UNHCR とグーグル社が 新地図プログラムを

2008 年 4 月 8 日
人道支援の現場をバーチャルツアー:UNHCR とグーグル社が
新地図プログラムを発表
ジュネーブ(8 日)――8 日、グーグル社と UNHCR はオンライン上の地図を活用し、危
機に直面して故郷を追われた人々の状況や人道支援の様子を詳細かつ多角的な視点
から知ることのできるプログラムを発表した。ウェブサイト(www.unhcr.org/googleearth)で
参照できる。
「グーグルアース・アウトリーチ」プログラムでグーグルアースと地図を使用することにより、
UNHCR や他の人道支援機関は、支援現場がプログラムの利用者からどれほど遠く離
れていようとも、何百万人もの難民や安全が懸念されている人々の状況や支援内容に
ついてビジュアルに訴えることができる。
「グーグルアース・アウトリーチ」プログラムは、グーグルアース上で世界中に向けて活動
内容を発信するための技術と資源を人道支援機関に提供する。これらの機関はグーグ
ルアース内の「レイヤー」と呼ばれる部分に文章、音声、ビデオなどの情報を付加し、活
動内容を世界中の人々に向けて説明、描写することができる。
ジュネーブの UNHCR 本部にて、クレイグ・ジョンストン国連難民副高等弁務官はグーグ
ルアース上での新しい UNHCR レイヤーを紹介し、難民が置かれている苦境と彼らを助
ける人道支援活動を世界中の人々に知らせる手段としてこのプロジェクトを称賛した。
「グーグルアースは、遠く離れた支援現場の困難な状況下で UNHCR が行う極めて重
要な活動を紹介するための非常に有効な手段だ」と、ジョンストン副高等弁務官は述べ
る。「我々の活動を地理的な背景を踏まえて示すことによって、現場で直面している課
題とそれに対する取り組みを浮き彫りにすることができる」。
新しい UNHCR レイヤーは、情報を三つの異なったレベルで詳しく提供する。第一のレ
イヤーで、利用者は UNHCR について知り、人道支援の主要な活動現場のうちダルフ
ール・チャド、イラク、コロンビアの 3 地域における活動を観察する「旅」に出ることができ
る。またスーダン、シリア、エクアドルをはじめとする近隣諸国への影響についての記述
に加え、グーグルアースの地図上に難民キャンプを表示できる。
UNHCR 駐日事務所
広報室
150-0001
Tel (81 3) 3499 2310
東京都渋谷区神宮前 Fax (81 3) 3499 2273
5-53-70
http://www.unhcr.or.jp
UN ハウス 6 階
UNHCR の支援活動は皆様のご寄附に支えられています。
ご寄附は UNHCR の公式支援窓口である日本 UNHCR 協会を通じてお願いします。
日本 UNHCR 協会 Tel (81 3)03-3499-2450 Fax (81 3)03-3499-2273
http://www.japanforunhcr.org
2/2
第二のレイヤーでは難民の健康、教育や水と衛生などの項目について調べることがで
き、利用者が避難中の人々の生活状況をより身近に感じられるようになっている。難民
キャンプやコミュニティ内の正確な地点にポップアップ画面がリンクされ、特定のニーズ
や支援活動についての説明、写真やビデオを見ることができる。第三のレイヤー「マク
ロ・ビュー」では、典型的な支援現場で見られる学校や水源その他の設備を観察するこ
とによって難民キャンプ内を現場の視点から見ることができる。詳細はウェブサイト
(www.unhcr.org/googleearth)へ。
「グーグルアース・アウトリーチ」プログラムには、グーグルアースおよびグーグル・スケッ
チアップ(3Dモデル作成ソフト) 両プロフェショナル版も組み込まれている。動画や文章
による機能説明を受けることもできる。
UNHCRの技術専門家は期待を寄せている。今回のプログラムによりUNHCRと協力機
関は世界中で行う難民支援事業を目に見える形で地域別に記録、共有することが可能
となる。国境を越える人々の流れ、故郷から移動する避難民の動きを把握し、将来の帰
還事業の際に有効なツールになることが期待されている。
ジュネーブでは、アフガニスタン出身で元難民の写真家ザルマイ氏も今回のプログラム
について語った。
「写真家として感じてきたが、画像には力強いパワーがある」とザルマイ氏は語り、「グー
グルの最新機能とUNHCR職員による現場の最新情報の融合は、今まで人道危機に直
面する現場を見るすべもなかった世界中の人々に多くの難民のニーズを効果的に伝え
ることができるだろう」と続けた。
グーグル社アース・アウトリーチ部門を統括するレベッカ・ムーア氏は「慈善団体やNGO
は常に人々の関心を引く新しい方法を探している。情報と地理背景を一緒に提供する
ことにより、UNHCRをはじめとした様々な団体の活動の複雑さと効果を示すことが出来
るだろう」と語った。
これまでに世界中で約3億5000万人がグーグルアースをダウンロードしており、グーグル
アースでも数千件のKML(Keyhole Markup Language)とよばれる情報がすでに世界中
の個人や機関により書き込まれている。
「グーグルアース・アウトリーチ」プロ グラムの詳細については以下のウェブサイト
(http://earth.google.ch/outreach)へ。サイトでは使用方法の説明、活用例、KMLの見
本などを紹介。スイスで登録された慈善団体やNGOは今回のプログラムのグーグルア
ースとスケッチアップを申請し、参加することができる。
詳細は以下のウェブサイト(www.unhcr.org/googleearth)へ。
以上
本件に関するお問い合わせは、下記までご連絡ください。
UNHCR 駐日事務所
広報室
150-0001
Tel (81 3) 3499 2310
東京都渋谷区神宮前 Fax (81 3) 3499 2273
5-53-70
www.unhcr.or.jp
UN ハウス 6 階