1 なぜ離婚後親子が自由に会えないの?

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なぜ離婚後親子が自由に会えないの?
日本は先進諸国の中で,唯一未だに離婚後の単独親権制度をとり続けており,
離婚すると一方は事実上も,法的にも親として扱われなくなってしまいます。
そのことが離婚後の親子交流を妨げている最大の原因です。
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外国は
外国は違うの?
うの?
米・英・仏・独・伊・豪・カナダ・オランダ・スウェーデンの各国は全て離
婚後の共同親権,又は共同監護制度を導入しています。
近年,国際結婚の破綻による日本人親の子どもの連れ去りが増加しており,日
本は子どもと会う(面会交流)法律すら整備されていないので,米・英・仏・
カナダの4カ国から非難を受けており,ハーグ条約(国際的な子の奪取に関す
ハーグ条約(国際的な子の奪取に関す
る民事面のハーグ条約)の批准を迫られています。
る民事面のハーグ条約)
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離婚した
離婚した後
した後,一緒に
一緒に暮らせない親
らせない親が頻繁に
頻繁に会うと,
うと,子どもが不安定
どもが不安定にな
不安定にな
るって言
るって
言われたんだけど・・・
本来一緒にいるはずの親が別居してしまうのですから,会った時,表面上子
どもが不安定になるのは当たり前のことです。しかしそのことが子どもに害を
与えるかどうかについて欧米では研究が進んでおり,別居後も両親と均等な関
係を継続的に維持した方が子どもの成長発達に良好な結果を与えるという学
術的結論が確立しています。
その結論に従って諸外国は共同親権・共同監護の制度を導入しているわけで
す。
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でも別
でも別れた両親
れた両親が
両親が憎み合っていたら,
っていたら,その間
その間で子どもは苦
どもは苦しむのでは?
しむのでは?
確かに両親間の葛藤の狭間に立たされることは,子どもの精神面にとって有
害ですが,片親との交流を切ってもこの問題は解決しません。それどころかP
ASによって,より深刻な事態を招くケースもあります。両親との均等で継続
的な関係が子どもにとってより有益であるという結論がでている以上,それを
どのように実現して行くかが大事なのではないでしょうか。
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PASって
PASってなに
ってなに?
なに?
PASとは parental alienation syndrome の略称で,アメリカの精神科医リ
チャード・ガードナー博士が提唱した概念です。日本語に訳すと‘片親引き離
し症候群,と言ったところですが,別居後,同居する親が,もう一方の親への
否定を子どもに刷り込み,心理的に引き離そうとする行為を指します。こうし
た行為が子どもの精神面に極度に有害な影響を与えることが医学的に認められ
ています。
単独親権制度の下では,普遍的に起こりやすいということができるでしょう。
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無理に
無理に法律で
法律で決めても実現
めても実現できないんじゃ・・・
実現できないんじゃ・・・?
できないんじゃ・・・?
そんなことはありません。皆さんは離婚家庭の子は片親,と特に疑問もなく
考えますよね。これは日本の法律が離婚後単独親権であるために,それを‘常
識,として捉えてしまうからだと思いませんか?法律は大まかな枠組みにしか
過ぎませんが,それによって人々の意識変革をうながすことはできます。こう
した点で諸外国の意識は全く逆で,離婚してもちゃんと親はいる,と受け止め
られます。
又,法律と共に大事なのはそれに従って実効性のある政策や制度が整備され
ることです。この点は各国共に親教育プログラムの導入や,カウンセリング等
の専門家による心理学的アプローチなどいろいろと工夫を凝らせています。
尚,米国では悪質な面会拒否は法廷侮辱罪の適用を受けて収監されることが
あり,その他の共同親権国でも特別な事情のない場合,親であっても一方的な
連れ去りは誘拐として犯罪行為の適用を受けますが,日本では裁判所が最初に
連れ去った親を親権者に指定する傾向が強く,その為,離婚時の子どもの奪い
合いが後を絶ちません。
7 夫婦がうまくいかないから
夫婦がうまくいかないから離婚
がうまくいかないから離婚になるのに
離婚になるのに共同
になるのに共同で
共同で子育てなんか
子育てなんか無理
てなんか無理なんじゃ
無理なんじゃ
…?
離婚後共同監護というのは,離婚後の家庭においても,子どもが両親それぞ
れと一緒に過ごせる時間を均等に確保する趣旨のシステムであり,離婚した両
親が一緒になって子どもの養育を行うというものではありません。これに法的
権利を付与したものが共同親権です。具体的には面会交流時間の大幅な拡大と
いうことです。
尚,諸外国では元夫婦間の葛藤が高く,どうしても相手と顔を会わせたくな
いという場合でも,子どもの移動をスムーズに行う為に,ビジテーションセン
ターなどの公的機関が整備されているので,相手と会いたくないから子どもと
会わせない,などという一方的な理由が認められることはありません。