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266号 - 京都市ベンチャービジネスクラブ

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創造・交流・成長
京都市ベンチャービジネスクラブ機関誌
http://www.kvbc.jp
『技術と人材』開発は
未来を創造する
京都市ベンチャービジネスクラブは、
『 創造と挑戦を続ける未来派集団』。
多くの会員にはこの活動理念のもと、交流と研鑚を深める最上の場と機会を提供しています。
「技術と人材開発」
を推し進め、未来を創造する代表的企業の視察研修にも積極的です。
266
2016 年 Spring
KVBC REPORT
京都市ベンチャービジネスクラブ
設立 30 周年記念式典
秋晴れの京都で京都市ベンチャービジネス
クラブ設立30 周年記念式典が盛大に開催
され、記念講演やパネルディスカッション
日時: 11月11日(水)
第 1部 14:00~17:15 第2部 17:30~20:00
会場: ホテルグランヴィア京都3F「源氏の間」
で次代に挑むための指針・戦略を探り、懇親
交流会で相互の絆を深めました。
第1部 ● 主催者及び来賓挨拶
ご来賓を代表して
京都市産業戦略監・白須正氏がご挨拶
きる企業を目指したいという言葉で挨拶を締
記念式典の第1部はKVBC代表幹事・
白須正氏はKVBC設立30周年に対する
大東利幸氏の主催者挨拶、これに続く京都
祝辞、現在の代表幹事を含む歴代役員の
市産業戦略監・白須正氏による来賓挨拶で
ご尽力への深謝に続き、まずKVBC設立当
始まりました。大東利幸氏がKVBCの30年
時の時代状況を回顧されました。「1985年
に及ぶ発展の軌跡の中で特に振り返ったの
はバブル経済前夜で時代が大きく動こうとし
め括りました。
がKVBC顧問(㈱堀場製作所最高顧問)
ていた時でした。京都の産業構造において
を務められた故・堀場雅夫氏がKVBC第
も京都の経済基盤を支えてきた繊維を中心
式会社代表取締役社長・吉田忠嗣氏にも次
29回総会・記念講演で述べられた「ベン
とする伝統産業が停滞・縮小し、新分野とし
のように付言されました。「本日の記念講演
チャースピリット」に関する5つの教えでし
てマイコン
(ハイテク)が出現し、台頭してき
を吉田社長にお願いするのはKVBCにとっ
た。具体的には①仕事を大好きになれ②的
たベンチャー企業が各方面から注目されて
て非常に意義あることだと考えております。
を絞り込め③迅速にやれ④優れた能力・技
いました。このような時代状況を背景に京都
オスカー認定を開始した当時から吉田社長
術との積極的なコラボレーション
(アウトソー
経済同友会が中心になってKVBCの発足
には当委員をお願いしており、また吉忠株
シング)⑤以上に基づく社会貢献です。これ
に尽力したのです。その時、故・堀場雅夫
式会社は常に次代に向けた挑みを果敢に
らを会員企業個々の事業に反映させ、新た
氏にも大変お世話になりました」。また、当日
続けてこられた特出したベンチャー企業だか
な価値を創造し、それぞれが京都を牽引で
の記念講演をお引き受けいただいた吉忠株
らです」。
第 1 部 ● 記念講演
時代の変化をビジネスに!
∼新事業を成功に導く経営の本質とは∼
吉忠株式会社 代表取締役社長 吉田忠嗣氏
2
吉忠株式会社は今年で創業140周年を
(大正6年)のことです。当時、京都発の株
迎えるロマン・吉忠グループの中核を成す会
式会社はほぼ皆無であり、
「これまでは呉服
社です。1875年(明治8年)の創業以来、
やったけれど、これからは株式を売らはるら
初代の教えである「大衆と共にあって時の
しい…」と巷では噂されたとか。その目的は
流れに従え」を守り、
「伝統は革新の連続」
社員にボーナス代わりに自社の株券を渡し、
という理念を体現してきました。その先駆け
商売が儲かれば配当として利益が還元され
の事例として、まず吉田忠商店から吉忠株
ることを個々に実感させ、やる気を鼓舞する
式会社へという改変があります。1917年
ためでした。次に和装から洋装への切り替
え。これも周囲からは「何と無謀なことを…」
また、’
70年代にオイルショックで経営が危
います。そして、昨年から次代を見据えたロ
と非難されたそうです。しかし、これが大成
機に瀕した時に分社方式を採用しました。
ボットマネキンの研究開発にも挑んでいます。
功します。続けて1968年(昭和43年)には
バスの運転手からヒントを得た施策でした。
名称はクロボ。黒子に由来するネーミングで
コンピュータ導入に踏み切ります。この時も
各分社に営業・売上を任せ、それ以外はす
す。まさに「伝統は革新の連続」を代々徹
「大きな電機そろばんを入れて何を計算しは
べて本社が責任を持つという方式です。こ
底追求してきたのです。「甘えと奢り」が会
れによって余剰ぎみだった社員の適材適所
社を潰すと、吉田忠嗣氏は諭します。「伝
での活性化ができたのです。さらに、1992
統に胡坐をかいて改革を怠る守りだけの経
年(平成4年)に英国の有力マネキンメー
営者、伝統を否定して新しいものだけを追う
カーであるルースティ
経営者、何事にも自信過剰の経営者…。こ
ン・ホプキンスグループ
れらは共に駄目です」。企業のトップに立つ
を買収。このボーダレ
人間として特に必要なのは「人を見る眼・物
スな国際マネキン事業
(商品を含めて)を見る眼・時を見る眼。そ
はアンテナ的役割も果
の中でも最も重要なのは、やはり最初の人を
たし、吉忠全体にも大
見る眼です。企業の発展の基本は人なの
きなメリットをもたらして
です」という言葉も心に深く残りました。
るんや…」と冷やかされたそうです。
第1部 ● パネルディスカッション
京都におけるベンチャー企業の創造・振興について
吉忠株式会社 代表取締役社長 吉田忠嗣氏
株式会社暁電機製作所 代表取締役会長 西河勝男氏
有限会社フットクリエイト 代表取締役 櫻井寿美氏
記念講演に続くパネルディスカッションは大
例として株式会社島津製作所からマネキン
ケーション」、
「女性の経営者のメリットとデメ
東利幸氏の進行で吉田忠嗣氏、株式会社
の販売権・製作権を得て新事業を展開した
リット」、
「女性社員の育成と環境整備」、さ
暁電機製作所・代表取締役会長でKVBC
のも婦人服メーカー
「吉忠」のファッション事
らに「超高齢化社会への対応」など多彩な
第3代代表幹事を務められた西河勝男氏、
業の一環であったと述べられました。また、
テーマで熱い討議が続きました。
有限会社フットクリエイト・代表取締役で
西河勝男氏が「革新」を強く意識し始めた
KVBC副代表幹事の櫻井寿美氏をパネリス
のはKVBCに参加して数多くの示唆を受け
トに行われました。大東利幸氏が最初に採
てからだと起業時を振り返られました。櫻井
り上げたテーマは「革新へのアプローチ」
寿美氏は現在の仕事に出会い、夫婦で独
です。吉田忠嗣氏は自らの経験に基づき
立を決意した時が最初の「革新」であり、
「ピンチがチャンスを創り出す」と前置きされ
時代に先駆けて高額な3Dプリンターをドイツ
た後、自社の事業の延長線上で新たな挑
まで赴いて購入したのが第2回目の「革新」
み試みるべきだと断言されました。その具体
だったと語ります。続けて「社員とのコミュニ
第 2 部 ● 懇親交流会
京都市長門川大作氏のご祝辞、
サムコ株式会社代表取締役会長兼社長
辻理氏の乾杯で盛大に開催
うにものづくりを大切に頑張っていただきた
第2部の懇親交流会は京都市長門川大
い」と述べられました。続く乾杯のご挨拶で
作氏の祝辞で幕を上げました。「KVBCの
はサムコ株式会社代表取締役会長兼社長・
輝かしい30年の歩み、大きな
辻理氏が「設立30周年を新たな出発点と
功績に心から敬意を表します。
して『京都のベンチャーここにあり!!』という
都の誇りであり、宝です。これからも日本に、
世界に、京都があってよかったと言われるよ
創造・交流・成長を合言葉に京
気概を示しましょう」と発声されました。会場
都にしっかりと軸足を置き、同
は大いに盛り上がり、歴代幹事長への花束
時に世界と未来を見つめてご
贈呈、直近の徳島視察研修の紹介などを
活躍いただいている皆様は京
経て大盛況のうちに終了しました。
3
KVBC REPORT
フェビアン社会主義で、植民地時代の政策・
社会主義の影響で保護貿易を取り、労働市
場・金融市場が公有化されていました。ラジ
ヴ・ガンディーが首相になると規制緩和が行わ
れましたが、主要貿易の相手国であったソビ
エトの崩壊によって経済が悪化し、債務不履
行に直面します。自由経済への転向が始まっ
KVBC 2月例会:インドビジネスセミナー
∼なぜ今、インドが世界から
注目されているのか ?!∼
たのは、1991年以降のラーオ首相、シン首相
の頃からです。IMFと世界銀行から融資を
受け、経済改革を開始し、経済の自由化、関
税の引き下げ、外国からの直接投資の許可、
国営の民営化が試みられました」。
講師:ロイ詩百瑠 氏(株式会社ログレス貿易代表取締役)
しかし、2014年まで中国ほどの大躍進は
日時:2月16日(火)18:00~20:30 会場:京都ロイヤルホテル&スパ
りました。連立政権によって積極的な展開が
約1 2 億 7 ,6 0 0 万人という超巨大マーケットを誇り、モディ首相の下で大改革を
起こりませんでした。それには2つの理由があ
困難であったこと。もう一つはリーダーシップの
欠如です。このような状況を一新したのが現
推進するインド。その次代と文化・習慣・価値観などを京都を拠点に活躍するロイ
在のモディ首相です。彼は貧困層の出身で
詩百瑠氏にお聞きしました。
父親の屋台を手伝いながら苦学してグジャ
ラート大学に学び、学生時代から政治に生涯
34年前の198 2年に来日し、
い。そのような状況からのスタートでした」。
を捧げることを決意していました。「今からイン
199 3年に京都で会社を設立。
試行錯誤を繰り返している時に、京都のあ
ドを変えよう!」と高らかに呼びかけ、2014年
る会社から「大阪で貿易の窓口を立ち上げて
に四半世紀ぶりに過半数を獲得したのです。
ロイ詩百瑠氏が代表取締役を務める㈱ログ
くれ」という依頼があり、貿易のことも、商売の
レス貿易は京都中京区に在り、太陽発電シス
ことも、まったく知らなかったロイ詩百瑠氏で
いくつもの明確な根拠によって
テム及び関連機器の輸入・販売、繊維機械・
すが、チャレンジの好機と考えて、その会社
インドは中国を凌ぐ大国になる
産業機械及びその部品の販売、水処理機器
に入り、すべて一から勉強したそうです。最
の販売、海外における各種市場に関するコン
終的にその部門の責任者になり、売上も右肩
「インドは必 ず 世 界の中で大 国になると
サルタント業務などを手掛けています。2008
上がりの状態が続いていた時、これまでの
モディ首相は確信しています。彼が選挙の時
年にオスカー認定を受けました。1954年の生
キャリアを生かした会社の設立を決断し、今日
に示した指針は ①Make In India─国家製
まれで、出身はインドのベンガル州。1975年
に到っています。
造業政策(外国企業投資・技術革新)。『イン
に国立チタゴン大学を卒業後、1982年に来
ドでモノをつくる』ということ。②Digital India
日。翌年から日本の商社に勤務し、1993年に
モディ首相の時代になってから
for High Tech Services─ソフトウエアの開
現在の会社を設立。2001年に日本国籍を取
インドの経済・社会が大変革
発 ③Smart City─スマートシティの構築と展
得しました。
4
開(金融・病院・インフラ整備・産業間のパイプ
「ベンガル州は非常に高い文化・芸術を誇る
インドの 人 口は 一 昨 年 時 点 で 約12億
構築)です。すでに、その成果は着々と進めら
地域で、私の家族もビジネスファミリーではな
7,600万 人。面 積は日本の約10倍と広 大
れています。これまで出来なかった土地改革
く、学者・教育者の家系で昔からインドの大学
で、29の州があり、公的に認定されている言
に着手し、税金改革で減税を実施し、かつて
で学んだ後、イギリスなどの海外へ赴いていま
語だけで22(その他の言語325)
もあります。
す。兄もカナダに住んでおり、物理博士です。
ちなみに、昨年度のGDPは7.3%です。「イ
世界中、どこへ行っても親戚がいます。そうい
ンドがイギリスから独立後の経済の歴史の概
う家族です。妻とは海外で出会い、その後、
要をお話します。まず、1947年から1990年
日本に来ました。その当時の日本は外国人の
までの約40年間はネルー首相、インディラ・ガ
ビジネスマンは少なく、仕事も大変でした。英
ンディー、ラジヴ・ガンディーの時代でした。ネ
語で話すと敬遠され、仕事のオファーも来な
ルー首相、インディラ・ガンディー首相の頃は
KVBC REPORT
日本とインドを深く結ぶ
ビジネスにおいては何度も確認を取り、直前に
ビジネスの架け橋になりたい
も最終確認が必要です。これをインド人は嘘を
ついたとは考えていません。また、社交辞令は
インドの文化・習慣・価値観に関
通じません。時間にはルーズです。遅れても、
しても非常に興味深い話を聞くこと
謝りません。日本人はスケジュールを最重視し
ができました。まず、インド人の特
ますが、インド人は間に合えば良いと鷹揚に構
徴ですが、ものごとに対して極めて
えています。計画自体もあまり立てず、結果が
楽観的であること。心が広く、フレン
出ればOKという姿勢です。さらに、遠慮はせ
ドリーで、人間関係を大切にする。
ず、初対面でも家に招待し、プライベートな質
のインドでは出来なかった社員の解雇を可能に
非常に家族愛が強く、自慢することも多い。
問も躊躇なくします。ちなみに、トラブルなどに
した労働改革を実現し、ルーズであった公務
ただし、プライドはかなり高い。また、企業家と
対する言い訳はインドの文化だと割り切ってく
員や閣僚の意識を刷新にも成功しました」。
しての力や才能にも恵まれていると指摘しま
ださい」。もう一つ日本人の常套句である「考
今後、インドが中国を追い抜くとロイ詩百瑠
す。文化や習慣については、政治には宗教
えておきます。…検討します」をインド人はOK
氏は熱く語ります。その根拠として挙げるのが
を持ち込まないが、生活やビジネスではこれを
と解釈するので、意見や主張は明確に述べな
次のようなポイントです。①中国と異なりインドは
重んじるそうです。ちなみに、人口の約80%
いと後で揉めることになるとか。このようなインド
民主主義の国であり、政権が変わっても、以前
がヒンドゥー教徒(イスラム教約14%)で、お
の文化・習慣・価値観などの助言も含めて、日
よりもさらに良い政策を推進しようとするポジティ
酒は飲むが、牛肉は食さず、約40%がベジタ
本とインドを結ぶビジネスの架け橋になること
ブな思考がある ②インドの国内市場は巨大で
リアンです。特に注意したいのは、カースト制
が、ロイ詩百瑠氏の願いです。
あり、しかも中流家庭が増加しており、確実に
度に触れないこと。また、左手は不浄の手な
国内消費が増加する。これに比して中国は輸
ので握手などの時は気をつけてほしいとのこ
出が中心である ③高度な技術を志向している
とでした。
④英語が話せるので、コミュニケーションが容
「価値観も日本人とは大きく異なります。異
易 ⑤インド通貨の為替が安定している ⑥イン
文化の国の人々であることをわきまえてくださ
ドの賃金は安価である ⑦欧米と同様に契約は
い。まず、NO! とは決して言いません。出来
遵守する。「Why not China, but India?
なくても、出来ると応えます。直ぐに断るのは
─なぜ、今中国でなくインドなのか」という問い
失礼と考えるからです。ただし、直前になって
に対するこれが解答です。
『出来ない!』と言い出します。ですから、特に
セミナー終了後、南インド料理店「ケララ」
にて懇親交流会が開催されました。
KVBC新入 会員企業 紹介
新入
会員
弘希総合法律事務所
ます。ただ、単に重石を取り除くだけではなく、どの
ような形でトラブルを解決するのが、依頼者様に
私は、平成 8 年に大阪で弁護士登録をし、平成 2 5
とって最良であるのかを考え、実現することが弁護
年に地元である京都に登録替えをし、この4月でちょう
士の使命・役割だと考えています。女性弁護士と
ど弁護士 2 0 年になります。弁護士数 1 0 名の弘希総
しての特徴を生かし、
「細やか」且つ「強い」対
合法律事務所に所属しています。
応で取り組んでいきたいと考えております。
今まで民事事件を中心に様々な事件を担当してきま
今回、K V B Cに参加させていただくことにより、
した。企業様からのご依頼としては、株主問題(株主
多くの方と知り合い、また
総会、親族株主間の問題)、労働問題(未払残業代
お話をさせていただくこと
請求など)、債権回収、知的財産の問題、契約締結
によって、私自身の視野
に関するご相談等に、また、個人様からのご依頼とし
を広げたいと考えておりま
ては、交通事故、離婚、相続、成年後見、医療過
す。至らない点も多々あ
誤、不動産の問題等のご相談に対応しています。
るかと思いますが、よろし
法的なトラブルは、企業や人生の重石になってしまい
くお願い申し上げます。
DATA
弘希総合法律事務所
弁護士 向井理佳
住 所 京都市中京区二条通
寺町西入丁子屋町700
弘希ビル2階・3階
電 話 075-256-1472
U R L http://www.koukilaw.jp/
5
第6回
会員交流サロン
日時:1月19日(火)18:00∼21:00
会場:ホテルグランヴィア京都
KVBCメンバーの交流を深めるために、昨年度から継続実施
している「会員交流サロン」。今回も 4社の社長や幹部の皆
様をスピーカーにお迎えして貴重なお話をお聞きし、後半の
交流会も大いに盛り上がりました。
累損6千万円のどん底で
社会貢献活動を決断して甦る
IT分野の黎明期から
時代に先駆ける開発・提案を
株式会社カスタネット
株式会社スリーエース
代表取締役社長 植木 力 氏
営業部本部長 片山 茂 氏
2 0 01年(平成 13年)に大日本ス
会社設立は1981年(昭和56年)。
クリーン製造㈱の社内ベンチャー
IT分野の黎明期から時代に先駆け
制度によって創業したオフィス用品の販売会社。文具、家具
る事案に挑み続けてきたベンチャー企業です。現在は製造・
から専門工具まで多彩な商品分野をサポートし、業務改善に
流通・会計事務などの各種システム開発、アプリ開発、イン
よるコスト削減にも貢献しています。打てば響くカスタ
フラ構築・運用・管理、W e bコンテンツ制作、コンピュータ技
ネットのように社会貢献と事業が巧みにシンクロナイズす
術者の派遣、I T以外でも保育士などの園内業務に関わる人
る企業を目指しています。当初、2年間で6千万円の累損が
材派遣も新たに手掛け、起業家精神に基づく社会貢献を目指
生じていましたが、そのどん底の中でカンボジア支援の社会
しています。2 0 1 2 年(平成 2 4 年)にオスカー認定も受けまし
貢献活動を決断。これが自然発生的なサポーターによる購
た。当日、発表された開発事例の一つ目はP C・スマホで時間
買運動に繋がり、
「倒産寸前の会社が市民活動で危機を乗り
を気にせず簡単に予約が取れる「検診センター向けW eb予
越えた日本初の事例」として脚光を浴びました。現在も様々
約システム」
。次に飲食店向け「PO S・販売管理システム」。
な活動を続行中です。東日本大震災から歳月が経ち防災意
接客注文から厨房オーダー、支払いまでを一貫させたシステ
識の風化が懸念されていますが、この課題をビジネス手法で
ムです。他にも専門学校向け「コンテンツ配布システム」、動
解決するソーシャル事業『そなえる.com』を立ち上げのもそ
画で情報を共有できる「現場サポートシステム」など実に多
の一環です。
彩でビジネス貢献度も抜群です。
好景気の東海地方に向けて
昨年から新拠点を開設
「人と人の絆」を起点に
日本一のデータセンターを目指す
林運輸株式会社
Renbird株式会社
代表取締役 伊藤大輔 氏
営業本部長 堀 健司 氏
1 9 64年(昭 和 39年)に 創 業。す
2 0 0 6 年(平成 1 8 年)に会社を設
でに半世紀を越える歴史を社名に
立。データセンター事業ではハウジ
刻んできた地元・京都を起点とする運送会社です。北海道便
ングサービス、レンタルサーバサービスなどを展開。NTT西
は京都・大阪・名古屋からの荷物を日々北海道全域に届け、
日本データセンター内に設置したデータセンターのファシリ
チャーター便では主にディスプレイ用品を全国の百貨店に
ティ・セキュリティに関しては日本トップクラスの環境を誇っ
配送。また、プロサッカーチーム・京都パープルサンガの全
ています。また、最先端の各種ネットワークコンサルタントも
国遠征にチームロゴを配したトラックで帯同し、その勝利に
行っており、信頼の実績を積み重ねています。ちなみに社名
貢献しています。また、素早い動きを大切に、昨年から愛知
のRenは「respect(尊敬)」と「reliance(信頼)」と「enable
に営業所を開設。「現在、東海地方の運送業界の景気は関西
(不可能を可能に)」から採り、これに幸せの青い鳥「bird」を
に比べ急激な右肩上がりの状況にあり、倉庫も急増中です」。
合成したもの。ITの最先端に立つ会社ですが、堀さんはアパ
また、伊藤さんは自らをきわめて楽天的であると言い、運の
レルなどの異分野で飛び込み営業も行ってきた経験から新規
良さも人一倍と微笑みます。確かに雰囲気も福々しく、この
客の獲得の基本は「人と人の絆」と確信。このセオリーに基づ
ようなポジティブな発想が日々のビジネスをプラスの方向
いて顧客拡大を積極的に推し進めてきました。本年10周年を
に牽引していると感じました。
迎えたRenbirdが目指すのは「地域社会に貢献するために、
日本一のデータセンターになること」です。
6
KVBC REPORT
のツール活用の効果は絶大といいます。
さらに、重要視すべきものとして竹田正俊
氏は「変な客こそ本命」というピーター・ドラッ
カーの有名なフレーズを提示します。異なる
視点や次元から自社の技術や製品、サービ
スの活用を考えてくれる新規客という意味で
KVBC 3月例会
す。これこそがイノベーションのチャンスとし
京都企業視察研修
て、常に情報という名の「風」の通りを良くし
日時:3月 16日(火)13:20~19:00
ます。精密臓器シミュレーター事業も国立循
ておかなければならないと考え、実践してい
環器病研究センターからの1 本の電話が契
今回の視察研修は「光造形による超高速試作」
「精密臓器シミュレーター」で脚光を
機となってスタートしたのです。
浴びる㈱クロスエフェクト、多品種単品の無人加工システム、試作専業で米国進出
新社屋「ドリームファクトリー」にも、経営
を実現したHILLTOP㈱の2社を視察しました。
理念が鮮やかに活かされています。吹き抜
け構造で、相互のアイコンタクトが容易な空
株式会社クロスエフェクト
世界最速の開発支援企業を目指す
「世界最速の光造形による高速試作」や
「企 画・設 計 段 階からサポートするR a p i d
D e s i g nによる高速デザイン・設計技術」で
開発日数の大幅な「短縮化」を実現。さら
た。やむなく社員の全員を解雇し閉めるまで、
間。巨大な滑り台が心を和ませ、多彩なメ
1 年半前後を要しました」。それは塗炭の苦し
ニューで温かい食事を満喫できる快適なレス
みで、会社設立よりも千倍以上困難なもので
トラン。社員の意欲を最大限に引き出す環境
あったと、代表取締役・竹田正俊氏は当時を
を創出しています。会社が社員の人生の多
振り返り、これが量産から試作開発へ 1 8 0 度
くの時間を過ごす場である以上、個々の希
方向転換する起点になったと語ります。
望を取り入れた理想の環境を具現化したい
「使命の経営」を根幹に挑み続ける
には、再現力のある精密臓器シミュレーター
創業以来、徹底的に追求してきたのが
事業でも注目されている最先端企業です。
ピーター・ドラッカー提唱のミッションマネジメン
2 0 0 5 年の「第 8回京 都 市オスカー認 定 企
トです。具体的には「使命の経営」
「タイム
業」取得、同年に「第 1回ものづくり日本大
マネジメント」
「コストマネジメント」で、特に
賞」優秀賞を京都試作ネットメンバーとして
企業経営の根幹としているのが「使命の経
受賞。2 0 1 0 年には「関西I T百撰」最優秀
営」です。「使命とは『命を使う』と記して、
という願いからのものです。
賞、2 0 1 2 年には「京都中小企業技術大賞」 『あなたの命を何に使いますか』というのが
大賞、経済産業省主催「中小企業I T経営
『使命の経営』です。つまり、
『働くことの意
力大賞」優秀賞、さらに2 0 1 3 年には「第 5
味を明確にすること』が最も重要で、これが
回ものづくり日本大賞内閣総理大臣賞」を受
不明確では、社員は何のために働いている
賞するなど次々と際立つ評価を博し、3 Dデ
のか分からない。日本企業の多くが、このマ
ジタルエンジニアリングのフロントランナーとし
ネジメントの基本と原則を把握していないの
画期的な多品種・単品・夜間無人加工を
て、その未来は限りなく広がり続けています。
ではと推察しています」。
実現した「H I L LTOP system」と称する
㈱クロスエフェクトは2 0 0 0 年に京都市伏見
与えられた人 生は約 3 万日(3 6 5日×8 2
先進的で独自性の高い生産管理システム
区で創業し、翌年に法人化しました。「父親
年)。この限られた時間でミッションを追求す
が、H I LLTOP ㈱ の最大の特徴です。受
は三洋電機の下請け工場を経営し、量産で
る時、次に重要なのが「タイムマネジメント」と
注から部品製作・納品までの全工程にI Tを
大きな利益をあげていましたが、顧客の状況
「コストマネジメント」だと竹田正俊氏は指摘
駆使し、その大半のプロセスが自社開発ソフ
が悪くなって暫く経っ
します。㈱クロスエフェクトでは、それらを瞬
トで運営されています。それは「ルーチン
た 時に、交 通 事 故
時に確認できる「C-MAX」というシステムを
ワークは機械に、人は人にしかできない知的
で他界しました。私
自社開発し、社員全員がスマホで運用してい
労働を!」という企業ポリシーを徹底追求した
が会社を任された時
ます。「2 0 0 5 年に導入しました。各自の作
成果であり、長年に亘って培ってきたノウハ
には、負 債 が7 億 6
業の前後にスイッチを押すだけで原価管理で
ウや熟練の職人技をデータベース化し、個々
千万円もあり、万事
き、
『今の仕事は儲かったのか否か』が客観
の技量に左右されない加工システムとして結
休すという状況でし
的に確認できます」。時間に対する意識改革
実しました。
HILLTOP株式会社
常識を覆した「HILLTOP system」
7
し、3 Dプリンターで試 作 品を創り出すと
すると共に、1 9 9 8 年には、本社工場隣接の
いった具合です」と、映像とサンプルを駆
第 2 工場に表面処理事業部を設立。2 0 0 7
使した森下チーフデザイナーの説明は分か
年に京都府宇治市の「フェニックスパーク」
り易く、現場内容を実感することができまし
に新社屋を竣工し、その2 年後に開発事業
た。また、プログラマーの仕事については、
部を設立。その後の、H I LLTOP ㈱に社名
高木プログラマーにガイドしていただきまし
を変更した2 0 1 4 年より、米国現地法人も設
た。「全体の約 8 割が一点もので多品種
けて新展開を推進しています。表彰歴も多彩
単品が大半を占め、プログラマーが若手中
で2 0 0 2 年の「京都府中小企業技術表彰」
心なのも当社の大きな特徴です。以前は
優 秀 技 術 賞、関 西
入社して5 年前後のキャリアを要した難易
I T戦略会議「関西
度の高いモノも、現在では入社 3ヶ月程度
I T活 用 企 業 百 撰」
の新人が無理なく行えるシステムが出来上
最優秀企業の選定
がっています。コントローラーという部署か
に始まり、さまざまな
ら送付される『段取り要領書』に基づけ
受賞と選定をされて
ば、経験が浅くても短時間でプログラムでき
います。
ます」。その後、2 4 時間稼働の最先端工
入社 3ヶ月で出来るプログラム
㈱ アラキ工務店
㈲ 今西鉄工所
エイジシステム ㈱
㈱ エクザム
山本昌作氏から会社の沿革、
「H I LLTOP
流会でも数多くの最新情報や社員育成の
system」構築の経緯・意図などの概要説明
施策などを聞くことができ、非常に有意義
が有り、続いてオープンラボ「F o o’
s L a b」
な視察研修になりました。
㈲ エスアールフードプロデュース
㈱ エム・アイ・ケー
㈱ 京都エス・ アール
㈲ 京都旅企画
㈱ 京都はんなり本舗
㈱ クロスボーダース
㈱ グローバルエステート
KT 合同会社
㈱ ケルク電子システム
弘希総合法律事務所
㈲ 最善
㈱ サカノシタ
サムコ ㈱
システムプロデュース ㈱
シスポート ㈱
ら工場見学に引き続いての山本昌作副社
長や、スタッフの方々を交えて開かれた交
エクセレンス ㈱
㈱ カスタネット
場に回され、迅速に製品化されます。それ
最初は大会議室で、代表取締役副社長の
アルコム ㈱
いつわ法律事務所
覧
年後に「H I LLTOP system」構築を開始
アド・アソシエイツ ㈱
一
して詰めを行った後、カラーリングを提案
㈱ 暁電機製作所
アスノシステム ㈱
業
精工㈱を立ち上げた1 9 8 0 年に始まります。3
企
発泡スチロールで立体化。CG映像を制作
員
京都企業視察研修
その歩みは京都府城陽市に移転し、山本
会
KVBC REPORT
㈱ スリーエース
㈱ ゼロワン
大洋エレックス ㈱
大東寝具工業 ㈱
㈱ 田中プリント
税理士法人 T・Y パートナーズ
㈱ テクノクリエイト
から工場施設までを探訪しまし
㈱ DTS WEST
た。「F o o’
s L a b」は、まだ世
㈱ とめ研究所
中沼アートスクリーン ㈱
の中にないモノを生み出してい
㈱ ナンバ設計事務所
くための試作開発ラボで、アイ
㈱ 日産電機製作所
デアをカタチにするための多様
㈱ 日本電算機標準
な試作機器を完備しています。
ハムス ㈱
林運輸 ㈱
「ゼロから進めていくプロダクト
バンテック ㈱
デザインでは、先ずマーカーに
㈲ フットクリエイト
よるラフスケッチを試み、これを
㈲ ブルーム
前川健司税理士事務所
Medico-tec ㈱
武藤社会保険労務士事務所
京都市ベンチャービジネスクラブへのお誘い
【会員募集】
㈱ ユニシス
Renbird ㈱
㈱ ログレス貿易
賛助会員
■ 入会条件 原則として本社又は工場が京都市内に所在するベンチャー
ビジネスであること。
(役員会の承認が必要)
■ 事業内容 月例会、経営及び技術に関するセミナーなどの
各種セミナー開催、企業視察、海外研修…等
■ 会 費 4万円/年(入会金無料)
[ジュニア会員1万円/年]
(入会時、設立5年以内の場合はジュニア会員とし、
入会後3年間は会費1万円)
お問合せ・お申込みは下記「京都市ベンチャービジネスクラブ事務局」までどうぞ
優 司法書士法人
㈱ 和光舎
㈱ 京都銀行
京都信用金庫
京都中央信用金庫
京都リサーチパーク ㈱
有限責任監査法人 トーマツ京都事務所
SHAKE HANDS LETTER vol.2 6 6 2016年 3月31日発行
発行人: 京都市ベンチャービジネスクラブ
事務局: 〒604-8571 京都市中京区寺町通御池上る上本能寺前町488番地 京都市産業観光局新産業振興室
TEL:075-222-3324 FAX:075-222-3331 URL:http://www.kvbc.jp
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