会報 Vol. 7

2004 年 8 月 6 日
Vol.7
The Institute of Eco-Regional Development
特定非営利活動法人
地域創造政策研究センター
奈良市学園緑ヶ丘 1-16-14
Tel&Fax :0742-43-4923
E-mail:[email protected]
「花と緑と愛のコンサート」を終えて
成田欽史郎
「 〜 母 な る 大 地 を 、母 な る 大 地 を 、讃 え よ 、ほ め 讃 え よ 、讃 え よ 土 を ! 母 な る 大 地 を
母なる大地を
ああ!
ああ!」
7 月 21 日 、奈 良 県 文 化 会 館 国 際 ホ ー ル に 、200 名 の
老若男女の歌声が高らかに鳴り響いた。昨年のまつぼ
っくりならまち少年少女合唱団とニューヨーク・シン
フ ォ ニ ッ ク ・ ア ン サ ン ブ ル ( NYSE) の 共 演 の 後 、 直
ちに検討を開始して、ほぼ 1 年間 、長丁場の取り組み
の最後を飾る感動的なフィナーレであった。
850 名 を 超 え る ご 来 場 の 皆 さ ん の 拍 手 は 延 々 と 続 き 、 最 後 に 高 原 指 揮 者 の 提 案 で 会 場 の 皆 様
と共に全員で「夏の思い出」を歌い上げて幕を閉じた。
音楽の起源は大自然の様々な現象や、生活の営みから生まれる音、又人間の心の動き、つま
り喜びや、悲しみ、苦悩、恋慕の情、そして信仰の表現の方法として、どこからともなく生ま
れ、そして様々な楽器の発展と共に世界各地において、さまざまな音楽芸術として根づいてき
た。音楽は人類共通の言語として、世代を超え、国を超えて、世界の人々の心をつなぐ重要な
役割りを果たしている。
200 名 を 超 え る 合 唱 団 と ニ ュ ー ヨ ー ク か ら 来 た 30 数 名 の 演 奏 家 達 が 、 本 番 前 の 1 時 間 で 、
初めてのオーケストラと合唱団の音あわせを行い、高原守指揮者の指導のもと、真剣に音楽造
りに取り組んだ。半年間に及ぶ練習の総仕上げである。
子供たちにとっては、オーケストラと歌うのは初めて経験で
あ っ た が 、1 時 間 の 音 あ わ せ で 、し っ か り 学 習 し た よ う で あ る 。
子供たちの適応能力は驚異的である。そして本番。合唱団員も
会場の聴衆も大きな感動の渦に包まれた。
このたびの「花と緑と愛のコンサート」成功は、多くの方々
の深いご理解と暖かいご支援の賜物である。主催者の奈良県文
化会館、
( 財 )NHK サ ー ビ ス セ ン タ ー を は じ め 、ご 協 賛 を 頂 い た 多 く の 法 人・団 体 の 皆 様 、NYSE
の高原指揮者、参加を頂いた 7 つの合唱団、合唱団の指導に当たって頂いた茶木先生、大原先
生、各合唱団の指導者の皆様、燈花会の灯りでおもてなし頂いた、なら燈火会の会の皆様と地
創研のボランティアの皆様、そしてまた縁の下の力持ちでプロジェクトを支えて頂いた事務局
の岡本尚さんと塩崎敏邦さん、そして塩崎さんと共にプロジェクトを通して、ボランティアと
し て ご 支 援 い た だ い た 11 名 の 運 営 委 員 の 皆 様 、 こ れ ら の 多
くの方々のご理解と献身的な努力、そして物心両面における
ご支援のお陰である。
地域創造政策研究センター・文化創
造委員会が「芸術文化の振興と魅力ある街づくり」というテ
ーマに取り組む中で、このように多くの方々の参画と貢献を
得て、古都奈良に相応しい音と光の芸術で真夏の夜のひと時
を演出し、国を超え、世代を超えて大きな感動を共有できたことは、何よりの成果である。
各委員会からの報告
人 物 登 場
■産業創造委員会
産業創造研究委員会は、「消費者が主導する食品評価
元気に地域で活躍中の人を紹介しています。
機構」、「奈良のうまいもんネットワーク」、「竹資源の有
第 6 回は、平木忠雄さんです。
効活用」、
「室生エコファーム研究村」「竹資源の有効活用」
定年後に「わし族」や「ぬれ落葉」になって嫌われな
などに関する検討を行っています。
前二者については、企画案ができあがり、親切・美化 いよう、今のうちから夫婦の時間を大切にしようと心が
奈良県民運動推進協議会の「もてなしのまちづくり懇談 けているこの頃ですが、7 月から、どちらかが 50 才以上
会」に提案したところであり、
これからさらに具体化検討 の夫婦が映画を見に行くと、料金が夫婦 2 人で 2,000 円
になりました。シニア割引(60 才以
を進めます。
上)になる前に、ええこともあるや
竹資源の有効活用は、当面、室生村の竹を利用させて
ないか、よっしゃー。
もらうこととし、竹炭をつくり、佐保川等の浄化実験を
それでさっそく、地球温暖化の行
行うべく検討中です。この件は、2005 年度の「奈良県と
く末を描いた映画「ディ・アフター・
NPO との協働事業」にも応募いたしました。
トゥモロー」を見に行きました。地
室生エコファーム研究村では、都市地域との交流活動
が盛んになってきました。7 月末には箕面の小学生が訪 球温暖化の行き着く先の悲劇といえば、灼熱の砂漠地獄
れ、8 月には「まつぼっくりならまち少年少女合唱団」が か、あるいは極地の氷が解けて大洪水か、といったとこ
合宿を行います。これらにさきがけ、7 月 24 日には、懐 ろを思い浮かべますが、この映画では、寒冷化が襲って
かしい農山村のおもむきが残る自然・生態系豊かな室生 氷河期が来るのです。地球温暖化で氷河期になるって?
村北部地域で、地域 何ゆうてんねん、そんなアホな。
しかし、まったく根も葉もないことではなく、気象学
の人々と都市地域の
者の説によっているのです。温暖化で極地の氷が解ける
人々との交流を深め
るとともに、すばら と、海流が変化し、大気流も変化して、北半球をすっぽ
しい資源を見学・体 り覆う超巨大ハリケーン雲が発生して、急激に寒冷化す
験すること、豊富に るのです。その変化をCG(コンピュータ・グラフィッ
ある竹資源の活用を クス)を使って、巧みに演出するので、見ている方はハ
考えることを目的に、ラハラドキドキ、心臓バクバク。
アメリカ映画の常で、端役は簡単に死んでしまいます
産業創造研究委員会の主催、JAPAN−NGO 夢のなる樹
が、主人公は次から次へと危機が襲ってきても、間一髪
2000 年とNPO 大阪湾研究
セーフで、危機をくぐり抜けていきます。大統領も映画
センターの共催、奈良県の
ではチョイ役で、
遭難してあっけなく死んでしまいます。
後援によって「グリーンツ
そして、
「経済の危機をどうするんだ」と環境問題に耳を
ーリズム」が行われました。
貸そうとしなかった副大統領が大統領になって、環境破
40 人の参加者たちは、深野
壊を反省する演説をして‥‥‥
地区の人々が準備してくだ
映画のストーリー構成上、超過激に描かれており、
さったバーべキューを賞味し、ブルーベリーもぎ取り体
現実に起こる可能性はまずないのでしょうが、地球温
験に歓声をあげていました。
(村田) 暖化や環境問題は、差し迫ってからジタバタしても遅
いのです。これから老人になるのだから暖かくなる方
ご入会のお誘い
がよいと、のん気に構えている場合ではありません。
興味をお持ちになられた方は、下記へお問い合わせ下 といっても、環境問題に限らず、何事も足元に火がつ
くまで、なかなか動きにくいものですね。反省!
さい。
TEL/FAX 0742‑43‑4923(川村)
編集後記
また、社会・文化・産業・観光の各委員会の会合へも
ご参加ください。皆様のご意見をお待ちしております。 今年は台風が何度も訪ねてきて各地で大暴れしていま
す。皆様の生活に差し障りはございませんでしたか。
今号は編集長の都合により私が担当させていただきま
ホームページを開設中
したが、力不足でページが少なく、十分にご報告できな
いことをここでお詫び申し上げます。
http://www.kcn.ne.jp/ chisoken
次号は話題豊富で臨みます!
(坂内)