MZ16 F - Fluorescence Microscopy

蛍光実体顕微鏡
ライカ MZ16 F
革新の100%アポクロマート レンズシステム、
16:1ズーム、第3の蛍光照明専用光路
遺伝子はどのように働くのか?
光のシグナルが細胞の中から未知の答を伝えてくれる
基礎研究やバイオ産業では、人と共通する遺伝子を持ちより単
純な構造のモデル生物が多用されています。人の発生生物学
や病気の研究にモデルとして多用されるのは、マウス、ゼブラフ
ィッシュ、ショウジョウバエ、線虫、カエルなどです。目をひく研究
テーマには、心臓/血液循環、血管、神経、骨/軟骨の形成があ
げられます。
多くの実験研究室で、何百万匹にのぼる遺伝子モデル生物が、
突然変異の表現型にいたるライフサイクルのさまざまな段階を追
って、綿密に調べられています。この作業で蛍光顕微鏡が、遺伝
子試料の予備選択・同定・選別・取得・評価に効率の高いツー
ルとして定着してきました。ライカ MZ16 Fは、この実験手順を理
想的に解決できる、まったく新しい蛍光実体顕微鏡です。ライカ
MZ16 Fが他の蛍光実体顕微鏡を引き離した決定的なポイント
は、色収差補正が最高のアポクロマートレンズだけで構成した
光学システムです。16:1のズーム比も、最高1500Lp/mmの分
解能も比類がありません。また、蛍光照明専用に第3の光路を
設け、蛍光像の明るさを大幅に強化しました。さらに、ライカ伝統
の人間工学設計を徹底させたため、細かな操作までスムーズで、
長時間観察しても疲れがたまりません。結論は、最高のコストパ
フォーマンスです。
≪すべての生物は、たったひとつの細胞からスタートし、分裂を繰り返えす。ひとりぼっちの細胞が、分裂しなければならない宿命
をどうして悟るのだろう。発生の途上で、例えば、心臓細胞へ特化する道をどこで見つけるのだろう?≫ Dr. Ralf Dahm,
Project Manager ZF-MODELS Integrated Project, Max-Planck-Institut fuer Entwicklungsbiologie, Tuebingen
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蛍光実体顕微鏡の世界に
打ち立てた新しい標準
≪どうも神経のすり減る商売だ。
受精後2日目の幼生ゼブラフィッシュを顕微鏡でのぞき、
脈管系や軟骨などに変化がないか調べている。
この作業だけに忙殺され、1週間で約10,000の
試料をのぞき突然変異を追っている≫ Dr. Torsten Trowe,
Artemis Pharmaceuticals-Exelixus, Tuebingen
ライカ マイクロシステムズの革新技術: ライカ MZ16 F
ライカの蛍光実体顕微鏡はすでに、手動モデルのライカ MZ FLIIIと電動バージョンのライカ MZ16
FAで、世界の研究者に秀抜な性能を知られてきました。ライカ MZ16 Fは、基本的に双方の光学
性能や蛍光像質を受けつぎながら、最大多数のライカユーザーの要望を集約して発展させた新開
発モデルです。応用分野は、生物学・医学・薬理学はもとより、電子工学・化学・地質学から考古
学・宇宙工学・化粧品開発・科学捜査にまでおよんでいます。ユーザーからもっとも高い評価を得
ている特長は:
蛍光フィルターチェンジャー FLUOIII™
フィルターチェンジャー FLUOIII™もライカの特許技術です。励起
最大のズーム範囲
16:1のズーム比は、基礎組み合わせの1×対物レンズと10×接
眼レンズだけでも、総合倍率7.1×∼115×をカバーします。遺伝
学実験の選別から評価にいたるさまざまな作業を完全に行える
倍率で、蛍光実体顕微鏡では最大のズーム範囲です。
フィルターと吸収フィルターを1つの蛍光フィルターセットとしてホル
ダーに挿入し、4セットを選択・装填できる、フィルター切り替えタ
ーレットです。実体顕微鏡に前面から簡単に挿入でき、蛍光作
業が高速化します。
最高の分解能
実体顕微鏡の対物レンズからミクロ対物レンズへ切り替える
レボルバー FluoCombi III™
対物レンズを2×のプランアポクロマートに交換すると、世界の蛍
光実体顕微鏡中最高の総合倍率920×、分解能840Lp/mm*に
達し、0.6μm幅の微小構造を解像でき、開口数(NA)
は0.282で
実体顕微鏡用の1×対物レンズと、顕微鏡用の5×高解像対物
レンズを、ワンタッチで切り替えられます。低倍率の実体観察で
同定・選別・取得作業を行ってから、高倍率(最大736×)
・高分
す。多くの場合、高倍率の光学顕微鏡で観察しなおす手間が
はぶけますから、退色しやすい蛍光試料には大きなメリットです。
解能(最大1500Lp/mm)
のミクロレンズへ切り替えて精密に評価
できます。
(*Lp/mm = line pairs/mm 等間隔で平行の黒線と白いスペースの1対が
分離され知覚可能になるミリ当たりの数 = 解像度)
重層的なUV光保護
ライカ MZ16 Fのユーザーは、数多くのUV光対策で幾重にも保
アポクロマート レンズシステム
ライカ MZ16 Fは、対物レンズからズームシステム・エルゴ鏡筒ま
で、色収差補正が最高のアポクロマート無鉛レンズだけで統一
しました。分解能・細部の表現力・鮮明度・カラー再現性に比類
がなく、各構成成分の屈折率がほどんど変わらない条件の難し
い試料でも、コントラストを付けて描写できます。
護されています。試料面からのUV光を遮断するUV防護スクリー
ン、ランプハウスの迷光防止絞り、UV遮光フィルター、ダミーのフ
ィルターホルダー、自動蛍光シャッターなどです。
豊富なアクセサリープログラム
どのようなアプリケーションにも対応できるよう、膨大なアクセサリ
ーをそろえたモジュールシステムです。電動フォーカスシステム、レ
ライカ特許のTripleBeam®蛍光光路
蛍光像の明るさを強化するため、新たに開発した第3の蛍光照
明専用光路です。透過効率がきわめて高いので、蛍光が微弱
な構造でも暗黒のバックグランドに明るく浮かび上がります。
リーフコントラスト機構の透過光スタンド、蛍光用FireWireデジタ
ルカメラなど、すみずみまで人間工学設計を徹底させた部品ばか
りです。
ライカデザイン Christophe Apothéloz
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最先端装備で
遺伝子の快適操作
≪私は分子生物学者でガンの研究をしています。グループの研究テーマは、本質的に病因となる
遺伝子です。主要な研究対象は、さまざまなガン腫・心臓の循環系疾患・糖尿病など
の原因遺伝子で、新薬発見の手がかりもつかみたいと努力しています。≫
André Rosenthal、イェナの分子生物研究所で国際ヒトゲノムプロジェ
クトに参加し、7・8・11・21番・X染色体を担当しているガン研究者
GFPを用いて作製したゼブラフィッシュの胚
(胎生20時間)
。
調節機能を持つソニックヘッジホッグ遺伝子配列で
コントロールされている。先端基部と背髄で
GFPの発現が検出できた。写真では先端が左、背が上。
資料提供: Uwe Straele, Forschungszentrum Karlsruhe, Imaging
Centre von IGBMC / Cédric Vonesch, EPFL, Lausanne
細胞生物学・分子生物学の研究で使われる蛍光顕微
鏡は、細胞内部の構造と動態を明確に視覚化しなけ
ればなりません。しかし、細胞は自己蛍光を発する成分
最大のズーム比、最高の分解能
を持っていませんから、免疫蛍光法・蛍光色素標識な
ど多様な染色法を用い、目的のコンポーネントだけを選
んで光らせます。理想的な発蛍光団のひとつが、天然
よる選別・加工の後、試料を高倍率の光学顕微鏡へ
移しかえて細部や反応を評価しなおす必要がなくなり
ました。生体試料の判定と操作を、実体顕微鏡の深い
のクラゲから採集精製されたGFP(グリーン蛍光タンパ
ク質)
の遺伝子で、レポーター遺伝子またはマーカーとし
焦点深度と大きな視野で一貫して行えますから、作業
の流れが単純になり、時間も大幅に節約できます。対
てほとんどすべての遺伝因子に結合できます。GFP融
物レンズPlanapo 1×と接眼レンズ10×の標準組み合わ
合体は細胞にやさしく、in vivoで遺伝子の作用を追跡
できます。一定波長の光で励起すると、各タンパク質で
標識をつけた骨格・核など任意の構成成分を光らすこ
とができます。非常に繊細で光量の微弱な標識構造
を評価するには、最高の分解能を持ち、蛍光シグナル
せでも、
低倍率から115×までの高倍率へ切り替えられ、
微細な蛍光シグナルを420Lp/mmの分解能で分析でき
ます。対物レンズをPlanapo 2×に交換すれば、230×
(840Lp/mm)
に達し、0.6μm幅の微細構造をNA 0.28
の開口数で観察可能です。
をきわめて明るく描出できる、最新の蛍光実体顕微鏡
が不可欠です。
ライカ MZ16 Fは、世界最大のズーム比を持つ蛍光実
体顕微鏡です。そのため、多くの場合、実体顕微鏡に
新しい次元の像情報
ライカのレンズシステムは、先進の結像性能で150年にわ
精密光学機器メーカーのリーダーとして、ライカ マイクロ
システムズにはひとつの明確な目標があります。あらゆる
研究者・検査技師に、経済的に、結像品質が最高の
たり世界の光学をリードしてきました。とりわけ、鮮明な像
質と、疲れのたまらない快適な観察視野が、ライカレン
ズに共通した特長です。ライカ MZ16 Fでは、16:1ズー
ムシステム・対物レンズ・エルゴ鏡筒のすべてを、最高の
色収差補正等級であるアポクロマートで製作しました。
像情報を提供することです。ほとんどのモデル生物は、
コントラストがとぼしく、その細部構造は最高品質のレン
ズシステムでないと明 確に識 別 できません。ライカ
MZ16 Fの 基 本 的なレンズシステムは、最 高 性 能 の
Planapo対物レンズ 1×, 2×, 1.6×, 0.63×と、広視野接
100%アポクロマートのレンズシステムは、微細な各試料
構造の縁にまったく偽色を生じないので、きわめてシャー
プに結像します。コントラスト、描出力、分解能、忠実な
結像、色再現性がいずれも最適化され、単一細胞の内
部でも3次元の深い立体感が広がります。
眼レンズ
(眼鏡着用者共用)10×/21, 16×/14, 25×/9.5,
40×/6で構成されています。
接眼レンズに付いているアイカップは、柔らかいので眼
100%アポクロマートのレンズシステム
鏡を傷つけません。また、簡単なプッシュオン式ですか
ら、1台の実体顕微鏡を複数の人が使う場合、各自が
アイカップを持てば眼病の感染予防になります。
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世界が驚いた
革新の強化蛍光照明
ライカ特許:
TripleBeam®蛍光照明
ライカ MZ16 Fの第3の光路は蛍光照明専用です。ど
のズーム倍率でも最大の透過効率が保証され、視野
作業を中断するときは、照明光路をシャッターで閉じられ
ます。そのため、デリケートな蛍光試料を、水銀ランプ
を消さないで、焼損や退色から守れます。水銀ランプ
全体が明るく均等に照明されます。結像をさまたげる散
乱反射も起こりません。このユニークな革新技術により、
あくまで明るく微細な部分まで見事に解像された蛍光
の点灯・消灯を繰り返すとランプの寿命を縮めますし、
ランプが冷えるまで再点灯できませんから作業時間が
むだになります。
像が、黒ぐろとした背景にくっきりクローズアップされるよ
うになりました。
包括的なUV光予防措置
強いUV光は、
観察者の網膜を損なうおそれがあります。
ライカ特許: フィルターチェンジャー
FLUOIII®
FLUOIII®は、4セットまでの蛍光
フィルターチェンジャー
フィルターセットを収容するターレットで、各フィルターセッ
トは、1つのフィルターホルダーに挿入した励起フィルター
1枚と吸収フィルター2枚で構成されます。各フィルターセ
ットは、実体顕微鏡の前面から簡単に挿入・交換でき
ます。各種の蛍光法のために、対応するフィルターセッ
トが用意されています。ワンタッチでターレットを回転す
ると、観察光路中の吸収フィルターと照明光路の励起フ
ィルターが、自動的に正確な位置に入ります。
ライカ マイクロシステムズでは、包括的な予防措置をこ
うじました。各観察光路にUV遮光フィルターを固定的
に内蔵し、スイング着脱の自動蛍光シャッター、試料上
にはUV防護スクリーンを設け、ランプハウスでは迷光プ
ロテクターを、フィルターターレットの素通し穴にはダミー
のフィルターホルダーを入れました。
≪研究は予見できない意外性に満ちている。
科学の革新は、万人の注視をあびる新しい芸術だ≫
François Jacob, 1965年ノーベル医学生理学賞受賞者
コレージュ・ド・フランス、細胞遺伝学教授
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ライカ MZ16 F + FluoCombi III™
実体観察から高倍率観察へ
0.3μmまでの精度
ライカ MZ16 Fに FluoCombi III™を装備すれば、遺伝
子操作と分子生物学の蛍光観察作業を大幅に効率化
できます。実体顕微鏡により蛍光試料の選別と作製を
実体観察のPlanapo対物レンズは、視野・作動距離*・
被写界深度ともに非常に大きく、マニピュレーションやダ
行った後、そのまま高倍率のミクロ観察に切り替えて評
価と突然変異体のスクリーニングを行えます。多くの場
合、選別作業の後に光学顕微鏡へ移しかえて観察し
イセクションが便利です。ミクロモードでは、繊細な蛍光
標 識 に 微 動フォーカスで 精 確 に 焦 点を 合 わ せ 、
1500Lp/mmの最高分解能で完ぺきな同定ができます。
なおす手間がはぶけ、作業時間が短縮されます。敏感
な蛍光試料にも大きな利点です。
もちろん、16:1のズームはミクロモードでも有効ですか
ら、5×のHR対物レンズの最大総合倍率は460×、
16×の接眼レンズ
(広視野・眼鏡着用者共用)
を使えば
短い時間で、予備選択・選別から評価まで一貫作業
736×に達します。
ライカ FluoCombi
(*対物レンズの先端から試料面までの間隔)
ンズ1×と、ミクロ観察のHR
(High Resolution 高解像)
対物レンズ5×を、ワンタッチレボルバーで切り替えます。
最初は、発現モデルを実体顕微鏡の低倍率対物レン
III™では、実体観察のPlanapo対物レ
ズで3D観察します。次に、遺伝子発現まで解像できる
高倍率のHRミクロ対物レンズで、精密に評価する手順
です。対物レンズを切り替えても同焦点と光軸センター
が保たれますから、試料上の観察位置は動かず、焦点
を合わせなおす必要もありません。
豊富な蛍光フィルター
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ダイクロイックミラーは、GFP, GFP Plus, GFP Plant, CFP,
すれば、軽々と迅速に焦点が合わせられます。グライデ
ィングステージを取り付ければ、デリケートな試料位置も
YFP, Texas Red, DsREDなど、蛍光操作に必要な全種
類が網羅されています。電動フォーカスシステムを利用
精密に決まります。ライカ MATS恒温制御システムは、
最新の加熱保温ステージです。
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未来を約束された
ライカ MZ16 Fは、研究・検査・教育・記録を問わず、
多様な用途に応じてユーザー独自の組み合わせを
作れます。統一規格の部品を自由に組み替えられる
デジタル画像へのインターフェイス
モジュラーシステムですから、目的を満たせる必要最
低限の部品だけで経済的にスタートできます。また、
人間工学部品(エルゴノミックパーツ)
を利用すると、
Video/Photo鏡筒 HD FとHD Vです。HD Fの場合、
観察光路と撮影光路への光量配分は、50%:50%
の固定です。HD Vでは、1つの観察光路と2つの撮
ユーザー自身の体形に合わせて疲れない作業環境
を整備できます。
影光路を用途に応じて切り替えられ、次のいずれか
を選べます: 100%の光量で実体観察 / 50%をす
ライカのモジュラーシステムは、数多いアクセサリーで
べての観察・撮影光路へ / 100%を撮影光路へ /
バックアップされています。双眼鏡筒・三眼鏡筒・エ
ルゴノミックパーツ・対物レンズ・接眼レンズ・スタン
ド・照明装置・写真/デジタル/ビデオカメラなど、それ
ぞれの部品をいくつものバリエーションから選択でき
ます。
100%を右の接眼レンズへ。
CCDカメラには、高性能のVideo対物レンズをCマウ
ントで取り付けます。
CCDの各サイズに合わせるため、
各倍率のVideo対物レンズを用意しました。
将来、アプリケーションの内容が変更されても、即座
に組み替えて対応できる柔軟なシステムです。長い年
月の酷使に耐えるライカシステムへの投資は、最良の
コストパフォーマンスを約束されています。
軽快な電動フォーカス
ユーザー自身がスケール
精密です。操作にはハンドコントローラー / フットコント
ローラー / コンピューターを選択できます。とりわけ、マ
ルチフォーカスを使う実験には最適で、繰り返し使用
する複数の焦点位置を記憶し、ワンタッチでジャンプ
します。
ライカ MZ16 Fでは、ユーザー自身がもっとも楽な目
線と姿勢で観察できるよう、鏡筒とエルゴモジュー
ル ®を選べます。例えば、アポクロマートのエルゴ鏡
∼50°
に調
筒®は、双眼接眼レンズの観察角度を10°
節でき、瞳孔間隔は55mm∼75mmにミリ単位で同
期調整できます。観察する角度と高さを、ユーザーの
体形と装備の高さにぴったり合わせられるよう、双眼
鏡筒とエルゴノミックパーツだけでも10種類をそろえま
した。
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ライカへの投資
完ぺきに調和のとれた ――
高性能レンズシステム、カメラ、ソフトウェア
双眼観察鏡筒と写真/デジタル/ビデオカメラを便利に
組 み 合 わ せるために 考 案され た 接 続 部 品 が 、
手でフォーカスダイヤルを回す焦点合わせは、無限に
繰り返される微動作業の典型で、手や肩の筋骨格
にかなりの負担がかかります。電動フォーカスシステ
ムを装備すれば、まったく軽快に上下動し、焦点も
蛍光試料の撮影では、しばしば光量の不足に悩
まされ、デジタルカメラや制御プログラムによる画
像の補正処理に手間どります。ライカの高性能
FireWireデジタルカメラは、いずれも顕微鏡専用
で、生体試料でも微弱な光量の蛍光でも、適正
な画像データを確保できます。さまざまな画像取
り込み機能・画像処理機能を備え、MS-Office・
PhotoshopなどWindows環境の最新プログラム
への統合もスムーズ。軽快なTWAINインターフェ
イスで各メディアへ転送できます。
生体細胞をコンスタントに保温
高性能透過光ベース HL RC™による
コントラスト強調
温度に敏感な細胞をin vivoで調べる場合、重要
な前提条件は安定した保温です。ライカ MATS
(Microscope stage Automatic Thermocontrol System)
顕微鏡恒温制御システムは、光学ガラス製のス
テージ全面を均等に暖める方式で、温度が完全
にモニター制御されます。長時間にわたって温度
の“RottermannContrast™”技法を用い、透明・
半透明の位相試料をレリーフコントラストなどで強
が安定しますので、細胞にやさしく、経時記録を
調して見られます。ポジ・反転・ダイナミックなどの
正確に行え、作業場所からしばらく離れても安心
です。
レリーフコントラストのほか、垂直明視野・傾斜透
過光・一方向暗視野を、照明ミラーの回転角度
染色されていない生体細胞はほとんど透明で、
通常の透過光照明で結像するのは困難です。
高性能透過光スタンドベース HL RC™は、革新
とずらしで自在に選べます。
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顕微鏡デジタル画像の
スペシャリスト
顕微鏡アプリケーションの急激な発展にともな
い、より高解像でより速いデジタルカメラと、多角
的な画像処理ソフトウェアが必要になりました。
ライカ DFC300 FX:
カラーのFireWireデジタルカメラ
ライカ DC500: 1,200万画素の
高性能FireWireデジタルカメラ
ライカ FW4000
蛍光イメージワークステーション
遺伝子研究・バイオテクノロジー・医学に必要な
プロ仕様の上位機種で精細な画像データが得
蛍光画像専用に開発されたトータル解析システ
これは、半世紀ちかく顕微鏡画像解析を開発し
つづけてきた ライカ マイクロシステムズの得意分
野で、数多くのライカ デジタルカメラも独自に開発
最高の結像性能を備えました。2/3″プログレシ
ブ インターライン走査の高感度センサーで、退色
する蛍光試料を短い露出時間で撮影でき、励
起光の照射量も減らせます。ペルチエ素子のセ
られますから、分析・測定など後処理の結果も
信頼できます。すべてのコントラスト法、明視野/
暗視野に完全対応でき、とりわけ光量のきわめ
て微弱な蛍光試料の描写力では匹敵するカメ
ムで、必要な操作だけを画面表示する
“ワークフ
ロー”デザインにより真のユーザーフレンドリーな
操作を実現しました。蛍光画像の取り込み・処
理・解析・測定・記録など、必要なアプリケーシ
ンサー冷却により、暗い試料でもノイズのない画
像が得られます。部分走査モードでは、選択し
ラがありません。撮影モードと解像力を4通りに
選択でき、
真正色の完ぺきな画質が得られます。
ョンプログラムを自由に組み合わせられるモジュ
ラー方式ですから、研究内容に合わせてプログ
た画像部分を正確に取り込めます。走査度数
が非常に高いので、動く3D試料でもカメラの解
像力をフルにいかして効率よく記録できます。
オンライン画像を見ながら多様なファンクションを
使えますが、やさしく直感的に操作できる設計
です。精密な画像データはPCやMacへ転送さ
れ、ライカの分析ソフトウェアには、画像管理用
のIM1000
( Image Manager)や画 像 解 析 用の
ラムを柔軟に発展させられます。ラボの実験デ
ータはオペレーターのコメントと一緒に自動記録
され、各フォルダへ分類記録されますから、全
体の作業を詳細に追え、コントロールできます。
Q W i nまたはF W 4 0 0 0 が 用 意されています。
ライカ IM1000
プロ仕様の画像管理パッケージ
画像解析に高品質画像データ
ライカ デジタルカメラは、ライカ IM1000画像管理
ソフトウェア、
ライカ QWin画像処理解析システム、
きめ細かな便利な機能を選んで組み合わせら
れ、デジタル画像データをユーザー独自の形で
綿密に管理できます。画像管理パッケージには、
ライカ FW4000蛍光イメージングワークステーショ
ンとコンパチブルです。とりわけ、ライカ IM1000
のソフトウェアモジュール“Image Overlay”は、細
胞生物学・遺伝学・Viviology(ヒトと動物の生
理学)
・植物生物学・薬理学の多重蛍光撮影
画像の取り込み・処理・測定・転送・データ変
換・バックアップ作成が含まれています。ユーザ
ーが作業に合わせて構成できるアーカイブ構造
では、ラボ全体のワークフローを図式化でき、プ
ロセスコントロールを迅速・確実に行えます。ほ
に最適な結果を保証できます。ソフトウェア・画
しました。下記のDFCカメラは、蛍光画像の取
り込みを目標に設計された新世代機種です。ラ
イカ MZ16 Fに取り付けたDFCデジタルカメラか
らコンピューターへ取り込んだ画像は、ライカの
画像管理・処理・解析プログラムで加工・保
存・分析され、レポート作成・グローバルな情報
交 換・プレゼンテーションも簡 単に行えます。
ライカ DFC350 FX:
モノクロのFireWireデジタルカメラ
遺伝子研究・バイオテクノロジー・医学でのアプ
リケーションを前提に開発されたモノクロカメラ
です。明るさのとぼしい生体細胞・運動の経
過・退色しやすい蛍光試料・粒子などを高速
でとらえます。赤と近赤外で高い感度を示し、
とりわけGFPなど光量の微弱な試料には最適
です。高感度 2/3″プログレシブ インターライン
走査のセンサーを用いましたので、退色の早い
ライカ DFC480:
高性能FireWireデジタルカメラ
解像度・色の再現性・細部の描写力ともに優
れ、産業・科学の研究開発に適しています。新
しいデータ読み取りモードにすると、画像転送
スピードと走査法を自由に選択できます。フレー
ム読み取りモードでは、例えば、カメラのフル解
像2588×1960画素を12ビットで量子化できます。
モノクロ画像を迅速に呼び出した場合も、蛍光
像を高解像で取り込めます。
蛍光試料をハイスピード露光で撮影でき、敏感
な生体細胞が励起光に露出される時間を短縮
しました。ペルチエ素子のセンサー冷却により、
像アーカイビング・画像処理・画像解析の詳細
については、ライカ代理店またはライカ マイクロ
かにも多様なアプリケーションモジュールを選択
でき、測定・マルチフォーカス・画像比較・経時
記録・スーパーインポーズ・プレゼンテーションな
暗い試料でもノイズのない画像が得られます。
システムズ株式会社へお問い合わせください。
ど、きわめて多彩に使い分けられます。
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www.stereomicroscopy.co
ライカ MZ16 FA ―― 技術データ・性能の特長
オプティクス キャリアー
顕微鏡のタイプ
蛍光実体顕微鏡: アポクロマートレンズシステム、第3の独立した蛍光照明光路 TripleBeam®、蛍
光フィルターチェンジャー FLUOIII®、手動操作の各機能
100%アポクロマート色収差補正、主対物レンズ1枚を2本の平行観察光路と第3の蛍光照明光路が
共用するCMO方式、無鉛ガラス使用
2×1011Ω/□、1000Vから100Vへの放電時間<2秒
レンズシステム
静電気表面抵抗率
(実体顕微鏡ボディのハウジング)
ファンクション
ダブルアイリス絞り
蛍光システム
蛍光照明光路 TripleBeam®
ライカ特許
蛍光フィルターチェンジャー
FLUOIII®、ライカ特許
蛍光フィルター
フィルターセット
ズーム、フィルターチェンジャー
(切り替えターレット)
、UV遮光シャッター、ダブルアイリス絞り
内蔵、被写界深度調節用
2本の実体観察光路と1本の蛍光照明光路
(蛍光照明強化用)
をズームレンズシステム内に組み込み
4セットのフィルターセットを水平回転で切り替えるターレット、フィルターは個別に挿入、
スイング着脱式UVシャッター
1つのフィルターホルダー中に励起フィルターと吸収フイルターをセット
GFP, GFP Plus, GFP Plant, UV, Violet, Blue, Green, CFP, YFP, TXR, DSR, CY3, CY5、素通しのフィルターポ
ジションにはUV光防護用フィルターホルダー、特殊フィルターもお問い合わせに応じます
100W高圧水銀ランプ、色収差補正の集光コレクター、フォーカス式、ランプソケットはセンタリング式
UV防護スクリーン、UV吸収フィルター、UV遮光シャッター、ランプハウスの迷光防止、素通しのフィル
ターポジション用のフィルターホルダー
光源
安全措置
光学データ
ズーム比
変倍の繰り返し作業時にクリックストップを
指定できるズーム位置
データ
付属部品
対物レンズ
ライカ FluoCombi III™
エルゴ双眼鏡筒
人間工学設計の眼鏡着用者共用
広視野接眼レンズ
透過光スタンド
電動フォーカス
ステージ
ビデオシステム
カメラ
ソフトウェア
16:1 アポクロマートレンズシステム
0.71 / 1 / 1.6 / 2 / 2.5 / 3.2 / 4 / 5 / 6.3 / 8 / 10 / 11.5
対物レンズPlanapo 1×と接眼レンズ10×の
標準組み合わせで:
−総合倍率の調節範囲 7.1×∼115×
−分解能
420Lp/mm
−開口数
(NA)
0.14
−視野数
29.6mm径∼1.8mm
−作動距離
55mm
他の組み合わせによる最大値:
−最大総合倍率920×
−最高分解能
840Lp/mm
−最小の可視構造幅
0.6μm
−最大開口数
(NA)
0.28
−最大視野数
59mm径
−Planapo 1×
(NA = 0.141)
、2×
(NA = 0.282)
、1.6×、0.63×:
−Plan 1×、0.5×、0.8×:いずれも長焦点、無鉛光学ガラス
−実体観察の切り替え: Planapo 1×またはPlan 1×とHR対物レンズ 5×
−分解能: 0.3μm, 1500Lp/mm
−最大総合倍率:10×接眼レンズで460× / 16×接眼レンズで736×
∼50°
、瞳孔間隔同期調節
アポ エルゴ鏡筒®10°
−10×/21、16×/14、25×/9.5、40×/6、歪曲収差補正
−プッシュオン式アイカップ、感染防止用
−大きな視野数
高性能ペース HL RC™、革新光学技術のレリーフコントラスト
ハンドコントローラー / フットスイッチ / PCで操作
加熱ステージ: ライカ MATS 恒温制御システム、グライディングステージ
ライカ IC A 一体型ビデオモジュール
−蛍光用デジタルカメラ: ライカ DFC300 FX、DFC350 FX、DFC480、DC500
−ライカ MPS60、全自動フィルムカメラシステム、データバック付き
画像取り込み用、画像データのアーカイビング用、画像処理用、画像解析用:
ライカ Image Manager(Image OverlayおよびMultifocusモジュールを含む)
、FW4000、QWin
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※この仕様は、改良のため予告なく変更する場合があります。
T041150