みなと総研 - 一般財団法人みなと総合研究財団[WAVE]

みなとから未来へ
みなと総研
へ
来
未
ら
か
と
な
み
研
総
と
な
み
2015
SPRING
No.12
海辺活動アルバム
Waterfront Vitalization and
Environment Research Foundation
■神戸市漕艇連盟
12
No.
2 015
神戸市漕艇連盟では、HAT 神戸水域(神戸港内)を拠点として、神戸市、神戸市教育委員会、神戸市灘区・中央区役所(ま
ちづくり課)、神戸市スポーツ教育協会と協働し、ボート試乗会やレガッタを開催しています。
阪神・淡路大震災後、神戸では、復興住宅をはじめ多様な都市機能が融合したまちが形成されましたが、水域は護岸が
整備されコンクリートに囲まれたエリアとなりました。当団体では、かつての海辺と自然の親水域を地域住民とともに再
■発行日 2015年4月
■発行
認識し、海辺を楽しみ、身近な海辺の魅力を発信していくイベントとして、今後とも本活動に取り組んでまいります。
「みなと総研」では NPO 等の活動に対する助成を行っています
〒 105-0001 東京都港区虎ノ門 3-1-10 第2虎の門電気ビルディング3・4階
TEL.03-5408-8291(代表) FAX.03-5408-8741
■写真提供:表紙・郵船クルーズ(株)
「飛鳥Ⅱ」
みなと総合研究財団では、港湾・
沿岸域に関する公益事業を実施しています
みなと総研の公益事業
1.
自主調査研究
・港湾の物流、沿岸域の環境、クルーズ、港湾空間再生、港と文
化に関する調査研究を実施。
1.
自主調査研究
2.
多様な活動主体に対する支援
・日本沿岸域学会、東京湾再生官民連携フォーラム、リサイクル
ポート推進協議会などの活動を支援。
・NPO、大学等の活動に対して「未来のみなとづくり助成」を
実施。
・国・自治体等への技術的な支援を実施。
2.
多様な活動主体に
対する支援
3.
広報普及
3.
広報普及
・「みなと総研フォーラム」、「港と文化を語る集い」の開催、広
報誌の発行など。
なお、上記の他に、これまでの知識と経験を活かして、幅広く調査研究事業を受託しています。
Framework
港湾関係者の客船誘致と
『三本の矢』
足を運ぶことも、そう苦ではない季節
は、こうした外国客船を見るため港に
る。ゴールデンウィークを控えた最近
の港から寄港の便りが続々と届いてい
が、今年も西日本を中心とした数多く
は「 西 高 東 低 」 の 傾 向 が 続 い て い る
で も あ る。 例 年、 外 国 客 船 の 寄 港 数
客船が日本に寄港する最盛期の始まり
がするこの時期は、外国籍のクルーズ
桜の便りが一段落し、何となく様に
ならないスーツ姿の若者も見慣れた気
しそうだ。これらの寄港を当て込んだ
ズの話題が日本のクルーズ業界を席巻
客船、とりわけ中国発のアジアクルー
に初寄港を予定するなど、やはり外国
総トン、乗客定員四一八〇人)が日本
ム・オブ・ザ・シーズ」(十六万七八〇〇
今季は、アジアに配船されるクルーズ
客船としては過去最大級の「クアンタ
番となる。
月以降が外国客船受け入れのシーズン本
東 日 本 、 そして日本海側の各港は、五
日本に偏る傾向は否めず、関西以東や
になった。
も複数ある。
数を更新する勢いで岸壁予約が入って
全復活を遂げ、今季は過去最多の寄港
時的に激減した。しかし、昨年には完
人乗船客を乗せた外国客船の寄港は一
閣諸島を巡る政治問題が影響し、中国
になった。三年ほど前には、沖縄県尖
て日本のいろいろな港に立ち寄るよう
国客船も、他の欧米船社の船に混じっ
ルーズ、アラスカの前後に行われる西
者は日本船や欧米船社のワールドク
「 ア ジ ア ク ル ー ズ が 現 在 の よ う に 活
況を呈する前は、振興部門の港湾関係
省を踏まえてこう指摘する。
のある港湾管理者は、自らの経験と反
振り回されて良いのだろうか。西日本
ルーズ関係者、とりわけ港湾管理者が
ただ、中国発着の外国客船の寄港対
応 あ る い は 誘 致 ば か り に、 日 本 の ク
港湾施設の改修を急ピッチで進めた港
数年前から欧米船社が運航するアジ
アクルーズの人気が急速に高まり、中
いる。
欧 米 船 社 の 日 本 近 海 ク ル ー ズ が 増 え、
国人を中心とする乗船客を満載した外
◇
新年度が始まって数週間。すでに十
回以上の外国船社を受け入れた港もあ
これまで誘致活動をしてこなかった港
いった。近ごろでは、買い物を中心に
も参画し、全国的な動きへと変わって
れない。
でもなく、不自然という印象を拭いき
大半だった。その後、小型船を使った
太平洋クルーズに目を向けるケースが
る が 、 ま だ ま だ 寄 港 す る 港 は 西( )
経済効果が期待できる中国人客を大勢
別の西日本の港湾管理者は、その見
解をこうまとめる。
「時流に乗って客船誘致を進めるこ
とは必要だし、それを黙って見逃す手
乗せたアジアクルーズの誘致に力を入
経済効果が地元に重要なことは理解で
はない。ただ、日本船と外国船、そし
れる港が多い。もちろん、客船寄港の
きる。ただ、特定の船社や外国客船に
て中国拠点のアジアクルーズの三つが
バランス良く寄港して初めて、多彩な
大きく依存している状況は、ある意味
で健全ではない」。
もちろん、個々の港が置かれた地理的
乗船客を迎え入れるという港本来の機
今春の中国の旧正月(春節)に当た
る時期、日本国内のデパートなどで大
な条件、背後圏の観光地、近隣の人口
能 や 目 的 が 達 成 で き る の で は な い か。
盤振る舞いする中国人観光客の様子を
集積度などで、その比率は異なる。た
◇
リポートするテレビや新聞が目立っ
だ、ある分野に大きく依存して寄港実
いう『三本の矢』が適度なバランスを
た。また、どうすれば彼らの財布の「ひ
する記事もよく見かけた。
的に優位に立てる可能性を持っている
績を増やしたケースよりも、日本船・
客 船 誘 致 を 目 指 す 関 係 者 の 間 で も、
日 本 船 の 対 応 は さ て お き、「 寄 港 時 の
はずだ」。
も」が緩むかに、あれこれ知恵を絞っ
経済効果をどう高めるか」について地
外国船・中国拠点のアジアクルーズと
元と話し合っているという声を耳にし
洋の東西を問わず、何事もバランス
は大切だ。これはクルーズの世界、特
ている商店街や大規模小売店舗を紹介
たこともある。しかし、こうした中国
に 客 船 誘 致 に 限 定 し て も 当 て は ま る。
ズ(写真下:
「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」)
の『三本の矢』が、バランス良く寄港することで、
(写真提供:日本海事新聞社)
初めて港本来の機能や目的が果たせる
日本海事新聞社
編集局取材部長
沖田 一弘
ク ル ー ズ 業 界 の 取 材 歴 18 年。
2001 年に「全国クルーズ客船誘
致連絡会」を創設。2015 年 1 月
から現職
保っていることが、寄港地として最終
発着のアジアクルーズだけに頼ること
クイーンエリザベス」)
、中国拠点のアジアクルー
2
本格的クルーズ時代の実現に向けて
特集
3
→
個人的には、私もこの意見に異論はない。
日本船(写真上:
「にっぽん丸」)
、
外国船(写真中:
実現に向けた取り組みを進めています。
2014 年にわが国へクルーズ船により入国した外国人旅客数は前年比 2.4 倍の 41.6 万人、
クルーズ船の国内港湾への寄港回数も外国船及び日本船合わせて
1,203 回といずれも過去最高となりました。
本格的クルーズ時代の
実現に向けて
特集
は、前述の港湾関係者の指摘を待つま
『三本の矢』のバランスが重要
国土交通省は、2020 年の「クルーズ 100 万人時代」の
一方で、日本人クルーズ人口は伸び悩んでおり、本当の意味での
「本格的クルーズ時代」の実現に向けて、今後の課題や方向性を探ります。
Forum
渡邊 (東京都 港湾局
宮崎 ((株)海事プレス社 出版事業局 次長
クルーズ編集部 編集長)
二十六年と、最も歴史あるクルーズ誌
となっています。また、専門性を活か
し、インターネットでの情報発信や調
査事業等も手掛けています。
小松崎 有子
アメリカ・ウインドスタークルーズの日本
総代理店
クルーズ客船「飛鳥 II」の運航、及び、クルー
ズ商品の企画開発、販売、等
国土交通省 港湾局
産業港湾課 クルーズ振興官
株式会社海事プレス社
出版事業局 次長
クルーズ編集部 編集長
東京都 港湾局
港湾経営部 振興課
誘致推進担当係長
林 健太郎
宮崎 由貴子
渡邊 とし子
クルーズの振興を通じた地域の活性化
クルーズを対象とした報道・出版、及び、関
連事業、等
東京港へのクルーズ客船誘致施策の企画・
実施、等
座談会
港湾経営部 振興課 誘致推進担当係長)
東京港のクルーズ誘致を担当して今
年で四年になります。初めて担当した
二〇一一年は、震災の影響で東京港に
来る外国船が全てキャンセルになりま
がる時代が来るとは、当時は予想もつ
した。現在のようにクルーズが盛り上
鳥クルーズは二〇一六年に就航二十五
る、新しいクルーズ船ふ頭の整備にも
かない状況でした。
当 社 は、 ア メ リ カ に 本 社 を 置 く ウ
インドスタークルーズの日本総代理
着手し、積極的に誘致活動を行ってい
周年を迎えますが、その周年クルーズ
展や地域活性化に向け、今後、何が必
店 で す。 二 〇 〇 八 年 に 会 社 を 立 ち 上
きます。
の企画造成等に携わっています。
要か、様々なご意見を頂ければと思っ
げ、 二 〇 一 〇 年 に 代 理 店 契 約 を 結 び、
二〇一四年一月、東京都は「東京ク
ルーズビジョン」を策定し、継続的に
日本のクルーズを巡る
新たな取り組みと課題
動き出した日本のクルーズ
林 (国土交通省 港湾局 産業港湾課 クルーズ振興官)
ております。
契約しました。現在、発表されている
クルーズ船を誘致する方針を打ち出し
私は国土交通省の港湾局でクルーズ
を 通 じ て、 日 本 各 地 の 振 興 を 図 る ク
来春、二〇一六年四月までのクルーズ
本日は、日本のクルーズ業界で活躍
されている、特に女性の皆さんにお集
ルーズ振興官を担当させて頂いていま
企画を旅行会社に向けて営業、販売を
私ども海事プレス社は、海運関係の
報道事業からスタートし、二〇一六年
ました。大型クルーズ船にも対応でき
す。船会社に寄港促進のための情報提
しているところです。また、日本語で
で創業六十周年を迎えます。当社、刊
榎本 (セブンシーズリレーションズ(株)代表取締役)
供や、船会社と自治体との商談の場の
のウェブサイトの構築とともに、当ク
行雑誌の「CRUISE」は、日本唯
まり頂きました。日本のクルーズの発
提供、港でのクルーズ船の受け入れ環
ルーズのパンフレットを日本語版にす
一のクルーズ専門誌として、創刊から
二〇一四年には、日本総代理店として
境の改善等、数人によるチームで取り
る事も大切な業務になっています。
吉原 ((株)JTB首都圏 クルーズ事業部 仕入販売課 販売促進担当課長)
私は、二十数年前にクルーズの担当
になって以来、ずっとクルーズ商品の
榎本 律子
クルーズ(日本船・外国船)の仕入、クルー
ズ商品の企画・造成、販売、販売促進
を行っています。 私自身は、営業企画部でクルーズ商
品の企画を手掛けています。また、飛
私どもはクルーズ船「飛鳥Ⅱ」の運
航、及び、クルーズ商品の企画と販売
会社の目が向けられています。
の振興を担っていければと思います。
す。今後もJTB全社を含め、クルーズ
ルーズ事業部設立後、現在はクルーズ
れてきたご経験から、クルーズの現状
林 現在のクルーズ業界は、激動期に
あると感じています。世界で取材をさ
ディズニークルーズは、約七割がハネ
の仕入れや販売促進を担当していま
をどのように見ているか、お聞かせく
林 乗船客の年齢層は、やはり高いの
でしょうか。例えば、ウインドスター
ムーンや若いカップルですし、夏休み
広がっています。例えば、カリブ海・
ださい。
クルーズに乗られる方は、どのような
宮崎 現在でも、一週間の休暇を取っ
て海外旅行を楽しむ日本人は、少なく
うより、クルーズでのんびり休暇を楽
内のエンターテイメントを楽しむとい
経営者などです。当クルーズには、船
を取り、クルーズを楽しむという企業
榎本 四十〜六十歳代前半の方が中心
です。クルーズの日程に合わせて休暇
様々な層へと広がるのではないかと思
事 を 持 っ た 方 も 参 加 し や す く な る 等、
期 間 で 安 価 な ク ル ー ズ が あ れ ば、 仕
いくという事がありました。もっと短
リー層や若年層の取り込みを目指して
昨年のクルーズ事業部独立の背景に
は、今後は富裕層だけでなく、ファミ
めるコースもあります。
あ り ま せ ん。 そ う い っ た 海 外 旅 行 者
しみたいという方が多いように思いま
林 長期休暇の取り方の違いが、大き
く影響しているのでしょうか。
ていると思います。
の 中 か ら、 ク ル ー ズ を 選 択 す る 人 が、
います。
(年)
0
婦ですが、他の層の方々にも少しずつ
「ウインドサーフ」
ウインドスタークルーズ※
※最大の乗客数が 300 人ほど
の小型船 6 隻が、カリブ海、エー
ゲ海等、
世界 9 つのエリアでヨッ
(写真提供:セブンシーズリレー
トスタイルのクルーズを展開
と感じます。日本船クルーズも好調で
2013
2012
2010
両者が互いに作用し、効果をもたらし
(出典:「2014 年海事レポート」より国土交通省港湾局作成)
日本のクルーズの裾野が広がっている
クルーズ人口は年々、
世界全体でも、
増えていますが、その内訳は変化して
すが、日本では、まだまだ少数派かも
南米
1,500
1,000
1,030
北米
■世界のクルーズ人口の推移
また、当社の乗船客の中には、他社
に、力を入れているところです。
かに心に残る素敵な体験をして頂くか
のサービスはもちろん大切ですが、い
様の満足度は大変高いのです。船上で
日食のような自然現象を観るツアー
企画は、天候の心配はあるもののお客
ズも人気で、継続して実施しています。
ションした大相撲等です。フラ・クルー
ク ル ー ズ や、 相 撲 協 会 と コ ラ ボ レ ー
までの例として、音楽をテーマにした
新たなテーマを模索しています。これ
小 松 崎 昨 今 は、 テ ー マ 性 の 強 い ク
ルーズの人気も高まりつつあり、常に
ださい。
林 クルーズ振興に向けて、新たに取
り組まれている事があれば、お教えく
魅力ある企画作りが鍵に
もっと増えて良いのではないかと思い
欧州
■南米
吉 原 旅 行 会 社 の 場 合、 手 配 す る ク
ルーズ乗船客の過半数は、熟年のご夫
います。世界の九割を占めていた北米
自 分 も 行 け る の で は と 興 味 を 持 つ 等、
また、日本のクルーズ人口が増加し
ていると言っても、業界の期待ほどに
司会
組んでいるところです。
では、自己紹介を兼ねて、皆様から
活動状況等を、ご紹介ください。
小松崎 (郵船クルーズ(株) 営業企画部 部長代理 吉原 悦子
の乗船客は、現役世代が三割近くを占
クルーズ人口を増やすには
郵船クルーズ株式会社
営業企画部 部長代理
企画グループ グループリーダー
方が多いのですか。
販 売 に 携 わ っ て き ま し た。 昨 年 の ク
セブンシーズリレーションズ株式会社
代表取締役
は、大きく伸びていないようです。
企画グループ グループリーダー)
株式会社JTB首都圏
クルーズ事業部
仕入販売課 販売促進担当課長
宮崎 日本発着の外国船クルーズが増
え た 事 で、 一 般 の 方 々 が 身 近 に 感 じ、
ションズ(株))
しれません。
■わが国港湾へのクルーズ船の寄港回数の推移
ます。むしろ、「クルーズは豪華でハー
(出典:港湾管理者への聞き取りを基に国土交通省港湾局作成)
が六割に落ち、かわって欧州、オセア
(年)
2014(速報値)
ドルが高い。船の中でどう楽しめば良
654
ニア、
アジアが伸び、
世界各地にクルー
631
いかわからない」 と思っている人が、いま
400
ズ利用者が広がっています。
そんな中、
■欧州
4
本格的クルーズ時代の実現に向けて
特集
5
1,001
だに 多い事が原因の一つと思いま す。
177
2009
2011
373
338
0
1,105
欧州は近年の経済悪化でやや低迷して
876
476
348
200
629
808
800
549
929
1,000
2,255
2倍
2012
2010
2005
2000
1990
628
591
528
600
1,203
■外国船社
1,200
463
500
2,116
10年前の約
■アジア
1,554
■北米
アジア
豪州
■豪州
2,000
■日本船社
(回)
1,400
おり、中国を中心としたアジアに、船
(万人)
2,500
Forum
のクルーズを経験した方も増えていま
す。 そのような方から、「あの船はこう
(写真提供:郵船クルーズ(株))
で、あのプランが良かった」、
「あの船より、
飛鳥はここがもうひとつ」 等のご意見が
寄せられる事 も あ り ま す。 このような
ご意 見 を 活かして、「 飛 鳥クルーズ」の
クオリティアップを 心 掛 けていく 必 要が
あると強く感じています。
林 地方からの誘致や企画提案は、あ
るのでしょうか。
小松崎 そうですね。幸い、多数お話
を頂きます。ビジネスという観点に加
え、地元の良さやクルーズ船寄港への
期待を込めた、熱心なご提案を頂く事
があるのですが、その熱意にほだされ
て、前向きに検討したいという気にな
る事もあります。
やホテルの確保ができないので、商品
が販売できないといった事も起きてい
ます。このような商慣習を変える必要
があります。
榎本 現在のタイミングは、私どもの
ような小型船のクルーズでは、より深
刻な問題となっています。海外では早
い段階で売り出されているので、日本
林 クルーズ船の寄港そのものを、地
域イベントとして捉え、地元の方が楽
し み に 待 っ て い た り、 地 域 の 誇 り と
思ってくれるところもあります。地域
の情熱で寄港が実現する可能性がある
という事はうれしいですね。ウインド
スタークルーズでは、いかがですか。
榎本 日本代理店としてスタートした
当時、ウインドスタークルーズを知る
人はごく一部でしたが、今では、旅行
会社での認知度も随分と高くなり、販
売量も伸びています。今後も積極的に
セールスをしていきたいと思います。
また、「プリンセス・クルーズ」や「飛
鳥Ⅱ」等の人気を見ると、日本にも潜
在的な顧客がいるとわかりました。ウ
インドスタークルーズも、ようやくア
ジアに来るようになったので、少し足
を延ばして、日本にも寄港してもらい
たいと思いますし、是非、港湾局や各
地域の方に、誘致の声をあげて頂けれ
ばと思います。
ウインドスタークルーズは帆船で
す。日常から離れた別世界のような雰
囲気で、乗船客だけで静かにのんびり
を抱えています。
宮崎 船会社が寄港地を選択する理由
の一つに、寄港地周辺の人々を顧客と
して見込めるかという、市場性があり
ます。寄港をきっかけに、地元住民の
方がクルーズ船に乗船し、新たな顧客
としてマーケットが広がっていく。そ
ういう期待値が大きくないと、船はな
かなか来てくれません。
離島クルーズの拡大に向け
渡 邊 数 年 前 ま で、 東 京 港 が 外 国 ク
ルーズ船を受け入れられると、ほとん
どの外国船社には認識されていなかっ
たようです。しかし、二〇一三年、初
めて「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」が
貨物ふ頭に寄港し、外国船社やクルー
ズ業界の方々が驚かれたようです。
そして、寄港時にはクルーズ専門以
外の雑誌やテレビ番組に多数取り上げ
と楽しんで過ごして頂けるのが特徴で
す。非日常的な寄港場所等を盛り込ん
だ企画を提案して頂ければ、喜んで本
社との橋渡しをお手伝いいたします
し、ウインドスター側も、そうした提
案を歓迎しています。魅力的なプラン
を提案して頂き、日本への寄港が実現
できればと思います。
林 クルーズ船を受け入れる、港側の
意識はいかがですか。
クルーズ商品が足りない
林 より一層のクルーズ振興に向けて
の課題はありますか。
吉原 クルーズ事業部では、JTBグ
ループ全体のクルーズ商品の仕入れ戦
略 を 担 っ て い ま す が、 二 〇 一 五 年 度
は、販売できるクルーズ商品の確保に
苦労しています。外国船社のクルーズ
商品は、日本からの予約前にすでに海
が、二〇一四年度に比べて増えていま
外からの予約で完売しているコース
渡邊 東京都のクルーズ船の誘致施策
を、船会社や旅行会社の皆さんに知っ
す。お客様に売る商品を確保するため
には、場合によっては日本船も外国船
て頂くための「東京クルーズセミナー」
を開催しています。
も、リスクを取って買い取る等の対応
ます。
をしないといけない状況も発生してい
港コストの低減に努める等の積極的な
また、入港料等の減免措置・水先料
金等に対する補助制度導入により、入
誘致施策を実施し、平成四十年時点で、
が あ り、 上 陸 後、 す ぐ に 徒
※2
れているようです。
品より差別化が図りやすい点が評価さ
は安全性や快適性といった点や、他商
付くわけではありませんが、クルーズ
の相談があります。全てが成約に結び
てからは、ほぼ毎週のように企業から
ています。クルーズ事業部が立ち上っ
吉 原 修 学 旅 行 は 若 干、 下 火 で す が、
企業や団体の引き合いは、非常に増え
林 一方で、団体旅行や大口の乗船客
のクルーズの利用はどうですか。
じました。
ルーズが実現できればと、興味深く感
こ の よ う な、 小 型 船 だ か ら こ そ の ク
様 に と っ て 魅 力 が あ る と 思 い ま す し、
ントの一つです。東京の離島は、お客
歩で観光ができるのが、セールスポイ
ルーズ
榎本 私どものクルーズには、小さな
港を巡るプライベートアイランド・ク
林 沖 に 停 泊 し テ ン ダ ー ボ ー ト ※ 1で
上陸するのも、選択肢の一つですね。
ズの予約は始まっているのに、飛行機
イ・アンド・クルーズの場合、クルー
イミングでは遅過ぎます。また、フラ
クルーズ商品を販売するには、このタ
クルーズ販売には悪習慣です。海外の
また、日本の旅行会社が半期ごとに
旅 行 商 品 を 販 売 す る と い う 商 慣 習 も、
年間二八〇回の寄港を目標としていま
す。東京港に日常的にクルーズ船が停
泊 し て い て、 ク ル ー ズ 船 が よ り 多 く
の人の目に触れるようになる事が、ク
ルーズ振興につながると考えています。
と思います。
ま た、 大 型 船 は 入 港 で き ま せ ん が、
東京には伊豆・小笠原諸島といった魅
力的な島々があります。今は父島に寄
港する船が多いのですが、その他の離
島では、年数回程度の寄港です。これ
までクルーズ船を受け入れていない港
も、沖に停泊する形でなら可能な場合
もあるはずです。いろいろな島がある
ので、是非、紹介していきたいと思い
ます。
東京港に寄港した大型クルーズ船「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」
人が三カ月前に予約をしようとして
も、もう満船という状況です。
宮崎 確かに、チャーターしてくれた
ら日本に配船する、と言う外国船社の
声をよく耳にします。
林 チ ャ ー タ ー を 含 め、 ゴ ー ル デ ン
ウィーク(以下、GW)には、配船が
増えましたね。
吉原 GWは、日本独自の長期休暇な
ので、そのタイミングを狙って多くの
られ、多くの方々に注目して頂く良い
機会になりました。今後も、東京港が
ク ル ー ズ 船 を 受 け 入 れ、 幅 広 い 層 の
方々に積極的にアピールしていければ
吉原 氏
林 氏
クルーズ船が来ており、クルーズ船は
供給過多気味という状態です。
将来的に、日本のクルーズマーケッ
トが拡大し安定すれば、船会社も安心
して日本発着のコースを設定してくれ
ると思います。
世界でクルーズ市場が伸びた理由
は、大型船による短期日程コースの低
価格型商品が増えたからです。しかし
日本では、短期日程コースのバリエー
ションは少なく、長期日程コースは売
りにくいという状況にあり、ジレンマ
小松崎 氏
渡邊 氏
6
本格的クルーズ時代の実現に向けて
特集
7
榎本 氏
2014 年 4 月に東京港・大井水産物ふ頭に着岸(写真提供:東京都港湾局)
宮崎 氏
「飛鳥Ⅱ」音楽をテーマにしたクルーズ『ザ・グレン・ミラーオーケストラクルーズ』
Forum
小 松 崎 「飛鳥Ⅱ」をチャーターされ
る際は、発着地が同じ港のクルーズや
言 い な が ら、 楽 し く 会 話 を さ れ る と
ファーストネームで呼び合い、冗談を
ズニークルーズが寄港するといった状
わからない。例えば、毎週土曜日にディ
方、より幅広い世代の方に体験して頂
そんなクルーズの世界を、より多くの
必要ですが、世界を身近に感じる事が
せが多く寄せられます。日本語対応も
外国船を扱っていると、日本語を話
せるスタッフがいるかなどの問い合わ
もクルーズを楽しんで頂き、クルーズ
の魅力を知ってもらいたいというのが
等、いろんな方がクルーズを楽しむた
病気で行動に制限がある方、
ファミリー
を持っている方が、横浜の大さん橋の
えたような気がします。立派なカメラ
小 松 崎 実 感 と し て で す が、 港 に ク
ルーズ船を見に行く方々が、随分、増
渡邊 東京港としても、是非、そうい
う状況を目指したいと思います。
めに、どういった商品なら喜ばれるか
あちこちにいらして、びっくりします。
うためには、より魅力的な商品をいか
また、クルーズはリピーターが多い
のですが、飽きずに来て利用してもら
と見られる事があります。
ルーズ船を撮っているのか、じろじろ
宮崎 そうですね。私たちが山下公園
で撮影していると、どんなカメラでク
す。 そ し て、 初 心 者 か ら リ ピ ー タ ー、
低価格から高額商品までと、全方位に
対応できるクルーズ商品を、日本でも
たくさんの方にクルーズの魅力を知っ
限られた層の方だけでしたが、もっと
宮崎 まずは、日本のクルーズの利用
者が広がる事を期待します。今までは、
期待したいです。
町が賑わい栄える、そんな相乗効果を
え、サービスや利便性が向上し、再び
くさん寄港する事で、また港に人が増
提供できるようになればと思います。
て欲しいと思います。
まず誘致する船を見極める
林 かつては、港が賑わい、町が栄え
たわけですが、今後、クルーズ船がた
小松崎 そういう事は、二十年前には
全く見られなかった現象です。
に開発し続けるかも大事なポイントで
なって考えていければと思います。
を船会社や販売店の皆さんと一緒に
目標です。体力に自信が無い方や、ご
増えると思います。
況になれば、クルーズ人口が爆発的に
きたいと思います。そして、そのため
多くなった今、英語に動じず、英語を
吉原 私自身がクルーズの魅力に取り
つかれているのですが、いろんな方に
いった感じです。
三十パーセント前後が、このような日
本船ならではのチャータークルーズと
なっています。
林 離 島 観 光 や 企 業 の チ ャ ー タ ー 等、
様々なニーズに対応してマーケットを
広げていく事が大切ですね。
毎週寄港できれば身近に
林 最後に、今後の展望や期待する事
を伺いたいと思います。
には、様々なニーズに対応できる商品
自由に使いこなせる次世代のトップ
是非、経験して頂きたいと思います。
を作っていければと思います。
リーダーが出てきて、当クルーズを利
用して頂ければと思います。
林 世界のトップリーダーは、船上で
どんな過ごし方をしているのですか。
そのためには、クルーズ船がもっと
身 近 な も の に な ら な い と い け ま せ ん。
的とした寄港を実現しています。
つ港に来るのか、いちいち調べないと
できます。しかし、クルーズ船は、い
る と 人 気 が あ る そ う で す。 特 に ラ グ
といったツアーです。これらは海外の
スがあるのではないかという期待が大
みなと総研 地方の港では、自分たち
にも、クルーズ船が誘致できるチャン
鉄道や飛行機は駅や空港に行けば、乗
また、寄港に合わせた歓迎イベント
を開催し、クルーズ船を受け入れると
ジュアリークラスのクルーズでは、そ
榎本 ゆったりとした時間を楽しみな
がらも、船上でお友だちを作り、そつ
いった港が多くあります。今後、地方
のような体験型のオプショナルツアー
こなしてもらいたいと思います。ウイ
吉原 日本の旅行会社の中には、外国
船社の本社に、寄港地のオプショナルツ
港の受け入れ方は、どのようにすべき
が揃っています。
ズの場合、寄港地の観光以外で一番喜
れ 合 い ツ ア ー は 定 番 に な っ て い ま す。
た、大船渡での地元の漁師さんとの触
りたい時に、誰でもいつでも乗る事が
アーの企 画、提 案を行っている会 社があ
と考えていらっしゃいますか。
なく、次のビジネスにつなげているよ
イントは、何でしょうか。
ります。 そこで、インバウンドのクルーズ
ンドスターには、世界中のトップリー
宮崎 どのような船の、どのような乗
客に向けて、セールスをするのかを見
を扱っている日本の旅行会社に、各地域
小松崎 地元密着型ツアーの例で言う
と、 大 阪 へ 寄 港 し た 際 に、『 大 阪 の お
う で す。 ま た、 ト ッ プ リ ー ダ ー た ち
極める必要があります。例えば、ラグ
の皆さんがセールス活 動をするのが効 果
吉 原 も ち ろ ん 歓 迎 イ ベ ン ト 自 体 は 、
乗船客に喜ばれますが、それだけを目
ば ち ゃ ん と 市 場 に 行 く 買 い 物 ツ ア ー』
ダーたちが集まってきます。そうした
ジュアリークラスの外国船の場合、欧
的と思いま す。 各 地 域で自 分たちの地
的に寄港するわけではありません。例
が盛り上がったとお聞きしました。ま
は 皆 さ ん ご 夫 婦 で 参 加 し、 お 互 い を
州の乗船客は寄港地の歴史を知りたが
域や地 方 港ならではの企 画 を 考 え、旅
えば、ラグジュアリークラスのクルー
方々と肩を並べ、楽しく休暇を過ごす
り ま す。 一 方、 ア メ リ カ の 乗 船 客 は、
行会社に提案をする。 そして、
一緒になっ
きくなっています。地方港がクルーズ
寄港地の自然を楽しみたいという傾向
てその企画を船会社にアピールし、企画
ばれているのは、地元の人たちとの触
これらの評価を頂いたツアーは、地元
ツアーですが、ごく普通の生活が知れ
があります。クルーズのクラスや乗船
内容を組み込んでもらえれば良いのでは
れ合いです。地方の普段の生活が見ら
※2 プライベートアイランド・クルーズ:大型船では入港でき
ないような、地中海やエーゲ海にあるリゾート地の小さな
港に入港し、徒歩観光等を楽しむクルーズ
※1 テンダーボート:大型客船等に備えられたボート。船が岸
壁に係留できない時に代わって、人や物資を輸送する
本日は、貴重なお話をお聞かせ頂き、
ありがとうございました。
取り組んでいきたいと思います。
林 クルーズ船の寄港は、その地方の
創生に効果的ですし、是非、積極的に
になるのではないかと思います。
点は、受け入れ方を考える上で、参考
のような地域密着型ツアーといった視
の方の提案で実現したものですし、こ
問し、一緒に昼食を作って食事をする
宮崎 最近、外国船社が力を入れてい
るのは、寄港地のごく普通の家庭を訪
れるところが受けているようです。
(写真提供:郵船クルーズ(株)
)
船の誘致活動やセールスを行う際のポ
客の国籍によって、寄港地に求めるも
ないでしょうか。
みなと総研 地方港によっては、地元
の花火大会やお祭り等のイベントを目
地域密着型ツアー『大船渡港・小石浜の漁師さんとのふれあいツアー』
地元の人たちとの触れ合い
のが異なるので、まず、そこを見極め
る事が重要です。 榎本 多くの日本のトップリーダーた
ちに、ウインドスタークルーズを乗り
大切と思います。
クルーズ船も港湾施設も、安全が一番
また、安全と安心には、細心の注意
を払っていきたいと思います。
やはり、
小松崎 日常を離れてリセットできる
の が、 ク ル ー ズ な ら で は の 魅 力 で す。
時 間 を、 日 本 の ト ッ プ リ ー ダ ー に も、
移動型のクルーズなど様々あり、年間
(写真提供:セブンシーズリレーションズ(株)
)
子供たちの祭囃子でお出迎え(写真提供:千葉県館山市)
8
本格的クルーズ時代の実現に向けて
特集
9
ウインドスタークルーズのデッキプール
館山港での歓迎イベント
The Interview
村長
沖縄県座間味村
宮里 哲
座間味の絶景の海と村民の
ホスピタリティが最大の魅力です
離島のクルーズ寄港
度抜群の世界有数の海を誇る離島で
礁と『ケラマブルー』と称される透明
那覇から西に高速船で約五十分に位
置する座間味(ざまみ)島は、サンゴ
での経緯をお教えください。
ー ま ず は、 昨 年 の 「 飛 鳥Ⅱ」 寄 港 ま
伺いします。
村長に、経緯や成功要因、効果等をお
た。村の観光協会の会長でもある宮里
テンダーボート等で乗船客を迎えまし
フ ェ ス タ を 開 催。 お 客 様 は、「 ま た 来
味わってもらおうと座間味島フード
上陸後はフラダンスや琉球舞踊、エ
イサーを披露し、また、座間味の食を
人のお客様が上陸されました。
テンダーボートと村民所有の船との
二隻によるピストン輸送で、約四〇〇
ー苦労した点は、どのような事ですか。
の協力体制を得て、開催できました。
した。また、歓迎イベントでは機材の
た手つきで臨機応変に対応して頂きま
ですが、経験を積まれていたので慣れ
す。 ミ シ ュ ラ ン 社 が 発 行 す る 旅 行 ガ
てみたい」、「お土産で美味そうなのが
波が出るとテンダーボートが運航で
きないので天候が心配でした。やはり
●観光客数:92,107 人
な要因が実を結んでいると思います。
そして、何よりも村民の観光客への
意識の高さが大きな要因です。日々努
力している人々のコラボレーションが
土壌としてあり、その上にミシュラン
の二つ星や国立公園の指定が具体的な
要因となって、今に至っています。
ー今回の大型船寄港やイベント実施の
効果は、どのようなものでしょうか。
一 つ は 観 光 客 数 の 増 加 で す。 平 成
二十一年からの四年間は年々減少して
よる歓迎イベント等、本格的な受け入れ
実 現しました。 この寄 港は観 光 協 会に
企画担当者が下見され、検討して頂き
て い ま す。 当 日 は、 そ の イ ベ ン ト ス
に観光客向けの感謝イベントを実施し
座間味は観光産業で成り立っている
自治体で、閑散期の十一月・毎週土曜
協力者の意識はいかがですか。
ーイベントを支えた協力体制、村民や
える事ができました。
たが、船会社から助言を頂き無事に終
初めてなので、大仕事となり大変でし
企画運営は二年前に設立した観光協
会が中心に行いました。歓迎から見送
地域活性化へと好循環に
りまでの一通りの企画は、組織として
ーその 「飛鳥Ⅱ」 を迎えた当日の流れ
タッフがボランティアで参加されたの
ー誘致や受け入れ等の成功要因は、ど
こにあるとお考えですか。
ここ数年、限られた予算の中、絞り
込んだPR活動を積極的に行ってきま
した。そして昨年、二十七年ぶりの国
立公園の指定で、マスコミに取り上げ
られ注目して頂きました。スタッフ向
けの活動では、旅行会社から講師を招
き、ホスピタリティ等の勉強会を実施
の対応も引き続き行います。現在、観
が島の観光案内所等で、日々対応して
光協会では、採用した外国人スタッフ
うにと考えると、しっかりしたサービ
ク ル ー ズ 船 の お 客 様 は 日 帰 り で す。
短時間で楽しんで、再び来て頂けるよ
の島で相 当 数の観 光 客 を 迎 える事にな
います。上り調子のこの時期に、でき
き取り組んでいきたいと思います。
後も、クルーズ振興に向けて、引き続
り の ホ ス ピ タ テ リ ィ が あ り ま す。 今
島の恵まれた自然環境と、村民の手作
作れるかが大切です。幸い私どもには、
喜ぶ環境や寄港できる環境を、いかに
が 必 要 で す。 現 状 の 中 で、 観 光 客 が
旅行会社の目に留まるような楽しみ方
や は り、 そ の 地 域 の 良 い 所 を 探 し、
い か に 差 別 化 を す る か が 重 要 で す し、
考えをお聞かせください。
振興に向けた課題や展望について、お
ー最後に、地方港や離島でのクルーズ
切にしていきたいと思います。
のお客様を受け入れる機会として、大
また、クルーズ船は那覇とを結ぶ連
絡船とは客層が異なるので、新たな層
港の意味合いは、非常に大きいのです。
と過ごして頂けるなど、クルーズ船寄
します。お客様にとっても、ゆったり
時期に来て頂くと、入り込みが平準化
課 題 は 最 盛 期 以 外 の 入 り 込 み で す。
十月から四月は閑散期にあたり、この
いや考え、期待をお教えください。
ー改 めて、 大 型クルーズ船 寄 港への思
る事をしっかりやりたいと思います。
スが必要です。そのためには、島のキャ
パシティを 把 握、 設 定 し た 上 で、 誘 致
や対応をする必要があると思います。
また自然への配慮も重要です。一度
失った自然は、お金をかけても再生で
きません。自然を守りながら、細く長
く楽しんで頂き、村民が生活し続けて
いくのが基本です。そのために、私ど
もが何をするのかが重要になります。
ー今 後の大 型 クルーズ船の誘 致への取
り組みは、いかがでしょうか。
当面は観光協会で受け入れる際の企
画や体制を整えるとともに、行政で何
る環境を作っていきたいと思います。
ができるのかを見極め、楽しんで頂け
の活性化につながる等、好循環になっ
そして、欧州やアジア等の外国人へ
良いかを考えたいと思います。
いね、と言ってもらうには、どうしたら
ていますし、効果は大きいと思います。
楽しんで頂ける環境を
例えば、アクティビティ以外のメニュー
です。 誰が、いつ行っても座 間 味は楽し
しています。観光事業が伸びて、地域
産業の活性化は人口に直結すると実感
す が、 座 間 味 は 今、 増 加 傾 向 に あ り、
また、観光事業が伸びると若い移住
者やIターン等、人口が増加するので
の張り合いになっています。
会ができ、更に喜んで頂ける等、稽古
をしているフラダンス等を披露する機
そして、村民のやりがいになってい
る事も効果と思います。普段から練習
に次ぐ二番目という店がありました。
経済効果も一つにあげられます。例
えば、フードフェスタの売上が最盛期
ポテンシャルは高いと考 えていま す。
り、クルーズ船への期 待 も 含め、今 後の
していま す。 人口が約 九〇 〇 人 足らず
近づく 九万二〇 〇 〇 人と、確 実に増 加
に弾みがついたものとなりました。
と、乗船客の反応をお聞かせくだい。
安全第一をと、常に考えていました。
準備から司会や出演に至るまで、村民
イ ド に 二 つ 星 と し て 紹 介 さ れ、 平 成
見つかった」等、喜ばれた様子でした。
年十二月、大型船「飛鳥Ⅱ」が寄港し、
年間を通したイベントによる、ク
ルーズ船や観光客の誘致促進活動、
広報活動、等
昨 年で三度 目の寄 港になり、初 寄 港
は二〇〇六年です。 その後、二〇一〇年
テンダーボート等で上陸を
座間味村
二十六年には座間味島を含めた慶良間
那覇市
の寄 港 を 経て、三度 目は「 飛 鳥Ⅱ」 の
那覇泊港
してきました。このような、いろいろ
●人 口:910 人
いましたが、平成二十六年は最盛期に
座間味島での1日がスタート
けたリキュール等が販売されました
阿嘉島
( け ら ま ) 諸 島 が 国 立 公 園 に 指 定。 同
那覇泊港から西へ約 40km、高速船で 50 分(慶良間諸島内)
ホエールウォッチング等、一通りのメニューが用意されています
慶良間諸島
(平成 26 年)
座間味村
(平成 27 年 1 月)
沖縄県
慶留間島
座間味島:586 人
阿喜島 :256 人
慶留間島: 68 人
座間味港
●総 面 積:16.74k㎡
10
本格的クルーズ時代の実現に向けて
特集
11
座間味沖に錨泊する「飛鳥Ⅱ」(船上より)
ちのエイサーも喜ばれました
■座間味村の位置図
これが『ケラマブルー』と呼ばれる座間味の絶景の海。アクティビティにはシュノーケリングやグラスボート、
朝から約 400 人がテンダーボート等で上陸。いよいよ
座間味島フードフェスタ。もずくや木の実を泡盛に漬
ー大型クルーズ船を受け入れるポイン
ト等を、お聞かせください。
常設ステージで歓迎イベントのフラダンスを。子供た
座間味島
座間味村の概要
(3島)
地 域 の 全 面 的 な 協 力 で 実 現 し た、
貴重なツアーが喜ばれました
山口 直彦
は、
貴社のクルーズをご紹介ください。
みという視点からお伺いします。まず
ー地域と結びついたクルーズの取り組
の
「伊勢うどん」を楽しんで頂くといっ
地 域 か ら の 提 案 や タ イ ア ッ プ で は、
京都の懐石料理店「瓢亭」や伊勢志摩
んで頂きました。
加者からは、貴重な経験ができたと喜
典芸能などを特別に開催して頂き、参
通常では見られない伝統的な祭事や古
ともに、考えていきたいと思います。
これまでとは違う工夫を、地元の方と
新 し い 寄 港 地 は 常 に 探 し て い ま す が、
う な 商 品 づ く り を い か に 行 う か で す。
もう一つは、同じ寄港地でも乗船客
から、前と同じだったと言われないよ
ランスをとる事が重要になります。
紹介し、楽しんで頂ければと思います。
さんあるので、今後も多くの方々にご
ズが好評でした。アジアの魅力はたく
シア、フィリピンを巡るアジアクルー
初に実施した香港、ベトナム、マレー
し、海外クルーズではアジアクルーズ
商船三井客船株式会社
常務取締役
国内・一泊のクルーズから海外は東
南アジアクルーズ等、国内、国外を合
たものがありました。また、名古屋発
ー今後のクルーズ振興に向け、どのよ
地域と結びついたクルーズ
わせ、
年間約七十本を運航しています。
産の胡瓜を使ったメニューが気が利い
うな事が必要と思われますか。
ー一年に約七十本。各地で季節に応じた
組みが必要ではないでしょうか。
保や育 成 といった点など、一体 的な取 り
は、市民が港に足を運ぶ良い機会です
に力を入れていきたいと思います。年
船長以下、各部に日本人乗組員を配
置する等、日本船籍ならではの安全と
ていると好評でした。料理長が寄港地
唐津市との協力で成功
安心を提供しています。また、季節や
の市場に出向き食材を調達する等、で
国 を 挙 げ、 産 業 として育てていく 事
が必 要と思いま す。 例 えば、今は客 船
アジアクルーズに重点を
寄 港 地 に 合 わ せ た、 手 作 り の き め 細
きる限り、その地域の食材や産物を楽
に関わる職人がどんどん、いなくなってい
クルー ズの企 画、運 航 という 事 で す が
着の鎌倉・江ノ島クルーズでは、藤沢
かな商品づくりも特徴の一つと思いま
しんで頂こうと取り組んでいます。
高級旅館を目指したいと考えています。
苦労されるのは、どのような事ですか。
るのですが、 技 術 者や乗 組 員の人 材 確
人気があるのは、三日から十日間の
国内クルーズで、乗客は六十代前半が
また、寄港地で協力して頂く地元の
方 を 招 く、 見 学 会 や ク ル ー ズ の 開 催
受け入れ側の地域活性化という視点
が強い企画になると、その地域がやり
中心です。一方、海外クルーズはもう
少し上の世代を中心とした方々にご利
し、当社でも可能な限り取り組んでい
迎行事は重要ですが、長引くとツアー
ー最後に、今後の貴社の重点的戦略や
たい事と乗船客の思いが、かみ合わな
の出発が遅れ、その後の時間の調整が
予定等を、お聞かせ下さい。
用を頂いています。
ー地域と連携したクルーズで印象的な
必要になってきます。地域や受け入れ
国内クルーズでは地方発着を多く
ます。
ものを、お聞かせください。
側と、乗船客や旅の運営という点でバ
い事があります。例えば、寄港地の歓
市の全面的な協力で成功したと言え
るのが、
唐津のツアーやイベントです。
今こそ、更なる活性化に向けて
乗客の満足を高める事が重要です
市川 紗恵
このように、クルーズが活性化して
きた今、乗船客の満足度を高める事が、
据えて、全ての関係者がWIN
そういった積み重ねの上で、将来を見
ウィルヘルムセン・シップス・サービス・ジャパン
クルーズ マネージャー
業と直接の契約や支払い等のやり取り
再度、認識されるべきであると考えま
Nになる方法を見出していければと考
船舶代理店から見た課題
をする必要がなく、総代理店を介した
す。客船に関わる全ての業務やサービ
れで、苦労される事をお教えください。
ー外航船舶や大型クルーズ船の受け入
化するのではないでしょうか。
ながり、更にクルーズビジネスが活性
訪日外国人の増加や寄港数の増加につ
WI
マ ー ト に 考 え て い く 必 要 が あ り ま す。
ーまずは、会社のご経歴や主な事業に
業務が可能になるメリットがあり、総
えています。
ン・シップス・サービスの日本法人で、
毎 年、 必 ず 発 生 す る 台 風 時 の オ ペ
レ ー シ ョ ン は、 急 務 で あ る と と も に、
ー更なるクルーズ船の受け入れに向
写真下:黄色いハンカチと紙テープで見送る、大船渡港の出港セレモニー
乗客の手荷物や物資の荷役の様子。これらも船舶代理店業務の一つです
あります。また、現地代理店は外国企
ついて、お教えください。
スが、結果的には一人一人の乗船客に
世 界 七 十 五 カ 国・ 八 三 〇 カ 所 に 支 店、
多くの関係者との調整が必要になりま
け、課題や要望を、お聞かせください。
−
台風時は多くの事を確実に
写真上:館山港の多目的観光桟橋に着岸した「にっぽん丸」
外航船舶の船舶代理店業務、船舶
関連機器販売、等
ホテルと言 うより、 心 遣いが行 き 届 く
す。 宿 泊 施 設で例 えるなら、リゾート
商船三井客船株式会社
代理店という業務が成立しています。
及び、
代理店を持つウィルヘルムセン・
す。例えば、船長への迅速で確実な情
を、早く知りたいのです。
ザ・ワールド 等
つ な が り ま す。 こ の 質 を 高 め る 事 が、
また、事業は船舶総代理店という立
場をとり、外航船舶会社や運航会社か
報 提 供 や 寄 港 地 の 変 更、 ク ル ー の 交
スピーディな対応が必要と感じま
す。例えば、入港の可否や入港条件に
ー 貴 社 か ら 見 た 、 近 年 の ク ルー ズ 市
ホーランド・アメリカライン
12
本格的クルーズ時代の実現に向けて
クルーズ客船「にっぽん丸」の所有・
運航、並びにクルーズ商品の企画
販売、等
ウィルヘルムセン・シップス・
サービス・ジャパン
当社は、一五四年以上にわたりノル
ウェーに本拠を置くウィルヘルムセ
ら、国内全ての港での代理店業務を一
代、船用品積み込みの手配変更等、多
日本における外航船舶の入出港の手
続きを船会社や運航会社に代わり、円
場の主 な 特 徴 や 傾 向 を お 聞 かせ く だ
また、入出国時における税関や入管、
検 疫 等の諸 手 続 きの簡 素 化など、制 度
面でのより円滑な運用が求められます。
コスタ・クルーズ
グループ一〇〇%の出資会社です。 括して承っています。
す。検討開始から結果が出るまでには
関する、受け入れ港湾側の検討期間で
といった事が求められます。
くの事を、短い時間で確実に実行する
ー船舶代理店業務とは、具体的にどの
滑に行う事が基本業務となります。代
さい。
長時間を要しますが、船会社はクルー
理店業務を一括して承り、実際に船が
中国を拠点としたアジアクルーズが
伸びているのは明らかです。各船会社
そして、更なるクルーズ船の誘致や
受け入れを考えた場合、これまででき
ような業務なのでしょうか。
寄港する港にある現地代理店に依頼
も力を入れていますから、この伸びは
ないとしてきた事も、どうやればでき
ズの販売に向け、入港ができるか否か
し、本船アテンド等を行います。
二、三 年 で 終 わ る よ う な 短 期 的 な も の
るようになるかと、運用や仕組みをス
運用や仕組みをスマートに
船会社にとっては、総代理店に一括
する事で、日本の全ての寄港地での調
ではないと思います。
プリンセス・クルーズ
特集
本格的クルーズ時代の実現に向けて
特集
13
整を総代理店に一任できるメリットが
主な取引先
The Interview
The Interview
みなと総研・Information
I
n
f
o
Close Up
「2015 春期クルーズポート・セミナー」
参加者募集中! ー 7 月 2 日・3 日 at 横浜 ー
1
●クルーズポート活 用、 及び、クルー
小型クルーズ船による、様々なスタイルの
ルーズ等、わが国の港 湾 規 模に合 う 中
事業会社の立ち上げに携わり、2014 年より現職
中国等の近隣諸国を起点とする大型
クルーズ船寄港の増大や、外国籍クルー
1988 年客船事業に従事、2012 年郵船クルーズ
(株)、理事・運航部長を経て、その後、クルーズ
クルーズを実 現 する事で、日本のクルー
1969 年三等航海士として日本郵船(株)入社、
ズ産業発展のための支援業務
15
田中 三郎
ズ船による国 内 港 湾 を 拠 点とする日 本
■お問い合わせ先
本広報誌「みなと総研」に関して、ご感想、ご意見等があれば、下記までご連絡ください。
E-mail:[email protected](担当:企画部 三上、鈴木)
クルーズグループ統括リーダー
ズ人口の増加を図る
全盛期を迎えつつあるクルーズの業界において、取り組みの見直しや新たな構築等がなされています。今号では、変化の著しいクルーズ業界で、クルーズ
に相応しい視点を有した、まさにキーマンとも呼べる“女性”をお迎えし、
「クルーズ×女性」として座談会を開催させて頂きました。5 年後の 2020 年には、
クルーズ利用の入国者数を 100 万人とする数値目標がありますが、フレキシブルで行動力を持った彼女たちの活躍が、最も花開くものと期待しております。
みなと総研といたしましても、皆様に旬な情報を提供しつつ、日本のクルーズの更なる発展を支援してまいります。
首席研究員
発着クルーズの取り組みなど、港湾関係
編集後記
今 後、 現 在のわが 国のクルーズが 適
正に成長し、それにより地方を含めた、
2
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TEL :03-5408-8291
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2
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o
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f
手 続 き、他 県から移 送が必 要 となるバ
n
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1
I
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〒 231-002 横浜市中区山下町 24-1
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どの総合的な知見を、短期間に取得す
2 日(木)
・3 日(金)
●お問い合わせ先
ルーズターミナルが少ない等、港 湾 施 設
m
ルーズに関する基礎知識や最新情報な
●開 催 日:平成 27 年 7 月
http://www.wave.or.jp/
ました。
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ズ業務に携わる関係者を対象に、ク
< 開催概要 >
が十分ではない。 そのため、寄港に伴う
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治体・振興団体関係者、その他クルー
●みなと総研 ホームページ
(済州島、
●海外クルーズコンベンション
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本セミナーは、港湾管理者や地方自
ス手配など、クルーズ船の受け入れに伴
予定しております。
天津、香港)への参加
●国内クルーズ振興諸団体との交流
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します。
うオペレーション上の課題に対応する
I
お早めに、お申し込みください。
●クルーズポートマスター制度の運営、
頂きます。
ンド・プリンセス」 の船内見学会※を
及び、クルーズポート・セミナー※
港大さん橋ふ頭に寄港する 「ダイヤモ
ポート・セミナーを本年度も開催いた
2.わが国の港湾を起点 (拠点) と
成 26 年度より開催しているクルーズ
の開催 ※船内見学会は 70 名まで、とさせて
※ 平 成二十七年のクルーズポート・セ
また、セミナー 2 日目には、横浜
する、多様なクルーズの実現
港 を 通じた地 域 経 済への波 及 効 果 を
拡 大 する観 点から、中 国 発 着の大 型ク
員会(みなと総合研究財団)は、平
みなと総研では、平成26年9月にクルーズグループを設立しました。
そこで、クルーズグループ統括リーダーの田中首席研究員より、
クルーズグループの取り組みをご紹介します。
ミナーは、 初 級コース(七月二日・
三日/横浜)及び、中級コース(十一
ジをご覧ください。
ルーズ船の受 け 入 れだ けではな く、 邦
容で開催いたします。
月頃)を予定
クルーズポート・セミナー実行委
船や外国籍クルーズ船による日本発着ク
詳細の内容は、みなと総研ホームペー
●クルーズ関 連 受 託 調 査、 及 び、ク
部署新任者等の初級者を対象とした内
「みなと」
の視点からクルーズを考える
ルーズ振興に向けての自主研究
■開催趣旨
ー みなと総研のクルーズへの取り組み ー
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