卯月(6月)号 - 広島県立五日市高等学校

図書室だより
図書室だより
★本を読み,こ
れから始
れから 始 まる君
まる 君
の,豊かな人
生に想いを馳
いを馳せ
よう!
よう!
★ 新
卯月号
★ 教室掲示を,お願いします。
広島県立五日市高等学校図書室
平成27年6月22日発行VOL, 4
おススメの本
おススメの本 地歴公民科 前元功太郎先生
『坂の上の雲』一巻 司馬遼太郎著
文春文庫
特有の
特有 の 文化・
文化 ・ 精神性・
精神性 ・ 価値観を
価値観 を 持 ちつつも,
ちつつも , 近代
国家・
国家 ・ 列強という
列強 という「
という 「 坂 の 上 の 雲 」 を 追 い 求 める明治
める明治
期の 日本を
日本を ,秋山兄弟と
秋山兄弟と 正岡子規の
正岡子規の生涯から
生涯から描
から描 いた
司馬遼太郎の
司馬遼太郎の代表作の
代表作の一つ。
着
『田園発港行き
田園発港行き自転車』㊤㊦
自転車』㊤㊦巻
』㊤㊦巻
図
宮本輝著
書
集英社
物語の中心人物の絵本作家の真帆は,自転車で富山を巡る小さな旅に出る。
15 年前に亡くなった父の足跡を辿ろうとしていた…。「出張で九州に行く」
と言い置いて,父はなぜ,北陸本線滑川駅で客死したのか…?一方,東京で
の暮らしが合わず,富山に戻ったもう一方の主人公,千春は親戚の中学生・
佑樹と触れ合う中で,しだいに元気を取り戻していく…。真帆は父の足跡を
追う過程で明らかになる,父と縁あった人の過去の苦悩と今の安穏な暮らし
を知る…。そして,真帆と千春の接点は…?地方と東京,それぞれの土地で
不器用ながらも誠実に生き,「縁」という不思議な糸で結ばれた人達の人間
ドラマが,上・下巻に描かれる著者渾身の長編小説だ。
『くらやみざか/闇
天沼春樹著
西村書店
くらやみざか 闇の絵巻』
絵巻』
主人公の「私」は大学講師をしている。灯りのない「くらやみざか」で不
思議なものたちと出会う。目の前を横切る一頭の象,森に“箱”を置く男,
鴉の通夜を執り行う女,夢を操る蜘蛛,「物語」を託す巫女…,本性を言い
当てる易者見習いの青年…。そして,ある日,偶然に出会った女から,思い
もよらない相談を持ちかけられる…。いつしか“わたし”は,思い出せなか
った世界,忘れ果てていた世界へと誘われる。時が重なり,はまっていくピ
ースの数々…。が,謎は更に深奥へ…。泉鏡花を彷彿とさせる,妖しげな幻
想譚が展開する傑作である。
『ナイルパーチの女子会
ナイルパーチの女子会』
女子会』
柚木麻子著
案
文藝春秋
大手商社に勤める,やり手のキャリアウーマン・志村栄利子(30歳)が物語
の中心人物だ。実家から早朝出勤をし,日々ハードな仕事に勤しむ毎日でも,
全然大丈夫だ。そんな彼女の楽しみは,同い年の人気主婦ブログ『おひょう
のダメ奥さん日記』を読むことだった。決して焦らない「おひょう」独特の
価値観と切り口で記される文章に,栄利子は癒されるのだった…。その「お
ひょう」こと丸尾翔子自身には,ある悩みがあった…。偶然にも近所に住ん
でいた栄利子と翔子は,カフェで出会う事となり,二人は急速に親しくなっ
てゆくのだが…。ここから物語は,思わぬ方向へ舵を切っていく…。
内
『掟上今日子の
掟上今日子の推薦文』
推薦文』
西尾維新著
講談社
おきてがみ き よ う こ
★もちろん同時に刊行された『人類最強の初恋』
も置いている。
き よ う いちにち
『真壁家
『真壁家の
真壁家の相続』
相続』
朱野帰子著
双葉社
掟 上今日子の記憶は,今日一日
だけだ。翌日になれば記憶を失っ
てしまう今日子さんなのである。
美術館で警備員を務める青年・親
切守(おやぎりまもる)・彼が警
護するエリアには訪れるたび,決
まってある絵の前で立ち止まる白
髪の美女がいた。彼女は掟上今日
子。またの名を,「忘却探偵」。折
しも美術品を巡る数々の難事件が
勃発する。二人は,この難事件に
どう挑むのか?軽妙洒脱で,物語 今,家族全員で,ごはんを食
作りの魔術師・西尾維新のアナグ べることができているだろう
ラム的手法も見える最新作だ!
か? 本作は,笑って泣ける家
族小説の傑作だ。ある日,大
『わたしたちはその赤
わたしたちはその赤ん坊を応援 学生の真壁りんは,祖父の死
するこにした』
を知らされる…。急いで葬儀
するこにした』
朝倉かすみ
幻冬舎
会場に向かう。真壁家の一族
朝倉かすみ著
かすみ著
が集まった所に,一人の青年
7編の短編が収められている。 が現れた…。彼は,祖父の「隠
全ての物語を読むことで一つの完 し子」だと言った…。皆は揉
成された「話」となる仕組みだ。 めに揉めることに…。 マイペ
特に最初の「森のような,大きな ース・しっかり者・自由主義
生き物」では,実名で柔道の田村 ・冗談好き・ゴシップ通…。
亮子やマラソンの高橋尚子,水泳 一人一人は良い人なのに,相
の北島康介,卓球の福原愛が登場 続問題で一族は崩壊寸前に!
してくる。非常に個性的というか,解決に奔走する「りん」は,
独特の作風であり,所謂「癖」の 真壁家に,笑い合える日々を
ある短編小説となっている。
取り戻すことができるのか?