「姿即心」自分自身を見つめ直して

学校だより
浜松市立積志中学校
第2号
平成 22 年 5 月 14 日発行
「姿即心」自分自身を見つめ直して
「姿即心(すがた すなわち こころ)
」という言葉があります。この言葉は、浜松南部中
から浜松西高校・駒澤大学すすみ、東都大学野球で活躍し、母校の駒澤大学の監督を35年
間つとめ、その間、実に22回のリーグ優勝をなしとげた「太田誠」という人が、常々、選
手に言い続けていた言葉だそうです。
「姿即心」…「その人の姿は、その人の心
の中を現している、心の状態と目に見える姿
は関係があり、自分の心の状態はすべて自分
の姿となって現れる」という意味です。つま
り、心の意識を高めなければ、表に現れる姿
はおのずとだらしのないものになる、言い換
えればだらしのない姿は、だらしのないすさ
んだ心の状態を現している、逆に心がしっか
りしている人は自然とその姿もしっかりして
いるということだと思います。だから、心の
態度・心の意識を高めていくことがもっとも
大切だということです。
修学旅行の最終日、私は3年6組のバスに乗り行動を共にしました。石山寺、延暦寺と回
り、最後に「八つ橋」の工場直営店に寄りました。20分ほど休憩しバスに戻ろうとした時、
店の方が私に近寄ってきました。そして、
「どちらの学校ですか。本当にさわやかで礼儀正しい、いい生徒さんですね。」と、話かけ
てきました。私は本当にうれしく思いました。
予定時刻よりも20分も早くスタートした修学旅行、東大寺や平城宮跡では、腰パンやャ
ツだし、短いスカートの学校が多い中、本校の三年生にはそんな生徒は一人もいませんした。
8時にきちんとスタートし、物音一つしない朝読書にはじまり、真剣に取り組む授業、少
しでもうまくなろうとがんばる部活動など、日々の学校生活から考えれば、ごくごく当たり
のことではありますが、まわりの人たちにもすばらしい姿として写ったことをとてもうれし
く思いました。
「姿即心」…心の意識が高いから、心の態度がしっかりしているから、表に現れる態度や
姿がしっかりしているのだと思います。
私は、昨日と一昨日に福田中・浅羽中・周南中・入野中で部活動の大会を参観しました。
強豪鷲津中を相手に一歩もひけ劣らぬ攻めを見せた男子バスケットボール部、最後まで1
ゴール差の手に汗握る接戦を、あきらめない気持ちで制し蜆塚中に勝った女子バスケットボ
ール部、決して強いチームではなかった菊川西中を相手に、手を抜くことなく自分たちのプ
レーをやりきろうとがんばった女子バレーボール部、1点リードされながらも、人数の少な
い3年生が先頭に立って声を出し、引っ張り逆転して可美中に勝った野球部。
「姿即心」…どの部も夏の大会に向けて心の意識を高め、特に3年生が中心となり、「3年
間がんばってきてよかった」と思える部活動にしよう、という思いが伝わってきました。
そんな中、先週の木曜日の放課後、掃除が終わった廊下に「あめ玉」の袋が落ちていまし
た。手洗い場の外に飲んでいない「パックの牛乳」が投げ落とされていました。
このことを皆さんはどう思いますか。私は残念でならない、と思うとともに、とても情な
く感じました。みんなで一生懸命にやろう、学校全体ががんばろう、という雰囲気に満あふ
れている中、とても残念なことだと私は思います。
学校はあめ玉をなめに来るところではありません。農家の人が大切に育てた乳牛からとる、
命を守り、命を育てる牛乳を投げ捨てていいわけはありません。
新しい学年がスタートして一ヶ月、目標が持てずに無駄に時を過ごしている人がいるのも
しれません。
「自分はだめだ」とやる気をなくしている人がいるのかもしれません。一ヶ月た
ち、緊張感がなくなり、気が緩んでいる人がいるのかもしれません。
心の持ち方や気持ちの持ち方で表に現れる態度・姿はかわります。前向きにがんばろうと
する心の意識や心の態度が、ひたむきにがんばる、輝いている姿となって表に現れてくるの
です。心の意識を高めることで表に現れる「行動」は変わり、続けることによってその行動
はあたりまえのことという「習慣」に成長し、当たり前のこととしての習慣は最後には、そ
の人の人格を人としてすばらしいものへと変えていくものだと思います。「姿即心」です。
ぜひ、皆さん一人一人がもう一度「姿即心」という言葉に照らして自分自身を見つめ直し
てみてください。
5 月 10 日、朝礼 青木 篤郎校長講話より(一部抜粋)
公共のマナーをしっかり守ろう!
大型連休も過ぎ、学校にまた生徒の活気のある声が戻ってきました。特に、部活動は夏季
大会に向けて、1 年生もいよいよ活動に加わり、練習に力が入ってきています。1,2年生
は宿泊訓練や野外活動に向けて準備をしています。そのような折に、地域の方から 2 件の御
連絡をいただきました。
1つめは、公園での遊び方に関することでした。
「(学区の)公園で、金属バットと軟式ボ
ールで野球をしている中学生がいた。危ないので注意したところ、すぐにやめたが、公園で
野球は禁止されているし、小さい子やお年寄りなどみんなで使う場所なので危ないので、指
導してほしい。」ということでした。
2つめは、自転車の乗り方に関することでした。
「雨の日に、傘をさして自転車を運転してい
る中学生が道路に飛び出してきた。とても危ない。学校ではどんな指導をしているのか。
」と
いうことでした。余程、驚いたのでしょう。少し興奮したような声で話されておりました。
学校としては、2件ともいのちにかかわる重要なことであり、5 月 10 日(月)の全校朝礼で、
全校生徒に生徒指導担当が生徒に注意喚起をいたしました。御家庭でも、学校外の生活につ
いて話題にしていただき、公共のマナーを守るように御確認をお願いいたします。
学校外の生活について皆さんに注意をしてほしいことがあります。
① 公園で遊ぶこと時には、どのような場所なのか考えて使ってほしいと思います。公園は、
公共の場、小さい子供からお年寄りまでがみんなで使う場所です。みんなが気持よく安心し
て過ごせる場所でなければならないと思います。そこで、金属パットと軟式ボールで野球を
していたらどうなるでしょうか。公園では、そのような遊びは危険なので禁止されています
し、みんなが使う場所としてはいけないことです。公共の場所であることを考えて使いまし
ょう。
② これから雨の日も多くなってきます。傘をさすことも増えてきます。自動車のドライバ
ーにとって、自転車に乗っている人がいると注意をして運転しています。雨の日は、傘をさ
して自転車を運転している人がいれば、なおさらのことです。傘をさして自転車を運転して
いるだけでも危険ですが、道路に飛び出してくると大変危険です。命に関わります。5月 24
日には、交通教室を行いますが、自転車の乗り方、特に雨の日の乗り方には、十分注意して
ください。前方や後方、まわりの全てに注意を払って運転しましょう。自分の命は、自分で
守りましょう。