季 四 報 - 週刊ビル経営

(1
5)
週刊
平成1
7年1
1月7日(月4回・月曜日発行)
平成6年1
1月2
4日第三種郵便物認可
第4
5
2号
ビル 業界 四 季 報
株式会社 ユニカ
東京都新宿区西早稲田2−7−1
宮澤セントラルリースビル株式会社
東京都千代田区岩本町1―6―7
★会社概要
★会社概要
代表取締役社長 磯崎 元彦
設立 昭和2
7年
事業内容 総合レジャービル及び総
合アミューズメントビルのプロデュ
ース・運営管理
設立 昭和4
3年
代表 宮澤藤男
事業内容 貸ビル業 ビル管理業
所有棟数 1棟
関連会社 宮澤薬品
★代表ビル概要
★代表ビル概要
名称 マグレブビル
所在地 東京都多摩市落合1−3
9−2
竣工 平成2年
施工 熊谷組
延床面積 2
3
2
0㎡
規模 地下2階地上9階
★入居テナント
地下1階 SALA 1階 カルディ
ーコーヒーファーム、幸栄舎、千歳屋、
ミネドラッグ 2階 アドアーズ多摩セ
ンター、ウェンディーズ、ゴードン多摩
センターB館 3階 アドアーズ多摩セ
ンター 4階 NOVA、魚民 5〜6
階 アスリエ多摩 7階 アビバ、アス
リエ多摩 8〜9階 アスリエ多摩
★沿革
昭和2
7年に設立した当初は、パチンコ
店への景品卸問屋として展開していた。
昭和4
2年には現在の中核事業となる直営
のパチンコ店をオープン。順調に店鋪を
増やす一方で、昭和6
2年に多摩営業本部
を新設し、レジャービル事業へ進出する
ための足掛かりとした。平成2年に総合
レジャービル「マグレブビル」が竣工。
同ビルにパチンコ店のゴードン、スーパ
ーマーケットの千歳屋を直営店として合
わせてオープンし、現在に至る。
★ビル経営
平成2年にオープンしたマグレブビル
だが、オープン当初はビル経営のノウハ
ウがないこともあり、赤字経営になった
年もあったという。
「テナントの入れ替えやビル管理の見
直しなど、キャッシュフロー改善の為に
様々な手を打ちました」
。
レジャービル事業の立ち上げから関わ
り、現在もマグレブビルを管理している
不動産事業部兼マグレブ事業部事業部長
の増田昇氏はそう当時を振り返る。
"
宮澤セントラルリースビル
マグレブビル
"
ビル竣工から2年程は様子を見ながら
のビル経営だったが、3年目の後半に差
し掛かる頃から、改善策を次々と打ち出
した。駅前にあるビルなので立地は問題
ないと判断して、直営店のスーパー千歳
屋の商品構成を見直し、従来の高価で品
質の良い品揃えという方式から、「良い
物を安く」売る方式に転換したそうだ。
また、イトーヨーカドーや三越、小田急
など周囲にライバル店が多いため、それ
らと競合するアパレル店や書店などには
退去してもらい、ゲームセンターを直営
するなど、よりレジャービルとしての特
色を強化することで他のビルとの差別化
を図った。その結果、ビル竣工5年目か
らは完全な黒字経営になり、以後赤字に
陥ったことは一度もないという。
★ビル管理
オープン当初は隣接している多摩カリ
ヨン館を管理していた小田急ビルサービ
スに管理業務を完全に委託した。ビル管
理のノウハウが蓄積されてきたことによ
って、現在では全ての管理業務を自社内
で行なうようなったそうだ。
「ビル管理業務も自社内で全て賄える
ようになった為、それまでかかっていた
管理コストを大幅に削減することができ
ました」
(増田氏)
現在、マグレブビルで学んだビル経営
のノウハウを活かし、南大沢にレジャー
ビルを建設する計画を進めているという
ことだ。
交 通 ア ク セ ス
小田急線 小田急多摩センター駅
徒歩1分 京王線 京王多摩センタ
ー駅 徒歩1分
名称 宮澤セントラルリースビル
所在地 東京都千代田区岩本町1―6―7
管理 宮澤セントラルリースビル
竣工 昭和4
3年
規模 地上8階
★入居テナント
1階 宮澤薬品2階 エースユニフォー
ム 3階 邉見・王国際環境4階 アジ
アビジネスカレッジ 日本司法学院宮澤
薬品倉庫試験室東陽光実業有限公司5階
マキ・モデ・リストオフィス6階宮澤
薬品倉庫オフィス・ソフィエル日本熱測
定学会日本粘土学会日本中性子科学会
SOFC 研究会 ゼオライト編集室 8階
信栄金属 京管財 和違商事 アイワ
商事
★沿革
昭和2
3年、先代が宮澤薬品を設立、薬
局、薬品卸売の経営していた。
昭和4
3年、ビル建設ラッシュ時代に、
マンションを建設、同社を設立。
しかし当時は、千代田区岩本町はオフ
ィスビルとしての需要の方が多かったこ
とから、竣工後4、5年で用途変更した
という。
「風呂、押入れを潰して給湯室としま
した。
間仕切りはそのままなので、
今でい
うところのスモールオフィスといったと
ころでしょうか」
(代表取締役宮澤藤男
氏)
平成元年、現在代表取締役宮澤藤男氏
が就任。同氏は、平成1
7年9月まで岩本
町一丁目副会長に就いていた。
「現在、岩本町周辺は単身者向けマン
ションが増加しています。今まで地元住
民しか参加する機会がなかった、町内会
催し物などを新規のマンションの人が参
加出来るように努力しました。地域住民
同士の結束が防犯防災に役立ち、それが
街や貸ビル業の活性化に繋がると考えて
います」
(宮澤氏)
★ビル経営
同ビルは築3
0年以上経つため、様々な
場所をリニューアルしている。
平成1
2年にはエレベーターを更新し、
平成1
7年6、7月には外壁を修理した。
現在はトイレ改修を中心に行っている
という。
「現在は3
0年前の和式トイレなので、
洋式トイレに順次変更しています。一つ
の工事につき、3
0〜4
0万円の費用がかか
ることから一度に改修するのは難しいの
で、今はテナントから要望が出たら工事
をするようにしています」
(宮澤氏)
綺麗に改修され、テナントからの評判
は大変良いそうだ。
「テナント側は、賃料を上げるのでは
ないかと心配していましたが、賃料を上
げるつもりはありません」
(宮澤氏)
数々の改修工事を行っていても、初め
の頃は、リフォームで痛い目にあった。
「屋上の防水工事を行う際、見積もり
で一番安いという観点から業者を選びま
した。
しかし、
すぐに熱による気泡が発生
して、
ヒビが入り漏水してしまいました」
この事件をきっかけに、オーナーと工
事会社の間に立って、工事内容・金額が
妥当なものか客観的に判断するセカンド
オピニオンが必要だということが分かっ
たという。
「セカンドオピニオンとして、以前テ
ナントとして入居していた一級建築士に
顧問をお願いしています」
(宮澤氏)
交 通 ア ク セ ス
地下鉄メトロ 日比谷線 小伝馬町
駅 徒歩4分