美筋形成リフトアップ～筋肉と低体温の因果関係～パールケイ：服部恵（はっとりめぐみ） 1. 目的現代人の悩みであるストレスは、自律神経のバランスを崩し、血流を低下させます。更にはストレスに対応する体内のホルモンバランスが崩れる事により、細胞の回復が遅くなり、細胞自体のエネルギーが低下するので低体温化に繋がります。全身には大小含め約 400 個の骨格筋があり、体重の 40～50％を占めますが、熱の産生作用がある筋肉が硬直することは低体温を助長させ、肌荒れ・便秘・代謝低下等、肌トラブルの原因となります。顔に栄養や老廃物の運搬をするルートは、女性の大半が「凝っている」と言われる肩や首の筋肉が存在する箇所です。筋肉一つ一つを的確に捉えるデコルテからのリフトアップマッサージと、体温上昇によるフェイシャル効果を検証いたします。 2. 方法 ◆ホットストーン鼠径リンパ節とお客様の手に温かい遠赤外線配合ストーンを配置し、体温上昇効果を高めます。 ◆トリートメントはクレンジング・洗顔から頬筋・前頭筋を引き上げながら汚れを落とし、プレトリートメントを行います。 ◆美筋形成「リンパ・血液・筋肉・骨格・気」の調和を取り、美しくする為の筋肉を形成するマッサージです。 ① 浅層部の【リンパ】の流れを促進させます。それにより末端を流れる毛細血管を刺激する事になるので、【血液】循環促進へと繋がります。 ② 筋肉疲労の原因の一つである乳酸は、血液の酸素供給で処理されます。血液の循環が良くなると、疲労物質を流し筋肉のこわばりを軽減させる事になるので、柔軟な【筋肉】作りへと繋がります。 ③ 骨と骨を繋ぐ骨格筋、皮膚と骨を繋ぐ表情筋の硬直やずれは、骨格の歪みに影響します。柔軟にした筋肉をダイレクトに形成する事は、【骨格】を整える事に繋がります。 ④ 気は、改善の為の理にかなった手技を行いながら、綺麗になっていただきたいという【気】を手から伝えるという気持ちです。その為には一つ一つの工程に目的意識を持ち、お客様に合ったハンドトリートメントのご提供をする事が大切だと思います。 ◆末端へのマッサージ第二の心臓と言われる足と上半身の末端である手に、美しい花弁が舞うようイメージしながら遠心性のマッサージを行います。末端を刺激する事で全身のリンパと血液の循環が良くなり、体温上昇効果を高めます。この間お顔には精製水のシートパックを行い、終了後にお仕上げを行います。 3. 結果このトリートメントを受けられたお客様からは、「頬の位置が上がった、顎が尖った」等のリフトアップに関するお声の他、「ポカポカ感が続く、汗が出た、次の日快便だった」等の代謝亢進に関するご感想、そして精製水のみのパックにも関わらず「白くなった」というお声を多くいただいています。 4. 考察 ◆顔への栄養運搬ルートにある肩の僧帽筋、腋窩リンパ周辺の大・小円筋、肩甲骨周辺の棘上・棘下筋、頚部筋肉群をほぐすことにより、フェイシャルマッサージの効果が高まる。 ◆リンパ・血液・筋肉・骨格・気の全てを関連付け、深部組織や各種表情筋の流れに沿って的確にアプローチすることで、リフトアップ効果が高まる。 ◆末端の刺激による体温上昇で体内酵素が増加し、細胞自身の活性化・肌代謝亢進・老廃物の分解により、くすみが取れ美白効果をもたらす。 5. まとめ体温が一度下がると免疫力が３０％低下すると言われています。体温上昇によって免疫力が強化され、肌トラブルを改善するという「内面的効果」と、下垂している筋肉を通常の位置に戻しリフトアップするという「外面的効果」は、美と健康を短時間でご提供できるトリートメントと言えます。お客様に触れる全ての物に美意識を持ち、手から気持ちを伝える。そしてハンドトリートメントで結果を出し、技術を通して信頼を得る。エステティックで綺麗になったお客様の、美しい笑顔を見られる事が、エステティシャンとしての誇りです。