液晶絵画 - 公益財団法人東京都歴史文化財団

東京都写真美術館プレスリリース 2008 年 5 月
液晶絵画
STILL / MOTION
東京都写真美術館 2 階・地下 1 階展示室
2008 年 8 月 23 日(土)-10 月 12 日(日)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌火曜日)
主催:財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館、
朝日新聞社
特別協力:シャープ株式会社
協力:ボーズ株式会社、エプソン販売株式会社
森村泰昌《フェルメール研究(振り向く絵画)
》2008 年
<展覧会概要>
周知のように、ビデオの技術は、視覚文化に大きな影響を与えてきました。1960年代に
登場したビデオ・アートもその一つで、ナム・ジュン・パイクを嚆矢とするビデオ・アーティ
ストたちは、映画とはまったく異なった映像の可能性に注目し、ビデオならではのさまざまな
実験的作品を試みてきたのです。
近年、飛躍的な技術的発展を見せている平面ディスプレー装置は、そうしたビデオ・アート
の世界に新たなる一頁を開きつつあるように思われます。最先端の液晶ディスプレーによる作
品を中心に構成される本展は、私たちにとって未知の魅力にあふれているはずの映像表現に、
アーティストたちが初めて本格的に挑戦する機会となるでしょう。
この実験的なプロジェクトのタイトルとして、私たちがあえて“絵画”という伝統的なジャ
ンルを指す言葉を持ち出したのは、そうした新たな技術が切り開きつつある表現の一つに、絵
画と映像という、これまで空間芸術と時間芸術として明確に弁別されてきた二つの領域の境界
を横断し、さらにはジャンルの概念そのものを組み替えてしまうような世界の可能性があると
考えているからなのです。
時間軸が絵画に介在し、映像に絵画と同質の空間が立ち現れるような、時間芸術と空間芸術
とが相互に融合したような、不思議な世界を私たちは目の当たりにする――。本展の実験的な
作品群はそのような従来にない経験をもたらしてくれるに違いありません。
単にディスプレー装置としての利点を表現手段として利用することをはるかに越えた発想が、
鋭敏な感受性に恵まれたアーティストたちによって繰り広げられること。本展の会場は、観客
の皆さんにとって、おそらくそうした新鮮な世界の発見の場となることでしょう。
<出品作家>※順不同
ブライアン・イーノ(イギリス)
ジュリアン・オピー(イギリス)
イヴ・サスマン(U.S.A.)
鷹野隆大(日本)
サム・テイラー=ウッド(イギリス)
森村泰昌(日本)
ヤン・フードン(中国)
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ビル・ヴィオラ(U.S.A.)
小島千雪(日本)
千住 (日本)
チウ・アンション(中国)
ミロスワフ・バウカ(ポーランド)
やなぎみわ(日本)
ドミニク・レイマン(ポーランド)
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1.森村泰昌《フェルメール研究(動く絵画)》 2008 年 国立国際美術館蔵 (c)Morimura Yasumasa
2.千住 《水の森》2008 年 ビデオ・インスタレーション 作家蔵 (c)Senjyu Hiroshi
3.チウ・アンション《新山海経・二》2007 年 ビデオ・インスタレーション 作家蔵 (c)Qiu Anxiong
4.やなぎみわ《Fortunetelling》2005 年 ビデオ・インスタレーション 作家蔵 (c)Yanagi Miwa
5.ジュリアン・オピー《イヴニング・ドレスの女》2005 年 アニメーション、40 インチ液晶モニター、コンピューター
国立国際美術館蔵 (c)Julian Opie and SCAI the Bathhouse, Tokyo
6.ミロスワフ・バウカ《BlueGasEyes》2004 年 スティール、塩、DVD プロジェクション、ループ、サウンド、プロジェクション 2 台
作家蔵 (c)Miroslaw Balka, courtesy of Gladstone Gallery, NY
7.イヴ・サスマン《浮上するフェルガス》2006 年 ビデオ
作家蔵 (c)Eve Sussman/Rufus Corporation, courtesy of the artist/Roebling Hall, NY.
8.ヤン・フードン《雀村往東》2007 年 ビデオ・インスタレーション
作家蔵 (c)Yang Fudong, courtesy of the artist/marian goodman gallery/shanghart gallery
9.サム・テイラー=ウッド《スティル・ライフ》2001 年 ビデオ・プロジェクション (c)Sam TaylorWood, courtesy of White Cube
10.ビル・ヴィオラ《プールの反映》197779 年 SD、サウンド、プロジェクション Photo by Kira Perov 作家蔵 (c)Bill Viola
11.鷹野隆大《電動ばらばら 2002/2008(上半身)
》2002/2008 年
作家蔵 (c)Takano Ryudai, courtesy of Zeit-Foto Salon, Yumiko Chiba Associates
12.小島千雪《リズミカルム、砂の陸》2007 年 ビデオ・プロジェクション 作家蔵 (c)Kojima Chiyuki 音響:矢坂健司
13.ブライアン・イーノ《サーズデイ・アフタヌーン》1984 年 ビデオ・インスタレーション 作家蔵 (c)Brian Eno
14.ドミニク・レイマン《Yo Lo Vi》2006 年 キャンヴァス、アクリル、2台のビデオ・プロジェクション
作家蔵 (c)Dominik Lejman, courtesy of Luxe Gallery,NY(遅延装置:アトラス・シュトゥーキ)
<展覧会関連事業>
■カフェ&ギャラリートーク
日時:8 月 23 日(土)午後 4 時 30 分より
出演:ドミニク・レイマン(出品作家)
場所:2 階カフェ・シャンブルクレール
料金:1500 円(事前申込制・定員 35 名)
■講演会
日時:9 月 20 日(土)午後 2 時より
講師:建畠晢(国立国際美術館館長)
、畠中実(ICC 主任学芸員)
場所:1 階創作室
参加無料(当日有効の本展チケット半券をお持ちの方に 10 時より整理券を配布・定員 50 名)
■アーティスト・ギャラリートーク
9 月 12 日(金)午後 2 時より 小島千雪、鷹野隆大(出品作家)
9 月 26 日(金)午後 2 時より やなぎみわ(出品作家)
場所:2 階展示室・地下 1 階展示室
■担当学芸員によるフロアレクチャー
10 月 10 日(金)午後 2 時より
<開催概要>
会 場
開催期間
開館時間
休館日
観覧料
東京都写真美術館 2階・地下1階展示室
(〒153-0062 東京都目黒区三田1-13-3)
2008 年 8 月 23 日(土)∼2008 年 10 月 13 日(月・祝)
10:00∼18:00(木・金は 20:00 まで)
毎週月曜日(祝日の場合は翌日の火曜日)
一般 1000 円(800 円)、学生 800 円(640 円)、中高生・65 歳以上 600 円(480 円)
※( )は 20 名以上団体および東京都写真美術館友の会
※小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料
※第 3 水曜日は 65 歳以上無料
■この展覧会は下記の2館と共同企画されたものです。2館では下記の日程で開催されます
① 三重県立美術館(〒514-0007 津市大谷町 11)
開催期間:2008 年 2 月 14 日(木)−4 月 13 日(日)
② 国立国際美術館(〒530-0005 大阪市北区中之島4-2-55)
開催期間:2008 年 4 月 29 日(火)−6 月 15 日(日)
<お問い合せ先>
東京都写真美術館 http://www.syabi.com
〒153-0062 東京都目黒区三田一丁目 13 番 3 号 恵比寿ガーデンプレイス内
■展覧会担当
藤村里美(ふじむら さとみ)/関次和子(せきじ かずこ)/三井圭司(みつい けいし)
E-mail: [email protected][email protected][email protected]
■広報担当
久代 明子(くしろ あきこ)/米田 智子(よねだ ともこ)
E-mail: [email protected][email protected]
電話 03-3280-0034 FAX 03-3280-0033