現代テロリズム

第1回勉強会 2009/09/12
文責:上垣内 晴香
プレゼンの目的
・そもそもテロとは何か?
・冷戦を挟んでテロがどのように変化したか?
を理解する!!
・現代テロリズムの特徴とは?
1.
そもそもテロってなんだろう?
戦争とテロのちがい
戦 争
テ ロ
武装 ⇒ 武装 への攻撃
武装 ⇒(①
① 非武装 )への攻撃
戦闘を伴う
戦闘
戦闘を伴わない
戦闘
防御の準備ができる
防御
防御のスキを与えない
防御
物理的な暴力
物理的
(②
② 精神的 )な暴力
定義あり
定義
定義なし
定義
2.
冷戦を挟んだテロの変化とは?
冷戦を挟んだテロの変化とは?
1945 (WWⅡ終了)
1991
現在
(③
③ 冷戦
古典的テロ
)期
期
冷戦の終焉
現代的テロ
一体なにが変化したのか・・・!?
1
第1回勉強会 2009/09/12
古典的テロ(=冷戦以前のテロ)
・動機
動機がはっきりしていた
動機
(④ 合理
・政治的
政治的な目標があった
政治的
)的なテロ
・個人を標的とした暗殺事件
⇒
合理的で、ある程度予測
予測や説明
予測 説明が可能
説明
例:ジャコバン派の恐怖政治
ジャコバン派の恐怖政治
フランス革命時に権力を握ったジャコバン派は権力維持のため
前政権の支配層を弾圧・虐殺
例:マルクス・レーニン主義を掲げる非合法の政党
マルクス・レーニン主義を掲げる非合法の政党
イタリアの「赤い旅団」
ドイツの「赤軍派」
フランスの「アクシオン・ディレクト」などの行った暗殺事件
冷戦期の代理戦争
⑥
冷戦期は(⑤
⑤ アメリカ)と(⑥
アメリカ
ソ連 )が互いに顔を隠した代理戦争を行った
こんな感じ・・・
2
第1回勉強会 2009/09/12
たとえば朝鮮戦争のときは… アメリカ
ソ連
:韓国
:北朝鮮
が防具だった
現代的テロ
・動機
動機が不明確
動機
(⑥ 非合理)
非合理)的なテロ
・目標
目標の多様化
目標
・社会状況
社会状況を標的とした大規模事件
社会状況
⇒非合理的なため不意打ちであることが多く、荒々しい
例:同時多発テロ 9.11
2001 年 9 月 11 日、
(⑦
⑦ ニューヨーク
)の世界貿易センタービル 2 棟とワシン
トン郊外の国防総省にアメリカ国内でハイジャックされた旅客機が突入し、約 3000 人が死
亡。
国際テロ組織(⑧
⑧ アルカイダ )のメンバーによって行われたとされている。
3.
※(⑨
現代テロリズムの特徴って?
非国家
)
3
第1回勉強会 2009/09/12
(⑨ 非国家
)アクター(主体)
)アクター(主体)
例:アルカイダ、パレスチナ解放戦線、環境保護団体など
⇒
想定外のできごとに対策が追い付かない状態
宣伝効果
・通信技術の発達によって「行動によるプロパガンダ(宣伝)」が可能に
⇒どんどんエスカレート
国際化
・航空技術の発達によってテロがグローバル化
⇒複雑化し、対処が遅れる
まとめ
9.11 をはじめとする現代的テロは、非国家アクターの登場や国際化によって複雑化し、
想定外の出来事に対策が難しい状態にある。さらに宣伝効果を狙って今後ますます大規模
化していく可能性もある。これらが「新たなテロ」と呼ばれる理由である。
【参考文献】
・J=F ゲイロー「テロリズム―歴史・類型・対策法」
冷戦前後のテロの変化や定義についてもまとめられていて分かりやすいです。
ただ作者がフランス人なため後半はフランスや EU 中心ですが、おすすめです。
・加藤朗「テロ―現代暴力論」中公新書、2002 年
小見出しで細かく区切られていて、知りたい項目が見つけやすいです。
・田中明彦「複雑化の世界」勁草書房、2003 年
日本のテロ対策についての話が中心です。
・板垣雄三「『対テロ戦争』とイスラム世界」岩波書店、2002 年
定義についての情報は少ないですが凝縮されています。
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