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「僕たち私達の GT3 チャレンジ」
「ポイントランキング 1 位へ浮上!!」
スーパー耐久シリーズ2014 第3戦 富士 SUPER TEC
レポート 日産横浜自動車大学校 学生広報
2014年7月24日~7月27日
富士スピードウェイ
RACE REPORT
「日産自動車大学校×KONDO レーシング 学生参加共同プロジェクト」が始動してから今年で3年目となります。
今年、横浜校が参加するのは富士スピードウェイにて行われる第3戦のみとなってしまいましたが、プロジェク
トの内容は熟成されてとても充実した内容となり、学生スタッフたちが先生に頼らず自分たちで考えて計画し行
動しなければいけない部分が多くなりました。その分、学生スタッフたちの責任は重くなり、忙しくなりますが、
よりこのプロジェクトを自分のものにできるとも言えます。
今回、学生広報では「現場の熱を伝える」を目標に取材やレポートを作成しました。このプロジェクトでたくさ
ん苦労しながら自分を磨いていく生徒たちの姿をこのレポートから感じ取っていただければと思います。
7月2日 第一回全体ミーティング
富士戦に参加する学生スタッフが集められ、最初の全
体ミーティングが行われました。
事前に各班のリーダーたちがミーティングを行い、話
し合いで決められた班分けや、今後の日程が発表され
ました。
その後、発表された班ごとに一人ずつ自己紹介を行い、
このプロジェクトに参加するにあたっての意気込みな
どを話しました。
ミーティングの中に学生スタッフ同士で話す時間があり、
これから一緒に富士戦へ挑む仲間たちと、うまく打ち解
けられたようでした。
7月16日 第二回全体ミーティング
二回目の全体ミーティングが行われ、先生から現地で
の大まかなスケジュールなどが伝えられました。
いよいよ具体的な情報が入ってきて、レース活動に自
分達が参加するという自覚を持ち始め、緊張感が増し
てきている印象を受けました。
班で自主的に放課後集合し、お客様応対の練習をする
などの活動も見られるようになり始めました。
RACE REPORT
昨年と今年の活動形態の違い
今年は、活動形態が以下のように変更されました。
・富士戦には横浜校のみが参加します。
5校ある日産自動車大学校のうち、富士戦には横浜校のみの参加となり、事前の打ち合わせがしやすくなりまし
た。
・仕事内容による班分けをやめました。
以前は PIT 作業や、機材の設置、お客様対応など仕事別に班を分けていましたが、今回は仕事を各班でローテー
ションすることになりました。全員がすべての仕事を担当できるようになりました。
しかし、ローテーションが組み込まれることでスケジュールが複雑化し、また各仕事を担当する班が時間によっ
て変わるので各班の間での情報共有の徹底が必要となります。
上記のような変更があり、学生スタッフへ求められる仕事は複雑化し、レベルが上がっている印象を受けました。
7月22日 リーダーミーティング
各班のリーダーが集められスケジュールなどの最終
調整が行われました。
この日以外にも各班のリーダーは頻繁に集まり、現地
でのスケジュール調整や、仕事内容の確認、サーキッ
ト内でのルールの把握など、入念な事前準備が行われ
ています。
昨年度に比べ、先生方が学生スタッフに任せる仕事の
割合が大きく増えているように感じました。
新設!「ドライバーサポート班」
今年から新しく「ドライバーサポート班」が独立しまし
た。2 年生 2 人が、ドライバーのサポートを専門的に行
います。この日は現地でのスケジュールを確認していま
した。
RACE REPORT
7月23日 第三回全体ミーティング
学生スタッフ全員が集められ、24日以降のスケジュ
ールの最終確認が行われました。
明日から現地での活動が始まりますので、現在わかっ
ている情報を入念にチェックし共有していました。
7月24日 富士スピードウェイでの活動開始
「富士スピードウェイに到着!」
学校からバスで移動し、富士スピードウェイには 10
時 30 分ごろ到着。
PIT 内の作業を担当する学生スタッフは、早速作業に
入ります。
タイヤを担当する生徒は、タイヤの清掃や、空気圧
の調整、タイヤを日に当てて暖める作業などを任さ
れます。フリー走行が始まると、PIT 内の清掃やコー
スから帰ってきた車両の手入れなどを行うため、PIT
内があわただしくなります。
フリー走行から帰ってきた車両はタイヤのカ
スが沢山ついているので、汚れた PIT の床や
車両を清掃します。
自分たちが手伝える仕事を見つけると、ここ
ぞとばかりに積極的に働く生徒の姿を PIT 内
のいたるところで見ることができました。
RACE REPORT
「1 年生はサーキット見学!」
この日は機材の設営やお客様応対の仕事はないため、
1 年生はサーキット内を散策し、コースを走るクル
マたちを眺めて楽しみました。
サーキットの散策を終えた後、1 年生は一足先に宿
舎へ向かいます。
2、3 年生は PIT の撤収作業を行い、この日の作業は
終了。1 年生より遅れて宿舎へ向かいました。
「宿舎でのミーティング」
宿舎で夕食を済ませた後、全体ミーティングが行わ
れました。
翌日のスケジュールを確認したほか、
今日の反省点などをまとめ、翌日の活動に活かすた
めに話し合いが行われました。
ミーティングが終了した後は、みんなゆっくり休ん
で、明日に備えます。
7月25日 公式予選前日
朝から PIT ではあわただしく作業が始まりました。
PIT 周辺の機材設置も学生スタッフが手伝います。
汗を沢山流しながら作業する学生スタッフをいた
るところで見ることができました。
RACE REPORT
お客様をお迎えするテントの組み立ても学生スタッ
フたちの大きな仕事の一つです。
暑い日差しの中大きな荷物を運ぶ学生スタッフたち。
ここでも学生スタッフたちは自分から積極的に仕事
を見つけていく姿勢を見ることができ、作業は次から
次へ滞りなく進みました。
一番の力仕事「テントの組み立て!」
しばらくすると学生スタッフの手で組み立てられた大き
なテントの姿が。明日からは、このテントの中でお客様
をお迎えすることになります。
この日は 3 回の占有走行があり、その分 PIT 内の車の出入り
が多く、学生スタッフたちも忙しくなります。
「コースから帰ってきた車両の冷却作業!」
コースから帰ってきた車両のエンジンやブレー
キの冷却を行ったり、後の走行のために車両を丁
寧に清掃したりするのも学生スタッフが手伝い
ます。
RACE REPORT
「コントロールタワー見学!」
作業の合間に、富士スピードウェイのコントロールタワ
ーやメディアセンターの中を見学させていただきまし
た。富士スピードウェイの中でも普段は入れないような
部屋をいくつも見せてもらい、学生スタッフも興味津々。
改めて、レースが沢山の人に支えらえられて成り立って
いることも実感できました。
「お客様応対授業!」
明日からお客様をお迎えする準備として
完成したテントの中で、お客様応対の授業が行われま
した。
学生スタッフたちはメモを片手に真剣な顔で話を聞
いていました。
この後、PIT 及びテントの撤収作業を行いこの日の作
業は終了、学生たちは宿舎に戻りました。
「宿舎でのミーティング」
この日も宿舎にて全体ミーティングが行われました。
前日に比べ、この日はより本格的に活動したため学生
からの反省意見も多く、長い時間の話し合いが行われ
ました。
全体ミーティングが終わった後も、各班のリーダーが集
まり明日の活動について夜遅くまで話し合いが行われ
ました。
RACE REPORT
7月26日 公式予選日
この日は公式予選が行われます。
翌日の決勝でのスターティンググリッドの位置がこの
予選で決まるとあって、PIT には昨日とまた違った緊張
感が漂います。
「車両に残った燃料を計量!」
燃料関係を担当する学生スタッフは、車両へ給油時の
エア抜きや、燃費計算などのためコースから帰ってき
た車両から燃料を抜き、計量したりします。
「笑顔でお客様応対!」
この日からお客様がお越しになるので、学生スタッフ
が精いっぱいおもてなしします。
学校を出発する前から行っていた練習の成果を発揮し
ました。
多忙!「ドライバーサポート班」
予選が行われている間、ドライバーサポートを担当する
2 人の学生スタッフは大忙し。これは、氷を砕きドライ
バーへ渡すボトルの中に入れているところです。
「予選結果は惜しくも 2 位」
公式予選では、A ドライバーの藤井選手、B ドライバー
の GAMISAN 選手とも前日のフリー走行より快調な走り
を見せ 2 位という結果になりました。
明日の決勝では 2 番手からのスタートとなります。
RACE REPORT
「スリーボンドさんの楽しい授業!」
この日はスリーボンドさんが実際の商品を用いて学
生に向け授業を行ってくださいました。
接着剤やシール材の種類や特性なども丁寧に説明し
ていただき、整備士を目指す学生たちにとって大変
ためになる内容でした。
コースを歩いてみよう「コースウォーク!」
公式予選を終え、この日の撤収作業を終えた後、自分の足
でコースを半周するコースウォークを行いました。
仕事も本気なら遊びも本気!レース車両に勝るとも劣ら
ない勢いでピットロードからコースへ合流する学生たち。
最後まで全力で走りきる学生、コースをじっくり観
察しながらゆっくり歩く学生など楽しみ方は様々。
どの学生も富士スピードウェイをじっくり楽しんだ
後、バスで宿舎へと戻りました。
「宿舎でのミーティング」
前日の反省が生かされ改善されたため、この日の全体ミ
ーティングは昨日より短い時間で終わりました。
明日の決勝に備えゆっくり休むことができました。
RACE REPORT
7月26日 決勝日
「アンディ・パーマーさんと
近藤真彦監督によるスタッフ激励!」
ついに決勝日がやってきました。
この日の朝礼では、日産自動車株式会社
の副社長であるアンディ・パーマーさん
と KONDO Racing の近藤真彦監督が学生ス
タッフを激励しました。
転載禁止
「今日も PIT は忙しい!」
PIT 内では学生が 11 時の決勝スタートへ向けて準備
に追われます。
決勝スタート前にはピットウォーク・グリッドウォ
ークも行われ、そこでも学生スタッフが活躍する姿
を見ることができました。
「レース前半は順調!」
いよいよ決勝がスタート、レース前半はペースを守りな
がら、順調にレースを進めます。
「1 年全員で応援に来ました!」
メインスタンドには横浜校の 1 年生全員が応援へ駆
けつけました!
予選 2 位という悔しい結果から応援にも力が入りま
す。
RACE REPORT
予選・決勝の二日間でたくさんのお客様がこの活動を見に訪れてくださいました。
・(株)アルティア様
・S ロード様
・(株)エッチ・ケー・エス様
・(株)オーテックジャパン様
・スリーボンド関係者の皆様
・全日本空輸(株)様
・中央日産(株)様
・(株)DRD 様
・ニスモ様
・日産自動車(株)関係者の皆様
・日産自動車販売(株)様
・日産プリンス東京販売(株)様
・日産ライトトラック(株)様
・(株)ファルテック様
・平成会計社様
(五十音順)
その他、私たちの活動を見に来ていただいた皆様、オープンキャンパスでいらした皆様、ありがとうございまし
た。
「近藤真彦監督へインタビュー!」
レース開始後、近藤真彦監督にインタビューさせて
いただくことができました。
Q.予選は 2 位という結果でしたが、決勝へ向けて
の意気込みを聞かせてください。
A.レースは準優勝じゃダメなんだよね。決勝は 7
時間と長いから、ドライバーもいろんなところに
気を使いながら走らなきゃいけないけど、ここで
転載禁止
最後に優勝できたらいいよね。
Q.学生スタッフの動きは、近藤監督からどのように見えていますか?
A.一人一人の役割をみんな生き生きと取り組んでいてほっとしている。日産自動車大学校と組んで 3 年目でこの
プロジェクトが学校にも浸透してきて、みんなに将来本当に力強いプロフェッショナルになって欲しいと思いま
す。
Q.これから先、さらに監督が学生スタッフに求めるものはありますか?
A.最近、若い人のクルマ離れが気になっているから、みんなにクルマを大好きになってもらって、学生のみんな
からレースの楽しさをいろんな人に発信していって欲しいです。
近藤真彦監督、お忙しい中インタビューにお答えいただき、ありがとうございました。
RACE REPORT
「シートベルトって大切!」
この日、TAKATA さんがシートベルトシュミレータ
ーを展示していました。
この後完全にクルマが上下逆さまになりますが、体
がシートから落ちてしまうようなことはありませ
んでした。沢山の学生が、楽しみながらシートベル
トの重要性を体感することができました。
「レース中盤、トラブル発生」
レース中盤、GT-R は他車との接触があり緊急ピットイン。
修復の後コースに復帰しますが、エンジン関係、駆動系の
トラブルが連続して発生し、1 時間以上ピットガレージの
中でメカニックが整備にあたることとなります。
「遅れを取るもコースへ復帰!」
度重なるトラブルにより上位グループに大きく離
されてしまいますが、メカニックの懸命な整備によ
りコースに復帰します。
レース終盤には 1 位とのラップ差を少し縮めるこ
とができました。
「感動のゴール!」
そのまま GT-R は走り続け、スタートから 7 時間
後の 18 時を迎えます。
スタッフ全員がモニターの前に集まり最後まで
走り続けようとする GT-R を見守ります。
完走の瞬間には自然と全員が拍手していました。
RACE REPORT
最後の力仕事「テントの撤収!」
テントなどの機材の撤収作業を学生スタッフが手伝
います。
この 4 日間で学生たちの動きはどんどんスムーズに
なり、撤収作業も迅速に終わらせることができまし
た。
「PIT 内も撤収!」
PIT 内の撤収作業も学生が手伝います。
写真のドライバーサポートを担当する学生スタ
ッフは、班員が 2 人しかいないというフットワー
クの軽さを生かし、常に周りに目を配りながらド
ライバーサポートの仕事に縛られずあらゆる仕
事をこなしていました。
改めて、レースとは彼らのような見えないところ
で働く沢山の人に支えられて成り立っているも
のなのだと実感させられました。
「終礼」
全ての作業が終わり、長かった 4 日間が終わりを
告げます。
最後の終礼には、ドライバーの藤井選手、GAMISAN
選手、高星選手、佐々木選手 4 人全員が集まり、
それぞれの思いを話してくださいました。
終礼を終え富士スピードウェイでの全プログラ
ムを終了し、学生スタッフは帰路につきました。
RACE REPORT
レース結果
Pos
No
Car
Lap
Total Time
1
3
ENDLESS・ADVAN・BMW
233
7:01’08.524
2
81
GTNET ADVAN NISSAN GT-R
231
7:02’38.200
2Laps
3
16
GAIA POWER BMW
216
7:01’09.514
17Laps
4
24
スリーボンド日産自動車大学校 GT-R
176
7:02’38.331
57Laps
4:53’02.385
77Laps
以上完走(規定周回数
5
32
Gap
ST-X:163Laps)
ケーズフロンティア DR Audi R8
156
レースの結果としては 4 位と決して良いとは言えない結果ですが、最後まであきらめず走り続けたことにより完
走を果たすことができました。このことによりこのレースでもポイントが加算され、ポイントランキングでケー
ズフロンティア DR Audi R8 を追い抜き 1 位となることができました。
富士戦としては悔やまれる結果ですが、次回の岡山戦にてさらに他車を引き離していくことに期待します。
横浜校は全 6 戦のうち富士戦のみの参加となるので、次回の岡山戦を担当する京都校、愛媛校へバトンを繋ぎま
す。
京都校、愛媛校の学生スタッフが活躍し良い結果を残せることを期待しています!
編集後記
今回、初めて学生リーダーの広報を担当させていただきました。
富士戦での広報の目標は、
「現場の熱を伝える」。その目標からレポートでは、「学生スタッフ達が、どんなこと
をしたか」よりも「学生スタッフ達が、どんな過程を踏んでどんなことを成し遂げたか」を伝えたかったので、
おおまかな時系列でまとめることや、現地に出発する前から取材を行うことを早い段階から決め、その計画をも
とに取材を進めていきました。また、文章だけでは伝わらない現場の雰囲気もあると考え、今回のレポートでは
写真を沢山使ってみました。学生スタッフ達の活動をすぐ横で見ていた私からすると、まだまだ現場の熱を伝え
てきれていない部分も多いと思いますが、このレポートを読んでくださっている皆様に、現場の熱は少しでも伝
わったでしょうか?
今年の当プロジェクトの参加は今回きりとなってしまいますが、また来年広報として参加できたならば、今回学
んだことを生かし次回こそは「熱伝導率 100%!!」を目指したいと思います。
日産横浜自動車大学校 一級自動車工学科 二年 小澤奎也
レポート製作
スーパー耐久シリーズ2014
第3戦
富士 SUPER TEC
学生広報担当
一級自動車工学科 二年 小澤奎也、扇谷圭介、政岡拓人
一級自動車工学科 一年 小﨑 渉、澤野太一、日名子竜、蓑津真斗
自動車整備科 一年 原翔太郎
RACE REPORT
転載禁止
この活動を支援・応援してくださるすべての方に感謝申し上げます。
学生一同、これからも精一杯取り組んでいきますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。