平成25年度 報告書

平成25年度
小規模事業者地域力活用新事業全国展開支援事業
報告書作成業務
平成25年2月
隠 岐 の 島 町 商 工 会
株式会社 藤井基礎設計事務所
はじめに
1.地域の概要と本事業で活用する地域資源について
隠岐の島町の総生産額(GDP)の大半は公的補助で賄われており、隠岐の島町の経済は
生産額を増加しないと成立しない状況である。隠岐の島町では、かつては林業で生計を支
えていた時期もあったが、林業を取り巻く環境の変化により、木材業の生産額は総生産額
の 1%未満となっている。従って、島の公的依存の脱却と、持続可能な経済構造への転換
のためには、林業の再生も必要不可欠である。
隠岐の島は高品質な森林と高密度な林道といった豊かな林業環境を持つが、林業を取り
巻く環境の変化により、木材は経済価値を獲得するに至っておらず、森林の多くは管理放
棄されている。また、切り捨て間伐材や松くい虫被害木の増加といった森林環境の悪化も
深刻である。本事業では、これらの未利用木材を地域資源として活用し、これらから取り
出したリグノフェノール※1 を用いた積層板※2 を、全国規模のマーケットを視野に入れた新
たな特産品として開発する。
※1 リグノフェノールは、木質成分のリグニン(木材成分の 30%を占める)を化学処理により世界で初めて安定化した
形で取り出したバイオマスマテリアルであり、三重大学の舩岡正光教授により製造法が開発された。近年、工業化
が進み石油由来のフェノールの代替や接着剤としての活用が期待されている。
※2 複数の単板を繊維方向に揃えて積層し、単板どうしを接着した木質材料であり、構造用(建築等)や造作用(イン
テリア等)に使用され、国内では年間 44 千 m3 生産されている。特徴として単板木材より強度が高く、寸法安定性
に優れている。
(1)経済の状況
島根県地域産業連関表隠岐圏域表(2005 年)によると、隠岐の島町の総生産額(GDP)
は 847 億円となっており、その内、206 億円は社会資本等の減耗引当であるので、これを
除くと 641 億円になり、その内、70%は公的補助で賄われている状況である。近年の国家
財政の厳しい状況化においては、隠岐の島町の経済は持続可能な構造でなく、生産額を増
加しないと成立しない状況である。特に、林業においては、かつては林業で生計を支えた
時期もあったが、現在は、外材等の移入により、木材コストの価格競争に抑えられて、豊
富な森林蓄積量がありながら、木材業の生産額は 3.83 億円となっており、総生産額の 1%
にも満たない状況となっている。島の公的依存からの脱却と、持続可能な経済構造への転
換のためには、林業の再生も必要不可欠である。
(2)活用する地域資源
隠岐の島町は島の 87%に及ぶ森林資源(森林蓄積量 6,677 千 m3)を持ち、住民一人当
たりの森林面積は世界トップクラスであり、森林に蓄積されている山本立木価格は約 229
億円の価値になると評価されている。特に隠岐のクロマツは約 2,000 千 m3 蓄積されてい
て、「杢目の良さ、光沢・色調の美しさ」が好評で隠岐ブランド品として建築材に利用さ
れている。また、木材搬出用の林道の密度は 8.7m/ha あり、全国平均の約 2 倍、県平均
の約 3 倍となっており、他の地域より整備が進んでいる。
しかし、これらの森林資源のほとんどは経済的な資源としての活用を放棄され、管理さ
れないままに放置されている。林野庁の調査データでは島内での年間の森林資源賦与量は
98 千 m3 であり、間伐の目標は 5 万 m3 になっているが、間伐材は商品価値を具体的に付加
されておらず、森林事業での資源になり得ていない。また、島内には間伐材以外にも、松
くい虫被害木等の未利用木材も多く蓄積している。本事業では、これらの未利用木材を地
域資源として活用し、これらから取り出したリグノフェノールを用いた積層板を、全国規
模のマーケットを視野に入れた新たな特産品として開発する。
2.これまでの取組について
森林管理展開の中から出てくる未利用資源の間伐材、林地残材そして製材屑などを活用
したバイオマスエネルギーや新素材の開発に向け、これまで隠岐の島町は官民が一体とな
った「緑のコンビナート推進協議会」を組織してその開発に取り組み、一定の成果を挙げ
ている。平成 24 年度には、木質バイオマスであるリグノフェノールを用いた積層板を試
作し、リグノフェノールは積層板の接着剤や塗料として有効であることが分かった。今後
は、この積層板の用途別の商品化の深化が課題である。
(1)これまでの木質バイオマスの取組
隠岐の島町では、平成 19 年から島のエコアイランド化と里山の再生を目指した「緑の
コンビナート構想」※3 を推進するために、島内外の企業・団体と行政関係者からなる組織
「緑のコンビナート推進協議会」が中心となって、林地残材や間伐材等の未利用資源の特
産品化を行ってきた。主な取組については下記のとおりである。
・平成 19 年に隠岐島後森林組合が間伐材を佐賀県の中国木材株式会社に出荷する(2,000
m3/年)。
・平成 21 年に緑のコンビナート実行委員会(「緑のコンビナート推進協議会」の前身団
体)がパルプ用の木材とチップ材を県内外に試験出荷する(1,000 ㌧/年)。
・平成 21 年に民間企業が隠岐の島町に「木質バイオマスリグノフェノール」の製造実証
施設を建設する(平成 23 年にリグノフェノールの大量生産プロセスの開発に成功、平
成 24 年に単価 960 円/kg を実証)。
・平成 23 年から隠岐島木材業製材業協同組合が大阪の越井木材工業株式会社へ木材加工
製品を試験出荷する(100m3/年)。
・平成 23 年に隠岐の島町が東京都港区と「間伐材を始めとした国産材の活用促進に関す
る協定書」(以下、「国産材活用促進(みなとモデル)」※4 という)を締結する。
・平成 23 年から隠岐の島町が木質バイオマスのペレット事業化の調査・研究を行う。
・平成 24 年に全国展開支援事業(隠岐の島町商工会)でリグノフェノールを用いた積層
板 LVL を試作した。リグノフェノールを接着剤として用いた積層板 LVL の接着力は、基
準値(単板積層材の日本農林規格)より 3 倍高い値を示した。また、リグノフェノール
を樹脂化したものを積層板の表面に塗装すると、表面が硬くなり、表面に光沢が出て杢
目が綺麗に表れる効果があることが分かった。
※3 隠岐の島町が掲げる、里山・里海の様々な未利用地域資
源を利活用した低炭素社会及び循環型社会の構築を目指
した構想。
※4 港区では低炭素社会の取組みとして「みなとモデル二酸
化炭素固定認証制度」を施行している。これは、区内の
建設物に一定量以上の国産木材の使用を義務付け、その
使用量に相当する二酸化炭素固定量を区が認証する制度
である。この制度では港区と「間伐材を始めとした国産
材の利用促進に関する協定」を締結した協力自治体から
産出された「協定木材」の使用を推奨している。
▲ 平成 24 年試作リグノフェノール積層板
(表面を LP 樹脂塗装)
(2)成果、反省点、課題等
平成 24 年度の全国展開支援事業(隠岐の島町商工会)において、リグノフェノールを
用いた積層板 LVL を試作し、物性試験を行った。その結果、前述の通り、試作した積層板
LVL は、積層板 LVL の接着強度基準値より約 3 倍高い値を示し、リグノフェノールを接着
剤として用いた積層板 LVL の有効性が分かった。また積層板 LVL の表面にリグノフェノー
ルを樹脂化したものを塗装すると、表面が硬くなり、表面に光沢が出て木材の杢目が綺麗
にでる漆塗料のような効果があった。
今後は、この積層板 LVL について、全国規模のマーケットを視野に入れた商品化の深化
が課題である。その課題解決のためには、用途(例えば、建築構造物やインテリア等)を
具体的に絞り、その用途に求められる物性(強度、寸法安定性等)や特徴(色調や光沢
性)を満たす積層板 LVL を開発することが必要である。
3.本事業での地域の目標及び基本的な方向性・戦略・見込み
本事業は、隠岐の島の森林資源であるスギおよびマツを素材として、新たな特産品とな
り得る積層板 LVL を、全国規模のマーケットを視野に入れて開発することを全体目標とす
る。その目標を達成するためには、まずは島内の未利用材から木質成分のリグニンを木質
由来のリグノフェノールとして安定化した形で取り出し、これを従来の石油由来の接着剤
の代替として用いた、環境に配慮した積層板 LVL を開発することにより、付加価値を得た
木材製品として商品化する。また、商品化にあたっては、開発する積層板 LVL に関しアン
ケート調査を行い、全国規模のマーケットを視野に入れた新たな特産品の開発の方向性を
見定める。
国においては「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」(平成 22 年 10
月 1 日)が施行されたことに伴い、公共事業における国産材の利用促進が高まっている。
島根県内においても県産材の利用拡大のために「島根県木材利用率先計画」を策定し、
公共建築物や公共事業において県産木材を積極的に活用することとしている。
このような施策の流れのなかで、開発する積層板 LVL の販路としては、まずは隠岐の島
町が「国産材活用促進(みなとモデル)」で協定を交わした東京都港区をターゲットとし
て想定する。この「みなとモデル」は都市と地方の低炭素社会への礎として、周辺の多く
の都市が着目しており、今後、このような施策に応じて、地球環境にやさしい木材商品が
関東・関西圏域の都市部を中心に日本全国で大きく需要を増すと予想される。そこで、開
発する積層板 LVL については、まずは、公共事業や公共建築物における構造材・内装材・
外装材及びインテリア等への活用を目指す。
本年度は 2020 年オリンピック・パラリンピック東京大会が決定し、それに向けて大会
施設・選手村等の整備に国産材の利用が増加すること予測される。国においても、木材利
用の絶好の PR チャンスと捉え、東京都・関係機関に積極的に働き掛けしていくとされて
いる。
このように行政施策やオリンピック等によって環境にやさしい商品の流通システムが活
用でき、リグノフェノールを用いた環境に配慮した積層板 LVL を全国展開できれば、島内
では積層板 LVL の素材としてスギやクロマツの出荷量が増え、林業や木材産業の活性化に
繋がり、新たな雇用を発生させることが出来る。また、リグノフェノールの材料は間伐材
や枝・端材および松くい虫被害木等を利用可能なため、その間伐や伐採・除去が進み、そ
の結果、開発する積層板 LVL の素材となるスギやクロマツの育成に良好な里山環境を創出
できる。このように地域の植物資源の有効活用は新しい循環型の環境産業を創出でき、域
内経済の活発化を促し、他の産業においても大きな効果が得られる。
4.本事業での事業計画について
(1)本年度の事業の目的及び目標
本事業では、リグノフェノールによる接着剤を用いて隠岐の木材(スギ、クロマツ)を
張り合わせた積層板 LVL を開発し、試作を開発することを目的とする。これにより、将来
は 40 億円の投資と 10 億円の利益、そしておよそ 30 人の雇用を生み出す経済圏の創出を
目指す。また、試作品は、石油由来の接着剤の利用を解消した 100%天然由来の商品化
と、日本農林規格(JAS 規格)の物性基準値のクリアを達成すべき指標とする。
(2)具体的な目的及び目標
本事業では、リグノフェノールによる接着剤を用いて隠岐の木材(スギ、クロマツ)を
張り合わせた積層板 LVL の試作品を開発することを目的とする。これらの積層板 LVL の用
途は建築材・内装材・外装材及びインテリア等の利用を目指す。
また、商品開発にあたっては、当初の商品化(構造建築用、インテリア用)を目指す積
層板 LVL の試作品を製造し、積層板 LVL の物性データを把握しながら、日本農林規格
(JAS 規格)の物性基準値をクリアすることを目標とする。
また、平成 24 年度に試作した積層板 LVL の接着剤は、約 30%の石油由来のフェノール
樹脂と約 70%のリグノフェノールを混成したものであった。そこで、本年度に試作する積
層板は、リグノフェノール 100%の接着剤を使用し、木材とともに接着剤も全て植物資源
とすることで、環境材としての付加価値を向上する商品とすることを目標とする。素材・
材料のすべてが植物資源の積層板 LVL は環境材としてより有効であり、二酸化炭素固定量
の増加により地球環境の保全に寄与することが可能となる。
これらにより開発する積層板 LVL については、全国を対象に、試作品や物性データを示
したアンケート調査により開発する積層板 LVL の利用等に関して質問し、その回答の分析
結果を今後の商品開発に反映していく。
(3)事業実施後に期待される地域への効果
本事業実施後、隠岐特産の環境に配慮した積層板商品を島外に出荷することにより、島
内では積層板 LVL の素材としてのスギやクロマツの出荷量が増え、林業や木材産業が活性
化し、新たな雇用を創出することが出来る(本事業により 40 億円の投資と 10 億円の利
益、そして約 30 人の雇用を生み出す経済圏の創出を目ざす。)。
また、リグノフェノールの原料として間伐材や松くい虫被害木も利用できるので、里山
の間伐や松くい虫被害木の伐採・除去が進み、原木のスギやクロマツの育成に良好な里山
環境を創出できる。さらに、良好な里山環境の創出により、そのフィールドを活用した自
然体験ツアーによる交流人口の拡大や環境学習による啓発などの事業を創出可能となる。
このように地域の植物資源の有効活用は新しい循環型の環境産業を創出でき、域内経済の
活発化を促し、観光産業等の他の産業においても大きな効果が得られる。
(4)具体的事業計画の内容
本事業では、リグノフェノールを用いた、環境に配慮した積層板をメーカー企業と連携
して開発する。試作品としては構造用積層板 LVL とインテリア用積層板 LVL を作成する。
建築資材を目指した構造用積層板 LVL は強度が求められる。したがって、強度が高い
3.5mm 板を重ねた積層板 LVL を試作する。また、インテリア等の家具・内装材を目指した
積層板は、強度とともにデザイン性が求められる。そこで杢目がはっきり表れる隠岐産ク
ロマツを用いた 12 mm 板を重ねた積層板 LVL を試作する。この試作品は、表面にリグノフ
ェノール樹脂を塗装して、光沢感があり、クロマツの杢目をより活かせる試作品とする。
1)本事業の進め方
①プロジェクト推進委員会開催
委員会を 5 回/年 開催し、有識者の意見を参考にしながら新商品の方向性を探る。
②リグノフェノールの製造&接着剤の開発
参画事業者が木質バイオマスプラントでリグノフェノールの製造を実施する。また、
このリグノフェノールを原料としてリグノフェノール接着剤(樹脂)を製造する。
③積層板 LVL の商品開発及びその物性試験
参画事業者が協力研究機関(島根県中山間地域研究センター)の協力のもとリグノ
フェノール接着剤を用いて、目標とする物性性能を有するリグノフェノール積層板
LVL を試作し、物性データ(単板積層材の日本農林規格による強度試験等)を把握
し、生産技術を確立する。
④アンケート調査
本事業で商品開発する積層板 LVL の試作品に関しアンケート調査を行う。調査地域
は全国とし、母集団は商品の売り手側(材木店等)と作り手側(積層板メーカー等)
の別とし、調査対象から回答を得る方法は郵送調査法とし、回答者は調査対象の団体
の代表者またはそれに代わるものとする。また、標本設計は信頼度 95%、標本誤差
5%を目標に標本数と配布数を検討する。その後、商品の利用等に関する質問による
調査票を設計し、実査作業、集計、分析を実施したうえ、その結果を今後の商品開発
に反映する。
⑤試作品の製造
アンケート調査や積層板 LVL の物性データをもとに、積層板の利用を検討し、参画
事業者の協力のもとに積層板 LVL を試作し、実用化の可能性を検証する。
⑥事業まとめ
事業の成果を取りまとめ、関係企業や官公庁などにパンフレット等を配布する事に
より、新商品の用途性を広くPRし、今後の販路拡大に繋げる。
(5)ターゲットとする市場やユーザー
この新たな特産品の当初の販売ターゲットは、隠岐の島町が「国産材活用促進(みなと
モデル)」で協定を交わした東京都港区の建築物件である。港区は都市と地方の低炭素社
会の構築を目指して、平成 23 年の 4 月から本格的に環境に配慮した木材を区内の公共建
築物等に利用する事としており、このリグノフェノールを用いた環境材はその施策に最も
効果的な木材の一つとなる可能性を持つ。また、平成 22 年 10 月には国において「公共建
築物等における木材の活用に関する法律」が制定され、国産材については全国において公
共建築物への利用が多数見込まれる。
また、平成 25 年度に 2020 年オリンピック・パラリンピック東京大会が決定した。オリ
ンピック・パラリンピックに向けて環境負荷低減や日本伝統文化をより意識した公共建築
部(大会会場や選手村等)への国産材活用が期待できる。
このように大都市圏での官庁及びゼネコンが扱う建築物件を新商品の販売ターゲットと
して拡大していく。
(6)新規性や独自性
本事業で開発する積層板の接着剤として用いるリグノフェノールは、未利用資源である
間伐材や松くい虫被害木の中のリグニンをリグノフェノールとして安定化した形で取り出
すものであり、世界で初めて隠岐の島の実証プラントで多量生産プロセスが開発され、隠
岐でしか手に入らないバイオマスマテリアルである。これを原料に開発した接着剤は、従
来品の積層板 LVL 用フェノール系樹脂接着剤と比較して接着力が高いことが明らかとなっ
ている。
一般的なフェノール樹脂に使われている石油由来原料の一部をこのリグノフェノール樹
脂と置き換えることで、100%天然由来の積層板 LVL を開発可能となるとともに、化石資
源節約と CO2 削減を実現できる。
平成26年2月
隠岐の島町商工会
目次
1.委員会開催・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(1)委員会規定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(2)事業実施体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(3)委員会名簿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(4)委員会開催の経過・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
1
2
3
4
2.アグリビジネス創出フェア2013出展について・・・・・・・・・・ 7
3.材料の調達・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
4.リグノフェノールの製造&分子設計・・・・・・・・・・・・・・・・12
5.試作品の製造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(1)リグノフェノール接着剤の開発・・・・・・・・・・・・・・・14
(2)構造用積層板・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
(3)リグノフェノール塗料の開発・・・・・・・・・・・・・・・・17
(4)造作用積層板・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(5)集成材・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
6.市場調査の実施・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
(1)概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
(2)環境材を取り巻く市場構造・・・・・・・・・・・・・・・・・22
(3)環境材の有効活用事例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
(4)木材市場の変化をもたらす各種社会的要因・・・・・・・・・・32
7.アンケート調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
(1)調査目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
(2)調査方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
(3)標本設計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
(4)調査票の設計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
(5)実査作業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
(6)集計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48
(7)分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・84
(8)アンケート調査資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・87
アンケート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・91
8.商品化における課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・97
1.委員会開催
委員会を 5 回/年 開催し、有識者の意見を参考にしながら新商品の方向性を探る。
(1) 委員会規程
新商品の方向性を探るために組織する委員会(名称:リグノフェノール積層板の商品開発検討
委員会)の規定を、下記の通りに定める。
平成25年度地域力活用新事業∞全国展開プロジェクト調査事業
リグノフェノール積層板の商品開発検討委員会規程
(目 的)
第1条 資源の有効活用と持続可能な循環型社会実現化への取組みを行う社会貢献の一環として、隠岐
に産する森林資源を活用し、リグノフェノールの資源化をめざす新商品開発に取り組む。
これにより、隠岐発のブランド化につなげ地域産業活性化のきっかけづくりとする。
(名 称)
第2条 名称は、
「リグノフェノール積層板の商品開発検討委員会」と称する。
(所在地)
第3条 委員会の事務局は、隠岐の島町商工会内に置く。
(業 務)
第4条 委員会は、地域力活用新事業∞全国展開プロジェクト調査事業を効果的、かつ効率的に推進す
るため、
「隠岐の未利用木材を用いたリグノフェノール積層板の商品開発」に関する調査研究と商品
化に向けた方策を検討する。
2 事業運営を円滑に推進するため、関係機関との連絡調整を行う。
(委 員)
第5条 委員会は、委員6名をもって構成する。
2 委員は、次の各号に掲げる者のうちから商工会会長が委嘱する。
① 専門家等 ② 行政、関係機関 ③ 商工関係者
3 委員会に委員長1名を置く。委員長は委員のなかから選任する。
(任 期)
第6条 委員の任期は、平成25年6月1日から平成26年2月28日までとする。
(招 集)
第7条 委員会は、次の場合において委員長が招集する。
① 委員長が必要と認めたとき
② 商工会会長から諮問があったとき
③ 委員長は、諮問内容により必要と認めたときは、外部からアドバイザーとして招へいし意見を求
めることができる。
(運 営)
第8条 委員会の庶務業務は、商工会事務局が行う。
2 委員会の議事進行は、委員長が行う。
(その他)
第9条 本規程で定めるものの他、委員会の運営に関し必要な事項は、商工会委員会規程の準用及び商
工会会長が別に定める。
附 則
この規程は、平成25年6月1日から施行する。
- 1 -
(2) 事業実施体制
リグノフェノールを用いた隠岐産スギ・マツ材積層板 LVL 商品開発の関係者による委員会を設置
し、参画事業者やアドバイザーと連携して、必要とする専門技術について専門家の指導を受けなが
ら、事業を実施する。
■事業実施体制
専門家
・静岡大学
准教授・名誉教授
(LP の化学修飾)
(LP 接着剤の合成)
(商品製造 手順・条件
への指導)
招聘
隠岐の島町商工会
支援
・隠岐の島町
・中国経済産
業局
・島根県中山
間地域研
究センタ
ー
コーディネート
・隠岐島木材業製材業協同組合(林業(加工)
)
・㈱布施の里(林業(伐採)
)
・池田木材店(林業(伐採・加工)
)
・酒井材木店(有)
(林業 (伐採・運送))
・隠岐島後森林組合(林業(伐採)
)
・㈱フジイ・ケミカルズ(産業廃棄物等の再生利用
技術開発)
・㈱藤井基礎設計事務所隠岐事務所(建設
コンサルタント業)
・越井木材工業㈱(木材加工業)
委員会
(リグノフェノールを用いた隠岐産スギ・マツ材積層板
LVL 商品開発のため、勉強会開催)
・隠岐の島町定住対策課
・隠岐の島町農林水産課
・島根県隠岐支庁農林局
・緑のコンビナート推進協議会
- 2 -
(3) 委員会名簿
隠岐の島町商工会が事務局として、事業実施の関係者の調整を行う。
委員会は事業実施の関係者による委員会を組織して、町内関係者の協力体制を整え、リグノフェ
ノールを用いた隠岐産スギ・マツ材積層板商品開発について意見集約し、事業を実施する。
■委員会名簿
氏
1
名
所
属
役
職
吉田 彌明
静岡大学
名誉教授
山田 雅章
静岡大学
准教授
岡田 清明
緑のコンビナート推進協議会
委員
4
磯見 一弘
隠岐島木材業製材業協同組合
事務局長
5
野田 浩
島根県隠岐支庁 農林局林業部
課長
八幡 哲
隠岐の島町役場 定住対策課
課長
7
佐々木 千明
隠岐の島町役場 農林水産課
課長
8
吉田 幸二
隠岐の島町商工会 経営支援課
課長
9
嶽野 正弘
隠岐島後森林組合
専務
10
西田 公正
(株)ふせの里
専務
11
池田 明生
(有)池田材木店
専務
酒井 一昌
酒井材木店(有)
社長
13
山口 秋生
越井木材工業(株)
室長
14
藤本 栄之助
専門家
2
3
6
12
委員長
委員
参画
事業者
(株)フジイ・ケミカルズ
取締役
(株)藤井基礎設計事務所
顧問
15
安井 裕彦
(株)藤井基礎設計事務所
16
中山 茂生
島根県中山間地域研究センター
農林技術部 木材利用科
課長補佐
和田 尚
島根県隠岐支庁 農林局林業部
課長
アドバイザー
17
18
オブザーバ
19
服部 義昭
伊谷 圭司(主)
(株)藤井基礎設計事務所
地域戦略研究所
隠岐の島町商工会 経営支援課
係長
経営指導員
事務局
20
安部 利昭(副)
同上
- 3 -
同上
(4) 委員会開催の経過
リグノフェノールを用いた隠岐産スギ・マツ材積層板 LVL の商品開発のために組織した委員会開
催の経過は、以下の通りである。
■委員会開催の経過
委員会
第 1 回委員会
年月日
平成 25 年7月 4 日
内容 事項
今年度事業の概要説明
(1) 事業計画月別スケジュール
(2) 本体事業 1 年目支出内訳書
(3) リグノフェノール製品開発取組状況
(4) 次回実行委員会の開催日程
第 2 回委員会
平成 25 年 7 月 25 日
協議及び報告事項
(1) リグノフェノール研究開発状況
(2) アグリビジネス創出フェアの出展について
(3) 今後のスケジュール
第 3 回委員会
平成 25 年 9 月 25 日
協議及び報告事項
(1)市場調査委託状況
(2)リグノフェノール製品開発状況報告
(3)中山間地域研究センターでのリグノフェノール木
材製品の研究状況報告
(4)アグリビジネス創出フェアの出展について
(5)意見交換
(6) 今後のスケジュール
第 4 回委員会
平成 24 年 11 月 26 日
協議及び報告事項
(1) 講演
・後援内容『木材接着について』
講
師『静岡大学 山田雅章准 教授』
(2) 報告事項
・市場調査委託状況
・リグノフェノール製品試作品開発状況報告
・中山間地域研究センターでのリグノフェノール木
材製品の研究状況報告(中山科長)
・アグリビジネス創出フェアの出展報告
(3) 協議事項
・今後の検討課題
(4) 今後のスケジュール
第 5 回委員会
平成 25 年 2 月 4 日
協議及び報告事項
(1)市場調査報告
(2)リグノフェノール製品開発状況報告
(3)中山間地域研究センターでのリグノフェノール木
材製品の研究状況報告(中山科長)
(4)静岡大学研究計画報告
(5)次年度以降の事業推進等について
- 4 -
■委員会開催の様子
【第1回委員会】
委員会様子
製品開発説明(㈱藤井基礎設計事務所 安井氏)
【第2回委員会】
静岡大学名誉教授 吉田先生
委員会様子
【第3回委員会】
委員会様子
研究状況報告
- 5 -
【第4回委員会】
静岡大学 山田先生
研究状況報告
【第5回委員会】
委員会様子 全体
研究状況報告(中山間地域研究センター中山氏)
静岡大学研究計画報告(静岡大学 山田先生) 製品開発状況報告
- 6 -
2.アグリビジネス創出フェア2013出展について
平成 25 年 10 月 23~25 日に東京ビッグサイト東 6 ホールにてアグリビジネス創出フェアが開催され、
本事業で開発したリグノフェノール接着剤を用いた単板積層板 LVL 等の成果をポスター及びサンプルと
して展示した。このフェアは、全国の産学官の各機関が有する、農・林・水産・食品分野などの最新技
術や研究成果を展示したものである。以下に展示様子・展示品の写真とポスターを掲載する。
展示ブース来場者:138 人
展示ブース様子
展示サンプル
Ten
展示サンプル
- 7 -
【展示ポスター1】
リグノフェノール
【木質バイオいます(リグノセルロース)】
三重大学の舩岡正光教授が開発した植物バイオマス利用技術。
木材からリグニンを機能性素材 リグノフェノールへ誘導し、同時
にセルロースを分離できる技術。得られたリグノフェノールは、
様々な用途開発が期待できる。一方、セルロースは,エタノール
やメタンの原料となる。
リグニン (ビルのセメントの役割:補強)
★ リグニンの化学構造
【リグノフェノール用途開発】
○ 導電性高分子
○ 金属イオン吸着剤
(Adler, 1977)
▲木質の分子構造 イメージ図
セルロース繊維(ビルの鉄筋の役割:骨組み)
【相分離系変換システム】
○ 低音結晶化炭素(電磁波遮断) ○ 生分解性プラスチック
リグノフェノール相
リグノセルロース複合体(木材)
クレゾール
リグニン(マテリアル利用なし)
セルロース
Alkyl-
Aryl-
Aryl-O-
Cα =
-OH
=O
-O-Alkyl
-O-Aryl
=Cβ
γ
β
α
γ
O
β
有機溶媒
導入クレゾール
CH3
O
(H)
O( H)
○ 抗アレルゲン
【新しいリサイクルシステム】
OH
α
OC
H3
硫酸相
(炭水化物 含有)
○ フォトレジスト(IC基盤ポリマー)
【特徴】
・重量平均分子量:2000~8000
・熱流動140~190℃
・溶媒(アセトン,メタノール等)に可溶
OH
フェノール誘導体
(クレゾール )
○ 分子ふるい炭素膜 ○ 太陽電池
○ タンパク質吸着(酵素固定化)
n
リグニン
リグノフェノール
水相 (濃酸)
▲リグノフェノール(LP)
リグノフェノール(以下:LP)
▲りぐぱる
▲LP溶解液
古紙
炭水化物
高次構造の解放
ダンボール
新聞
選択的修飾
家具等の木材代替製品
材料利用
分離
▲細かくした紙
▲解繊した紙
▲紙ブロック
隠岐の島 製造実証プラント
【リグノフェノール (LP)】
【製造施設】
新型反応機
D-07 槽
木粉フィーダー
F-09 濾過機
熟成槽
R-06 槽
収率:約100%,pH5~6
分子量(M.W.):約3,000
DR-10 ドラム式乾燥機
【各施設】
【製造プロセスのタイムスケール】
工程
脱脂
クレゾール収着
相分離反応
ヘキサン添加攪拌
静置分離
LP固相のメタ溶解 濾過
LP 水晶析,精製
濾過
乾燥
勤務形態 8:30~17:00
第1日目
第2日目
第3日目
第4日目
第5日目
12h
2h
1h
0.25h
▲隠岐プラント
▲LP製造施設
▲メタン発酵施設
▲薬品庫
3h
1h
2h
無人
リグノフェノール製造プロセスの効率化を実現!
※森林資源活用型ニュービジネス創造対策事業の成果です。
- 8 -
【展示ポスター2】
リグノフェノール接着剤を用いた単板積層板(L.V.L)
【 JAS規格 単板積層材の試験結果】
○ 温水浸漬はく離試験 クリア:剥離なし
○ 減圧加圧はく離試験 クリア:剥離率 0.4 %
○ 平均含水率: 9 %
○ ホルムアルデヒド放散試験
F☆☆☆☆等級 :放散量 0.08 mg/L
※リグノフェノール接着剤は容易にホルムアルデヒドを洗浄除去が可能。
洗浄回数を増やせば、さらに低ホルムアルデヒド積層板が製造できる。
⇒ 構造用、造作用単板積層板として利用可能
▲ リグノフェノール接着剤を用いた単板積層板(L.V.L)
【用途】
【島根県中山間地域研究センターの取り組み】
1.5
100
1.2
80
0.9
60
集成材のせん断力基準値
0.6
40
0.3
20
材破率(%)
木破率(%)
複数の単板を繊維方向に揃えて積層し、単板どうしを接着した木質材料で
あり、構造用(建築等)や造作用(住宅の内装用,インテリア等)に使用さ
れ、国内では年間45千m3(構造用:20千m3 ,造作用:25千m3 )生産されて
いる。特徴として単板木材より強度が高く、寸法安定性に優れ,品質が安定
し,薬剤処理もし易い。接着剤は主にフェノール樹脂が使用されている。
せん断強度(N/mm2)
【合板の引張りせん断試験】
【単板積層板(L.V.L)】
▲ 高周波接着装置
0
せん断強度
材破率
レゾール化リグノフェノール
接着剤による集成材
※この接着剤は30%フェノール樹脂が混成
▲建築材積層板(構造用)
▲積層板ベンチ(造作用)
⇒ 木材接着剤として有効
▲ 木材を設置→LP塗布
→1分間高周波
▲リグノフェノール接着剤を
用いた集成材
⇒ 既存設備を利用して接着可能
【展示ポスター3】
リグノフェノール合成漆 塗料
リグノフェノールから
漆類似塗料を開発!!
乾燥工程短縮! かぶれない!
▲隠岐クロマツ
乾燥 200℃、3時間
▲リグノフェノール合成漆塗料
▲ 漆茶碗
▲ 漆おぼん
▲ 漆木工
林業活性化!! 新しい木工芸の新製品を開発!!
▲ 漆木
▲ 漆採取
▲ 本漆
▲ 合成漆
【漆と人工漆】
漆塗料は漆木を10年育て,1本の木から200gしかとれない非常に高価(10万円/kg)。また乾燥工程に手
間と時間がかかり,かぶれたりする。この課題をクリアするために1923年人工漆が開発された。この塗料は
カシューナッツ殻の油から合成し,カシュー塗料として(カシュー㈱)市場に出回る(3000円/kg)。また,アメリ
カではカシューナッツ殻油を木材の補強防腐剤として利用。現在でも工業用油(ブレーキライニング等),有
機燃料,塗料原料として利用される。
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【展示ポスター4】
島根県 隠岐の島町
人口
15,434 人 (H24.10月現在)
外周
約151km (宍道湖の外周の約3倍)
面積
242.97 km2(琵琶湖の約36%)
森林面積 21,101ha
森林比率
86.8%(隠岐地域森林計画書)
(一人当たり森林面積は世界トップクラス)
林道延長 182,621m
林道密度
8.7m/ha(管内の概況書)
(全国平均 5.0 m/ha 県平均 3.3 m/ha)
交通アクセス
飛行機
60分( 隠岐の島町 ⇔ 伊丹空港)
30分( 隠岐の島町 ⇔ 出雲空港)
フェリー 約2時間20分(西郷港 ⇔ 七類港)
約4時間(島前経由)(西郷港 ⇔ 境
港)
高速船
約1時間10分(西郷港 ⇔ 七類港)
約1時間 20分(西郷港 ⇔ 境港)
日本
日本
隠岐の島町
隠岐の島町
松江松江
松江
島根県
島根県
課題:過疎化対策
産業の創出
鳥取県
鳥取県
鳥取県
隠岐の島バイオマス利活用の取り組み
【LP(リグノフェノール)資材を用いた公共建築物】
【LP含浸材(含浸薬剤として利用)】
【LP積層板(LVL)(接着剤として利用)】
【LP漆塗料(ひし形部分だけ塗付)】
【緑のコンビナート 構想】
海洋バイオマスの利活用
木質バイオマスの利活用
☆ 強度向上,防水効果,耐薬剤効果
地球温暖化防止効果
エネルギー転換等による
CO2の削減効果
里
海
○土砂流出・流木流出抑制
・里山が良くなることで
里海も良くなる
里
未利用資源を活用する施設群
化学工場
木質バイオマス
相分離変換
発電施設
(リグノフェノール、
メタン、エタノール)
◎林業振興
・ 木材生産団地化
・ 森林施業プラン
・ 高性能林業機械
◎投資的還元
・ 漁場育成
・ 藻場の保全
・ 海岸清掃
・ 水産振興
▲公園側溝とベンチ(LP含浸材)
▲グリーンカーテン(LP含浸材)
▲防護柵(LP含浸材)
【隠岐リグノフェノール事業展開イメージ】
事業
経過年数
未利用資源
の製品化
地域内展開
・・・LP生産 100kg/年
新しい布施の伝統木工芸品,地域の公共施設利用
1年目
CH4
漁業
未利用資源
の製品化
☆ 光沢・色調効果,強度向上,耐水効果
山
▲役場机(LP積層板とLP漆塗料)
◎里海再生・保全
・ 自主的な藻場手入れ
・ 水産資源の増加
・ 漁場の整備・管理
☆ 強度向上,高い寸法安定性
【展開予定の公共建築物】
海洋バイオマス
工場
チップ工場
中型トラックの
荷台敷き板 等
林業
利益
2年目
フィードバック
利益
利用
木質バイオマス研究
廃校
◎投資的還元
・ 里山保全
・ 森林育成
・ 植林活動
・ 林業育成
▲漆箱
地域内展開⇒全国展開
▲役場机(積層板と漆塗料)
▲漆薬入れ
▲漆おぼん
・・・LP生産 10 t/年
隠岐漆工芸全国展開,全国公共施設等への利用
3年目
4年目
▲携帯漆カバー
▲漆茶碗
▲ 公園のベンチ(含浸材)
▲ ウッドデッキ(積層板と含浸材)
※LP含浸材はLPを木材に含浸させたもので,防腐効果・強度が向上します。
全国展開⇒外国の市場へ
・・・LP生産 1000 t/年
塗料販売,建築材としての販売,難燃性プラスチック素材
5年目
▲合成ウルシ塗料
▲公園側溝とベンチ(LP含浸材)
◎林業の振興, ◎地域雇用の創出, ◎定住環境の確保,
◎交流人口の拡大(エコツアー等の観光産業興)
- 10 -
▲ポリカーボネイト(難燃剤LP含)
3.材料の調達
地元の協力企業(林業関係)からリグノフェノールの原料となる隠岐産材のスギと松くい虫被害
木(クロマツ)を調達しチップ製造する。
リグノフェノール製造の木材原料は、針葉樹を対象として、隠岐のスギと松くい虫被害木を微粉
砕した木粉を試料とした。隠岐の島町では、間伐材(スギ)や松くい虫被害木(クロマツ)等の未
利用材の処理が課題となっている。これらは隠岐の島町だけでなく全国の林業の課題でもある。特
にここ近年、隠岐の島町では松くい虫被害の拡大が問題となっている。松くい虫被害を受けたマツ
は、木材中に空隙が多くでき、製材としては全く使えない。しかし、リグノフェノールの製造は木
材の化学成分を素材として取り扱うので、枝や端材及び松くい虫被害木等の形態を問わず、均一で
高品質なものが合成できる。したがって、これら針葉樹のリグノフェノールの活用は、隠岐の林業
問題の解決の糸口に繋がる。
リグノフェノール製造の木材原料は、前処理として微粉末にする必要がある。これは製造過程で
用いる試薬(硫酸・クレゾール)と木材を反応させるので、木材の粒径の大きなものは試薬の溶解
や反応が困難となる。従って試料を微粉末にすることによって、試料表面積を増大させ、試料の分
解・溶解を促進させる必要がある。本事業ではスギ 10kg を接着剤用原料として、松枯れ木(クロ
マツ)5.0 kg を塗料用原料としての計 15.0 kg を粉末化した。
切捨間伐材(針葉樹スギ)
松くい虫被害木(クロマツ、隠岐中村地区)
木粉試料 (スギ)
木粉試料 (松枯れ木[クロマツ])
- 11 -
4.リグノフェノールの製造&分子設計
チップを粉砕して木粉に加工し、協力企業(化学分野)が木質バイオマスプラントでリグノフェ
ノール製造を実施する(製品積層板 LVL)の目標物性を確立するためのリグノフェノール分子設計
に基づいた製造)
。
リグノフェノールの設計は、木材に含浸したリグノフェノールが雨水に溶けて流れないように、
疎水性にする必要がある。通常、リグノフェノールの特徴として、試薬の種類によって全体の性質
を設定することができる。したがって、疎水性リグノフェノールの合成は試薬として疎水性のクレ
ゾールを用いた。製造は島根県隠岐の島町布施に建設された木質バイオマス実証プラント設備を用
いた。以下に製造プロセスを示す。リグノフェノールの製造は、計 10 kg のスギと計 5 kg の松枯
れ木(クロマツ)からそれぞれリグノフェノール 計 4.0 kg、計 2.0 kg を製造した。
木質バイオマス実証プラント
リグノフェノール製造施設
プラント製造リグノフェノール
■製造プロセス
木粉
クレゾール
硫酸
反応
ヘキサン
硫酸相
分離
ヘキサン相
リグノフェノール相
メタノール
水
濾過
水/メタノール
乾燥
リグノフェノール
- 12 -
精製
5.試作品の製造
本事業での試作品の目標は、リグノフェノール 100%の接着剤を用いた構造用・造作用積層板 LVL
を開発し、それぞれ JAS 規格の物性基準値をクリアすることである。木材とともに接着剤も全て植
物資源とすることで、環境材としての付加価値を向上する商品開発を目標とする。
リグノフェノール木材用接着剤は、島根県中山間地域研究センターの協力で開発した。接着剤は、
リグノフェノールをレゾール化したものを用いた。レゾール化とは、フェノール構造にホルムアル
デヒドをアルカリ条件化で化学反応させ、メチロール基をつける反応である。このメチロール基は、
熱を加えると互いに結合(架橋硬化)しあい、樹脂になることで接着機能が発現する。上記のよう
に接着剤の合成にはホルムアルデヒドの添加は必須であるが、このホルムアルデヒドはシックハウ
ス症候群の原因として問題とされ、特にフェノールにメチロール基として導入されない未反応なホ
ルムアルデヒドが起因とされている。本研究で開発した接着剤は、合成後の未反応ホルムアルデヒ
ドを容易に洗浄除去できる特徴がある。したがって、洗浄効果を見るために、リグノフェノール接
着剤のホルムアルデヒド放散試験も実施した。
開発したリグノフェノール接着剤を用いて隠岐のスギ・クロマツを材料とした積層板 LVL・集成
材を試作した。積層板は構造用と造作用の 2 種類を試作した。構造用はスギ材を用いて、建築構造
材としての利用を目指したものである。一方、造作用は隠岐特産のクロマツ材を用いた。隠岐のク
ロマツは、「杢目の良さ、光沢・色調の美しさ」が好評で隠岐のブランド品としているので、造作
用積層板 LVL はこの杢目がより綺麗に見えるように熱硬化型の塗料をリグノフェノールから調製し、
塗布した(この塗料は平成 25 年度 島根県森林加速事業〈島根県〉で開発)
。これは内装材等のイ
ンテリア品の利用を狙ったものである。試作した積層板 LVL はそれぞれ JAS 規格の接着試験(構造
用・造作用積層板の接着試験)を実施した。また、集成材も試作した。この集成材は、インテリア
利用を目指し、クロマツを原料としてリグノフェノール接着剤・塗料を用いた。集成材は高周波プ
レス装置を用いて製造する。この製造に高周波プレス接着装置を使うことが出来れば、新たな商品
化の可能性が見えてくる。これらの試作品のコンセプトは以下の表に示す。
■リグノフェノール積層板・集成材の用途・目標物性
試作品
リグノフェノール
の用途
構造用
積層板
LVL
 木材用接着剤
造作用
積層板
LVL
 木材用接着剤
 木材用塗料
集成材
 木材用接着剤
 木材用塗料
リグノフェノール積層板・集成材の目標物性
 リグノフェノールをレゾール化し、熱硬化接着剤として利用
 水溶性の接着剤、アルカリ性
 ホットプレス機を用いて接着剤を高融点硬化(180℃付近)
 JAS 規格(構造用 LVL の接着試験)のクリア目標
⇒構造材としての利用を目指す。
 リグノフェノールをレゾール化し、熱硬化接着剤として利用
 水溶性の接着剤、アルカリ性
 ホットプレス機を用いて接着剤を高融点硬化(180℃付近)
 JAS 規格(造作用 LVL の接着試験)のクリア目標
 リグノフェノール塗料により杢目が綺麗に見えること
⇒インテリア材としての利用を目指す。
 リグノフェノールをレゾール化し、熱硬化接着剤として利用
 水溶性の接着剤、アルカリ性
 高周波プレス接着装置を用いて接着剤を硬化
 リグノフェノール塗料により杢目が綺麗に見えること
⇒インテリア材としての利用を目指す。
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(1) リグノフェノール接着剤の開発
① レゾール化リグノフェノール接着剤の調製
積層板 LVL・集成材用の木材接着剤を調製するために、隠岐プラントで製造したリグノフェノー
ルを以下のプロセスで調製した。
■レゾール化(樹脂化)プロセス
リグノフェノール
メタノール
攪拌
水酸化ナトリウム水溶液
pH9 ~11
37% ホルマリン
攪拌(60 ℃),2時間
酸
中和
水
水晶析
濾過
晶析濾液
リグノフェノールのレゾール化
乾燥
レゾール化(樹脂化)
リグノフェノール
水酸化ナトリウム水溶液
小麦粉
リグノフェノール接着剤
② リグノフェノール接着剤のホルムアルデヒド放散試験
本研究で開発したリグノフェノール接着剤は、上記のように水で容易に未反応ホルムアルデヒド
を洗浄できる(水晶析工程)。このリグノフェノール接着剤のホルムアルデヒド放散量を測定する
ために、3.5 mm のスギ材 2 枚の接着面にこのリグノフェノール接着剤を塗布する。次に、この 2 枚
のスギ材を重ねて、180℃でホットプレスし、単板積層板 LVL:C-1,C-2 を作成し、㈶日本合板検査
会にてホルムアルデヒド放散試験を実施した。以下に結果を示す。
■リグノフェノール接着剤積層板 LVL のホルムアルデヒド放散試験結果
ホルムアルデヒド
放散量
(mg/L)
C-1
C-2
0.20
0.08
ホルムアルデヒド゙放散試験※1 の結果、国内最高基準値の F☆☆☆☆の接着剤を開発することが出
来た。今後の検討として、より低いホルムアルデヒドの放散量が求められる。以下が JAS 規格の国
内基準値を示したデータである。
※1 ホルムアルデヒド放散試験:試験片とシャーレに水を入れ、定時間放置。シャーレ内の水内のホルムアルデヒド濃度を測定。
- 14 -
ホルムアルデヒド放散試験 イメージ図
■JAS 規格積層材のホルムアルデヒド放散量の基準値
性能区分
平均値
最大値
F☆☆☆☆
0.3 mg/L
0.4 mg/L
F☆☆☆
0.5 mg/L
0.7 mg/L
F☆☆
1.5 mg/L
2.1 mg/L
F☆
5.0 mg/L
7.0 mg/L
(2) 構造用積層板 LVL
① 構造用積層板 LVL の試作
上記の接着剤を用いて積層板を調製した。
ⅰ. 幅 240mm、長さ 100mm、厚さ 3.5 mm の杉板単板の片面に接着剤として塗布し、それを 11 枚
重ねた。
接着剤を木材に塗布
- 15 -
ⅱ. ⅰの板を重ね熱板温度 200℃の直圧ホットプレス機で、60 分加熱プレスを行った。
200℃、60 分でホットプレス
ⅲ. 接着した板を室温まで冷却後、手で折ってみて剥離がないことを確認し、幅 100mm、長さ
180 mm、厚さ 33 mm の積層板 LVL(11層仕上げ)を作成した。
リグノフェノール構造用積層板LVL
(サイズ:180 mm×100 mm×33 mm)
② JAS 規格の構造用積層板 LVL の接着試験
上記の試験片の一部を㈶日本合板検査会にて構造用積層板 LVL の JAS 接着試験である減圧加圧剥離
試験を実施した。これは試験片を室温の水中に浸せきし、減圧・加圧を繰り返し、70℃の恒温乾燥器
で乾燥し、その後試験片の剥離の長さを測定し、剥離率及び剥離の長さの合計を算出するものである。
剥離した部分の長さが、全体の 4 分の 1 以下、剥離率が 5%以下で基準を満たすものとなる。以下に
結果を示す。
- 16 -
■減圧加圧剥離試験結果
LP構造用積層材
最大剥離長さ(mm)
9
接着層の長さ(mm)
75
剥離率(%)
0.4
③ 試作品についての考察及び課題
上記の接着試験の結果、リグノフェノール接着剤を用いた構造用積層板 LVL は、JAS 規格の接着
試験をクリアした。しかしながら、実用化においての課題は、製造時のホットプレス接着における
温度が 180~200℃であり、非常に高いことである。通常、130℃程度が汎用性の硬化温度であるの
で、硬化温度の低下が今後の課題である。
(3) リグノフェノール塗料の開発
造作用積層板 LVL・集成材用の杢目を強調させるための塗料を合成した。合成方法は、平成 25 年
度島根県林業加速事業(島根県)でのリグノフェノール塗料合成を参考にし、クロマツの杢目を強
調できるように調製した。なお、塗布方法も検討した。以下に合成方法を示す。
■塗料合成プロセス
リグノフェノール
フェノール
オレイルアルコール
活性白土、220℃
水酸化ナトリウム溶液
ホルムアルデヒド
レゾール化
リグノフェノール塗料合成
中和
リグノフェノール塗料
- 17 -
(4) 造作用積層板 LVL
① 造作用積層板 LVL の試作
上記の接着剤を用いて積層板を調製した。
ⅰ. 幅 130mm、長さ 110mm、厚さ 18 mm のクロマツ板単板の片面に接着剤として塗布し、それを
2 枚重ねた。
ⅱ. ⅰの板を熱板温度 200℃の直圧ホットプレス機で、60 分加熱プレスを行った。
ⅲ. 接着した板を室温まで冷却後、手で折ってみて剥離がないことを確認し、幅 130mm、長さ
110mm、厚さ 18mm の積層板 LVL(2層仕上げ)を作成した。
ⅳ. 試作した積層材を塗料塗布用と接着試験用に分けた。
リグノフェノール造作用積層板LVL
② リグノフェノール塗料塗布(造作積層板 LVL)
平成 25 年度島根県林業加速事業において、熱硬化型のリグノフェノール塗料を開発した。本事
業においては、この塗料を用いてクロマツの杢目等を強調できるか検討した。この塗料の硬化温度
は 160℃付近である。
ⅰ.上記の造作用積層版 LVL を紙やすりで磨き、塗料を塗布し、160℃で 2 時間乾燥させた。こ
の工程を繰り返すと、杢目ががはっきりと鮮やかに見え、光沢がでるようになった。
リグノフェノール造作用積層板LVL
- 18 -
塗料塗布工程 3 回
リグノフェノール造作用積層板LVL 塗料塗布工程 6 回
(サイズ:110 mm×110 mm×36 mm)
③ JAS 規格の造作用積層板 LVL の接着試験
上記の試験片の一部を㈶日本合板検査会にて造作用積層板 LVL の JAS 接着試験である温水浸漬剥離
試験を実施した。これは試験片を 70℃の温水中に 2 時間浸漬後、60℃の恒温乾燥機に入れ、乾燥。試
験片のはく離の長さを測定し、同一接着層におけるはく離の長さの合計を算出する。その後、試験片
の剥離の長さを測定し、剥離率及び剥離の長さの合計を算出するものである。はく離した部分の長さ
が、それぞれの側面において 3 分の 1 以下であれば合格。以下に結果を示す。
■温水浸漬剥離試験結果
LP造作用積層材
最大剥離長さ(mm)
剥離なし
接着層の長さ(mm)
75
④ 試作品についての考察及び課題
本事業で試作した造作用積層板 LVL の接着試験の結果は規格をクリアした。実用化においての課題
は、
製造におけるものであり、構造用積層板 LVL と同様にホットプレス接着における温度が 180~200℃
と非常に高いことである。通常の積層板 LVL の接着温度は 130℃程度である。したがって、接着剤の
硬化温度を下げることが課題となる。
造作用積層板 LVL はリグノフェノール塗料により、
クロマツの杢目が鮮やかになった。
この塗料は、
漆塗料と同様に杢目を鮮やかにする効果があることが分かった。漆と比較して、かぶれもなく、乾燥
時間も早いことがこの塗料のメリットであるが、課題として、乾燥温度が高いことが実用化にとって
課題となる。乾燥温度が 160℃であると、木材が曲ったりする。この対策として、木材加工時の最終
加工前にこの温度で乾燥し、乾燥したものを塗料塗布すること、また塗料の乾燥温度を下げる等の工
夫が必要となる。
- 19 -
(5) 集成材
① 造作用集成材の試作
上記の接着剤を用いて集成材を調製した。
ⅰ. 幅 300mm、長さ 1000mm、厚さ 16mm のクロマツ板単板 3 枚のそれぞれの木材接着面に接着剤
を塗布し、それを 3 枚重ねた。
ⅱ. 島根県中山間地域研究センターにある高周波プレス接着装置で約 1 分間、高周波プレスを
実施した。
高周波プレス装置(島根県中山間地域研究センター)
ⅲ. 接着した板を室温まで冷却後、手で折ってみて剥離がないことを確認し、幅 100mm、長さ
220mm、厚さ 16mm にカッティングした。
張り合わせた集成材
カッティングした集成材
ⅳ. この集成材をヤスリで磨き、上記のリグノフェノール塗料を塗布し、160℃で 2 時間乾燥さ
せた。この工程を繰り返した。工程を繰り返すと、集成材の杢目に光沢がでてきた。
- 20 -
リグノフェノール集成材 塗料塗布工程 2 回
リグノフェノール集成材 塗料塗布工程 5 回
(サイズ:220 mm×100 mm×16 mm)
② 試作品についての考察及び課題
試作品の集成材は、高周波プレス機を用いて試作することが出来た。高周波プレス装置は短時間
で温度も関係なく硬化接着できる。本実験では、硬化温度が高いリグノフェノール接着剤を用いた
としても、この装置を使うと、温度に関係なく短時間で木材を接着できることが明らかとなった。
高周波プレス機は汎用的な装置であるので、この装置を用いたリグノフェノール集成材の製造は実
用性が高い。また、集成材は杢目が見える資材であるので、リグノフェノール塗料と組み合わせる
と、クロマツの杢目を強調でき、隠岐特産のクロマツをより活かした環境資材が出来る。今後の検
討課題として、この集成材の物性試験が必要となる。
- 21 -
6.市場調査の実施
国内市場における木材シェア等の市場分析を行い、新商品となる試作品を用いて、アンケート調
査によるニーズ調査・分析を行い、販売ルートの開拓を行う。
(1) 概要
本調査は、全国アンケート調査を中心に、環境材を取り巻く市場構造分析、環境材の有効活用事
例等を整理している。
「(2) 環境材を取り巻く市場構造」では、環境材を取り巻く建材等の市場構造について各種白書
等から現在の状況等を整理している。内容としては、関連する法令・条例等政策面での動きのフォ
ロー、各種木材製品、白書からの林業市場等の動向確認と北海道等の木製品マーケティング戦略を
概観し、智頭町(鳥取県)の取り組みについて整理した。
「(3) 環境材の有効活用事例」では、智頭町、越井木材工業(大阪府)の 2 つの事例をケースス
タディとして取り上げ、
「環境材」の活用事例について取りまとめている。智頭町は木の宿場(や
ど)プロジェクトを実施し、越井木材工業は海外からの輸入技術に基づく「コシイ・スーパーサー
モ」についてまとめた。
「(4) 木材市場の変化をもたらす各種社会的要因」では、本事業における開発商品のターゲット
先である東京港区の取組「みなとモデル(二酸化炭素固定認証制度)」や「東京オリンピック・パ
ラリンピックにおける木材利用」についてまとめた。
(2) 環境材を取り巻く市場構造
1) 施策、推進制度(条例、エコポイント、6 次化ファンド)
① 施策・法令など
林業、環境材を取り巻く社会状況およびこれまでの経緯について簡単に整理する。
平成 20 年に京都議定書目標達成計画が閣議決定され、目標達成のためには森林整備・保全、化
石燃料の使用抑制、森林資源の活用等の加速化等による森林吸収源対策を実施していくことの重要
性が指摘された。
平成 21 年 12 月に、
『森林・林業再生プラン』が策定された。その中では、10 年後の木材自給率
50%を目標に掲げ、国産材の効率的な加工および物流構築とそれぞれの分野における人材育成に取
り組むとされている。
平成 22 年 10 月には『公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律』が施行された。こ
の法律では国産材使用の推進が示された。また同年 11 月には、
『森林・林業の再生に向けた改革の
姿』を公表し、資源の利用期に適した森林・林業施策を打ち出した。
平成 23 年 3 月 11 日の東日本大地震発災は森林・林業関係にも甚大かつ広域に及ぶ被害が生じ、
復旧・復興に向けた取り組みの重要性は更に増している。同年 7 月には、新たな『森林・林業基本
計画』が閣議決定された。その中では、今後の森林・林業に関する施策の基本的な方向性が示され
た。
平成 24 年度には「森林・林業再生プラン」および新たな「森林・林業基本計画」に基づき『森
林管理・環境保全直接支払制度』等による適切な森林施業の実施等の必要性が指摘されている。
平成 25 年度には、2020 年オリンピック・パラリンピック東京大会が決定し、より環境保全活動
や日本伝統文化が注目される。開催に伴う大会施設・選手村等の整備に国産材の利用が増加するこ
とが考えられ、林野庁においても、木材利用の絶好の PR チャンスと捉え、東京都・関係機関に積
極てな働き掛けしていくと予想される。
- 22 -
島根県では、
「島根県木材利用率先計画」
(平成 22 年 12 月)を策定し、公共建築物や公共工事に
おいて県産木材を積極的に活用することとしている。また、「しまねの木認証」の取り組みも展開
されている。
「しまねの木」とは、しまねの木認証センターが認証するもので、島根県の森林で生
産され、島根県で製材・加工された木材製品を指す。この認証制度の目的は、一定の要件をクリア
した県産材を「しまねの木」として認証することで、安定供給するシステムを構築し、今後需要が
見込まれる公共事業等における森林資源の循環利用を推進することを通じて、森林を適正に管理、
公益的機能の持続的な発揮を期待して取り組まれている。
② エコポイント事業(家電エコポイント制度/住宅エコポイント制度)
家電エコポイント制度は、2009 年に「地球温暖化対策の推進、経済の活性化及び地上デジタル放
送対応テレビの普及を目的」として始まった事業である。制度の概要としては、「省エネ性能の高
いエアコン、冷蔵庫、地上デジタル放送対応テレビを使用するために購入された方が必要書類を家
電エコポイント事務局へ郵送すると、一定の家電エコポイントを取得し、これを使って様々な商品
と交換できる制度」となっている。なお、家電エコポイント制度は 2011 年 5 月 31 日で終了してい
る。その後、住宅についてもエコポイント制度が導入され、「住宅エコポイント制度」と呼ばれて
いる。こちらの制度は「エコ住宅の新築またはエコリフォームを促進することにより、地球温暖化
対策の推進及び経済の活性化を図ること」を目的としており、家電エコポイント制度と趣旨・目的
は同一であるが、その対象となる商品・製品が異なっている。
③ 6 次化ファンド
すでに記述したように、平成 24 年には『6 次産業化ファンド法』が成立した。本法は、国と民間
が資金を出し合いファンドを形成、各地で計画される 6 次産業化の取り組みについて審査を行い、
出資するというものである。この手法は従来型の補助/助成事業とは異なり、金も出すが口も出す
(ハンズオンと呼称)方法であり、地方の第一次産業および第二次産業または第三次産業の担い手
で構成する合弁事業体(6 次産業化事業体)に対して、ビジネスベースでの取り組みノウハウを移
転しようというものであることが推測される。これに関連する動きとして、JA 全中(全国農業協同
組合中央会)が、同法の中で位置づけられている「地域ファンド/テーマファンド」を全国規模で
設立すると発表している(日本農業新聞/2012 年 10 月 6 日(土)
)。
■6次化ファンドイメージ図
当初出資することになるファンドの投資資金の回収方法は、およそ 10~15 年後、成長した“は
ず”の合弁事業体に株を売却する方法が想定されており、その不確実性は本法においてリスクの一
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つであると考えられる。
④ 国内市場の動向
このように、国内市場を取り巻く環境は、地域産材の利活用を促進し、森林資源の適正管理と持
続可能な林業を後押ししている。また商品化の動きも 6 次化ファンドなど資金提供、ハンズオン支
援なども含めた幅広い支援体制が構築され、イノベーションが期待される。大きな動きとしては、
施策や法令に適合し、認証制度などを経た認証製品として登録を受けることなどが重要な要件とな
る。また、各種認証制度等に通底している目的は、森林資源の適正な管理と持続可能な林業のあり
方を実現するということであり、環境負荷を低減した商品・製品に対するニーズは今後ますます高
まることが予想される。
また、2020 年オリンピック・パラリンピック東京大会が決定した。これはより環境意識や日本の
伝統文化が注目され、大会に伴う施設の整備に国産材の利用を促進するものである。2020 年に駆け
て、東京都を中心に公共建築部材として国産材の利用が期待される。
このように公共事業等における地域産材の積極利用の流れは今後も強まるものと考えられる。課
題はその時に対応できるだけの安定供給体制を構築できるか否かにある。なお、認証制度も公共事
業等に使用する材の登録も、環境負荷を低減していることを証明することは当然求められるため、
隠岐の島町の取り組みにおいても根拠データは客観的に納得できる資料およびデータを整備して
いくことは必須となるものと思われる。
- 24 -
2) 各種木材製品について
① 合板
原木を大根のカツラムキのように薄く剥いたもの(Veneer:ベニヤ)を乾燥させ、奇数枚の単板を
繊維方向(木目方向)が交差するように積み重ね接着剤を塗布して貼り合わせて1枚の板にしたもの
をいう。
■合板
(出典:カネコ木工 HP:http://www.e-bhsp.com/index.html)
② 集成材
木材の繊維方向に長く切削加工したひき板あるいは小角材を、繊維方向を互いに平行にして接着剤
を用いてはり合わせた材料で、おもに建築における柱、はりのような骨組材に用いる。
■集成材
(出典:中国木材㈱HP:http://www.chugokumokuzai.co.jp/products/products4/products4.html)
③ フローリング
一般に素材(板)、合板、パーティクルボード、その他の木質材料に表面加工、さねはぎ加工(はめ
込んで横方向に連結させるために側面を凹凸加工すること)などの加工を施した床板の総称とされて
いる。
■フローリング
(出典:高吟製材所㈱HP:http://tews-takagin.com/flow.html)
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④ 単板積層材
繊維方向を平行にして単板またはひき板を積層接着したもの。通常,ひき板積層材は集成材と呼ば
れ、独立して取り扱われる。単板積層材は,英語の laminated veneer lumber を略して LVL と呼ばれ
ることが多い。
■単板積層材
(出典:大利木材 HP:http://www.dairinet.com/construction/lvl.html)
⑤ 構造用パネル
構造用パネルとは、木材を砕いた削片に耐水性の高い接着剤を加えて加熱 プレスし、パネル状に
成型したもの、またはこのようなパネルの両面に単板(Veneer:ベニヤ)を積層接着したもの(コン
ポジット・ボードなどと呼ばれます。
) で、主に建築物の構造用耐力部材として用いられるものをい
う。
■構造用パネル
(出典:トライ・ウッド HP:http://www.try-wood.com/products/)
⑥ CLT(Cross Laminated Timber)
ひき板を並べた層を、板の方向が層ごとに直交するように重ねて接着した大判のパネルを示す用語。
CLT は 1995 年頃からオーストリアを中心として発展してきた新しい木質構造用材料である。現在では、
オーストリアだけでなくヨーロッパ各国でも様々な建築物に利用されており、また、カナダやアメリ
カでも規格作りが行われるなど、CLT の利用は近年になり各国で急速な伸びを見せている。CLT の建
築材料としてのメリットは、寸法安定性の高さ厚みのある製品であることから高い断熱・遮音・耐火
性を持つこと、また、持続可能な木質資源を利用していることによる環境性能の高さなどが挙げられ
る。また、CLT パネルを用いた構法として見ると、プレファブ化や、接合具のシンプルさなどによる
施工性の速さや、RC 造などと比べた場合の軽量性も大きな魅力である。日本では JAS(日本農林規格)
化が進められ、JAS での CLT の名称は、
「直交集成板」となっている。
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■CLT
(出典:日本 CLT 協会 HP:http://clta.jp/clt/)
3) 白書等既刊資料より
木材製品の市場構造の概要を把握するために、
『森林・林業白書』
(林野庁編)を中心に既刊資料、
報告書等より整理する。
① 森林・林業白書(林野庁)
ア. 林業市場の動向
林野庁編集による『森林・林業白書』
(平成 25 年版)から林業市場の動向等について大枠を捉え
る。
林業産出額の推移については、長期に渡り低下傾向が続いており、平成 23 年度では 2,055 億円
(木材生産額)となっている(
『森林・林業白書』第Ⅰ部第Ⅵ章(平成 25 年 6 月/林野庁編))
。
■林業産出額の推移
イ. 木材の持続可能性
「適正に生産された木材を利用する取組」として、違法伐採対策、持続可能性を持った木材利用
を推進するための施策・取組が示されている。林野庁では平成 18 年 2 月に『木材・木材製品の合
法性、持続可能性の証明のためのガイドライン』を作成した。その中では「森林認証制度及び CoC
認証制度を活用した証明方法」
、
「森林・林業・木材産業関係団体の認定を得て事業者が行う証明方
法」
、
「個別企業等の独自の取組による証明方法」の 3 つの証明方法を示した。この他同年 4 月には
グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律/平成 18 年 4 月)により、
政府調達の対象を「合法木材」とする措置を導入している。平成 21 年にはグリーン購入法に基づ
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く物品調達の判断基準が見直され、森林認証を受けた森林の材から製造されるパルプも環境に配慮
した原料として評価されることとなっている。
この点について、木材由来であるリグニンを使った接着剤による積層板等は、持続可能性を有す
る製品として位置づけてもらえるような働きかけは有効に働く可能性がある。
ウ. 木材利用推進
木材成分を利用した環境負荷低減の取組として、リグノフェノールが紹介されている。隠岐では、
平成 21~24 年度に「森林資源活用型ニュービジネス創造対策事業」
(林野庁委託)でリグノフェノ
ール生産実証プラントが建設され、稼働実証やその商品化が進められている。
■研究開発が行われている木材成分
(『森林・林業白書』第Ⅰ部第Ⅵ章(平成 25 年 6 月/林野庁編))
② 食料・農業・農村白書(農林水産省)
農林水産省編集による『食料・農業・農村白書』
(平成 24 年版)で林業に触れている箇所はわず
かであるが、再生可能エネルギーに関する節で取り上げられている(『食料・農業・農村白書』第 1
部第 4 章(平成 24 年 5 月/農林水産省編)
。
■ 『食料・農業・農村白書』(平成 24 年版)より
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その中では、「農山漁村には、水、バイオマスといった資源が豊富に存在」しているとして、ポ
テンシャルを評価している。また「未利用地の多い農山漁村は再生可能エネルギーの供給拠点とし
て有望」だと指摘している。林地残材についてはさらに踏み込んで、以下のように記述されている。
「我が国の農山漁村にはバイオマスが豊富に存在していますが、資源が薄く広く存在するため、
収集や運搬のコストが高いという課題があります。例えば、林地残材は、年間 800 万トン(400 万
Ct)程度発生していますが、ほぼすべてが利用されないままになっています。」
(出典『食料・農業・
農村白書』P261)
ここでは、ポテンシャルがあると評価すると同時に、収集・運搬コストなどによるリスクについ
ても指摘されているが、この点については隠岐の島は搬出場所から積出港までの距離が短く、適し
た場所だと考えられる。
6 次産業化ファンド法(正式名は、
「株式会社農林漁業成長産業化支援機構法」という。)の成立
についても触れられており、従来型の補助/助成事業とは異なるフレームワークでの 6 次産業化の
後押しをする制度が整備されてきている。
③ 道産木製品マーケティング戦略ビジョン(北海道緑の産業再生協議会)
北海道緑の産業再生協議会がまとめた「道産木製品マーケティング戦略ビジョン」の中で、「道
産木製品に係るアンケート調査結果」が示されている。
道産木製品マーケティング戦略ビジョンでは、3 つの目標が掲げられている。またその目標を達
成するための具体的な取り組みを「市場戦略」
「製品戦略」
「販売戦略」の 3 つの戦略として取りま
とめている。
ア. 3つの目標
3 つの目標はそれぞれ、①顧客ニーズを満たす競争力のある製品づくり、②製品を安定的に供給
できる流通体制の構築、③製品の生産コスト低減化と高付加価値化である。
■道産木製品マーケティング戦略ビジョンの3つの目標
イ. 3つの視点
3 つの目標とともに、3 つの視点を定めている。①顧客満足、②顧客価値、③差別化である。こ
れらはいずれも、顧客/ユーザー側の視点に立ったものであると捉えることができる。従来の供給
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サイドの論理でマーケティング戦略を構築するのではなく、ユーザーがどういった製品を欲してい
るか、どのような商品なら満足してくれるかという姿勢であることがよくわかる。
④ 智頭 2010 木の宿場(やど)プロジェクト
鳥取県智頭町では、
『木の宿場(やど)』プロジェクトが動き始めている。本プロジェクトも、土
佐の森方式の一種と捉えることができる。事実、NPO 法人土佐の森救援隊の中島健造氏を複数回、
講師として招いている。その特徴は、①「森の健康診断」による市民の森への親しみ増加、②山村
の知恵を掘り起こし、ひいては敬意と誇りに気づく「山里の聞き書き」、③多様な主体が気軽に材
を搬出し、多少の利益を得られる「木の駅」の 3 つのプロジェクトを同時に展開することにある。
その特徴は実績にも表れており、搬出の社会実験結果から、これまで出荷経験のない人も多く参
加していたことがアンケート調査から明らかになっている。出荷経験のない人の作業に対する感想
はマイナスなものもあるが、
「またやってみたい」というように、意欲的な回答を寄せる人もおり、
これまで山・森と縁のなかった市民との距離を近づけることに一定の効果を発揮している。
今後は、山・森と親しみ、理解を深めた彼らがマーケティング上の重要なアクターとなる可能性
を持っている。
(3) 環境材の有効活用事例
1) 越井木材工業のコシイ・スーパーサーモ
越井木材工業では、「コシイ・スーパーサーモ」ブランドで、環境材と呼べる材を取り扱ってい
る。
「スーパーサーモ」とは、元々はフィンランドを発祥の地とする技術で、薬剤を使用せずに高
い寸法安定性と耐久性を実現した木材である。越井木材工業は、この技術を改良し、日本国産材に
応用できるようにした熱処理技術を開発した。
コシイ・スーパーサーモの特徴は、①ノンケミカル、②高耐久性、③優れた寸法安定性、④国産
材・地域産材に使える、⑤国内生産可能という点があげられている(コシイ・スーパーサーモパン
フレットより)。その用途事例としては、外装材としての使用、オープンデッキ等での使用、目隠
しのためのフェンス等での使用などが製品展開されている。また、その加工技術を背景に全樹種に
対応することが可能であること、委託加工も可能としている。素材や製品の販売・提供にとどまら
ず加工部分の受委託も含めて事業展開している点が特徴的である。
なお、平成 24 年度には隠岐の島町内においても、海岸のテラス材としても活用されており、そ
の環境性能に対する注目度は高まっており、現在のところ国内における環境材の代用的な事例とい
える。
■コシイ・スーパーサーモの目指すもの(左)と用途例(右):HP より
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2) 智頭町の取り組み
智頭町では前述したとおり、木の宿場プロジェクトが展開されている。その経緯について概略を
まとめる。平成 21 年度に、智頭町百人委員会農林業部会で、
「木の宿場プロジェクト」についての
議論が展開された。山の仲間づくりを通じて、放置された智頭町の山の手入れを行い、美しい山を
取り戻すために、土佐の森方式を導入することが確認された。その後、土佐の森救援隊への視察等
を経て、百人委員会として町に木質バイオマスを中核とした森林再生プロジェクトを提案したが不
採択となった。平成 22 年度には、百人委員会農林業部会にて「木の宿場プロジェクト」推進を決
定。百人委員会と他の実行役を担うメンバーとの協働体制が構築され、社会実験が展開された。
活動の継続性をいかに担保するかという点は大きな課題として残されているが、これまで山や森
と縁のなかった市民の足と意識を向けさせるきっかけとして一定の成果をもたらした本プロジェ
クトは、隠岐の島町においても小規模林家の活性化による里山再生という方向性は検討の余地があ
ると考えられる。
■智頭町木の宿場プロジェクト概念図(智頭町 HP より)
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(4) 木材市場の変化をもたらす各種社会的要因
1) みなとモデル ~二酸化炭素固定認証制度~
東京都港区では「みなとモデル」と呼称する二酸化炭素固定認証制度を 2011 年 10 月からスター
トさせている。制度の概要は、港区内で建てられる建築物等に国産材の利用を促進することで、区
内での二酸化炭素固定量の増加と国内の森林整備の促進による二酸化炭素吸収量の増加を図り、地
球温暖化防止に貢献することを目的として実施されている(次図)
。
二酸化炭素固定量認証の対象となる木材は、区と協定を締結した自治体から算出された木材およ
び木材製品(協定木材)となる。
なお、協定自治体には間伐と再植林による森林整備の促進が求められており、持続可能な林業の
後押しと地球温暖化防止に向けた枠組みとなっている。
■みなとモデルの全体像
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■みなとモデル2012宣言(みなとモデル HP より)
みなとモデル2012宣言
昨年の「みなと森と水サミット 2011」が開催された直後、3月 11 日に東日本大震災が発生しました。この災害
で犠牲になられた皆様に哀悼の意を表します。また、被災された皆様に対しまして心よりお見舞い申し上げるとと
もに、一日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。
いまここに、被災された自治体とともに、再びサミットを開催し、旧交をあたためあえたことを喜びたいと思いま
す。
このサミットに始まる今回の「みなと森と水会議」は「再生へ、森とともに歩もう」をテーマに、「HOPE」をキー
ワードに掲げました。みなと森と水ネットワーク会議も新しく被災地の自治体をメンバーに迎えました。都市と山
側との交流の中から様々な形での再生を目指して行くことがわれわれの責務と考えます。 昨年 10 月から港区に
おいて「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度」が施行され、みなと森と水ネットワーク会議の活動も新しい局面
を迎えました。実際の木材需要を掘り起こす過程で、具体の様々な問題が私たちの前に立ちはだかるでしょう。制
度の具体の運用、さらなる協力の強化に向けて、このネットワー クの今後の「発展」について再度整理と確認を
したいと思います。われわれに必要な「発展」は、以下の4つを拠り所にします。
①山側ネットワークの拡充
われわれのネットワークは徐々に拡大し、日本全国に張り巡らされています。森林管理に積極的に取り組む山側の
自治体が森林の適切な管理と伐採後の再植林を保証するという、みなとモデルの原則が守られる限り、ネットワー
クの限りない拡充を歓迎します。みなとモデルの取組みで得られる知見やノウハウを互いに共有し、ユーザー側の
ニーズにも応えうる製品の開発や生産が進むことで、われわれのネットワークにおいて生産された木材・木製品の
利用は全国的な広がりをみせるでしょう。
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②都市側の受け皿の拡充
みなとモデルは港区において始まりましたが、港区のためだけの制度ではありません。低炭素社会への礎としての山
側の力に、多くの都市側が着目するようになりました。森林吸収源のカーボンオフセットの導入などをとおして、山
側自治体との交流をすすめる都市側の自治体も少なくありません。この取組みで、都市部における木材利用促進の成
功例を示すことができれば、みなとモデルは、他の都市部にも共感をもって受け入れられるようになるでしょう。
③持続可能な交流の促進
震災を契機に、われわれのネットワークには防災スクラムとしても機能するかもしれないということに気付かされま
した。自治体間ネットワークは少子高齢化を迎えるわが国の大きな変化につれて、これからわれわれ基礎自治体に生
じるであろう様々な課題に対応する有効な手段となるでしょう。いざという局面でネットワークを活かすためには、
こうした顔の見える交流を様々な取組みで長く持続することが必要です。環境学習、森林体験、木材利用をとおした
人と資源の持続可能な交流を促進します。
④国等との良好な協力・連携
みなとモデルは、国に先駆けるという意味でも「モデル」でした。国は公共施設への木材利用を促進していますが、
木材需要の拡大のためには民間にも取組みを広げることが必要です。この制度が今後の国の施策のよい先例となるよ
う、今後も国とわれわれとの間で良好な協力・連携関係が維持されることを期待します。みなとモデル二酸化炭素固
定認証制度を開始したわれわれの歩みは、より着実なものになるでしょう。その歩みは、この“つながり”を確実に
強化し、われわれネットワークは更に発展するでしょう。
われわれのネットワークが生み出したみなとモデルも、今後はわれわれと思いを共有してくれる様々な関係者と手を
携えながら発展していくことをめざします。むすびに、ここにいる一人ひとりが胸に刻みたいと思います。われわれ
の “きずな” が成果を実感することのできる確かな歩みへとつながり、希望への扉を次々に開いてくれるというこ
とを。
以上
2) 東京オリンピック・パラリンピックにおける木材利用~環境への取組~
平成 25 年度に 2020 年オリンピック・パラリンピック東京大会が決定した。世界平和を願うスポ
ーツの祭典「オリンピック・パラリンピック」は地球上の大勢の人が注目しており、1990 年代にな
ってオリンピック運動は、
「スポーツ」
「文化」に『環境』という三本目の柱が加わった。この興奮
と感動のイベントは環境保全をすすめる上で大きな力となりうる。特に木材は再生可能な資源とし
て、植林と共にその利用が積極的に進められることが考えられ、国産材を使用した木造化・内装木
質化及び環境に配慮した空間づくりとして以下の事項が推進される。
・大会施設や選手村等の整備・改修
・仮設建築物にも木材を積極的に使用
・関係施設の建具・床材・家具等
・日本の伝統的な建築様式の導入
・CLT(直交集成板)や耐火集成材等を活用
・資材の安定供給体制の整備
・木質バイオマス・食品廃棄物を原料とした再生可能なエネルギーを大会施設や選手村に
・バイオプラスチックの活用
(出典:第 8 回攻めの農林水産業推進本部資料(平成 25 年 11 月/農林水産省)
)
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【オリンピックにおける木材利用例】
長野冬季オリンピック(1998)の屋内スケート
リンク(エム・ウェーブ)
場所:長野市
延べ面積:112 千 m2
構造:地下 1 階、地上 3 階
(天井:構造用集成材(カラマツ約 2800m3 使用)
)
完成:1996 年 11 月
バンクーバ冬季オリンピック(2010)の屋内
スケートリンク
場所:カナダ リッチモンド
延べ面積:34 千 m2
構造:天井:構造用集成材
完成:2008 年 12 月
(出典:森林・林業施策の展開方向 資料6(平成 26 年 2 月/林野庁))
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7.アンケート調査調査
(1) 調査目的
隠岐の島町商工会は、全国展開支援事業を実施している。
全国展開支援事業は、木質由来のリグノフェノールを用いた積層板(L.V.L)の商品開発を目的
とするものである。
全国展開支援事業では、商品開発する積層板(L.V.L)に関するアンケート調査を実施すること
としており、本業務は、全国展開支援事業で商品開発する積層板(L.V.L)に関し、商品の作り手、
売り手及び使い手に対してアンケート調査を行うものである。
(2) 調査方法
1) 調査地域
調査地域は全国とする。
2) 母集団の範囲
環境に配慮した製品・サービスを供給する産業に関連する事業所(商品の作り手、売り手及び使
い手)のうち、全国展開支援事業で商品開発する積層板(L.V.L)に関連する事業所を調査対象と
し、次の通りとする。
素材生産者
商
品
の
作
り
手
製材・加工業者
メーカー
使 商
い 品
手 の
売
り
手
、
 森林協会・森林組合連合会
 森林組合
 材木店(全国木材組合連合会・合法木材供給事業者)
 みなとモデル二酸化炭素固定認証制度登録企業
 接着剤メーカー(日本接着剤工業会)
 積層板メーカー(全国 LVL 協会)
小売店
 ホームセンター(日本 DIY 協会)
設計業
 建築士事務所(日本建築士事務所協会連合会)
3) 調査対象から回答を得る方法
調査対象から回答を得る方法は、郵送調査法(自記式調査票)とする。
4) 回答者
回答者は、調査対象の団体の代表者またはそれに代わるものとする。
- 36 -
(3) 標本設計
1) 標本抽出に用いる名簿等
標本抽出に用いる名簿等は、次の通りとする。
調査対象
素材生産者
製材・加工業者
商品の作り手
メーカー
商品の売り手、
使い手
小売店
設計業
森林協会
森林組合連合会
森林組合
標本抽出に用いる名簿
(平成 25 年 8 月時点)
 i タウンページ
 全国森林組合連合会ホームページ
母集団数
8
47
639
材木店
 全国木材組合連合会ホームページ
(合法木材供給事業者)
8,830
みなとモデル二
酸化炭素固定認
証制度登録企業
 みなとモデル森と水ネットワーク
会議ホームページ
173
 日本接着剤工業会ホームページ
接着剤メーカー
(正 会 員(接着剤メーカー)
)
(賛助会員(原材料メーカー)
)
積層板(L.V.L)  全国 LVL 協会ホームページ
メーカー
(会員、賛助会員)
ホームセンター  日本 DIY 協会ホームページ
 日本建築士事務所協会連合会ホー
建築士事務所
ムページ(正会員、賛助会員)
母集団
127
25
3,470
11,706
25,025
2) 標本の大きさ及び調査票配布数
① 標本の大きさ
標本の大きさは、下記の計算式で計算できる。
n=N÷(
(F÷1.96)^2×(
(N-1)÷(P×(1-P)
))+1)
n
N
F
:標本数
:母集団
:標本誤差
(アンケート調査では、標本誤差を±2.0~5.0%程度の範囲に決めるのが通常)
P
:母比率(回答比率)
(標本誤差が最大になるときの母比率(回答比率))
棄却限界値:1.96
(有意水準(危険率)
:0.05)
(信頼度
:0.95(アンケート調査で用いることが多い信頼度)
)
- 37 -
従って、標本の大きさは、下記の通りとなる。
n=N÷(
(F÷1.96)^2×(
(N-1)÷(P×(1-P)
))+1)
=25,025÷(
(0.05÷1.96)^2×((25,025-1)÷(0.5×(1-0.5)))+1)
=378
② 調査票配布数
標本の大きさは、下記の計算式で計算できる。
調査票配布数=n÷回収率
n
:標本数
回収率:42/209
(平成 24 年度 実績
209 票配布 42 票回収)
従って、調査票配布数は、下記の通りとなる。
調査票配布数=378÷(42/209)
≒1,883
⇒2,000(端数処理)
③ 標本抽出方法
標本抽出方法は、調査対象で層別化し、調査票配布数を母集団数で比例配分したうえ、無作為抽
出法により抽出する。
調査対象
素材生産者
商品の作り手
製材・加工業者
メーカー
商品の売り手、
使い手
母集団
小売店
設計業
森林協会
森林組合連合会
森林組合
材木店
みなとモデル二酸化炭素固
定認証制度登録企業
接着剤メーカー
積層板(L.V.L)メーカー
ホームセンター
建築士事務所
- 38 -
母集団数
母集団数 割合(%)
8
0.03
47
0.19
639
2.55
8,830
35.28
配布数
1
4
51
706
173
0.69
14
127
25
3,470
11,706
25,025
0.51
0.10
13.87
46.78
100.00
10
2
277
935
2,000
(4) 調査票の設計
1) 基本特性(問1)
調査は事業所を調査対象とすることから、基本特性は「業種」を取り上げる。
「業種分類」は、
「日本標準産業分類」
(平成 19 年 11 月改定/総務省統計局)の分類を基本とし、
調査対象の分類に配慮した回答枝として、次の通りとする。
調査対象
素材生産者
製材・加工業者
回答枝
1
6
7
8
9
10
11
2
3
4
5
12
13
商品の作り手
メーカー
小売店
商品の売り手、使い手
環境産業
その他
- 39 -
林業
製材業・木製品製造業
合板製造業
造作材・建築用組立材料製造業
塗料製造業
接着剤製造業
ホームセンター
土木建築工事業
土木工事業
建築工事業
建築リフォーム業
設計業
その他
2) 調査項目と質問内容(問2~ 問15)
本事業の「木質由来のリグノフェノールを用いた積層板(L.V.L)の商品開発」という課題において、その問題点に対する解決策を仮説として設定す
ることにより、調査項目と質問内容を設定する。
調査項目
本事業の問題点
①事業所の環境貢献
に関する意識
 商品開発する積層板
(L.V.L)の需要の獲
得
問題点に対する解決策としての
仮説
 環境貢献への取組を必要と考え
る事業所は多く、環境貢献に資
する商品の開発であれば、需要
を獲得する社会環境は整ってい
る
質問内容
 貴事業所では、事業所活動のな
かで、事業所の環境貢献への取
組についてどう考えますか。
(問 2/単一回答)
回答枝
1
2
3
4
5
6
- 40 -
事業の重要戦略として取り
組んでいる
ビジネスチャンスを掴む手
段の 1 つとして捉えている
事業所の社会的責任の 1 つと
して捉えている
法規制等をクリアすれば良
い
環境貢献と事業所の活動は
関連がない
その他
調査項目
本事業の問題点
②「環境材」の取扱、  商品開発する積層板
利用に関する意識
(L.V.L)の需要の獲
得
問題点に対する解決策としての
仮説
 未利用木材を用いた商品開発
は、環境に配慮した製品として
需要を見込める
質問内容
 近年、環境に配慮した製品を優
先して購入する取組が進められ
ています。このようななかで、
木材製品の資材として、どのよ
うな木材の利用を促進すること
が環境への配慮につながると思
いますか。
(問 3/単一回答)
回答枝
1
2
3
4
5
6
 木材製品は環境に配慮した製品
が重視されており、
「環境材」の
商品開発であれば、需要を見込
める
 森林の有する多面的機能の発揮
と、それを支える林業、木材産
業等の発展のためには、木材の
利用促進が重要な課題の 1 つと
なっています。このようななか、
木材製品については、今後、ど
のようなことを充実していくこ
とが重要だと考えますか。
(問 4/単一回答)
7
1
2
3
4
5
※ここでは、
「環境材」とは、
「環境に配慮した木材製品」のことを指す。
- 41 -
木材を使用しているものは
すべて環境に配慮している
植林や保育が適切に行われ
た森林から生産された木材
を使用しているもの
間伐材、小径木を使用してい
るもの
切り捨て間伐材、松くい虫被
害木などの林地残材を使用
しているもの
製材廃材や住宅の解体に伴
う廃材を使用しているもの
木材の使用は森林伐採につ
ながることから環境に配慮
しているとはいえない
その他
寸法などの規格や強度など
の性能が適切であること
環境に配慮した製品である
こと
木材を産出した地域を明確
にすること
シックハウスへの対応など
人の健康に配慮した製品で
あること
その他
調査項目
本事業の問題点
②「環境材」の取扱、  商品開発する積層板
利用に関する意識
(L.V.L)の需要の獲
得
問題点に対する解決策としての
仮説
 求められる「環境材」の要求事
項には傾向があり、これに対応
する商品開発であれば、需要を
見込める
質問内容
 貴事業所で、
「環境材」の取扱(木
材供給、木材生産、木材販売な
ど)や利用(木材利用など)を
行う場合、
「環境材」に対して求
める要求事項について、何を最
も重視しますか。
(問 5/単一回答)
回答枝
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
 商品開発する積層板(L.V.L)が
「環境材」であれば、需要は見
込める
- 42 -
11
 貴事業所では、
「環境材」の取扱 1
(木材供給、木材製品生産、木 2
材製品販売など)や利用(木材 3
製品利用など)をお考えですか。 4
(問 6/単一回答)
5
JAS(日本農林規格)製品
であること
産地が明確な木材を使用し
ていること
合法的に伐採された木材を
使用していること
トレーサビリティ情報が開
示されていること
適切な森林管理を行ってい
る森林から産出されている
こと
価格が安いこと
価格が安定していること
安定した調達が可能である
こと
見た目がきれいなこと
アフターサービスが充実し
ていること
その他
考えている
やや考えている
どちらともいえない
あまり考えていない
考えていない
調査項目
本事業の問題点
③積層板(L.V.L)の
取扱、利用に関す
る意見
 積層板(L.V.L)の品
質確保
問題点に対する解決策としての
仮説
 求められる積層板(L.V.L)の要
求事項には傾向があり、これに
対応する積層板(L.V.L)の品質
確保が必要である
 求められる積層板(L.V.L)の品
質には傾向があり、これに対応
する積層板(L.V.L)の品質確保
が必要である
 積層板(L.V.L)については、ホ
ルムアルデヒド放散量の基準に
対する要求は高く、上位等級の
商品開発が必要である
質問内容
 貴事業所で、積層板(L.V.L)の
取扱(木材供給、積層板(L.V.L)
生産、積層板(L.V.L)販売など)
や利用(積層板(L.V.L)利用な
ど)を行う場合、積層板(L.V.L)
に対して求める要求事項につい
て、何を最も重視しますか。
(問 7/単一回答)
 貴事業所で、積層板(L.V.L)の
取扱(木材供給、積層板(L.V.L)
生産、積層板(L.V.L)販売など)
や利用(積層板(L.V.L)利用な
ど)を行う場合、どのような品
質を最も重視しますか。
(問 8/単一回答)
回答枝
1
2
3
4
5
6
7
8
1
2
3
4
5
6
7
8
1
 貴事業所で、積層板(L.V.L)の
取扱(木材供給、積層板(L.V.L)
生産、積層板(L.V.L)販売など) 2
や利用(積層板(L.V.L)利用な
ど)を行う場合、積層板(L.V.L)
のホルムアルデヒド放散量につ 3
いては、どの程度の品質を求め
ますか。
(問 9/単一回答)
4
5
- 43 -
強度・耐久性
維持管理の手間と経費
健康への安全性
省エネルギー性能
デザイン性
色彩・木目の美しさ
価格
その他
接着の程度
含水率
耐候性
防虫性
ホルムアルデヒド放散量
寸法安定性
色彩・木目
その他
全てF☆☆☆☆等級(使用制
限なし)を求める
規制対象となる建築材料は
F☆☆☆☆等級(使用制限な
し)を求める
規制対象となる建築材料で
あってもF☆☆☆☆等級(使
用制限なし)を求めない
F☆☆☆☆等級(使用制限な
し)にこだわらない
その他
調査項目
本事業の問題点
③積層板(L.V.L)の
取扱、利用に関す
る意見
 積層板(L.V.L)の品
質確保
問題点に対する解決策としての
仮説
 商品開発する積層板(L.V.L)が
持つ品質を確保すれば、需要を
見込める
 積層板(L.V.L)については、塗
装仕上げへの要求が高く、積層
板(L.V.L)の塗装が必要である
 積層板(L.V.L)については、合
成うるし仕上げとすれば、他の
塗装と差別化できる
 積層板(L.V.L)については、合
成うるし仕上げとすれば、需要
を見込める
- 44 -
質問内容
 貴事業所では、別紙に示す品質
の積層板(L.V.L)について、取
扱(木材供給、積層板(L.V.L)
生産、積層板(L.V.L)販売など)
や利用(積層板(L.V.L)利用な
ど)を考えたいと思いますか。
(問 10/単一回答)
 貴事業所で、積層板(L.V.L)の
取扱(木材供給、積層板(L.V.L)
生産、積層板(L.V.L)販売など)
や利用(積層板(L.V.L)利用な
ど)を行う場合、どの塗装仕上
げを求めますか。
(問 11/複数回答)
回答枝
1
2
3
4
5
思う
やや思う
どちらともいえない
あまり思わない
思わない
1
オイル・ワックス仕上げ(透
明)
オイル・ワックス仕上げ(カ
ラー)
ニス仕上げ(透明)
ニス仕上げ(カラー)
合成うるし仕上げ
その他
必要ない
色や木目、光沢がきれい
色や木目、光沢が馴染めない
他の塗装仕上げと違いを感
じない
その他
思う
やや思う
どちらともいえない
あまり思わない
思わない
2
3
4
5
6
7
 別紙に示す合成うるし仕上げの 1
積層板(L.V.L)の色彩について、 2
どのように思いますか。
3
(問 12/単一回答)
4
 貴事業所では、別紙に示す合成 1
うるし仕上げの積層板(L.V.L) 2
について、取扱(木材供給、積 3
層 板 ( L.V.L ) 生 産 、 積 層 板 4
(L.V.L)販売など)や利用(積 5
層板(L.V.L)利用など)を考え
たいと思いますか。
(問 13/単一回答)
調査項目
本事業の問題点
③積層板(L.V.L)の
取扱、利用に関す
る意見
 積層板(L.V.L)の品
質向上
 積層板(L.V.L)の価
格の設定
問題点に対する解決策としての
仮説
 商品開発する積層板(L.V.L)に
は、品質向上の余地がある
 商品開発する積層板(L.V.L)で
あれば、商品価格が既存の商品
よりも高くなっても、需要は見
込める
- 45 -
質問内容
別 紙 に 示 す 品 質 の 積 層 板
(L.V.L)について、今後の品質
向上のためには何が最も重要な
改善点と思いますか。
(問 14/単一回答)
 貴事業所では、別紙に示す品質
の積層板(L.V.L)について、商
品価格が既存の商品よりも高く
なっても、取扱(木材供給、積
層 板 ( L.V.L ) 生 産 、 積 層 板
(L.V.L)販売など)や利用(積
層板(L.V.L)利用など)を検討
していただけますか。
(問 15/単一回答)
回答枝
1
2
3
4
5
6
7
8
9
1
2
3
4
5
接着の程度
含水率
耐候性
防虫性
ホルムアルデヒド放散量
寸法安定性
色彩・木目
その他
ない
検討したい
検討する余地はある
どちらともいえない
検討の余地はあまりない
検討しない
(5) 実査作業
1) 印刷
① 調査かがみの印刷
調査かがみを作成し、A4(1枚)片面の規格で白黒印刷する。
② 試作品のデータシートの印刷
試作品のデータシート(A4(1 枚) 片面)をカラー印刷する。
③ 調査票の印刷
調査票を作成し、A3(1 枚)二折の規格で白黒印刷する。
④ 調査票回収用封筒の印刷
調査票を受け取るために必要な調査票回収用封筒に、宛名及び料金受取人払郵便の表示を印刷す
る。
なお、調査票回収用封筒は隠岐の島町商工会の長3封筒を利用し、宛名は隠岐の島町商工会宛と
する。
■調査票かがみ(A4 2000部)
1000 部
+
■試作品データシート(A4 2000部)
1000 部 = 2000 部
1000 部
■調査票(A3 2折 2000部)
+
■封筒(長3 2000部)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
1
2
3
4
5
100 部×10=1000 部
300 部
+
1700 部
1000 部 = 2000 部
= 2000 部
- 46 -
1000 部
6
7
8
9
10
100 部×10=1000 部
+
1000 部 = 2000 部
2) 封入封緘
① 調査票発送用封筒の準備
標本としてあらかじめ抽出選定した調査対象の宛名を宛名ラベルに印字し、宛名ラベルを調査票
発送用封筒に貼付する。
なお、調査票発送用封筒は隠岐の島町商工会の角2封筒を利用する。
② 封入封緘
調査票発送用封筒の中に調査かがみ、試作品のデータシート、調査票、及び調査票回収用封筒を
入れる。
③ 調査票の発送・回収
調査票発送は料金別納郵便で、調査票回収は料金受取人払郵便で行う。
■封入封緘(角2 2000部)
■封入封緘(角2 2000部)
200 部×10=2000 部
1
6
- 47 -
2
7
3
8
4
5
9
10
(6) 集計
1) 回収の結果
調 査 期 間 : 平成 25 年 10 月 3 日~10 月 25 日
回収数(率) : 294(14.70%)
〔標本誤差について〕
調査結果の誤差の計算は、次の計算式(信頼度 95%)
 1.96 
N  n P1  P 

N 1
n
で計算できる。
N:母集団数
n:実回答数
P:回答比率
上記の式によって計算された標本誤差は次の通りである。
標本誤差早見表(信頼度 95%)
母集団数
実回答数
N
n
10
または
90
区分
総数
25,025
標本誤差(%)
294
3.4
20
または
80
4.5
30
または
70
5.2
40
または
60
5.6
50
5.7
*表の見方
「標本誤差」とは、今回のように全体(母集団)から一部の標本を抽出して行う標本調査では、全体
を対象に行った調査と比べ、調査結果に差が生じることがあり、その誤差のことをいい、計算式に今回
の調査をあてはめて算出したものが上記の表である。見方としては、例えば「総数(n=294)の、あ
る設問中の選択肢(例:
「思う」
)の回答比率が 10%であった場合、母集団におけるその回答比率の誤差
の範囲は±3.4%の範囲内(母集団で「思う」と回答する比率は 6.6%~13.4%)である、と 95%の確
率でいえる」とみることができる。
- 48 -
2) 調査の結果
① 属性調査
-「設計業」が約 3 割、続いて「製材業・木製製品製造業」と「林業」が約 1 割-
問1 貴事業所の業種を教えて下さい。
問1
無回答
13.27
業種
林業
9.52
土木建築工事業
6.80
土木工事業 0.68
建築工事業 6.12
建築リフォーム
工事業 1.02
その他 14.29
製材業・木製
品製造業
12.24
設計業 32.65
合板製造業 0.68
造作材・建築用
組立材料製造業
1.02
塗料製造業 0.00
ホームセンター
1.70
接着剤製造業
0.00
n=294
業種について質問した。その結果、
「設計業」(32.65%)が最も多く、続いて「製材業・木製製品製
造業」
(12.24%)
、
「林業」
(9.52%)となった。
その他の回答
・造園土木業
・素材生産
・銘木販売
・原木の共同販売他
・原木市場
・プレカット
・複合建材製造
・チップ製造業
・木材卸売業
・木材・建材卸売業
・木材・建材卸売・小売
・集成材卸売業
・木材製品卸売業
・木材販売業
・木材製品販売
・木材、建材販売
・木材・新建材販売
・木材・新建材の販売
・建材販売専門商社
・建材卸販売業
・建築資材販売業
・建築資材販売
・新建材販売・卸
・建築材販売
・木材建材のスーパー
・住宅資材販売業
・住宅資材販売(小売流通)
・卸売業(住宅資材、住器、建材、木材製品)
・木材、合板、建材等卸売、小売業
・木材・建材販売、木材商
・木材商
・木材流通業
・輸入商社
・熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売
・土地改良事業の中の建築設計業
・不動産賃貸、建材販売
・不動産業・分譲住宅事業
- 49 -
② 事業所の環境貢献への取組について
-「事業所の社会的責任の 1 つとして捉えている」が約 7 割-
問2 貴事業所では、事業活動のなかで、事業所の環境貢献への取組についてどう考えますか。貴事
業所の考えに最も近いものをこの中から 1 つだけお選び下さい。
問2
事業所の環境貢献への取組
3.40 2.38
7.82 11.22
66.67
6.46
2.04
0%
20%
40%
60%
80%
100%
事業の重要戦略として取り組んでいる
ビジネスチャンスを掴む手段の1つとして捉えている
事業所の社会的責任の1つとして捉えている
法規制等をクリアすれば良い
環境貢献と事業所の活動は関連がない
その他
無回答
n=294
事業所の環境貢献への取組について質問した。その結果、
「事業所の社会的責任の 1 つとして捉えて
いる」が 66.67%で最も多く、続いて「ビジネスチャンスを掴む手段の 1 つとして捉えている」
(11.22%)
、
「事業の重要戦略として取り組んでいる」
(7.82%)となった。
その他の回答
・地域の森林を大切に育成しながら、地域で働ける事業所として継続していきたい。
(林業)
・ムク材の使用がベスト。
(業種不明)
・最低限度、できる事をやっている。その 1 つに強風の日に、焼却炉は、使用しない。木以外のゴミ
(ビニール類など)は燃やさない、などです。(製材業・木製品製造業)
・公共事業で求められるグリーン購入価値について感心有。
(設計業)
・事業活動の結果として貢献へつながっていればよい。
(設計業)
・設計上の上で必要とあれば検討する。
(設計業)
- 50 -
③ 環境への配慮につながる木材の利用の促進について
-「植林や保育が適切に行われた森林から生産された木材を使用しているもの」が約 4 割-
問3 近年、環境に配慮した製品を優先して購入する取組が進められています。このようななかで、
木材製品の資材として、どのような木材の利用を促進することが環境への配慮につながると思
いますか。貴事業所の考えに最も近いものをこの中から 1 つだけお選び下さい。
問3
環境への配慮につながる木材の利用の促進
3.74 2.04
20.75
44.22
19.39
5.78 1.02 3.06
0%
20%
40%
60%
80%
100%
木材を使用しているものはすべて環境に配慮している
植林や保育が適切に行われた森林から生産された木材を使用しているもの
間伐材、小径木を使用しているもの
切り捨て間伐材、松くい虫被害木などの林地残材を使用しているもの
製材廃材や住宅の解体に伴う廃材を使用しているもの
木材の使用は森林伐採につながることから環境に配慮しているとはいえない
その他
無回答
n=294
環境への配慮につながる木材の利用の促進について質問した。その結果、「植林や保育が適切に行わ
れた森林から生産された木材を使用しているもの」が 44.22%で最も多く、続いて「木材を使用してい
るものはすべて環境に配慮している」
(20.75%)、
「間伐材、小径木を使用しているもの」
(19.39%)と
なった。
その他の回答
・あらゆるものを有効に利用すること。
(設計業)
・地域材を有効に活用する。
(業種不明)
・バランスが一番大事。
(例;未利用材を使ったバイオマス発電も、今の計画のように、作り過ぎた
ら、環境破壊。
)
(製材業・木製品製造業)
・国産材の適正使用と、間伐材、小径木、切り捨て間伐材、林地残材の材料の有効利用。
(設計業)
・木材は木パレットなどごくまれに使用する。木粉などを使用する材料もあるが、木材の端材など正
規材料としている。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
- 51 -
④ 木材製品の充実していくことについて
-「寸法などの規格や強度などの性能が適切であること」が約 4 割-
問4 森林の有する多面的機能の発揮と、それを支える林業、木材産業等の発展のためには、木材の
利用促進が重要な課題の 1 つとなっています。このようななか、木材製品については、今後、
どのようなことを充実していくことが重要だと考えますか。貴事業所の考えに最も近いものを
この中から 1 つだけお選び下さい。
問4
木材製品の充実していくこと
40.48
20.75
10.88
15.65
7.48
4.76
0%
20%
40%
60%
80%
100%
寸法などの規格や強度などの性能が適切であること
環境に配慮した製品であること
木材を産出した地域を明確にすること
シックハウスへの対応など人の健康に配慮した製品であること
その他
無回答
n=294
木材製品の充実していくことについて質問した。その結果、「寸法などの規格や強度などの性能が適
切であること」が 40.48%で最も多く、続いて「環境に配慮した製品であること」(20.75%)、
「シック
ハウスへの対応など人の健康に配慮した製品であること」(15.65%)となった。
その他の回答
・バランス。
(例:動物保護上、大事ですが、今のように、シカが、増えすぎれば、森林破壊。)(製
材業・木製品製造業)
(木材販売業)
・経済性と品質のバランス。
(土木建築工事業)
・着工数や需要をふまえた伐採や製材や植樹や育林の計画とその参加。
・産地、性能の表示(明記)
。
(建築工事業)
・住宅に限らず、店舗や家具などあらゆるニーズに応えること。
(木材販売業)
・材料のストック化。
(国産材)
(設計業)
・用途に応じた供給、特性の明示。
(設計業)
・適正に生産され、価格が安定(低コスト)していること。
・流通コストを下げ、国産材をもっと使えるように価格を下げること。(設計業)
・問題は価格。また、材と製品の企画力。材のみでは大変かと。
(設計業)
・木材利用、出口の充実。
(設計業)
・大手ハウスメーカーが使用可能なもの。(林業)
・県産材ではなく国産材としてもっと巾を広げてほしい。(木材卸売業)
・国際商品としての競争力と供給の安定性。
(製材業・木製品製造業)
・難燃性による、鉄筋・鉄骨に代る柱材への採用化。(原木市場)
・構造材については寸法などの規格や強度などの性能が適切であること、造作用についてはシックハ
ウスへの対応など人の健康に配慮した製品であること。
(土木建築工事業)
- 52 -
・従来とは視点をかえた新たな取組み。
(塗料、下塗剤、燃料など)(ホームセンター)
・大規模建築物への木材(構造材)の利用、法的緩和。
(設計業)
・接合部の設計指針の簡素化。
(設計業)
・木材として使用していない。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
- 53 -
⑤ 「環境材」に対して求める要求事項について
-「JAS(日本農林規格)製品であること」と「安定した調達か可能であること」、
「合法的に伐
採された木材を使用していること」が約 2 割-
問5 貴事業所で、「環境材」の取扱(木材供給、木材製品生産、木材製品販売など)や利用(木材
製品利用など)を行う場合、
「環境材」に対して求める要求事項について、何を最も重視しま
すか。この中から 1 つだけお選び下さい。
問5
「環境材」に対して求める要求事項
2.04
22.11
9.86
18.03
0.34 2.72
10.54
6.46
19.05
0.00
5.44
0%
20%
40%
60%
80%
3.40
100%
JAS(日本農林規格)製品であること
産地が明確な木材を使用していること
合法的に伐採された木材を使用していること
トレーサビリティ情報を開示していること
適切な森林管理を行っている森林から産出されていること
価格が安いこと
価格が安定していること
安定した調達が可能であること
見た目がきれいなこと
アフターサービスが充実していること
その他
無回答
n=294
「環境材」に対して求める要求事項について質問した。その結果、「JAS(日本農林規格)製品で
あること」が 22.11%で最も多く、続いて「安定した調達が可能であること」(19.05%)、
「合法的に伐
採された木材を使用していること」
(18.03%)となった。
その他の回答
・業界全体があたり前の様に使用、活用していく事が大事だと思う。
(業種不明)
・良質なもの。
(全てにわたって、です。
)
(設計業)
・自然に近い材料と材の寸法安定性。
(製材業・木製品製造業)
・F☆☆☆☆等級。
(建築工事業)
・何がどうどのくらい環境に役に立っているのか、ミクロ、マクロに説明できるデータ。
(設計業)
・FSC を取得して、工場は COC を取っている。=JAS、SGEC(林業)
・適正な「環境材」の証票自体に疑問。大事な事は日本国内の官民が実態を把握しているか。また国際
的な国交間でも同じ。大事なのは制度や認証ではなく今後の計画や先見性と実行力。
(木材販売業)
・木材として使用していない。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
・RC 造、S 造がメインなのでよくわかりません。
(建築工事業)
- 54 -
⑥ 「環境材」の取扱や利用の意向について
-「考えている」が約 6 割-
問6 貴事業所では、
「環境材」の取扱(木材供給、木材製品生産、木材製品販売など)や利用(木
材製品利用など)をお考えですか。この中から 1 つだけお選び下さい。また、回答された理由
をお書き下さい。
問6
「環境材」の取扱や利用の意向
4.76
40.48
22.79
19.73
6.46
5.78
0%
20%
40%
60%
80%
考えている
やや考えている
どちらともいえない
あまり考えていない
考えていない
無回答
100%
n=294
「環境材」の取扱や利用の意向について質問した。その結果、
『考えている』が 63.27%(「考えてい
る」40.48%+「やや考えている」22.79%)で最も多く、
『考えていない』は 11.22%(「考えていない」
4.76%+「あまり考えていない」6.46%)
、「どちらともいえない」は 19.73%となった。
理由
-考えている-
・そうでなければ木をつかう意味がないから。(設計業)
・当然のことだから!!(業種不明)
・すでに、当たり前になっています。
(設計業)
・健康第 1 主義の社会なら、当り前のことと思われるからです。そうするよう(環境材を使うよう)
努力することです。
(業種不明)
・環境に配慮する事は、この仕事をして居る人にとっては当たり前の事と思って居る。(業種不明)
・設計者の役目であるから。
(環境を考慮することは)(設計業)
・環境保護は必要であるから。
(設計業)
・木材を扱っていることから、環境材は必須と考えています。(木材製品販売)
・使えるものであれば使いたい。大多数はそう考えていると思います。(設計業)
・循環型社会にとって大切な為。
(輸入商社)
・循環型社会を目指すうえでは必需策だと考えます。(設計業)
・資源の有効利用。
(土木建築工事業)
(設計業)
・鉄やコンクリートの化石資源と違い、育てられる資源なので。
(設計業)
・森林国の重要性。
(建築工事業)
・森林保護。
(建築工事業)
・適切な森林の保全は、国土全体の問題として、扱うべきものと、考える。
(土木建築工事業)
・山の保全、再生が大切。森林の育成が海を育て人を育てます。
(業種不明)
・森林資源の利用(有効)を考えていかないと、森林の荒廃になってしまう。先人の方々の、苦労を
- 55 -
無駄にしない為にも、努力していくしかないと思います。(製材業・木製品製造業)
・森林資源の有効利用により山を活性化させる。
(林業)
・環境材を考えていかないと山がダメになってしまう。
(業種不明)
・FSC/COC 森林認証を取得して、地域ぐるみで取り組んでいる。
(製材業・木製品製造業)
・未来の子供達にきれいな山や海を残してあげたい。又、日本は世界的に見ても林業改革が遅れてい
ると感じる。
(製材業・木製品製造業)
・森林の健全化と林業の振興に必要だと思うから。
(林業)
・日本の森林管理と安定供給、品質の安定化。(ホームセンター)
・地域の特性を生かした取り組み。全国共通な、取組は、愚策。
(製材業・木製品製造業)
・古材は 8 年前から取り扱っています。その他、地場産業としての林業(木材業界)の活性化は必須
だと思います。
(木材販売業)
・地産地消を推進している立場から、木材の安定供給や製品の利用(コンクリートから木材へ)。
(林
業)
・産地の木材は、その地方で消費活用することが良い。
(設計業)
・安定的な木材供給を考えています。
(林業)
・国産材の利用を最大限可能にしたい。
(設計業)
・県産材にこだわりがある。
(建築工事業)
・現在余りにも外材に頼り過ぎている。
(土木建築工事業)
・費用があまり変わらなければ、環境問題を意識した取組を行っている物という事は、大きな選択要
素といえる。
(土木建築工事業)
・木材は最も優れた材の一つと思うから。(設計業)
・環境に配慮した木材製品だから。
(土木建築工事業)
・木材製品と生活は切離せない。
(設計業)
・木材製品は人にやさしいと考える。
(精神の安定)(業種不明)
・木材は人にやさしく、環境材として、大いに利用したい。
(設計業)
・木材製品、全般の取り扱いを望む考え。(木材、建材販売)
・品質保証が必要。
(木材販売業)
・木材が放置されず適正利用出来る事。
(製材業・木製品製造業)
・
「生きもの」の健康重視から。
(業種不明)
・シックハウスに考慮した環境材であること。(業種不明)
・森林整備加速化事業、公共木造を数多く手がけている。(設計業)
・木造建築物を推進している。
(設計業)
・住宅等は構造材、造作材共、できうる限り木造使用を考えている。
(設計業)
・合法的に伐採された木材を使用、お客様より信頼される。地域材を利用(地域材を利用する事によ
り CO2 削減になる)
。国の補助金も受けられる(お客様)。
(業種不明)
・安全、安心。
(設計業)
・CO2(土木建築工事業)
・会社設立の主旨より。
(製材業・木製品製造業)
・社会的責任(設計業)
・設計者の社会的責任。
(設計業)
・環境材=住い手にどのような、メリット、良い事が有るのかを明確し、不利益にならない事にして
ゆきたいから。
(建築工事業)
・当事業所では、木材供給を行っているが、間伐が必要な山があり、その山を間伐し、最終的な売上
を所有者に還元し次の事業に生かして頂いているのが現状であり、少しでも、単価の高い所に販売
をしている。その後製品の生産、販売については、国内の経済の状況等を心配している程度であり
ます。しかし、売れなくなれば、供給もストップしてしまう可能性があるため材の品質には、植林
時から、保育等まで、管理は気をつけています。
(林業)
・木造住宅をメインとしている為、木材製品に関しては、一番に考えます。
(業種不明)
- 56 -
・産地証明、合法木材供給事業者等を取得しております。(林業)
・認証材を取り扱っております。
(建材販売専門商社)
・森林認証材(PEFC、FSC)を使用した製品を現在、製造・販売している。
(造作材・建築用組立材料
製造業)
・全部法に基づいた伐採により産出された木材である。
(チップ製造業)
・販売店なので、安定供給と MSDS の確立。(新建材販売・卸)
・杉、桧材の使用。
(業種不明)
・地元の杉、桧にて業を行っている為。
(業種不明)
・桧丸太を仕入れ、皮をむき、柱と板の製品化をして、出荷している工場なので、接着剤などは不要。
使用しないため。
(製材業・木製品製造業)
・現在、商品化、販売中。
(造作用 C.L.T)(製材業・木製品製造業)
・地球温暖化防止策の 1 つとして果樹枝受支柱スチール製品に代える製品として、杉間伐材の小径木
を活用した制作、売出している。
(製材業・木製品製造業)
・自社で木杭の開発を行っている為。
(建築工事業)
・弊社では、建築解体材や製材端材屑などの廃木材と廃プラスチックを利用した「再生木材」を製造
している。
(複合建材製造)
・杉の無垢材 KD 加工、販売をしており、バイオマス利用で、地下燃料をできるだけ利用しない取組。
(製材業・木製品製造業)
・製材からのおが屑、鉋屑を木質ペレットに再生エネルギーとして。
(業種不明)
・バイオマスボイラー。
(製材業・木製品製造業)
・補助金等の制度があるため。
(設計業)
・補助金が利用できる。
(設計業)
・当社では、官公庁設計や、社福設計等が多い。すなわち、行政等が多い。
(設計業)
・既に導入(実施)済。
(製材業・木製品製造業)
・やっている。
(林業)
-やや考えている-
・不可欠。
(設計業)
・一人一人が心がけるべき事であると思います。
(建築工事業)
・循環型社会へ。
(建築リフォーム工事業)
・環境負荷の低減の為。
(設計業)
・木材は建築材料の中で、唯一人間の手で、再創造出来るものであり、環境に対してもその存在自体
が有効であると考えます。
(業種不明)
・持続可能な再生産できる山にする為。
(建築材販売)
・日本の森林を持続可能にするため、資源利用を考えている。(林業)
・林業の発展に貢献できるのではないか。(土木建築工事業)
・国産の方が安心出来る。
(木材商)
・国内産材の利用、自然素材の利用。
(土木建築工事業)
・総杉造り(or 総桧造り)の中に組み込む。
(設計業)
・合法木材事業者認定を受けている。社会のニーズによる。
(集成材卸売業)
・施主に理解された商品であれば使用できる。(設計業)
・官庁物件では地元木材の使用等の要望がある。価格にもよるが「環境材」については出来るだけ利
用したいとは思っている。
(設計業)
・環境に配慮すると木材の利用は控えるべきだが木造住宅を請負うと利用せざるをえない。間伐材で
済めばと思う。
(建築工事業)
・環境最優先ではなく、住みごこちとマッチしていることが大事だと考えている。(設計業)
・経済性とのバランス。
(製材業・木製品製造業)
・第 1 に考えるのは、必要な材が必要な量調達できる事と工事予算に見合った材価である事。同等な
- 57 -
条件で、環境材の入手が可能であれば、環境材を優先させたいと考えているため。(設計業)
・今日本には伐採適期の山林が多いと思うが手入れも行届かず活用するにも価格的な面で問題につき
あたっているのが心配。
(設計業)
・規格や強度などの性能が適切。
(設計業)
・安定供給がないと使用できない。
(設計業)
・コスト面の為。
(建築工事業)
・流通(コスト)
。
・好環境材と思われる為。
(設計業)
・今後、必要と思っているので。
(業種不明)
・利用を考えるから。これからの実績を考慮し、検討しなければと思う。
(設計業)
・取り組みとしては、これからです。
(業種不明)
・全国的にそちらに向いている傾向があるため。
(建築工事業)
・最近、メディア等でよく云われている。(業種不明)
・環境材だけでは作りきれない。
(業種不明)
・環境材の製品としての知識が無いので、カタログを作って頂くか実際に目で見てみたい。(L.V.L
は知っています。…その他は?)
(建築工事業)
-どちらともいえない-
・JAS 自身あまり徹底していないから。
(設計業)
・合法といっても話だけが多いから。
(林業)
・その度、与条件により、適材適所で考えている。
(設計業)
・業種から、用途が、多目的なため、使用する材料も、ケースバイケースです。
(造園土木業)
・木材の供給ルートが良くわからない。
(設計業)
・需要があれば。
(製材業・木製品製造業)
・環境材であっても、品質、又は価格により使用するかどうかを決めるから。(設計業)
・安定した供給と価格が確認できないと販売品目に加えることは難しいと判断します。(住宅資材販
売(小売流通)
)
・環境材だからといって、金額のこともあるので、どうかな?というところ。(木材、合板、建材等
卸売、小売業)
・環境材=高価格(設計業)
・国内材の価格が、外材にくらべ高い。
(建築リフォーム工事業)
・価格が高ければ販売しても売れないと思う。(製材業・木製品製造業)
・一方的な提案をして、結果高価になっても NG。施主の理解も必要。
(設計業)
・環境材で一番思い付き易いのは、地域材の使用と思っておりますが、外材に比べて価格がとても高
い事から、気持ちが有ってもお客様のご予算と対比して、多くを使用出来ないのが現状です。(建
築工事業)
・考えてはいきたいが、コストがかかれば必ず使用したいとは考えないため。(合板製造業)
・機会があればチャレンジしたいが、コスト条件その他の制約がまだ多いと感じている。
(設計業)
・お客様の意向もあるので。
(設計業)
・施工する立場なので設計で指定があれば取扱うくらい。(建築工事業)
・本部(バイヤー)に決定権があるため。(ホームセンター)
・マンション設計が主なため。
(設計業)
・木材を利用した建物の設計依頼がないので。(設計業)
・当事業所は 90%以上外国産木材を販売していますが全てとは言えませんが各国の認証機関等で合法
と証明された木材が多いため既に循環型の木材=環境材を使用していると思っています。(木材卸
売業)
・ピアールが少ない。
(設計業)
・社会的なニーズが高まっていない。
(林業)
- 58 -
・良く知らない為。
(業種不明)
・環境材の定義を十分に把握していない為。
(設計業)
・現状ではわからない。
(原木市場)
-あまり考えていない-
・環境とゆう事を特に考えていない。
(設計業)
・環境材の取扱量が少ない。
(業種不明)
・必要でない限り自社製品の販売を優先。(製材業・木製品製造業)
・本部主導の品揃えのため。
(ホームセンター)
・コスト高と思われる。
(土木建築工事業)
・木造建築物はほとんど、施工していない。
(土木建築工事業)
・S 造の店舗設計がほとんどなので。
(設計業)
・RC 造、S 造がメインなので重きをおいて考えていない。やがて土にかえることを考えると木は、こ
れらよりベターと思う。
(建築工事業)
・設計事務所であるから。
(設計業)
・この地域では、環境材があまり流通されていないと思う。環境材の定義が明確になっていない。
(土
木建築工事業)
-考えていない-
・現状が、今の制度に基づいた「環境材」であり、今後の環境の変化によっては適正でない物に変わ
る可能性はあるが、現状では適正でないとはいい難い。環境は、制度による保全ではなく、人間が
持てる能力を投入しての保全であるという事。消費材だけで解決できる問題でもないし、総体的に
広域に、多勢で考えていくべき事ではないでしょうか?市場には適正で安全な物が流通していると
いう前提が、根本としてあります。
(木材販売業)
・現状、外産の商品との売価の差が大きく、ニーズも環境が優先されているとは考えにくい為。(ホ
ームセンター)
・木粉を少量使用している程度なので。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
・設計業なので直接の取扱や利用等は考えていない。あくまでも設計する上で CASBEE 評価(LEED 評
価)を得るため仕様書に記すのみである。(設計業)
・設計監理のみで、販売はしていない。
(設計業)
・設計事務所であるがため。
(設計業)
・事業内容と違う。
(設計業)
・事業所として、当らない。
(設計業)
- 59 -
⑦ 積層板(L.V.L)に対して求める要求事項について
-「強度・耐久性」が約 5 割-
問7 貴事業所で、積層板(L.V.L)の取扱(木材供給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)販
売など)や利用(積層板(L.V.L)利用など)を行う場合、積層板(L.V.L)に対して求める要
求事項について、何を最も重視しますか。この中から 1 つだけお選び下さい。
問7
積層板(L.V.L)に対して求める要求事項
3.06
47.96
2.04
17.35
4.76
14.97
6.80
0.68 2.38
0%
20%
40%
60%
80%
強度・耐久性
維持管理の手間と経費
健康への安全性
省エネルギー性
デザイン性
色彩・木目の美しさ
価格
その他
100%
無回答
n=294
積層板(L.V.L)に対して求める要求事項について質問した。その結果、
「強度・耐久性」が 47.96%
で最も多く、続いて「健康への安全性」
(17.35%)
、「価格」(14.97%)となった。
その他の回答
・同一の繊維質の方向による湾曲性。
(木材販売業)
・寸法安定性(製材業・木製品製造業)
・寸法精度、供給力。
(木材流通業)
・強度、耐久性を前提とした価格。
(設計業)
・解体時処分がしやすい事。
(林業)
・扱っていない。
(原木の共同販売他)
・取扱・利用はしていないので回答できない。(林業)
・当社で L.V.L を扱っていないのでわかりません。
(製材業・木製品製造業)
・使用する用途がない。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
・利用の予定は無し。
(チップ製造業)
・LVL を扱う気持ちはいまのところない。
(業種不明)
・LVL はできるだけ使いたくない。理由、プレカット工場にとって、火災の一番大きな要素となる為。
集成材までが良い。
(製材業・木製品製造業)
・ヒノキの集成工場を持っている。
(林業)
・わからない。
(製材業・木製品製造業)
- 60 -
⑧ 積層板(L.V.L)の重視する品質について
-「接着の程度」が約 3 割-
問8 貴事業所で、積層板(L.V.L)の取扱(木材供給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)販
売など)や利用(積層板(L.V.L)利用など)を行う場合、どのような品質を最も重視します
か。この中から 1 つだけお選び下さい。
問8
積層板(L.V.L)の重視する品質
1.02
28.23
4.76
21.09
15.99
12.24
7.14
7.82
1.70
0%
20%
40%
60%
接着の程度
含水率
耐候性
防虫性
ホルムアルデヒド放散量
寸法安定性
色彩・木目
その他
80%
100%
無回答
n=294
積層板(L.V.L)の重視する品質について質問した。その結果、
「接着の程度」が 28.23%で最も多く、
続いて「耐候性」
(21.09%)
、
「ホルムアルデヒド放散量」(15.99%)となった。
その他の回答
・使用者に対してのニーズを重視。
(木材販売業)
・健康の安全性がすぐれている前提で、構造材では強さ、仕上げ材では美しさ。
(設計業)
・シックハウスの防止。
(製材業・木製品製造業)
・なし。
(製材業・木製品製造業)
(チップ製造業)
・取扱・利用はしていないので回答できない。(林業)
・当社で L.V.L を扱っていないのでわかりません。
(製材業・木製品製造業)
・使用する用途がない。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
・使用しない。
(製材業・木製品製造業)
・わからない。
(製材業・木製品製造業)
- 61 -
⑨ 積層板(L.V.L)のホルムアルデヒド放散量について
-「全てF☆☆☆☆等級(使用制限なし)を求める」が約 6 割-
問9 貴事業所で、積層板(L.V.L)の取扱(木材供給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)販
売など)や利用(積層板(L.V.L)利用など)を行う場合、積層板のホルムアルデヒド放散量
については、どの程度の品質を求めますか。この中から 1 つだけお選び下さい。
問9
積層板(L.V.L)のホルムアルデヒド放散量
0.34 4.76
55.44
31.63
2.38
0%
20%
40%
60%
80%
5.44
100%
全てF☆☆☆☆等級(使用制限なし)を求める
規制対象となる建築材料はF☆☆☆☆等級(使用制限なし)を求める
規制対象となる建築材料であってもF☆☆☆☆等級(使用制限なし)を求めない
F☆☆☆☆等級(使用制限なし)にはこだわらない
その他
無回答
n=294
積層板(L.V.L)のホルムアルデヒド放散量について質問した。その結果、
「全てF☆☆☆☆等級(使
用制限なし)を求める」が 55.44%で最も多く、続いて「規制対象となる建築材料はF☆☆☆☆等級(使
用制限なし)を求める」(31.63%)、
「F☆☆☆☆等級(使用制限なし)にはこだわらない」(2.38%)
となった。
その他の回答
・自然界に近い水準。F4 は当然前提の話である。
(設計業)
・F4☆は当然として、無臭(木のにおい以外)。(設計業)
・無し。
(林業)
・取扱・利用はしていないので回答できない。(林業)
・当社で L.V.L を扱っていないのでわかりません。
(製材業・木製品製造業)
・使用する用途がない。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
・積層板そのものを求めない。
(業種不明)
・本当に LVL まで必要なのか?異樹種集成材で充分と思います。
(製材業・木製品製造業)
・現在判断基準持っていない。
(林業)
・よく解らない。
(製材業・木製品製造業)
- 62 -
⑩ 試作品の品質の積層板(L.V.L)の取扱や利用を考えたいと思うか
-「思う」が約 4 割-
問 10 貴事業所では、別紙(A)に示す品質の積層板(L.V.L)について、取扱(木材供給、積層板
(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)販売など)や利用(積層板(L.V.L)利用など)を考えたい
と思いますか。この中から 1 つだけお選び下さい。また、回答された理由をお書き下さい。
問10
試作品の品質の積層板(L.V.L)の取扱や利用を考えたいと
思うか
4.76
19.73
0%
21.43
20%
40%
34.35
8.84
60%
80%
思う
やや思う
どちらともいえない
あまり思わない
思わない
無回答
10.88
100%
n=294
試作品の品質の積層板(L.V.L)の取扱や利用を考えたいと思うか質問した。その結果、『思う』が
41.16%(
「思う」19.73%+「やや思う」21.43%)で最も多く、『思わない』は 19.72%(「思わない」
10.88%+「あまり思わない」8.84%)
、
「どちらともいえない」は 34.35%となった。
理由
-思う-
・素材としておもしろい。
(業種不明)
・新商品に関しての興味。
(新建材販売・卸)
・新商品は常に探しております。
(輸入商社)
・L.V.L 生産工場であるから。
(製材業・木製品製造業)
・L.V.L を多量に使っている。
(業種不明)
・L.V.L.はいろいろな箇所に使えて、使い方で表情を変える為。
(建築工事業)
・間伐材の有効利用と植林事業が、地球を救う手法と考えます。
(業種不明)
・大いに国産材利用につなげたい。
(土木建築工事業)
・未利用資源の活用の為。
(土木建築工事業)
・木造住宅の部材のエンジニアードウッド化が益々進むと考えている為。
(製材業・木製品製造業)
・設計者の役目であるから。
(環境を考慮することは)(設計業)
・近年、木造建築の大型化、空間の拡大が求められている為。(土木建築工事業)
・近年、積層板が利用されているから。
(業種不明)
・安全、安心の材料と捉えた。
(設計業)
・一般的な LVL と変わらない性能で、環境に配慮できているから。(設計業)
・環境にやさしい、自然から抽出したもの、しかも強度が出るものなので。
(設計業)
・品質の良い物を使いたい。
(土木建築工事業)
・同等品であればコストを重視。
(ホームセンター)
- 63 -
・安価で、安全で、美しく、丈夫であれば、問題なく使います。
(設計業)
・自然系の接着剤であるため。
(設計業)
・強度、耐久性。
(業種不明)
・お客様に優れていて環境に優しく格安の商品を提供したい。(業種不明)
・但し色、強度が充分満足していれば。
(設計業)
・このような形で使用されれば、木材の売価も上昇していくと思う。
(林業)
・家具に利用したい。
(設計業)
・現在、合板業は使用していない。
(建築工事業)
-やや思う-
・環境に配慮した製品だから。
(林業)
・環境問題を考える。
(土木建築工事業)
・自然素材で建物を作りたいと思っている。
(設計業)
・廃材等も利用できるのであれば利用したいため。
(合板製造業)
・無垢材の限界を考えると、LVL の強度はみりょく!(製材業・木製品製造業)
・JAS 規格試験をクリアしているから。
(建築工事業)
・品質と供給が安定するから。
(木材販売業)
・常に害の少ない接着材に興味がある。
(設計業)
・木目を表せるとすれば可能性あり。
(設計業)
・新しい接着剤(環境に配慮)を、使用した、製品であれば、PR してもよいと思う。
(製材業・木製
品製造業)
・公共工事での利用。
(設計業)
・合体使用がおもしろそう。
(建築工事業)
・使用目的に応じて。
(製材業・木製品製造業)
・価格と品質のバランスがどうか…?(業種不明)
・製材製品との価格比による。
(製材業・木製品製造業)
・ホルムアルデヒド放散量。
(設計業)
・杉フローリングはやわらかいのでキャスター付の椅子等を利用されると少しヘコミが目立つと思
う。
(設計業)
・実績が少ない。
(設計業)
・まず、十分な製品に対する周知を行ったうえで、施主様に(価格も含めて)共感してもらえた場合
に、利用を促進したい。
(設計業)
・設計の依頼があれば、利用してみたい。(設計業)
・L.V.L 使用に適した(長スパン等)と思われる建築物の設計に携わった場合。
(設計業)
・現物を見てからの方向を考えたい。
(木材、建材販売)
・基本的には無垢材を生産・販売・利用したい。
(林業)
・製材業がからめない。
(製材業・木製品製造業)
-どちらともいえない-
・適材適所である。
(設計業)
・その度、与条件により、適材適所で考えている。
(設計業)
・顧客からの要望があれば。
(林業)
・お客様の意向もあるので。
(設計業)
・強度、耐久性、価格、安定した供給が条件ではあるが…。また、地元木材への要望があるので特化
した特徴が必要だと思います。
(設計業)
・JAS 規格品であるのかどうかわからない。価格の問題もあります。
(建材販売専門商社)
・JAS 規格品であるのか、寸法安定性がどうか等わからない為。
(不動産業・分譲住宅事業)
・リグノフェノールの安全性が不明。
(土木建築工事業)
- 64 -
・品質とコストのバランスによる。
(製材業・木製品製造業)
・品質、金額等を考慮して考える…。
(木材、合板、建材等卸売、小売業)
・他の製品との価格差、安定した調達が? (業種不明)
・価格・供給の安定性がみられたら考えたい。(建築工事業)
・供給しだい。
(設計業)
・市況に出ているルートがよくわからない。
(設計業)
・流通(コスト)
。
(設計業)
・価格。
(土木建築工事業)
・コストの問題。
(集成材卸売業)
・価格により使用が左右される。
(設計業)
・現在市場に出ている LVL 材は価格がもう少し安いと使いやすい。(設計業)
・需要があれば。
(製材業・木製品製造業)
・現在市場に出廻っている製品で満足している。
(業種不明)
・当社では木造建築の事例が少ない。
(業種不明)
・ムク材を 90%使用。
(建築工事業)
・特に取り扱いの予定がないため。
(製材業・木製品製造業)
・委託加工であるため、当組合の利用は無いが、構造用として利用するのはいいことだと思う。(プ
レカット)
・今は積層材を使用しないでいる。
(業種不明)
・今の所は考えていない。
(製材業・木製品製造業)
・マンション設計が主なため。
(設計業)
・利用出来そうな案件がない。また、製品を知らない。
(建築リフォーム工事業)
・商品内容がまだわからない。使用用途が特別にない。
(業種不明)
・いただいた情報のみでは判断できないため。環境に配慮した接着材以外の特色があれば、知りたい
事と、価格を重視するため。
(設計業)
・実績を積んでから考慮。
(設計業)
・まだ LVL の商材が少ない為これからの製品の動きを見てから…。(業種不明)
・製品の内容がよくわからない。
(設計業)
・どんなものかは見てないのでわからない。
(業種不明)
・品質がよくわからない。
(業種不明)
・フェノール樹脂接着剤との性能比較が示されないと判断できない。
(設計業)
・出来れば使用したいが、価格等が、まだわからないので、何とも言えない。(造園土木業)
・単価、納期など不明点が多い。性能は良いと思います。
・価格帯が不明。
(土木建築工事業)
・価格がわからない。
(木材商)
・単価がわからない。
(設計業)
・製品寸法又制作可能な寸法は?(設計業)
・表面の木目の美しさ、寸法がもっと解りやすい資料が欲しいです。
(建築工事業)
・まだ判断できません。
(土木建築工事業)
・判断材料不足につき回答不能。
(設計業)
・実物を見ていないので。
(設計業)
・サンプル品を請求します。
(業種不明)
・LVL の認知度が建築業界(特に工務店レベル)に低い為時間が要すると思われる。
(住宅資材販売(小
売流通)
)
・未だ良く理解して居ないから。
(土木工事業)
・勉強不足でわかりません。
(製材業・木製品製造業)
・認識不足。
(土木建築工事業)
- 65 -
-あまり思わない-
・強度が良ければ良い。
(林業)
・利用するが販売供給は考えにくい。
(建築工事業)
・長年間の後、合板の様にはく離してしまい住宅の劣化がひどくなるのではと思う。接着材を多量に
使用してあり、火が着いた時の多量のガスが心配。但し、MDF やパーティクルボードより LVL のほ
うが、ずっと良いとは思います。
(業種不明)
・コスト。
(土木建築工事業)
・健康被害が「0」でないから。
(林業)
・まだここまで専門的な商品のニーズがないと思われるため。(ホームセンター)
・地元の市内産材が LVL になじまないと考える。製造ラインにのせるほどの出荷ボリュームがない。
(林業)
・木造建築はほとんど施工していないので、機会がない。(土木建築工事業)
・無垢材の利用を進めたいので。
(素材生産)
・当社は、天然のムク材のみで、住いを創っているので、積層の採用はむつかしいです。(建築工事
業)
・現状では積層材の使用を行っていない為。
(業種不明)
・設計業であるため。
(設計業)
・RC 造、S 造がメインなので重きをおいて考えていない。(建築工事業)
・化学修飾とは?(林業)
-思わない-
・現実的に遠すぎる。送料だけ考えても、割高になるのではないか。
(木材販売業)
・LVL にたよりがちになり、ムク材の良さがわからなくなる。(製材業・木製品製造業)
・既存の製品で使用目的や需要が達せられている。
(木材販売業)
・自社製品の販売に特化する。工場建屋にしても、鉄筋づくりで、雪害を考えると、自社で利用する
ところが(今のところ)無い。
(複合建材製造)
・造作用 C.L.T でスタートしている。
(製材業・木製品製造業)
・S 造の店舗設計がほとんどなので。
(設計業)
・設計業なので直接の取扱や利用等は考えていない。あくまでも設計する上で CASBEE 評価(LEED 評
価)を得るため仕様書に記すのみである。(設計業)
・コスト提示がない。
(建築リフォーム工事業)
・火災。LVL は良くない。
(製材業・木製品製造業)
・できる限りムク材を使いたい。
(製材業・木製品製造業)
・積層板の使用を考えていない。
(製材業・木製品製造業)
・当社で L.V.L を扱っていないのでわかりません。
(製材業・木製品製造業)
・事業内容と違う。
(設計業)
・事業内容が森林整備であるので。
(林業)
・原木市場のため、対象外だから。
(原木市場)
・使用材料が主に合板や MDF である為。
(造作材・建築用組立材料製造業)
・チップ製造業の為。
(チップ製造業)
・使用する用途がない。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
・取扱・利用はしていないので回答できない。(林業)
・建材の取扱いないため不明。
(林業)
・取扱わないです。
(製材業・木製品製造業)
・必要性がない。
(製材業・木製品製造業)
-無回答-
・写真が鮮明でないのでわからない。価格、肌合等で合板は使い分けるので。(設計業)
- 66 -
⑪ 木材に求める塗装仕上げについて
-「オイル・ワックス仕上げ(透明)
」が約 3 割-
問 11 貴事業所で、木材の取扱(木材供給、木材製品生産、木材製品販売など)や利用(木材製品利
用など)を行う場合、どの塗装仕上げを求めますか。この中からあてはまるものをすべてあげ
て下さい。
問11
木材に求める塗装仕上げ
オイル・ワックス仕上げ(透明)
26.12
オイル・ワックス仕上げ(カラー)
18.35
ニス仕上げ(透明)
10.35
ニス仕上げ(カラー)
5.65
合成うるし塗料仕上げ
9.41
その他
8.00
必要ない
14.12
無回答
8.00
0 %
20 %
40 %
60 %
80 %
100 %
n=425
木材に求める塗装仕上げについて質問した。その結果、
「オイル・ワックス仕上げ(透明)」が 26.12%
で最も多く、続いて「オイル・ワックス仕上げ(カラー)」(18.35%)、「必要ない」(14.12%)となっ
た。
その他の回答
・自然塗料。
(業種不明)
・自然素材で価格の見合うもの。
(設計業)
・健康に全く悪影響のない材料、天然素材。
(建築工事業)
・自然塗料、柿渋。
(業種不明)
・自然塗料(オスモ等)
(製造業・木製品製造業)
・オスモカラーの類。
(設計業)
・木ぬかの塗料を塗布。
(業種不明)
・ガラス塗装。
(造作材・建築用組立材料製造業)
・ウレタン塗装。
(設計業)
(土地改良事業の中の建築設計業)
・カラーウレタン。
(業種不明)
・木材保護塗料。
(業種不明)
・木材保護着色塗料塗。
(設計業)
・使用材質により考慮する。
(設計業)
・体に害のない無臭な物。
(素材生産)
・確定できない。
(製造業・木製品製造業)
・適材適所。
(木材販売業)
・使用する場所による。
(製造業・木製品製造業)
・使用箇所によります。
(木材・新建材販売)
・用途によりさまざま。
(造園土木業)
- 67 -
・都度対応です。
(輸入商社)
・ニーズに応じて対応。
(業種不明)
・使用者の判断による。
(木材販売業)
・注文住宅のみの為、基本お客様の意見を重視します。
(業種不明)
・お客様のお好みしだい?(業種不明)
・間柱材等で使用したい。
(不動産業・分譲住宅事業)
・使用の中での天然オイルワックスでのメンテ。
(業種不明)
・今は塗装仕上げは行っていない。
(製造業・木製品製造業)
・委託加工であるため。
(プレカット)
・当社では建材の扱いないため不明。
(林業)
・取扱・利用はしていないので回答できない。(林業)
- 68 -
⑫ 試作品の合成うるし塗料仕上げの木材の色彩について
-「色や木目、光沢がきれい」が約 4 割-
問 12 別紙(B)に示す合成うるし塗料仕上げの木材の色彩について、どのように思いますか。(「1
回塗布」仕上げは木目を強調、
「3 回塗布」仕上げは光沢を強調したものです。)この中から 1
つだけお選び下さい。
問12
試作品の合成うるし塗料仕上げの木材の色彩
5.78
42.52
0%
20%
13.95
40%
12.24
60%
25.51
80%
100%
色や木目、光沢がきれい
色や木目、光沢が馴染めない
他の塗装仕上げと違いを感じない
その他
無回答
n=294
試作品の合成うるし塗料仕上げの木材の色彩について質問した。その結果、「色や木目、光沢がきれ
い」が 42.52%で最も多く、続いて「色や木目、光沢が馴染めない」
(13.95%)、
「他の塗装仕上げと違
いを感じない」
(12.24%)となった。
その他の回答
・うるしを使うのはよいことだと思う。
(設計業)
・木着色の選択肢が広がる。
(設計業)
・使える物件にめぐり合いたい。使ってみたいと思う。
(設計業)
・特色があり、色が少し濃いため民芸調になる。用途により、使い分けが必要。
(設計業)
・用途次第で合成うるしが合うか、合わないか、何を塗るかを考える。(銘木販売)
・利用用途を考える必要がある。2 色共暗い感じ。
(設計業)
・設計段階での納得をユーザーから得られるか?(業種不明)
・きれいではあるが、使用する場所が少ない。(設計業)
・LVL に仕上げは考えていなかったので。
(製材業・木製品製造業)
・外部に面しない限り塗装はいらない。
(土木建築工事業)
・性能向上の程度。
(製材業・木製品製造業)
・質感がわからない。
(設計業)
・通気性はあるのか?(業種不明)
・値段が分からないとコメントのしようがない。
(設計業)
・色の種類が少ない。
(設計業)
・見たことがなく判断できない。現物を見る必要がある。(業種不明)
・実際の製品をみていないので答えられない。(設計業)
・実際に見たものとは違うと思うのでわからない。(特にうるしは私の祖父が職人だったので専門家
の目が必要)
(不動産賃貸、建材販売)
- 69 -
・現品を見ないと何とも云えない。
(製材業・木製品製造業)
・実物を見たい!!(業種不明)
・実物を見ないと何とも言えない。
(業種不明)
・実物でない為判断不能。
(製材業・木製品製造業)
・実物でないとわからない。
(業種不明)
・実物をみないと判断できません。
(木材製品販売)
・実物を見ないと、写真だけではわからない!(建築工事業)
・実物見本で判断したい。
(設計業)
・現物見本でないと回答出来ない。
(木材・建材販売、木材商)
・現物を拝見しておらず回答できません。(業種不明)
・現物を見るべき。
(設計業)
・現物でないので、わからない。
(業種不明)
・現物を見ないとわからない。
(土木建築工事業)
・現物を見ないと、わかりません。
(製材業・木製品製造業)
・現物をみないと判断出来ない。
(木材、建材販売)(業種不明)
・現物を見ていないので判らない。
(木材販売業)
・現物を見ないとわからない。辺材か心材の部分なのかでも違ってくる。
(プレカット)(設計業)
・別紙では判明しない。
(業種不明)
・別紙では判断できない。
(設計業)
・資料だけでは判断できない。
(土木建築工事業)
・カタログではわからない。
(製材業・木製品製造業)
・写真では不明。今まで、類似品で、美しいものはあまりありませんでした。(設計業)
・よくみえない。写真では無理。
(設計業)
・よくみえない。写真では無理。わからない。(製材業・木製品製造業)
・写真だけでは質感を評価できない。
(原木市場)
・写真だけでは分からない。
(業種不明)
・写真だけではよくわからない。
(土木建築工事業)
・写真ではわからない。
(合板製造業)
(業種不明)
・写真ではよく分からない。
(建築工事業)(合板製造業)(設計業)
・写真では判断できない。
(土木建築工事業)
・写真のみでは判断できない。
(業種不明)
・写真では判断しにくいです。
(木材販売業)
・写真のため、違いが比較し難い。
(ホームセンター)
・写真では、わかりづらい。現物があれば、判断できるのですが。(製材業・木製品製造業)
・ごめんなさい。写真ではわかりにくいです。本うるしを比較してしまいますので。
(設計業)
・写真が不鮮明。
(設計業)
・印刷が不鮮明。
(土木建築工事業)
・印刷の関係で良く分からない。
(設計業)
・印刷物での判断は困難。
(業種不明)
・分からない。
(製材業・木製品製造業)
(業種不明)
・わかりません。
(木材卸売業)
・判断できない。
(設計業)
・なんとも回答できない。
(設計業)
・建材の取扱いないため不明。
(林業)
・PC 工場で、取扱いがありません。
(製材業・木製品製造業)
・?(製材業・木製品製造業)
- 70 -
⑬ 試作品の合成うるし塗料仕上げの木材の取扱や利用を考えたいと思うか
-「思う」が約 3 割-
問 13 貴事業所では、別紙(B)に示す合成うるし塗料仕上げの木材について、取扱(木材供給、木
材製品生産、木材製品販売など)や利用(木材製品利用など)を考えたいと思いますか。この
中から 1 つだけお選び下さい。また、回答された理由をお書き下さい。
問13
試作品の合成うるし塗料仕上げの木材の取扱や利用を考え
たいと思うか
4.42
9.52
0%
17.69
43.54
20%
12.93
40%
60%
思う
やや思う
どちらともいえない
あまり思わない
思わない
無回答
80%
11.90
100%
n=294
試作品の合成うるし塗料仕上げの木材の取扱や利用を考えたいと思うか質問した。その結果、
『思う』
が 27.21%(
「思う」9.52%+「やや思う」17.69%)で最も多く、
『思わない』は 24.83%(「思わない」
11.90%+「あまり思わない」12.93%)
、
「どちらともいえない」は 43.54%となった。
理由
-思う-
・木材の新しい利用が可能かもしれない。(建築材販売)
・自然素材の建物を創りたいと思っている。
(設計業)
・自然の塗料で、人に害がないから。
(建築工事業)
・自然発色になると思われる。
(設計業)
・木を生地のまま(塗料なしで)
、利用することはありえないので。(設計業)
・古民家や木造建築に利用できるため。
(設計業)
・新商品への興味。
(新建材販売・卸)
・新商品は常に興味がある為。
(輸入商社)
・うるし塗装仕上げは値段が高く建築に使用できないと思っている。建築に使用できる物であれば使
用又販売したい。
(業種不明)
・弊社も木曽漆器の産地なので、うるし塗りの美しさは知っておりますが、値段が高いので使用出来
ずにおります。又、自分等で塗るのはカブレの心配が有り出来ませんので既製品の出荷して頂けれ
ば嬉しいです。
(建築工事業)
・耐久せいが良い。
(造作材・建築用組立材料製造業)
・塗料の変質等の耐久性が満足していること。(設計業)
・仕上がりがきれいであれば OK。
(設計業)
・問屋、市場等により安定した供給が出来れば。
(製材業・木製品製造業)
・素材を利用する。
(業種不明)
- 71 -
・会社の方向性に合致。
(製材業・木製品製造業)
・サンプルがみたい。
(設計業)
-やや思う-
・使ってみたい。
(業種不明)
・良いものを求める気持ちあり。
(設計業)
・開発された、方々の努力を、無駄にしたくないと考えます。(製材業・木製品製造業)
・大いに国産材利用して次世代の材を育てたい。
(土木建築工事業)
・天然素材である。
(設計業)
・自然素材の活用。
(設計業)
・素材がすべて自然界にあるもの。
(林業)
・自然材料に関心があるため。
(設計業)
・リグノフェノールを原料としているから。
(業種不明)
・強度、防水性、防腐性、光沢性があるから。(林業)
・強度・防水性・防腐性。
(設計業)
・単価が分かれば…。
(業種不明)
・製品の種類、価格を知りたい。
(建築工事業)
・高価な事が予想される。
(設計業)
・使用する機会が少ない。
(設計業)
・使える用途と場所が限定される。
(設計業)
・建物の多くの面積に使うには、コスト、色等で無理があると思う。ポイントとして一部に使う考え。
(設計業)
・製品について、共感が得られれば、促進していきたい。(設計業)
・施主等からの要望があれば利用を考えたい。(設計業)
・実際に販売した際の動向確認してみたい。
(ホームセンター)
・あまり塗装は無い方が良いと思うが。
(業種不明)
・一度使ってみてからかな。
(土木建築工事業)
-どちらともいえない-
・既に自然塗料を使用している。
(業種不明)
・普通。
(林業)
・性能を重視している為。
(造作材・建築用組立材料製造業)
・コスト。
(設計業)
・単価が不明。
(設計業)
・価格と性能のバランスによる。
(設計業)
・特注寸法への対応。納期。コスト。
(集成材卸売業)
・その度、与条件により、適材適所で考えている。
(設計業)
・マンション設計が主で、部材の交換、メンテがしやすいものがよいため。
(設計業)
・物件に対して対応するのがむずかしいと思う。
(製材業・木製品製造業)
・仕上げが有る物に対しては取り扱が悪い。
(木材、建材販売)
・機会があれば、考えたい。
(林業)
・用途によっては使用してみたいが、今は、どちらとも言えない。(造園土木業)
・塗ったらできるというのではなく、最初にどの部分に利用すると有効であると考えるべき。(内装
材にうるしを?)
(プレカット)
・暗い色などで利用場所を考えたい。
(設計業)
・色合いが難しい。
(木材販売業)
・うるし塗装が必要な市場がどれだけあるのか? (木材販売業)
・未塗装が市場は広がる。
(設計業)
- 72 -
・客が必要とするか? (業種不明)
・要望があれば。
(林業)
・お客様の意向を考えるので。
(設計業)
・施主様の要望により、決まるため。
(業種不明)
・まだ需要がない。
(業種不明)
・お値段との関係など複合要素で決定します。(設計業)
・基本的には無垢材。
(林業)
・質感がわからない。
(設計業)
・仕上りの程度がわからない。
(土木建築工事業)
・頂いた情報だけでは判断できない。漆塗り、他の着色仕上げとの仕上がりの違いがわからないため。
(設計業)
・仕上の精度(取扱いの難易)やコスト等がわからない。(土木建築工事業)
・情報がほとんどないため判断できない。(土木建築工事業)
・写真ではよくわからない。
(設計業)
・写真では判断できない。
(設計業)
・残念ながら写真では質感はわからない。(設計業)
・写真だけでは質感を評価できない。
(原木市場)
・仕上げの状態を判断するには印刷が不鮮明。実際に採用を検討するならば、見本板を取寄せるだろ
う。
(土木建築工事業)
・じっさいに見ないとよくわからない。
(木材販売業)
・物を見てみないと、なんとも言えない。(業種不明)
・実物を見てみないと判断できない。
(設計業)
・実物確認してからと考えます。
(建材販売専門商社)
・現品をみない限り、答えられない。
(土木建築工事業)
・現物を見てから。
(業種不明)
・現物の製品を見てから。
(業種不明)
・現物でみてみないと何ともいえない。
(建築工事業)
・現物を見ないと判断がむずかしい。
(建築工事業)
・現物を手に取ってみないと。
(合板製造業)
・成分は判ったが現物がどの程度か判明しない。又価格がどうなるか。(業種不明)
・サンプルを見てみないと何とも言えない。
(設計業)
・判断材料不足につき回答不能。
(設計業)
・まだ判断できません。
(土木建築工事業)
・勉強不足。
(製材業・木製品製造業)
・製品自体がわからない。
(設計業)
・認識不足。
(土木建築工事業)
・理解出来て居ないから。
(業種不明)
・良く分からない。扱った事がないです。(業種不明)
・よくわからない。
(製材業・木製品製造業)
・わからない。
(業種不明)
・塗料には興味があるが、木材を使う機会が少ない。(土木建築工事業)
・建築塗料で使用したことない。
(建築工事業)
・設計で指示によるから。
(建築工事業)
-あまり思わない-
・他のフローリング、羽目材と同単価と考えると数多い中これを選ぶとは思えない。(建築資材販売
業)
・他の自然塗料もそうだが販売メリットが少ない。
(収益含む)(住宅資材販売(小売流通)
)
- 73 -
・現段階では商品化の見込みは困難(意匠性)(製材業・木製品製造業)
・扱いにくいと思う。
(建築リフォーム工事業)
・使用箇所により不要なことが多い。
(設計業)
・現場において加工、切断等があり、現場での塗装となる。
(業種不明)
・色あいが使用しずらい。
(設計業)
・あまり馴染めないので…。古民家風を好きなお客様にはいいかも…。(木材、合板、建材等卸売、
小売業)
・うるしと言う言葉になじめない。
(建築工事業)
・現在ある塗料材料で問題ないと思っている。(業種不明)
・木肌を生かしたオイル仕上げが Best だと思うから。(設計業)
・まだここまで専門的な商品のニーズがないと思われるため。(ホームセンター)
・特に取り扱いの予定がないため。
(製材業・木製品製造業)
・LP についての説明が全くない為。
(業種不明)
・県産材をできるだけ利用したいので。
(製材業・木製品製造業)
・RC 造、S 造がメインなので重きをおいて考えていない。(建築工事業)
-思わない-
・塗料自体には、価値があると思います。(ホームセンター)
・石油系が「0」であれば利用したい。
(林業)
・採用出来る仕様ではない為。
(不動産業・分譲住宅事業)
・使用する用途がない。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
・現状で使う場面がないため。
(合板製造業)
・販売ルートがない。
(業種不明)
・需要が少なすぎると思われる。
(不動産賃貸、建材販売)
・製品化に必要ないから。
(製材業・木製品製造業)
・自社で扱う余裕がない。
(複合建材製造)
・事業内容と違う。
(設計業)
・弊社の事業とは違う。
(丸太生産やチップ生産)
・当社製品には必要なし。
(製材業・木製品製造業)
・今まで取扱いがありません。
(木材商)
・施工業者や設計業者の担当する分野です。
(木材販売業)
・森林整備と素材生産が事業内容なので。(林業)
・設計業なので直接の取扱や利用等は考えていない。あくまでも設計する上で CASBEE 評価(LEED 評
価)を得るため仕様書に記すのみである。(設計業)
・もっと内容をしらないと…。
(業種不明)
・耐久性などはこの資料では判断できないため。
(設計業)
・うるし塗のコスト面、維持管理面がわかり、使用することの目的など理由がないと施主の理解が得
られにくいのではないか。
(設計業)
-無回答-
・PC 工場で取扱いがありません。
(製材業・木製品製造業)
- 74 -
⑭ 試作品の積層板(L.V.L)の品質向上のための改善点について
-「接着の程度」と「耐候性」が約 2 割-
問 14 別紙(A)に示す品質の積層板(L.V.L)について、今後の品質向上のためには何が最も重要
な改善点と思いますか。この中から 1 つだけお選び下さい。
問14
試作品の積層板(L.V.L)の品質向上のための改善点
1.70
22.79
4.08
19.05
12.59
8.84
9.18 11.22
7.48
3.06
0%
20%
40%
60%
接着の程度
含水率
耐候性
防虫性
ホルムアルデヒド放散量
寸法安定性
色彩・木目
その他
ない
無回答
80%
100%
n=294
試作品の積層板(L.V.L)の品質向上のための改善点について質問した。その結果、
「接着の程度」が
22.79%で最も多く、続いて「耐候性」
(19.05%)、
「ホルムアルデヒド放散量」(12.59%)となった。
その他の回答
・リグノフェノールを使用しているのは良いと思います。(業種不明)
・使用量がどれくらいか。
(林業)
・どれも大切な要素だと思いますが? (設計業)
・接着の程度、含水率、耐候性、防虫性、ホルムアルデヒド放散量、をすべて求めます。
(業種不明)
・難燃性、耐燃性も必要かと思います。
(原木市場)
・構造材として使う場合は、物性の安定かと思う。
(建築工事業)
・耐久性(設計業)
・永年経過時、無垢材との耐久性の差がどうか。
(業種不明)
・雨等にあてた時の寸法安定性。
(木材・新建材販売)
・経年劣化、及び、経済性、商品力等。
(木材販売業)
・価格は? (業種不明)
・価格。
(土木建築工事業)
(設計業)
・コストと流通。
(製材業・木製品製造業)
・価格、流通コスト。
(銘木販売)
・当社は山梨に本店を置いている。山梨の木材を今は千葉のキーテックに持ち込み LVL に加工して使
っているが、一般木材に比べコスト高である。コストを下げることが重要である。(設計業)
・販売(誰に向けて売るか)と供給信頼性。
(製材業・木製品製造業)
・マンション設計が主のため、メーカー指定が多くあるため。(設計業)
・性能比較などがないとわからない。
(設計業)
・比較検討の資料等合わせたうえでの判断になります。
(業種不明)
・現状の品質がよくわからない。
(設計業)
- 75 -
・現状品が良く分からないので今後の課題も分からない。(土木建築工事業)
・現物を見ないとわからない。
(プレカット)
・当社で L.V.L を扱っていないのでわかりません。
(製材業・木製品製造業)
・作った事のない品に解答出来ません。
(業種不明)
・何を懸念されているのかわかりません。(合板製造業)
・わからない。
(建築リフォーム工事業)
(製材業・木製品製造業)
(設計業)
(業種不明)
・よくわからない。
(製材業・木製品製造業)
(木材販売業)
- 76 -
⑮ 試作品の品質の積層板(L.V.L)について、商品価格が既存の商品よりも高くなっても取扱や
利用を検討するか
-「検討する余地はある」が約 3 割-
問 15 貴事業所では、別紙(A)に示す品質の積層板(L.V.L)について、商品価格が既存の商品よ
りも高くなっても、取扱(木材供給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)販売など)や利
用(積層板(L.V.L)利用など)を検討していただけますか。この中から 1 つだけお選び下さ
い。また、回答された理由をお書き下さい。
問15
試作品の品質の積層板(L.V.L)について、商品価格が既存
の商品よりも高くなっても取扱や利用を検討するか
4.76
4.42
28.23
0%
20%
39.46
40%
13.95
60%
80%
検討したい
検討する余地はある
どちらともいえない
検討の余地はあまりない
検討しない
無回答
9.18
100%
n=294
試作品の品質の積層板(L.V.L)について、商品価格が既存の商品よりも高くなっても取扱や利用を
検討するか質問した。その結果、
『検討する余地はある』が 28.23%で最も多く、
『検討の余地はあまり
ない』は 13.95%、
「どちらともいえない」は 39.46%となった。
理由
-検討したい-
・森林保ゴに意義あり。うるしを使う接着剤の耐久性に期待できるから。
(設計業)
・ムク材より、加工、施工が早く、仕上りもよいから。施主が、昔のように、ムク材にこだわってい
る人が、少なくなったからです。
(業種不明)
・長材の利用と強度に期待したい。
(土木建築工事業)
・金額に問題は。別途にしたい?(業種不明)
・高くなる程度の問題。
(設計業)
・既存の商品より 10%高におさえてほしい。
(造作材・建築用組立材料製造業)
・会社の方向性に合致。
(製材業・木製品製造業)
-検討する余地はある-
・環境資材だから。
(林業)
・地産地消。
(製材業・木製品製造業)
・林地残材の利用は素材生産業者の為に必要。(製材業・木製品製造業)
・木材の供給上昇につながれば。
(林業)
・従来の LVL ではない事。
(新建材販売・卸)
・住宅建築の為、健康に配慮した材であれば良いと考える。
(建築工事業)
- 77 -
・ホルムアルデヒド洗浄除去可能接着剤使用とあるから。(業種不明)
・使用の条件によっては取り扱が出るのでは。(木材、建材販売)
・良いものであればお客様へ提案して行きたい。
(業種不明)
・よいものであれば。まだよくわからない。
(設計業)
・品質が良ければ取扱を考える。
(木材販売業)
・使用してから、解体されるまで、品質が保証されればよい。(建築工事業)
・既製品の床材(日本の有名メーカー)が、接着不良をおこし、何か所も貼り替えを経験しているの
で。
(業種不明)
・多少高価でも、それだけの性能があれば検討する余地はある。
(設計業)
・安い方が良いが、物の質が良ければ(値段に見合うだけの)使用してみたい。(造園土木業)
・価格が安定してほしい。
(製材業・木製品製造業)
・性能、コスト面が、はっきりしないと検討できない。
(設計業)
・他の L.V.L の接着材の成分があまりにも公表されていない。(林業)
・どこまで色あわせができるのか?(設計業)
・色彩、強度など問題なければ。
(設計業)
・他の接着材より経年変化がなければよいと考える。(業種不明)
・供給寸法が不明。
(設計業)
・特注寸法、納期、コストへの対応による。
(集成材卸売業)
・よくバーチ積層板を家具に採用しているが、見た目が良ければ、使用したい。実物を見ないとなん
とも言えない。
(設計業)
・地域材使用(国内)は必要だが安定的に出荷できるか?(建築工事業)
・供給・生産を安定させて価格をおさえる。
(設計業)
・金額の上昇の程度による。
(木材、合板、建材等卸売、小売業)
・既存の商品より高くなると現在は競争も激しいのでこまります。(業種不明)
・使用する機会を常に考慮して、機会を増やしたい。(設計業)
・用途やニーズによる。
(林業)
・環境に配慮され、需要があれば、当然、利用していきたい。(設計業)
・クライアントの理解も必要。
(設計業)
・お客様に説明して、ご納得頂ければ使ってみたい。(設計業)
・建築主の理解の程度による。
(設計業)
・クライアントが承諾すれば。
(設計業)
・予算と意匠的なかねあいで検討。
(土木建築工事業)
・予算的に可能なら良いものを使用したいという思いから。
(設計業)
・予算による。
(建築工事業)
・費用対効果があれば。
(業種不明)
・補助金と合わせて検討する。
(設計業)
・詳しい資料を見た上で考えたい。
(設計業)
・現物を見ないとよくわからないですが、木材産業に携わる以上商品開発は、していかなければなら
ない(利用を含めて)と思っています。
(製材業・木製品製造業)
・手に取ってみないとなんとも言えないですネ。
(設計業)
・現在も LVL の取扱いがない為。
(住宅資材販売(小売流通)
)
・製品カタログ、サンプル、価格が知りたい。(建築工事業)
・一度見積り下さい。
(輸入商社)
・両手をあげて、とびつくほどでないが、LVL には興味がある。塗料としては、もう少し淡い色も研
究してみてはどうでしょうか。
(設計業)
-どちらともいえない-
・輸入材は単価が上下しますが、いつも単価が安定しておれば良い。
(木材商)
- 78 -
・コストは重要。
(建築工事業)
・価格差による。
(設計業)
(不動産業・分譲住宅事業)
・価格によるため。
(土木建築工事業)
・官公庁物件(小規模なもの)が多く、根拠づけが難しい。
(設計業)
・価格が高くても、納得しうる理由があれば検討出来ると考えます。
(建材販売専門商社)
・価格が高くなることに見合うだけの特徴、利点があれば、利用検討の可能性はあると考える。(設
計業)
・既存の商品(製材物)より安い製品を検討するか、LVL の特長(長物)を出す。(設計業)
・どの程度の商品なのか?価格もどの位なのか?(建築工事業)
・どの位の価格か不明なため。
(業種不明)
・環境といっても、価格が高いと普及しない。(業種不明)
・価格のため LVL の使用は少ない。ムク材でよいのでは。(業種不明)
・使用する場所による。
(製材業・木製品製造業)
・仕上げ材として利用できるか解らないため。(設計業)
・製品寸法又制作可能な寸法は?外部ウッドデッキ等に利用可能ですか?(設計業)
・お客様の意向があるので。
(設計業)
・クライアントの要求によるから。
(設計業)
・里山の保全・再生には賛同します。その一環としての製品開発には興味があります。ただし、施主
にも同様な思い(理解)をもってもらわねば採用はむずかしいと思います。
(設計業)
・施主の理解による。コスト高であっても施主の納得できるものがあるかが問題。(設計業)
・予算による。
(土木建築工事業)
・予算のある現場では使える。
(土木建築工事業)
・予算等(見積)に関係するので、何とも言えないです。(土木建築工事業)
・取り扱いの予定がないので、検討できないが、客から要望があれば、勧めたい。(製材業・木製品
製造業)
・部分的に使用しても全体のバランスを欠くと思われる。又、常に経済設計(坪単価を低くおさえる)
を求められているため。
(業種不明)
・状況次第。
(設計業)
・市場の動向による。
(林業)
・国産材、産地材で、性能等が同等であれば、無垢材を使いたいと思っている。
(設計業)
・できるだけムク材を取りあつかいしたい。
(製材業・木製品製造業)
・余りなじみが無いし、理解出来て居ない為。(業種不明)
・RC 造、S 造がメインなので重きをおいて考えていない。(建築工事業)
・情報が少ない為。
(土木建築工事業)
・製品自体がよくわからない。
(設計業)
・現物の製品を見てから。
(業種不明)
・実物見ないと判断できない。
(業種不明)
・使う段階にならないと判断できない。
(土木建築工事業)
・判断する数値等の不足。
(林業)
・判断材料不足につき回答不能。
(設計業)
・判断できません。
(土木建築工事業)
・内容をもっと開示して下さい。…具体的に、どのような、セールスポイントが、公的、私的ポイン
トがあるのか??(業種不明)
-検討の余地はあまりない-
・それだけの付加価値があるのか?(業種不明)
・仕上がり状態は、美しくない為、又接着材に対して、基本的に信頼していない為(耐用年数、耐候
性等)
(設計業)
- 79 -
・価格面が重要と考えるため。
(合板製造業)
・コスト競争が厳しい為。
(土木建築工事業)
・コスト増であれば困難。
(製材業・木製品製造業)
・価格が高くて使用するメリットが得られないと思います。
(業種不明)
・同等商品であれば安い方が良い。
(ホームセンター)
・下地材であるから、安くて耐用年数のある方を選ぶ。
(木材・建材販売、木材商)
・物の良・悪しによると思います。
(業種不明)
・まだここまで専門的な商品のニーズがないと思われるため。(ホームセンター)
・一般住宅材では新築は難しくリフォームでは使う数量が知れています。
(建築資材販売業)
・LVL を使用しないため。
(建築工事業)
・ムク材で対応したいので。
(建築工事業)
・高い製品に至っては、無垢を使用したいから。
(建築工事業)
・事業内容と違う。
(設計業)
・委託加工であるため、当組合の取扱いは無い。
(プレカット)
・設計事務所なので直接の取扱や利用はありません。設計上必要であれば仕様書や図面に記すだけで
す。
(設計業)
・どうしても選ぶ必要性がまだ感じない。(設計業)
-検討しない-
・L.V.L を積極的に使いたいと思わないから。(設計業)
・ムク材利用がベストと思うから。
(業種不明)
・取扱量が少ないので現在の仕入でいいです。(建築リフォーム工事業)
・未利用材を用いて高価になるのなら検討する価値はありません。(設計業)
・価格が高くなる場合、商品としての価値は下がる。(造作材・建築用組立材料製造業)
・高ければ採用しないだろう。全体費用の中で、採用によりあまり費用が変わらず、他よりも明らか
に美しければ客にアピールしてもよい。
(土木建築工事業)
・前提として困難。中国とニュージーランド等から同等以下ではあるが、同製品と類似した商品が大
量に入荷し流通している。
(木材販売業)
・需要が少なすぎると思われる。
(不動産賃貸、建材販売)
・杉の LVL の相場より高くなるのであれば難しいと思います。(合板製造業)
・余裕がない。
(製材業・木製品製造業)
・自社で扱う余裕がない。
(複合建材製造)
・使用する用途がない。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
・S 造の店舗設計がほとんどなので。
(設計業)
・火災対策。
(製材業・木製品製造業)
・
「出来ちゃった」商品の出口を後から探っている感じですね。(木材販売業)
-無回答-
・使用、用途により検討することもあり得る。(設計業)
・どうしても単価との相談になります。
(業種不明)
・わかりません。
(木材卸売業)
・回答不能。
(林業)
- 80 -
⑯ 自由意見について
-森林保全と木材利活用に対する意見-
・荒廃森林の原因を考えるべき。1.木材の価格。2.作業の労働環境。3.植林後の不安定。
(業種不明)
・日本全国に育ている山林の活用を願っている。
(設計業)
・日本の木材の供給について国民自身がもっと真剣に考えるべきです。(設計業)
・木材全体を考えるとき木材を使用する人が少なくなっているのも実状です(S,RC 造建物の場合)
。使
用する機会を増やす努力を今後したいと考えます。
(設計業)
・無垢材の利用を進めて頂きたい。消費者を誤魔化すな(みかけ、100 年住宅など)。木離れが進む!(素
材生産)
-商品開発に対する意見-
・100 年、200 年の単位で材料(開発途上材)をお考え下さい。(業種不明)
・石油依存「0」を目指して健闘祈っております。バイオプラスチックも夢ではないのでは…。(林業)
・
「町おこし」で大変な努力がなされていると感じました。がんばっていただきたいと思います。
(設計
業)
・日本の環境下では、木造が適した構造であると思います。やがて土にかえっていくこと、転用、最後
にもやすこともできるのでエコロジカルな材料であるとも思います。これまでの RC 造、S 造一辺倒の
時代から、木造に回帰していくことを期待しています。
(建築工事業)
・木造建築物は国が進めているので、今後 LVL の利用は多くなる。ラーメン構造の低層建築物(3 階建
以下)に使用されるのではないか?仕口、接合金物等と開発を検討が必要と思う。(設計業)
・当地域は、桧の産地ですが、最近害虫被害が増えている。製品の市場価値は、半分で、需要も少ない。
こうした材の活用を見い出せないでいるが、今回の積層板の取り組みは、大変参考になる。頑張って
いただきたい。
(製材業・木製品製造業)
・産地化、ブランド化、多くの困難があると思いますが、がんばってください!(設計業)
・隠岐の未利用材のリグノフェノールということですが、他のどこでもの材からでも抽出できるのであ
れば、なぜ隠岐のなのでしょうか。特許でもあれば別ですが、どうでしょう。隠岐を活性化させたい
のであれば、問題は価格、また、材と製品の企画力、材のみでは大変。今後ともぜひがんばっていた
だきたいと思います。
(設計業)
・リグノフェノールということは、はじめて知りました。天然の接着剤ということですが、合板の代り
が欲しいという需要は必ずあります。目先にとらわれずに良い品質を追求して下さい。(製材業・木
製品製造業)
・まずは大手企業に需要の掘り起こしから始めることが必要と思います。
(不動産賃貸、建材販売)
・弊社で扱う LVL 品は、90×45 スジカイ用(構造用)、40×30 野縁用のみです。水に弱い特性が評判で
利用者は少ない状況です。ご提案頂ける商品ありましたら資料等をお送り下さい。弊社は木材卸、木
材小売、プレカット加工業者です。
(木材流通業)
・使用用途がはっきりしていればそれにより検討する。
(設計業)
・あまり利用する事が少なく特に意識的に使い分けていません。
(設計業)
・リグノフェノールについては、他の利用法も検討してほしい。(いろいろ活用出来そうである)コス
トの比較が無ければ、具体的な検討は、出来ない。役所(国、県)(建て主)などに、採用してもら
うようにする。
(設計業)
・私は岸和田市の製材業者なのですが、だんぢり祭りの車輪を LVL(積層材)で作ってもらったらなぁ
と思います。
(製材業・木製品製造業)
・内地材での L.V.L の商品の日本国内での市場の浸透性は困難だと思います。強度試験等をクリアして
の構造駆体への用途の可能性はあるかも?地域の林産品としての有意性を研究し、検討する必要はあ
ると思います。塗料にかんしては木製品に対して塗装を行った完成品のサンプルでの各建設関係や住
宅関係の評価が必要。
(木材販売業)
- 81 -
・ホームセンター等で販売しているものは取扱いしても意味がありません。
(木材商)
・すばらしい取り組と思います。がんばってください。
(製材業・木製品製造業)
・ご成功を祈ります。がんばって下さい。
(林業)
・今後の盛況を、念じております。ガンバッテ下さい。
(建築工事業)
・頑張って下さい。
(建築工事業)
・開発された、方々の、熱意と努力を感じます。わたし達も、いろいろ考えていかなければならないと
思います。
(製材業・木製品製造業)
・この様なご努力に対して敬意を表し、又、私共も見習うべきと心から思います。(建築工事業)
-品質に対する意見-
・接着の程度とか、ホルムアルデヒド放散量とかが、何度も選ぶヵ所に出てくるが、そんなのは当然と
とらえています。
(木材製品卸売業)
-安全性に対する意見-
・少ないとはいえホルムアルデヒドが出る以上、天然由来の接着材とはいえ安全とは言いきれない。ま
た接着材の強度や耐久性はこの資料だけでは判断できません。母材も杉では梁に使えないのでは?塗
料も内部用か外部用かすら分からない資料ではコメントできません。
(設計業)
・からだに安心安全なものが良いですね。今後の発展を願っています。(林業)
・
「うるし」に触っても大丈夫なのか?ここが出発点になると思います。(プレカット)
-コストに対する意見-
・安価であれば仮設材等にも利用できるが?写真では不明。目的の用途が不明。
「設問に対して、回答が
1 つだけ」が多いが、木材の特性を考えると、良い面がたくさんあり、一つに限定するのは、難しい。
・高く売りたい気持ちは理解できます。まずは、じっくり広げることが大事ではないでしょうか。(設
計業)
・採算重視を主眼にしないと、途中で頓挫する可能性あり。いきなり L.V.L でなくても良いのではない
か?時期尚早。チッピング、粉砕でバイオマス発電とか…。
(製材業・木製品製造業)
・まず価格ありきというのが悲しいですが現実です。市場の価格よりも安く、最低でも同等にならない
とむずかしいと思います。
(木材販売業)
・既存の商品よりコストダウンして販売できるよう努力して下さい。
(業種不明)
・コストをおさえる努力が必要と思います。
(設計業)
-試作品の情報について-
・取り組み自体は面白いと思うのですが、環境材=環境に配慮した木材製品というのでは、同義反復で
あって、具体的にイメージできない。別紙の製品も、紙の上のデータだけでは、利用しようという気
にはなれない。実際に手に触れてみないことには何ともいえないのではないか。
(木材卸売業)
・造作用の JAS なのか構造用の JAS なのか良くわからなかった。興味は非常にあるが、供給性や価格性
による。開発がんばって下さい。
(製材業・木製品製造業)
・既存の商品とどこが大きく違うのかが明確でないのでコメントが難しいです。
(業種不明)
・主要地に展示、あるいはサンプルはないでしょうか? (設計業)
・サンプルがあれば送って下さい。
(設計業)
・製品の詳細、資料をみたい。
(設計業)
-隠岐の島に対する意見-
・隠岐の島の杉材の特色などありますか。間伐材(特に杉材)の積層板には大感心です。もしサンプル
等ができ上がったら、見せて下さい。
(設計業)
・隠岐の島には、どのような木材と、加工工場がありますか?(業種不明)
・隠岐の島に、LVL 工場作るなら、まず、大型貨物船が、着岸できるようにしないとダメ。同時期に、
- 82 -
他にも LVL 工場が、いくつもできる様なら、市場競争で、厳しい。島根大学、山下先生に、相談して
下さい。
(製材業・木製品製造業)
-アンケートに対する意見-
・今一アンケートの意図が理解できません!!(設計業)
・なぜ、アンケートが送られてきたのか理解できない。アンケートの送付先の事業について、もう少し
調べてから送ってはどうでしょうか。
(熱硬化性樹脂成型材料の製造・販売)
・このアンケートは、組合で回答を出すのではなく、市町村の考え方、県の考え方を参考にした方が良
いと思う。
(林業)
・木材関係に縁の無い仕事をしていますので、質問の意味が良くわかりません?(設計業)
・1 つだけの回答はむつかしいです。サンプルをみてみないと答えられない質問が多いです。(設計業)
・現品なしで回答することに無責任を感じる。(木材・建材販売、木材商)
・もともと、取扱いが無い為、すみません。
(業種不明)
・私共は素材生産(自伐林家)を主体とした業種でお役に立てる回答が出来なく申訳けありません。
(林
業)
・本社は、素材生産業である。
(林業)
・当社はチップ生産業及び梱包材生産業ですので LVL については興味がない。
(製材業・木製品製造業)
・ハウスメーカーばかりで一般工務店の仕事は、激減しました。
(建築資材販売業)
・弊社代表は島根県出身です。おそらく、隠岐の島の副町長とお会いしたことがあると思います。そう
いうわけで、メンドクさがらずにアンケートに回答しました。
(設計業)
- 83 -
(7) 分析
1) 仮説の分析
本事業の「木質由来のリグノフェノールを用いた積層板(L.V.L)の商品開発」という課題にお
いて、その問題点に対する解決策として設定した仮説について、調査の結果から分析する。
調査項目
(再掲)
①事業所の環境
貢献に関する
意識
本事業の問題点 問題点に対する解決策とし
(再掲)
ての仮説(再掲)
 商 品 開 発 す る  環境貢献への取組を必要と
積層板(L.V.L) 考える事業所は多く、環境
の需要の獲得
貢献に資する商品の開発で
あれば、需要を獲得する社
会環境は整っている(問 2
/単一回答)
仮説の分析
 環境貢献への取組は、
「事業
所の社会的責任の 1 つとし
て捉えている」事業所が多
く(約 7 割)、環境貢献に資
する商品の開発であれば、
需要を獲得する社会環境は
整っている
②「環境材」の取
 未利用木材を用いた商品開  環境への配慮につながる木
扱、利用に関す
発は、環境に配慮した製品
材の利用の促進は、
「植林や
る意識
として需要を見込める(問
保育が適切に行われた森林
3/単一回答)
から生産された木材を使用
しているもの」が多く(約
4 割)、必ずしも「未利用木
材を使用しているもの」で
ない
 木材製品は環境に配慮した  木材製品は、「環境に配慮」
製品が重視されており、
「環
よりも、
「寸法などの規格や
境材」の商品開発であれば、 強度などの性能」が重視さ
需要を見込める(問 4/単
れている(約 4 割)
一回答)
 求められる「環境材」の要  求められる「環境材」の要
求事項には傾向があり、こ
求事項には傾向がないが、
れに対応する商品開発であ
「JAS(日本農林規格)
れば、需要を見込める(問
製品」「安定した調達」「合
5/単一回答)
法的に伐採された木材の使
用」の要求が多い(それぞ
れ約 2 割)
 商 品 開 発 す る 積 層 板  「環境材」の取扱や利用を
(L.V.L)が「環境材」であ
「考えている」事業所が多
れば、需要は見込める(問
く(約 6 割)、商品開発する
6/単一回答)
積層板(L.V.L)が「環境材」
であれば、需要は見込める
③積層板(L.V.L)  積層板(L.V.L)  求められる積層板(L.V.L)  求められる積層板(L.V.L)
の取扱、利用に
の品質確保
の要求事項には傾向があ
の要求事項は「強度・耐久
関する意見
り、これに対応する積層板
性」が約 5 割
(L.V.L)の品質確保が必要
である(問 7/単一回答)
- 84 -
調査項目
本事業の問題点 問題点に対する解決策とし
仮説の分析
(再掲)
(再掲)
ての仮説(再掲)
③積層板(L.V.L)  積層板(L.V.L)  求められる積層板(L.V.L)  求められる積層板(L.V.L)
の取扱、利用に
の品質確保
の品質には傾向があり、こ
の品質は「接着の程度」が
関する意見
れに対応する積層板
約3割
(L.V.L)の品質確保が必要
である(問 8/単一回答)
 積層板(L.V.L)については、  積層板(L.V.L)については、
ホルムアルデヒド放散量の
「全て F☆☆☆☆等級(使
基準に対する要求は高く、
用制限なし)を求める」が
上位等級の商品開発が必要
多く(約 6 割)、上位等級の
である(問 9/単一回答)
商品開発が必要である
商 品 開 発 す る 積 層 板 試 作 品 の 品 質 の 積 層 板
(L.V.L)が持つ品質を確保
(L.V.L)の取扱や利用を考
すれば、需要を見込める(問
えたいと「思う」事業所は
10/単一回答)
多い(約 4 割)
 「どちらともいえない」事
業所が約 3 割あり、主な理
由は商品開発する積層板
(L.V.L)の情報不足
 積層板(L.V.L)については、  木材に求める塗装仕上げは
塗装仕上げへの要求が高
「オイル・ワックス仕上げ
く、積層板(L.V.L)の塗装
(透明)」が多い(約 3 割)
が必要である(問 11/複数  木材に「合成うるし塗料仕
回答)
上げ」を求める要求は高く
ない
 積層板(L.V.L)については、  試作品の合成うるし塗料仕
合成うるし仕上げとすれ
上げの木材の色彩は、
「色目
ば、他の塗装と差別化でき
や木目、光沢がきれい」が
る(問 12/単一回答)
多い(約 4 割)
 「その他」が約 3 割あり、
主な理由は商品開発する積
層板(L.V.L)の情報不足
 積層板(L.V.L)については、  試作品の合成うるし塗料仕
合成うるし仕上げとすれ
上げの木材)の取扱や利用
ば、需要を見込める(問 13
を考えたいと「思う」事業
/単一回答)
所は多い(約 3 割)
 「どちらともいえない」事
業所が約 4 割あり、主な理
由は商品開発する積層板
(L.V.L)の情報不足
- 85 -
調査項目
本事業の問題点 問題点に対する解決策として
(再掲)
(再掲)
の仮説(再掲)
③積層板(L.V.L)  積層板(L.V.L)  商 品 開 発 す る 積 層 板
の取扱、利用に
の品質向上
(L.V.L)には、品質向上の
関する意見
余地がある(問 14/単一回
答)
 積層板(L.V.L)  商 品 開 発 す る 積 層 板
の価格の設定
(L.V.L)であれば、商品価
格が既存の商品よりも高く
なっても、需要は見込める
(問 15/単一回答)
仮説の分析
 試作品の積層板(L.V.L)の
品質向上のための改善点
は、
「接着の程度」と「耐候
性」
(それぞれ約 2 割)
試 作 品 の 品 質 の 積 層 板
(L.V.L)について、商品価
格が既存の商品よりも高く
なっても取扱や利用を「検
討する余地はある」事業所
は多い(約 3 割)
 「どちらともいえない」事
業所が約 4 割あり、主な理
由は商品開発する積層板
(L.V.L)の情報不足
2) 今後の課題
仮説の分析結果から、今後の課題を整理する。
① 環境貢献に資する商品の開発であれば、需要を獲得する社会環境は整っている(問 2)。従って、
商品開発する積層板(L.V.L)が「環境材」であれば、需要は見込める(問 6)
。
② 環境への配慮につながる木材の利用の促進は、必ずしも「未利用木材を使用しているもの」で
ない(問 3)
。
③ 求められる「環境材」としての要求事項には傾向がない(問 5)が、木材製品としては「環境
に配慮」よりも、
「寸法などの規格や強度などの性能」が重視されている(問 4)。求められる
積層板(L.V.L)の要求事項についても「強度・耐久性」の傾向が強い(問 7)
。
④ 求められる積層板(L.V.L)の品質は「接着の程度」の傾向が強い(問 8)。試作品の積層板(L.V.L)
の品質向上のための改善点についても、
「接着の程度」と「耐候性」を指摘する傾向が強い(問
14)
。
⑤ 積層板(L.V.L)のホルムアルデヒド放散量については、上位等級(全て F☆☆☆☆等級(使用
制限なし)
)の商品開発が必要である(問 9)
。
⑥ 商品価格が既存の商品よりも高くなっても、試作品の品質の積層板(L.V.L)の取扱や利用を「検
討する余地はある」事業所は、一定量、存在する(問 10、問15)
。
⑦ 木材に「合成うるし塗料仕上げ」を求める要求は高くない(問 11)。一方で、試作品の合成う
るし塗料仕上げの木材の色彩は、
「色目や木目、光沢がきれい」と評価する傾向が強く(問 12)、
試作品の合成うるし塗料仕上げの木材の取扱や利用を考えたいと「思う」事業所も一定量存在
することから、構造材でなく、造作材やインテリア、エクステリア、工芸品などの用途の可能
性を検討する余地はある。
⑧ 試作品の積層板(L.V.L)と合成うるし塗料については、情報不足のうえ実物でないと判断不可
能とする意見が多く(問 10、問 12、問 13、問 15)
、試作品の特長や競合商品との商品比較など
を精査・整理したうえ、常設展示場の設置や展示会への頻度の高い出展、商品見本を伴うカタ
ログの制作と提供など、具体的かつ詳細な商品情報の積極的な周知が必要である。
- 86 -
(8) アンケート調査資料
1) 結果の数表
問1
貴事業所の業種を教えて下さい。
問2
回答数
(事業所)
回答枝
構成比
(%)
貴事業所では、事業活動のなかで、事業所
の環境貢献への取組についてどう考えま
すか。貴事業所の考えに最も近いものをこ
の中から 1 つだけお選び下さい。
回答数
(事業所)
回答枝
構成比
(%)
9.52
事業の重要戦略として取り組んでいる
23
7.82
20
6.80
ビジネスチャンスを掴む手段の1つとして捉
えている
33
11.22
土木工事業
2
0.68
事業所の社会的責任の1つとして捉えている
196
66.67
建築工事業
18
6.12
法規制等をクリアすれば良い
19
6.46
建築リフォーム工事業
3
1.02
環境貢献と事業所の活動は関連がない
10
3.40
製材業・木製品製造業
36
12.24
その他
6
2.04
無回答
7
2.38
合板製造業
2
0.68
294
100.00
造作材・建築用組立材料製造業
3
1.02
塗料製造業
0
0.00
接着剤製造業
0
0.00
ホームセンター
5
1.70
設計業
96
32.65
その他
42
14.29
無回答
39
13.27
294
100.00
林業
28
土木建築工事業
n
n
問3
近年、環境に配慮した製品を優先して購入
する取組が進められています。このような
なかで、木材製品の資材として、どのよう
な木材の利用を促進することが環境への配
慮につながると思いますか。貴事業所の考
えに最も近いものをこの中から 1 つだけお
選び下さい。
回答数
(事業所)
回答枝
木材を使用しているものはすべて環境に配慮
している
植林や保育が適切に行われた森林から生産さ
れた木材を使用しているもの
間伐材、小径木を使用しているもの
問4
構成比
(%)
森林の有する多面的機能の発揮と、それを
支える林業、木材産業等の発展のために
は、木材の利用促進が重要な課題の 1 つと
なっています。このようななか、木材製品
については、今後、どのようなことを充実
していくことが重要だと考えますか。貴事
業所の考えに最も近いものをこの中から
1 つだけお選び下さい。
回答数
(事業所)
回答枝
61
20.75
寸法などの規格や強度などの性能が適切であ
ること
130
44.22
57
19.39
構成比
(%)
119
40.48
環境に配慮した製品であること
61
20.75
木材を産出した地域を明確にすること
32
10.88
46
15.65
17
5.78
シックハウスへの対応など人の健康に配慮し
た製品であること
11
3.74
その他
22
7.48
3
1.02
無回答
14
4.76
その他
6
2.04
294
100.00
無回答
9
3.06
294
100.00
切り捨て間伐材、松くい虫被害木などの林地
残材を使用しているもの
製材廃材や住宅の解体に伴う廃材を使用して
いるもの
木材の使用は森林伐採につながることから環
境に配慮しているとはいえない
n
- 87 -
n
問5
貴事業所で、「環境材」の取扱(木材供給、
木材製品生産、木材製品販売など)や利用
(木材製品利用など)を行う場合、
「環境材」
に対して求める要求事項について、何を最
も重視しますか。この中から 1 つだけお選
び下さい。
回答数
(事業所)
回答枝
問6
貴事業所では、「環境材」の取扱(木材供
給、木材製品生産、木材製品販売など)や
利用(木材製品利用など)をお考えですか。
この中から 1 つだけお選び下さい。また、
回答された理由をお書き下さい。
構成比
(%)
回答数
(事業所)
回答枝
119
40.48
やや考えている
67
22.79
18.03
どちらともいえない
58
19.73
6
2.04
あまり考えていない
19
6.46
適切な森林管理を行っている森林から産出さ
れていること
31
10.54
考えていない
14
4.76
価格が安いこと
16
5.44
無回答
17
5.78
価格が安定していること
19
6.46
294
100.00
安定した調達が可能であること
56
19.05
見た目がきれいなこと
1
0.34
アフターサービスが充実していること
0
0.00
その他
8
2.72
無回答
10
3.40
294
100.00
JAS(日本農林規格)製品であること
65
22.11
産地が明確な木材を使用していること
29
9.86
合法的に伐採された木材を使用していること
53
トレーサビリティ情報を開示していること
n
問7
考えている
構成比
(%)
n
貴事業所で、積層板(L.V.L)の取扱(木材
供給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)
販売など)や利用(積層板(L.V.L)利用な
ど)を行う場合、積層板(L.V.L)に対して
求める要求事項について、何を最も重視し
ますか。この中から 1 つだけお選び下さい。
回答数
(事業所)
回答枝
問8
貴事業所で、積層板(L.V.L)の取扱(木
材供給、積層板(L.V.L)生産、積層板
(L.V.L)販売など)や利用(積層板(L.V.L)
利用など)を行う場合、どのような品質を
最も重視しますか。この中から 1 つだけお
選び下さい。
構成比
(%)
回答数
(事業所)
回答枝
83
28.23
含水率
3
1.02
17.35
耐候性
62
21.09
2
0.68
防虫性
5
1.70
デザイン性
6
2.04
ホルムアルデヒド放散量
47
15.99
色彩・木目の美しさ
7
2.38
寸法安定性
36
12.24
価格
44
14.97
色彩・木目
21
7.14
その他
14
4.76
その他
14
4.76
無回答
20
6.80
無回答
23
7.82
294
100.00
294
100.00
強度・耐久性
141
47.96
9
3.06
健康への安全性
51
省エネルギー性
維持管理の手間と経費
n
接着の程度
構成比
(%)
- 88 -
n
問9
貴事業所で、積層板(L.V.L)の取扱(木材
供給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)
販売など)や利用(積層板(L.V.L)利用な
ど)を行う場合、積層板のホルムアルデヒ
ド放散量については、どの程度の品質を求
めますか。この中から 1 つだけお選び下さ
い。
回答数
(事業所)
回答枝
全てF☆☆☆☆等級(使用制限なし)を求め
る
規制対象となる建築材料はF☆☆☆☆等級
(使用制限なし)を求める
規制対象となる建築材料であってもF☆☆☆
☆等級(使用制限なし)を求めない
F☆☆☆☆等級(使用制限なし)にはこだわ
らない
問 10
貴事業所では、別紙(A)に示す品質の
積層板(L.V.L)について、取扱(木材供
給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)
販売など)や利用(積層板(L.V.L)利用
など)を考えたいと思いますか。この中か
ら 1 つだけお選び下さい。また、回答され
た理由をお書き下さい。
構成比
(%)
回答数
(事業所)
回答枝
構成比
(%)
163
55.44
思う
58
19.73
93
31.63
やや思う
63
21.43
1
0.34
どちらともいえない
101
34.35
7
2.38
あまり思わない
26
8.84
その他
14
4.76
思わない
32
10.88
無回答
16
5.44
無回答
14
4.76
294
100.00
294
100.00
n
n
問 11 貴事業所で、木材の取扱(木材供給、木材
製品生産、木材製品販売など)や利用(木
材製品利用など)を行う場合、どの塗装仕
上げを求めますか。この中からあてはまる
ものをすべてあげて下さい。
回答数
(事業所)
回答枝
問 12
構成比
(%)
別紙(B)に示す合成うるし塗料仕上げ
の木材の色彩について、どのように思いま
すか。(「1 回塗布」仕上げは木目を強調、
「3 回塗布」仕上げは光沢を強調したもの
です。)この中から 1 つだけお選び下さい。
回答数
(事業所)
回答枝
111
26.12
色や木目、光沢がきれい
オイル・ワックス仕上げ(カラー)
78
18.35
ニス仕上げ(透明)
44
10.35
ニス仕上げ(カラー)
24
合成うるし塗料仕上げ
構成比
(%)
125
42.52
色や木目、光沢が馴染めない
41
13.95
他の塗装仕上げと違いを感じない
36
12.24
5.65
その他
75
25.51
40
9.41
無回答
17
5.78
その他
34
8.00
294
100.00
必要ない
60
14.12
無回答
34
8.00
425
100.00
オイル・ワックス仕上げ(透明)
n
- 89 -
n
問 13
貴事業所では、別紙(B)に示す合成うる
し塗料仕上げの木材について、取扱(木材
供給、木材製品生産、木材製品販売など)
や利用(木材製品利用など)を考えたいと
思いますか。この中から 1 つだけお選び下
さい。また、回答された理由をお書き下さ
い。
回答数
(事業所)
回答枝
問 14 別紙(A)に示す品質の積層板(L.V.L)
について、今後の品質向上のためには何が
最も重要な改善点と思いますか。この中か
ら 1 つだけお選び下さい。
構成比
(%)
回答数
(事業所)
回答枝
67
22.79
含水率
5
1.70
43.54
耐候性
56
19.05
38
12.93
防虫性
9
3.06
思わない
35
11.90
ホルムアルデヒド放散量
37
12.59
無回答
13
4.42
寸法安定性
26
8.84
294
100.00
色彩・木目
27
9.18
その他
33
11.22
ない
12
4.08
無回答
22
7.48
294
100.00
思う
28
9.52
やや思う
52
17.69
128
あまり思わない
どちらともいえない
n
問 15
貴事業所では、別紙(A)に示す品質の積
層板(L.V.L)について、商品価格が既存の
商品よりも高くなっても、取扱(木材供給、
積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)販
売など)や利用(積層板(L.V.L)利用など)
を検討していただけますか。この中から 1
つだけお選び下さい。また、回答された理
由をお書き下さい。
回答数
(事業所)
回答枝
構成比
(%)
検討したい
13
4.42
検討する余地はある
83
28.23
どちらともいえない
116
39.46
検討の余地はあまりない
41
13.95
検討しない
27
9.18
無回答
14
4.76
294
100.00
n
接着の程度
構成比
(%)
2) 調査票および単純集計結果
〔集計結果のみかた〕
(1) 選択肢の左に表記している数値は回答の比率(%)を示している。
(2) 基数表示がないものは、n=294。
- 90 -
n
関 係 者 各位
隠岐の島町商工会
会長 野 村 吉 秀
隠岐の島の未利用木材を用いた
「リグノフェノール積層板(L.V.L)」に関するアンケート
~アンケートへのご協力をお願いいたします~
拝啓
深秋の候、貴社ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
全国で、松食い虫被害や里山の管理放棄による森林の荒廃が問題化しています。隠岐の
島でも森林の荒廃が著しく、憂慮に堪えません。荒廃の原因は木材市場の低迷による林業
の衰退と林業従事者の高齢化、里山の管理放棄、森林の育成不足などがその主な要因です。
これが豪雨時の林地崩壊を誘発して土砂災害や流木流出などの原因となっています。
里山の保全・再生は喫緊の課題です。この課題に対して、隠岐の島では利用されていな
い里山の切り捨て間伐材や松くい虫被害木などの森林資源の活用による里山の活性化が進
められています。
その一環として、隠岐の島町商工会では、隠岐の島の未利用材からリグノフェノール樹
脂を抽出し、天然由来のリグノフェノール樹脂を原料とする接着剤を用いて、隠岐の島の
木材(スギ)を張り合わせた積層板(L.V.L)を開発している最中です。このたびのアンケ
ートは、その開発の参考とさせていただくために、広くみなさまの意見をお聞きするもの
です。
調査の趣旨をご理解いただき、ご多忙中、誠に恐縮ですが心よりご協力をお願いいたし
ます。
敬具
ご記入にあたってのお願い
■この調査は全国の環境に配慮した製品・サービスを供給する産業に関連する事業所を対
象としています。事業所の代表者または代理の方が回答して下さい。
■この調査票に記入された内容は統計的に処理しますので、内容が外部にもれたりしてご
迷惑をおかけすることは決してございません。どうぞありのままをお答えください。
■ご記入は、黒または青の鉛筆・ボールペン等でお願いします。
■アンケートにお答えいただく前に、同封の開発中の積層板に関する資料(別紙)を必ず
ご覧下さい。
調査票は、10月25日(金)までに同封の返信用封筒に入れて、ポスト
に投函ください。
■この調査についてのお問い合わせなどございましたら、下記の調査請負会社までご連絡
をお願いします。
調査請負会社 株式会社藤井基礎設計事務所
担当 岡田、服部
電
話 08512-3-0118(隠岐事務所)
0852-23-6721(本社)
F
A
X 0852-25-2248(共通)
- 91 -
隠岐の島の未利用木材を用いた
「リグノフェノール積層板(L.V.L)」に関するアンケート
アンケートにお答えいただく前に、同封の開発中の積層板(L.V.L)に関す
る資料(別紙)を必ずご覧下さい。
■貴事業所についてお聞きします。
問1 貴事業所の業種を教えて下さい。
9.52 林業
6.80 土木建築工事業
6.12 建築工事業
1.02 建築リフォーム工事業
0.68 合板製造業
1.02 造作材・建築用組立材料製造業
0.00 接着剤製造業 1.70 ホームセンター
14.29 その他(
)
0.68 土木工事業
12.24 製材業・木製品製造業
0.00 塗料製造業
32.65 設計業
13.27 無回答
■貴事業所での環境貢献のお考えについて伺います。
問2 貴事業所では、事業活動のなかで、事業所の環境貢献への取組についてどう考えますか。貴事業
所の考えに最も近いものをこの中から 1 つだけお選び下さい。
7.82 事業の重要戦略として取り組んでいる
11.22 ビジネスチャンスを掴む手段の 1 つとして捉えている
66.67 事業所の社会的責任の 1 つとして捉えている
6.46 法規制等をクリアすれば良い
3.40 環境貢献と事業所の活動は関連がない
2.04 その他(
)
2.38 無回答
■貴事業所での「環境材」の取扱、利用について伺います。
ここでは、
「環境材」とは、
「環境に配慮した木材製品」のことを指します。(以下、同様です。)
問3 近年、環境に配慮した製品を優先して購入する取組が進められています。このようななかで、木
材製品の資材として、どのような木材の利用を促進することが環境への配慮につながると思いま
すか。貴事業所の考えに最も近いものをこの中から 1 つだけお選び下さい。
20.75 木材を使用しているものはすべて環境に配慮している
44.22 植林や保育が適切に行われた森林から生産された木材を使用しているもの
19.39 間伐材、小径木を使用しているもの
5.78 切り捨て間伐材、松くい虫被害木などの林地残材を使用しているもの
3.74 製材廃材や住宅の解体に伴う廃材を使用しているもの
1.02 木材の使用は森林伐採につながることから環境に配慮しているとはいえない
2.04 その他(
)
3.06 無回答
問4 森林の有する多面的機能の発揮と、それを支える林業、木材産業等の発展のためには、木材の利
用促進が重要な課題の 1 つとなっています。このようななか、木材製品については、今後、どの
- 92 -
ようなことを充実していくことが重要だと考えますか。貴事業所の考えに最も近いものをこの中
から 1 つだけお選び下さい。
40.48 寸法などの規格や強度などの性能が適切であること
20.75 環境に配慮した製品であること
10.88 木材を産出した地域を明確にすること
15.65 シックハウスへの対応など人の健康に配慮した製品であること
7.48 その他(
)
4.76 無回答
問5 貴事業所で、
「環境材」の取扱(木材供給、木材製品生産、木材製品販売など)や利用(木材製
品利用など)を行う場合、
「環境材」に対して求める要求事項について、何を最も重視しますか。
この中から 1 つだけお選び下さい。
22.11 JAS(日本農林規格)製品であること
9.86 産地が明確な木材を使用していること
18.03 合法的に伐採された木材を使用していること
2.04 トレーサビリティ情報を開示していること
10.54 適切な森林管理を行っている森林から産出されていること
5.44 価格が安いこと
6.46 価格が安定していること
19.05 安定した調達が可能であること
0.34 見た目がきれいなこと
0.00 アフターサービスが充実していること
2.72 その他(
)
3.40 無回答
問6 貴事業所では、
「環境材」の取扱(木材供給、木材製品生産、木材製品販売など)や利用(木材
製品利用など)をお考えですか。この中から 1 つだけお選び下さい。また、回答された理由をお
書き下さい。
40.48 考えている
22.79 やや考えている
19.73 どちらともいえない
6.46 あまり考えていない
4.76 考えていない
5.78 無回答
理由:
■積層板(L.V.L)の取扱、利用についてお聞きします。
問7
貴事業所で、積層板(L.V.L)の取扱(木材供給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)販売
など)や利用(積層板(L.V.L)利用など)を行う場合、積層板(L.V.L)に対して求める要求事
項について、何を最も重視しますか。この中から 1 つだけお選び下さい。
47.96 強度・耐久性
3.06 維持管理の手間と経費 17.35 健康への安全性
0.68 省エネルギー性 2.04 デザイン性
2.38 色彩・木目の美しさ 14.97 価格
4.76 その他(
)
6.80 無回答
問8 貴事業所で、積層板(L.V.L)の取扱(木材供給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)販売
など)や利用(積層板(L.V.L)利用など)を行う場合、どのような品質を最も重視しますか。
この中から 1 つだけお選び下さい。
28.23 接着の程度
1.02 含水率
21.09 耐候性
1.70 防虫性
- 93 -
15.99 ホルムアルデヒド放散量 12.24 寸法安定性 7.14 色彩・木目
4.76 その他(
)
7.82 無回答
問9 貴事業所で、積層板(L.V.L)の取扱(木材供給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)販売
など)や利用(積層板(L.V.L)利用など)を行う場合、積層板のホルムアルデヒド放散量につ
いては、どの程度の品質を求めますか。この中から 1 つだけお選び下さい。
55.44 全てF☆☆☆☆等級(使用制限なし)を求める
31.63 規制対象となる建築材料はF☆☆☆☆等級(使用制限なし)を求める
0.34 規制対象となる建築材料であってもF☆☆☆☆等級(使用制限なし)を求めない
2.38 F☆☆☆☆等級(使用制限なし)にはこだわらない
4.76 その他(
)
5.44 無回答
問 10 貴事業所では、別紙(A)に示す品質の積層板(L.V.L)について、取扱(木材供給、積層板(L.V.L)
生産、積層板(L.V.L)販売など)や利用(積層板(L.V.L)利用など)を考えたいと思いますか。
この中から 1 つだけお選び下さい。また、回答された理由をお書き下さい。
19.73 思う
21.43 やや思う
34.35 どちらともいえない
8.84 あまり思わない
10.88 思わない 4.76 無回答
理由:
問 11 貴事業所で、木材の取扱(木材供給、木材製品生産、木材製品販売など)や利用(木材製品利用
など)を行う場合、どの塗装仕上げを求めますか。この中からあてはまるものをすべてあげて下
さい。
26.12 オイル・ワックス仕上げ(透明) 18.35 オイル・ワックス仕上げ(カラー)
10.35 ニス仕上げ(透明)
5.65 ニス仕上げ(カラー)
9.41 合成うるし塗料仕上げ
8.00 その他(
)
14.12 必要ない
8.00 無回答
問 12 別紙(B)に示す合成うるし塗料仕上げの木材の色彩について、どのように思いますか。
(「1 回
塗布」仕上げは木目を強調、
「3 回塗布」仕上げは光沢を強調したものです。
)この中から 1 つだ
けお選び下さい。
42.52 色や木目、光沢がきれい
13.95 色や木目、光沢が馴染めない
12.24 他の塗装仕上げと違いを感じない
25.51 その他(
)
5.78 無回答
問 13 貴事業所では、別紙(B)に示す合成うるし塗料仕上げの木材について、取扱(木材供給、木材
製品生産、木材製品販売など)や利用(木材製品利用など)を考えたいと思いますか。この中か
ら 1 つだけお選び下さい。また、回答された理由をお書き下さい。
9.52 思う
17.69 やや思う
43.54 どちらともいえない
12.93 あまり思わない
11.90 思わない 4.42 無回答
理由:
問 14 別紙(A)に示す品質の積層板(L.V.L)について、今後の品質向上のためには何が最も重要な
改善点と思いますか。この中から 1 つだけお選び下さい。
22.79 接着の程度
1.70 含水率
19.05 耐候性
3.06 防虫性
12.59 ホルムアルデヒド放散量 8.84 寸法安定性 9.18 色彩・木目
11.22 その他(
)
- 94 -
4.08 ない
7.48
無回答
問 15 貴事業所では、別紙(A)に示す品質の積層板(L.V.L)について、商品価格が既存の商品より
も高くなっても、取扱(木材供給、積層板(L.V.L)生産、積層板(L.V.L)販売など)や利用(積
層板(L.V.L)利用など)を検討していただけますか。この中から 1 つだけお選び下さい。また、
回答された理由をお書き下さい。
4.42 検討したい
28.23 検討する余地はある 39.46 どちらともいえない
13.95 検討の余地はあまりない 9.18 検討しない
4.76 無回答
理由:
たくさんの質問にご協力いただき誠にありがとうございました。
その他にご意見がありましたらご自由にお書きください。
- 95 -
【アンケート添付資料】
(A)リグノフェノール積層板(L.V.L)
リグノフェノール積層板(L.V.L)とは、木材との張り合わせに用いるフェノール樹脂接着剤の代わりに
隠岐の未利用木材から抽出したリグノフェノール※1 を原料として合成した接着剤※2を用いた環境資
材です。以下に、この積層板のJAS規格試験の品質結果を示します。
【 単板積層材の試験(JAS規格)による品質】
○ 温水浸漬はく離試験 クリア:剥離なし
○ 減圧加圧はく離試験 クリア:剥離率 0.4 %
○ 平均含水率: 9 %
○ ホルムアルデヒド放散試験
F☆☆☆☆等級 :放散量 0.08 mg/L
☆ リグノフェノール接着剤は容易にホルムアルデヒドを
洗浄除去可能。洗浄回数を増やせば、さらに低ホル
ムアルデヒド積層板が製造できる。
▲ リグノフェノール接着剤を用いたスギ単板積層板
(B)リグノフェノール合成漆類似塗料
リグノフェノール合成漆(ウルシ)塗料とは、リグノフェノールを原料に漆類似物質を合成し、塗料とし
たものです。木材に塗布し、乾燥させると、木材の表面に強固な塗膜を作り、強度・防水性・防腐性・
光沢性が向上します。本事業では、積層板(L.V.L)や集成材の塗料の開発も行います。
▲ リグノフェノール合成うるし塗料仕上げ(1回塗布)
▲ リグノフェノール合成うるし塗料仕上げ(3回塗布)
※1 リグノフェノール
※2 リグノフェノール接着剤
木材の成分はリグニンとセルロースからなります。
リグニンは木を補強する(ビルのセメントのような)
役割を果たし,セルロースは木の骨組み(ビルの鉄
筋)の役割をしていると考えられています。このリグ
ニンを化学修飾したものをリグノフェノールといい、
様々な用途開発が可能で、プラスチック・塗料・接着
剤等を作ることが可能です。
リグノフェノールから接着剤の合成が可能です。去年はこ
のバイオマスとフェノール樹脂を混ぜ、集成材の接着剤と
して用いました。その結果、リグノフェノール接着剤が高
い接着力をもつことが明らかとなりました(従来品の約3
倍の接着力がある 下図参考)。本年度はフェノール樹脂を
混ぜないリグノフェノールだけの接着剤を開発し、単板積
層板に用います。
▲木質の分子構造 イメージ図
1.2
80
0.9
60
集成材のせん断力基準値
0.6
40
0.3
20
0
せん断強度
セルロース繊維(ビルの鉄筋の役割:骨組み)
材破率
レゾール化リグノフェノール
接着剤による集成材
☆ リグニン 化学修飾
⇒ リグノフェノール
▲ 木質バイオマスの分子構造イメージ図
100
▲未利用木材から抽出したリグノフェノール
- 96 -
▲ブロックせん断試験 煮沸繰り返し試験
材破率(%)
せん断強度(N/mm2)
リグニン (ビルのセメントの役割:補強)
【集成材のJAS試験】
1.5
8.隠岐リグノフェノール商品の展開
本事業では、リグノフェノール接着剤及び塗料を開発し、
これらを用いて構造用・造作用積層板 LVL 及び集成材を試作
した。これらの用途として構造用積層板 LVL は木材建築物の
建材、造作用積層板 LVL・集成材はテーブルの天板等の家具
素材としての利用が考えらえる。
リグノフェノール接着剤を用いた積層板 LVL は、今後の改
善次第では環境材として有用であると考えられる。この商品
のメリットは従来の石油製品である接着剤をバイオマスで
あるリグノフェノール接着剤に代替することで環境貢献で
きることである。環境貢献について、今回のアンケート調査
リグノフェノール構造用積層板 LVL
結果では、約 8 割のアンケート対象事業者が環境貢献に対し
て意識はあると回答しているが、商品の性能やコスト次第と
の回答が多かった(性能・コスト>>環境意識あり)。
これらの結果を踏まえると、今回の開発したリグノフェノ
ール接着剤の利用法としては、通常の石油系木材接着剤と比
較すると価格が高いので、従来品のフェノール樹脂と混合す
ることで、コストダウンに繋げると、より実用可能性が高ま
る。これはコストダウンだけでなく、性能向上にも繋がる。
平成 24 年度全国展開支援事業において、リグノフェノール接
着剤とフェノール樹脂の混成は、従来品と比べて、非常に高
い接着力をもつことが分かっているからである。ただし、石
油製品と混ぜることは、環境貢献度を下げることに繋がる。
これら積層板 LVL は製造の面でも課題はある。これは接着
温度が高いことが挙げられる。通常はホットプレス機を用い
て 130℃程度で接着できるが、このリグノフェノール接着剤
においては 180℃付近の温度が必要となり、接着硬化温度を
下げることが実用化の鍵となる。
今回試作品として集成材も製造した。このリグノフェノー
リグノフェノール クロマツ集成材
ル集成材の製造は、高周波プレス接着装置を用いた。この装
置は短時間で接着剤の硬化温度に関係なく木材を接着でき、なお汎用性のある装置である。本年度、島
根県中山間地域研究センターが、この装置を用いてリグノフェノール接着剤を使った集成材を試作し、
この集成材は JAS の構造用接着試験に合格した。この結果は実用化に非常に可能性があることを意味す
る。この装置を利用できることは、従来接着剤をリグノフェノール接着剤に代替するだけで、集成材が
製造できるからである。
国や県もこのような製造が可能な環境材を求めている。国内の国産材の利用においては、「公共建築
物等における木材の利用の促進に関する法律」(平成 22 年 10 月 1 日)が施行されたことに伴い、公共事
業における国産材の利用促進が高まっている。島根県内においても県産材の利用拡大のために「島根県
木材利用率先計画」を策定し、公共建築物や公共事業において県産木材を積極的に活用することとして
いる。来年度、隠岐の島町では、島根県林業加速事業新基材導入促進事業(島根県)において、島内木
材とリグノフェノールを組み合わせた環境資材を島内へ導入する予定である(隠岐の島町役場カウンタ
ーテーブル等)
。これは住民や島根県に対して大いにアピールできる機会であり、島内のエコスポット
として期待されている。
- 97 -
本事業では、リグノフェノール塗料も開発し、今回試作し
た造作用積層板 LVL・集成材に用いた。この商品は、隠岐特
産のクロマツを用いることで、商品としての差別化が可能で
ある。また、隠岐のクロマツは「杢目の良さ、光沢・色調の
美しさ」が好評で隠岐ブランド品とされている。今回開発し
た試作品は、漆塗料を用いたように杢目を強調できた商品と
いえる。この利用拡大の要点は、これを使ってどんな商品を
つくるかが重要となる。杢目が綺麗でも、この特徴が活きた
製品でなければ、意味がない。これは積層板 LVL や集成材だ
けでなく、様々な木材製品に活用でき、用途幅が広い。例え
ば、隠岐島木材業製材業協同組合が販売している隠岐クロマ
ツを使ったコースターや名刺入れ等にも利用できる。また、
隠岐リグノフェノール実証プラントがある隠岐の島町布施に
は昔ながらの伝統木工芸がある。これらと組み合わせて新し
い隠岐伝統木工芸品の開発も可能となり、地域の活性化にも
繋がる。
また、これらの環境資材の導入先のターゲットとして東京
港区を想定している。東京港区は二酸化炭素固定認証制度で
ある「国産材活用促進(みなとモデル)
」として、隠岐の島町
と協定を結んでいる。この「みなとモデル」は都市と地方の
低炭素社会への礎として、多くの周辺都市が注目しており、
ここへの導入は良い宣伝効果があると考えらえる。
本年度、2020 年には東京オリンピック・パラリンピック
の開催が決定した。オリンピック・パラリンピックは「スポ
ーツ」
「文化」
「環境」という三本柱が掲げられている。特に
環境保全をすすめる上で木材は再生可能な資源として、植林
と共にその利用が積極的に進められる。また、このオリンピ
ック・パラリンピックは、東京に海外から多くの外国人観光
客やオリンピック関係者が集まるため、日本伝統文化が注目
され、より環境意識も強くなり、本事業で開発したリグノフ
ェノール接着剤・合成漆塗料を用いた隠岐木材製品の展開拡
大に大きな追い風となる。
このようにリグノフェノール製品は島内や全国へ展開する
リグノフェノール造作用積層板 LVL
リグノフェノール集成材
クロマツコースターに塗料塗布
可能性がある新規性のある商品といえる。しかしながら、こ
の素材を使って、どんな商品をつくり、どのように展開して
いくかが最大のポイントとなる(「市場戦略」
「製品戦略」
「販
売戦略」)
。リグノフェノールは他の木材製品にはない新規性
がある。つまり、原料は間伐材や枝・端材および松くい虫被
害木等を利用可能なため、その間伐や伐採・除去が進み、そ
の結果、開発する木材製品の素材となるスギやクロマツの育
成に良好な里山環境を創出できる。このような循環型の環境
産業の特徴を活かすような取組に合わせた商品がより注目を
浴び、地域内の新しい産業の創出に繋がる考えられる。
- 98 -
クロマツ名刺入れに塗料塗布