136期報告書 - 信越化学工業

セグメントでシンエツ を 知 る
事業概況
会社データ
塩ビ・化成品
33.5%
売上高比率
◆ 米国シンテック社が世界中の顧客への拡販で高水準の出
荷を維持し、業績を大きく伸ばしました。
半導体シリコン
19.7%
売上高比率
◆ スマートフォンやタブレットPC用など一部の先端デバ
イス需要は好調でしたが、ウエハー使用量の多いパソ
◆ オランダのシンエツPVC社も堅調な出荷を継続しました。
コンや薄型テレビなど民生機器向けは需要低迷の影響
◆ 国内塩ビは、需要の低迷と原料価格の上昇で厳しい状況
を受けました。
会社概要(2013 年 3月31日現在)
代表取締役会長
設 立: 1926年9月16日
代表取締役社長
森 俊三
資 本 金: 119,419,688,785円
代表取締役副社長
秋谷 文男
斉藤 恭彦
専務取締役
石原 俊信
常務取締役
幅田 紀一
髙杉 晃司
轟 正彦
秋本 俊哉
荒井 文男
松井 幸博
本 社: 〒100-0004
東京都千代田区大手町
二丁目6番1号
主要製品: 塩化ビニル樹脂、か性ソーダ、メタノール、クロロメタン
+6.1%
売上高
2,000
3,240
3,437
1,601
1,785
300
2012年度
237
242
134
■ 通期
2011年度
売上高
4,000
−11.8%
−36.1%
営業利益
600
U R L: http://www.shinetsu.co.jp/
従業員数: 17,712 名(連結)
2011年度
1,242
(単位:億円)
■ 通期
0
■ 上半期
2,296
2,000
2012年度
■ 上半期
2,025
1,085
0
2011年度
2012年度
343
300
219
211
(単位:億円)
126
■ 通期
■ 上半期
0
2011年度
2012年度
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
発行する株式の総数: 1,720,000,000 株
発行済株式総数:
株主の総数:
シリコーン
12.6%
売上高比率
◆ 国内は化粧品向けが期を通して順調に推移しました。
自動車向けは期前半は堅調に推移しましたが、電子機
器向けは総じて低調でした。
◆ 海外は、中国などアジア地域での市況低迷の影響を受
けました。
1,000
705
−4.7%
300
0
2011年度
2012年度
■ 通期
■ 上半期
337
286
174
(単位:億円)
機能性化学品
149
0
2011年度
2012年度
1,500
■ 通期
■ 上半期
8.2%
売上高比率
主要製品: セルロース誘導体、金属珪素、ポバール、合成性フェロモン
800
−4.1%
871
835
422
413
2011年度
2012年度
0
営業利益
150
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
売上高
145
70
76
2011年度
2011年度
2012年度
0
1,016
2012年度
+7.1%
営業利益
1,828
382
409
188
210
300
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
その他関連
0
2011年度
2012年度
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
*1
金子 昌資
宮 毅*1
福井 俊彦*1
小宮山 宏*1
宮島 正紀
笠原 俊幸
小根澤 英徳
中村 健
岡本 博明
上野 進
丸山 和政
8.2%
売上高比率
たが、半導体ウエハー関連容器は半導体デバイスの需要
低迷の影響を受けました。
主要製品: 樹 脂 加 工 製 品、技 術・プ ラント 輸 出、商 品 の 輸 出 入、
エンジニアリング
売上高
(単位:億円)
−10.4%
937
839
479
415
0
2011年度
2012年度
営業利益
+11.3%
150
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
0
50
27
56
31
2011年度
2012年度
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
常勤監査役
岡田 理
監査役
渡瀬 昌彦
福井 *2
小坂 義人*2
永野 紀吉*2
*1 社外取締役
*2 社外監査役
し ん え つ リ ポ ー ト
432,106,693 株
(円)
(千株未満は切捨表示)
持株数
(千株)
株主名
出資比率
(%)
37,667
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 29,538
日本生命保険相互会社
24,370
株式会社八十二銀行
11,790
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口4) 11,330
明治安田生命保険相互会社
10,687
SSBT OD05 OMNIBUS ACCOUNT - TREATY CLIENTS
8,975
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505225
6,773
8.9
7.0
5.7
2.8
2.7
2.5
2.1
1.6
ザ チェース マンハッタン バンク エヌエイ ロンドン エス エル
オムニバス アカウント
5,889
1.4
メロン バンク エヌエー アズ エージェント フォー イッツ クライアント
メロン オムニバス ユーエス ペンション
5,474
1.3
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)
(円)
16,000
9,000
当社株価(左軸) −日経平均株価(終値)
(右軸)
58,910 名
大株主
136 期報告書
2012 年4月1日∼ 2013 年3月31日
株価の推移
8,000
14,000
7,000
12,000
6,000
10,000
5,000
8,000
シンエツのハイライト
売上高
当期の注目ポイント
営業利益
1兆 254億円
1,570億円
前期比
223 億円減
2012年度の利益構成
前期比
74億円増
塩ビ・化成品
その他関連
電子・機能材料
経常利益
4,000
3,000
(注)当社は、自己 株式 7,190,226 株を保有しておりますが、上記の大株主から
は除いております。また、出資比率は自己株式を控除して計算しております。
株主メモ
◆ 信越ポリマー社の自動車用キーパッドは順調に推移しまし
800
■ 通期
■ 上半期
+2.8%
0
−1.6%
147
1,778
765
(単位:億円)
◆ 国内セルロース誘導体は、建材用や医薬品用が順調に推
移しました。
◆ ドイツのSEタイローズ社は、塗料用を中心に堅調に推
移しました。
◆ 豪州のシムコア社は、金属珪素の市況低迷の影響を受け
ました。
売上高
◆ 希土類磁石は、自動車向けは堅調だったものの、ハード
ディスクドライブやエアコン向けは低調でした。
◆ フォトレジストは、半導体デバイスの微細化の進展もあ
り順調に推移しました。
◆ LED用パッケージ材料の需要は堅調でした。
◆ 光ファイバー用プリフォームの需要は堅調で、中国の新
工場の稼働も寄与しました。
−15.0%
営業利益
1,290
656
17.8%
売上高比率
主要製品: 希 土 類 磁 石(電 子 産 業 用・一 般 用 )
、半 導 体 用 封 止 材、
LED用パッケージ材料、フォトレジスト、マスクブランクス、
合成石英製品、液状フッ素エラストマー、ペリクル
主要製品: シリコーン
1,355
電子・機能材料
*1
フランク・ピーター・ポポフ
株式の状況(2013 年 3月31日現在)
(注)自己株式7,190,226 株が含まれております。
売上高
取締役
456
(単位:億円)
0
+92.6%
営業利益
600
電 話: 03(3246)5091
主要製品: 半導体シリコン
金川 千尋
商 号: 信越化学工業株式会社
が続きました。
4,000
役 員(2013 年 6月27日現在)
6,000
2011
2012
2013
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5
4,000
株式に関するお手続きについて
事
業
年
度:4月1日∼翌年3月31日
期末配当受領株主確定日:3月31日
中間配当受領株主確定日:9月30日
定 時 株 主 総 会:毎年6月
公 告 掲 載 方 法:電子公告により、当社ホームページに掲載いたします。
(http://www.shinetsu.co.jp/)
ただし、事故その他やむを得ない事由によって電子
公告によることができない場合は、日本経済新聞に
掲載いたします。
単 元 株 式 数:100株
上 場 証 券 取 引 所:東京・大阪・名古屋
※ 大阪証券取引所は、2013年7月16日付をもって、東京証券
取引所と市場の統合を行う予定のため、同日以降、当社の上場
証券取引所は東京証券取引所と名古屋証券取引所となります。
株 主 名 簿 管 理 人
:三菱UFJ 信託銀行株式会社
特別口座の管理機関
同
連
絡
先:〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
電話 0120-232-711(通話料無料)
証券コード:4063
お手続き、ご照会の内容
お問い合わせ先
証券会社等の口座に記録された株式
郵送物などの発送と返戻に関するご照会
払渡し期間経過後の配当金に関するご照会
株式事務に関する一般的なお問い合わせ
上記以外のお手続き、ご照会など
三菱 UFJ 信託銀行 証券代行部
電話 0120-232-711
(通話料無料)
純利益
1,702億円
1,057億円
前期比
50 億円増
自己資本比率
海外売上高比率
純資産1兆 6,232億円
総資産1兆9,209 億円
年間配当金
82.0%
(ご参考:自己資本1兆 5,761億円)
67.4%
100 円
特別口座に記録された株式
機能性化学品
収益を力強くけん引する
米国シンテック社
当期の営業利益の構成を見てみますと、米国
シンテック社 が最高 益 を更 新したことにより、
「塩ビ・化成品事業」が全体の利益の29 %を占
め、信越化学の増益に大きく貢献しました。
しん えつ ニュースクリップ
単元未満株式の買取・買増請求
特別口座の残高照会
配当金の受領方法の指定
郵送物などの発送と返戻に関するご照会
払渡し期間経過後の配当金に関するご照会
株式事務に関する一般的なお問い合わせ
シリコーン
半導体シリコン
前期比
51億円増
口 座 を 開 設 さ れて い る 証 券 会 社 等
にお問い合わせください
特別口座から一般口座への振替請求
住所、氏名などのご変更
29%
三菱 UFJ 信託銀行 証券代行部
電話 0120-232-711
(通話料無料)
「トムソン・ロイター Top100 グローバル・イノベーター・アワード」を2年連続受賞
世界最大級の特許情報機関であるトムソン・ロイター社が選出する、
「世界で最も革新的な企業・
研究機関100 社」に当社が 2 年連続で選ばれました。受賞した100 社のうち、化学工業分野の企業
は、当社を含め 8 社(右表)です。この選定は、同社が保有する知的財産・特許データをもとに、評
価基準となる各企業の「特許数」
「成功率」
「特許ポートフォリオの世界的な広がり」
「引用における
特許の影響力」を分析し、表彰する企業を選出しています。
※「トムソン・ロイター Top100 グローバル・イノベーター・アワード」の詳細に関しては、トムソン・ロイター社の
ホームページにも掲載されております。 http://ip-science.thomsonreuters.jp/ips/top100/
化学工業分野の受賞企業
信越化学工業
日本
日東電工
日本
Arkema
仏国
3M
米国
Chevron
Dow Chemical
DuPont
Solvay
米国
米国
米国
米国
シンエツを深く知る
株主・投資家の皆さまへ
国際展開と新製品展開により、
成長を目指してまいります。
株主、投資家の皆さまにおかれましては、
特集 シンエツの米国での事業展開
信越グループは、豊富なエネルギー資源と巨大な市場を持ち安定した国情の米国を、投資先としても重視して
います。グループの国際競争力をご理解いただく上で欠かせない米国における事業展開について特集します。
シンテック社
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。
当期の概況
当期の世界経済は、米国では緩やかな回復が続きましたが、
欧州は依然として不透明な情勢が続き、中国をはじめとした新
興国では成長が鈍化するなど、全般的に減速傾向にありました。
日本経済は、第 4四半期に入り明るい兆しが見られましたが、総
じて厳しい状況が続きました。当社グループは、かねてより景気
の動向に左右されにくい強固な事業基盤の構築に注力しており
ます。当期も世界中の顧客に積極的な販売を行うとともに、海
外の新工場の早期戦力化や原材料の安定確保に努め、さらに
品質や技術の向上と新規製品の開発にも鋭意取り組むなど、営
業、製造、研究開発が三位一 体となり、収益を伸ばし会社の価
値を高めることに取り組んでまいりました。
この 結 果、連 結 売 上 高1兆 254億 9百 万 円( 対 前 期 比 2.1%
減)
、連結営業利益1,570 億4千3百万円(同5.0%増)
、連結経常
利 益1,702億7百万円(同3.0 %増)
、連 結当期 純 利 益1,057億1
千4百万円(同5.0%増)となりました。
主要事業の動向
塩ビ・化成品事業では、世界最大の塩ビ樹脂メーカーである
米国子会社のシンテック社が、経常利益を倍増させ、当社グルー
プの増益に大きく貢献いたしました。これは、米国の住宅市場
の回復が依然として低水準にとどまるなかで、同社が世界中の
需要家への拡 販を行い、高水準の生産と出荷を実現した結果
です。
半導体シリコン事業では、スマートフォンやタブレットPC用な
どの先端デバイス向けが堅調に推移しましたが、パソコンや薄
型テレビなどの需要が低調に推移した結果、厳しい状況が続き
ました。
シリコーン事業では、国内の化粧品向けなどが順調に推移し
ましたが、電子機器の用途が振るわず、さらにアジア地域にお
ける汎用品の価格低迷などの影響を受けました。
電子・機能材料事業では、ハイブリッド車など自動車向けの
希土類磁石をはじめ、フォトレジスト製品やLED用パッケージ
材料が順調に推移しました。さらに、2012年に中国で稼働を始
めた光ファイバー用プリフォームの新工場も出荷を伸ばすこと
ができました。
持続的な成長力の確保
∼「既存事業の強化」と「新規事業の育成」∼
既存事業では、市場環境の急激な変化、自然災害、カントリー
リスクなど、事業推進の妨げとなる不測の事態に備え、生産拠
点の分散などを推進しています。また、成長が見込める事業へ
の積極的な投資を行い、生産能力の増強を進めています。シン
テック社では2011年夏に塩ビ樹脂の原料からの一貫生産工場
が完成し、新工場も含め全ての工場でフル稼 働を継 続した結
果、当期の業績に大きく寄与しました。
当社グループ では投 資先として米国を重視しており、現在、
建材用塗料用途に需要の伸びが期待されるヒドロキシエチル
SEタイローズ社
● グループ増益の立役者
大幅増益で過去最高益を更新
代表取締役会長
代表取締役社長
セルロース(HEC)の新工場の建設を進めています。ドイツの既
存工場に加え米国にも拠 点を持つことで、生 産拠 点の分 散化
を図り、販売力をさらに強化いたします。
今後の経済成長により需要の伸びが見込まれるアジア市場
では、中国とベトナムで進めていた希土類磁石の原料工場が完
成し、原料の安定調達をさらに進めることができました。また、
ベトナムではLED用パッケージ材料の工場を建 設し、2013 年
度に操業を開始いたします。当社グループは、常に将来の成長
を見据えて、積極的な設備投資を行ってまいります。
新 規事 業 分 野では、
「 エネルギー」や「ヘルスケア」などの新
しい領域での研究開発も進めています。エネルギー分野では、
テーマのひとつとして、高容量に対応できるリチウムイオン電
池 材料の開発を行っています。ヘルスケア分野では、創薬ベン
チャーのナノキャリア社に出資し、薬を患部に効率的に到達させ
る材料を共同研究しています。既存事業のさらなる強化と新規
事業の育成により、成長し続ける会社を目指してまいります。
当社グループは外部環境の急激な変化に対応できる経営を
進めています。近年では、米国発の金融危機や東日本大震災な
どが当社の事業に大きな影響を与えましたが、経営努力により、
これらの危機を克服し、収益を確保し安定配当を継続すること
ができました。今後も長期的な観点で事業収益の拡大と企業
体質のさらなる強化に注力し、株主の皆さまに適正に還元する
配当を行ってまいります。
安全確保の最優先と公正な経営の推進
当社グループは、遵法に徹した公正な企業活動を行い、安全を
常に最優先することを経営目標に掲げ事業活動を進めています。
そのために、厳格な内部統制システムの運用とともに、社外取締
役および社外監査役が独立した立場で経営の監督を行うなど、
経営の健全性と透明性をさらに高めることに努めています。
当社グループは、これからも収益拡大とともに、社会から信
頼される企業活動を通じて企業価 値の最大化を追求し、皆さ
まのご期待にお応えしてまいります。
株主の皆さまには、なお一層のご理解とご支援を賜りますよ
う、心よりお願い申しあげます。
2013年 6月
代表取締役会長 金川千尋
代表取締役社長 森 俊三
塗料用のセルロース工場を新設
塩化ビニル樹脂(塩ビ)事業の中核を担う米国シンテック
が完了しました。その結果、同社の塩ビの総生産能力は年間
グループ会社のSEタイローズ 社は、米 国ルイジアナ州に年
社は、前期に比べて2.2倍となる経常利益551百万ドル(440
264万トンとなりました。
間 生 産 能 力 9,000トンのヒドロキシエチル セルロース(HEC)
億円)を上げ、過去最高益を達成しました。ルイジアナ州で
一方、米国ではシェールガスを採掘する革新技術が確立さ
の製造工場の建設を進めています。HEC は主に建材用の水性
実施した総 投資額2,500 億円に上る塩ビの原料からの一貫
れ、2009年から天然ガスの価格が下がり始め、再び国際競
塗料に使われており、世界中で堅調な需要の 伸びが期待され
※
生産工場が高稼働を継続し、増益に大きく貢献しました。
争力を取り戻しました 。そのため、石油化学の新たな投資
ています。既存のドイツの工場に加えて新工場が完成すれば、
シンテック社は2005 年にこの大型投資を決断し、直ちに
先として米国が注目を集めるようになりました。シェールガ
HEC の年間生産能力はグループ全体で27,000トンに増強され
建設工事に着手しました。当時、米国では天然ガスの高騰が
ス革命とも称されるブームが起きる前に踏み切ったこの投資
ます。また、ドイツと米国に生 産拠 点を持つことで、安定供 給
続いており、それが恒久化すると考え、多くの会社が米国で
が、同社の最高益に、そして信越化学の増益にも大きく貢献
体制がさらに強化されます。
の事業を縮小し、中東などへ投資を行いました。こうした中
しました。
でも同社は「米国にはエネルギー問題を解決する力がある」
と確信し、工場の建設を進めました。ルイジアナ州の新工場
HEC の主な用途である水性 塗料は、有機 溶 剤
を含まないため、環境や健康に配慮された塗料
として注目されています
※ 2012年の天 然ガス価 格は、シンテック社 が大 型 投 資を決 断
した 2005 年の約 3分の1になりました。
が2008 年から順 次稼 働を開始し、2011年 夏に全ての工事
シンテック社の10年間の
売上高と経常利益
信越グループの
塩ビの生産能力は世界最大
売上高
百万 US$
百万 US$
経常利益
2011年比
600
2.2 倍
3,000
450
2,000
300
1,000
150
0
0
03 04 05 06 07 08 09 10
11
シンエツPVC 社
(オランダ)
45万トン
信越化学
鹿島工場
55万トン
S.E.H.アメリカ社
シレス社(ポルトガル)
20万トン
■ 経常利益
4,000
株主還元の方針
● 安定供給体制の強化
● 事業を通じ地域社会に貢献
功績が認められ、地域に名を刻む
S.E.H.アメリカ社(ワシントン州バンクーバー市)は当社グ
ル ープの 300mmウエ ハー の 生 産 拠 点のひとつとして、高品
質な製品を世界市場に送り出しています。同社の、長年にわた
384
る地 域 社 会への功 績がバンクーバー市より認められ、当社 会
長 の 金 川の 名前にちなみ、2008 年に同 社の工場に直 結 する
万トン
2 本 の 道 路 が「Kanagawa Avenue」「 S.E.H.-Kanagawa
Way」と命名されました。今後も地域社会とのつながりを大切
(年間)
シンテック社(米国)
264 万トン
にし、事 業を通じて地 域に貢 献 するさまざまな活 動を行って
バ ンクーバー市から贈ら れ た 賞 状とS.E.H.
いきます。
アメリカ社の工場入口の標識
12 (年)
塩ビ・化成品事業
【米国の生産拠点】
原料からの一貫生産を強化
シンテック社 フリーポート工場(テキサス州)
シンテック社 アディス工場(ルイジアナ州)
● シンテック社 プラクマン工場(ルイジアナ州)
●
●
シンテック社の塩ビの原料からの一貫生産工場が2011年
ています。これら国際的に価 格競争力のある原料を使うこ
夏に完成し、原料の安定調達 体制が一層強化されました。
とにより、シンテック社は自社で一貫生産できる体制を生か
米国では塩ビの出発原料の岩塩と天然ガスが豊富に存在し
し、世界の塩ビ需要の拡大に応えていきます。
ワシントン
シリコーン事業
オハイオ
● シンテック社の塩ビ一貫生 産体制
岩塩
天然ガス
■ 自社生産
■ 外部調達
か性ソーダ
塩素
エチレン
塩化ビニル
モノマー
塩化ビニル
モノマー
塩ビの主な用途 世界各国へ
塩化ビニル
樹脂
テキサス
販売
外壁材
パイプ
電線被覆など
ルイジアナ
シンエツ シリコーンズ オブ アメリカ社 アクロン工場(オハイオ州)
シンエツ シリコーンズ オブ アメリカ社 フリーポート工場(テキサス州)
● シンコア シリコーンズ社(オハイオ州)
●
●
機能性化学品事業
●
SEタイローズ社※(ルイジアナ州) ※2014 年完成予定
半導体シリコン事業
●
S.E.H.アメリカ社(ワシントン州)
セグメントでシンエツ を 知 る
事業概況
会社データ
塩ビ・化成品
33.5%
売上高比率
◆ 米国シンテック社が世界中の顧客への拡販で高水準の出
荷を維持し、業績を大きく伸ばしました。
半導体シリコン
19.7%
売上高比率
◆ スマートフォンやタブレットPC用など一部の先端デバ
イス需要は好調でしたが、ウエハー使用量の多いパソ
◆ オランダのシンエツPVC社も堅調な出荷を継続しました。
コンや薄型テレビなど民生機器向けは需要低迷の影響
◆ 国内塩ビは、需要の低迷と原料価格の上昇で厳しい状況
を受けました。
会社概要(2013 年 3月31日現在)
代表取締役会長
設 立: 1926年9月16日
代表取締役社長
森 俊三
資 本 金: 119,419,688,785円
代表取締役副社長
秋谷 文男
斉藤 恭彦
専務取締役
石原 俊信
常務取締役
幅田 紀一
髙杉 晃司
轟 正彦
秋本 俊哉
荒井 文男
松井 幸博
本 社: 〒100-0004
東京都千代田区大手町
二丁目6番1号
主要製品: 塩化ビニル樹脂、か性ソーダ、メタノール、クロロメタン
+6.1%
売上高
2,000
3,240
3,437
1,601
1,785
300
2012年度
237
242
134
■ 通期
2011年度
売上高
4,000
−11.8%
−36.1%
営業利益
600
U R L: http://www.shinetsu.co.jp/
従業員数: 17,712 名(連結)
2011年度
1,242
(単位:億円)
■ 通期
0
■ 上半期
2,296
2,000
2012年度
■ 上半期
2,025
1,085
0
2011年度
2012年度
343
300
219
211
(単位:億円)
126
■ 通期
■ 上半期
0
2011年度
2012年度
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
発行する株式の総数: 1,720,000,000 株
発行済株式総数:
株主の総数:
シリコーン
12.6%
売上高比率
◆ 国内は化粧品向けが期を通して順調に推移しました。
自動車向けは期前半は堅調に推移しましたが、電子機
器向けは総じて低調でした。
◆ 海外は、中国などアジア地域での市況低迷の影響を受
けました。
1,000
705
−4.7%
300
0
2011年度
2012年度
■ 通期
■ 上半期
337
286
174
(単位:億円)
機能性化学品
149
0
2011年度
2012年度
1,500
■ 通期
■ 上半期
8.2%
売上高比率
主要製品: セルロース誘導体、金属珪素、ポバール、合成性フェロモン
800
−4.1%
871
835
422
413
2011年度
2012年度
0
営業利益
150
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
売上高
145
70
76
2011年度
2011年度
2012年度
0
1,016
2012年度
+7.1%
営業利益
1,828
382
409
188
210
300
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
その他関連
0
2011年度
2012年度
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
*1
金子 昌資
宮 毅*1
福井 俊彦*1
小宮山 宏*1
宮島 正紀
笠原 俊幸
小根澤 英徳
中村 健
岡本 博明
上野 進
丸山 和政
8.2%
売上高比率
たが、半導体ウエハー関連容器は半導体デバイスの需要
低迷の影響を受けました。
主要製品: 樹 脂 加 工 製 品、技 術・プ ラント 輸 出、商 品 の 輸 出 入、
エンジニアリング
売上高
(単位:億円)
−10.4%
937
839
479
415
0
2011年度
2012年度
営業利益
+11.3%
150
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
0
50
27
56
31
2011年度
2012年度
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
常勤監査役
岡田 理
監査役
渡瀬 昌彦
福井 *2
小坂 義人*2
永野 紀吉*2
*1 社外取締役
*2 社外監査役
し ん え つ リ ポ ー ト
432,106,693 株
(円)
(千株未満は切捨表示)
持株数
(千株)
株主名
出資比率
(%)
37,667
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 29,538
日本生命保険相互会社
24,370
株式会社八十二銀行
11,790
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口4) 11,330
明治安田生命保険相互会社
10,687
SSBT OD05 OMNIBUS ACCOUNT - TREATY CLIENTS
8,975
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505225
6,773
8.9
7.0
5.7
2.8
2.7
2.5
2.1
1.6
ザ チェース マンハッタン バンク エヌエイ ロンドン エス エル
オムニバス アカウント
5,889
1.4
メロン バンク エヌエー アズ エージェント フォー イッツ クライアント
メロン オムニバス ユーエス ペンション
5,474
1.3
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)
(円)
16,000
9,000
当社株価(左軸) −日経平均株価(終値)
(右軸)
58,910 名
大株主
136 期報告書
2012 年4月1日∼ 2013 年3月31日
株価の推移
8,000
14,000
7,000
12,000
6,000
10,000
5,000
8,000
シンエツのハイライト
売上高
当期の注目ポイント
営業利益
1兆 254億円
1,570億円
前期比
223 億円減
2012年度の利益構成
前期比
74億円増
塩ビ・化成品
その他関連
電子・機能材料
経常利益
4,000
3,000
(注)当社は、自己 株式 7,190,226 株を保有しておりますが、上記の大株主から
は除いております。また、出資比率は自己株式を控除して計算しております。
株主メモ
◆ 信越ポリマー社の自動車用キーパッドは順調に推移しまし
800
■ 通期
■ 上半期
+2.8%
0
−1.6%
147
1,778
765
(単位:億円)
◆ 国内セルロース誘導体は、建材用や医薬品用が順調に推
移しました。
◆ ドイツのSEタイローズ社は、塗料用を中心に堅調に推
移しました。
◆ 豪州のシムコア社は、金属珪素の市況低迷の影響を受け
ました。
売上高
◆ 希土類磁石は、自動車向けは堅調だったものの、ハード
ディスクドライブやエアコン向けは低調でした。
◆ フォトレジストは、半導体デバイスの微細化の進展もあ
り順調に推移しました。
◆ LED用パッケージ材料の需要は堅調でした。
◆ 光ファイバー用プリフォームの需要は堅調で、中国の新
工場の稼働も寄与しました。
−15.0%
営業利益
1,290
656
17.8%
売上高比率
主要製品: 希 土 類 磁 石(電 子 産 業 用・一 般 用 )
、半 導 体 用 封 止 材、
LED用パッケージ材料、フォトレジスト、マスクブランクス、
合成石英製品、液状フッ素エラストマー、ペリクル
主要製品: シリコーン
1,355
電子・機能材料
*1
フランク・ピーター・ポポフ
株式の状況(2013 年 3月31日現在)
(注)自己株式7,190,226 株が含まれております。
売上高
取締役
456
(単位:億円)
0
+92.6%
営業利益
600
電 話: 03(3246)5091
主要製品: 半導体シリコン
金川 千尋
商 号: 信越化学工業株式会社
が続きました。
4,000
役 員(2013 年 6月27日現在)
6,000
2011
2012
2013
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5
4,000
株式に関するお手続きについて
事
業
年
度:4月1日∼翌年3月31日
期末配当受領株主確定日:3月31日
中間配当受領株主確定日:9月30日
定 時 株 主 総 会:毎年6月
公 告 掲 載 方 法:電子公告により、当社ホームページに掲載いたします。
(http://www.shinetsu.co.jp/)
ただし、事故その他やむを得ない事由によって電子
公告によることができない場合は、日本経済新聞に
掲載いたします。
単 元 株 式 数:100株
上 場 証 券 取 引 所:東京・大阪・名古屋
※ 大阪証券取引所は、2013年7月16日付をもって、東京証券
取引所と市場の統合を行う予定のため、同日以降、当社の上場
証券取引所は東京証券取引所と名古屋証券取引所となります。
株 主 名 簿 管 理 人
:三菱UFJ 信託銀行株式会社
特別口座の管理機関
同
連
絡
先:〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
電話 0120-232-711(通話料無料)
証券コード:4063
お手続き、ご照会の内容
お問い合わせ先
証券会社等の口座に記録された株式
郵送物などの発送と返戻に関するご照会
払渡し期間経過後の配当金に関するご照会
株式事務に関する一般的なお問い合わせ
上記以外のお手続き、ご照会など
三菱 UFJ 信託銀行 証券代行部
電話 0120-232-711
(通話料無料)
純利益
1,702億円
1,057億円
前期比
50 億円増
自己資本比率
海外売上高比率
純資産1兆 6,232億円
総資産1兆9,209 億円
年間配当金
82.0%
(ご参考:自己資本1兆 5,761億円)
67.4%
100 円
特別口座に記録された株式
機能性化学品
収益を力強くけん引する
米国シンテック社
当期の営業利益の構成を見てみますと、米国
シンテック社 が最高 益 を更 新したことにより、
「塩ビ・化成品事業」が全体の利益の29 %を占
め、信越化学の増益に大きく貢献しました。
しん えつ ニュースクリップ
単元未満株式の買取・買増請求
特別口座の残高照会
配当金の受領方法の指定
郵送物などの発送と返戻に関するご照会
払渡し期間経過後の配当金に関するご照会
株式事務に関する一般的なお問い合わせ
シリコーン
半導体シリコン
前期比
51億円増
口 座 を 開 設 さ れて い る 証 券 会 社 等
にお問い合わせください
特別口座から一般口座への振替請求
住所、氏名などのご変更
29%
三菱 UFJ 信託銀行 証券代行部
電話 0120-232-711
(通話料無料)
「トムソン・ロイター Top100 グローバル・イノベーター・アワード」を2年連続受賞
世界最大級の特許情報機関であるトムソン・ロイター社が選出する、
「世界で最も革新的な企業・
研究機関100 社」に当社が 2 年連続で選ばれました。受賞した100 社のうち、化学工業分野の企業
は、当社を含め 8 社(右表)です。この選定は、同社が保有する知的財産・特許データをもとに、評
価基準となる各企業の「特許数」
「成功率」
「特許ポートフォリオの世界的な広がり」
「引用における
特許の影響力」を分析し、表彰する企業を選出しています。
※「トムソン・ロイター Top100 グローバル・イノベーター・アワード」の詳細に関しては、トムソン・ロイター社の
ホームページにも掲載されております。 http://ip-science.thomsonreuters.jp/ips/top100/
化学工業分野の受賞企業
信越化学工業
日本
日東電工
日本
Arkema
仏国
3M
米国
Chevron
Dow Chemical
DuPont
Solvay
米国
米国
米国
米国
シンエツを深く知る
株主・投資家の皆さまへ
国際展開と新製品展開により、
成長を目指してまいります。
株主、投資家の皆さまにおかれましては、
特集 シンエツの米国での事業展開
信越グループは、豊富なエネルギー資源と巨大な市場を持ち安定した国情の米国を、投資先としても重視して
います。グループの国際競争力をご理解いただく上で欠かせない米国における事業展開について特集します。
シンテック社
平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申しあげます。
当期の概況
当期の世界経済は、米国では緩やかな回復が続きましたが、
欧州は依然として不透明な情勢が続き、中国をはじめとした新
興国では成長が鈍化するなど、全般的に減速傾向にありました。
日本経済は、第 4四半期に入り明るい兆しが見られましたが、総
じて厳しい状況が続きました。当社グループは、かねてより景気
の動向に左右されにくい強固な事業基盤の構築に注力しており
ます。当期も世界中の顧客に積極的な販売を行うとともに、海
外の新工場の早期戦力化や原材料の安定確保に努め、さらに
品質や技術の向上と新規製品の開発にも鋭意取り組むなど、営
業、製造、研究開発が三位一 体となり、収益を伸ばし会社の価
値を高めることに取り組んでまいりました。
この 結 果、連 結 売 上 高1兆 254億 9百 万 円( 対 前 期 比 2.1%
減)
、連結営業利益1,570 億4千3百万円(同5.0%増)
、連結経常
利 益1,702億7百万円(同3.0 %増)
、連 結当期 純 利 益1,057億1
千4百万円(同5.0%増)となりました。
主要事業の動向
塩ビ・化成品事業では、世界最大の塩ビ樹脂メーカーである
米国子会社のシンテック社が、経常利益を倍増させ、当社グルー
プの増益に大きく貢献いたしました。これは、米国の住宅市場
の回復が依然として低水準にとどまるなかで、同社が世界中の
需要家への拡 販を行い、高水準の生産と出荷を実現した結果
です。
半導体シリコン事業では、スマートフォンやタブレットPC用な
どの先端デバイス向けが堅調に推移しましたが、パソコンや薄
型テレビなどの需要が低調に推移した結果、厳しい状況が続き
ました。
シリコーン事業では、国内の化粧品向けなどが順調に推移し
ましたが、電子機器の用途が振るわず、さらにアジア地域にお
ける汎用品の価格低迷などの影響を受けました。
電子・機能材料事業では、ハイブリッド車など自動車向けの
希土類磁石をはじめ、フォトレジスト製品やLED用パッケージ
材料が順調に推移しました。さらに、2012年に中国で稼働を始
めた光ファイバー用プリフォームの新工場も出荷を伸ばすこと
ができました。
持続的な成長力の確保
∼「既存事業の強化」と「新規事業の育成」∼
既存事業では、市場環境の急激な変化、自然災害、カントリー
リスクなど、事業推進の妨げとなる不測の事態に備え、生産拠
点の分散などを推進しています。また、成長が見込める事業へ
の積極的な投資を行い、生産能力の増強を進めています。シン
テック社では2011年夏に塩ビ樹脂の原料からの一貫生産工場
が完成し、新工場も含め全ての工場でフル稼 働を継 続した結
果、当期の業績に大きく寄与しました。
当社グループ では投 資先として米国を重視しており、現在、
建材用塗料用途に需要の伸びが期待されるヒドロキシエチル
SEタイローズ社
● グループ増益の立役者
大幅増益で過去最高益を更新
代表取締役会長
代表取締役社長
セルロース(HEC)の新工場の建設を進めています。ドイツの既
存工場に加え米国にも拠 点を持つことで、生 産拠 点の分 散化
を図り、販売力をさらに強化いたします。
今後の経済成長により需要の伸びが見込まれるアジア市場
では、中国とベトナムで進めていた希土類磁石の原料工場が完
成し、原料の安定調達をさらに進めることができました。また、
ベトナムではLED用パッケージ材料の工場を建 設し、2013 年
度に操業を開始いたします。当社グループは、常に将来の成長
を見据えて、積極的な設備投資を行ってまいります。
新 規事 業 分 野では、
「 エネルギー」や「ヘルスケア」などの新
しい領域での研究開発も進めています。エネルギー分野では、
テーマのひとつとして、高容量に対応できるリチウムイオン電
池 材料の開発を行っています。ヘルスケア分野では、創薬ベン
チャーのナノキャリア社に出資し、薬を患部に効率的に到達させ
る材料を共同研究しています。既存事業のさらなる強化と新規
事業の育成により、成長し続ける会社を目指してまいります。
当社グループは外部環境の急激な変化に対応できる経営を
進めています。近年では、米国発の金融危機や東日本大震災な
どが当社の事業に大きな影響を与えましたが、経営努力により、
これらの危機を克服し、収益を確保し安定配当を継続すること
ができました。今後も長期的な観点で事業収益の拡大と企業
体質のさらなる強化に注力し、株主の皆さまに適正に還元する
配当を行ってまいります。
安全確保の最優先と公正な経営の推進
当社グループは、遵法に徹した公正な企業活動を行い、安全を
常に最優先することを経営目標に掲げ事業活動を進めています。
そのために、厳格な内部統制システムの運用とともに、社外取締
役および社外監査役が独立した立場で経営の監督を行うなど、
経営の健全性と透明性をさらに高めることに努めています。
当社グループは、これからも収益拡大とともに、社会から信
頼される企業活動を通じて企業価 値の最大化を追求し、皆さ
まのご期待にお応えしてまいります。
株主の皆さまには、なお一層のご理解とご支援を賜りますよ
う、心よりお願い申しあげます。
2013年 6月
代表取締役会長 金川千尋
代表取締役社長 森 俊三
塗料用のセルロース工場を新設
塩化ビニル樹脂(塩ビ)事業の中核を担う米国シンテック
が完了しました。その結果、同社の塩ビの総生産能力は年間
グループ会社のSEタイローズ 社は、米 国ルイジアナ州に年
社は、前期に比べて2.2倍となる経常利益551百万ドル(440
264万トンとなりました。
間 生 産 能 力 9,000トンのヒドロキシエチル セルロース(HEC)
億円)を上げ、過去最高益を達成しました。ルイジアナ州で
一方、米国ではシェールガスを採掘する革新技術が確立さ
の製造工場の建設を進めています。HEC は主に建材用の水性
実施した総 投資額2,500 億円に上る塩ビの原料からの一貫
れ、2009年から天然ガスの価格が下がり始め、再び国際競
塗料に使われており、世界中で堅調な需要の 伸びが期待され
※
生産工場が高稼働を継続し、増益に大きく貢献しました。
争力を取り戻しました 。そのため、石油化学の新たな投資
ています。既存のドイツの工場に加えて新工場が完成すれば、
シンテック社は2005 年にこの大型投資を決断し、直ちに
先として米国が注目を集めるようになりました。シェールガ
HEC の年間生産能力はグループ全体で27,000トンに増強され
建設工事に着手しました。当時、米国では天然ガスの高騰が
ス革命とも称されるブームが起きる前に踏み切ったこの投資
ます。また、ドイツと米国に生 産拠 点を持つことで、安定供 給
続いており、それが恒久化すると考え、多くの会社が米国で
が、同社の最高益に、そして信越化学の増益にも大きく貢献
体制がさらに強化されます。
の事業を縮小し、中東などへ投資を行いました。こうした中
しました。
でも同社は「米国にはエネルギー問題を解決する力がある」
と確信し、工場の建設を進めました。ルイジアナ州の新工場
HEC の主な用途である水性 塗料は、有機 溶 剤
を含まないため、環境や健康に配慮された塗料
として注目されています
※ 2012年の天 然ガス価 格は、シンテック社 が大 型 投 資を決 断
した 2005 年の約 3分の1になりました。
が2008 年から順 次稼 働を開始し、2011年 夏に全ての工事
シンテック社の10年間の
売上高と経常利益
信越グループの
塩ビの生産能力は世界最大
売上高
百万 US$
百万 US$
経常利益
2011年比
600
2.2 倍
3,000
450
2,000
300
1,000
150
0
0
03 04 05 06 07 08 09 10
11
シンエツPVC 社
(オランダ)
45万トン
信越化学
鹿島工場
55万トン
S.E.H.アメリカ社
シレス社(ポルトガル)
20万トン
■ 経常利益
4,000
株主還元の方針
● 安定供給体制の強化
● 事業を通じ地域社会に貢献
功績が認められ、地域に名を刻む
S.E.H.アメリカ社(ワシントン州バンクーバー市)は当社グ
ル ープの 300mmウエ ハー の 生 産 拠 点のひとつとして、高品
質な製品を世界市場に送り出しています。同社の、長年にわた
384
る地 域 社 会への功 績がバンクーバー市より認められ、当社 会
長 の 金 川の 名前にちなみ、2008 年に同 社の工場に直 結 する
万トン
2 本 の 道 路 が「Kanagawa Avenue」「 S.E.H.-Kanagawa
Way」と命名されました。今後も地域社会とのつながりを大切
(年間)
シンテック社(米国)
264 万トン
にし、事 業を通じて地 域に貢 献 するさまざまな活 動を行って
バ ンクーバー市から贈ら れ た 賞 状とS.E.H.
いきます。
アメリカ社の工場入口の標識
12 (年)
塩ビ・化成品事業
【米国の生産拠点】
原料からの一貫生産を強化
シンテック社 フリーポート工場(テキサス州)
シンテック社 アディス工場(ルイジアナ州)
● シンテック社 プラクマン工場(ルイジアナ州)
●
●
シンテック社の塩ビの原料からの一貫生産工場が2011年
ています。これら国際的に価 格競争力のある原料を使うこ
夏に完成し、原料の安定調達 体制が一層強化されました。
とにより、シンテック社は自社で一貫生産できる体制を生か
米国では塩ビの出発原料の岩塩と天然ガスが豊富に存在し
し、世界の塩ビ需要の拡大に応えていきます。
ワシントン
シリコーン事業
オハイオ
● シンテック社の塩ビ一貫生 産体制
岩塩
天然ガス
■ 自社生産
■ 外部調達
か性ソーダ
塩素
エチレン
塩化ビニル
モノマー
塩化ビニル
モノマー
塩ビの主な用途 世界各国へ
塩化ビニル
樹脂
テキサス
販売
外壁材
パイプ
電線被覆など
ルイジアナ
シンエツ シリコーンズ オブ アメリカ社 アクロン工場(オハイオ州)
シンエツ シリコーンズ オブ アメリカ社 フリーポート工場(テキサス州)
● シンコア シリコーンズ社(オハイオ州)
●
●
機能性化学品事業
●
SEタイローズ社※(ルイジアナ州) ※2014 年完成予定
半導体シリコン事業
●
S.E.H.アメリカ社(ワシントン州)
セグメントでシンエツ を 知 る
事業概況
会社データ
塩ビ・化成品
33.5%
売上高比率
◆ 米国シンテック社が世界中の顧客への拡販で高水準の出
荷を維持し、業績を大きく伸ばしました。
半導体シリコン
19.7%
売上高比率
◆ スマートフォンやタブレットPC用など一部の先端デバ
イス需要は好調でしたが、ウエハー使用量の多いパソ
◆ オランダのシンエツPVC社も堅調な出荷を継続しました。
コンや薄型テレビなど民生機器向けは需要低迷の影響
◆ 国内塩ビは、需要の低迷と原料価格の上昇で厳しい状況
を受けました。
会社概要(2013 年 3月31日現在)
代表取締役会長
設 立: 1926年9月16日
代表取締役社長
森 俊三
資 本 金: 119,419,688,785円
代表取締役副社長
秋谷 文男
斉藤 恭彦
専務取締役
石原 俊信
常務取締役
幅田 紀一
髙杉 晃司
轟 正彦
秋本 俊哉
荒井 文男
松井 幸博
本 社: 〒100-0004
東京都千代田区大手町
二丁目6番1号
主要製品: 塩化ビニル樹脂、か性ソーダ、メタノール、クロロメタン
+6.1%
売上高
2,000
3,240
3,437
1,601
1,785
300
2012年度
237
242
134
■ 通期
2011年度
売上高
4,000
−11.8%
−36.1%
営業利益
600
U R L: http://www.shinetsu.co.jp/
従業員数: 17,712 名(連結)
2011年度
1,242
(単位:億円)
■ 通期
0
■ 上半期
2,296
2,000
2012年度
■ 上半期
2,025
1,085
0
2011年度
2012年度
343
300
219
211
(単位:億円)
126
■ 通期
■ 上半期
0
2011年度
2012年度
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
発行する株式の総数: 1,720,000,000 株
発行済株式総数:
株主の総数:
シリコーン
12.6%
売上高比率
◆ 国内は化粧品向けが期を通して順調に推移しました。
自動車向けは期前半は堅調に推移しましたが、電子機
器向けは総じて低調でした。
◆ 海外は、中国などアジア地域での市況低迷の影響を受
けました。
1,000
705
−4.7%
300
0
2011年度
2012年度
■ 通期
■ 上半期
337
286
174
(単位:億円)
機能性化学品
149
0
2011年度
2012年度
1,500
■ 通期
■ 上半期
8.2%
売上高比率
主要製品: セルロース誘導体、金属珪素、ポバール、合成性フェロモン
800
−4.1%
871
835
422
413
2011年度
2012年度
0
営業利益
150
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
売上高
145
70
76
2011年度
2011年度
2012年度
0
1,016
2012年度
+7.1%
営業利益
1,828
382
409
188
210
300
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
その他関連
0
2011年度
2012年度
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
*1
金子 昌資
宮 毅*1
福井 俊彦*1
小宮山 宏*1
宮島 正紀
笠原 俊幸
小根澤 英徳
中村 健
岡本 博明
上野 進
丸山 和政
8.2%
売上高比率
たが、半導体ウエハー関連容器は半導体デバイスの需要
低迷の影響を受けました。
主要製品: 樹 脂 加 工 製 品、技 術・プ ラント 輸 出、商 品 の 輸 出 入、
エンジニアリング
売上高
(単位:億円)
−10.4%
937
839
479
415
0
2011年度
2012年度
営業利益
+11.3%
150
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
0
50
27
56
31
2011年度
2012年度
(単位:億円)
■ 通期
■ 上半期
常勤監査役
岡田 理
監査役
渡瀬 昌彦
福井 *2
小坂 義人*2
永野 紀吉*2
*1 社外取締役
*2 社外監査役
し ん え つ リ ポ ー ト
432,106,693 株
(円)
(千株未満は切捨表示)
持株数
(千株)
株主名
出資比率
(%)
37,667
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 29,538
日本生命保険相互会社
24,370
株式会社八十二銀行
11,790
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口4) 11,330
明治安田生命保険相互会社
10,687
SSBT OD05 OMNIBUS ACCOUNT - TREATY CLIENTS
8,975
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505225
6,773
8.9
7.0
5.7
2.8
2.7
2.5
2.1
1.6
ザ チェース マンハッタン バンク エヌエイ ロンドン エス エル
オムニバス アカウント
5,889
1.4
メロン バンク エヌエー アズ エージェント フォー イッツ クライアント
メロン オムニバス ユーエス ペンション
5,474
1.3
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)
(円)
16,000
9,000
当社株価(左軸) −日経平均株価(終値)
(右軸)
58,910 名
大株主
136 期報告書
2012 年4月1日∼ 2013 年3月31日
株価の推移
8,000
14,000
7,000
12,000
6,000
10,000
5,000
8,000
シンエツのハイライト
売上高
当期の注目ポイント
営業利益
1兆 254億円
1,570億円
前期比
223 億円減
2012年度の利益構成
前期比
74億円増
塩ビ・化成品
その他関連
電子・機能材料
経常利益
4,000
3,000
(注)当社は、自己 株式 7,190,226 株を保有しておりますが、上記の大株主から
は除いております。また、出資比率は自己株式を控除して計算しております。
株主メモ
◆ 信越ポリマー社の自動車用キーパッドは順調に推移しまし
800
■ 通期
■ 上半期
+2.8%
0
−1.6%
147
1,778
765
(単位:億円)
◆ 国内セルロース誘導体は、建材用や医薬品用が順調に推
移しました。
◆ ドイツのSEタイローズ社は、塗料用を中心に堅調に推
移しました。
◆ 豪州のシムコア社は、金属珪素の市況低迷の影響を受け
ました。
売上高
◆ 希土類磁石は、自動車向けは堅調だったものの、ハード
ディスクドライブやエアコン向けは低調でした。
◆ フォトレジストは、半導体デバイスの微細化の進展もあ
り順調に推移しました。
◆ LED用パッケージ材料の需要は堅調でした。
◆ 光ファイバー用プリフォームの需要は堅調で、中国の新
工場の稼働も寄与しました。
−15.0%
営業利益
1,290
656
17.8%
売上高比率
主要製品: 希 土 類 磁 石(電 子 産 業 用・一 般 用 )
、半 導 体 用 封 止 材、
LED用パッケージ材料、フォトレジスト、マスクブランクス、
合成石英製品、液状フッ素エラストマー、ペリクル
主要製品: シリコーン
1,355
電子・機能材料
*1
フランク・ピーター・ポポフ
株式の状況(2013 年 3月31日現在)
(注)自己株式7,190,226 株が含まれております。
売上高
取締役
456
(単位:億円)
0
+92.6%
営業利益
600
電 話: 03(3246)5091
主要製品: 半導体シリコン
金川 千尋
商 号: 信越化学工業株式会社
が続きました。
4,000
役 員(2013 年 6月27日現在)
6,000
2011
2012
2013
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5
4,000
株式に関するお手続きについて
事
業
年
度:4月1日∼翌年3月31日
期末配当受領株主確定日:3月31日
中間配当受領株主確定日:9月30日
定 時 株 主 総 会:毎年6月
公 告 掲 載 方 法:電子公告により、当社ホームページに掲載いたします。
(http://www.shinetsu.co.jp/)
ただし、事故その他やむを得ない事由によって電子
公告によることができない場合は、日本経済新聞に
掲載いたします。
単 元 株 式 数:100株
上 場 証 券 取 引 所:東京・大阪・名古屋
※ 大阪証券取引所は、2013年7月16日付をもって、東京証券
取引所と市場の統合を行う予定のため、同日以降、当社の上場
証券取引所は東京証券取引所と名古屋証券取引所となります。
株 主 名 簿 管 理 人
:三菱UFJ 信託銀行株式会社
特別口座の管理機関
同
連
絡
先:〒137-8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号
三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部
電話 0120-232-711(通話料無料)
証券コード:4063
お手続き、ご照会の内容
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証券会社等の口座に記録された株式
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株式事務に関する一般的なお問い合わせ
上記以外のお手続き、ご照会など
三菱 UFJ 信託銀行 証券代行部
電話 0120-232-711
(通話料無料)
純利益
1,702億円
1,057億円
前期比
50 億円増
自己資本比率
海外売上高比率
純資産1兆 6,232億円
総資産1兆9,209 億円
年間配当金
82.0%
(ご参考:自己資本1兆 5,761億円)
67.4%
100 円
特別口座に記録された株式
機能性化学品
収益を力強くけん引する
米国シンテック社
当期の営業利益の構成を見てみますと、米国
シンテック社 が最高 益 を更 新したことにより、
「塩ビ・化成品事業」が全体の利益の29 %を占
め、信越化学の増益に大きく貢献しました。
しん えつ ニュースクリップ
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シリコーン
半導体シリコン
前期比
51億円増
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29%
三菱 UFJ 信託銀行 証券代行部
電話 0120-232-711
(通話料無料)
「トムソン・ロイター Top100 グローバル・イノベーター・アワード」を2年連続受賞
世界最大級の特許情報機関であるトムソン・ロイター社が選出する、
「世界で最も革新的な企業・
研究機関100 社」に当社が 2 年連続で選ばれました。受賞した100 社のうち、化学工業分野の企業
は、当社を含め 8 社(右表)です。この選定は、同社が保有する知的財産・特許データをもとに、評
価基準となる各企業の「特許数」
「成功率」
「特許ポートフォリオの世界的な広がり」
「引用における
特許の影響力」を分析し、表彰する企業を選出しています。
※「トムソン・ロイター Top100 グローバル・イノベーター・アワード」の詳細に関しては、トムソン・ロイター社の
ホームページにも掲載されております。 http://ip-science.thomsonreuters.jp/ips/top100/
化学工業分野の受賞企業
信越化学工業
日本
日東電工
日本
Arkema
仏国
3M
米国
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Dow Chemical
DuPont
Solvay
米国
米国
米国
米国