債権管理規程

債権管理規程
(目 的)
第1条
この規程は、別に定める「購買管理規程」に基づき、販売関係債権(以下、
「債権」という。
)管理の基本的事項および共通的事項について定め、債権の
日常管理に万全を期し、事故防止を図るとともに、取引先の健全な発展を促し、
よって当社経営に資することを目的とする。
(用語の定義)
第2条
この規程における用語の定義は、次の各号に定めるところによる。
1)「取引先」とは、当社に対し何らかの商業上の取引相手をいい、当社の販
売先、リース先、貸付先、保証先をいう。
2)「取引先事故取扱手続」とは、取引先事故(倒産等)が発生した場合、取
引の対応方針・債権回収策を決定する手続の細則をいう。
3)
「事故」とは、約定支払日における支払債務不履行の状態をいう。
(適用範囲)
第3条
この規程は、当社が取引先に対して有する次の各号の債権にこれを適用する。
1)商品代金債権
商品の売掛金債権、および販売先から支払いのため振り出され、または裏
書譲渡された手形による手形債権をいう。
2)リース債権
○○機器の賃貸によるリース未収債権をいう。
3)貸付・保証債権
事業資金または商品売買決済資金(準金銭消費貸借に切り替えたものを含
む)への貸付債権および当社の支払保証に伴う求償債権をいう。
4)その他債権
金利、立替金その他の未収債権をいう。
(貸付・債務保証の管理原則)
第4条
取引先に対し事業資金もしくは商品売買決済資金を貸し付け、または販売先
のために債務保証を行おうとするときは、以下の各号を明らかにしなければな
らない。また、手続は「与信管理規程」第9条に基づくものとする。
1)貸付または債務保証の必要性
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2)貸付金または債務保証による借入金の使途の妥当性
3)返済条件および履行の可能性
4)担保の確認および担保設定の内容
(担保物件の確認および対抗要件の確認)
5)貸付金または債務保証額の決定
6)契約の締結内容(契約書類の確認および契約成立の可否確認)
(取引期間中の債権管理原則)
第5条
取引期間中の債権管理については、次の基本原則による。
1)与信限度の管理
取引先に対し、第3条に定める債権額の合計額が与信限度額を超えない
よう与信限度に従い出荷を管理する。
2)取引先の事業把握・指導
① 取引先の経営内容・実態を定期的に調査し、情報を収集して取引の実態
を把握する。
② 取引状況をあらゆる角度から分析・検討し、それらの動向、異常性の有
無等を十分把握し、取引内容の向上・充実について指導する。
3)商品代金債権等残高および担保の確認
期末ごとに、期末現在の債権残高および預り担保金残高について確認作
業を行うものとする。その結果、差異があるときは、その理由を明確にす
るとともに、精算の必要あるものについては、精算時期を定め、確実に精
算する。
4)担保の充実
販売規模の拡大に対応して、受入担保を増大するとともに、その価値の
維持を図り、債権保全につき万全を期する。
5)販売諸条件の向上
取引先の経営内容の充実を図り、当社との取引条件を向上するよう努力
する。経済情勢その他の事由により、取引先に対する販売諸条件を緩和し、
その他例外措置を講ずる必要があるときは、事後その販売諸条件の回復お
よび向上に努力する。
6)債権管理情報の交換
取引先またはその関連先についての債権管理情報の社内交換は、審査室
を中枢として行うものとする。ただし、緊急を要するものについては、直
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接、関係支店・営業所等に通報する。
7)弁護士との協議
債権事故防止のための法律関係事項については、適宜、弁護士の意見を
聴く。
(事故処理の基本方針)
第6条
事故処理にあたっては、次の基本方針によるほか、「取引先事故取扱手続」
に定めるところによる。
1)緊急措置
事故の発生が予測されるときは、速やかにその可能性の限度、原因等を
調査し、その拡大を防止するとともに、担保および契約書類の点検等ほか、
必要に応じ財務部・審査室が指示する手形関係の事務処理、次号の措置そ
の他必要とする緊急措置を講じる。
2)出荷制限または出荷停止
事故の発生が予測されまたは発生したときは、必要に応じて直ちに出荷
を制限、または停止するなど、事故の発生時における債権総額がそれ以上
増加しない措置を講じる。
3)特別措置
事故が発生した場合において、その取引先が再建可能と判断されるとき
は、その自力更生援助の必要に応じ別に定める特別措置を講じるととも
に、当社の債権保全についても十分な対策を講じる。
4)保全処理
事故が発生したときまたはその発生を予測した場合において、当社の権
利保全措置を必要と認めるときは、速やかに取引先、代表者(家族を含む)
および連帯保証人等の有する財産等に対する仮差押え、仮処分等の処置を
講じ、かつ、状況に応じ当社貸与施設に対する占有移転禁止、立入禁止等
仮処分等処置を講じる。
5)事故処理方針の決定
事故の処理にあたっては、あらかじめ事故処理方針を立てなければなら
ない。
6)事故処理の実行
事故処理の実行にあたっては、前号の事故処理方針に従ってこれを処理
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するものとする。ただし、事情の変更によりこれに従いがたい事態が生じ
たときは、速やかに事故処理方針の変更について協議し、取引保留の手続
を行う。
7)弁護士との協議
事故処理にあたっては、原則として弁護士と協議し、権利を遺漏なく行
使し、早期解決を図る。
8)事故処理の報告
事故処理の進行状況および結果については、所定の様式により審査室に
適時適切に報告する。
(改 廃)
第7条
この規程の改廃は財務部長が起案し、常務会の決議による。
付
則
この規程は、平成○年○月○日から実施する。