生 活

提案授業について
本時のねらい
さらに楽しいおもちゃにするための方法を考え、改良することができる。
①
本時の提案事項
考えたことを繰り返し試せる環境の構成の工夫
・つくる場所のすぐ近くに試す場所を確保し、活動場所に一体感をもたせる。
・動く仕組みが同じ児童同士で、作ったおもちゃを見合ったり、考えを伝え合ったりできる空
間を設定する。
②
一人一人の児童に対するおもちゃの改良の視点の明確化
・一人一人の児童の活動の予想と個々の児童へのねらいに基づき、支援の方法(用具の提示や
ヒントとなる言葉など)やタイミングについて検討し、準備しておく(別紙「活動の予想と
個々の児童へのねらい」参照)。
「はばたく群馬の指導プラン」との関わり
<伸ばしたい資質・能力>
「繰り返し対象と関わり、発見したり、考えをもったりすることができる」(p.35)
<1単位時間の授業のつくり方>
○「2 五感を働かせて繰り返し対象と関わる」(p.90)
・空間的・物的な環境の構成(作る場所と試す場所の位置の考慮、友達の活動が目に入る空間
づくり、友達とのかかわりが生まれる空間づくり、新たな材料
や用具の提示)
・人的な環境の構成(グループの構成、教師による手がかりの提供)
<授業充実のためのコツやアイディア> (p.93)
○「教師自身が五感や感情を働かせながら情報を集めましょう」
・試作おもちゃを作ったり児童の作ったおもちゃで遊んだりする中で、おもちゃの動きの不思
議さや面白さを教師自身が感じたり、様々な改良について試したりし、動くおもちゃやそれ
を使った遊びの価値の理解を深めておく。
○「気付いてほしいことを明確にし、環境の構成を工夫しましょう」
・前時までの児童の活動の様子をもとに、本時における一人一人の児童の活動を予想し、教師
の願いを明確にして、個別の手立てを考えおく。
○「振り返りの場面や方法を工夫しましょう」
・「 遊びの達人になって、作ったおもちゃで1年生を楽しませよう」という単元のめあてを設定
し、1年生との交流をそれまでの学習の振り返りの機会として生かす。
前橋市立勝山小学校
-1 -
生活科学習指導案(2年2組)
平成24年10月26日(金曜日)第5校時(13:40~14:25)
1
単元名
「めざせ!
集いの木の部屋
指導者
関口
智子
あそびのたつ人」
2 考察
(1) 教材観
本単元は、学習指導要領の内容(6)「自然や物を使った遊び」に基づき設定するものである。
本単元では、ゴムや風の力、物がつり合おうとする力や物の傾き(以下「バランス 」)を使って、身近
にある材料で動くおもちゃを作る、作ったおもちゃで遊ぶ、1年生を招いて一緒に遊ぶなど、児童にとっ
て学習への興味や意欲を持続したり、高めたりする活動を設定する。このようなおもちゃ作りやおもちゃ
で遊ぶ活動を通して、もっと遠くへ飛ばしたい、速く走らせたい、動きをできるだけ持続させたいなどの
思いや願いの実現に向けて試行錯誤を繰り返し、動力の強さなど条件の違いによるおもちゃの動きの変化
の面白さや不思議さ、動力の生み出し方、おもちゃが動く仕組み、楽しく遊ぶためのルールづくりなど、
様々な気付きを生み出すことができる。また、同じ仕組みのおもちゃを作っている友達、あるいは別のお
もちゃを作っている友達、1年生など交流する相手を変えることで、おもちゃの動きに関わる気付きや友
達と一緒に楽しく遊ぶためのルールの大切さなどの気付きの質を高めたり、広げたり、互いのよさを認め
合ったりすることもできる。
これらのことは、第1学年及び2学年の道徳「友達と仲良くし、助け合う」や「約束やきまりを守り、
みんなが使う物を大切にする」を具体化することになる。また、第3学年の「風やゴムの働き」などの理
科の学習や第3学年及び第4学年の図画工作「組み合わせたり切ってつないだり形を変えたりなどしてつ
くること」の学習につながるものである。
さらに、日常の遊びや異学年との縦割り班遊びなどの場でも、自分たちで遊びを工夫しようとすること
に生かされていくものである。
(2) 児童の実態(男子9名、女子17名、計26名)
○1学期には、1年生に学校を案内することで、上級生になった喜びを感じ、親切にしようとする様子が
見られた。2年生の作ったおもちゃで遊ばせてもらった体験も生かして、上級生として振舞いたいと
いう児童の思いを膨らませる単元構想をすることで、学習への関心や意欲を継続させていきたい。
○1学期の「わたしの町大すき」の学習では、どの児童も、町の中の行ってみたい場所や会ってみたい人
を決め、地域の人や場所について調べた。言葉で伝えることが得意でない児童も、自分の発見したこ
とを書いたカードを見せながら、グループの友達に好きになった場所のことを伝える姿が見られた。
しかし、言葉での伝え合いになると理解が難しく飽きたり嫌になったりする児童もいた。児童同士が
考えなどを交流させる場面では、言葉以外の方法も取り入れた交流の仕方を工夫する必要がある。
○1学期の「わたしたちのやさいばたけ」では、以前の様子と比べることで成長の変化に気付いたり、
友達の考えや工夫を試すことで成長の変化に必要な世話に気付いたりする児童がいた。 友達と一緒
に活動したり考え合ったりする場面を積極的に設定することで、友達の考えを取り入れ、そのよさを
感じられるようにしていきたい。 一方で、成長の変化に気付けなかった児童もいたので、一人一人
の状況を見取って個に応じた支援をしていく必要もある。
3
単元の目標
身近にある物を使って、動くおもちゃやそれを使った遊びを工夫し、その面白さや不思議さに気付き、
みんなで遊びを楽しむことができる。
-2 -
4 授業中における生徒指導
○作りたいおもちゃを自分で決められるように、おもちゃの本や試作を教室に置き、児童が手にとって触
れられるようにしておいたり、試作のおもちゃで十分に遊ぶ時間を確保したりする。
○関心や意欲を継続して活動に取り組めるように、児童の思いや願いを生かしためあてを設定し 、「でき
た」という達成感や活動への満足感を味わわせる。
○見通しをもって活動に取り組めるように、単元を貫くめあてを設定し、どのくらいそれに近づいてきて
いるかを示す表示をワークシートに取り入れる。
○友達と相談しながら製作したり、互いのよさに気付いたりできるように、グループを意図的に編成する。
5
指導と評価の計画(20時間予定)
評
生活への
価
関心・意欲・態度
規
活動や体験についての
思考・表現
○身近にある物を利用した動くおもちゃやそれを使った遊びに関心をもち、み
んなで楽しく遊ぼうとしている。
○身近にある物を利用し、自分なりに工夫しながら動くおもちゃを作っている。
○遊びの約束やルールなどを考え、作ったおもちゃを用いた遊びを創り出して
準
いる。
身近な環境や自分についての ○動くおもちゃやそれを使った遊びの面白さ、動きの仕組みやその不思議さに
気付き
気付いている。
過程 時
主な学習活動
指導上の留意点及び支援・評価
関 思 気
2 ○試作のおもちゃの動か ○遊び仙人からおもちゃが届く設定を組み込んだり、1年生のとき
し方を知り、遊ぶ。
の「遊びの広場」に参加した時の写真を活用したりする。
○試作のおもちゃは、ゴムや風の力、バランスを利用して動くもの
とし、各4~5種類を5~6個ずつ用意する。
【関】身近な物を使って作られたおもちゃに関心をもって遊ぼう ○
で
としている。(行動観察・発言)
1 ○どのような物を利用す ○自分のおもちゃ作りに生かせるように、どのような材料を使って
あ
ると動くおもちゃがで
いるか、どのような力が働いているのかなどの視点を与え、材料
きるのかを試作おもち
の特徴や動きの仕組みを考えさせる。
ゃをもとに話し合う。
【気】身近な物を使って動くおもちゃができることに気付いてい
○
る。(発言・カード)
う 2 ○作りたいおもちゃを考 ○「遊びの達人になって、作ったおもちゃで1年生を楽しませよう」
え、設計図をかく。
という単元のめあてを設定し、ゴム・風・バランスを利用した各
おもちゃを作る児童が学級全児童数の1/3ずつになるようにする。
○見合ったり、話し合ったりしやすいように、構成メンバーに配慮
しながら、動く仕組みが同じ児童をさらに2グループに分ける。
○見通しをもてるように、おもちゃの完成図や動く仕組み、必要な
材料などをカードに書かせる。
【思】作りたいおもちゃを決め、材料や動きを生み出す仕組みを
○
考えている。(行動観察・カード)
2 ○設計図に書いたおもち ○取組の様子や設計図から、個々の思いや考えをとらえておく。
ゃを作る。
○材料の提供を家庭に依頼するなどし、多様な材料を確保しておく。
○活動への集中や児童同士の関わり、安全面への配慮から、動く仕
組みが同じ児童ごとに活動場所をついたてで仕切る。
○ついたてには、設計図を掲示したり、作っているおもちゃへの友
達の感想などを記入できるようにしておく。
【思】必要な材料を見付けたり、動く仕組みを考えたりして動く
おもちゃを作っている。(行動観察・作品)
-3 -
○
2 ○グループの友達とおも ○動きや仕組みが似ている友達のおもちゃとの違い 、「もっと○○
ちゃの交流をする。
にするには?」、「みんなで遊べる?」などの視点を与える。
○友だちへのアドバイスでは、言葉やアドバイスカードへの記入だ
けでなく、実際のおもちゃや絵、動作なども用いて伝えさせる。
は
【関】もっと楽しいおもちゃや遊びにしようという思いをもって、 ○
おもちゃや遊び方を工夫しようとしている。(発言・行動観
察・カード)
た
【気】よりよくするためにどこを改良(工夫)したらよいかに気
○
付いている。(行動観察・カード)
2 ○おもちゃや遊び方を改 ○作ったり試したりする空間と時間を十分に確保するとともに、作
(
ら
良する。
本
時
き 1
/
2
といったように、対象との関わりを繰り返せるようにする。
○個に応じた支援のために、改良への個々の思いや考えを前時の様
子やワークシートなどからとらえておく。
○おもちゃの動きや材料、形などを比べたり、気付いたことを伝え
合ったりしながら取り組めるように、グループを継続する。
)
か
る場と試す場をつなげて設定し、作る→試す→修正する→試す…
【思】もっと楽しいおもちゃや遊びにするために、方法を考え、
○
改良している。(行動観察・作品)
【気】おもちゃや遊びを工夫する面白さに気付いている。
け
○
(行動観察・カード)
2 ○クラスの友達と、おも ○友達の作ったおもちゃや考えた遊びのよいところ、頑張ったとこ
ちゃの大交流会をす
る
る。
ろなどに着目させる。
【関】友達の作ったおもちゃやその遊びに関心をもち、友達と一
○
緒に楽しく遊ぼうとしている。(行動観察)
【気】身近にある物を利用したり、おもちゃや遊び方を工夫した
○
りすることで、みんなで楽しく遊ぶことができることに気
付いている。(発言・カード)
1 ○「おもちゃのひろば」 ○これまでの学習での気付きを想起する機会を作る。
の計画を立てる。
○1年生の様子を予想させ、遊び方やルールを考えさせる。
【思】どのような「おもちゃのひろば」にするか、自分の考えを
ふ
もち、それを伝え合っている。(発言・計画書)
○
2 ○おもちゃのひろばの準 ○「1年生を楽しませよう」を合い言葉にし、友達との協力や分担
備をする。
り
をうながしたり、意欲や考えに共感したりする。
【関】1年生に喜んでもらえる「おもちゃのひろば」を友達と協
○
力して作り上げようとしている。(行動観察)
【思】今までの体験を想起したり、友達と相談したりしながら準
か
○
備を進めている。(行動観察)
2 ○1年生に、おもちゃや ○おもちゃの使い方や遊び方について、実際に遊びながら1年生に
遊びを紹介しながら一
え
緒に遊ぶ。
教えるようにアドバイスする。
【思】1年生に遊び方などをわかりやすく教えている(行動観察)
【気】約束やルールが大切なことやそれを守って遊ぶと楽しいこ
○
○
とに気付いている。(行動観察)
る 2 ○今までの活動をふりか ○自分のよさや頑張ったところ、考えた工夫を自覚できるように、
える。
ミニ紙芝居にまとめさせ、友達の感想を聞く機会をつくる。
【気】自分や友達のよさ、頑張りに気付いている。
(紙芝居・発言)
-4 -
○
6 本時の展開(10/20)
(1) ねらい
さらに楽しいおもちゃにするための方法を考え、改良することができる。
(2) 準 備
教師:おもちゃ作りに必要な材料や用具、おもちゃを作ったり試したりする場、
「見つけたよカード④」、設計図などをついたてに掲示、マジック
児童:「ふりかえりカード①」、おもちゃ、筆記用具
(3) 展 開
学 習 活 動
分
指導上の留意点及び支援・評価
1 学習のめあてを知る。
2
5 ○前時に考えた改良点や改良の方法を数名の児童に発表させ、材料
もっと楽しくなるように おもちゃを
の数や大きさなど、改良のポイントとなりそうなことを板書す
かいりょうしよう。
る。
もっと楽しいおもちゃにするために、ど 30 ○作る→試す→修正する→試す…と試行錯誤を繰り返し、おもちゃ
のように改良をしたらよいか考えたことを
試す。
を改良していけるように、作ったり試したりする空間と時間を
十分に確保し、作る場と試す場を一体的な空間にしておく。
○活動の予想と個々へのねらいに基づき、必要となるかもしれない
<ゴム>
材料や用具をいつでも提示できるように準備しておく。
〈
<風>
強く仰いだ方が速く走るに違いない
<バランス>
もっと大きく
動かしたいんだけど
扇風機を準備しておこ
う。しだいに風を受ける面
にも着目させたいな。
〈
おもりの比較ができるよう
に、見本を準備しておこう。
動きが小さいな。
風〉
〈
バランス〉
長さや太さの違うゴムも
準備しておこう。
ゴム〉
いっぱい引っ張ったらうまくいくと思ったのに、ゴムが切れちゃった。違う方法を考えてみよう
○安全への配慮から、用具は場所を決めて使用させる。
○思うように改良できない児童には、状態に応じて、友達からアド
バイスを得られるようにしたり、教師や友達が手伝ったりする。
【思】もっと楽しいおもちゃにするための方法を考え、改良し
ている。
(行動観察・作品)
・
「得点を付けて競争したら、楽しい遊びに
なるな。得点板を作ってみよう」
3
○早く出来上がった児童には、みんなで楽しく遊ぶための遊び方の
工夫に目を向けさせ、継続して意欲的に取り組めるようにする。
おもちゃや遊びの改良したところなど、 4 ○「どこをどうしたのか」
「どう変わったか」
「やってみて、どう思
友だちに知らせたいことを「見つけたよカ
ード④」にまとめる。
ったか」など振り返りの視点を示す。
○改良前と比べて、うまくいったところやよくなったところ、思っ
たことなどをカードに記入させる。
4
まとめたことをもとに、グループの友達 6 ○伝える際には、気付きを共有できるように、おもちゃを手元に持
に伝えたり、友達の感想を聞いたりする。
たせたり、実際に試させたり、友達に試してもらったりさせる。
・「 ○○さんみたいにゴムを太くしてみた
○友達の話を聞くときには、「自分のおもちゃや遊びと、どこが似
ら、遠くまでとんだのでよかったです」
・「風が強いと速く走るけど、車が倒れやす
ていてどこが違うか」「友達の改良のよいところは何か」「友達
はどんなことを頑張っていたか」など聞く視点を示す。
くなっちゃいました」
・「おもりの粘土を広く置いたら、少し大き
く傾くようになりました」
5 次時の予定を聞く。
○次時の改良への意欲につながるように、他の児童の気付きを引き
出したり、高めたりする発言を取り上げ、全体に伝える。
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材料・用具
本
出入口
<活動の場の環境の構成>(集いの木の部屋)
製作したゴムを使ったおもちゃ
置き場(机)
特殊なはさみ
試す場
ゴムの力で動くおもちゃを作るグループ
仕切り(前時までのワークシート、友達からのアドバイスを掲示)
机
試す場
机
移動式黒板
つり合おうとする力や傾きを使って動く
おもちゃを作るグループ
机
おもちゃ置場
机
家庭から児童が持って来た材料(グループごと)
風(空気)の力で動くおもちゃを作る
グループ
机
試す場
ペットボトル用はさみなど特殊なはさみ
(壁面に用具の使い方の掲示物)
出入口
キリやかなづちなどの使い方の掲示物
机(上に用具)
机
机
キリやかなづち、釘、カッターなどを使用する場所
上に用具
上に用具
(ゴム)
(風)
(バランス)
※
状況に応じて提示する材料や用具(扇風機など)などは、児童の目に付きにくい場所に置いておく。
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<板書計画>
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<ワークシート>
-8 -
<活動の予想と個々の児童へのねらい>(一部抜粋)
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