北極海航路に寄せる期待

■北極海航路に寄せる期待■
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北極海航路の持続的利用に向けた国際セミナーin札幌
平成25年9月6日(金)
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北海道総合政策部 交通政策局
物流港湾室長 葛西 悟
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1 「北東アジア・ターミナル構想」
北極海航路は、道が推進する「北東アジア・ターミナル構想」において、本道の地理
的優位性を活かす発展への道筋に位置付けられている。
北東アジア・ターミナル構想の将来像
北海道を取り巻く情勢
ロシア極東の
今後の成長
北海道の人口
減少・高齢化
中国沿海部の
経済成長
世界的な金融
不安・経済危機
国際的な
経済連携の動向
北海道全体が
北東アジアにおける
ターミナル機能を
果たすことを目指す!
北東アジアにおける
物流・人流の拠点
東日本大震災の
影響
北海道が持つ独自性や優位性といったポテンシャルを活かします。
1 地理的優位性
を活かす
北東アジアなどのダイレクト航路、航空路線
2 拠点機能の
集積を活かす
3 広大な土地、
雄大な自然、
冷涼な気候、
明瞭な四季を
活かす
4 産業の集積を
活かす
5 国際的な経済・
人的交流の実績を活
かす
の誘致
北米航路の道内への寄港
北極海航路の道内への寄港
シベリア鉄道と接続する物流ルートの構築
2
北海道の港湾について
稚内港
【港湾】
国際拠点港湾:2港
(室蘭港、苫小牧港)
重要港湾:10港
(函館港、小樽港等)
紋別港
網走港
留萌港
石狩湾新港
根室港
小樽港
釧路港
新千歳空港
苫小牧港
室蘭港
十勝港
函館港
北海道の定期航路
<北海道の国際定期航路>
<北海道の国内RORO・フェリー・コンテナ航路>
釧路
RORO航路
小樽
苫小牧
ウラジオストク
室蘭
国内定期航路
(フェリー含む)
至シアトル
函館
大間
青森
八戸
秋田
仙台
新潟
日立
敦賀
舞鶴 名古屋
水島
大阪
高松
博多
常陸那珂
東京
川崎
横浜
大洗
船橋
1 「北東アジア・ターミナル構想」
北極海航路は、道が推進する「北東アジア・ターミナル構想」において、本道の地理
的優位性を活かす発展への道筋に位置付けられている。
北東アジア・ターミナル構想の将来像
北海道を取り巻く情勢
ロシア極東の
今後の成長
北海道の人口
減少・高齢化
中国沿海部の
経済成長
世界的な金融
不安・経済危機
国際的な
経済連携の動向
北海道全体が
北東アジアにおける
ターミナル機能を
果たすことを目指す!
北東アジアにおける
物流・人流の拠点
東日本大震災の
影響
北海道が持つ独自性や優位性といったポテンシャルを活かします。
1 地理的優位性
を活かす
北東アジアなどのダイレクト航路、航空路線
2 拠点機能の
集積を活かす
3 広大な土地、
雄大な自然、
冷涼な気候、
明瞭な四季を
活かす
4 産業の集積を
活かす
5 国際的な経済・
人的交流の実績を活
かす
の誘致
北米航路の道内への寄港
北極海航路の道内への寄港
シベリア鉄道と接続する物流ルートの構築
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2-1 減少する北極の海氷
1979-2000年平均
2012年9月16日
衛星観測による9月の海氷の範囲
年平均80%密接度海氷面積
6
2-2 北極海航路が輸送距離を大幅短縮
北極海航路を使うと、本道の代表的な苫小牧港では、欧州間と
の輸送距離が、既存のスエズ航路約6割に短縮できる!
港湾間距離(単位:海里)
14,000
12,000
北極海航路
スエ ズ航路
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
ハンブルグ港との距離比較
7
2-3 北極海航路における北海道の優位性
■地理的優位性:
• 起終点の港湾が北にあるほど、距離短縮効果が大きくなる。
• 東アジア発着航路は津軽海峡を通過。
→北海道はアジアの玄関口に位置。
• 現在、東アジアの中で欧州から最も遠い北海道が、 北極海航路の利
用によって、欧州に最も近い東アジアの玄関口となる。
■高度な物流機能:
• 東アジアの最も北に充実した国際港湾を有する。
■北極海航路における北海道の活用:
• 本道の港を起点にすることで、北極海航路の年間運航回数を増やすこ
とが可能。
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3 北極海航路に寄せる期待
①コンテナ船
②ばら積み船
○コンテナ船による北極海航路運航
(北海道の港湾を
中継基地として活用)
○ばら積み船による
北極海航路の活用
③冷凍運搬船
○冷凍運搬船による水産品貿易
(欧州ロシア~カムチャツカ間
に就航中)
④企業立地
⑤訓練・研究フィールド
○北極海航路を活用する企業の立地
○船員訓練・養成フィールド
○氷海技術の開発・研究フィールド
○欧州・欧州ロシアとの新たな経済関係の構築
○北海道経済の活性化
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① コンテナ船による北極海航路運航
北極海航路で欧州ロシアと直結!
○地理的優位性を活かしてアジアの成長を取り込む
○運航距離を極力短くして、年間の運行回数を増やす
○北海道の港湾を中継基地として活用
可能性のあるコンテナ貨物
【輸出】
LNG基地
・機械工業品 ⇒ 自動車関係などロシアに進出し
石狩湾新港
た日本企業向け
・農水産品 ⇒ モスクワなどの大消費地向け
【輸入】
・水産品 ⇒ 一般消費向け
室蘭港
製鉄所
鉄鉱石
○コンテナ船運航の有効性を実証
○コンテナ輸送シナリオの提案
○コンテナ船の試験運航
○関係機関との連携
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② ばら積み船による北極海航路の活用
北極海航路で欧州ロシアと直結!
○北海道の港湾においてばら積み船の活用
LNG
LNG基地
可能性のあるばら積み貨物
石狩湾新港
【輸入】:北極海で生産拡大が予想
室蘭港
・鉄鉱石 ⇒ 室蘭港の製鉄所
製鉄所
・エネルギー関連貨物
⇒ 石狩湾新港
のLNG基地など
国際拠点港湾:2港
(室蘭港、苫小牧港)
重要港湾:10港
(函館港、小樽港等)
鉄鉱石
○原料調達の多様化
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③ 冷凍運搬船による水産品貿易
北極海航路で欧州ロシアと直結!
○現在、カムチャツカからサンクトペテルブルグに
サ ン ク トヘ ゚
テルブルグ
運航している冷凍運搬船を活用
モスクワ
ペトロパヴロフスク
カムチャツキー
可能性のある水産品
【輸出】:当該地域では、高品質の水産品の需要が
高まっている。
・水産品・加工品 ⇒モスクワなどの大消費地向け
【輸入】:現在は空荷でカムチャツカに来ている冷凍運
搬船を活用。
・ノルウェーの水産品(たらこ、スケソウ、サバ、カペ
リン、サーモンなど)
北極海航路に就航している冷凍運搬船
ROSATOMFLOT提供
○道産品の輸出拡大
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④ 北極海航路を活用する企業の立地
北極海航路で欧州ロシアと直結!
○ロシア進出企業の物流拠点など、北極海航路を活
用する企業の誘致
北海道の企業立地の優位性
・国際的な港湾・空港、高速道路、鉄道が集積
・北米航路・北極海航路の窓口に位置
・低廉で広大な用地、豊富な用水、安定した電力供給
国際拠点港湾:2港
(室蘭港、苫小牧港)
重要港湾:10港
(函館港、小樽港等)
・低い自然災害リスク
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⑤ 訓練・研究フィールド
船員訓練・養成フィールド
○氷海中の操船には、通常海域とは大きく異なる知識・経験
が必要
・オホーツク海は、氷海航行技術に関する訓練フィールド
として好適
・オホーツク海沿岸には、充分な設備・機能を有する港湾
がある
氷海技術の開発・研究フィールド
○北極圏における我が国の油・ガス田開発には、多くの技術
的課題を解決する必要
・オホーツク海域は、技術開発を実証する各種の現地実験
に好適。
国際拠点港湾:2港
(室蘭港、苫小牧港)
重要港湾:10港
(函館港、小樽港等)
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4 北海道の将来像
■欧州・欧州ロシアとの新たな経済関係の構築
• アジア・欧州間及び、北海道・欧州間に新しい経済関係が創出、
~ 北海道が北東アジアの各国を結ぶ ~
アジアのなかで北海道が重要な役割を果たす。
■北海道経済の活性化
■「北東アジア・ターミナル構想」の実現
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ご清聴 ありがとうございました。
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