小学生のメディア - 博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所

★本資料は東京商工会議所記者クラブ、情報通信記者会、総務省記者クラブに配布しています。
報道関係各位
2012年7月25日
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ
小学生の8割強がパソコンを利用。高学年女子の携帯電話所有率は6割。
~小学生のメディア行動に関する調査報告~
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所(東京都港区、所長:吉田弘、以下メディア環境
研究所)は、1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の小学生のメディア接触や生活実態に関する調査
を行いました。
今回の調査で、小学生のパソコンや携帯電話の利用の低年齢化が一層進み、小学生の8割強がパソコンを利
用し、約4割が携帯電話を所有していることがわかりました。
2012年度、小学生は2000年以降生まれのゼロ年代キッズとなりました。また、2000年はブロードバンドが普
及し始め、家庭のパソコンも常時接続が始まりました。この調査は、そのような環境の中で生まれ育った小学生のメ
ディア接触を把握することで、今後のメディアの方向性を予測するために実施したものです。
博報堂DYメディアパートナーズは今後も生活者のメディア接触や生活行動を調査・分析し、変化の兆しを発見
することで、コミュニケーションプラニング力を強化し、メディア・コンテンツの価値を高めることにチャレンジしていきます。
トピックス
●パソコン利用率80.8%。31.3%が小学校入学前から利用。利用内容は、「ネット」「ゲーム」「動画」。
PCの利用内容では、56.9%が「インターネットをする(web サイトをみる)」。「ゲームをする」が39.2%。また、
「YouTube やニコニコ動画などで動画をみる」は38.4%にのぼり、高学年(5-6年生)のパソコン利用者の約半数
(44.8%)が動画を見ています。パソコンで動画を閲覧する行動は、小学生にも広がりつつあります。
●携帯電話所有率37.2%。高学年女子では、59.0%。利用内容は、「通話」「メール」がメイン。
小学生の4割近くが携帯電話を所有していますが、主な利用内容は「通話」(93.3%)、「メール」(75.8%)
となっ
ており、ネット利用はまだ少ないのが現状です。また「写真・ムービーをとる」が33.6%と、カメラ機能も利用しています。
●ポータブルゲーム機利用は73.3%。ゲームのほかに「カメラ機能」も活用。
ポータブルゲーム機では、ゲームのほかにカメラ機能が主な使い方となっています。35.7%が「写真をとる・みる・集める」と
答えるなど、ポータブルゲーム機のカメラ機能を活用しています。
●小学生のメディア・コンテンツ接触時間は、「テレビ」が最も多く、次いで「ゲーム」、「本」、「パソコン」。
メディア・コンテンツ接触時間は、「テレビ」116.0分、「ゲーム」47.9分、「本」25.8分、「パソコン」25.7分。高学年
になるほど総接触時間は増えています。
●年間で小学生が家族や親戚からもらうお金は、24,453円。月々のお小遣いは必要に応じてもらう。
月々のお小遣いは「必要に応じてもらっている」が約半数にのぼります(43.8%)。お年玉など年間で小学生が家族や
親戚からもらう金額は、24,453円。使途は、貯金のほかに、男子はゲーム関連、女子は文具、飲食品となっています。
1/6
■主な調査結果(メディア編)
1)パソコン
毎日
0%
・パソコンの利用状況
10%
全体
(n=600)
13.0
1-2年生男子
(n=100)
12.0
5-6年生男子・女子では、それぞれ、91.0%、
92.0%がパソコンを利用。また、5-6年生女
3-4年生男子
(n=100)
11.0
子では、30.0%が毎日パソコンを利用していま
5-6年生男子
(n=100)
小学生の80.8%が、パソコンを利用しています。
学年があがるにつれ利用率は高くなり、
す。
週に4~6日程度
20%
4.0 5.0
3-4年生女子
(n=100)
4.0 8.0
5-6年生女子
(n=100)
40%
9.5
50%
60%
33.7
9.0
週に1日未満
70%
80%
24.7
25.0
80.0
18.0
40.0
29.0
17.0
39.0
89.0
38.0
2.0
34.0
26.0
・パソコン開始時期
小学校入学前からパソコンを利用しているケースが最も高く、31.3%。また小学 1 年生までで利用する人が全体の
半数以上(50.7%)を占めています。
31.3
0%
10%
19.4
20%
30%
小学校に入学する前
1年生
9.7
40%
50%
2年生
13.0
60%
3年生
4年生
11.3
5.2
8.7
1.4
70%
80%
90%
5年生
6年生
100%
(n=485)
わからない
・パソコンの利用内容
利用内容の上位10位をみてみると、インターネットのほかに、ゲームや動画視聴が上位を占めています。ゲームは
1-2年生で利用が高いのに対し、勉強や趣味娯楽の調べ物、動画視聴は5-6年生で高くなっています。
(%)
70
60
全体(n=485)
1-2年生(
3-4年生(
5-6年生(
56.9
50
40.6
40
39.2
38.6
38.4
30
20
12.8
10
ー
ッ
全体(n=485)
1-2年生(n=133)
3-4年生(n=169)
5-6年生(n=183)
56.9
43.6
55.6
67.8
る勉
強
の
調
べ
も
の
を
す
ゲ
40.6
11.3
41.4
61.2
39.2
51.9
43.8
25.7
ム
を
す
る
の趣
を味
すや
る娯
楽
の
調
べ
も
38.6
24.1
33.1
54.1
画コ Y
をニ o
みコ u
る動 T
画u
なb
どe
でや
動ニ
38.4
33.1
35.5
44.8
2/6
を学
使習
うサ
イ
ト
・
ソ
フ
ト
12.8
14.3
14.2
10.4
音
楽
を
き
く
8.9
4.5
6.5
14.2
6.4
6.2
4.3
使イ お
うン 絵
トか
ソき
フソ
トフ
なト
ど・
をペ
写
真
を
み
る
メ
6.2
9.0
4.1
6.0
4.3
3.0
3.0
6.6
6.4
9.8
4.1
6.0
ー
)
み るイ
る ン
Wタ
e
bネ
サ
イト
トを
をす
ー
(
0
8.9
91.0
65.0
27.0
30.0
100%
利用者計
68.0
35.0
17.0
90%
80.8
22.0
16.0
17.0
1-2年生女子
(n=100)
30%
週に1~3日程度
ル
を
す
る
全体より+10%以上
全体より+5%以上
全体より-5%以下
全体より-10%以下
92.0
0
2)携帯電話
20
40
60
(%)
37.2
全体
(n=600)
・携帯電話の所有状況
携帯電話の所有率は全体で、37.2%。女子の所
1-2年生男子
17.0
(n=100)
有率が高く、5-6年生女子では6割近く(59.0%)
3-4年生男子
が携帯電話を所有しています。
5-6年生男子
37.0
(n=100)
40.0
(n=100)
25.0
1-2年生女子
(n=100)
3-4年生女子
45.0
(n=100)
5-6年生女子
59.0
(n=100)
・携帯電話機種
(%)
60
小学生全体では、約半数(49.8%)が「子ども向け
全体(n=223)
ケータイ」 を 所有しており、「 携帯電話( 子ども向け
5-6年生(n=99)
40
ケータイ、スマートフォンを除く)の所有」(44.8%)を
上回っています。
20
高学年(5-6年生)に関しては、6割近く(59.6%)
が「携帯電話」を所有しており、「子ども向けケータイ」
0
(32.3%)を大きく上回っています。
子ども向け
ケータイ
全体(n=223)
5-6年生 (n=99)
携帯電話
49.8
32.3
スマート
フォン
44.8
59.6
PHS
6.3
8.1
プリペイド
式携帯電話
2.2
2.0
0.4
1.0
・携帯電話所有開始時期
現在の小学生の携帯電話所有開始時期は、「1年生」(26.5%)と、「3年生」(19.7%)で持ちはじめるケースが多く
なっています。
6.7
0%
26.5
10%
9.9
20%
30%
小学校に入学する前
19.7
40%
1年生
50%
2年生
17.0
60%
3年生
12.6
70%
80%
4年生
5年生
90%
6年生
7.6
100%
(n=223)
・携帯電話の利用内容
主な携帯電話の利用内容は、「通話」と「メール」の基本機能となっており、小学生の間でのネット利用はまだまだ僅少です。
また、33.6%は「写真・ムービーをとる」など、カメラ機能も活用しています。
(%) 93.3
100
75.8
80
60
33.6
40
4.5
3.1
2.2
1.8
音
楽
を
き
く
みワ
るン
セ
グ
で
テ
レ
ビ
を
位
置
情
報
を
利
用
す
る
みる イ
る ン
Wタ
e
bネ
サ
イト
トを
をす
画コ Y
をニ o
みコ u
る動 T
画u
なb
どe
でや
動ニ
地
図
を
見
る
3.1
2.2
ゲ
全体(n=223) 93.3
75.8
33.6
11.7
3/6
4.9
4.9
4.5
ッ
を
と
ー
ム
を
す
る
)
ビ
ー
ル
を
す
る
る写
真
・
ム
4.9
ー
メ
ー
通
話
を
す
る
ー
0
4.9
(
11.7
20
1.8
0
3)ゲーム
20
40
60
80
100
(%)
・ゲーム機の利用状況
小学生がいる家庭ではポータブルゲーム機、据え置き
76.5
ポータブル
ゲーム機
型ゲーム機の所有率が、それぞれ76.5%、72.8%
73.3
となっています。
また実際に小学生が遊んでいるゲーム機では、「ポータ
72.8
据え置き型
ゲーム機
ブ ル ゲー ム 機」 7 3 .3 % 、 「 据 え 置 き 型 ゲ ーム 機」
64.0
64.0%と、ポータブルゲーム機でより遊んでいることが
うかがえます。
家庭で所有しているゲーム機
遊んでいるゲーム機
(%)
100 99.8
・ポータブルゲーム機の利用内容
ポータブルゲーム機では、「ゲームをする」(99.8%)のほ
80
かに、「写真をとる・みる・集める」(35.7%)などカメラ
60
機能も利用しています。
40
35.7
20
ゲ
4.1
音
楽
を
き
く
をイ
すン
るタ
メ
ル
を
す
る
ネ
ッ
る写
・真
集を
めと
るる
・
み
1.1
ー
ム
を
す
る
5.0
ー
ー
0
0.7
0.7
動
画
を
み
る
テ
レ
ビ
を
み
る
ト
全体(n=440) 99.8 35.7
5.0
4.1
1.1
0.7
0.7
(参考)メディア・コンテンツ接触時間
小学生の1日あたりのメディア・コンテンツ接触時間は、「テレビ」が最も多く116.0分、次いで「ゲーム」(47.9分)、「本」
(25.8分)、「パソコン」(25.7分)となっています。
高学年になるほど総接触時間は増えていますが、中でも「雑誌・コミック誌」「マンガ(単行本)」「パソコン」「音楽」の接触時
間が、学年が上がるにつれ大きく増えています。
テレビ
0分
全体
新聞
ラジオ
雑誌・コミック誌
50分
116.0
マンガ(単行本)
100分
本
150分
4.8
4.1 18.7
パソコン
ケータイ
200分
21.1
25.8
25.7
タブレット端末
250分
6.9
3.5
ゲーム
音楽
300分
47.9
350分
14.6
(n=600)
1-2年生男子
(n=100)
3-4年生男子
(n=100)
5-6年生男子
109.8
105.3
(n=100)
4.5
3.9 23.2
23.7
28.1
122.5
4.0
3.814.7 14.5
23.0
118.7
3.9
3.8 16.4 18.2
5-6年生女子
118.5
6.6
3.6 21.0
(n=100)
27.5
6.2
4.1 24.6
3-4年生女子
(n=100)
2.4
18.2 3.4
24.4
120.9
(n=100)
1-2年生女子
3.4
5.412.2 13.7
28.6
28.5
4/6
52.0
29.1
24.1
18.3
7.2
1.6
5.1
3.3
55.1
35.6
31.2
11.8
8.38.6
38.7
22.0 5.43.3
27.4
8.6
67.1
11.3
36.1
12.8
0.7
15.4
38.2
24.9
15.7
■主な調査結果(生活編)
1)お小遣い
・月々のお小遣い
月々のお小遣いは「決まっていなく必要に応じて渡している」(43.8%)が最も多くなっています。金額が決まっているケースで
は、「500円以上~700円未満」(12.3%)が最も多く、次いで「300円以上~500円未満」(11.8%)となっています。
またお小遣い額が決まっている小学生の平均お小遣い額は、454円となっています。
0
1円以上~100円未満
100円以上~300円未満
300円以上~500円未満
500円以上~700円未満
700円以上~1000円未満
1,000円以上~1,500円未満
1,500円以上~2,000円未満
2,000円以上~3,000円未満
3,000円以上~5,000円未満
5,000円以上~10,000円未満
10,000円以上
決まっていない
10
20
30
40
50
(%)
3.5
5.8
11.8
12.3
7.2
7.7
2.3
2.5
0.5
0.3
0.2
43.8
・年間に家族・親戚などからもらう金額
1年間で小学生がもらう金額(月々のお小遣い以外)は、「10,000円以上~20,000円未満」が最も多く、全体の
25.0%を占めています。次いで、「20,000円以上~30,000円未満」(22.2%)となっています。平均では
24,453円となっています。
0
0円
1円以上~1000円未満
1,000円以上~3,000円未満
3,000円以上~5,000円未満
5,000円以上~10,000円未満
10,000円以上~20,000円未満
20,000円以上~30,000円未満
30,000円以上~40,000円未満
50,000円以上~60,000円未満
70,000円以上~100,000円未満
100,000円以上
5
10
15
20
25
30
(%)
2.0
0.5
1.7
4.2
13.0
25.0
22.2
12.0
8.0
3.0
2.8
・お小遣いの使途
お小遣いの使途は、「貯金」が男女ともに最も多くなっており、半数強(50.3%)が貯金をしています。その他の使途では、
男女差が大きく、男子は、「ゲームソフト」(47.0%)「カードゲーム」(34.7%)などゲーム関連にお金を使っていますが、
女子は「文具」(36.0%)「お菓子・飲み物・食べ物」(34.0%)に使っています。
(%)
60
50
50.3
全体
36.3
40
男子
31.3
30
26.7
20
女子
20.5
20.3
19.5
18.2
13.2
10
0
全体(n=600)
男子(n=300)
女子(n=300)
貯金
50.3
47.7
53.0
ゲーム
ソフト
36.3
47.0
25.7
お菓
子・飲
み物・
食べ物
31.3
28.7
34.0
おも
ちゃ
26.7
28.3
25.0
文具
20.5
5.0
36.0
5/6
カード
ゲーム
20.3
34.7
6.0
マンガ
(単行
本)
19.5
19.7
19.3
雑誌・
コミッ
ク誌
18.2
16.0
20.3
本
10.8
ゲーム
機
13.2
6.7
19.7
10.8
16.3
5.3
全体より+10%以上
全体より+5%以上
全体より-5%以下
全体より-10%以下
■調査概要
○調査対象者:
小学1~6年生の男女とその保護者
○調査地域:
1都3県 (東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)
○サンプル数:
600サンプル
○調査手法:
インターネット調査
小学生の子どもがいる保護者を対象に調査を行い、設問項目は、保護者向けの設問と子ど
も向けの設問で構成。保護者への設問は保護者が回答、子ども対象の設問は、保護者同
伴のもとで、保護者のサポートを受けながら子どもが回答する方式で実施。
○調査時期:
2012年2月17日(金)~2012年2月21日(火)
○調査企画実施: 博報堂DYメディアパートナーズ
○調査実施機関: 株式会社バルク
■この件に関するお問い合わせ先
博報堂DYメディアパートナーズ 広報グループ
メディア環境研究所
山崎・加藤
03-6441-9347
中杉・馬場
03-6441-9713
6/6