職業能力開発促進法

【キャリアコンサルタント法制化(国家資格化)に関する法律の概要】
※職業能力開発促進法の一部改正関係のキャリアコンサルタントに関係する部分を一部抜粋し、弊社において要約・下線を付すなどしています。
したがって、正式な改正法の内容・詳細は必ず厚生労働省のWebサイトをご参照ください。
※「厚生労働省」>「所管の法令等」>「国会提出法案」>「第189回国会(常会)提出法律案」>勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律案
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/189.html
勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律案
職業能力開発促進法改正法のキャリアコンサルタントに関係する部分を一部抜粋・要約
(定義)
補足(弊社による)
「キャリアコンサルティング」とは、労働者の職業の選択、職業生活設計
又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行う ※「キャリアコンサルティング」に関する定義が明確化されました
ことをいう。
(多様な職業能力開発の機会の確保)
第二条第五項
第十条の三第一号
労働者が自ら職業能力の開発及び向上に関する目標を定めることを容易
※事業主が必要に応じ講ずる措置として、これまで、「相談の機会の確保」とされて
にするために、業務の遂行に必要な技能及びこれに関する知識の内容及
いたものが、上記により定義された「キャリアコンサルティングの機会の確保」とされ
び程度その他の事項に関し、情報の提供、キャリアコンサルティングの機
ました
会の確保その他の援助を行うこと。
(業務)
※この法律に基づき「キャリアコンサルタント」として登録された者のみキャリアコン
キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルタントの名称を用いて、キャリ
サルタントと名乗ることができます(名称独占)
アコンサルティングを行うことを業とする。
(なお、業務独占ではありません)
(キャリアコンサルタント試験)
第三十条の三
第三十条の四
キャリアコンサルタント試験は厚生労働大臣が行う。
2 試験は学科試験及び実技試験によつて行う。
3 次の各号のいずれかに該当する者でなければ、キャリアコンサルタント
試験を受けることができない。
一 キャリアコンサルティングに必要な知識及び技能に関する講習で厚生
労働省令で定めるものの課程を修了した者
二 厚生労働省令で定める実務の経験を有する者
三 前二号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者として
厚生労働省令で定めるもの
4 厚生労働大臣は、厚生労働省令で定める資格を有する者に対し、第二
項の学科試験又は実技試験の全部又は一部を免除することができる。
※具体的な受験要件は厚生労働省令に定められます
※厚生労働省令で定める資格を有する者については、試験の全部又は一部が免
除されます
※2016年3月末までに標準レベル キャリア・コンサルタントの試験に合格をされて
いる方は、改正法の施行後のキャリアコンサルタント国家試験の合格者として取り
扱われる予定です
(登録試験機関の登録)
第三十条の五
厚生労働大臣は、厚生労働大臣の登録を受けた法人(以下「登録試験機
※試験実施業務は、登録試験機関が実施する可能性があります
関」という。)に、キャリアコンサルタント試験の実施に関する業務(以下「資
格試験業務」という。)を行わせることができる。
(試験業務規程)
登録試験機関は、試験業務規程を定め、資格試験業務の開始前に、厚生
※資格試験業務の実施方法、試験に関する料金、その他の厚生労働省令で定める
第三十条の九第二項、第
労働大臣の認可を受けなければならない。
事項
三項
2 試験業務規程には、資格試験業務の実施方法、試験に関する料金そ
については、登録試験機関が定める試験実施規程に定められます
の他の厚生労働省令で定める事項を定めなければならない。
(キャリアコンサルタントの登録)
キャリアコンサルタント試験に合格した者は、厚生労働省に備えるキャリア
第三十条の十九第一項、 コンサルタント名簿に、氏名、事務所の所在地その他厚生労働省令で定め ※キャリアコンサルタントが登録制になります
第三項
る事項の登録を受けて、キャリアコンサルタントとなることができる。
試験合格⇒登録⇒キャリアコンサルタントとなります
(中略)
3 第一項の登録は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経 ※更新は5年毎となります
過によつて、その効力を失う。
(キャリアコンサルタント登録証)
第三十条の二十 (義務)
第三十条の二十七第一
項、第二項
(名称の使用制限)
第三十条の二十八
厚生労働大臣は、キャリアコンサルタントの登録をしたときは、申請者に
キャリアコンサルタント登録証を交付する。
※国より登録証が交付されることになります
キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルタントの信用を傷つけ、又は
キャリアコンサルタント全体の不名誉となるような行為をしてはならない
※キャリアコンサルタントによる信用毀損・名誉毀損を禁止し、守秘義務についても
2 キャリアコンサルタントは、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又 規定されました
は盗用してはならない。
※第三十条の三の名称独占と対になる規定です
キャリアコンサルタントでない者は、キャリアコンサルタント又はこれに紛ら
キャリアコンサルタントでない者がキャリアコンサルタントや紛らわしい名称を使用
わしい名称を用いてはならないものとすること。
することが禁止されました
(厚生労働省令への委任)
第三十条の二十九
この節に定めるもののほか、キャリアコンサルタント試験、キャリアコンサ
ルタントの登録その他この節の規定の施行に関し必要な事項は、厚生労 ※第8節「キャリアコンサルタント」に関する詳細は、厚生労働省令に定められます
働省令で定める。
◎キャリアコンサルタントに関係する改正が盛り込まれた背景
衆議院厚生労働委員会での質疑によると、国は、企業を取り巻く環境の変化する中で、働き手が自らのキャリアについて主体的に考える習慣を身に付ける環境を
整備することが重要であり、そのためには、定期的なキャリアコンサルティングの機会を提供することが重要であるとしています。
このため、今回の法律の改正によって、キャリアコンサルタントを名称独占資格として位置づけ、更新制度を通じた資質の確保を図りつつ、キャリアコンサルタントを
計画的に養成していくとしています。また、平成27年度には、キャリアコンサルタントを活用したキャリア形成の仕組みを導入・実施した事業主に対する助成も創設さ
れています。さらに、日本再興戦略改訂2015でも、働き手がそれぞれの節目において、定期的にキャリアコンサルティングを受ける機会(仮称セルフ・キャリアドック)
の整備が盛り込まれています。
◎弊社キャリアカウンセラー養成講座の通信・通学の両方を受講・修了済みの方、CDA資格試験に向けて学習中の方へ
2016年3月末までにCDAなどの標準レベルキャリア・コンサルタントの試験に合格をされている方は、改正法の施行後のキャリアコンサルタント国家試験の合格者
として取り扱われる予定ですので、これから行なわれるCDA試験への準備を進めていただくと共に、今後発表される省令についてのお知らせをご確認ください。弊
社でも新たな情報がわかり次第、本ウェブサイトやCDAメールマガジン等で随時ご案内いたします。