新を検討中
首都高速道路(株)取締役常務執行役員の宮田年耕氏の演題は、
インフラの寿命を伸ばすには
損傷の早期発見・対応が不可欠
続いて演壇に立った本学副学長の三木千壽教授の題目は、
『 健全
『開通50年、首都高速道路のこれから』。宮田氏はまず、東京オリン
なインフラを持ち続けるには』。
「インフラの寿命は50年だ、
とさま
ピックの開催に先立つ1962年の供用開始以来、昨年12月20日
ざまなメディアが盛んに宣伝していますが、果たして本当にそうな
で50年という節目を迎えた首都高速の歴史を駆け足で振り返って
のか」と疑問を投げかけます。確かに日本の道路などインフラの多
から、
「現在総延長は約300㎞。そのうちの約3割が開通から40年
くは1960〜70年代に建設のピークを迎え、完成から50年近く経
以上経過しています」
と、老朽化の可能性に言及します。さらに、
「首
過しているものが少なくありません。
しかし三木教授は、
「早期に損
都高速は、日本で最も交通量の多い道路の一つ。とりわけ大型車両
傷や劣化を検出し、その原因を究明するとともに、適切な措置を講
や、過積載車両が多く行きかっているため、疲労が蓄積して、損傷が
ずれば、構造物を生き返らせることは可能」と断言。
「橋や道路のメ
進んでいる」と指摘。もちろん、日常点検や、5年に一度の定期点検
ンテナンスは、人間の成人医療と同じ。早期に点検(検査)
し、正確に
などを実施して、必要とあらばその都度補修などを行っているそう
診断し、その結果、放置しても構わないのか、補修や補強など治療が
ですが、
「今すぐに危険というレベルではないものの、未補修の損傷
必要なのかを的確に判断、実行(治療)すれば、健康長寿を実現でき
箇所も増加しており、放置しておくと手に負えなくなるのではない
る」
と強調します。
「そのためには、悪いところが見つかってから対応
かと危機感を抱いている」
と警鐘を鳴らします。そこで同社では、本
する対処療法的な考えを脱し、早期発見・対応する予防保全型に転
学環境学部の涌井史郎教授を委員長に、首都高速の大規模修繕・更
換しなければならない。早い段階で対処すれば、寿命は延びるし、
メ
新の検討を行う委員会を設置、三木千壽教授も委員の一人に加わっ
ンテナンスコストも抑えられる」と解説しています。三木教授らは、
て、大規模な補修と改修が必要な対象路線の洗い出しなどを行いま
橋梁などの健全度を計測するセンシング技術とモニタリング技術
した。その結果、
「経過年数と交通量の多い路線の中から、立地条件
の開発に取りかかっており、すでに「橋梁の中でも疲労が起きやす
や構造上の問題で点検や補修が困難な約47㎞を優先的に補修・改
い箇所にセンサーを取り付け、交通荷重や橋の変形などをリアルタ
修するよう提言をいただきました」
と宮田氏。
「今後、国や東京都など
イムでモニタリングしています」
とのこと。最先端のICT技術を駆使
と調整し、
より安全・安心な首都高速にしたい」
と決意を表しました。
し、新たな診断・治療法を模索しています。
京都大学を卒業後、国土交通省の道路局長を経て、現在、首都高速道路株式会社取締役常
務執行役員を務める宮田年耕氏。供用開始から50年を経て、老朽化が懸念される首都高速道
路の維持管理に取り組んでいます。
東京工業大学副学長を務めた後、2012年4月、本学総合研究所教授に着任。2013年4月か
らは副学長の重責を担う三木千壽教授。橋梁などインフラの状態を正確に検査し、的確に診
断、必要に応じて補修することが大切と力説します。
講演後の質疑応答で
は、診断やメンテナンス
の技術力をどう確保し
ていくかについてなど、
活発な意見が交わされ
ました。
私たちの生活を支える
インフラをテーマにし
た今回のコロキウムに
は、およそ200名もの
参加者が集まりました。
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
7
最 終 講 義 ご報 告
本学での教育・研究に
尽力された先生方
おつかれさまでした
平成24年度をもってご定年等を迎えられた教授の最終講義の模様をご紹介致します。
なお、本稿締切日以降に開催された最終講義につきましては、次号でご紹介する予定です。
総合研究所
白木靖寛
教授
【日時】平成25年3月2日 15:00~16:30 【場所】世田谷キャンパス 1号館 12G教室
職業としての半導体研究 ~ある研究者の軌跡~
3月2日(土)に白木靖寛教授の最終講義が開催されました。学内外から約
140名の聴講者を集め、立ち見での聴講となるなど大変盛況に行われました。最
終講義では、学生のキャリアパス選択の参考になればとのご配慮から、
ご自身の
生い立ちに始まり、なぜ応用物理の分野を選ばれたかなどの理由を話されたあ
と、日立製作所中央研究所、東京大学先端科学技術研究センター、本学総合研究
所で先生が牽引された電子デバイス、光デバイスのご研究についてご紹介されま
した。引用件数1,000件以上となる石坂・白木法の論文、世界最高速移動度Ge
-MOSFET、そしてGe量子ドットを用いた発光源などの輝かしい研究成果をお
話になる姿には、研究に対する先生の熱い思いがひしひしと伝わって参りました。
加えて、本学副学長、応用物理学会会長など多くの要職を歴任されてきたご経歴
には、すべからく研究者はかくあるべきと感慨深く拝聴いたしました。
(総合研究所 教授 丸泉 琢也 記)
訃 報
髙木研一 教授 逝去
(享年66歳)
総合研究所所長 髙木研一 教授が、
平成25年3月7日
に永眠されました。
髙木先生の本学へのご貢献に対して謝意を表するとともに、
ご冥福をお祈り申し上げます。
ご逝去にあたり、
工学部機械工学科 藤間卓也 准教授に追悼文を寄せていただきました。
髙木先生は、昭和48年に東京大学工学系研究科冶金学専
鈑技術研究所所長も務められました。平成18年からは本学工
門課程を修了された後、東洋製罐東洋鋼鈑綜合研究所に入
学部機械工学科教授に着任され、平成23年度に退職・総合
社され、
粉末冶金法を主に活用した材料開発や、
粉末製造法
研究所専属となるまで熱心に教育・研究にあたられました。授
など関連技術の開発に尽力されました。特に硬質耐摩耗性材
業では丁寧な講義資料を作られ、丁寧かつ真摯な卒業・修士
料開発に関しては、
従来とは全く異なる発想に基づく反応ホウ
論文指導は、学生からもたいへん感謝され、通夜・告別式にも
化焼結法を開発することにより、
三元ホウ化物サーメットを世界
数多くの卒業生の参列がありました。
平成23年度からは所長と
で初めて実用化するという大きな成果をあげられました。
また、 して、病と闘いながらも総合研究所の運営に熱心に取り組ん
8
手がけられた技術開発分野は多岐に渡り、
DNAチップや電池
でおられました。髙木先生の早すぎる逝去を悼み、
ご冥福を
材料、
ハードディスク基板、熱電材料などに携わられ、東洋鋼
心よりお祈り致します。
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
略年表
(平成24年度)
平成24年
4月 2日
平成24年度 入学式
4月27日
第31回 渋谷コロキウム
5月15日
体育祭
(~16日)
5月19日
大学院 工学研究科・環境情報学研究科 入学試験
(A日程)
6月 2日
第16回 東京都市大学横浜祭
(~3日)
6月17日
等々力キャンパス オープンキャンパス
6月25日
第32回 渋谷コロキウム
6月27日
世田谷キャンパス 学生と大学とのこんだん会
8月 4日
オープンキャンパス
(~5日)
8月 8日
第11回 大学で楽しもう
!
!小学生・中学生のための科学体験教室
8月17日
日中共同沙漠緑化フィールド研修プログラム
(~8月28日)
8月20日
スコットランド地質見学
(~30日)
9月 1日
世田谷キャンパス・等々力キャンパス オープンキャンパス
(入試説明会)
9月 3日
全学教職員合同討議
9月 4日
大学院 工学研究科 入学試験
(B日程)
(~6日)
9月 5日
大学院 環境情報学研究科 入学試験
(B日程)
9月 8日
大学と保護者との連絡会
(~10月20日)
9月 8日
横浜キャンパス オープンキャンパス
(入試説明会)
9月18日
第33回 渋谷コロキウム
9月20日
留学生研修会
10月 3日
平成25年
等々力キャンパス 学生と大学とのこんだん会
10月10日
横浜キャンパス 学生と大学とのこんだん会
10月13日
AO型入試
(二次)
[工・知・環・メ・都・人]
、AO帰国生徒型入試
[工・知・環・メ・都・人]
、AO社会人型入試
[工・知・環・メ・都・人]
10月17日
創立83周年記念日
11月 5日
第34回 渋谷コロキウム
11月10日
編入学試験
[工・知・環・都・人]
、外国人留学生入試
[工・知・環・メ・都]
11月11日
指定校推薦入学考査
[工・知・環・メ・都・人]
、公募推薦入試
[知・環・メ・都・人]
11月14日
インターンシップ成果発表会
11月20日
第35回 渋谷コロキウム
11月24日
第4回 東京都市大学等々力祭
(~25日)
11月24日
第83回 東京都市大学世田谷祭
(~25日)
11月25日
第4回 ホームカミングデー
11月28日
海外インターンシップ成果発表会
12月 1日
転学部・転学科試験
[工・知・環・都・人]
12月12日
第15回 東京都市大YCチャリティーコンサート
(横浜キャンパス)
12月15日
第4回 人間科学部 学術講演会
1月 7日
学長新年の挨拶
1月19日
大学入試センター試験
(~20日)
2月 1日
全学統一入試
[工・知・環・メ・都・人]
2月 2日
一般入学試験
(前期)
[工・メ]
(~4日)
[
、知]
(~3日)
[
、都・人]
2月 3日
一般入学試験
(前期)
[環]
(~4日)
2月18日
大学院 環境情報学研究科 入学試験
(C日程)
2月20日
大学院 工学研究科 入学試験
(C日程)
(~22日)
2月28日
一般入学試験
(後期)
[工・知・環・メ・都・人]
3月19日
平成24年度 学位授与式
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
9
新任教員紹介
新 任 教 員 紹 介
就任のあいさつ
─本学に就任して─
平成24年10月から本年4月までの本学の新任教員(助教以上)は21名。
高度な専門性と豊富な経験、そして見識に富んだ先生方のご活躍に期待いたします。
ここではそれぞれに、これまでの経歴や研究テーマ、抱負などについてメッセージをいただきました。
❶出身校 ❷前任職 ❸学位 ❹主な担当科目 ❺メッセージ
髙津 淑人(こうづ まさと)
牟田 仁(むた ひとし)
❶北海道大学大学院
❷同志社大学微粒子科学技術研究センター 特任准教授
❸博士(工学)
❹化学熱力学(1)、反応プロセス工学特論
❺環境調和型の物質変換に必要な触媒科学と化学工学の研
究を通して、産業社会の持続的な発展に貢献する技術者・
研究者の育成に取り組みます。
❶東京海洋大学大学院
❷(独)原子力安全基盤機構 原子力システム安全部上席研究員
❸博士(工学)
❹リスク評価学、原子力危機管理
❺原 子力発電所のリスク評価や危機管理をより高度化する
ための研究を通して、将来の原子力の安全性向上に寄与
する人材の育成に尽力していきたいと考えています。
及川 喜代文(おいかわ きよふみ)
西部 光一(にしべ こういち)
❶岩手大学
❷東急建設(株)、
東京都市大学大学院 工学研究科 非常勤講師
❹建築設備学、建築設備計画特論
❺企業実務と社会活動の経験を通して得られた知識や情報を
「理論と実践」および「社会の要請」として学生に伝えたい
と考えております。
❶工学院大学大学院
❷千代田化工建設(株)
❸博士(工学)
❹機械工学実験(1)
(2)、工業力学(2)
❺専門は流体工学です。前職では国際色豊かな職場で働き、
海外赴任も経験して参りました。この経験を授業・研究を通
じて学生の皆さんに還元できるよう邁進致します。
圡方 規実雄(ひじかた きみお)
関口 和真(せきぐち かずま)
❶武蔵工業大学(現 東京都市大学)大学院、北海道大学大学院
❷北海道大学大学院 博士後期課程
❸博士(工学)
❹信号解析と電機制御
❺持続可能社会の実現に向け、これからの技術者の素養とし
て、エネルギー変換技術であるパワーエレクトロ二クスの
教育に注力していきたいと思います。
❶東京工業大学
❷東京工業大学 助教
❸博士(工学)
❹Cプログラミング及び演習
❺総合大学として実質的な改革が求められるこの時期に本学
に入職したことをチャンスと捉え「学生の信頼と安心のた
めに」活躍できるよう努力していきます。
筒井 千尋(つつい ちひろ)
鈴木 彰(すずき あきら)
❶埼玉大学大学院
❷東京都市大学 総合研究所ポストドクター研究員
❸博士(理学)
❹生理学および実習、臨床機器学および実習
❺遺 伝子工学および細胞生物学を専門とし、それらの応用
研究を行ってまいりました。生物・医学・工学の橋渡しを目指
し、研究・教育に尽力して参りたいと考えております。
❶京都大学大学院
❷千葉大学 教育学部 教授
❸博士(農学)
[京都大学]
❹進化論、微生物学
❺専門分野は菌類の生理生態学及び生物地理学です。過去の国内外
での野外調査や生理実験の経験に基づき都市大生に自然に接する
楽しさと生物分野の研究の進め方を伝えて行きたいと考えています。
大西 暁生(おおにし あきお)
北村 亘(きたむら わたる)
❶名古屋大学大学院
❷富山県立大学 工学部 講師
❸博士(工学)
❹都市環境入門、都市とインフラストラクチャ など
❺環境と調和した人間社会のあり方を考えるため、地理情報システムやリモー
トセンシングといった手法を用いて研究しています。
「環境の時代」を担う
卓越した知識と技術を有した学生を育成していきたいと考えています。
❶国際基督教大学、東京大学大学院
❷(財)電力中央研究所
❸博士(農学)
❹生態学概論、生物学(1)
❺主に鳥類を対象に生物多様性の生じる機構やその保全に
ついて研究をしてきました。自然豊かな横浜キャンパスで
先生方や学生達と良い研究ができればと思っています。
工学部 エネルギー化学科 准教授
工学部 建築学科 教育講師
工学部 機械システム工学科 助教
工学部 医用工学科 助教
環境学部 環境創生学科 准教授
10
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
工学部 原子力安全工学科 講師
工学部 機械工学科 助教
工学部 機械システム工学科 助教
知識工学部 自然科学科 特任教授
環境学部 環境創生学科 講師
新任教員紹介
梅原 英一(うめはら えいいち)
渡辺 誠(わたなべ まこと)
❶東京工業大学 経営工学科
❷(株)野村総合研究所
❸博士(工学)
❹ICTアセスメント、ビジネスモデリング
❺企業で情報システムの構築に携わって参りました。学生に
も実際に企業で開発・利用されている情報システムを教え
ていきたいと思っています。
❶横浜国立大学
❷岡山県立大学 デザイン学部 建築領域 教授
❸修士(工学)
❹空間デザイン演習、プロジェクト演習
❺いい建築とはどんな建築でしょう。いい街とはどんな街で
しょう。ひとによって違う、良さ。そんな「良い」建築や街を
生み出す「方法」を、日々探しています。
信太 洋行(しだ ひろゆき)
山藤 仁(やまふじ ひとし)
❶武蔵工業大学(現 東京都市大学)大学院
❷東京大学生産技術研究所 助教
❸博士(工学)
❹住まいの構法、建築法規など
❺モノを実際に開発する事を通じて、社会の問題解決に取り
組んで参りました。モノから具体的に考え、解決策を生み出
せる人材育成に尽力したいと思います。
❶東京藝術大学
❸博士(美術)
❹保育の表現技術(造形表現)
(1)、幼児の表現指導法
❺国内外の展覧会、地域再生アートプロジェクト等に参加し
てきました。発想力や創造力をかたちにするエネルギーを
持った人材の育成に尽力したいと思います。
伊藤 陽一(いとう よういち)
村山 拓(むらやま たく)
❶淑徳大学大学院 総合福祉研究科
❷埼玉東萌短期大学
❸修士(社会福祉学)
❹児童家庭福祉、社会福祉
❺大学の学部を卒業した後、児童家庭福祉、保育の現場で専
門職として働いておりました。知識理論と現場での実践が
乖離しない授業を目指します。
❶東京大学大学院 教育学研究科
❷帝京平成大学 現代ライフ学部 講師
❸修士(教育学)
❹教育原理、障害児保育
❺20世紀後半アメリカの、特に大都市部の障害児教育のカリ
キュラム開発について研究しています。実践的思考力のある
幼稚園教諭、保育士の養成に取り組みたいと考えています。
大沼 友紀恵(おおぬま ゆきえ)
渡辺 昭彦(わたなべ あきひこ)
❶一橋大学大学院
❸博士(法学)
❹民法、憲法
❺主に、民事法の観点から文化財の所有権に関わる研究をし
てきました。学生のみなさんに、授業を通じて、法的思考力
を身につけてもらいたいと思っています。
❶慶應義塾大学大学院
❷東京都市大学 非常勤講師
❸修士(文学)
❹心理と生理、文化とパーソナリティ
❺我々はホモ・サピエンスという生物であり、社会と関わる人
(ヒト)でもあります。生物としてのあり様、人としての生き
様を授業を通してお伝えしたいと思います。
植野 貴志子(うえの きしこ)
山田 盛朗(やまだ もりろう)
❶日本女子大学大学院
❷日本女子大学 文学部英文学科 助教
❸修士(文学)
❹Reading & Writing、Study Skills
❺日英語談話の比較分析を通じて、ことばと文化・社会の関わ
りを研究しています。自文化の自覚および異文化への理解
を促すような英語教育を行いたいと思っています。
❶筑波大学大学院
❸修士(体育学)
❹基礎体育、応用体育
❺体育・スポーツは体を動かす楽しみはもちろん、その過程で
学ぶことが多くあると思います。学生とともに楽しみ、社会
で役立つ能力の育成に貢献したいと考えています。
メディア情報学部 情報システム学科 教授
都市生活学部 都市生活学科 准教授
人間科学部 児童学科 講師
共通教育部 人文・社会科学系 准教授
共通教育部 外国語共通教育センター 教育講師
都市生活学部 都市生活学科 教授
人間科学部 児童学科 准教授
人間科学部 児童学科 講師
共通教育部 人文・社会科学系 特任講師
共通教育部 人文・社会科学系 体育部門 助教
柏木 孝夫(かしわぎ たかお)
総合研究所 教授
❶東京工業大学
❷東京工業大学 教授
❸博士(工学)
❹先進エネルギーシステム論
❺21世紀は都市の在り方を考える時代です。教育・研究群を都市大学
という名称変更により見事に統合し年齢層を越えて、文化から理工学
に至るまでの一体的体勢に出来うる限りの貢献をしたいと思います。
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
11
学事通信
人 事 発 令
下記のとおり人事発令がありましたのでお知らせいたします。
【1】任 命
(4月1日付)
氏 名
発 令 内 容
三木 千壽
東京都市大学副学長
(国際担当)
片田 敏行
東京都市大学副学長
(国内担当)兼 大学院工学研究科長 (3月7日付)
氏 名
丸泉 琢也
発 令 内 容
任 期
総合研究所所長代行
H25.3.7〜H25.3.31
【2】任 免
(3月31日付)
氏 名
吉﨑 真司
発 令 内 容
環境情報学部長の任命を解く
【3】任命・委嘱
(4月1日付)
役 職 名
環境学部長兼環境情報学部長
12
職 名
教
授
氏 名
備考
役 職 名
職 名
氏 名
吉﨑 真司
人間科学部教務委員長
共通教育部教務委員長
〃
新保 良明
教
授
メディア情報学部長
〃
佐野 雅子
都市生活学部長
〃
坊垣 和明
交替
大学院環境情報学研究科教務委員長
〃
奥平 雅士
共通教育部長
〃
岩松 雅夫
交替
動物実験生命倫理委員会委員長
〃
平田 孝道
総合研究所所長
〃
丸泉 琢也
工学部入学試験委員会副委員長
〃
野平 博司
情報基盤センター副所長
(YC)
〃
八木 伸行
交替
知識工学部入学試験委員会副委員長
〃
向井 信彦
〃
鈴木 章悟
学長室長
〃
金澤 昭彦
工学部
(世田谷キャンパス)
放射線障害予防委員会委員長
副学生部長
(世田谷キャンパス)
〃
和多田雅哉
世田谷キャンパス環境保全委員会委員長
〃
和多田雅哉
〃
(横浜キャンパス)
〃
郭 偉 宏
世田谷キャンパス予算配分委員会委員長
〃
天野 克也
〃
(等々力キャンパス)
〃
小林由利子
世田谷キャンパス教員業績評価委員会委員長
〃
桐生 昭吾
学生相談室長
特任講師
渡辺 昭彦
交替
横浜キャンパス教員業績評価委員会委員長
〃
諏訪 敬祐
国際委員会委員長
特任教授
三木 千壽
交替
等々力キャンパス教員業績評価委員会委員長
〃
宮本 和明
工学部教務委員長
教
授
野中謙一郎
都市生活学部キャリア委員会委員長
〃
伊藤 裕一
知識工学部教務委員長
准 教 授
荒井 秀一
世田谷キャンパス防災対策委員会委員長
〃
和多田雅哉
環境学部教務委員長
教
室田 昌子
横浜キャンパス防災対策委員会委員長
准 教 授
久保 哲也
等々力キャンパス防災対策委員会委員長
教
岩村 和夫
授
メディア情報学部教務委員長兼
環境情報学部教務委員長
〃
横井 利彰
都市生活学部教務委員長
〃
井上隆一郎
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
授
備考
内藤 知美
交替
交替
工学部主任教授
所 属
機械工学科
職 名
教
機械システム工学科
授
〃
氏 名
備考
大塚 年久
田中 康寛
【4】採 用
(1)教育職員(4月1日付)
所 属 ・ 職 名
氏 名
工学部
エネルギー化学科
准教授
髙津 淑人
原子力安全工学科
〃
持木 幸一
〃
建築学科
〃
佐藤 幸恵
医用工学科
〃
森
晃
〃
機械工学科
講師
岸本 喜直
電気電子工学科
〃
野平 博司
〃
原子力安全工学科
〃
牟田 仁
金澤 昭彦
〃
医用工学科
〃
桃沢 愛
〃
建築学科
教育講師
及川喜代文
〃
機械工学科
助教
西部 光一
〃
機械システム工学科
〃
圡方規実雄
〃
〃
〃
関口 和真
〃
ものつくり支援センター
助手
大井 雅斗
向井 信彦
〃
〃
〃
鯨井 暁洋
佐和橋 衛
〃
原子力研究所
〃
羽倉 尚人
横山真一郎
知識工学部
自然科学科
特任教授
鈴木 彰
環境学部
環境創生学科
〃
小堀 洋美
〃
〃
准教授
大西 暁生
〃
〃
講師
北村 亘
都市生活学部 都市生活学科
教授
渡辺 誠
〃
〃
准教授
信太 洋行
〃
〃
講師
末繁 雄一
人間科学部
児童学科
准教授
山藤 仁
〃
〃
講師
伊藤 陽一
〃
〃
〃
村山 拓
共通教育部
人文・社会科学系
准教授
大沼友紀恵
〃
〃
特任講師
渡辺 昭彦
〃
外国語共通教育センター
講師
杉本 裕代
〃
〃
教育講師
植野貴志子
岩﨑 敬道
〃
人文・社会科学系
助教
山田 盛朗
山口 勝己
〃
外国語共通教育センター
〃
ハリーカーンス
日高 正司
〃
〃
助手
及川 千晶
特任教授
柏木 孝夫
エネルギー化学科
〃
建築学科
〃
近藤 靖史
都市工学科
〃
皆川 勝
知識工学部主任教授
情報科学科
教
情報通信工学科
授
〃
経営システム工学科
〃
自然科学科
〃
吉田 真史
環境学部主任教授
環境創生学科
教
環境マネジメント学科(環境情報学部環境情報学科兼務)
授
〃
史 中超
大塚 善樹
メディア情報学部主任教授
社会メディア学科
教
情報システム学科(環境情報学部情報メディア学科兼務)
授
〃
清水由美子
諏訪 敬祐
共通教育部主任教授
人文・社会科学系
教
自然科学系
授
〃
外国語共通教育センター
〃
総合研究所
大学院工学研究科専攻主任教授
機械工学専攻
教
授
大上 浩
機械システム工学専攻
〃
郡 逸平
電気電子工学専攻
〃
百目鬼英雄
生体医工学専攻
〃
仁木 清美
情報工学専攻
〃
横山 孝典
建築学専攻
〃
勝又 英明
都市工学専攻
〃
丸山 收
システム情報工学専攻
〃
森 博彦
エネルギー化学専攻
〃
武 哲夫
共同原子力専攻
〃
松本 哲男
氏 名
顧 飛
大学院環境情報学研究科 環境情報学専攻 小松 直哉
〃
(〃)
(3)事務職員(4月1日付)
所 属 ・ 職 名 <資 格>
氏 名
事務局教育研究支援G学生支援センター事務員
[横浜C担当]
(試雇)
<S3>
村松 和俊
〃
野口 侑紀
入試広報G入試広報課事務員
(〃)
<〃>
注)
契約を更新する専任教職員については、掲載しない
所 属 ・ 職 名
教
都市生活学専攻
所 属 ・ 職 名
大学院工学研究科 システム情報工学専攻 研究助手
(嘱託)
(7月1日付)
大学院環境情報学研究科専攻主任教授
環境情報学専攻
(2)技術職員(4月1日付)
授
〃
大守 隆
事務局国際部担当部長
(嘱託)
氏 名
井上 勇一
宮本 和明
大学院工学研究科 生体医工学専攻主任教授交替(6月1日付)
新
旧
教授 桐生 昭吾
教授 仁木 清美
任期は平成25年6月1日〜平成27年3月31日
(前任者の残任期間)
注)
任命・委嘱について、任期途中において交替等が生じた場合、前任者に別段の発令のないときは、
後任者への発令日の前日付をもって任命又は委嘱を解く発令があったものとする
井上 勇一
村松 和俊
野口 侑紀
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
13
学事通信
【5】委 嘱
(4月1日付)
氏 名
発 令 内 容
委 嘱 期 間
村上 憲治
工学部
客員教授
H25.4.1〜H26.3.31
蛯沢 勝三
〃
〃
H25.4.1〜H27.3.31
遠藤 榮治
〃
〃
H25.4.1〜H27.3.31
沼上 清
〃
〃
H25.4.1〜H27.3.31
草柳 俊二
〃
〃
H25.4.1〜H27.3.31
民岡 順朗
〃
客員准教授
H25.4.1〜H27.3.31
カリダイクリチ イスワラン シータラム
環境学部
客員教授
H25.4.1〜H27.3.31
猪熊 弘子
人間科学部
客員准教授
H25.4.1〜H27.3.31
辻 和彦
共通教育部 客員教授
H25.4.1〜H27.3.31
北垣 郁雄
〃
〃
H25.4.1〜H27.3.31
岡部 豊
〃
〃
H25.4.1〜H27.3.31
山岡 嘉彌
大学院工学研究科
〃
H25.4.1〜H26.3.31
新居 千秋
〃
〃
〃
H25.4.1〜H26.3.31
中村 孝明
〃
〃
〃
H25.4.1〜H27.3.31
片桐 雅明
〃
〃
〃
H25.4.1〜H27.3.31
佐治 正勝
横浜キャンパス診療所長兼産業医兼学校医
H25.4.1〜H26.3.31
藤井 秀樹
等々力キャンパス学校医兼産業医
H25.4.1〜H26.3.31
発 令 内 容※
氏 名
委 嘱 期 間
前野 恭
大学院工学研究科
大学院教授 (併任)
H25.4.1〜H26.3.31
秋田 貢一
〃
〃
〃
(〃)
H25.4.1〜H26.3.31
菅谷 武芳
〃
〃
〃
(〃)
H25.4.1〜H26.3.31
神戸 満
〃
〃
〃
(〃)
H25.4.1〜H26.3.31
蘆原 郁
〃
〃
大学院准教授(〃)
H25.4.1〜H26.3.31
日渡 良爾
〃
〃
〃
(〃)
H25.4.1〜H26.3.31
岩月 輝 希
〃
〃
〃
(〃)
H25.4.1〜H26.3.31
※東京都市大学大学院における連携大学院方式に関する規程に基づく委嘱
(6月1日付)
氏 名
発 令 内 容
山本 和彦
都市生活学部
委 嘱 期 間
客員教授
H25.6.1〜H26.3.31
【6】異動・昇格・昇任
(1)教育職員(4月1日付)
所 属 ・ 職 名
氏 名
14
新
旧
野中謙一郎
工学部
機械システム工学科
教授
工学部
機械システム工学科
准教授
平田 孝道
〃
医用工学科
〃
〃
生体医工学科
〃
小見 康夫
〃
建築学科
〃
〃
建築学科
〃
吉田 明
〃
機器分析室
〃
総合研究所
佐藤 大祐
〃
機械システム工学科
准教授
工学部
機械システム工学科
講師
京相 雅樹
〃
医用工学科
〃
〃
生体医工学科
〃
教授
教授
田口 亮
知識工学部
情報科学科
教授
〃
宇谷 明秀
〃
情報通信工学科
〃
知識工学部
情報ネットワーク工学科
准教授
渡部 和雄
〃
経営システム工学科
〃
環境情報学部
情報メディア学科
教授
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
〃
所 属 ・ 職 名
氏 名
新
旧
室田 昌子
環境学部
環境創生学科
教授
環境情報学部
環境情報学科
准教授
伊坪 徳宏
環境マネジメント学科
〃
〃
〃
〃
宮本 和明
都市生活学部
都市生活学科
〃
〃
〃
教授
河村 容治
〃
〃
〃
都市生活学部
都市生活学科
准教授
川口 和英
〃
〃
〃
〃
〃
〃
石井 智子
人間科学部
児童学科
准教授
人間科学部
児童学科
講師
髙 橋 うらら
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
〃
紺野 道子
〃
〃
〃
井上 健
共通教育部
人文・社会科学系
教授
共通教育部
人文・社会科学系
准教授
金川 秀也
〃
自然科学系
〃
知識工学部
経営システム工学科
教授
土肥 一夫
〃
外国語共通教育センター
〃
都市生活学部
都市生活学科
〃
日高 正司
〃
〃
共通教育部
外国語共通教育センター
准教授
久保 哲也
〃
人文・社会科学系
准教授
環境情報学部
環境情報学科
〃
丸泉 琢也
総合研究所
教授
工学部
電気電子工学科
教授
〃
(2)技術職員(4月1日付)
所 属 ・ 職 名
氏 名
新
旧
中川 研司
工学部
機械工学科
技士補
総合研究所
水素エネルギー研究センター
技士補
薩川 宣昭
知識工学部
経営システム工学科
技士補
知識工学部
経営システム工学科
技術員
(3)事務職員(4月1日付)
所 属 ・ 職 名 <資 格>
氏 名
新
旧
小坂 哲郎
事務局企画調整室等々力C担当専任部長<M2>
事務局企画調整室等々力C担当部長<M2>
村沢富美一
〃 教育研究支援G学術情報センター専任課長
[世田谷C情報基盤担当]
<M3>
〃 教育研究支援G学術情報センター課長
[世田谷C情報基盤担当]
<M3>
佐沼 繁治
〃
〃
〃
社会連携センター課長
[主担当:国際交流]
<M3>
川合 美樹
〃 総務G総務課事務員
[経理担当]
<S1>
〃
〃
キャリア支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S1>
岩田久美子
〃 教育研究支援G学生支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S2>
〃 総務G総務課事務員
[経理担当]
<S2>
渡部 友梨
〃
〃
学生支援センター事務員
[等々力C担当]
<S3>
法人本部広報G事務員<S3>
依田 智子
〃
〃
キャリア支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S2>
事務局教育研究支援G学生支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S2>
澁川 利枝
〃
〃
学術情報センター事務員
[等々力C図書館担当]
<S3>
〃
〃
学術情報センター事務員
[横浜C図書館担当]
<S3>
小杉 雅克
法人本部内部監査室専任部長<M2>
〃
〃
社会連携センター担当部長<M2>
大谷内艶子
〃
〃
〃
学生支援センター事務員
[等々力C担当]
<S2>
岩田真理子
東京都市大学等々力中学校・高等学校事務室事務員<S2>
〃
〃
学生支援センター事務員
[等々力C担当]
<S2>
大沼 美香
東京都市大学付属小学校事務室事務員<S3>
〃
〃
学術情報センター事務員
[世田谷C情報基盤担当]
<S3>
川淵 幸子
東京都市大学二子幼稚園事務室事務員<S1>
〃 総務G総務課事務員
[経理担当]
<S1>
〃
社会連携センター専任課長
[主担当:国際交流]
<M3>
総務G事務員
[施設担当(総合グラウンド)]
<S2>
(5月1日付)
所 属 ・ 職 名 <資 格>
氏 名
新
旧
鈴木 照海
事務局総務G部長兼国際部長兼法人本部総務G計画担当<M2>
事務局総務G部長兼法人本部総務G計画担当<M2>
大庭 稔尚
〃 教育研究支援G学生支援センター統括課長兼
学生支援センター課長
[世田谷C担当]
<M3>
〃 教育研究支援G学生支援センター統括課長<M3>
佐沼 繁治
〃
〃
〃
社会連携センター専任課長
[主担当:国際交流]
<M3>
程田 昌明
〃 国際部課長<M4>
〃
〃
学生支援センター課長
[世田谷C担当]
<M4>
両角 興
〃 教育研究支援G社会連携センター係長
[主担当:校友]
<M4>
〃 入試広報G入試広報課係長<M4>
志藤 圭
〃 国際部事務員<S2>
〃 教育研究支援G社会連携センター事務員<S2>
〃
社会連携センター専任課長
[主担当:研究協力]
<M3>
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
15
学事通信
(7月1日付)
所 属 ・ 職 名 <資 格>
氏 名
新
旧
小板橋孝雄
事務局教育研究支援Gキャリア支援センター課長
[等々力C担当]
<M4>
事務局教育研究支援Gキャリア支援センター係長
[等々力C担当]
<M4>
坂本 菜穂
〃 企画調整室事務員<S3>
〃 総務G総務課キャンパス事務センター事務員
[等々力C担当]
<S3>
伊藤 賢
〃 総務G総務課キャンパス事務センター事務員
[横浜C担当]
<S2>
〃
上田 寛子
〃 〃
〃 教育研究支援G学術情報センター事務員
[横浜C情報基盤担当]
<S2>
岩田 優
〃 教育研究支援G学生支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S1>
〃
菊地 辰矢
〃
〃
学生支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S1>
東京都市大学付属中学校・高等学校事務室事務員<S2>
山中 慎一
〃
〃
学生支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S1>
事務局教育研究支援G学生支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S2>
平 野さかえ
〃
〃
学生支援センター事務員
[横浜C担当]
<S2>
〃 総務G総務課キャンパス事務センター事務員
[横浜C担当]
<S2>
北村慶太郎
〃
〃
学生支援センター事務員
[等々力C担当]
<S2>
〃 教育研究支援G学生支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S2>
遠藤眞木子
〃
〃キャリア支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S2>
〃
〃
キャリア支援センター事務員
[等々力C担当]
<S2>
高橋 和樹
〃
〃
キャリア支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S2>
〃
〃
キャリア支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S3>
黒田 景子
〃
〃
キャリア支援センター事務員
[等々力C担当]
<S2>
〃 企画調整室事務員<S2>
土屋 恵
〃
〃学術情報センター事務員
[横浜C情報基盤担当]
<S3>
石田 創吾
〃 入試広報G入試広報課事務員<S2>
事務局入試広報G入試広報課事務員<S3>
髙橋 弘嗣
東京都市大学等々力中学校・高等学校事務室事務員<S2>
〃 教育研究支援G学生支援センター事務員
[等々力C担当]
<S2>
キャンパス事務センター事務員
[等々力C担当]
<S2>
〃
キャンパス事務センター事務員
[横浜C担当]
<S3>
〃
学生支援センター事務員
[世田谷C担当]
<S2>
東京都市大学等々力中学校・高等学校事務室事務員<S3>
【7】環境学部、メディア情報学部の開設に伴う異動者について(4月1日付)
環境学部 環境創生学科
教授 史 中超
特任教授 涌井 史郎
准教授 リジャル ホム・バハドゥル
講師 咸 泳植
教授 宿谷 昌則
教授 吉﨑 真司
教授 田中 章
環境学部 環境マネジメント学科
教授 大塚 善樹
特任教授 山本 良一
教授 中原 秀樹
教授 大守 隆
教授 小野 直樹
教授 郭 偉宏
准教授 古川 務
准教授 佐藤 真久
准教授 岡田 啓
講師 野田 昭宏
教授 清水 由美子
教授 上野 直樹
教授 小俣 一平
教授 下村 久美子
教授 佐野 雅子
教授 廣田 すみれ
准教授 小池 星多
准教授 矢吹 理恵
准教授 太田 瑞紀
准教授 岡部 大介
教授 諏訪 敬祐
教授 家木 俊温
教授 奥平 雅士
教授 梅原 英一
教授 八木 伸行
教授 藤井 哲郎
教授 横井 利彰
准教授 大谷 紀子
准教授 小倉 信彦
准教授 岩野 公司
メディア情報学部 社会メディア学科
准教授 張 睿暎
メディア情報学部 情報システム学科
注1)
新規採用者及び昇格者は上記に含まない
注2)
環境情報学部存続中は、環境学部及びメディア情報学部所属の専任教員
(新規採用者及び昇格者を含む)
は環境情報学部の兼務者とする
16
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
【8】退 職
(1)教育職員(3月7日付)
所 属 ・ 職 名
総合研究所 特任教授
氏 名
事 由
髙木 研一
死亡
(3月31日付)
所 属 ・ 職 名
工学部
機械システム工学科
教授
氏 名
事 由
鈴木 勝正
定年
〃
原子力安全工学科
特任教授
平野 光將
期間満了
〃
生体医工学科
教授
秋谷 昌宏
定年
〃
建築学科
特任教授
新居 千秋
期間満了
〃
都市工学科
教授
村上 和男
定年
〃
エネルギー化学科
准教授
山根 公高
〃
〃
建築学科
講師
佐藤 幸恵
期間満了
〃
機械工学科
教育講師
桃沢 愛
〃
〃
建築学科
〃
早川 眞
〃
〃
機械工学科
助教
岸本 喜直
〃
〃
〃
ものつくり支援センター
〃
〃
尾鷲 道康
依願
助手
藤野 強
期間満了
環境情報学部
環境情報学科
特任教授
増井 忠幸
〃
〃
〃
教授
小堀 洋美
定年
都市生活学部
都市生活学科
特任教授
小松 史郎
期間満了
〃
〃
教授
淺石 優
定年
〃
〃
特任教授
多田 宏行
期間満了
〃
〃
講師
大内 孝子
〃
〃
〃
〃
水野谷悌子
〃
〃
〃
助教
末繁 雄一
〃
人間科学部
児童学科
特任教授
山岸 道子
〃
〃
〃
教授
遠藤 幸子
定年
〃
〃
〃
青木 純一
依願
〃
〃
助教
牧野 由理
期間満了
共通教育部
人文・社会科学系
教授
浅野 鉦世
定年
〃
外国語共通教育センター
教育講師
ハリー カーンス
期間満了
〃
〃
助教
杉本 裕代
〃
〃
〃
総合研究所
助手
小寺 舞
〃
特任教授
白木 靖寛
〃
氏 名
事 由
研究助手
(嘱託)
原 直行
期間満了
(2)技術職員(3月31日付)
所 属 ・ 職 名
大学院工学研究科
機械システム工学専攻
〃
〃
生体医工学専攻
〃
(〃)
村平 宏太
〃
〃
〃
システム情報工学専攻
〃
(〃)
金井 悠基
〃
〃
〃
エネルギー化学専攻
〃
(〃)
市村 晃一
〃
氏 名
事 由
小久保眞佐子
選択定年
(3)事務職員(3月31日付)
所 属 ・ 職 名
事務局教育研究支援G社会連携センター事務員
[総合研究所担当]
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
17
学事通信
〈東京都市大学事務組織の改正について〉
事務組織の一部を次のように改正し、平成25年5月1日から実施する。
新
旧
企画担当
企画担当
CS人材開発担当
企画調整室
CS人材開発担当
企画調整室
SC
人事担当
総務担当
総務担当
総務課
総務グループ
施設管理・調達担当
総務課
総務グループ
SC
経理担当
施設管理・調達担当 SC
経理担当
キャンパス
事務センター
YC
キャンパス
事務センター
YC
TC
原子力研究所
OC
原子力研究所
OC
YC
TC
SC
キャリア支援センター
YC
学生支援センター
YC
キャリア支援センター
YC
学術情報
センター
TC
情報基盤担当
TC
SC
YC
教育研究支援グループ
SC
図書館担当
学術情報
センター
情報基盤担当
YC
社会連携
センター
入試広報グループ
国際部(新設)
校友担当
入試広報課
社会連携
センター
入試広報グループ
研究協力担当
国際交流担当
SC
校友担当
入試広報課
SC
SC
SC=世田谷キャンパス YC=横浜キャンパス TC=等々力キャンパス OC=王禅寺キャンパス
※下線部分は変更箇所を示します。
表彰
ポルフィリン-ALA学会 学会賞
人間科学部児童学科 近藤雅雄 教授が、
ポルフィリン-ALA研究領域において、
独創的かつ
学術的な研究成果をあげたことにより、
平成25年4月27日に標記の賞を受賞されました。
近藤 雅雄
平成24年度 日本風工学会出版賞
環境学部環境創生学科 リジャル ホム・バハドゥル 准教授(ほか15名)が、
風工学の振興と発展に
顕著な貢献をした出版物の著者に贈られる平成24年度「日本風工学会出版賞」
を平成25年
5月29日に受賞されました。
出版物名:Ventilating Cities ~Air-flowCriteria for Healthy and Comfortable Urban Living
18
SC
YC
TC
SC
SC
SC
YC
TC
TC
研究協力担当
TC
SC
TC
図書館担当
TC
SC
事 務 局
事 務 局
SC
学生支援センター
教育研究支援グループ
SC
人事担当
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
リジャル ホム・バハドゥル
学 部
入学式式辞
学長
中村英夫
が国は近代に入っても何度か苦しい時期を迎えました。明治の開化期
は大変な時期でありました。その中で若者が中心になり、人々は力を合
わせ、大きな努力をして坂の上の雲を目指して登っていったのであります。
東京都市大学教職員一同を代表
1945年には敗戦し、
みじめな状態となり、東京をはじめ多くの都市は焼
いたしまして本学の工学部、知識工
け野原になり多くの人命、財産を失いました。
そこでも国民はお互いが協
学部、環境学部、
メディア情報学部、
力し大きな努力をして、終戦からわずか19年後の1964年には、世界の
都市生活学部、人間科学部へ入学
若者を集めて盛大なオリンピックを開き、
また世界で最も早く走る新幹線
の1,952名の皆さまを心から歓迎し、
を開通させました。
そうした復興の中では特に若者中心となり、国民は勤
お祝い申し上げます。
勉にそして互いに協力し、大きな努力をして社会を発展させてきました。
こ
今、我が国は800程の大学がある
の100年の間で3回目になるのでしょうが、今は再び苦しい時期でありま
と言われておりますが、本学は大学の
す。
しかし我が国の国民の能力をもって、
そしてみんなが力を合わせること
本来あるべき姿を守り、社会の学術・
ができれば、再び日本は再生すると信じます。そのとき、
これからの30年、
文化の拠点として今後も独自の姿で進みたいと考えております。
そこでは
40年を社会の中心になって働くのは皆さんの世代であります。我が国の
皆さんを一個の独立した人格として扱い、
その中で知識・技術を可能な
将来を担っている皆さんが我が国を再び世界の中でそれなりの存在感
限り吸収しやすい形で皆さんに提供したいと思っております。
その為、本
を持ち、尊敬を受ける国にしてほしいと思います。
学では3年生からそれぞれの研究室に所属し、小さなグループで指導を
今日ここに留学生の方も大勢出席されていると思いますが、皆さんを
受け、
4年生で卒業研究、論文作成を行い、指導教員から密度の高い
心から歓迎したいと思います。皆さんには日本の復興していく姿を見てい
教育を施すことにいたしております。
ただきたいと思います。その中で、
日本の良いところ同時に悪いところも
大学へ入学することは大学卒業証書を得ることではなく、豊かな知
見ていただいて母国にいろいろと伝え、
その発展に役立ていただきたい
識と多くの体験を得ることであるということは言うまでもありません。本学
と思います。皆さんには母国と日本の架け橋になってほしいと願っており
での学びにおいて、
より多くの満足感を皆さんが持っていただけるよう
ます。必要な時には本学の教職員や日本の友人の助けを遠慮なく借り
に、
そして卒業時には入学時より大きく能力や知識を増しているように
ていただきたいと思います。
と願っております。社会に出た後の皆さんの仕事や生活に役立つ知
今、本学ではその活動のすべての面で新たな発展へ向けた改革の最
識・技術を授け、同時に豊かな人格を持つ人材に育っていただきたいと
中であります。2009年4月に大学名を東京都市大学と変更し、学部を新
願っております。また、皆さんには学生時代からより多くの社会経験も
しく再編成し、教育、研究内容を広げました。
また東京都市大学グループ
積んでいただきたいと思っております。その為に在学時に行うインターン
を発足させ、幼稚園、小学校、中学校、高等学校から大学までに至る一
シップなどの機会も増やし、様々な企業での経験も増やして行きたいと
つの学園グループを作りました。
グループ発足から4年間、新しい学園は
考えております。
順調に発展して参りました。本学の志願者も毎年増え、
そのレベルも上
大学での4年間は自分の時間を自己管理できる貴重な期間であると
がったと思います。
しかし、
これに満足することなく、教育方法の改善、優
思います。人生の中で時間を自己管理出来る期間は2回あると思って
れた研究の振興、施設の整備拡充などを進めます。そのため10年、15
いますが、
その1回は大学での学生生活であり、
もう1回はすべての仕事
年先を見据えた中長期構想というヴィジョンをただいま作成しつつありま
を終えた後の年金生活の時間であります。
しかし、
この2つの時間には
す。
このヴィジョンを基に私たちはとるべき施策を進め、
日本の大学の中
大きな差があります。
まず皆さんには若さがあり、体力があり、気力があり、
でもトップグループの大学になれるよう、
また世界の大学の中でも存在が
何よりも将来への夢があります。この自己管理ができる時間をどのよう
認められるような大学になるべく努力をしようとしているところであります。
に過ごすのかは皆さんの今後に大変大きな影響があると思われます。
こ
このために教職員一丸となって今後とも努力いたします。その際、在学
のことを自覚して過ごしていただきたいと思います。これまでの生活では
中の皆さんや卒業生たちも大きな役割を担っていることは言うまでもあり
学校から提供されるプログラムの中での行動であったでしょう、大学卒
ません。皆さんは本学学生として強い誇りを持ってこれからも行動してい
業後は会社などから縛られた就業時間の中で行動することになります。
ただきたいと思います。
一方、大学時代は自分自身で時間の使い方をコントロールでき、
自由な
本日はご父母の方々にも大勢列席していただいております。雨の中、
過ごし方ができる時間であります。是非皆さんはこの学生時代の時間を
大変ありがとうございます。皆さんのご子息が本学へ入学されたことは、
どのように使えばより有効かを自身でよく考えて行動していただきたいと
すばらしい選択であったと思います。
この選択がご父母の皆様にも心底
思います。
同時にこの4年間は楽しく過ごしていただきたいと思います。勉強す
るだけでなく、体育活動であったり、文化活動であったり、
あるいはボラン
ティア活動等にも参加して、
その中で今後の進むべき道を見つけ、趣味
を見出し、多くの友人を作っていただきたいと思います。
昨今の日本は大きな苦難の時期にあると言ってよいと思います。我
からそのように実感していただけるよう私たち教職員も大きな努力して参
りますので、
これからも本学へのご支援、
ご理解をよろしくお願いいたし
ます。
本日が新しい門出となりますが、
これからの本学での生活が楽しく有
意義であること、
そして皆さんが新しい日本の牽引車になることを期待し
て平成25年度東京都市大学入学式の祝辞とさせていただきます。
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
19
学事通信
大学院
入学式式辞
学長
中村英夫
学生産技術研究所とは緊密な研究交流を進めております。
この生産技
術研究所は我が国の最高レベルの大学研究所であり、水準の高い教
育・研究を行っていますが、
ここと本学は共同研究や人的交流を進めて
東京都市大学教職員一同を代表しまして本学大学院工学研究科、
おります。皆さんもこのような共同研究に参加をする機会があるかと思い
環境情報学研究科へ入学された284名の皆さんに心から歓迎の意を
ます。
また、原子力専攻のみではありますが、早稲田大学とも原子力共
表したいと思います。皆さんが大学院進学を選択されたのは大変賢明な
同大学院という形で提携しており、
この研究科で学んだ皆さんは東京都
選択であったと思います。近年の科学技術の進展と社会の急激な変化
市大学と早稲田大学の2つの名前で出される学位記を得ることになりま
に伴い、私たちはより多くの知識を得ることを必要とするようになりました。
す。他にも様々な機関との交流機会を用意しておりますので、
この機会
そのため大学4年間では専門知識を吸収するためには十分とはいえなく
を利用し、皆さんはさらに見聞を広げ、多くの経験を重ね、人脈を広げて
なっております。
したがって、
これからの修士課程2年間で新たに得る高
いただきたいと思います。
度な知識や経験は皆さんが社会の中核的に活躍をするために大変重
要なものとなることでしょう。
大学院での研究は今後の社会にとっても大きな貢献を成し得るも
のであり、
それを目論んで教員も有効な研究開発に励んでいるのです。
大学院では研究の方法や発表の仕方、指導教員をはじめとする人々
皆さんも教員と一緒に研究する中で、社会の発展に実際に寄与する
や同僚学生との親密な接触、学外での見学、研修や学会参加など様々
仕事を成しとげて行くことが大いにあり得るので、高い目標を持って研
な貴重な経験を積みますが、
それらを大事にしていただきたいと思います。
究に励んでいただきたいと思います。研究を進める研究室には学部の
我が国では長年、大学院での教育や研究を社会が十分に評価してき
後輩学生も大勢いるでしょう。ぜひ、後輩の指導も積極的にお願いい
たとは言えませんでした。
しかし、近年ようやくその価値や必要性を企業な
ども認識し、大学院卒業生を率先して採用し、入社後においても院卒者
たします。
本学ではもう一つ高いレベルの大学を目指し、中長期構想という構想
の活躍する場を広げ、
より高度な仕事が与えられるようになってきました。
を作成しております。今後、10年後、20年後に本学が我が国の中でトッ
また、学歴にふさわしい待遇がなされてきて、従来以上に大学院での経
プクラスの大学になるよう、
そして世界の中でもその存在が認められるよ
験を卒業後の人生に活かせる時代になりつつあると思います。
うな大学を目指して、組織、制度、教育方法、施設等の改善策をまとめ
大学院では研究する、
すなわち新たな原理・現象や方法を見出す試
つつあります。教職員一同もその方向へ向けて精一杯の努力をいたすこ
みに参画することになります。そこでは創造する喜びに触れることにもな
とになりますが、皆さんも構想の策定で実現に際して力を発揮していただ
るでしょう。
また、
そうした中で知識やスキルを増し、経験を重ね、人脈をも
き、
この取組に寄与していただきたいと思います。本学の大学院制度は
広げることになり、
このことは皆さんの将来にとって大きな成果に繋がる
まだまだ至らないところが多いのですが、
その問題についても教員等を通
ことでしょう。
じて意見を伝えていただけたらと思います。皆さんと一緒により良い大学
近年、
日本では大学への進学者は大変多くなり、皆さんの世代120~
130万人のうち、約50%が大学に進みますが、
さらに大学院に進学する
人となると今年で約7万人、
すなわち全体の6%程度とまだまだ少数であ
り、皆さんは社会の中で比較的少人数の高学歴な人になるのです。こ
にしたいし、
このような中で、皆さんが豊かな大学院生活を過ごし立派な
キャリアを築いていただけたらと思います。
皆さんの大学院生活が稔りの多いものであることを祈り、入学式の祝
辞とさせていただきます。
のことは皆さんにとって優位な点になるでしょう。
しかし、
これからはその
がって学歴にふさわしい研究、経験を積んでほしいと思います。そのこと
学 部
ような学歴だけで過ごせる程、優しい社会ではないことは確かです。
した
入学式式辞 五島育英会理事長
安達 功
が将来にきっと役立つことになるでしょう。
また、学部時代にやり残した
勉強や研究を大学院で進めていただきたいと思います。合わせて、
この
機会に英語の力も磨いてほしいと思います。今後は無条件に英語力が
要求される世の中になります。かつては日本と同じく、英語を苦手としてい
ございます。
大学入試という難関を乗り越え、
め
た他国はみな英語力を伸ばしてきました。本学も英語の講義時間を設け、
でたく本日の栄冠を勝ち取られた、皆
また論文発表においても英語が要求されることになるので、
この機会に
さんを心から歓迎いたします。
不得意な英語も勉強していただきたいと思います。
又、本日ご参列のご家族、関係者
また、研究発表等はもちろん、旅行でもよいので海外へ出て行って
の皆々様におかれましても、
お喜びの
ほしいと思います。そこで、
日本とは違う世界を多く見たり、感じたりして、
ことと、謹んでお祝い申し上げます。
様々なことを学んでほしいと思います。
その際、皆さんが学会等での研究
私ども学校法人五島育英会は、東
発表あるいは研修旅行で外国へ行く際の旅費を貸付ける制度もありま
急グループの創設者である五島慶太初代理事長によって設立され、現
すので、
それを利用することもしてください。
これは将来、皆さんが仕事に
在は、大学から幼稚園までの8つの学校により東京都市大学グループを
就き、給与を得られるようになってから返済していただければ良いのです。
形成し、在籍者は約一万二千人をかぞえる法人です。
本学は、
いろいろな学術機関との交流も進めており、例えば、東京大
20
新入生の皆さん、
ご入学おめでとう
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
ここで、五島育英会の創設者である五島慶太翁の人となりや、教育
に賭ける想いを紹介させていただきます。
だけでなく、常に社会全体を俯瞰して、様々な側面から課題の本質を見
苦学力行の士であり、立志伝中の人物でありました。信州松本の出
いだせるように、
そして、他の幅広い素養や周辺知識を教養として吸収
身で、小学校の代用教員を経て、東京高等師範を卒業、英語教師の後、
し、多元的に判断する能力を身に付けてください。併せて、現代のグロー
東京帝国大学に入学、
その後、農務商工省の官史、
そして実業界に転
バル社会が要請する、国際性、多様性を是非とも養っていただきたい。
身しました。今でいうM&A、企業買収や合併を重ね鉄道王と称せられ、
それは、単に外国語の能力だけではなく、
自国の文化を正しく理解した
戦時下では東急・小田急・京王・京急の4社を統合し、大東急を組成、運
うえで、
自分の考えを国際社会で主張できる積極性や自主性を備えるこ
輸通信大臣に就任した傑物でした。戦後は持ち前の旺盛な事業意欲に
とだと考えます。いろいろと申し上げましたが、
これらのことは、学問とは別
より、事業の多角化を進め、東急グループを築き上げました。
に、将来皆さんを支えてくれるものであります。
人は翁を
「事業の鬼」
と呼び、恐れるとともに尊敬をしていました。慶
皆さんが社会の中核としてご活躍されることは、本学関係者全てが
太翁の哲学は、金儲けという観点だけで仕事をしてはならず、後世の
願うところです。夢の実現に向けて、本日、
その第一歩を踏み出しました。
人々を幸せにする、世の中に役立つ事業を目指しました。
教職員一同、全力で支援・応援してまいります。健康には、十分注意され
ひとつの企業という枠にとどまることなく、志の高い、気宇壮大な事
業構想に基づき、①旅客に便利な鉄道網の提供、
( 新線建設や最近
話題となった)三月十六日の東横線との5社乗入、相直。②(民間企業
て、充実した楽しい学生生活を送られますことを心からお祈りいたしまし
て、私の祝辞といたします。
本日は、誠におめでとうございます。
では類を見ない)多摩田園都市の建設(現在60万人の都市に成長)。
駅周辺の再開発に続く街づくりと、
その想いが連綿と現在まで伝承さ
大学院
③(プラネタリウムのあった)東急文化会館から渋谷ヒカリエへ、
そして
入学式式辞 五島育英会理事長
安達 功
れています。
もうひとつの大きな想いが「事業は人なり」
という言葉に集約されてい
ます。人に対する優しさ、温かさをもって接し、人を大事に、人づくりの大
切さをとなえました。晩年は、教育事業に心血を注ぎ、五島育英会設立
に結実したのです。
本学は、本年で創立八十四年を迎える長い歴史と伝統を築き、
「持
続可能な社会発展をもたらすための人材育成と学術研究」
を理念とし
て掲げております。皆さんには、単に知識やスキルの修得だけでなく、優
皆さん、東京都市大学大学院へのご入学、誠におめでとう、心から歓
迎いたします。
本学の学部から、他大学から、一度社会に出られてから、
あるいは修
士課程を終えられてから入学された方、様々でございますが、皆さんすべ
てが再び新たな志をもって、東京都市大学グループの最高学府で学ぶ
ことを決意されました。
そして、将来への様々な想いを抱いて、今ここにおられることと思います。
れた感性と品性を備え、未来志向で社会に貢献できる人間に成長して
その想いこそが最も大切な志であり、
これから始まる大学院生活だけで
いただきたいと存じます。皆さんは、将来の夢を心に描きながら、今この
なく、将来にわたって大切にしていただきたいと思います。
席に座っていることと思います。四年間の学生生活は、時間を自己管理
本学大学院は、
「 工学並びに環境情報学に関する学術の理論及び
することが大切です。何事にも積極的に行動し、時間を最大限有効に
応用を教授研究し、
その深奥をきわめて文化の進展に寄与することを目
使うのも、逆に、毎日を怠けて過ごすのも自分次第なのです。
的とする。」
と学則で定めています。つまり、皆さんそれぞれが選択された
人生において、
この最も貴重な時期をどう過ごすかで将来が左右され
学問領域において、深い知識を得るとともに、高度な研究を進めて、社
ます。皆さんはこれまで一生懸命勉強してきたことでしょう。是非その習
会の持続的発展にいかに貢献できるかということを念頭において、勉
慣を入学後も持ち続けてください。大学はいかに生きるかを学ぶ場である
学・研究に励んで下さい。
と考えます。自身の身の回りに起こる出来事をすべて勉強と心得て、広
い視野に立って社会性を磨いて下さい。
そして大学は、同じ志しを持つ者が切磋琢磨して、
お互いを高め合い、
現代は、将来予測が困難な時代です。これからは、
自分の強みとして
の独自性や専門性を持ちながら、
それと同時に、急激な変化にも対応で
きる柔軟性を併せ持つことが必要な時代です。是非ご自身の学問領域
磨く場所でもあります。是非たくさんの良き友人を得て、社会事象、人生
のみならず、常に社会の様々な事象に強い関心を持ち、大局を見極める
観等あらゆることについて大いに議論を戦わせ、又、多くの書籍を読んで
視野を持っていただきたいと思います。更に、増々進展するグローバル社
如何に生きるかを学んで下さい。
さて、世界は今、様々な困難な状況に直面しており、皆さんの中には、
将来に強い不安を抱いている方もおられるかとも思います。
しかし、前向
会において、皆さんの勉学・研究は、国際的スケールの中で、高いレベル
を目指すものでなければなりません。
本学大学院において、皆さんが、社会のリーダーとして必要とされる知
きに捉えれば、様々なやりがいと可能性に満ちた時代を生きていると言
識や考え方を培い、又、世界で活躍する際に必要となる語学力、
リテラ
えます。そして、先行きの不安な時代であるほど、社会は一層、高度な専
シー、企画力、発信力など、
しなやかで豊かな人間力を身につける必要が
門的知識と優れた応用能力を持った人物を求めます。
あります。
つまり、皆さんがこれからの大学生活で、
どれほど優れた能力を身に付
け、人として成長したかということが問われるのです。
皆さんは、学問分野の基礎と応用にかかる知識や技術を身に付ける
そして主体的に課題に取り組み、理論に即した体系的・学術的な手
法で問題の解決に努め、学術の研究並びに文化の発展に寄与すると
いう決意で、大学院生活を送っていただきたいと思います。
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
21
学事通信
今、時代は大きな転換期を迎えています。本日、本学大学院に入学し
さて、新入生の皆さんは、
これから学生時代の総纏め、
そして社会人
た皆さんが、存分に力を発揮し、
パイオニア、
リーダーとして活躍されるこ
に向けての準備の期間を迎えることになります。そんな大事な期間を迎
とが、
日本の、
そして世界の未来につながります。皆さんには、世界に通
える皆さんに、私から送らせて戴きたい言葉があります。
それは
「本質を見
用する研究を是非成し遂げ、海外で活躍し、出来れば博士号の取得を
極める」
です。結果的に間違った行動をしないためにも、
とても大切なこ
目指していただきたい。
とだと考えていますし、社会に出てから自分の強みにできる言葉だと信じ
ています。
しかし、
この「本質を見極める」はよく耳にする言葉ではありま
皆さんのご健闘を期待いたします。
最後になりますが、皆さんが健康に恵まれ、充実した実り多き学生生
すが、具体的にどうしたらよいか、
よくわからないというのが実感だと思い
活を送られることを心からお祈りいたしまして、私のお祝いの言葉といた
ます。私も昔はそうでしたが、
これまでの私の経験から導き出した4つのこ
します。
とがあります。
これから、
その4つのことを説明しますので、
ぜひその4つの
ことが、
これからの大学生活の中でできるように試してみてください。
本日は誠におめでとうございます。
一つ目は、
「 最終形をイメージする」です。今やっていること、
あるいは
学 部
入学式式辞
東京都市大学後援会長
中川 高広
今やろうとしていることが、最終的にはどんなところに向かっているのか、
言い換えるならば「ゴール」
を考えることです。
「ゴール」
が一旦イメージで
きれば、今していることをそのまま続けていいのか、変えなければいけない
新入生の皆さん、入学おめでとうご
二つ目は、
「シンプルに考える」
です。最終形がイメージできたら、
そこま
者の皆様、お子様のご入学おめでと
でどうやるのがいいのか、
とにかくシンプルに考えることです。余計なこと
うございます。後援会を代表して、皆さ
は排除し、
とにかくシンプルに考えることです。いろいろな条件や影響は、
んの入学を心から歓迎します。
シンプルな考えが纏まった後に、
そのことを考慮しても最終形に近づける
本学も東京都市大学と名称を変え
かで判断すればよいことです。
て今年で5年目を迎えます。それまで
三つ目は、
「疑問に思う」
です。何故、
そうするのか。物事には必ず目的
の武蔵工業大学の歴史と文化を引
があります。
「何故?」
「 何故?」
をいつも繰り返していれば、
目的を見失う
き継ぎながら、皆さんの先輩がこの4
ことなく、
イメージした最終形に近づくことができます。
年間で新たな歴史と文化を積み重ねてきました。
その新たな文化と歴史
を築いた東京都市大学の一期生としての先輩達はこの春卒業していき
四つ目は、
「 興味を持つ」
です。これは、
自分の持っている
「引き出し」
を増やすと言い換えても良いでしょう。引き出しが増えれば、急な状況変
ましたが、
それと入れ替わりに入学された皆さんには、
この東京都市大学
化が起きても、最終形に近づくための手段がそれだけ増えるということに
にさらなる文化と歴史を積み重ねてくれることを期待しています。
なります。
そんな皆さんのために、東京都市大学後援会は、大学の教育方針に
この「最終形をイメージする」、
「シンプルに考える」、
「 疑問に思う」、
則り、大学と保護者との連携を密にして、学生生活の向上を助けること、
「興味を持つ」
は、
それぞれ関連していますので、
これらのことを考え行動
また大学を後援してその発展に寄与することを活動の目的としています。
していれば、
自ずと
「本質を見極める」訓練ができます。本質を見極める
主な活動としては、大学の正課外教育活動に対する援助、大学と保護
ことができれば、
これからの皆さんの人生の中で必ずや「自分の強み」に
者との連絡会、会員相互の親睦があります。新入生が研修行事として
できると思います。ぜひ、会得してください。
参加する、
フレッシャーズキャンプへの援助も活動の一つです。今後もご
理解とご協力をお願いします。
また、後援会の活動をよりよくするために
ご意見がございましたらお寄せ下さい。
22
のかが見えてきます。
ざいます。また、
ご両親をはじめ保護
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
以上のことを参考にしながら、
これからの大学生活で学び、考え、行動
して、
そして楽しんでください。
本日は誠におめでとうございます。
平 成 2 4年度 学位記授与
平成24年度の大学院学位授与式が、3月19日
(火)
午前9時30分より、学部学位授与式が午前10時45分より、大学院修
了者、学部卒業者、来賓、教職員、保護者の出席のもと、世田谷キャンパスにおいて、
それぞれ挙行されました。
式では、博士後期課程修了者、博士前期課程修了者、工学部、知識工学部、環境情報学部、都市生活学部、人間科学部
卒業者に学位記が授与され、
引き続き、学術優秀賞ならびに理事長賞等が授与されました。
その後、中村英夫学長から式辞、学校法人五島育英会 安達功理事長から挨拶があり、来賓から祝辞を賜りました。
学 部
学位授与式式辞
学長
中村英夫
特技をつくることになります。
3つめは、職場や社会で積極的に発言していただきたいことです。
これま
で皆さんの学内での発言は決して多いものではなかったように私は感じてお
東京都市大学工学部、知識工学部、環境情報学部、都市生活学部、人
ります。発言することは自分の存在を集団の中で認識させるだけでなく、
自
間科学部、計1,667名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。本学
身の行動を律することにもつながります。十分な知識を持って良心に恥じぬ
での学生生活で豊かな知識、
親しい友人、
そして多くの思い出を持って卒業
内容を勇気を持って発言していただきたいと思います。
されることと思います。
また、
ご父母の皆様に心よりお祝い申し上げます。永
年にわたる物心両面でのご支援に感謝いたします。 また、海外で働くこと、生活することを嫌わないでいただきたいと思います。
先般のアルジェリアでの悲劇的な事件は皆さんにこのようなことを言うのを
皆さんはこれまで22年以上もの長い間、親の庇護の下に育ってこられま
私に少々ためらわせますが、皆さんの将来を考えれば、多少のリスクはあって
した。
これは生徒・学生の立場であり、社会の荒波から守られた状態の中で
も国外へ出ることはそのリスクよりもはるかに多くの得るものがあると思いま
ありました。今後は独立した個人として、
自己の判断に基いた責任を持った
す。今まで以上に企業の海外展開は今後も進むと思いますし、
それにも増し
行動が要求されることになります。永年、他からの教育を受けるという受動
て外国での仕事や生活の体験は皆さんを一段と飛躍させ、人生を豊かなも
的な立場でありましたが、今後は、知識・技術を自ら求め、
それを自ら使う能動
のにしてくれることでしょう。野球やサッカー、音楽などの分野で活躍する日
的な立場になるのであります。
本の若者を見習っていただきたいと思います。外国で生活するにおいては
我が国はこの20年、経済的・社会的にも停滞状態であり、世界の発展
から取り残されているという思いを持つ向きも多いのであります。
しかし、戦
外国語が必要になりますが、外国語はそれを必要とする機会があり、必要な
訓練をすれば克服できるものであります。
後の危機からの回復と大発展、
これは国民の知恵と努力、互助と協調の
ここにも海外からの留学生が何人もおられますが、皆さんが日本での経
精神によるものでありました。
その後、社会は豊かさと自由を獲得し、国民は
験、
そして日本の良いこと悪いことを母国の皆さんに正しく伝えていただき、
生活を楽しむようになりました。
しかし、一方で甘え、怠惰、
自己主張などが横
今後とも母国と日本の架け橋に是非ともなってほしいと思います。
行し、
その結果、社会は活力を失くし、
自信を喪失しつつあるのです。
さらに、
卒業後、友人など他の人の仕事や立場が羨ましく思えることがあります。
2011年3月の大災害と大事故は国民生活に大打撃を与え、
日本の技術に
しかし、隣の庭の芝は青く美しく見えるものです。自身の始めた仕事や入社
も疑問視が投げかけられるようになりました。しかし国民の冷静な対処、規
した会社を我慢強く続けることは成功につながるのです。
律正しい行動、献身的な事故対応、
ボランティアの活動等々は世界からも
多くの皆さんにとって大学生活は今日で終わりであります。ただ、
ここまで
評価されました。我が国民にはまだこのような素晴らしい資質が残されてい
の年月は人生の1/4、残りは3/4もあり、
これからが勝負であります。ぜひ、
るのです。我が国は過酷な自然環境の中にあり、石油や鉱物などの天然資
今後も頑張ってそれぞれの道を歩んでいただきたいと思います。
源もありませんが、美しい自然があり、協調心に富み、知恵と勤勉さを持つ
卒業した後も困ったときには、本学の先生を訪ねて来てください。大学は
国民を持っているのです。
これらを駆使すれば環境、国土、経済、社会が安
いつまでも皆さんのふるさとであります。必要な場合は先輩にも頼り、
また一
定し持続可能な、
そして文化に満ちた質の高い社会をつくり、世界に誇れる
方、後輩の面倒もみてほしいと思います。皆さんは東京都市大学の一期生
国になり得るのです。
になります。本日の学位授与式をもって東京都市大学への進化の第一段
日本の若者、特に本学で学んだ皆さんは、
ここで得た知識と技術を活用
は完成であると私は思っています。引き続き、私たち教職員も努力しますが、
して、勤勉に前向きに活動し、現状を打開して先進的な社会づくりに励んで
何よりも都市大卒業生の活躍が今後の大学の評価をつくることになります。
いただきたいと心から願っております。
そして品格と活力をもって恰好良い人
皆さんは是非、
そのことを自覚していただきたいと思いますし、
また、大学の今
生を歩んでいただきたいと思います。
後にも関心を持っていただきたいと思います。
ここで2、
3具体的なアドバイスを伝えたいと思います。
1つは、国内外の
社会の動向に関心を持っていただきたいことです。社会の変化を知ること
最後になりましたが、皆さんのこれからの人生が幸多いものであることを
お祈りいたしまして、私のお祝いの言葉とさせていただきます。
は仕事の遂行上、家庭を築く上で極めて必要であります。学生時代は社会
人となる皆さんに対しては、社会の変化の影響は激しく直接的なものとなり
ます。為替や株価の変化などには今までは皆さんの関心は低かったかと思
大学院
の変化の影響は緩やかであり、間接的なものでありましたが、
これから社会
学位授与式式辞
学長
中村英夫
いますが、今後の仕事ではこのような経済状況を始め、社会の様々な動き
が生活に直接関係してくるのです。
2つめは、継続的に努力していただきたいことです。仕事でも趣味におい
東京都市大学工学研究科、環境情報学研究科をこの度修了される
310名の皆さんおめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。本学の
ても継続した努力は皆さんの今後に支配的に影響することでしょう。1日1
大学院で新しい知識、研究経験、
さらに研究仲間を多く得て、
また楽しい思
単語、1日30分のランニング、毎日、新聞を読むなどの習慣はいつしか苦労
い出を持って卒業されて行かれることをとても喜ばしく思います。
ではなくなります。このような継続した努力は蓄積を生み、他人の持たない
またこの度、工学博士号を取得された皆さんに心よりお祝い申し上げます。
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
23
学事通信
この学位にふさわしい活動をされて、大きな成功を納められることを願ってお
めた仕事を簡単に変えないで続けていただきたいと思います。私も経験があ
ります。
りますが、友人など他の人の仕事が羨ましく思える時があります。
しかし、隣
今、
この場におられる大半の皆さんの年齢は24~25歳であるかと思いま
す。皆さんの年齢層の我が国の人口は、約130万人でありますが、
この中
で修士課程を修了されるのは約7、8万人、
したがって同年齢の人口の約
の庭の芝は青く美しく見えるのです。始めた仕事や会社を我慢強く続けるこ
とは大変大事なことであります。
皆さんの年齢はまだ人生の1/4、
マラソンではまだ十数Km程の地点で、
6%になります。近年、我が国の大学進学率は高くなっており、高学歴化が
勝負はこれからであり、
ゴールはまだまだ先です。今後の長い人生にこれから
進んでいると言われますが、
そのような中でも6%にしかならない修士の皆さ
先も気を抜かずに頑張っていただきたいと思います。
んの学歴は現在の社会の中でもエリート層と言ってよいと思います。
このこ
大学院を卒業される皆さんにとって教わるという受動的な学業生活は今
とを誇りにして社会に出て行ってほしいと思います。
ただ、修士や博士といっ
日までとなります。
これからは社会の中で能動的に行動することを心がけて
た学歴だけで良い人生が送れる訳ではありません。大学院での経験を生か
いただきたいと思います。
して、
さらに努力を続け社会に貢献していただきたいと思います。
社会に出るとまだまだ判らないこと、出来ないことを尋ねられることも多い
卒業後、困ったことがあれば本学を訪ね先生方へ相談をしていただきた
いと思います。必要な時は研究室の先輩を頼ることも良いかと思いますし、
と思います。
しかし、
その際、即座に知らない、出来ないと言わないでいただ
また時には後輩の面倒もみていただきたいと思います。大学はいつまでも皆
きたいと思います。
そのような時には、家に帰って調べたり、場合によっては
さんのふるさとでもあります。
先生に聞いた後、必要な返答をすることです。
そのような文献などの調査能
東京都市大学と名称を変更し4年目となります。幸いにして本学は順調
力、
あるいは尋ねられる人脈が大学院卒の皆さんにはあると思います。
これ
によい方向に進んでおります。今後も本学が良い評価を得るためには教職
らをフルに活用していただきたいと思います。私はいかなる組織においても
員の責任もありますが、皆さん卒業生の活躍も大いに影響を持ちます。本
リーダーになる要件は3つあると思います。
まず1つは知識、
2つ目は良心、
そ
学教職員も努力いたしますが、皆さんも各界で大いに活躍していただき、
ま
して3つ目は度胸であると思います。良心や度胸は人のものを借りることは
た同時に本学の今後に関心を持っていただきたいと願っております。
出来ないので自分で持つしかないのですが、
1つ目の知識は借りてくること
ができるのです。大学院卒の皆さんは文献や人脈など知識を借りる方法を
本日の大学院修了に際しまして、皆さんの今後の人生が幸多いものであ
ることを祈って、私のお祝いの言葉とさせていただきます。
多く習得しております。質問や要求に逃げずにいろいろな方法で、知識を補
ここで具体的なアドバイスを2、
3したいと思います。
1つは国内外の社会
の動向に関心を持つことです。社会の変化を知ることは仕事の遂行上、家
庭を築く上で大変必要であります。
これまでの学生時代は社会の変化の影
学位授与式式辞
五島育英会理事長
安達 功
響は緩やかで間接的なものであったと言えるでしょう。
しかし、社会に出ると社
本日ここに学位の称号を得られた皆さん、
ご卒業誠におめでとうございます。
会の変化は激しく直接的に皆さんに影響します。例えば、近頃、円安だ株高
そして、
ご臨席の保護者の皆々様に心よりお祝い申し上げますとともに、
だと言われます。現在の皆さんにはあまり関係のないことに思われるでしょう
これまでのご理解・ご支援に対し深く感謝いたしたいと存じます。又、中村学
が、今後は大変身近に影響があると思います。政治や世界の動きがこれか
長をはじめ教育指導等に当たられた教職員の方々に心から敬意を表する
らの皆さんの仕事や生活に直接影響することを認識してほしいと思います。
次第でございます。
次は、継続的に努力するということです。
どんな事でも結構ですが、仕事
皆さんが、本日の学位授与式を迎えるまでは、
ご両親をはじめ、多くの人々
でも趣味においても、継続した努力は皆さんの今後に役に立つでしょう。例
の支えによって実現したものです。お世話になった方々への感謝の気持ち
えば、1日英単語を1つ覚えるとすると1年では365、10年では3650の言
を忘れないようにして下さい。
葉が新たに覚えられることになります。1日30分のランニング、毎日新聞を読
社会に出る方、
あるいは更に進学する方と様々ですが、本学で学び、修得
むなど、
どれも習慣となればいつしか苦労でなくなります。継続は蓄積を生み、
した様々な学問、知識の集大成を遺憾なく発揮し、視野を大きく広く世界に向
他人の持たない特技をつくることになるのです。
け、社会に貢献する人間となり、多くの人々から信頼されるよう努力して下さい。
最後は、積極的に発言してほしいことです。日本人は往々にしてあまり人
本学は、四年前、創立から八十年の歴史と伝統を礎に、名称を
「東京都
前で発言することをしたがらないと言われます。職場や社会でしっかり発言す
市大学」
と改め、皆さんとともに新たなスタートを切り、
ともに成長してまいり
ることは皆さんの存在を集団の中で認識させるだけでなく、
自らの行動を律
ました。改めて紹介しますが、
「 東京都市大学」の名称には、
「 都市文化の
することにもなります。
この時、先ほど申し上げたように十分な知識をもって、
象徴ともいえる東京に学びのステージ」
があり、
そして
「都市とは、未知の世
良心に恥じぬ内容を度胸をもって発言していただきたいと思います。
界、
未来へ向かって挑戦するための、
多様性と可能性に満ちた空間である」
それから、
皆さんに海外で働くこと、
生活することを嫌うなと言いたいのであ
という意味が込められています。
その未来志向こそが、東京都市大学グルー
ります。先般のアルジェリアの悲劇的な事件はこのようなことを皆さんに言う
プ共通の価値観です。校名に込めた想いや価値観を胸に、本学の卒業生
のを私にためらわせるのですが、
しかし皆さんの将来のことを考えれば多少
であることに自信と誇りを持って、
それぞれが選んだ道へ、新しい第一歩を踏
のリスクはあっても国外へ出ることをためらうなと言いたいのです。日本社会
み出していただきたいと祈念しています。
のグローバル化、企業の海外展開は今後も一層進むと思いますし、外国で
日本は今、政治、経済、社会、教育等、
どの分野でも課題が山積していま
の仕事や生活の体験は皆さんを一段と飛躍させ、人生を豊かなものにする
す。特に、少子高齢化による人口構造の変化は、我が国の基盤を揺るがす
のです。
その結果、海外での活動のリスクよりもはるかに大きな得るものをも
問題となっています。二年前に起きた震災の復興にも、
まだ相当の時間が
たらすと私は思います。野球やサッカー、音楽などのいろいろな分野で日本
必要となります。
の若者たちが活躍しております。皆さんも負けないように活躍していただきた
一方、世界に目を向けると、技術や情報の革新によるボーダレス化が一
いと思います。外国語が不得意の方もおられると思います。
しかし、
その機会
層進展しています。地球温暖化に代表される環境問題をはじめ、資源の枯
があり、訓練をすれば語学の問題は克服できると思います。
本日、海外からの留学生も何人もいらっしゃいます。慣れない日本での大
渇、又、財政危機問題等、地球や国を越えた規模での持続可能性が問わ
れているのです。
学院の生活では大変なこともあったかと思います。指導教員や友人、
そして
このような中、皆さんの多くは、社会人として新しいスタートを切ります。日
母国の家族の多くの支援もあったと思います。日本での経験や日本の良い
本も世界も、今まで多くの困難を経験してきました。
その中で、人間は学習し、
こと悪いことを母国の皆さんに伝えていただきたいと思いますし、
日本と皆さ
考え、行動して困難を克服、進歩してきました。前向きに捉えれば、今私達は、
んの母国の架け橋になってほしいと願っております。
様々なやりがいと可能性に満ちた時代を生きているということだと思います。
これから皆さんは社会に出て、
それぞれの仕事に就くことと思いますが、始
24
学 部
い対応する能力を持っていることが皆さんの強みであると思います。
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
そして、
その可能性を現実のものとする力は、皆さんの中にあると確信して
います。社会は激しく変化し、将来予測が困難な時代になっています。又グ
ダーとなり、社会の持続的発展に貢献できる人物となって下さい。
ローバル化が一層進展し、価値観や文化の多様化が進んでいます。
そこで
皆さんには無限の可能性があります。
それぞれが思い描く夢に翼を広げ
必要とされるのは、変化の状況を正しく理解し、課題を発見・解決する能力
て、世界を舞台に羽ばたき、雄飛することを望みます。皆さんが進む道は、決
であり、他者の価値観や文化の違いを理解・尊重するとともに、
自分の考え
して楽な道ばかりではありません。様々な困難にぶつかり、悩みを抱える時も
を理解してもらうことのできる能力です。本学で培ったこれらの能力を社会で
あるでしょう。
そんなときは、
どうか本学に戻って来て、羽を休めてください。
存分に発揮してもらいたいと思います。
本学は皆さんが帰る巣
(家・ホーム)
として、温かくお迎えいたします。東京
私ども学校法人五島育英会の初代理事長である五島慶太翁も、激動
の時代を生き抜いた方です。いかなる逆境も不屈の精神で乗り越え、夢を
次々に実現しました。
都市大学は、
なによりもそのような大学でありたいと考えています。皆さんの
活躍が、本学の存在意義そのものになるのです。
本日、学位の称号を得られた皆さん一人ひとりが、本学で修得された様々
人は、鉄道王にして東急グループの祖・文化人・風流人にして教育者と
な成果をもとに、持てる力のすべてを活かして、新しい時代を切り開く原動力
表現しました。特に教育事業では、国家的な人材育成を目指し、本学の礎を
となり、
日本の、
そして世界のリーダーとしてご活躍されることを心から期待し
築かれました。
てやみません。
最後に、皆さんに、五島慶太翁の言葉を贈ります。
皆様の前途を心から祝福し、
お祝いの挨拶といたします。
それは、
「私の人生観」
と題された、若い人に向けた教えです。
「人の成功
本日は誠におめでとうございます。
と失敗の分かれ目は、第一に健康である。次には、
「 熱」
と
「誠」
(つまり
「情
あると考えます。
「健康であること」、
「 何事にも情熱をもって臨み、誠実であ
学 部
熱」
と
「誠実」)
である。体力があって情熱と誠実さがあるならば必ず成功す
る。」
と述べられています。私は、
この教えは、
いつの時代にも通じる教訓で
学位授与式式辞
東京都市大学校友会会長
松下 正勝
ること」
を忘れないでください。
本日、学位の称号を得られた皆さん一人ひとりが、本学で修得された様々
只今、
ご紹介賜りました東京都市大
な成果をもとに、持てる力のすべてを活かして、新しい時代を切り開く原動力
学校友会・会長の松下でございます。
となり、社会に貢献すべくリーダーとしてご活躍されることを心から期待して
皆様には春爛漫この佳き日にご卒業
やみません。
されまして、誠におめでとうございます。
皆様の前途を心から祝福し、
お祝いの挨拶といたします。
ご父母の方々にも心よりお祝いを申
本日は誠におめでとうございます。
し上げます。
皆様は、
4年前東京都市大学に名
大学院
称が変更され入学した最初の卒業生と
学位授与式式辞
五島育英会理事長
なります。
安達 功
本日、
ここに東京都市大学、大学院の修士並びに博士の学位授与式に
臨まれている皆さんに、心よりお祝いを申し上げます。
これまで武蔵工業大学の同窓会で
ある武蔵工業会と、東横女子短期大
学の同窓会である美砂会とは、
それぞれ別々に活動してきましたが、
この度、
統合して東京都市大学校友会として発足することになりました。
そして、保護者の皆々様のこれまでの長い間のご支援、
ご協力に対し、深
今後、皆様は東京都市大学校友会に新規会員として入会して頂きます。
く感謝いたします。又、中村学長をはじめ、情熱をもって教育指導等に当た
東京都市大学一期生として20年、
30年、
40年と新しい伝統を築き上げて下さい。
られた教職員の方々に心から敬意を表する次第です。
全国には皆様の仲間である武蔵工業大学・東横女子短期大学の卒業
皆さんは、本日晴れて修士や博士の学位を取得され、一人ひとりが、
それ
生が多数活躍しております。東京都市大学校友会は、海外支部を含む43
ぞれの想いを抱き、
これからの進むべき道に希望を膨らませておられることで
の地方支部、
25の職場支部があり、皆様を大歓迎いたします。
さらに、多く
しょう。本日の学位授与式にあたり、皆さんに期待することを三点ほどお話し
の仲間が海外でも活躍しています。皆様も是非、率先して海外勤務を希望
いたします。
して活躍して下さい。
まず第一点は、何事にも情熱をもって、積極的に取り組んでいくということ
さて、皆様ご存知の通り、昨年12月末に第2次安倍内閣が発足致しまし
です。多くの方は社会人として新たな一歩を踏み出されますが、
ただ漠然と
た。いわゆるアベノミクス
[①財政出動、②金融緩和、③成長戦略]
で多く
日常の仕事に追われるのではなく、仕事を自己実現の場として捉え、
これま
の国民も各企業も今迄停滞した経済等の閉塞感を払拭出来るのではない
でに修得した深い学識と卓越した能力を存分に発揮することを期待します。
かと期待しています。市場もこれに反応して円安・株高に転じて経済も上向
同時に、様々なことに疑問を持つということも重要です。現状に満足するこ
きになって参りました。又、各企業も団塊の世代が停年退職し、
リストラも一
となく、常に疑問を持ち、新しい視点で見直し、改革することにより進歩・成
段落して、社員が不足気味です。皆様が就職する役所・企業・学校等は新
長します。
入社員に即戦力として期待しています。
第二点は、
いかなる分野に進もうと、
その分野を究めるということです。皆
さんが、
これまで学んできたことは、学問や科学のほんの一端にしか過ぎま
皆様には各々個人の目標をしっかり立てて、次の3点に留意してお勤め
願います。
せん。これからの長い道のりを、更なる勉学に励み、仲間とのコミュニケー
1つ目は健康のバロメーターである
「元気」、
2つ目は失敗を恐れず仕事に
ションを通じ、切磋琢磨し、認識を深め、
その分野のエキスパートになり、第
挑戦する
「勇気」、
3つ目は仕事を継続する
「根気」の3つの気力を持ってご
一人者として認知されることが大切です。
活躍下さい。
第三点は、当然のこととして、
「社会への貢献」
を期待されていることを常
に意識していなければなりません。日本は大きな転換期を迎えており、急速
ところで、皆様が在学中の2年前、
3月11日に東日本大震災が発生し、
大津波による家屋の損壊・流出、
そして多くの犠牲者を出した出来事は一
な少子高齢化の進行、
グローバル化によるボーダーレス化、新興国の台頭
生忘れることが無いでしょう。
その時、
家族や財産を失ってもお互いを思いや
による競争力の激化、
そして、二年前に起きた東日本大震災からの一日も
り、助け合う被災者達、
そして緊急避難所の学校や公民館で整然と食事の
早い復興等と、極めて難しい課題を数多く抱えております。
日本が再び明る
順番待ちする人達は驚くべき忍耐力と自己規制、
そして他人への配慮する
い未来を切り拓くことができるのか、
そして世界の持続的な発展に寄与でき
姿が、全世界に映像で発信され、世界の多くの人々が感動致しました。
るのかは、若い皆さんの双肩にかかっています。激しく変化する社会の課題
日頃の家族との絆、会社の上司と部下との絆、
そして大学で学んだ同期
の本質を的確に捉え、
それぞれが選択された分野において信頼されるリー
と恩師との絆を大切にして、前述の「気力」
「 礼節」
を忘れずに、
これからの
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
25
学事通信
社会生活を明るく、楽しく過して頂きます様ご期待致します。
今後の皆様方のご健勝とご活躍をお祈り致しまして、簡単ではありますが
お祝いの式辞と致します。
■学部卒業者数[平成25年3月19日付]
本日はご卒業誠におめでとうございました。
大学院
来賓祝辞
経営システム工学科客員教授、米国弁護士
卒業者数・修了者数 ( )内は女子内数
工学部
服部 健一
54年前に私は武蔵工業大学の付
属高校に入りましたが、
その時は校舎
が二つしかなくて、今みたいに緑も全
くなかった。
しかし、
テニスコートが4面
あったことが、私の人生を変えたので
す。以来、私はテニスを主体とした人生
をずっと送って来まして、大学1年の時
には関東の工科系で2位、卒業後、関
東社会人3位で、通産省(現経産省)で
はずっとコーチをしていました。今でもテ
機械工学科
143(4)
機械システム工学科
102(4)
原子力安全工学科
38(0)
生体医工学科
48(5)
電気電子情報工学科/電気電子工学科
115(3)
電子通信工学科
1(0)
コンピュータ・メディア工学科
3(1)
建築学科
112(30)
都市工学科/都市基盤工学科
89(7)
エネルギー化学科/環境エネルギー工学科
76(7)
合 計
727(61)
知識工学部
情報科学科
90(11)
的財産弁護士の大会で世界チャンピオンなりました。おかげで世界のネット
情報ネットワーク工学科
57(2)
ワークが出来て、仕事にもそれなりに役に立っています。私は、
日本とアメリ
経営システム工学科/応用情報工学科
70(9)
カを往復して仕事をしていますが、両方の立場からものが見れるので毎日
自然科学科
29(8)
新鮮な驚きがあり、優位な点もあります。
どんな仕事をしているかといいます
合 計
ニスは現役でやっていまして、一応、知
246(30)
と、特許出願やライセンス、
それから訴訟という弁護士業がありますが、一番
多いのは鑑定です。鑑定というのは日本企業がアメリカでビジネスをするとき、
訴訟を如何に回避するか、
あるいは勝つための相談です。企業が製品を出
す前に相談に来たり、出した後でもその最善の対策をアドバイスします。日
本語でアメリカの特許侵害とか賠償を相談できるのは日本の企業にとって
非常なメリットになります。
クライアントは日本企業だけかというとそういうわけ
ではなくアメリカ企業もあります。日本でビジネスをするときに、
どのようにした
らよいか、
という相談です。アメリカの大学でも講演をしますが、
日本では企
業、大学のみならず、裁判所でも講演します。
このように、
日本人でバイリン
ガルで技術を知っていて、更に日米の社会、慣習を知って、
アメリカの弁護
士資格を持つと、非常に広い仕事ができます。今の日本人が知るべきことは、
日本の技術は世界にとって、
いまだにすごいということです。
その例を述べま
環境情報学部
環境情報学科
220(48)
情報メディア学科
216(59)
合 計
436(107)
都市生活学部
都市生活学科
161(60)
合 計
161(60)
人間科学部
すと、東横線の渋谷駅の地下鉄の接続工事はたった4時間の真夜中の作
児童学科
97(77)
業で完成させました。
そしてその後事故も不具合も生じていないようです。
こ
合 計
97(77)
れを成功させた事前の計画、準備、実行、作業協力は日本人でないとできな
いことであると世界中で評価されています。日本人の働く意欲や技術力は、
世界に行くと分かりますが日本にいると中々分からない。なぜなら日本人に
とってはそのくらいのことをするのは当たり前だからです。世界に行くと、皆さ
ん、必ず羽ばたけるチャンスがあるはずです。
なぜかというと、
日本の技術とい
うバックグラウンドがあるからです。
私は、
日本の技術行政のエキスパートとしてアメリカの法廷に出ることもあ
ります。
そうするとまず、Mr.Hattori, What did you do in Japan?と質問さ
■大学院修了者数[平成25年3月19日付]
工学研究科
博士後期課程
26(0)
0(0)
機械システム工学専攻
22(0)
1(0)
電気電子工学専攻
31(1)
1(0)
れます。当然、
I went to Musashi Institute of Technologyと答えます。今
生体医工学専攻
25(2)
1(0)
ではTokyo City Universityです。
そういう質疑を繰り返してから、陪審員は
情報工学専攻
40(4)
0(0)
私が技術や特許のプロとして、
あるいは私の鑑定がtrustworthy
(信頼でき
建築学専攻
53(8)
0(0)
る)
かどうか決めて評決します。アメリカの陪審員が日本人の私の証言で評
都市工学専攻/都市基盤工学専攻
16(2)
1(0)
決する。
こんなことは素晴らしいと思いませんか。
その基本は、私は技術に精
システム情報工学専攻
33(0)
1(0)
通し、
その上で日米弁理士、
米国弁護士の資格があることに起因しています。
エネルギー化学専攻/エネルギー量子工学専攻
20(2)
0(0)
12(0)
0(0)
278(19)
5(0)
本日、
ここにいる方は技術屋さんが多いと思います。皆さんは、
日本の技
術というバックグラウンドを持っているので、世界で活躍するチャンスが十分
あります。技術は世界の共通語であり、英語は所詮手段ですので、何とかな
るものです。
それは、皆さんの努力しだいです。
とにかく、皆さんの素晴らしい将来と、
これからのご活躍をお祈りします。
共同原子力専攻
合 計
環境情報学研究科
環境情報学専攻
26
博士前期課程
機械工学専攻
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
博士前期課程
27(7)
博士後期課程
0(0)
平成24年度 受賞者一覧
賞 名
学部・研究科
工学部
学術優秀賞
知識工学部
環境情報学部
都市生活学部
人間科学部
工学部
理事長賞
知識工学部
環境情報学部
都市生活学部
人間科学部
工学部
山田奨学基金賞
知識工学部
環境情報学部
都市生活学部
人間科学部
工学部
後援会長賞
知識工学部
環境情報学部
都市生活学部
人間科学部
学科・専攻
機械工学科
機械システム工学科
原子力安全工学科
生体医工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
都市工学科
情報科学科
情報ネットワーク工学科
経営システム工学科
自然科学科
環境情報学科
情報メディア学科
都市生活学科
児童学科
機械工学科
機械システム工学科
原子力安全工学科
生体医工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
都市工学科
情報科学科
情報ネットワーク工学科
経営システム工学科
自然科学科
環境情報学科
情報メディア学科
都市生活学科
児童学科
機械工学科
機械システム工学科
原子力安全工学科
生体医工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
都市工学科
情報科学科
情報ネットワーク工学科
経営システム工学科
自然科学科
環境情報学科
情報メディア学科
都市生活学科
児童学科
機械工学科
機械工学科
機械工学科
機械システム工学科
機械システム工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
エネルギー化学科
エネルギー化学科
都市工学科
情報科学科
応用情報工学科
自然科学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
情報メディア学科
情報メディア学科
情報メディア学科
情報メディア学科
都市生活学科
都市生活学科
児童学科
児童学科
氏 名
小林 隼人
加藤 剛
中町 鴻
川﨑 梢
後藤 康徳
三澤 慧
石田 有香
木村健太郎
武藤 雄吾
小林 道正
草野 真史
柳澤 隆大
川田 響子
鰐淵 久美
黒田 彩乃
前田 篤志
古澤 望
瀧沢 馨
石渡健太郎
加藤 輝兼
山田 貴弘
鈴木 陽右
小林 駿介
枝澤 知樹
瞿 暁東
木村 優馬
加藤 健人
沼田 祐樹
根岸 亮
本竹 哲也
大野 和音
寺倉奈央子
高水 敦史
吉田三喜也
小瀬村 隆
秋山 美郷
杉本 啓
黒河内翔太
新井 健一
佐郷谷海人
松浦 佑樹
関口 裕太
鈴木 萌
岡林 真美
菊池 彰彦
伊藤 達也
鳥居 朗江
池永由紀子
北村 芳章
日原 勇紀
吉田 幸恵
小林 久鷹
鈴木 諒平
高田 輝努
野田 純一
叶 超
丸尾 侑
大舘 駿
松山健志郎
大久保 諒
早川 慶彦
首藤 直紀
加藤 広樹
本田 航介
荻田 佳祐
志村 直人
春田 智生
松本 勇樹
小林 英一
國吉 美佳
高橋 柊
安島 悟
鳥居 朗江
渡部 悠
小林 利佐
須長 千明
賞 名
学部・研究科
工学部
学部長賞
知識工学部
環境情報学部
学術研究賞
研究科長賞
日本機械学会 畠山賞
機親会賞
都市生活学部
人間科学部
工学研究科
工学研究科
環境情報学研究科
工学部
工学部
工学研究科
学科・専攻
機械工学科
機械システム工学科
原子力安全工学科
生体医工学科
電気電子工学科
エネルギー化学科
建築学科
都市工学科
情報科学科
情報ネットワーク工学科
経営システム工学科
自然科学科
環境情報学科
情報メディア学科
都市生活学科
児童学科
システム情報工学専攻
生体医工学専攻
環境情報学専攻
機械工学科
機械工学科
機械システム工学科
機械工学科
機械システム工学科
機械工学専攻
機械システム工学専攻
機械工学専攻
機械システム工学専攻
原子力安全工学科
原子力安全工学科
原子力安全工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
電気電子工学科
氏 名
中川 兼介
許斐 真広
三原 裕貴
田口 和則
山本 真司
内藤 大揮
伊藤 達彦
岡本 翔太
川内谷 叡
森田 大作
信原 由惟
主森 亘
宇敷 裕子
平光 友博
中村 恵理
野口 侑紀
香川 卓哉
小林 匠
森 久美子
加藤 千智
泉水 智貴
阿部 一貴
玉木 幸歌
丸田 浩司
小野寺修之
森 拓也
倉迫 彬
菊地 拓哉
中町 鴻
三原 裕貴
山岸 昇平
安藤 喜大
藤山 直廉
小林 耕平
高田 輝努
日本機械学会 三浦賞
工学研究科
原子力友の会OB会
優秀発表賞
工学部
Oak Prize
工学部
電気学会 東京支部
電気学術奨励賞
工学部
電気学会 東京支部
電気学術女性活動奨励賞
工学部
電気電子工学科
村田 晴香
電友会賞
石島賞
工学部
工学部
荒川賞
知識工学部
蔵田奨学基金賞
情智会賞
如学会賞
空気調和・衛生工学会 振興賞 学生賞
工学部
知識工学部
工学部
工学部
緑土会賞
工学部
緑土会賞 優秀発表賞
工学研究科
日本経営工学会 優秀学生賞
知識工学部
桐淵賞
知識工学部
高木賞
閃光賞
工学研究科
工学部
楷の木賞
環境情報学部
卒業研究最優秀賞
都市生活学部
卒業研究優秀賞
都市生活学部
全国保育士養成協議会 会長賞
人間科学部
知識工学部
環境情報学部
電気電子工学科
生体医工学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
情報ネットワーク工学科
建築学科
情報科学科
建築学科
建築学科
都市工学科
都市工学科
都市工学科
都市基盤工学専攻
都市基盤工学専攻
都市基盤工学専攻
応用情報工学科
経営システム工学科
経営システム工学科
システム情報工学専攻
エネルギー化学科
環境情報学科
環境情報学科
環境情報学科
情報メディア学科
情報メディア学科
情報メディア学科
情報メディア学科
情報メディア学科
情報メディア学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
都市生活学科
児童学科
情報科学科
環境情報学科
小番 拓也
小島 健
韓 冰
佐藤 諒一
舛谷 康成
山田 俊毅
石川 真吾
杉本 早紀
五領田知奈美
岩﨑 裕仁
髙橋 優輔
松村 直樹
山形 晃大
秋葉 将太
梅田 悠輔
三國 智温
小出 行輝
青柳 利枝
劉 仁建
笹部 聖也
大舘 駿
荒井 翔平
宇敷 裕子
小畠 雅史
國吉 美佳
相方香緒梨
佐々木麻衣
菅野 格
鈴木祐志郎
松浦 李恵
福田史歩子
大野 和音
斎藤 玲子
鈴木 駿
田中 政志
松隈 深雪
寺倉奈央子
瞿 暁東
竺 俊
とうきゅう留学生 奨学財団賞
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
27
“ 衝突”の瞬間を再現し、自動車の安全性向上を図る
2007年に日産自動車から本学教授に就任し
は、衝突と同時にボンネットが上昇、
クッションのよ
た槇徹雄教授の専門は、自動車衝突時における
うに歩行者の頭部や胸部を保護してくれる、画期
乗員の傷害低減の研究。内閣府や国交省、経産省
的な『跳ね上げフード』開発のリーダでした。
現在、最先端の力学理論や、
コンピュータシミュ
(ISO)の委員、東京大学生産技術研究所や慶應
義塾大学、警察庁科学警察研究所・
トヨタ・日産・ホ
レーションを駆使して、衝突の際の挙動を解析し、
ンダと共同研究を行っています。ニュース番組や、
エアバッグやシートベルト、チャイルドシートの安
運転免許更新時の講習ビデオに出演するなど、各
全性能向上や、最適設計に取り組んでいます。
種メディアへの出演も多いので、みなさんもその
お顔には見覚えがあるかもしれません。
工学部 機械工学科 教授
槇 徹雄
企業研究者として
自動車安全性向上に貢献
衝突時の挙動力学は、万一の衝突事故の際、運
縮尺ダミーを用いた
ユニークな実験を実施
槇先生の研究がとりわけ独創的なのは、縮尺ダ
ミーを用いて実験を繰り返すこと。車両や乗員を
5分の1くらいの小型模型にして、衝突の瞬間を
転手や同乗者などがどのような衝撃を受けるか解
再現します。先生の研究室が独自に開発したもの
明し、安全性の向上と、交通事故被害の低減を目
で、
「現実のクルマや人間とほとんど同じ正確な
指すもの。槇先生は、長年にわたってこの分野の
データを得られます」と槇先生。模型の制作は、学
研究を続けるエキスパートで、日産自動車時代に
生が中心になって行うのですが、
こうした取り組み
は研究面に加えて、教育面での効果も大きく、
「自
PROFILE
1983年熊本大学工学研究科機械工学専攻修
動車技術会の2013年学生安全技術デザインコ
了。同年日産自動車(株)に入社。中央研究所へ
ンペティションでは、チャイルドシートの安全性評
配属。車両研究所や先行技術開発本部などの部
「学生安全技術デザイ
ンコンペティション」で
最優秀賞を受賞した新
チャイルドシート側 面
衝突試験システムのダ
ミー人形。
署にて主に自動車の騒音振動や衝突といった車
両の基本特性の研究と技術開発に従事。その間、
名古屋大学大学院工学研究科機械工学専攻で博
士(工学)を取得。2007年4月、本学工学部機械
工学科教授に就任。
紹介
研究
R e s e a r c h
価法を検証する模型実験で、当研究室の学生チー
ムが最優秀賞を受賞し、日本代表となりました」。
今後は、衝突によって内臓がどんな影響を受ける
か新しい方法で探求したいと語る槇先生。これか
らの研究成果にさらなる注目が集まります。
I n t r o d u c t i o n
膨大な映像コンテンツからユーザーの好みに応じてコンテンツを推薦
2012年4月に本学に着任して1年、八木伸行教
提示できるシステムができれば、視聴者にとって大
授は、前任のNHK勤務時代、映像メディア技術の研
変有益なはず。そのための研究をスタートさせまし
究開発に加え、BSデジタル放送や、埼玉県川口市
た」
と話します。
にあるNHKアーカイブスの立ち上げにも関わった
インターネット検索のように、
テキストを入力して、
映像コンテンツのスペシャリスト。
「楽しく、使いやす
サイトを探し出す仕組みはすでに存在していますが、
く、役に立つメディア技術とメディアインターフェー
映像コンテンツでは各コンテンツにテキストによる
ス技術を研究しています」
と語ります。
説明もなく長時間のもののため、
まだうまくいってい
膨大な映像コンテンツから
観たいものを自動検索
ません。八木先生は、映像コンテンツの意味や内容
「現在、無料で観られるテレビ番組だけでも20
チャンネルほど
(東京地区)。24時間365日、あふ
れかえるほどの膨大な映像コンテンツが流れてい
を解析するための技術の開発が必須と語ります。
視聴者の興味や関心を
自動的に探し出すシステム
コンテンツ側の研究に加えて、視聴する側の私た
ます」
と八木先生。あまりに大量なため、
どこかに自
ちの嗜好や興味、関心を把握するための研究も始
分が見たい映像があっても、残念なことにこれに気
めたところ。映像を観ているときの、顔の向きや視
づくことができません。先生は、
「一人ひとりの興味
線、表情、動作などを解析することで、
「あなたが今、
や関心に応じて、映像コンテンツを自動的に推薦・
どれくらい本気でその番組を観ているか、チェック
することができます。こうしたデータを蓄積すること
PROFILE
1980年京都大学大学院工学研究科電気工学専
えています」。
モニターの前に座っただけで、何もしなくても自
28
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
八木 伸行
で、その人の嗜好を推定し、それに合わせた映像コ
ンテンツの推薦を可能にできるのではないかと考
視聴者が「どの程度本気で
番組を観ているか」チェッ
クするための実験機材。
メディア情報学部 情報システム学科 教授
分の観たい映像が現れる。そんな夢のような視聴
環境が、八木先生の研究室から生まれることになる
かもしれません。
攻修士課程修了。同年NHK(日本放送協会)入
局。甲府放送局、技術局、編成局、放送技術研究
所等で勤務。この間に京都大学より博士(工学)
を
取得。2005年から2008年にかけて、東京工業
大学特任教授(兼任)。2012年4月、東京都市大
学環境情報学部(現 メディア情報学部)教授に就
任。映像メディア技術に関する著書も多数。
PERSON
#035
文 系 で も 数 理 的 な 能 力 は 不 可 欠!
共通教育部 自然科学系 教授 自然科学系、人文・社会科学系、外国語系の基礎および
映画好きが高じて、映画研究会に所属し、ただ観るだけ
教養科目を、全ての学生が一人ひとりの好奇心に合わせ
でなく、
8㎜映画を撮影することに。他大学と共同で16㎜
て選択できる…。2012年に設置された『共通教育部』は、
映画の制作を行ったこともあり、その時キャストの一人とし
今年度からこうした独創的な教育システムをスタートさせ
て参加していた女子学生が、現在の奥様ということです。
ました。社会に必要とされる高度な専門性を身につけるに
は、
まず土台となる基礎をしっかり固めておくことが必要。
山 口 勝己
学業では、建築計画を専攻し、主に学校など教育施設
や、公民館など地域施設のありようを探求。博士課程に進
そのための大切な学びを提供するのが、共通教育部の役
む際に、
「今後研究者として生きていこう」
と、固く心に誓い
割です。6学部18学科の学生たちが、世田谷・横浜・等々力
ました。
3キャンパスの枠を越えて、文字通り共通の教育を受けな
がら、交友関係の幅を広げ、
コミュニケーションの力をも鍛
建築計画と情報教育分野で多くの成果
えていきます。そんな共通教育部の自然科学系主任教授
を務めるのが、山口勝己教授です。
建築計画は、数理的な手法や心理学など学際的スキル
を駆使して、人間の行動や心理に則した建築物を計画する
スポーツ、映画、建築に熱中した学生時代
学問分野。
「どうすれば人間にとって使い勝手がよく、同時
に公共性の高い建物を作ることができるか。デザイン本位
埼玉県浦和市(現:さいたま市)のサラリーマン家庭に生
ではなく、
ヒューマンオリエンテッドな思想が重要です」
と、
まれた山口先生は、
「サッカーがとても盛んな町だったの
山口先生。当時まだ珍しかったコンピュータなど情報機器
で、暗くなるまでサッカーボールを追いかけていました」
を各種解析に用いるなど、
と、幼少期のことを懐かしそうに話します。サッカーに限ら
斬新なアプローチで研究
ず、スポーツ万能だった先生は、中学時代からバレーボー
を進めていきました。
ルにも熱中し、名門進学校である浦和高校に入学してから
博士課程を終えると、東
学部学科の枠を越えて基礎力を固める
それが共通教育部の役目です
は、バレー部のアタッカーとして活躍。県大会ベスト8の好
工大の文教施設総合研究
成績を残しています。
「非常に有名な指導者が赴任してき
センターの助手に就任。引き続き、教育施設などのより良
て、その方の厳格な教えのもと、技術だけでなく、チーム
い形を模索することとなります。
本学に着任したのは、1995年。建築計画分野の優れた
ワークの大切さを学びました」。
先生がスポーツの他にとりこになっていたもの、それが
業績に加え、情報技術に関する豊かな学識と経験とを生か
し、情報処理センターで情報教育を担当することとなりまし
“映画”と“建築”の世界でした。
とくに芸術性の高い邦画がお気に入りで、暇を見つけて
た。以降、専門の建築計画分野だけでなく、建築学科の学生
は名画座に通ったそうです。また、
「雑誌のインテリア記事
向けに透視図描画法を習得するためのweb教材を開発した
を見たり、模型の家を造ったりするのが大好きで、見よう見
り、他に先駆けてweb上での教材配布や課題の公開を行う
まねで図面を引いたりしていました」
とのこと。進路を決め
など、積極的に情報教育に取り組んでいる山口先生。現在
る際には、迷いなく建築学科を選び、東工大に入学。
は、共通教育部自然科学系の主任教授として、自身が担当
PROFILE
する情報教育部門だけでなく、数学、物理、化学・生物・地学
学工学部建築学科卒業。1987年同大学院
1958年埼玉県生まれ。1982年東京工業大
理工学研究科建築学専攻博士課程満期退
といった各部門のコーディネーター役を務めています。
公共施設の整備計画に関
わる数多くの論文を執筆。
関連する委員会にも多数
携わっています。
BOOKS
先生の著書紹介
《世田谷》
学。同年東京工業大学文教施設総合研究セ
「理工系はもちろん、文系の専門分野においても、数理
ンター助手。1995年武蔵工業大学(現 東京
的な発想力は必要不可欠です。共通教育部での学びは、必
都市大学)情報処理センター講師。准教授を
ずや自己実現の助けにつながるはずです」。多くの学生に
ラシー学群教授に就任。2012年、共通教育
自然科学の基礎をしっかり身につけてもらいたい。それが
部の開設に伴い、共通教育部自然科学系教
先生の今の願いです。
現在に至る。
経て、2009年東京都市大学知識工学部リテ
授に。同年、同自然科学系主任教授となり、
ここで紹介された著作物は《 》内に表示されたキャンパスの図書館に所蔵
されています。閲覧を希望される方は、各図書館で配架場所をお尋ねください。
岩﨑 敬道
教授
(共通教育部/人文・社会科学系)
《横 浜》
宿谷 昌則
教授
(環境学部/環境創生学科)
《等々力》
井上 隆一郎 教授
(都市生活学部/都市生活学科)
学び合い高め合う
中学理科の授業
Exergy:
現代自動車(ヒュンダイモーター)の
成長戦略
岩﨑 敬道、大川 満里子、小野 洋 編/
大月書店 2012.7/
17,640円(税込)
宿谷 昌則 著/
Springer-Verlag London
2013.01/129,95€
井上 隆一郎 ほか 著/
日刊自動車新聞社 2012.10/
2,000円(税込)
(1セット 6冊)
Theory and Applications
in the Built Environment
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
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NEWS ラウンジ
文部科学省「産業界のニーズに対応した
教育改善・充実体制整備事業」に採択
最後に環境情報学研究科の藤井教授が「地域と連携してこのような
取り組みを行っていることに誇りを感じる」
と挨拶し、発表会は盛会のう
ちに幕を閉じました。
文部科学省大学教育改革支援プログラムの平成24年度『産業界の
学部生・院生が地域連携の
成果をプレゼンテーション
ニーズに対応した教育改善・充実体制整備事業』において、本学の『首
都圏に立地する大学における産業界のニーズに対応した教育改善』の
取り組みが採択されました。
この取り組みでは、首都圏に立地し、それぞれ独自の特色と資質とを
備える18大学が、業種・職種によって異なる産業界のニーズに対応し、
かつ社会的・職業的自立力を備える人材を養成。カリキュラムの改善・充
実を行うことで、産業界と密接に結びついた新しい人材育成プログラ
ム開発を目指します。青山学院大学を幹事校に、お茶の水女子大学、大
妻女子大学、工学院大学、駒澤大学、芝浦工業大学、昭和女子大学、女
子美術大学、専修大学、拓殖大学、東京家政大学、東京電機大学、東京
未来大学、法政大学、明治学院大学、
目白大学、東京家政大学短期大学
部と、本学が連携しながらこのプログラムを推進。平成24年度から26
年度にわたって、①産業界ニーズの把握、②社会的・職業的自立力の測
定手法の開発、③産業界のニーズに対応したカリキュラムの開発・体系
質疑応答では、研究成果を
実務にどう応用するか、実践
的な質問が相次ぎました
化、④産業界との連携による人材育成プログラムの開発、⑤産業界の
ニーズに対応した技術者の育成の5つのテーマを、各大学が分担して
進めていきます
(本学が重点的に取り組むのは、
テーマ⑤)。
国際交流シンポジウムを開催
文科省の教育改革支援プログラム『産業界のニーズに対応した教
育改善・充実体制整備事業』は、社会的・職業的に自立し、
かつ産業界の
3月14日(木)、世田谷キャンパス1号館13J教室において、国際委
ニーズに対応した人材育成を目指して、地元の企業、経済団体、地域団
員会主催による国際シンポジウム『本学の国際交流の活性化に向けた
体や自治体などと産学協働のための連携会議を形成しながら、積極的
多面的アプローチ』
を開催しました。
に取り組んでいる大学・短期大学を、国として財政支援するもの。幅広
い職業人の育成に重きを置く大学の機能別分化を目的としています。
今後、
この取り組みの進捗状況にご注目ください。
はじめに本学の中村学長が、
「本学の優れたところはいくつもあるが、
国際化においては残念ながら遅れをとっています。シンポジウムの場だ
けでなく、現実のものとして推進してほしい」と挨拶。シンポジウム前半
に行われた、総合研究所の三木教授(現 副学長)
による基調講演『東京
都市大学のグローバル人材育成と国際戦略への提案』では、
「国際化は
環境情報学部と都筑区役所が協働で
「地域連携調査研究発表会」を開催
これからの大学のキーワード」と強調されました。さらに昭和女子大学
2月27日
(水)、神奈川県横浜市都筑区総合庁舎6階大会議室にて、
動』
と題した講演で、
ボストンにキャンパスを擁する同大の具体的な取り
地域連携調査研究発表会を開催しました。
国際交流センター次長の山崎真伸氏が、
『 昭和女子大学の国際交流活
組みを説明。休憩を挟んでの後半では、本学各学部の国際交流事例が
この発表会は、東京都市大学環境情報学部(現 環境学部、
メディア情
紹介され、その現状と課題、今後の目標などが披露されました。その後、
報学部)
と都筑区役所が協働し、学生による地域での調査・研究成果を、
国際委員会委員長の小堀教授による全体の総括を経て、閉会しました。
横浜市職員や市民の方々に向けて発表するもの。学生にとっては行政
実務の視点で研究成果の評価を知る場として、
また行政側にとっても
業務の参考になるとして、平成15年以来継続しています。
国際化に向けた具体的な取り
組みを紹介する昭和女子大学
国際交流センターの山崎次長
当日は、平成25年度に区政20周年を迎える都筑区の中村区長と、
本学吉﨑学部長の開会挨拶に続き、都筑区福祉保健課の『都市大の協
力による大学生に向けた健康づくり啓発アプローチ』
と、本学大学院
生による
『荏田南小学校高学年を対象とした省エネまちづくりワーク
ショップ』
について連携事例紹介がありました。さらに学部生、大学院生
による調査・研究発表では、水、地域、温暖化、高齢者対策、情報発信な
ど、地域に根ざした8つのプレゼンテーションが行われ、それぞれ熱気
溢れる質疑応答が繰り広げられました。
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国際化の重要性を訴える三木教授
平成21年度「大学教育・
学生支援推進事業」でS評価を獲得
文部科学省の平成21年度『大学教育・学生支援推進事業』学生支援
新入生のための
「フレッシャーズキャンプ」を開催
新入生対象のフレッシャーズキャンプが、
4月8日(月)~9日(火)の
推進プログラムに採択された、本学の『少人数専門教育と
「攻めのイン
両日にわたり実施されました。この行事は新入生に各学部・学科の特色
ターンシップ」による就職支援』の取り組みが、最高評価の“S評価”を獲
を理解してもらうことと、新入生同士や上級生、教職員との親睦を通し
得しました。文科省では、学士課程教育などの質保証のための取り組み
て大学に一日も早くなれてもらうことを目的としています。各学部・学科
や、就職支援強化など総合的な学生支援の取り組みを支援することを
の研修地、主な研修内容は以下の通りです。
目的に、平成21年度から23年度まで『大学教育・学生支援推進事業』
学 部
を実施していました。
場 所
機械工学科
長野県茅野市
機械システム工学科
神奈川県横浜市
横浜パシフィコ、履修計画作成、
面接、プレゼン
原子力安全工学科
茨城県
那珂郡東海村
日本原子力発電㈱ 展示館 発電
所見学、グループミーティング、
スポーツ大会 医用工学科
千葉県柏市・
茨城県つくば市
日立メディコ柏工場見学、研修
会、JAXA見学、飯盒炊爨
電気電子工学科
千葉県鴨川市
鴨川総合運動施設にてスポーツ
大会、グループミーティング、マ
ザー牧場(カレー作り)
エネルギー化学科
埼玉県
秩父郡皆野町
オリエンテーション、討論、発表
会、懇親会、長瀞古沢園にてうど
ん打ち体験、散策
建築学科
長野県諏訪・
松本・安曇野
萱野市民館、安曇野ちひろ美術
館見学、まつもと市民芸術館見学
都市工学科
埼玉県越谷市
履修相談、越谷レイクタウン、木
更津アウトレット、市川外環道現
場見学、海ほたる
情報科学科
千葉県木更津市
ポスター製作、履修相談、ポス
ター発表会、マザー牧場
情報通信工学科
自然科学科
千葉県木更津市
ポスター製作、履修相談、マザー
牧場にて学科レクレーション
経営システム工学科
兵庫県神戸市
履修相談会、パナソニック(株)神
戸工場、工場見学、講義、実習
環境学部
メディア情報学部
環境創生学科
環境マネジメント学科
社会メディア学科
情報システム学科
山梨県笛吹市
スポーツ大会、フレンドシップア
ワー、フリーコミュニケーションア
ワー、クラス担任ガイダンス、グ
ループワークアワー
都市生活学部
都市生活学科
神奈川県
足柄下郡箱根町
スポーツ大会、フレンドシップア
ワー、クラス担任ガイダンス、都
市見学(横浜みなとみらい)
人間科学部
児童学科
山梨県南都留郡
(富士河口湖)
講座①②、フレンドシップアワー、
上級生による「なんでも相談」
業、本学と関連する東急グループなどの各社からインターンシップ先を
開拓し、学生に就業体験機会を提供する、②独自のキャリアデザイン講
座を開講し、卒業研究と就職に向けたモチベーションを高める、③その
工学部
という3つを主たる目的として実施。これに対して、
「これまで培ってきた
教育的財産を有効に活かしている」
「単に学生支援にとどまらず、教職員
や卒業生のネットワークの良さも採り入れながら攻めの就職支援を行っ
ている」
「当初の目標通りに実施されている」
「就職支援や就職内定など
の好結果につながっており、今後も効果が期待される」などの高評価を
受け、今回、学生支援推進プログラム評価委員会(事務局:独立行政法人
日本学生支援機構)
によって、S評価を得ることができました。
知識工学部学生チームが
日本食品科学工学会で受賞
日本食品科学工学会の平成25年度関東支部大会において、知識工
学部自然科学科学生チームの4年生加藤広樹さんと高橋伸行さん、尼
研修内容
茅野体育館にてバレーボール大
会、富士重工業矢島工場見学
本学の取り組みは、①卒業生が活躍する企業や教員の研究関連企
他、学生支援シートシステムなどを構築し、サポート体制を向上させる
学 科
知識工学部
野舞さんの3名が、
「ポスター発表 優秀賞」を受賞しました。この賞は、
35歳以下の若手研究者を対象に、優秀なポスター発表を行った研究
者に贈られるもの。日本食品科学工学会は平成25年度に創立60周年
を迎える歴史ある学会です。関東支部大会ではコンペティション形式
のポスター発表を行っており、参加者の投票によって優秀な研究テー
マを選定し、その発表者に対して表彰をしています。加藤さん、高橋さ
ん、尼野さんら本学学生チームの発表題目は『コショウ科カヴァ
(Piper
methysticum)の使用部位による毒性評価』
というもので、50演題以
上の中から栄えある同賞を受賞いたしました。
TCU QUARTERLY/東京都市大だより No.188
平成25年7月20日発行
(季刊)
編集・発行:東京都市大学 広報委員会
学会でのポスター発表風景
連 絡 先:東京都市大学 入試広報課
〒158-8557 東京都世田谷区玉堤1-28-1
TEL:03-5707-0104 FAX: 03-5707-2211
E-mail:[email protected]
TCU QUARTERLY No.188 2013.7
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I n f o r m a t i o n
第
大 学 で 楽 し も う!
! 小 学 生・中 学 生 の た め の
第
5回
ン賞
キッズデザイ
受賞
─ 都 市 大 だ よ り─
12 回
参加
無料
先着
木
●場 所:世田谷キャンパス
●対 象:小学生・中学生
10:00 15:00
〜
〜中・高校生による手作り電気自動車コンテスト〜
7月17日(水)15時より本学ホームページ上で
参加申込み受付開始。http://www.tcu.ac.jp/
●問い合わせ先:科学体験教室実行グループ担当
●E-mail:[email protected]
未 来 へ 続くス マ ートドライブ
規定のバッテリーをエネルギー源とした手作り
2013
〜
閉会式:15:00
〜
土
競 技:12:15
〜
8/24
開会式:11:45
電気自動車で、
ドライブテクニックと規定コース
の走行タイムを競うイベントです。
●場 所:東急自動車学校(東京都多摩市)
●対 象:中学生・高校生
●問い合わせ先:実行委員会(担当:荒舩)
●E-mail:eco1@tcu.ac.jp
OPEN CAMPUS 2013
日程・時間
開催キャンパス(学部)
3キャンパス同時開催
7/20・21
土
日程
世田谷キャンパス(工学部/知識工学部)
横 浜キャンパス(環境学部/メディア情報学部)
等々力キャンパス(都市生活学部/人間科学部)
日
内 容
都市大6学部のすべてが分かる。
シャトルバスで3キャンパス見学可能。
[時間]10:00 〜16:00
8/31
[時間]
13:00 〜17:00
世田谷キャンパス(工学部/知識工学部)
等々力キャンパス(都市生活学部/人間科学部)
入試概要説明・
入試問題解説を中心に実施。
9/7
[時間]
13:00 〜17:00
横 浜キャンパス(環境学部/メディア情報学部)
入試概要説明・
入試問題解説を中心に実施。
土
土
世田谷祭・等々力祭
11/23・24
土
[時間]10:00 〜16:00
日
世田谷キャンパス(工学部/知識工学部)
等々力キャンパス(都市生活学部/人間科学部)
東京都市大学 世田谷祭
全6学部対象の
「進学相談コーナー」開設
東京都市大学 等々力祭
都市生活学部・人間科学部対象の
「進学相談コーナー」開設
詳細はホームページをご覧下さい。
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TCU QUARTERLY No.188 2013.7
1R
8/8
参 加 予 約 制 800名
-8/
科学の不思議やおもしろさを実験・工作・観察などを通して学習できる
「科学体験教室」を開催いたします。さあ、サイエンスを体感して新しい発見・感動を見つけよう!
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