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『国際インテリジェンス勉強法』
~3時間で一流の情報マンになる勉強術~
国際インテリジェンス研究所
目次
・中西輝政『情報を読む技術』を読み解く
・情報マンがマスターしたい超スピード記憶術
・木原武一『天才の勉強術』を読み解く
・苫米地英人『脳を鍛える「超」記憶法』を読み解く
・石井貴士『勉強のススメ』要旨
・小柳詳助『悪魔の記憶術』を読み解く
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◆中西輝政『情報を読む技術』を読み解く
※要旨
・情報というテーマを考える上で、知っておくべき重要なことは、外国のス
パイが最初に入り込むのが王室だということ。
英国などヨーロッパの古い王室が常に警戒を怠らないのはそういうこと。
・定点観測は、土地勘のある分野から。
情報感覚を養うための一歩として、
自分の得意分野から始めることをオスス
メする。
たとえば、扱っている商品が工作機械であるとか、旅行会社に勤めていて観
光分野には強いとかなど自分の得意な分野にアンテナを立てる。
・人物情報というのは、真実と嘘を仕分けるときの大切な基礎情報になる。
こうした資料は情報を判断するときの重要な枠組み情報になる。
英国情報部は、人間とのつながりと、個々の人間のプロファイリングをこの
200年間徹底して積み重ねている。
・戦争の勝敗は、軍備でなく、むしろ情報量で決まる。
・メディアからの影響に備えるために、いまアメリカで盛んに行われている
のが、メディア・リテラシーという教育課程。
新聞の読み方やテレビの見方を学校で詳しく教える。
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・日本には国家戦略がないとよく言われるが、その根本的な理由はただ一つ。
国のトップが極力楽観主義を廃し、
「A に転んだら C,B に転んだら D」とい
う具合に、
一つの情報に対していくつかシナリオを描いておく労力を避けて
いるから。
シナリオを考えていないから、戦略もビジョンもなく、つねに行き当たりば
ったっりになってしまう。
・歴史をひもといてみると、優れたリーダーは、ほぼ例外なく悲観論者。
・日本人のアイデンティティの根幹を知る上で重要な情報は、『古事記』や
『日本書紀』。
・一辺倒でない情報は信用できる。
価値ある情報の一例は、
『太平記』
。
南北朝時代とは、足利尊氏の「上手な政治」と後醍醐天皇の「正しい政治」
の対立時代。
・世の中は複雑ですから「絶対に正しい」といえることなど、ほとんどない。
たとえば対立する意見の中にも、それぞれに理にかなった部分がある。
・数ある情報の中から、
価値ある情報を見つけ出す選別眼を養う方法がある。
それは、新聞の「ベタ記事」に注目するということ。
扱いの小さなベタ記事にこそ、重大な情報が隠れていることが多い。
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・信用は、決定的な嘘をつくためにある。
「100年に一度、決定的な嘘をつくために、99年間本当のことを言い続
けよ」
というのが、イギリスの国家戦略の伝統といえる。
イギリスの BBC は国営の放送局で、正確で公正な情報を流すので、世界的
に信頼がある。
しかし、1944年のノルマンディー上陸作戦の重要局面の時は、嘘情報を
流し、敵を欺いた。
・情報の本質は、
「プラグマティズム」にある。
・中国ビジネスで、デンマーク、ドイツ、イスラエルがうまく言っている。
良い情報ネットワークをもってるから。
・ドイツは冷戦時代から中国との関係を重視しており、中東から中国にまた
がる地域で隠れた形で深いレベルの中独情報協力を続けてきた。
有名なのが、パミール高原にロシアの通信を傍受する施設をドイツの連邦対
外情報庁が中独共同で運営してきたこと。
当初はソ連情報の収集目的だったが、そのタリバン情報にドイツがやたら詳
しいのは、これがあるからというのが半ば公然の事実。
・ドイツは、アメリカのイラク戦争に反対したが、裏で情報面でアメリカに
協力した。
バクダッドが早く陥落したのは、ドイツの情報員がバグダッドの地理的条件
や現地情報などをすべてアメリカ軍に流したからだといわれている。
これは、明らかに二重外交であるが、ドイツの国際的地位を向上させつつ、
国益も確保した。
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・日本でも「アメリカにノーといえ」という声もあるが、他方ドイツのよう
につねに保険をかけておくことが大切。
・戦略的思考とは、一口でいえば、つねに当面の目標を強く意識して可能な
手段を考え、手を打っていく行動の仕方である。
※分析メモ
中西輝政氏は京都大学大学院教授であり、情報史が専門である。
今後、日本が国際的に活躍するには情報の分野でレベルアップする必要があ
る。
政府も民間ももっとこの方面に人材と予算、意識を傾けるべきだ。
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◆情報マンがマスターしたい超スピード記憶術
優秀な政治指導者やインテリジェンス・オフィサーは、得てして記憶力が良
い。
仕事をする上で、記憶力が良い人は出世も早い。
そのような中、七田眞氏の『超スピード記憶術』は参考になる。
◆七田眞『超スピード記憶術』ポイント
・南方熊楠は、近所の家の『和漢三才図会』を暗記して写本を作り上げた。
・ロシアの優秀な学生は、直感記憶法で、日本の大学生が2年かかる学習内
容を4週間でマスターすることができる。
・短い言葉の大量繰り返しは暗示は、海馬の超記憶になる。
・記憶術の始まりは、「場」と「イメージ」をつないで覚えた。
・ローマの哲学者セネカは、公衆の面前で演説するとき、2000人もの聴
衆の名前を一度聞いただけで全部正確に記憶していた。
・ユダヤ人やインド人は記憶の学習を大切にしている。
彼らは記憶が、学術や仕事上の上での成功の最も重要な要因であることを知
っている。
・記憶は、想像や創造と相反するものではなく、一体である。
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・教育の原点は暗記・記憶にある。
・理解を求めず、素読と丸暗記することが天才を育てる。
・子供は、複雑なものを覚えるのが得意であり、理解せずに丸暗記するのが
得意。
・耳で覚える記憶力が質がよい。
※分析メモ
ものを記憶することは心地よい。
物を知ることは喜びを感じる。
もちろん嫌なことはすぐに忘れ、楽しいことに焦点をあてれば記憶力は格段
に良くなる。
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◆木原武一『天才の勉強術』を読み解く
※要旨
・天才とは、学習の産物である。
・ナポレオンは「軍事学とは、与えられた諸地点にどれくらいの兵力を投入
するかを計算することである」と言っている。
・戦争において、天才とは事実のなかで思索することである。
(ナポレオン)
・イタリア遠征に続いて行ったエジプト遠征では、ナポレオンは遠征軍の司
令官というよりもむしろ一国の統治者といった感じだった。
行政能力全般にわたる能力を発揮した。
・ナポレオンを勉学に誘ったものは、なんのあてもない好奇心といったもの
でなく、大帝国を目指す野心であった。
・人を動かすのは顔より頭である。
ナポレオンの頭は「引き出し頭」などとも呼ばれた。
戦争のことばかりでなく、法律や財政、商業、文学などにいたるまで、さま
ざまな知識がそれぞれ引き出しのなかに入っているように整理された。
いつでも必要に応じて取り出すことができた。
・ナポレオンは、たくさんの本を読んで「引き出し頭」を作った。
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・今も昔も、最強の勉強法は本を読むことに尽きる。
できるだけ多くの本を、そして、できるだけ広範囲の分野の範囲を読むこと
である。
・ナポレオンは幼年時代から生涯の最後に至るまで貪欲な読書家だった。
とくに読書に集中したのは、パリの陸軍士官学校を卒業して軍隊に勤務した
16歳から数年間である。
・ナポレオンはこの時期に「本屋の本を食いつぶすほど」本を読んだという。
それも専門の戦術書や砲術書だけではなく、歴史、地理、法律、数学、文学
とあらゆる分野にわたっていた。
・彼は手当たり次第に本を読み飛ばしたのでなく、要約や抜粋、感想などを
記した克明な読書ノートを作っていたことである。
・ナポレオンが戦場においても、一国の統治においても、人々を驚嘆させる
ような能力を発揮できたのは、判断力を鍛え、莫大な量の情報を貯えた旺盛
な読書によるところが大きい。
彼の天才の秘訣は読書にあったのである。
※分析メモ
ナポレオンを勉学に誘ったものは、
大帝国を目指す野心であったのであろう。
しかし、晩年、島流しになっても膨大な読書や思索をやめなかったのは、彼
が好奇心の塊だったからだ。
彼のように生涯勉強という精神を大事にしたい。
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◆苫米地英人『脳を鍛える「超」記憶法』を読み解く
情報マンにとって、記憶術は必須事項だ。
苫米地氏の記憶法は、画期的であり、ぜひマスターしたい手法だ。
◆苫米地英人『脳を鍛える「超」記憶法』要旨
・脳は知っていることを覚えようとしない。
反面、知っていると認識しているものは実はとても曖昧。
・脳に、「これは重要」だと思わせれば記憶できる。
脳は失敗したときにモノを覚える。
脳を騙すには自分から失敗すれば良い。
・写真記憶法は誰にも使える記憶術。
・小学生のとき、ただただ読むのが楽しくて、毎日何時間も首っ丈になって
百科事典をめくっていた。
そうしたら、ページのどこに何が書いてあるか、把握できるようになった。
みなさんも同じような経験はありませんか。
・面白いと思えば、文字でも写真でも人はいとも簡単に覚えることができる。
つまり見たモノの中から好奇心を刺激するものを見つけられるかどうかで、
記憶に大きく作用する。
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・「面白いという意識状態を自分で作り出してから見る」という方法をマス
ターすればよい。
記憶に適した意識状態を作ることが写真記憶ではもっとも大切。
・写真記憶の訓練法は、
「あらかじめ用意した写真を一瞬見て、その風景を
絵に描く」ということ。
そして、写真と自分が書いた絵を見比べる。
これを繰り返す。
・ビジネスを進める上でもっとも大切なことは、情報。
いかに早く、いかに正確に情報を掴めるかで、成果は変わる。
・仕事で失敗したとき、
「あ、間違えた。よし、これで俺は仕事を1つ覚え
た」と思うこと。
基本は「失敗した」ではなく「いい経験をした」ということ。
※分析メモ
欧米の諜報マンたちは本当に記憶力がいい。
それはだれでも訓練で鍛えることができる。
記憶と仕事術、ビジネスは全部相関関係にあるのだ。
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◆石井貴士『勉強のススメ』要旨
・だいたい専門分野に関して200冊の本を読んでいれば、専門家と名乗っ
てもいいくらいの知識量になる。
・人は天才に生まれるのではない。天才になるのだ。
(ボーヴォワール)
・英単語を覚えるとき、絶対に書いてはならない。
一単語一秒で眺めて、目で覚えろ。
・チリも積もれば、山となる。
一秒一秒の小さな時間短縮の積み重ねによって、勉強効率は上がる。
・英語のホームページを作ってしまえば、世界中を相手に仕事ができる時代
になってきている。
・一日8時間まじめに働いていれば、やがてあなたは上役に昇進し、一日1
2時間働くことになるだろう。
(アニー・ゼリンスキー)
・エジソンもアインシュタインも、学校に通わず、自分自身で本を読んで勉
強した。
ナポレオンも大量に読書したことで、軍事の天才になった。
晩年を過ごしたセント・ヘレナ島にも3000冊の本を置いていたほど。
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・英単語は書いて覚えるのではない。見て覚えるのだ。
一秒で見て、何度も何度も繰り返すことで、記憶は定着する。
・一冊も本を読んでいないあなたと、2000冊本を読んだあなたでは、思
いつくアイデアは全く違う。
・あなたが野球の選手ならば、野球の本に関して2000冊は読んでくださ
い。
2000冊読む前のあなたと、2000冊読んだ後のあなたでは、まったく
トレーニング方法に違いが生まれる。
・「ふだんは自分が世界で一番下手なアナウンサーだと思え。
だが、本番では自分が世界で一番上手なアナウンサーだと思え」
これはアナウンサーの世界に伝わる格言。
・ゴットライティングとは「自分が大好きな作家の文章を写経のように、そ
のままワープロ書きすること」で身につく。
こうすることで、自動書記状態ですらすらと文章が書けるようになる。
・5年後の成功している自分になりきって、堂々と話す。
そうすると、堂々とした人物になってスラスラ話せるようになる。
これが、サクセストーキング。
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※分析メモ
石井貴士氏は、元アナウンサーで現在、起業家として活躍している。
彼曰く、目標達成の秘訣は、達成するまでやり続けることだ、とのこと。
『ハリー・ポッター』の作者J・ローリングもシングルマザーで貧乏だった
とき、スタバーで書いた原稿を何十社もの出版社へ持ち込んだ。
行動し、やり続けたからこそ、いまの『ハリー・ポッター』があるのだ。
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■小柳詳助『悪魔の記憶術』を読み解く
情報マンにとっては、記憶術は必須能力だ。
一瞬にしてメモに残せない情報を覚えなければならない。
柔軟でクリエイティブな発想も、たくさんの情報蓄積のなかで、相互の新し
い組み合わせから生まれる。
ぜひ週末は記憶術をマスターしてみたい。
■小柳詳助『悪魔の記憶術』
・司馬遼太郎『胡蝶の夢』に島倉伊之助という蘭学修行に励む人物が出てく
る。
彼の記憶術は、100年に1度の神童といわれた。
・伊之助は、医学書など手にとって見たものは全部記憶していた。
オランダ語、ギリシャ語、ラテン語、清国語、英語、ドイツ語の6ヶ国語を
マスターした。
・伊之助はわずか10ヶ月ほどでドイツ人とかわらない会話力と読解力をも
つに。いたった
・王貞治は、現役時代、相手のピッチャーの名前、球の高さ、速さ、コース、
飛んでいった方向など、ほとんど全部のホームランについて覚えている。
・大蔵省出身で元・防衛庁長官の山下元利氏は、1週間という速さでロシア
語をマスターし、臨時通訳になっている。
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・記憶術のキーワードは、
一、視覚化
一、日本語利用
一、連想
・記憶術は、誰もがもっている五感をフルに利用しよう。
・膨大な言葉を蓄えた日本語の脳を活用しよう。
・極端な連想が記憶を鮮明にする
・ユーモア感覚のある連想を駆使しよう。
・連想、想像という力を記憶術では大いに活用する。
記憶術の大きな柱といってもよい。
・名前を覚える必要な3条件
一、意思を持つこと
一、情報収集
一、好意を持つ
・記憶の原理は、反復である。
覚えたあとは、過剰学習をしよう。
※分析メモ
ロシアKGB出身のプーチン首相の記憶力の良さは定評がある。
記憶術は、情報マンだけでなくトップリーダーにも必須科目である。
今後、記憶術の研究をこのメルマガでも深めたい。
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