研究紹介 主な研究テーマ 人の位置や行動・環境のセンシング・推定 と

2012/2/28
大学院情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻
モバイルコンピューティング講座(東野研)
Osaka University
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研究紹介
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教授 東野輝夫
准教授 山口 弘純
助教 梅津 高朗
助教 廣森 聡仁
特任助教 内山 彰
博士課程学生 4名
(うち社会人2名)
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大阪大学 大学院情報科学研究科 山口弘純
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オハイオ州立大8か月程度訪問,LAのSpace-Time Engineering
で半年間インターン,etc
修士課程学生 11名
学部4年 5名
主な研究テーマ
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東野研究室
http://www-higashi.ist.osaka-u.ac.jp/
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人の位置や行動・環境のセンシング・推定とその応用
行動モデリングとシミュレーション
センサーネットワーク・マルチホップワイヤレスネットワー
ク
オーバレイネットワーク
分散協調システム
人の位置や行動・環境のセンシング・推定
とその応用
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最近のテーマ:
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スマートフォンによる近隣人物の位置特定
モバイル端末のみを用いた災害現場の地図自動生成
端末間のTDoA測距技術を応用した高精度位置推定
アドホック無線通信を用いた移動軌跡推定
レーザー測域スキャナを用いた人物行動特定
人物センシングに基づくオフィスビル省電力の効果検証
スマートフォンによる
近隣人物の位置特定
など
主に位置推定や周辺環境推定に主眼
屋内環境(地下街,イベントスペースなど),災害現場,
オフィスビル,など
1
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スマートフォンによる近隣人物の位置特定
(モチベーション)
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国際会議(Coffee Break / Banquet)における要人発見
インフラ設定は避けたい,(絶対/相対)精度が出ない
見つかりますか?
スマートフォンによる近隣人物の位置特定
(アプローチ概要)

モバイルソーシャルナビゲーション PCN の提案

「グループ行動」コンテキストを利用して,絶対位置精度と相
対位置精度(人間にとっての認識精度)を上げる
スマートフォンセンサによる
移動量推定(距離,方向)
「同じ行動グループ」への
引力設定
「異なる行動グループ」
への斥力設定
「行動グループ」に
基づく誤差修正
Coffee Break @ ICNP2011
Bluetooth近接性と行動類似性による
「行動グループ」推定
実証実験
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グループ推定精度
ナレッジキャピタル トライアル2011 会場
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Nexus S を20台利用
16ブース
4人グループ×5でスケジュールに沿って30分間行動
計3回(90分)
平均推定精度=94.8%
同一グループ
別グループ
同一グループが
同一グループ/別グループ
である確からしさ
位置推定精度


研究成果
グループがないときに較べて31%改善
距離関係に基づくグループと極めて近い
平均位置誤差
グループ推定精度

T. Higuchi, H. Yamaguchi and T. Higashino,
Clearing a Crowd: Context-supported Neighbor
Positioning for People-centric Navigation,
Proc. of Pervasive 2012 (accepted)
距離関係に基づくクラスタグループ
とのミスマッチ(誤差)率
2
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モバイル端末のみを用いた災害現場の地図
自動生成(モチベーション)
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災害時における地図情報の必要性
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モバイル端末のみを用いた
災害現場の地図自動生成
ロボティクス分野では,地図生成と位置推定を同時に行
う(Simultaneous Localization and Mapping,SLAM)
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オンデマンド地図生成の必要性


ビルの倒壊,道路の寸断
プライベートプロパティ(工場,大学,団地など),複雑な建
造物位置関係
モバイル端末のみを用いた災害現場の地図
自動生成(アプローチ)
関連研究

救命救急チームが現場理解するためには必須
傷病者も点在


フル装備のロボット(レーザ測域センサー,赤外線
センサー,カメラ,モーションセンサー)
ロボットの位置と姿勢(pose)を管理
救命隊員の無線端末を利用(GPS+WiFiアドホック)
GPSによる位置情報と,WiFiアドホックによる障害物情報
をサーバに収集して地図を推定
課題
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

Node
災害時の急なデマンドへの対応
移動制約,エリアカバー率
救急隊員はとにかく人手が必要,特別なオペレーションはした
くない
obstacle
obstacle
Base station
Map generating
server
アプローチ概要
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

性能評価
GPSログから移動可能経路を推定
通信ログから障害物を推定
上記2つを合わせて地図を推定

Simulation using QualNet and Wireless Insite module

Simulation Settings

Map [modeled on Osaka University] 150m x 190m
Number of nodes: 15
Mobility: moves along a pathway and randomly chooses a new
direction at each intersection
Moving speed: [0.01, 1.5] m/s
GPS error model: normal distribution with mean 5.0m and variance
1.0
Wireless communication: IEEE802.11b, 2.4GHz
Transmission power: -18dBm

Simulation time: 600s

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


GPS
logs
GPS
GPSlogs
logs

merge

Comm. logs
Maximum radio range: 50m
40
3
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性能評価
Algorithm settings
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


GPSログと通信ログの精度への寄与

Beacon message transmission frequency: 1.0s
GPS positioning frequency: 1.0s
Cell size: 1m x 1m
evaluate how GPS and communication logs can
contribute the accuracy
1
0.9
0.8
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0
Metrics: Hit

Hit

the ratio of number of cells estimated correctly to number of the entire cells
both GPS and communication logs
only communication logs
only GPS logs
0
41

500
600
実験結果
communication device: Jennic JN5139






protocol: IEEE 802.15.4(2.4 GHz)
power: -18dBm (maximum radio range: 50 (m))
modeled map
GPS receiver: IO-DATA USBGPS2
Number of nodes: 15
Moving speed: 1.5 m/sec
Collecting communication/GPS logs for 600s

S. Minamimoto, S. Fujii, H.Yamaguchi and T. Higashino,
Local Map Generation using Position and Communication
History of Mobile Nodes, Proc. of IEEE PerCom 2010
S. Minamimoto, S. Fujii, H.Yamaguchi and T. Higashino, Map
Estimation Using GPS-equipped Mobile Wireless Nodes,
Pervasive and Mobile Computing (Elsevier), 2010
(Selected Papers from PerCom 2010)
南本 真一,藤井 彩恵,山口 弘純,東野 輝夫,移動無
線端末の位置情報と通信情報を用いた災害現場地図の
自動生成, 情報処理学会論文誌,2010 (情報処理学会
創立50周年記念論文賞 受賞論文)
Experiment result
(Modified GPS)
Hit: 86.0%
Experiment result
(Original GPS)
Hit: 77.0%
The experiment result was almost the same as the
simulation result

45
主な研究成果
Simulation result
Hit: 89.0%


400
Map [Osaka University campus]:150m × 190m (m2)
Node:


300
time(s)
Evaluation using real communication and GPS logs


200
42
実環境通信ログとGPSデータを用いた評価

100
Position error of modified GPS logs: 6.33m
Position error of original GPS logs: 8.33m
46
行動モデリングとシミュレーション

最近のトピック



ネットワーク・行動シミュレータ MobiREAL
センサー・行動シミュレータ HumanS
シミュレーション領域(矩形)内の密度分布に基づくモビリティ
生成手法
4
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都市の歩行流を再現するモビリティモデル

Urban Pedestrian Flows
(UPF) Mobility Model

MobiREALシミュレータ

都市部の(いくつかの
道路辺での)密度観測と,
歩行流の経路候補群から
各歩行流の流量を推定
LP手法を用いて,観測密
度との誤差を最小にする
30 person/min
20 person/min
0.040
50 person/min.
K. Maeda, T. Higashino, et. al.
Getting urban pedestrian flow from simple observation :
Realistic mobility generation in wireless network simulation.
Proc. of 8th ACM/IEEE MSWiM2005, 2005.
30 person/min
0.050 person/m2
0.030
Urban Pedestrian Flows (UPF)におけ
る各歩行流の見積もり

道路の構造グラフ(入力1)
歩行者がたどる経路(入力2)

各経路における通行量


通行量(人/分):
単位時間当たりに道路(経路)
のある地点を通過する人の数
最短経路等を用いた見積り
線形計画法で導出

いくつかの道路の歩行者の通行量
(もしくは密度)の観測値(入力3)
max
導出通行量 - 観測通行量
最小
観測通行量
88

東野研究室
人や車の動きを再現可能な無線ネットワークシミュレータ
http://www.mobireal.net/ にて公開中
(37カ国250以上の研究機関で試用中)
行動・環境・センシング
シミュレータHumanS
UPF Scenario Generator
Behavior Simulator Part
simulation
scenario
Animator
•Position, speed
of nodes
•User input to the
application
•Output from
the Application
Trace file
Network Simulator Part
89
5
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HumanS シミュレータ
人・空間・センサーのシミュレーション


Mobility Simulator
GIS Database
空間を歩き回る人のセンシング,それに応じた制御シス
テム(空調管理やサイネージ,群ナビゲーションなど)
実証実験は大変.シミュレーションでセンシングの効果,
センサー配置の影響などを調べたい
Map
Sensing Simulator
Sensor
Sensor
Location
Model
空間モデル/行動モデル/センサーモデル
WiMax/LTE
マイク
WiFi
照度
レーザ測域
3G
WiFi
Bluetooth
レーザー式
測域センサ
(固定)
スマートフォン
(歩行者が保持)
風力センサ
イメージセンサ(固定)
ZigBee
WiFi
大気センサ
(ポータブル)
物体検出
ディアモール大阪の人の流
れを再現(駅間移動人数+
人口統計値より)

センサー観測値から人流を
再現する技術UPFの性能評
価

5種類のシナリオ(以下の組
み合わせで実現)
2種類のセンサーモデル(理想
センサー/レーザ測域センサー
)
37地点へのセンサーの配置(全
37地点/22地点/15地点/22+4地
点)
シミュレーション結果(2/6)

Network Simulator
Network
Network
Protocols
Topology
Delivered Data
Service Simulator
Service
Logic
磁気
GPS
Detected Activity
Visualizer
風量/風力
温度/湿度
シミュレーション結果(1/6)


Scanning Data
加速度
ケーススタディ

OD Matrix
Raw Mobility
レーザ測域センサーを全37箇所に設置
誤差17%

見落としのない理想センサーを全37箇所に設置
1200人/moment
誤差10%
シミュレーション結果(3/6)

レーザ測域センサーを22箇所のみに設置
誤差28%
6
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シミュレーション結果(4/6)

レーザ測域センサーを15箇所のみに設置
シミュレーション結果(5/6)

レーザ測域センサーを22箇所+4箇所に設置
誤差132%
シミュレーション結果(6/6)

密度増に伴うセンサーの検出率低下の再現
誤差14%
主な研究成果

Takumi Kanaya, Akihito Hiromori, Hirozumi Yamaguchi
and Teruo Higashino, HumanS: A Human Mobility Sensing
Simulator, Proc. of IFIP NTMS2012 (accepted)
まとめ
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



人の位置や行動・環境のセンシング・推定とその応用
行動モデリングとシミュレーション
センサーネットワーク・マルチホップワイヤレスネットワー
ク
オーバレイネットワーク
分散協調システム
7