02 仕様書

王寺町公式ウェブサイトマルチデバイス対応
及び運用支援業務委託仕様書
平成28年6月28日
王寺町総務部政策推進課
1.業務名
王寺町公式ウェブサイトマルチデバイス対応及び運用支援業務
2.概要
(1)目的
王寺町公式ウェブサイトは、前回リニューアルからこれまで改修を行いながら運用を行っ
てきたが、情報発信を取り巻く状況が大きく変わりつつある中、従来以上にユーザビリテ
ィ(使いやすさ)やアクセシビリティ(高齢者・障害者等の情報弱者対応)の向上が求め
られている。
王寺町においては、これまでマルチデバイス(スマホ、タブレット端末等)の対応やコン
テンツマネージメントシステム(以下CMSサービスという。)を導入してきておらず、職
員の手作業による対応をしてきたが、改正 JIS 規格への対応には知識や技術を必要とする
事項が多く存在し、また今後従来の手法ではユーザビリティ・アクセシビリティの確保と
迅速な情報提供を両立させることが困難となってくる。
よって、王寺町ではマルチデバイスへの対応及びCMSサービスを導入し、併せて優れた
ユーザビリティ・アクセシビリティを備えたウェブサイトを目指して構築を行うものであ
る。
(2)基本方針
①既存ウェブサイトのデザインや内容、操作性を見直し、住民及び町外利用者等にとって
魅力がありアクセシビリティ、ユーザビリティに十分配慮した使い易い新しいウェブサイ
トを構築する。
②住民が必要とする情報が的確に分類された目的情報を探しやすいウェブサイトを構築す
る。
③各職員が住民からの問い合わせがあった際、細やかな説明に使えるウェブサイト上のマ
ニュアルとなるように構築をする。
④ウェブサイトの運用は、現状通り外部のウェブサービス環境(エル・インターネット)
を利用し、サーバ機器の維持管理やセキュリティ対策等に係る作業及びコストの軽減を図
る。
現状サーバースペック
○ CPU 16 コア
○ メモリー
○ HDD
○ OS
32G バイト
2T バイト
linux
○ web サービス
apache2
(3)業務概要
この業務は、ウェブサイト企画、設計、構築、マルチデバイスの対応、CMSサービス導
入設定、デザインの作成、運用マニュアルの作成、既存ウェブコンテンツのデータ移行、
CMSサービス導入教育、リニューアルに伴う総合的なコンサルティングを行うものであ
る。ウェブサイトの運用はセキュリティ面、日常の運用管理面を軽減するため現状の外部
ウェブ環境提供サービスを利用する。
[業務委託の主な内容]
・ウェブサイトの企画、設計、構築
・マルチデバイスへの対応(デバイスに応じてウェブサイトの表示を最適化する仕組み)
・CMSサービスの導入(部分導入も可)
・ウェブサイトのデザイン及びデータの作成
・既存ウェブコンテンツの整理と構築する新ウェブサイトへのデータ移行
・同上 アクセシビリティ向上
・ウェブ環境提供サービスの提供
・ウェブサイト運用支援
・ウェブコンテンツ作成、更新等の運用マニュアルの作成
・職員への操作方法の講習会
3.基本仕様
(1)基本コンセプト
①情報の即時性、正確性を大幅に向上させるため、各職員が専門的な HTML・FTP 等の知識
が無くても、簡単にウェブコンテンツの作成が可能で、サイトの運用・管理が容易に行える
こと。
②社会的要求であるアクセシビリティ、ユーザビリティ(ユニバーサルデザイン)に配慮
したウェブコンテンツの作成が可能であること。
[遵守項目]
・視力の弱い人への配慮として、音声読み上げソフト(有料)への対応をすること。
・色覚の不自由な人に対して配慮した配色であること。
・聴覚の不自由な人に対して配慮し、音声情報に頼ったものでないこと。
ウェブアクセシビリティに関する日本工業規格「JIS X 8341-3:2016」の等級 AAA に一部準
拠します。
③ウェブコンテンツの内容を充実させるとともに、利用者がウェブ上で情報を簡易に引き
出せ、必要な情報の掲載場所がすぐに分かるものとし、統一したデザインで構成させるこ
と。
④スマートフォンページも合わせて作成すること。
⑤外国語ページとして多言語(英語、中国語、スペイン語、韓国語、フランス語、ポルト
ガル語)のページを作成すること。(Google 翻訳機能等を活用してもよい。)
⑥バナー広告の登録・表示・管理の仕組みを構築すること。
⑦動画配信の仕組みを構築すること。(YouTube 機能等を活用してもよい。)
⑧ウェブサイト構築、CMS導入設定、その他情報発信において、必要と思われる機能に
関し全て委託業者が行うこととする。
(2)サービス構成・条件等
①導入、運用実績
安心で安定した運用が行えるように、ウェブサイト構築、CMS導入は、自治体での提供
実績があること。また、現状の運用状況を提示すること。
②サービス構成
a)ウェブサイトは、エル・インターネットで運用を行い、委託業者がサービスの維持管
理を行うこと。
b)CMSサービスは、用意されたユーザーIDを用いてアクセスする形態とする。
(使用
可能な端末制限はしない)
c) FTPツール等を使用せずWebブラウザのみでWebコンテンツ編集、登録作業が
行えること。
d)クライアントPCは Windows 上のブラウザ(Internet Explorer8.0 以上、他の Google
Chrome 等)で職員が作成・更新・管理業務が行えること。
e)登録 ID 数やページ数の増加によるライセンス料金が発生しないこと。
f)メールフォーム等を利用した個人情報の送信については SSL 対応により暗号化された
通信が行われること。SSL 使用に当たり費用が発生する場合は、その費用も見積もりに含
めること。
g)原則24時間365日利用可能なサービスであること。ただし、定期点検は除く。
h)継続して安定的なサービスを利用可能とするために、安全性を考慮すること。
i)今後リリースされるOSやブラウザに対応できるよう、システムのバージョンアップ
費用はCMS使用料に含まれること。
③データ形式
a)生成されるウェブコンテンツデータ(ページ)については HTML4.01Transitional 同
等以上の規格に準拠し、ウェブ標準に配慮した文書構造をもつこと。
b)アクセシビリティ・ツール等による、ウェブコンテンツの音声読み上げに対応している
こと。
c)ウェブサイトのレイアウト、デザイン等に関しては、データとデザインが分離した適
切な CSS を適用すること。
d)CMSで作成される HTML は、各ブラウザ及びスマートフォンでレイアウトが崩れな
いように表示できること。
④ユーザー権限
CMSサービスを利用する担当者は、各課にユーザーIDを設定することにより課単位で
編集権限の設けられたページの作成・編集を可能とする運用を想定している。また、管理
者は、専用のユーザーIDを設けて全てのページの編集を可能とする。
管理者と担当者の数は別途協議を行うものとする。なお、複数端末からCMSサービス管
理画面へアクセスしたときに、レスポンスへの影響が感じられないように構築すること。
(3)CMSサービス編集機能
①基本ウェブコンテンツの作成・アクセシビリティ機能
a)CMSサービス編集画面は、わかり易く見やすい表示とする。
b)各課の担当者はCMSサービス管理画面において、権限を設定することでページの作
成・更新が可能であること。
c)管理者は、トップページ、ヘッダー、フッター、各ページのテンプレートの編集を可
能とし、管理者以外は、これらのウェブサイトの共通部分は変更できないこと。
d)情報の編集は HTML 言語を意識することなく、一般的なワープロソフトに近い操作性
により、コンテンツを編集できること。なお、管理者用に HTML の使用を可能にすること。
e)表の挿入・編集は簡易な操作でできること。
f)相対指定による文字サイズの変更を可能にすること。
g)出力データは JIS X8341-3:2016 に配慮していること。
h)ウェブコンテンツはコピーして再利用が可能であること。
i)作成したすべてのWebコンテンツのフッターに担当課情報 (課名・電話番号など)
の表示が可能なこと。
j)掲載が終了したウェブコンテンツは再利用できるようにCMSサーバに保存できるこ
と。
k)公開前のWebコンテンツをプレビュー表示できること。
l)過去に公開されたウェブコンテンツをプレビュー表示できること。
m)別途 HTML からの張り付けなどの作業により生成される、不要なタグを消去できるこ
と。
n)ウェブサイトに掲載されている情報の種類について、キーワード等を用いたサイト内
検索が可能であること。
②情報の分類
a)利用者が閲覧しやすいよう情報を分類するため、複数の検索方法を提案し、担当課と
協議のうえ決定すること。
b)各ページの編集の際、a)の複数の分類ができるような機能を有すること。
④画像・動画
a)画像を挿入する際に代替テキストの入力が無い場合は警告を表示できること。
b)アップロードする画像を、CMSサービスの操作でトリミングやリサイズし、容量を
減らせること。
⑤JIS X8341-3:2016 に対応した日本語スタイル表記
デザイン・使用スタイルの種類や名称に関しては契約後の打ち合わせのうえ決定する。
b)指定したスタイルはすべて日本語での表示を可能とし、作成者が容易に適切な HTML タ
グを指定できること。
⑥承認ワークフローの構築
a)コンテンツは管理者の承認を得て公開できること。
b)承認を依頼しているページ、依頼されているページなど承認状況を表示できること。
⑦内部リンクの設定
a)各課で編集したページからリンク先(主にトップページの新着情報コーナーなどのカ
テゴリ)を選択するだけで目次リンクを設定できること。
b)リンク確認をする場合やファイルを削除する場合リンク元を確認できること。
c)リンクが切れたページを一覧として作成者またはウェブマスターが確認できること。
d)サイトマップ、ページ位置をツリー構造を持った Hyperlink 一覧で表示を自動生成す
ること。
⑧公開日時・公開終了日時の指定
a)各課の作成者が公開・非公開の日付・時間を入力することで、希望した日付・時間にW
ebコンテンツの公開ができること。
⑨RSS 自動生成機能
a)新着情報について、RSS の自動生成ができること。
b)
「ニュース」
「トピックス」
「入札情報」など自動リンクで表示されるカテゴリページに
ついては、RSS の自動生成ができること。
⑩問い合わせフォーム
a)利用者からの問い合わせに対し、SSL に対応したフォームを用意すること。
b)問い合わせ内容は、担当課で確認できること。
⑪アクセスログ解析
a)アクセスログが解析できること。(解析結果のファイル出力は任意)
⑫スマートフォン向けページ作成
a)スマートフォンに対応したお知らせやイベント情報などは、スマートフォンに対応し
たページに自動掲載される。
(4)管理者機能
①各階層の各ページの編集権限については、担当課と打合せのうえ決定することとする。
②テンプレート、ユーザー情報、組織情報、カテゴリ情報の管理画面が付属すること。
③ユーザーID は課単位にする予定であるが、契約後に打ち合わせのうえ決定する。
④担当課の統廃合・増加などの変更ができること。
⑤全体の公開状況、公開非公開情報などが一覧で把握できること。
⑥管理者は緊急を要するWebコンテンツを、即時アップできること。
⑦災害等の緊急時に、緊急情報を掲載するスペースを用意すること。
⑧内部及び外部ページへのリンクチェック機能を有すること。
⑨利用者からの問い合わせフォームからの情報を、担当課で確認できるシステムとするこ
と。
(5)バナー広告管理機能
①バナー広告の掲載の管理ができること。
②指定の場所にバナー広告を表示できること。
(6) 検索エンジン
①利用者側でフリーワードのサイト内検索ができること。
(7) カレンダー機能(イベント情報など)
①イベント等の各種情報が、月別・日別に一覧表示できるイベントカレンダーのページ(ま
たはそのエリア)を作成すること。
②カレンダーに掲載する各種情報は、カレンダー配下にデータを置く方式ではなく、各ペ
ージを作成する際に、カレンダーへの登録月日を入力または選択した場合に、イベントカ
レンダーに表示される方式であること。
4.デザイン
(1) 画面デザイン
①サイト全体の構成と掲載項目の整理及び閲覧者のユーザビリティを考慮すること。
②サイト全体として,標準化・統一化されたページデザインとすること。
③文字サイズの変更を可能にする。
④背景色・文字色の変更を可能にする。
⑤全ページを多言語(英語、中国語、スペイン語、韓国語、フランス語、ポルトガル語)
で表記できるようにする。
(2) トップページ
①トップページはアクセシビリティに配慮しながらも、操作性の向上やデザインの容易な
変更が可能となること。
②トップページのメインビジュアルでは、Flash 等による動画を配信すること。
③ページ幅は可変とすること。
(3) 第2階層以下ページ
①第2階層以下ページはアクセシビリティに配慮しながらも、操作性の向上やデザインの
容易な変更が可能となること。
(4) 基本デザインの作成
①上記にて決定したトップページにあわせた本文用のテンプレート・スタイルデザインを
作成すること。
②ページに必要な要件として、タイトル情報、ナビゲーション(階層リンク)、各課の連絡
先を付与すること。
(5)テンプレートの作成
テンプレートデザインは、ある程度の HTML 等の知識がある管理者であれば、変更や新規
作成・追加が可能であること。デザインの詳細は契約後の打ち合わせのうえ決定する。
5.導入支援
(1) コンサルテーション
デザインやウェブサイト構造、不足していると思われるウェブコンテンツ等について、本
町に最適と思われるコンサルティングを行うこと。追加提案については自由な提案を可能
とするが、実装については王寺町と別途協議を行うものとする。
(2)既存データの取り込み
①現在公開中のウェブコンテンツのデータ移行を実施すること。ただし、移行するにあた
り整理が必要と思われるデータについては別途協議を行うものとする。
②データを取り込む際は、1 ページずつ目視をしながら適切に設定すること。
(3)ウェブコンテンツの新規作成及び改良
現在運用中のサイトに不足している項目については新規作成し、修正が必要なページは改
良すること。
(4)管理者用運用マニュアル王寺町の運用に合わせた実際の手順を記した管理者用操作マ
ニュアルを作成すること。内容は契約後の打ち合わせのうえ、決定する。
(5)担当者用運用マニュアル王寺町の運用に合わせた実際の手順を記した担当者用操作マ
ニュアルを作成すること。内容は契約後の打ち合わせのうえ、決定する。
(6)作成担当者への導入研修
①導入研修は、実機操作研修を予定している。研修会を実施し、研修に必要となるマニュ
アル等の印刷・納品は受注者側で実施すること。
②研修会回数は別途協議を行うものとする。
担当者研修会
③納品印刷物は以下の数量とする。
担当者用運用マニュアル数量:25部
④研修内容については別途協議を行うものとする。
(7) 管理者研修
①管理者に対し、CMS管理画面の操作、テンプレート修正および作成ができるよう指導
すること。
②研修会回数は別途協議を行うものとする。
③納品印刷物は以下の数量とする。
管理者用運用マニュアル数量:10部
6.動作検証・評価
(1)完成したウェブコンテンツは、公開前に王寺町が移行先のWebサーバにて動作テ
ストをし、正常動作確認をする。
(2)完成したウェブコンテンツは公開後、王寺町の評価審査を受け検査合格後完了とす
る。
7.ウェブ環境提供サービス運用体制内容及びセキュリティ対策
(1)ウェブ環境提供サービス運用体制について
①専門技術者による運用体制が確立されていること。
②自然災害に因るものを除き、メンテナンス等によるサービスの停止時間は限りなく短時
間で実施し、安定した運用に努めるものとする。
④サービス停止時にはトップページにて、利用者に対し案内を行うこと。
(2)セキュリティ対策について
①ディレクトリ表示、参照を禁止とする。
②CMSサービス管理画面への不正アクセス対策を行うこと。
③運用状況の監視及びアクセスログの定期的な確認を行い、安定した運用に努めること。
④不正アクセスがあった場合、サービス停止を含め迅速に調査し口頭及び書面にて報告を
行うこと。
⑤セキュリティ情報の管理を行い、セキュリティ上の問題が発生した場合、修正モジュー
ルの適用等を迅速に対応すること。
⑥公開している情報以外で、本業務上知りえた情報は提供・開示・漏洩しないこととしそ
の体制が確立されていること。
⑦OS等、サーバー側のセキュリティーホールの対応により、CMSの動作にも影響が及
ぶ場合は、速やかに対応を行うこと。
8.トラブル時の対応
(1)トラブルが発生時には、本町へ速やかに状況報告を行い、迅速に復旧作業を行うこ
と。
(2)トラブル復旧作業中も定期的に本町へ状況報告を行うこと。
9.納品・成果品
(1)ウェブサイト基本設計書
2部
・ウェブサイトの基本設計書を作成すること。また、本業務仕様書を基に導入システムの
機能要件を整理し添付すること。
(2)管理者用運用マニュアル
5部
(3)担当者用運用マニュアル
25部
(4)アクセシビリティガイドライン
2部
(5)ウェブサイト緊急時対応マニュアル(障害復旧手順マニュアル)
(6)ウェブサイト保守体制表
2部
2部
上記の成果品の電子データ1部
納品場所
王寺町役場政策推進課
10.その他
(1)文書データ写真などウェブサイト構築に必要と認められるものに関しては、王寺町
が貸与する。
また、不足素材に関しては協議の上、構築をする。
(2)成果品及びその工程で制作された素材等は、全て王寺町に帰属するものとする。
11.疑義
この仕様書に定めない事項、この仕様書に定める業務の実施にあたって必要な詳細及び疑
義が生じた場合は、延滞なく協議し、これを定めるものとする。
12.問い合わせ先
王寺町役場 総務部 政策推進課
電話:0745-73-2001