Untitled - 神奈川県産業技術センター

技術支援成果事例集の発行にあたって
この事例集では、これまで神奈川県産業技術センターが行った技術支援の成果として、製品化等に至った事例を紹介
しています。この冊子が企業の皆様の製品・技術開発の一助となれば幸いです。
目 次
技術分野
機械
材料
電気
化学
テーマ名
揺動式切込み制御帯鋸盤の開発
無溶接工法用の鋼製下地材の開発- MCブレース -
新機構・高機能車いす<ラリー>
ライン用帯電機の開発
免震テーブルの設計支援
緩まない耐震補強金具取り付けナットの開発- ウルトラナッター -
ボール型木製スピーカの開発
工場の低騒音化による生産効率の向上
電磁パルスを用いた鉄筋コンクリート非破壊検査技術の向上
チタンカムを使用した回転テーブルの製品化支援
液晶ディスプレイスタンドの製品化支援
ショットピーニング処理の非破壊検査法及び装置- エバレス(EVA-RES)の開発 -
防汚用光触媒コーティング液及び薄膜の開発
DLCコーティングアルミニウム合金製ピストン
微粒子ピーニング処理した鉄鋼材料の表面組織の解析
黒染め加工した鋼鉄および鉄の評価
高精度ハイサイクルプレス加工技術の開発
滑り止め加工技術の開発- セイフティスリップ法 -
6探針プローブの電位差法を用いた焼入れ深度計- HDM-6102 の開発 -
DLC コーティングによる表面改質層の評価
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)薄膜の開発
炭酸エチレンを用いたフラットパネル・ディスプレイ用レジスト剥離液の開発
細工蒲鉾用口金の開発
電子デバイス接合用貴金属ペースト(AuRoFUSETM)
ダイボンディング用銀ナノ粒子
災害救助用探査機ボーカメCO2
集積型高電圧光電池の開発
MEMS 技術を応用したマイクロ風洞型風速計
「痛くない」歯科麻酔用電動注射器の開発・製品化- オーラスター -
高感度・広帯域光電界センサの開発
パワーデバイス向けレーザアニール装置
制御用 Linux ボードコンピュータ
解析機能付き多機能心電計「レーダーサーク」
350℃対応小型熱衝撃試験機
テーブルスポット溶接機のための通信ソフトウェアの開発
地すべりを見張る移動型検知センサ「地すべりチェッカー」
軟磁性複合材料の高密度成形技術の開発
フレキシブルプリント配線板の高周波特性評価
味認識装置 TS-5000Z の製品化
プラズマクリーニング技術
改正省エネ法に対するエネルギー管理技術
電気自動車用急速充電器のデザイン支援
熱交換器の高効率・耐圧化と冷凍システムへの応用
木材等の不燃材の開発
コンクリート補強用再生 PET 繊維の開発
ホルムアルデヒド等の低減無機内装材の開発
神奈川県産杜仲を用いた機能性食品の開発
コイン型燃料電池の商品開発(見える電池の提案)
下水の高度処理と水質管理の完全自動化システムの開発
エキシマ光を利用した表面改質技術
「ガラスと樹脂」速硬化接着仕様の開発
超音波を利用した有用物質の分離精製技術の開発
区分
ページ
1
1
2
製品開発
2
3
3
4
技術開発
4
5
5
性能評価
6
6
製品開発
7
7
8
8
9
技術開発
9
10
10
11
性能評価
11
デザイン支援
12
12
13
13
14
14
製品開発
15
15
16
16
17
17
18
技術開発
18
19
19
20
性能評価
20
21
デザイン支援
21
22
22
23
製品開発
23
24
24
25
25
技術開発
26
26
目 次
技術分野
化学
工芸
テーマ名
常温・常圧下で高速濃縮が可能な濃縮装置の性能評価
厨房用脱臭装置の開発
BIPITTA SYSTEM による汚泥減量とCO2削減
光触媒チタンアパタイト含有塗膜の抗菌性能評価
新しい植物生産システムで栽培した果菜類の栄養評価
天然素材を用いた保湿商品の開発
植物工場用LED光源で栽培した野菜の機能性評価
廃プラスチック中のハロゲン中和捕捉剤の開発
売るためのパッケージデザイン支援
高齢者向け木製玩具の商品開発
木象嵌商品の開発
高精度加工を取り入れた家具づくりシステムの開発
木製品の新たな可能性とデザイン
木製インテリア用品の開発
地域おこしへのものづくり支援
木材の伝統的加工技術を応用した“木”の振動板
小田原・箱根木製品ブランド化支援
寄木皿の開発
区分
ページ
27
27
28
28
性能評価
29
29
30
30
デザイン支援
31
31
32
32
製品開発
33
33
34
技術開発
34
35
デザイン支援
35
表紙デザイン:産業技術センター 守谷 貴絵
機械/製品開発
揺動式切込み制御帯鋸盤の開発
鋸刃を左右に揺動させながら材料の切断を
行う帯鋸盤の開発支援として、切断状態をシ
ミュレーションするソフトウェアを作成し、
設計パラメータ検討を行いました。ソフトウ
ェアに、材料が切断される様子をアニメーシ
ョン表示する機能を設けることで、切断機構
の理解をより深めることができました。
開発した帯鋸盤は、鋸刃を左右に揺動させ
ながら材料を切断するため、切削長が小さく
なり、従来の帯鋸盤に対して 2 倍の切断効率
を実現することができました。
↑切断シミュレー
ションソフト
揺動式切込み
制御帯鋸盤 →
共同開発企業:トヤマ設計株式会社
電話 0463-94-6215
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 材料加工チーム 横田知宏
(受託研究)
機械/製品開発
無溶接工法用の鋼製下地材の開発
- MC ブレース -
MC ブレースは、天井の吊りボルトと下地材の
間に耐震補強用の筋交いとして使用する金具
です。ワンタッチで簡単に装着できる上に、角
度の調節も容易であり、溶接を必要とした従来
工法に比べると、作業効率は格段にアップしま
す。
本金具は耐震補強用なので、特に強度の検証
が重要となりますが、その試験と評価にあたり、
開発の初期段階から当センターでお手伝いし
ました。
MCブレース
30゚~60゜の
範囲で可変
吊りボルト
天井下地材
ビス止め
MCブレース
取り付け部詳細
【当センターにおける強度試験の様子】
MC ブレースとその強度試験の概略
共同開発企業:株式会社 サンユー 事業本部 技術課
電話 03-5640-8215 URL http://www.3you.co.jp/
問 合 せ 先 :技術支援推進部 交流相談支援室 小島 隆
(依頼試験、技術相談)
-1-
機械/製品開発
新機構・高機能車いす<ラリー>
新開発のΘ型断面高剛性軽量ツインチュー
ブパイプにより、独自のフレーム構造を実現
しました。当センターにおける JIS 準拠車い
す走行耐久性試験では、高剛性高耐久性が確
認されました。四輪独立サスペンションによ
り、路面からの衝撃を吸収し、斜路や不整地
でも滑らかな直進性を保ち、快適な走行を実
現しました。弾性メッシュファブリックシー
トのテンションにより、効率良く体圧が分散
され、姿勢を保ちやすく、布の持つ素材感の
良さと通気性でムレを軽減し、褥瘡(じょく
そう)を予防します。
新機構・高機能車いす
<ラリー>
共同開発企業:有限会社ムーヴ 廣川弘道
電話 045-625-3621
URL http://www.move-inc.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 解析評価チーム 増田信次
(創業期・製品化支援モデル事業)
機械/製品開発
ライン用帯電機の開発
製品の塗装工程において、事前に製品を帯
電させる必要がある工程を自動化するため、
製造ライン用の帯電機の開発を支援しました。
事前に、手動で電極を製品に近づけること
で製品を帯電させられることは確認されてい
ましたので、機能や仕様を討議しつつ、帯電
を行うための自動化手法および機構の設計を
進めました。
その後、装置の組み立て、調整を行い、納
品しました。本装置が稼働してからは、安定
的に帯電できるようになり、帯電工程を含ん
だ塗装工程が可能となりました。
開発した帯電機
共同開発企業:第一塗装工業株式会社
電話 045-932-6611
URL http://www.daiichi-toso.co.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 機械計測チーム 阿部顕一
(受託研究)
-2-
機械/製品開発
免震テーブルの設計支援
美術品やコンピュータサーバなどを地震災
害から守るために試作された免震テーブルに
ついて、製品化を目指した再設計、免震性能
の評価、機構の特性解析を依頼されました。
再設計したことにより部品点数・加工工数
が低減されました。性能評価として、起震車
上で免震性能を測定し、免震効果を確認しま
した。さらに、本件では長周期地震に対応す
るために任意の位置で任意の摩擦力を発生で
きる「摩擦ダンパ」に特徴があり、今後の仕
様変更に対応できるように摩擦ダンパの特性
解析を行ないました。
免震テーブル
共同開発企業:有限会社 堀端製作所 代表取締役 堀端明雄
電話 044-733-0820 URL http://www.saturn.dti.ne.jp/~horibata/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 機械計測チーム 阿部顕一
(受託研究)
機械/製品開発
緩まない耐震補強金具取り付けナットの開発
- ウルトラナッター -
ウルトラナッターは,木造建築の梁と桁に
補強金具を取り付けるための専用ナットです。
普通のナットは木材が乾燥等で痩せると緩ん
でしまいますが,ウルトラナッターは痩せた
分だけ自動的に締まる機構を備えており緩み
ません。また,この機構は地震時にも有効に
働き,地震の揺れで更に締まりますが緩むこ
とはありません。さらに,締結時にスパナで
回す必要が無く,取り付けもきわめて簡単で
す。本製品の開発過程における強度の検証を
当センターでお手伝いし,要求される強度基
準を十分満たす部品に完成しました。
ウルトラナッターとその強度試験
共同開発企業:株式会社 種市工務店 専務取締役 種市 薫
電話 046-247-9806 URL http://www.mokkotsu.jp/
問 合 せ 先 :技術支援推進部 交流相談支援室 小島 隆
(依頼試験、技術相談)
-3-
機械/技術開発
ボール型木製スピーカーの開発
曲面を取り入れた形状のスピーカー開発に当
センターのNCルーターを利用しました。
木材加工においてNC加工機を利用する際は、
加工時間ができるだけ短くなるような効率の良
いツールパス(工具が移動する経路)が要求さ
れます。そこで、本開発では工程によって2次
元と3次元のCAD/CAMを使い分けながら
ツールパスを作成し、曲面のきれいな仕上がり
と加工時間の短縮を両立させました。これによ
り、加工しながらわずかに変形してしまう木材
に対し柔軟な加工を行い、短時間で精度良く仕
上げることができました。
10 INCH BALL スピーカー
共同開発企業:高井工芸 高井和夫
電話 0465-43-9902
URL http://www.highcraft.org/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 材料加工チーム 横田知宏
(受託研究)
機械/技術開発
工場の低騒音化による生産効率の向上
(株)タシロでは、国内最大級のレーザ加工
機を導入しており、高品質、低コスト、短納期
の実現に役立っています。しかし、出力パワー
の大きいレーザ加工機は騒音レベルも大きい
ため、夜間の運転が困難な状況でした。
当センターで、騒音測定を行った結果、レー
ザ加工機に冷却水を供給するチラーと呼ばれ
る装置やダクトが工場敷地境界における騒音
を増加させる主要因であることが明らかとな
りました。そこで、チラーの配置換えとダクト
吹出口の改良による低騒音化を図りました。そ
の結果、夜間におけるレーザ加工が可能となり、
当工場の生産効率が向上しました。
ダクト低騒音化対策
共同開発企業:株式会社タシロ 代表取締役 田城裕司
電話 0463-31-7118
URL http://www.tasiro.co.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 機械計測チーム 小島真路
(受託研究)
-4-
機械/技術開発
電磁パルスを用いた鉄筋コンクリート非破壊検査技術の向上
(株)アミックでは、コンクリートの強度検
査に関する新たな技術開発に取り組み、パルス
電磁力音響法と呼ばれる新たな検査方法を開
発しました。この方法は、励磁コイルに瞬間的
に大電流を流すことによりコンクリート内部
に埋め込まれた鉄筋にパルス打撃を与え、その
振動音響を受信・解析することで鉄筋とコンク
リートとの付着状況、強度を推定する技術です。
当センターでは、(株)アミックと共に、本
手法に関して、理論解析に基づいた数値シミュ
レーションを行い、現象の理論的な説明、なら
パルス電磁波音響法の原理
びに今後取り組むべき方策などを確立しまし 【PTC国際特許取得(日本・米国)】
た。
共同開発企業:株式会社アミック 代表取締役 長岡康之
電話 045-510-4317
URL http://www.amic-pro.co.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 機械計測チーム 小島真路
(受託研究)
機械/性能評価
チタンカムを使用した回転テーブルの製品化支援
高剛性で任意の位置に回転できる回転テー
ブルの製品化について支援を行いました。
本回転テーブルはチタンカムで駆動するこ
とに特徴があります。チタンカムは軽量であ
る一方、機械的な性能が不明なため、製品と
して必要な性能を有しているか、当センター
で各種測定・試験を行いました。特に、ハウ
ジングやターレットの寸法精度の確認、荷重
を掛けた際の機械剛性の確認、チタンカムの
疲労試験やチタンの摩耗試験を行い、製品と
して十分な性能であることを確認することが
できました。
チタン製動力伝達部品を使用した
精密回転テーブル
共同開発企業:株式会社コバヤシ精密工業 代表取締役 小林昌純
電話 042-751-9095 URL http://www.kobasei.com/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 機械計測チーム 阿部顕一
(受託研究)
-5-
機械/性能評価
液晶ディスプレイスタンドの製品化支援
液晶ディスプレイのスタンドを主力商品と
しているこの会社では、自社ブランドとして
の販売のほか、シャープのグループ企業にO
EMとして商品を提供しています。
今回、シャープ本社でも販売を始めること
になり、安定性の品質基準が厳しくなったた
め、当センターで新たな試験基準での性能評
価と、改良のための助言を行いました。なか
でも、床置き式のトライアングルスタンドは
数回の試作を繰り返し、品質基準を満たすも
のを製品化することができました。
トライアングルスタンドとその使用例
共同開発企業:(株)マルスコーポレーション 取締役 石田 潔
電話 046-266-6711 URL http://www.marscorp.com
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 材料加工チーム 広瀬辰男
(依頼試験)
材料/製品開発
ショットピーニング処理の非破壊検査法及び装置
- エバレス(EVA-RES)の開発 -
ショットピーニングは、鋼をはじめと
する金属材料表面の強度、耐久性、摩耗
特性等を改善できますが、これらの効果
は表面に生じる残留圧縮応力によって発
現するので、その処理後にはこの応力分
布の評価が重要となっています。開発し
た検査装置(エバレス)はこれを簡易に
非破壊検査できます。測定原理は受託研
究を実施して研究・開発した周波数掃引
渦電流法(特許出願中)に基づいており、
試料が鋼の場合には、表面から数μm~数
十μm の範囲に発生した残留応力分布を
良く検査できます。
エバレス EVA-RES
デジタルマルチメータ
電源/コントロールブボックス
データ解析用パソコン
サンプル
プローフ
プローブボックス
ショットピーニング処理用非破壊検査装置
エバレス(EVA-RES)による測定の様子
共同開発企業:株式会社不二製作所 開発部
電話 03-3686-2291 URL http://www.fujimfg.co.jp
問 合 せ 先 :技術支援推進部 交流相談支援室 小島 隆
(受託研究)
-6-
材料/製品開発
防汚用光触媒コーティング液及び薄膜の開発
酸化チタンは、光(紫外線)が当たると、
光触媒機能を発現して汚れや菌などを分解
します。しかしこれまで、粒子の凝集が原因
で、①性能の低下や②外観が白濁するなどの
問題がありました。
そこで、粒子のナノ分散を実現して凝集を
防ぎ、取扱いの容易な水系中性の光触媒コー
ティング溶液を開発しました。従来品では、
右写真のように塗布ムラが生じましたが、開
発品では、左写真のような透明性と密着性が
高い均一な膜を実現できました。本製品は、
建物外壁の汚れ防止用コーティング膜など
に利用されています。
1μm
1μm
開発品 粒径 80nm
(分散性が良好)
従来品 粒径 290nm
(凝集している)
共同開発企業:TAM ネットワーク株式会社
電話 03-6272-5471
URL http://tamnetwork.co.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 ナノ材料チーム 奥田徹也
(受託研究)
材料/製品開発
DLCコーティングアルミニウム合金製ピストン
硬さが低く、炭素との親和性が低いアルミニウム
とDLCとの密着性は悪いために、DLCをコーテ
ィングしたアルミ部品は工業的に実用化されてい
ません。タングステン微粒子ピーニング処理を用い
た表面硬化層と分散層を形成する表面改質により、
DLCの密着性を著しく向上させる技術を開発し
ました。この技術を用いて、実際のモータサイクル
用ガソリンエンジンのアルミ合金製ピストンを試
作し、エンジンに組み込み走行試験や耐久レースを
通じた耐久性の確認を行いました。その結果、従来
の未コート品に比べ大幅な耐摩耗性向上が認めら
れました。今後は、レース用エンジンアルミ部品で
の商品化を目指します。
タングステン
微粒子
高速投射
50m/s以上
アルミニウム合金製ピストン
タングステン微粒子ピーニング処理
アルミ合金基材
⇒DLCコーティング
微粒子ピーニング法
ピストンを搭載したモータサイクル
㈱キタコ チューニング, 評価
*北九州、鈴鹿4時間耐久レース
完走・耐摩耗性向上確認済み
技術概要
共同開発企業:株式会社不二WPC
電話 042-707-0776 URL http://www.fujiwpc.co.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 材料物性チーム 加納 眞
(都市エリア産学官連携促進事業)
-7-
材料/技術開発
微粒子ピーニング処理した鉄鋼材料の表面組織の解析
従来のショットピーニングよりも格
段に細かい、直径数十ミクロン程度の粒
子を約 100mm/s 以上の高速で投射する
微粒子ピーニング処理は、機械部品等の
疲労特性、耐摩耗性を大幅に向上できる
表面改質処理として注目されています。
右図は、平均直径 45μm の高速度鋼製 a 暗視野像(低倍率):表面近傍にナノ結晶領域が観察されます。
粒子を投射した SCr420 浸炭焼入れ鋼の b 暗視野像(高倍率):ナノ結晶組織の結晶粒径は、20nm程度です。
c 制限視野回折図形(視野直径0.8μm):ナノ結晶領域は、結晶方位
表面近傍を透過型電子顕微鏡を用いて
分布がランダムなbcc構造です。
詳細に観察した事例です。表面から深さ
約 0.5μm の領域がナノ結晶化していることがわかります。
こうした解析は、微粒子ピーニングによる特性向上のメカニズム解明や新たな応用製
品の開発に役立てることができます。
共同開発企業:株式会社不二WPC
電話 042-707-0776
URL http://www.fujiwpc.co.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 材料物性チーム 高木眞一
(受託研究)
材料/技術開発
黒染め加工した鋼鉄および鉄の評価
黒染め加工は、鉄や鋼の耐食性を向上させる
表面処理技術です。処理による変寸が少ないた
め、高い寸法精度が要求される精密機器部品等
に施されています。黒染め加工は古くからある
技術ですが、科学的な分析データや文献が少な
く、品質の評価は外観観察を中心とするもので
した。当センターでは、黒染め被膜の評価手法
について検討し、故障解析や処理条件の最適化
に展開することで、品質向上に貢献しました。
(株)ヤマヨでは、得られた知見を処理条件や
黒染め液の配合等に反映し、外観が美しく、耐
食性に優れた黒染め被膜を安定して形成させ
ることができるようになりました。
黒染め加工された製品
共同開発企業:株式会社ヤマヨ
電話 045-471-3303
URL http://yamayo.org/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 解析評価チーム 本泉 佑
(依頼試験、受託研究)
-8-
材料/技術開発
高精度ハイサイクルプレス加工技術の開発
汎用プレスを使用して、従来の油圧式ファイ
ンブランキング(FB)加工に匹敵する寸法精度
を維持しつつ3倍の生産性を可能とする精密
せん断加工技術を開発しました。新開発した金
型の構造、潤滑技術、冷却技術、表面改質技術
の融合による革新的高精度ハイサイクル成形
プレス加工技術です。
当センターはプレス金型の表面構造制御技
術の開発を担当して本開発を支援しました。
本技術開発は経済産業省の戦略的基盤技術
高度化支援事業として、当センターと昭和精工
(株)、(株)不二WPC、横浜国立大学、よこは
ま TLO(株)が産学公連携体制の下に実施しました。
共同開発企業:昭和精工株式会社 電話 045-785-1111 URL:http://www.showa-seiko.co.jp/
株式会社不二WPC 電話 042-707-0776 URL:http://www.fujiwpc.co.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 材料物性チーム 高木眞一
(提案公募対応型新技術研究開発事業)
材料/技術開発
滑り止め加工技術の開発
― セイフティスリップ法 ―
対象物の表面に飽和ポリエステル樹脂の粉体塗
装を施し、溶融状態塗膜の上に無機粗粒体を付着さ
せ、冷却・固化させます。表面に強固に付着した無
機粗粒体が、優れた滑り止め効果を発揮します。
<特長>
1. 水に濡れた時も強力な滑り止め効果を発揮
2. 各種金属及び無機質材との密着性が良好
3. 耐候性、耐塩害性、耐酸性が良好
4. 無毒、無害で環境に優しい
5. 環境にマッチした色あわせが可能
6. 既設品に滑り止め加工が可能
当センターでは耐摩耗性試験などの品質評価支
援を行いました。
滑り止め加工
共同開発企業:株式会社川熱 営業開発部 中川芳高
電 話 0467-70-4191
URL http://www.kawanetsu.co.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 材料物性チーム 富田正一
(創業期・製品化支援モデル事業)
-9-
材料/技術開発
6探針プローブの電位差法を用いた焼入れ深度計
- HDM-6102 の開発 -
鋼材表面の焼入れ硬化層の深さは、鋼製部品の耐
摩耗性や疲労特性を左右するので、所定の深さまで
導入されているか否かが重要です。開発した“焼入
れ深度計『HDM-6102』”は、これを簡易に非破壊検
査することを可能にしました。鉄鋼材料は焼き入れ
硬化すると抵抗率がわずかに高くなります。本装置
はこの性質を利用しており、6探針プローブを鋼材
表面に押し当てて測定した電位差から、焼入れ硬化
層の深さを逆解析的に評価します(特許第 4042853
号)。最適設計した6探針プローブと逆解析演算機
能を装備し、深さ 0.5~5.0mm の範囲の焼き入れ硬
化層を±0.3mm 程度の精度で評価できます。
焼入れ深度計 HDM-6102 本体と
6探針プローブのクローズアップ
共同開発企業:電子磁気工業株式会社 RD 課
電話 03-5970-8681 URL http://www.emic-jp.com/
問 合 せ 先 :技術支援推進部 交流相談支援室 小島 隆
(受託研究)
材料/技術開発
DLCコーティングによる表面改質層の評価
炭素系硬質薄膜(DLC:ダイヤモンドライク
カーボン)は、高硬度、低摩擦係数、耐凝着性、
耐食性などの優れた特性をもっており、切削工
具、金型、自動車関連部品などに広く使用され
ています。DLC は製造方法により様々な種類
があり、その特性も異なっています。しかしな
がら、DLC の構造解析も完全には確立してい
ないため、実用的な適応においては、多くの課
題や問題点を持っています。当センターでは、
摩擦摩耗特性の評価や表面解析、構造解析を用
いて、DLC の実用部材への適応や新しい特性
を持つ DLC 膜開発の支援を行っています。
共同開発企業:株式会社オンワード技研
電話 0761-55-0466
URL http://www.onwardgiken.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 材料物性チーム 加納 眞、堀内崇弘
(受託研究)
- 10 -
材料/技術開発
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)薄膜の開発
DLC薄膜は高い平滑性や低摩擦・耐摩耗性な
どを持ち、主に摺動部品などに利用されていま
す。また耐食性、ガスバリア性、生体親和性な
どの優れた特性を持ち幅広い分野への適用が
期待されています。当センターでは薄膜の作製
と硬度や密着強度等の各種特性評価が可能で
あり、特に摩擦摩耗特性評価では独自の改良を
行うなど多くの知見が有ります。DLC薄膜は密
着力が問題になることが多いのですが、成膜に
関する蓄積している知見を基に成膜工程の改
良を行った結果、密着強度・耐摩耗性を大幅に
改善し、製品化に結びつけました。
密着性の改善例
共同開発企業:株式会社日本真空科学研究所 取締役 原田 学 電話 045-984-2211
問 合 せ 先 :電子技術部
電子デバイスチーム 三橋雅彦
機械・材料技術部 材料物性チーム
堀内崇弘
(技術相談、依頼試験)
材料/性能評価
炭酸エチレンを用いた
フラットパネル・ディスプレイ用レジスト剥離液の開発
フラットパネル・ディスプレイ用のレジ
スト剥離液には、従来アミン系剥離液が使
用されていましたが、毒性が強く環境負荷
の高いものでした。新規に開発したレジス
ト剥離液「NOMULITETMUMS(ア
ムス)」は、炭酸エチレンを主体とするも
ので、環境負荷が極めて小さく、安全性の
高いものとなっています。また、オゾンに
よる純化処理を行うことで再使用が可能
です。
当センターでは、このレジスト剥離液の純化処理に伴い発生する反応生成物の評価や、
反応生成物の配線金属部材への影響評価、および反応生成物の定量法に関する評価を担
当しました。
共同開発企業:野村マイクロ・サイエンス株式会社 開発本部 技術開発部 機能商品G 太田裕充
電話 046-228-3118
URL http://www.nomura-nms.co.jp/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 ナノ材料チーム 藤井 寿
(受託研究)
- 11 -
材料/デザイン支援
細工蒲鉾用口金の開発
一般に細工蒲鉾製造で使用する口金は手作
業で製作するため、デザイン変更等の改良を短
時間で行うことは難しいことでした。
そこで、食品製造ラインで使用されている抗
菌性樹脂を素材とし、3次元CADでデザインし
た形状を基に、マシニングセンタで口金を製作
しました。
<特長>
1.比較的短時間で製作可能
2.デザイン変更が容易
3.破損した場合でも同一の口金が作製可能
4.抗菌性樹脂を素材としており、また容易
に分解可能なので洗浄しやすく清潔
製作した樹脂製口金
共同開発企業:有限会社佐藤修商店
代表取締役 佐藤修一
電話 0465-74-7575
URL http://www.kamabokoya.com/
問 合 せ 先 :機械・材料技術部 材料加工チーム 斉藤光弘
(依頼試験)
電気/製品開発
電子デバイス接合用貴金属ペースト(AuRoFUSETM)
近年、パワーデバイス分野では小型、高効
率化のためにデバイスの利用温度上限を高め
る必要が生じています。そこで、デバイスと
基板を接合し、高温でも信頼性の高い実装技
術の開発が重要となっています。金属ナノ粒
子は低温で融着を開始し、融着後はバルクと
同じように高温まで耐久性があるため接合材
として注目されています。サブミクロンサイ
ズの貴金属粒子に界面活性剤を物理吸着によ
り結合させているため界面活性剤を容易に除
去でき、比較的低温、低荷重、短時間で接合
できるペーストを開発しました。
金サブミクロン粒子を含有したペースト
共同開発企業:TANAKA ホールディングス㈱ マーケティング部 MMS セクション・小川
電話 03-5222-1301 URL http://www.pro.tanaka.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子デバイスチーム 伊藤 健
(地域産学公結集共同研究事業「次世代パワーエレクトロニクス」プロジェクト)
- 12 -
電気/製品開発
ダイボンディング用銀ナノ粒子
45
シェア強度 [MPa]
本開発品は、高融点の鉛はんだに代わる鉛
フリー接合材料として有望視されている銀ナ
ノ粒子の低温焼結特性を利用して、半導体チ
ップを実装基板にダイボンディングするため
に用いるペースト用ナノ粒子です。加熱およ
び加圧により接合を行い、接合後はバルクの
銀と同等の耐熱性があります。
当センターではメタルマスクによるペース
ト印刷やフリップチップボンダを用いた接合
法などの接合プロセスの開発と、ダイシェア
試験による強度試験や高温放置試験や温度サ
イクル試験などの信頼性試験について支援を
行いました。
40
Agナノ粒子
35
高温はんだ
30
25
20
15
10
5
0
0
50
100
150
200
温度 [℃]
250
300
350
高温ダイシェア試験の結果
高温はんだとの比較
300℃でも強度を保っている
共同開発企業:DOWAエレクトロニクス株式会社 電子材料事業部 電子材料研究所
電話 086-262-1122 URL http://www.dowa.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子デバイスチーム 八坂慎一
(地域産学公結集共同研究事業「次世代パワーエレクトロニクス」プロジェクト)
電気/製品開発
災害救助用探査機ボーカメ CO2
地震などの災害発生時に、画像と音声によって要救助者を
探査することは、最も基本的で確実な方法です。また、災害
発生からの経過時間により、要救助者の生存率は低下してい
くため、迅速な探査活動が急務となります。そこで、本装置
は、従来型の画像探査機(通称:ボーカメ)に炭酸ガスセン
サを付加し、瓦礫などに埋没している要救助者の呼気に含ま
れる炭酸ガスを検出することにより、迅速な探査活動を支援
します。さらに、本装置は、炭酸ガスの濃度変化を表示する
方式であるため、生存者がいる場合といない場合の違いを確
実に捉えることができます。
本機の開発に当たっては、当センターで基本設計と性能確
認等について支援を行いました。
全体図
共同開発企業:新菱工業(株) 電話 03-5289-0007 URL http://www. shinryo-kougyo.com
(株)タウ技研 電話 045-935-0721 URL http://www. taugiken.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子システムチーム 井上 崇
- 13 -
(技術相談、依頼試験)
電気/製品開発
集積型高電圧光電池の開発
(株)ゼオシステムでは指向性があり、人体・
医療機器に優しい近赤外線に着目し、これを利
用した光ID技術の開発を展開しています。電波
方式のRFIDと同様に光IDタグは電源を持たず
に、システム側から送られた近赤外線により電
力と信号を受け取り、タグ側LEDの発光による
データ送信で双方向通信を行うのが特徴です。
当センターは光IDタグの受光素子である高
電圧光電池の開発を支援しました。高電圧光電
池はフォトダイオードを直列接続して高電圧
化したもので、今回の開発によって、半導体プ
ロセスによる一貫生産と鉛フリーはんだによ
る実装が可能になりました。
Si 貫通穴
裏面薄膜配線
セル分離
集積型高電圧光電池
・3.4mm×3.8mm×0.4mmt
・出力電圧=3V
・フォトダイオード6セルを直列接続
共同開発企業:株式会社ゼオシステム 代表取締役 下川三郎
電話 045-320-3009 URL http://www.geo-system.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子デバイスチーム 馬場康壽
(JST 地域イノベーション創出総合支援事業「地域ニーズ即応型」
)
電気/製品開発
MEMS 技術を応用したマイクロ風洞型風速計
一定温度に加熱した白金線などのヒータに
風が当たると、風速に応じて熱が奪われます。
この熱量を計測することによって風速を求め
るのが熱式風速計の原理です。
この熱式風速計のヒータ部をマイクロマシ
ニング技術により小型化することによって、従
来よりも高速応答化、低消費電力化が期待でき
ますが、一方ではヒータの形状の非対称性に起
因する風速特性および風向特性の不安定化と
いう問題がありました。そこで、ヒータ近傍の
流れを整流化する構造(マイクロ風洞)とヒー
タを組み合わせることによって、風速特性・風
向特性を改善することができました。
センサヘッド
センサシステム
共同開発企業:株式会社アイ電子技研 技術部 菅野洋一
電話 046-233-2232 URL http://www.iet.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子デバイスチーム 八坂慎一
(産学官連携促進研究開発事業)
- 14 -
電気/製品開発
「痛くない」歯科麻酔用電動注射器の開発・製品化
-
オーラスター -
歯科治療時の麻酔注射では、多くの方が痛み
を感じています。この痛みは、麻酔液をゆっく
り注入することにより、格段に軽減されますが、
手動では困難でした。この歯科麻酔用電動注射
器(製品名:オーラスター)は、スイッチを押
すだけで非常にゆっくりと注入できるため、患
者、医師双方の負担を解消します。
本製品のような医療用電気機器には、高い安
全性が求められ、厳しい安全基準に適合させる 歯科麻酔用電動注射器 オーラスター
必要があります。また、製造の際にも適切な試
験による安全性確認が要求されています。開発企業は、従来、医薬品の製造を主に行っ
ていましたが、医療用電気機器の製造経験が浅かったため、開発・製品化にあたり、当
センターで電気的安全性の確保と製造時の検査方法について支援を行いました。
共同開発企業:昭和薬品化工株式会社 多摩川工場
電話 044-833-0381 URL http://www.showayakuhinkako.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子システムチーム 井上 崇
(技術相談、依頼試験)
電気/製品開発
高感度・広帯域光電界センサの開発
当センターは、株式会社ノイズ研究所、青山
学院大学と共同で、光変調器と対数周期構造の
アンテナを組み合わせ、高感度と広帯域を両立
させた光電界センサを開発しました。マッハツ
ェンダー型光導波路とアンテナ構造の最適化
により、ダイポールアンテナと同等な感度を実
現しました。信号伝送に光ファイバを用いるた
め、周囲の電磁界を乱さず、またノイズの影響
を受けずに、ほぼ無損失な伝送が可能です。正
確な電磁波測定が可能であり、様々な電磁波問
題を解決する測定ツールとして期待されてい
ます。
光源//検出部
光源
光ファイバ
光電界センサ
光電界センサ測定システム
共同開発企業:株式会社ノイズ研究所
電話 042-712-2041 URL http://www.noiseken.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子システムチーム 菅間秀晃
(成果移転対応型共同研究)
- 15 -
電気/製品開発
パワーデバイス向けレーザアニール装置
ハイブリッド車のシステムではモータ制御
にIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)と呼
ばれる、ウェーハ表面にスイッチング素子構
造、裏面部にpn接合を持つパワーデバイスが
用いられています。IGBTの裏面部の活性化の
ためウェーハ表面部を加熱することなく裏面
部を加熱するプロセスとして、異なる波長を
持つレーザ光を同時にSiウェーハに照射する
ことにより、レーザ照射時のSiの深さ方向の
温度分布が制御可能なレーザアニール装置を
開発しました。当センターではイオン注入試
料の提供と、アニール後の各特性評価や表面
観察を支援しました。
2 波長レーザアニール量産機外観
共同開発企業:フェトン株式会社 開発部 松野 明
電話 046-220-2931
URL http://www.phoeton.com/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子材料チーム 金子 智
(創業期支援事業)
電気/製品開発
制御用Linuxボードコンピュータ
パソコンやデジタル家電のソフトウェア資産が
そのまま流用できる低コストの制御用Linux
ボードコンピュータです。
従来の制御用ボードコンピュータでは開発ツー
ルやソフトウェアなど全てを自前で用意しなけれ
ばいけないので、中小製造業にとっては負担が大き
いものでした。
その負担を軽減するために、パソコンと同等の機
能を持ったルネサス製SH3プロセッサ搭載のボ
ードコンピュータを開発し、コストを1/10にできました。
OS(基本ソフト)には世界中で広く普及しているLinuxを搭載することにより、
FedoraCoreやDebianGNU/Linuxのソフトウェアパッケージ
をそのまま利用することができます。
共同開発企業:株式会社ティーエーシー
電話 075-311-7307
URL http://www.tacinc.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 生産システムチーム 三岩幸夫
(中小製造業IT化推進事業)
- 16 -
電気/製品開発
解析機能付き多機能心電計
「レーダーサーク」
心電図モニターは、救急車にも標準搭載されるよう
になってきています。しかし、心電図の測定は、突発
的な衝撃や振動等のノイズに弱いため、測定時に停車
するなどの対策が必要となっていました。本開発品は、
独自の解析機能により、耐ノイズ性を高め、従来の心
電計では測定困難な状況下でも測定を可能としました。
心電計は、医療用機器であるため、通常の電子機器
よりも高い安全性が求められ、厳しい安全基準に適合
させる必要があります。本機の開発・製品化にあたり、
当センターで電気的安全性の確保やノイズ対策等につ
いて支援を行いました。
レーダーサーク
共同開発企業:株式会社 FC ラボ 電話 045-307-3388 URL http://www.fclabo.com/
大日本住友製薬株式会社
問 合 せ 先 :電子技術部 電子システムチーム 井上 崇
(技術相談、依頼試験)
電気/製品開発
350℃対応小型熱衝撃試験機
本開発品はパワーモジュール等の信頼性評価
に必要な熱衝撃試験を行う装置です。従来の気
相式の熱衝撃試験機の場合、サンプルへの熱伝
達は周囲の雰囲気によって行われるため、設定
温度に達するまでに時間がかかることや、装置
の消費エネルギーが大きいといった問題があり
ました。本開発品は高温槽と低温槽に接触式の
熱源を用意し、サンプルを載せた台車を熱源に
接触させることによって効率の良い熱伝達を行
うことができます。温度範囲は高温側が+30~
+350℃、低温側が-40~+15℃に設定できます。
当センターでは従来型熱衝撃試験との性能比
較を担当し製品開発の支援を行いました。
装置写真
共同開発企業:理想計測株式会社
電話 044-750-2888 URL http://www.risohkeisoku.com
問 合 せ 先 :電子技術部 電子デバイスチーム 八坂慎一
(神奈川・地域産学公結集共同研究事業)
- 17 -
電気/技術開発
テーブルスポット溶接機のための通信ソフトウェアの開発
(株)向洋技研では、従来のテーブルスポッ
ト溶接機にタッチパネルを付加し、材質と板
厚だけの入力で溶接条件が自動調整されるイ
ージータイマー(EASYTIMER)を開発し、商品
化しました。
当センターでは、PLCとパソコンが通信する
ためのソフトウェアEasyCommを共同開発し、
溶接機と外部とのデータ交換を実現しました。
さらに、電子メールによる溶接機の故障情報
の収集や新材料の溶接条件データの配布など
を可能にしました。EasyCommでは、溶接条件
の管理機能をもつので、段取り時間の大幅短
縮が実現できました。
RS232C 通信
ノートパソコン
イージータイマー
搭載MYSPOT
操作画面の例
共同開発企業:株式会社向洋技研 代表取締役社長 甲斐美利
電話 042-760-4306 URL http://www.koyogiken.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 生産システムチーム 長尾達明
(研究成果展開型共同研究事業)
電気/技術開発
地すべりを見張る移動型検知センサ
「地すべりチェッカー」
(株)イ・エム・テクノでは、尊い人命を災害
から守るために、地滑り、土砂崩れなどを予測
する「移動型・地滑り検知システム」の開発を
行っています。このシステムに用いられる加速
度センサには高精度な性能が求められていま
す。高精度の維持にはセンサチップの動作特性、
及び使用環境が大きく影響しているため、当セ
ンターの環境試験設備を活用して、個々の動作
特性、温度特性を定量的に測定しました。この
測定結果を元にパラメータ補正を行い、検知分
解能の性能向上に貢献しました。
地すべりチェッカー
共同開発企業:株式会社イ・エム・テクノ
電話 046-227-2006 URL http://www.em-techno.com/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子システムチーム 志賀裕介
(創業期・製品化支援モデル事業)
- 18 -
機械/技術開発
軟磁性複合材料の高密度成形技術の開発
モーターには様々な3次元形状をした鉄心
が用いられていますが、粉末成形方法を用い
ると容易に作製することが可能です。しかし、
積層電磁鋼板を用いたときよりも飽和磁束密
度や透磁率が低いという課題がありました。
そこで、アイダエンジニアリング(株)は軟
磁性複合材料の高密度圧縮成形技術を開発し、
成形体密度を飛躍的に向上させることで、優
れた磁気特性を得ることに成功しました。
当センターでは成形加工したリング試料の
直流及び交流の磁化特性評価について支援し
ました。
磁化特性評価用リング試料
試作したモーター用ステータコア
共同開発企業:アイダエンジニアリング株式会社 開発本部 森永茂樹
電話 042-772-5231
URL http://www.aida.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子デバイスチーム 馬場康壽
(依頼試験)
電気/性能評価
フレキシブルプリント配線板の高周波特性評価
薄く屈曲性を有するフレキシブルプリント
配線板(FPC)は、狭い実装空間を有効に利
用できるため、スマートフォンなどの小型電
子機器において広く使用されています。この
FPCの開発を行っております山下マテリア
ル㈱では、電子機器の高機能化に対応するた
め、FPCの高周波特性評価を必要としてお
りました。このため、当センターで所有する
40GHzまで測定可能な4ポートのベクト
ル・ネットワーク・アナライザを用いてFP
Cの高周波特性の評価を行いました。
この結果により、高周波におけるFPCの
伝送特性を改善することができました。
フレキシブルプリント配線板
共同開発企業:山下マテリアル株式会社サーキテックカンパニー
電話 045-2513722 URL http://www.yamashita-net.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子システムチーム 土屋明久
- 19 -
(依頼試験)
電気/性能評価
味認識装置 TS-5000Z の製品化
味認識装置は、人間の舌と同じメカニズムを持ち、
様々な食品、医薬品などの「味」を数値化できます。
株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー
と九州大学大学院・都甲教授との共同開発により、
「味覚センサー」の実用化に成功しました。しかし、
海外へ製品展開するためには、EMC(電磁環境適
合性)の国際規格に適合する必要があり、機器から
漏れる電磁ノイズの低減や静電気放電ノイズに対
する耐性などを高める必要がありました。
当センターの技術アドバイザーの支援で、回路基
板の設計変更を行い、EU(欧州連合)のCEマー
キングに対応したEMC規格に適合できました。
味認識装置 TS-5000Z
共同開発企業:株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー
電話 046-296-6609 URL http://www.insent.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子システムチーム 菅間秀晃
(技術相談、技術アドバイザー)
電気/性能評価
プラズマクリーニング技術
半導体デバイスの小型化に伴い実装するプリント基
板に対して微細化・多層化の要求が厳しくなっていま
す。この要求を満たすため、半導体デバイスに用いら
れてきたプラズマプロセス技術をプリント基板製造に
適用することを試みました。プリント基板は半導体デ
バイスと異なり、ポリイミドなどの樹脂で構成される
ため、プロセス処理の低温化(100℃以下)が技術課題
となります。マイクロ波プラズマを所定の領域に閉じ
込め、プロセスの低温化を実現しました。プラズマ処
理を施したプリント基板の表面状態について、走査型
電子顕微鏡やレーザ顕微鏡などを用いた外観観察を行
い、技術開発支援を行いました。
写真・図タイト
プラズマ処理適用例
(ブラインドビア形成時の残さ除去工程)
共同開発企業:有限会社サーフクリーン 代表取締役 加藤聖隆
電話 042-770-9751
URL http://www.surfclean.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子材料チーム 安井 学
(創業期・製品化支援モデル事業)
- 20 -
電気/性能評価
改正省エネ法に対するエネルギー管理技術
日 頃 か ら省エネルギーに関心を持っている
(株)明輝において、自社工場の屋根に高反射塗
料を塗布して遮熱性をあげて空調の電気使用量
を抑えることに取り組んでいました。そこで、会
社規模を調べたところ、現行の省エネ法ではエネ
ルギー使用量を経済産業局へ届け出る義務はな
いが、平成 22 年度改正省エネ法では届け出る必
要が出てくる可能性があることを助言しました。
さらに、エネルギー使用量の確実な把握などエネ
ルギー管理体制を整えた結果、平成 21 年度エネ
ルギー管理優良事業者等の関東経済産業局長表
彰「工場・事業所部門」に表彰されました。
高反射塗料を塗布した屋根
共同開発企業:株式会社明輝 河野 充和
電話 046-224-2251 URL http://www.meiki.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 生産システムチーム 長尾達明
(受託研究)
電気/デザイン支援
電気自動車用急速充電器のデザイン支援
電気自動車は、地球温暖化対策など環境問題に有効な交
通手段として注目を集めています。電気自動車用急速充電
器は、この電気自動車に短時間で充電を行う設備です。一
般に、商用電源での充電であれば 10 時間以上を要すると
ころですが、この急速充電器を使用すれば 10 分から 20 分
の充電で約 60 kmの走行が可能となります。
この急速充電器はガソリンスタンドと同様に、一般の運
転者が探す設備であることから、充電器であることが連想
される外観が望まれます。そのため、本製品の開発では外
観のデザインが非常に重要となり、当センターへ外観デザ
インに対する支援を希望し、デザイナーの大地茂穂氏によ
る技術アドバイザー派遣制度により、支援を行いました。
電気自動車用急速充電器
共同開発企業:株式会社ハセテック 電話 045-542-4441 URL http://www.hasetec.co.jp/
問 合 せ 先 :電子技術部 電子システムチーム 菅間秀晃
技術支援推進部 商品開発支援室 守谷貴絵
(技術相談、技術アドバイザー)
- 21 -
化学/製品開発
熱交換器の高効率・耐圧化と冷凍システムへの応用
従来の丸管と比較して、伝熱面積の大きい多
葉状管に注目し、多葉状管を伝熱管として内管
に用いた多葉状二重管熱交換器の熱交換効率
と耐圧性能向上の研究を行いました。
流体の流れと耐圧強度の解析から、多葉状二
重管熱交換器の適正化を行い、給湯機および冷
凍機用の熱交換器を開発しました。また、耐圧
型多葉状管熱交換器を利用した冷凍システム
の開発研究の成果を活かし、キャピラリーチュ
ーブ抱合伝熱管を利用した-80℃の超低温
を可能とする超低温フリーザーの開発に成功
しました。
キャピラリーチューブ抱合伝熱管
超低温フリーザー【(株)カノウ冷機】
多葉状管と多葉状二重管熱交換器【(株)西山製作所】
多葉状二重管熱交換器と超低温フリーザー
共同開発企業:株式会社西山製作所 電話 0465-38-2424 URL http://www.nishiyama-ss.co.jp/
株式会社カノウ冷機 電話 042-777-8118 URL http://kanoureiki.com/
問 合 せ 先 :化学技術部 今城 敏
(共同研究)
化学/製品開発
木材等の不燃材の開発
木材は、自然素材として日常生活空間の様々
な場所に使われていますが、燃えやすいために、
耐火性能が必要な場所には使えないという欠点
があります。そこで、
(株)エヌ設計エンジニア
リングは木材の空隙に容易に浸透する無機系の
難燃剤の開発をすすめました。この難燃剤は、
溶液成分がセルロース、リグニン等の木質成分
と結合することで、木材を難燃・不燃化させま
す。難燃剤を含浸させた厚さ 15mmの杉板は,不
燃認定材として登録されました。
(国土交通大臣
不燃材認定番号NM-1142)今後は耐火性が必要な
ビル内部のドア,壁、天井、家具等への応用展
開が期待されます。
不燃化杉板(商品名:吉祥杉)
共同開発企業:株式会社エヌ設計エンジニアリング
電話 045-716-5589
URL http://www.nseng.jp/
問 合 せ 先 :化学技術部 材料化学チーム 津留崎恭一
(技術相談、依頼試験)
- 22 -
化学/製品開発
コンクリート補強用再生 PET 繊維の開発
従来の再生 PET ボトルを利用したコンクリ
ート補強用繊維(テレフタロンAC)の太さ
は 0.7mm(換算直径)前後で付着性が向上す
るエンボス加工が可能でしたが、新規開発の
繊維は極細であるためエンボス加工ができま
せんでした。創業期・商品化支援モデル事業
で、極細の繊維を 3 本撚りした後切断する支
援を行いました。
開発された極細の撚り繊維は、エンボス加
工繊維と同等以上の付着性や引張強度も得ら
れ、鉄道関係のトンネル等のコンクリート剥
落抑制工事に貢献することができました。
3 本撚りしたモノフィラメント
共同開発企業:株式会社サンゴ 首都圏営業部
電話 045-430-3535
URL http://www.sango-jp.com/
問 合 せ 先 :化学技術部 材料化学チーム 水沼高志
(創業期・製品化支援モデル事業)
化学/製品開発
ホルムアルデヒド等の低減無機内装材の開発
【壁材、天井材として施工】
0.6
HCHO濃度 ( ppm)
快適な室内環境づくりを目指す新たな無機
系内装材として、塗り壁材、調湿性壁紙を共
同開発しました。
ホルムアルデヒド等の捕捉剤として、含窒
素有機物を添加した珪藻土入無機壁材で、調
湿性、消臭性などに優れ、ホルムアルデヒド
等の強固な捕捉などにより、再放散性を著し
く低下でき、大きな低減効果を実現しました。
空気中のホルムアルデヒド濃度 3ppm を 24 時
間後にはほぼゼロにすることができ、連続通気
の低減性試験でも換気量換算値が 2 m3/m2・h
以上の高い低減性能がありました。
0.5
0.4
新珪藻土配合 塗り壁材
0.3
含有機廃珪藻 土配合
塗り壁材
捕捉剤①添加 珪藻土
配合塗り壁 材
0.2
0.1
0
0 .1
1
経過時間 (h)
10
初期濃度 3ppm
100
捕捉剤②添加 珪藻土
配合塗り壁 材
【塗り壁材のホルムアルデヒド低減性】
共同開発企業:株式会社ワンウィル 代表取締役 山本倍章
電話 045-663-3330 URL http://www.onewill.co.jp/
問 合 せ 先 : 化学技術部 化学評価チーム 石丸 章
(創業期・製品化支援モデル事業)
- 23 -
化学/製品開発
神奈川県産杜仲を用いた機能性食品の開発
杜仲の乾燥葉は、ゲニポシド酸、アスペルロシドな
どのイリドイド類に分類される杜仲葉特有の成分を含
むため、高機能性食品として注目されています。碧山
園は葉の収穫から乾燥まで、これらの成分を壊すこと
なく杜仲葉抹茶の生産に成功しました。杜仲に含まれ
るゲニポシド酸の含有量は 、乾燥葉 100g中に 7800
mg(トップデータ)と、従来品の約十倍にも及びま
す。愛川町の町興し事業としてスタートした機能性食
品「緑の杜仲抹茶」
(写真)は、富山大学和漢医薬学総
緑の杜仲抹茶
合研究所の服部征雄教授によって、その分析データが
紹介されました(Journal of Traditional Medicines 25(4),112-118,2008)。当センタ
ーは平成20年度独立行政法人科学技術振興機構重点地域研究開発推進プログラム「地
域ニーズ即応型」の中で、杜仲葉の保存・乾燥技術の開発を支援しています。
共同開発企業:有限会社碧山園
電話:046-210-0031
問 合 せ 先 :化学技術部 バイオ技術チーム 青木信義、大澤利幸
(JST 地域イノベーション創出総合支援事業「地域ニーズ即応型」
)
化学/製品開発
コイン型燃料電池の商品開発(見える電池の提案)
(株)ミックラボでは、産業技術センターが開
発したコイン型燃料電池を利用して、システム
を簡略化し容易に使うことができるブロック式
の燃料電池の開発を進めてきました。今回、戦
略デザイン支援を受け、コイン型燃料電池の商
品化に向けて「見える電池」をコンセプトに燃
料電池式の芳香器や LED ライトを開発しました。
ホビー用やアウトドア用を中心に非常用や災害
時用の電源としても応用が期待できます。
また、教材用や試験研究用の燃料電池として
の利用も進めており、専用の安価な性能試験装
置などの開発も行っています。
見える電池の商品モデル
(芳香器,LED ライト)
共同開発企業:株式会社ミックラボ
電話 046-263-7200 URL http://www.miclab.com/
問 合 せ 先 :化学技術部 新エネルギーチーム 国松昌幸
(創業期・製品化支援モデル事業)
- 24 -
化学/技術開発
下水の高度処理と水質管理の完全自動化システムの開発
活性汚泥法による下水処理では、流入水の負
荷変動への対応などに、運転管理のノウハウが
必要とされる一方、専門技術者の不足問題が顕
著になりつつあります。この専門技術者の役割
を自動制御システムが担うことで、効率的な処
理技術の確立を図りました。懸濁物質(SS)
のオンライン測定値から流入水質をコンピュ
ーターが予測し、処理に必要な酸素量を算出し
て適切な曝気制御することにより処理水質を
安定させるとともに、自動化運転が可能になり
ました。このシステムは下水処理場の運転管理
に期待され、新設・既設を問わず導入可能です。
水質管理自動化システムの模式図
共同開発企業:株式会社ウォータエージェンシー 水処理技術研究開発部
電話 03-3267-4009 URL http://www.water-agency.com/
問 合 せ 先 :化学技術部 今城 敏
(共同研究)
化学/技術開発
エキシマ光を利用した表面改質技術
半導体デバイスの微細化、高アスペクト
化に伴い、波長の短い真空紫外光を用いた
精密光分解洗浄・表面改質プロセスに注目
が集まっています。キセノンエキシマラン
プを用いると、波長 172 nm の高強度な真空
紫外光を広範囲に照射することができます。
このエキシマランプを用いたプロセスで照
射雰囲気を変えることにより光分解洗浄効
果や表面改質効果を制御でき、写真に示す
ような処理装置のプロセス条件の改善を図
ることができました。
エキシマランプと、光分解洗浄・表面改質装置
共同開発企業:株式会社クォークテクノロジー
電話:0866-62-1367 URL http://www.quark-tec.com/
問 合 せ 先 :化学技術部 材料化学チーム 加藤千尋、田中聡美
(創業期技術支援事業)
- 25 -
化学/技術開発
「ガラスと樹脂」速硬化接着仕様の開発
堀硝子(株)では、自動車ガラスの付帯部
品を湿気硬化型1液ウレタンにより接着して
いたため、養生乾燥室に8時間以上静置して
おく必要がありました。本開発は、ガラスと
樹脂製位置決めピンの接着を、熱硬化性両面
テープを用いて高周波誘電加熱法により検討
した結果、接着後1分以内で硬化発現する樹
脂と接着剤の組合せを見出すことができまし
た。また、ナイロン樹脂においては、その水
分を利用する湿気硬化型1液ウレタン接着剤
の組合せにより養生乾燥工程とその前後の搬
入・搬出工程を廃止することができました。
印:位置決めピン
位置決めピンの材質:PBT、PA6、ABS 他
バックウインドウの例
共同開発企業:堀硝子株式会社 営業開発部 竹内一彦
電話 046-285-3736 URL http://www.horiglass.co.jp/
問 合 せ 先 :化学技術部 材料化学チーム 羽田孔明
(創業期・製品化支援モデル事業)
化学/技術開発
超音波を利用した有用物質の分離精製技術の開発
超音波を利用した連続式の細胞破砕により、
天然物からの生理活性物質の抽出や、菌から菌
体内酵素を抽出する技術です。異なる周波数の
超音波を照射することにより、活性を維持した
状態で迅速、高純度、高回収率の抽出ができる
のが特徴です。この技術を実用化するため、2
種類の異なる周波数、照射時間、出力、温度な
どの自動設定と連続処理ができる装置を試作
しました。藍藻類であるスピルリナからフィコ
シアニン(青色色素)を抽出した場合、純度や
回収率は従来法(水抽出)と変わりませんが、
処理時間を 70 倍も短縮できました。
連続式超音波細胞破砕装置と
超音波照射容器
共同開発企業:東湘電機株式会社
電話 045-261-8388
問 合 せ 先 :化学技術部 今城 敏
(共同研究)
- 26 -
化学/性能評価
常温・常圧下で高速濃縮が可能な濃縮装置の性能評価
㈱バイオクロマトでは、特殊な濃縮栓を用いた新
しい仕組みによる濃縮装置『RAPID_EXTEST_SF_G2』
を開発しました。
常温・常圧下で、加熱に弱い試料や粘性の高い試
料、高沸点溶媒の高速濃縮が可能です。また、濃縮
栓のサイズを変更することで、実験で使用する多種
多様な容器での濃縮ができ、容器を移し替えること
なくそのまま濃縮できます。固形物があっても突沸
しないので、吸着剤とシリンジの活用により濃縮と
抽出をワンステップで行うこともできます。
当センターでは、種々の試料・溶媒を対象として
濃縮試験を行い、濃縮に要する時間など装置の性能
評価について支援しています。
濃縮装置:RAPID EXTEST SF G2
共同開発企業:株式会社バイオクロマト
電話 0466-23-8382 URL http://www.bicr.co.jp/
問 合 せ 先 :化学技術部 バイオ技術チーム 廣川隆彦
(依頼試験・中小企業参加型共同研究開発促進事業)
化学/性能評価
厨房用脱臭装置の開発
今回開発した厨房用脱臭装置は、フード
で捕捉した油煙を屋外へ排気する従来型
レンジフードではなく、捕捉した油煙を機
器内部に設置した油煙分解触媒層で吸
着・分解し、併せて脱臭層で臭気脱臭を行
う装置です。主に電磁(IH)調理器専用レ
ンジフード用として開発しました。これは、
室内循環式であるため、空調設備の省エネ
ルギー化に貢献することができます。
製品化するにあたり、油煙分解触媒の性
能特性、油煙分解性能や脱臭性能などの評
価について支援しました。
厨房用脱臭装置と油煙分解触媒
共同開発企業:富士工業株式会社
電話 042-753-1001
URL http://www.fjic.co.jp/
問 合 せ 先 :化学技術部 環境安全チーム 松本佳久、今城 敏
-1- 27 -
(受託研究)
化学/性能評価
バ イ ピ ッ タ
シ ス テ ム
BIPITTA SYSTEM による汚泥減量とCO2削減
排水処理施設から有機性余剰汚泥を効率的
に減容化するBIPITTA SYSTEMは汚泥をアルカ
リ添加と加熱処理により可溶化した後、好気
的あるいは嫌気的処理により減量化します。
嫌気処理により得られたバイオガスはシステ
ム自己消費の余剰分を有効活用することで
CO2 削減も実現します。
当センターでの分析結果から同システムに
よる著しい汚泥の減量効果が確認されました
本システムは有機性汚泥を発生する排水処理
施設であれば、汚泥の種類や設備の既設、新
設を問わず適用可能であり汚泥処理費用の低
減とCO2 発生の削減を実現します。
余剰汚泥減量化システム
(BIPITTA SYSTEM)
共同開発企業:株式会社サピエナント 代表取締役 松本成樹
電話 03-3626-4485 URL http://www.sapienant.com/
問 合 せ 先 :化学技術部 環境安全チーム 内田剛史
(創業期・製品化支援モデル事業)
化学/性能評価
光触媒チタンアパタイト含有塗膜の抗菌性能評価
㈱末吉ネームプレート製作所は、ネーム
プレートの高付加価値化に関する技術を持
つ企業です。
病院設備や医療機器、キーボードやマウ
ス、携帯電話といった情報機器に抗菌加工
を施すため、光触媒チタンアパタイトを含
有する塗料の開発と塗装法の検討に取り組
みました。その結果、十分な抗菌性能を持
つ塗膜を作製できました。
当センターでは大腸菌を対象とした抗菌
性能評価などを行い、製品開発を支援しま
した。
塗膜の抗菌力評価試験結果
共同開発企業:株式会社末吉ネームプレート製作所
電話 044-922-4811 URL http://www.sueyoshi.co.jp/
問 合 せ 先 :化学技術部 バイオ技術チーム 廣川隆彦
(受託研究)
- 28 -
化学/性能評価
新しい植物生産システムで栽培した果菜類の栄養評価
メビオール㈱は、フィルム技術を用いた新規
の植物生産システムの開発を行っており、安
全・安心かつ高栄養価の果菜類を生産するシス
テムの構築を目指している企業です。
アイメックと呼ぶ特殊高分子フィルムで植
物と養液を隔離して栽培するので、植物は養液
を吸い上げようとして糖分やアミノ酸を大量
に作ります。その結果、高品質の果菜類を収穫
できます。
当センターでは、栄養成分やうま味成分の定
量分析による収穫物の品質評価について支援
しました。
栽培中のトマト
共同開発企業:メビオール株式会社
電話 0463-37-4301 URL http://www.mebiol.co.jp/
問 合 せ 先 :化学技術部 バイオ技術チーム 廣川隆彦
(依頼試験)
化学/性能評価
天然素材を用いた保湿商品の開発
ファイン工業では、卵白を原料としたスキン
ケア商品などの開発を行っています。保湿商品
「天然アミノ水 303 鼻ぬ~る」の製品開発をす
る際、自社で開発したソフトビーム気化法によ
る製造工程の最適化を図る必要がありました。
そこで、当センターにおいてさまざまな条件
で製造した試作品について電気泳動法による
成分評価等の支援を行いました。
本製品は既に商品化されカタログ販売等を
通じて入手できます。
天然アミノ水 303 鼻ぬ~る
共同開発企業:ファイン工業株式会社 代表取締役 福田秀明
電話 045-439-3266 URL http://www.finekogyo.com/index.html
問 合 せ 先 :企画部 企画調整室 廣井哲也
(依頼試験)
- 29 -
化学/性能評価
植物工場用LED光源で栽培した野菜の機能性評価
㈱キーストーンテクノロジーは、都市部の建
物内に設置できる植物工場で、新鮮野菜の安定
供給、フードマイレージ“ゼロ”の実現を目指
している企業です。
植物の生育に必要な波長の光を効率的に照射
する省電力植物栽培用LED光源を開発しまし
た。また、複数色の植物栽培用LED光源を制
御することで、幼苗の生育期から収穫期まで必
要な光を調光して照射できる完全制御 Cell 型植
物工場を開発しました。
当センターでは、種々の組み合わせの光を照
射して栽培した野菜の品質、特に栄養成分量や
機能性成分量の評価について支援しました。
完全制御 Cell 型植物工場
共同開発企業:株式会社キーストーンテクノロジー
電話 045-222-3117
URL http://www.keystone-tech.co.jp
問 合 せ 先 :化学技術部 バイオ技術チーム 廣川隆彦
(受託研究)
化学/性能評価
廃プラスチック中のハロゲン中和捕捉剤の開発
廃プラスチックにはポリ塩化ビニルなどの
塩素系樹脂が混入することが多く、再利用工
程において塩素系樹脂の熱分解により発生す
る塩化水素が成形機等の腐食や作業環境の悪
化等の問題を引き起こしていました。そこで、
(株)オプティは尿素を主成分とするハロゲ
ン化水素中和捕捉剤を開発しました(特許第
4381475 号)。尿素が成形機中で加熱される
と熱分解してアンモニアが生成し、塩素系樹
脂から発生する塩化水素との中和反応により
廃プラスチックリサイクル工場への導入事例
無害化されます。当センターでは、捕捉剤の
効果や作用機構の評価について支援しました。
共同開発企業:株式会社オプティ 代表取締役 猪野栄一
電話 059-363-2512 URL http://www.opty.co.jp/
問 合 せ 先 :化学技術部 環境安全チーム 高橋 亮
(受託研究)
- 30 -
化学/デザイン支援
売るためのパッケージデザイン支援
成分評価等、当センター化学技術部の支援を受け
て自社開発した杜仲抹茶を商品化するため、デザイ
ンを戦略的に活用し、企業理念の構築・販売戦略を
含めたパッケージデザインの支援を行いました。
セールスポイントである緑の微粉末を生かした
アイデア展開をするため、店頭に陳列された際の商
品の見え方や、ターゲット設定を行い、商品コンセ
プト・しずる*の表現方法を検討しました。
また、容器の差が杜仲茶の品質に与える温度・湿
度の影響についても試験を行うなど、当センターの
技術力を生かしたデザイン支援をおこないました。
*
しずる=食品の味を視覚的に伝えること
最終原案(展開図)
共同開発企業:有限会社碧山園
電話:046-210-0031
問 合 せ 先 :技術支援推進部 商品開発支援室 小堀 誠
(受託研究)
工芸/製品開発
高齢者向け木製玩具の商品開発
産地特有の木工技術を利用した「高齢者
向け木製玩具」を開発しました。子ども向
けの玩具にならないよう、木の温もりを感
じ、グレードの高い質感を追求することを
基本コンセプトにしました。
また、高齢者が楽しく安全に遊べるもの
にするために、神奈川県総合リハビリテー
ションセンター「目利き委員会」において、
モニタリング調査をしていただき、サイズ
や持ちやすさなどについて、専門家からア
ドバイスをいただきました。研究成果は、産地企業グループ「ケアー木の会」を対象と
した研究会を開催し、流通関係者の協力を得ながら福祉機器展(東京ビックサイト)等
の各種展示会に出品し、商品化に結び付けました。
共同開発企業:ケアー木の会 事務局:クラフトえいと
電話 0465-32-0188 URL http://www.craft8.jp/
問 合 せ 先 :工芸技術所 工芸技術チーム 渡辺大晃
(経常研究・技術相談)
- 31 -
工芸/製品開発
木象嵌商品の開発
産地特有の木象嵌技術は色々な樹種の木を
自由な曲線で嵌め合せて作り上げていくもの
で、板を 2 枚重ねて、糸鋸ミシンで挽き抜き
加工していく特殊な技法です。さらに、でき
あがった板絵を特殊な鉋でスライスすること
により量産が可能なものです。
金指さんは、平成 17 年から2年間、産地内
の木象嵌師(当所の非常勤)を講師とした研
修を受け、現在、Atelier 美木は女性の感性
を生かした飾額や小箱類などの商品展開を行
っている企業です。当所ではこのような伝統
技術の伝承の技術者育成支援も行っています。
共同開発企業:Atelier 美木
代表 金指美喜枝
電話 0465-32-0579 http://www7b.biglobe.ne.jp/~atelier-miki/
問 合 せ 先 :工芸技術所 工芸技術チーム 渡辺大晃、山口幸一
(産地技術者育成、木象嵌加工実技研修)
工芸/製品開発
高精度加工を取り入れた家具づくりシステムの開発
(有)コラボレでは質の高い家具づくりを
実践しながら、オリジナル家具のデザイン・
設計・製作を行っています。
キャビネットの前面を飾る、波をイメージ
した扉を製作したいとの相談を受け、製作加
工に関する支援を行いました。設計者のイメ
ージ通りの正確な加工を行うために、社員の
方に3次元CADについて産技センターで研
修を受けながらデザイン・設計を行ってもら
いました。そのデータを基にしてNCルータ
による加工を行い、設計者のイメージを正確
に表現することができました。
図・表
図・表タイトル
波形扉のキャビネット
共同開発企業:有限会社コラボレ 代表取締役 山形圭史
電話 0466-30-2727
URL http://www.collabore.co.jp/
問 合 せ 先 :工芸技術所 工芸技術チーム 中島岳彦
(加工依頼)
- 32 -
工芸/製品開発
木製品の新たな可能性とデザイン
「ぷれぱらウッド」は医療用の木のおもちゃ
で、特に小児看護の領域で使用される木製模型
です。患者であるお子さんに検査の仕方や手術
について、模型を使ってわかりやすく説明する
事(プリパレーション)に役立てています。既に日本各
地の医療関係機関等で使用され、これからの医
療に期待されています。当所では特殊な形状を
加工できるようNCルータによる技術支援を
ぷれぱらウッド-S 検査セット
行いました。
堀内ウッドクラフトでは平成16年からF
SC認証材を使った製品の開発にも取組み、日用品を中心に商品開発を行っています。
この製品は財団法人日本産業デザイン振興会が主催する「2009年度グッドデザイン
賞」を受賞しました。
共同開発企業:堀内ウッドクラフト 代表 堀内良一
電話 0465-83-7735
URL http://www.horiuchiwoodcraft.com/
問 合 せ 先 :工芸技術所 工芸技術チーム 中島岳彦
(加工依頼)
工芸/製品開発
木製インテリア用品の開発
(有)キリアキでは、木材の良さを生
かした高級なインテリア用品の開発を
行っています。当所のNCルータを利用
して、木と金属やガラスなどの異種素材
を組み合せた、新しい木製品の開発に取
り組みました。これらの製品は日本人の
持つ「癒し」、「おもてなしの心」を、
木製品を通して表現したいとの思いで
開発しました。現代の暮らしに合う手軽
でモダンなインテリア木製品は、使う人
の自由な発想でいろいろな表情を見せ
てくれます。
共同開発企業:有限会社キリアキ 代表 保科丈晴
電話 0465-43-3051
問 合 せ 先 :工芸技術所 工芸技術チーム 中島岳彦、横田知宏
(創業期・製品化支援モデル事業)
- 33 -
工芸/製品開発
地域おこしへのものづくり支援
小田原市は、地産の木材の有効活用を図る
ため様々な事業を展開しています。
その一環として、当所のレーザ加工技術の
ノウハウを生かし、ヒノキの端材を利用した
2 種類の製品開発支援を行いました。
蒲鉾をイメージしたロールケーキの板で、
小田原の一夜城という史跡前にオープンした
有名菓子職人の店で販売されています。それ
と、ポストカードです。レーザ彫刻で試作を
しましたが、加工時間等の問題があり、シル
クスクリーン印刷で試作を行い、量産する事
になりました。
共同開発企業:もくもくクラフトフジタ
藤田幸雄
電話 0465-34-6829
問 合 せ 先 :工芸技術所 工芸技術チーム 渡辺大晃
(技術相談、依頼加工)
工芸/技術開発
木材の伝統的加工技術を応用した“木”の振動板
日本ビクター(株)では振動部分に「無垢の木
材」を使用した、独自の新しいスピーカーやヘッ
ドホンを開発しています。スライスした木材を振
動板としてドーム型に成型加工することで、木材
が持つ優れた音響特性のヘッドホンを開発・商品
化しました。
当所では、木材を薄くスライスする技術(厚
さ 80μm)として、昔から小田原・箱根地域で
行われている技法で、木象嵌を「ズク」と呼ばれ
る、薄いシート状のものにする技術を紹介し、依
頼加工を実施しました。安定して木材をスライス
するために、木目を見極めて加工している木工
職人の技術を採り入れています。
80μmにスライスされたカバ材
商品化されたヘッドホン
(筺体にも木質系部材を使用)
ウッドドーム振動板
(スライスした木材を成形
加工し張り付け)
共同開発企業:日本ビクター株式会社
電話 0120-2828-17(お客様ご相談センター) URL http://www.victor.co.jp/
問 合 せ 先 :工芸技術所 工芸技術チーム 中島岳彦、山口幸一
(技術相談、加工依頼)
- 34 -
工芸/デザイン支援
小田原・箱根木製品ブランド化支援
箱根寄木細工の若手後継者グループ「雑木
囃子」に対し、戦略的商品開発(戦略的デザ
インマネジメント)を経営・技術の一体的支
援の核として位置づけ、業界や企業のヒット
商品やブランド化に向けた総合的な商品開発
支援に取り組みました。
日本を代表する工業デザイナー喜多俊之氏
を総括コンセプターに迎え、使うシーンの明
確化や生産性を考えたものづくりなど、
「世界
に通じる寄木製品の開発」を目指し、地域ブ
ランドのモデルケースによる業界全体の底上
げを図ることを目的に実施しました。
主な開発商品
共同開発企業:雑木囃子
URL http://www.zoukibayashi.jp/
問 合 せ 先 :技術支援推進部 商品開発支援室 三輪茂樹
(戦略的商品開発支援事業)
工芸/デザイン支援
寄木皿の開発
「木地屋宮城野」は無垢(ムク)材の木地挽
きを中心にした商品展開を行ってきましたが、
新たに寄木(木の集成技術)の技術を取入れ、
従来の寄木のイメージとは違う製品開発を行
いました。現代の食卓に合うように、洋風な
モダン感覚のデザインを意図した皿と小皿で
す。食卓に花を添えるような感じをイメージ
しシンプルな構成としました。当所の支援内
容は製品化に向けた試作制作(加工技術・接
着技術・塗装技術等)で、デザイン開発は技
術アドバイザーによるものです。この集成方
法に特徴がある製品は神奈川県工芸産業振興
協会の考案保護(構造)に登録されました。
寄木流星
共同開発企業:木地屋宮城野
鈴木秀治
電話 0460-82-3940
問 合 せ 先 :工芸技術所 工芸技術チーム 林 保美
-(技術アドバイザー、中小企業技術開発総合支援事業)
1- 35 -
企業名索引
企業名
ア行 アイダエンジニアリング(株)
(株)
アイ電子技研
Atelier 美木
(株)
アミック
(株)
イ・エム ・ テクノ
(株)
インテリジェントセンサーテクノロジー
(株)
ウォーターエージェンシー
(株)
エヌ設計エンジニアリング
(株)
FC ラボ
(株)
オプティ
(株)
オンワード技研
カ行(株)
カノウ冷機
(株)
川熱
(株)
キーストーンテクノロジー
木地屋宮城野
(有)
キリアキ
(株)
クォークテクノロジー
ケアー木の会
(株)
向洋技研
(株)
コバヤシ精密工業
(有)
コラボレ
サ行(有)
サーフクリーン
(有)
佐藤修商店
(株)
サピエナント
(株)
サンゴ
(株)
サンユー
昭和精工(株)
昭和薬品化工(株)
新菱工業(株)
(株)
末吉ネームプレート製作所
(株)
ゼオシステム
雑木囃子
タ行 第一塗装工業(株)
大日本住友製薬(株)
(株)
タウ技研
高井工芸
ページ
19
14
32
5
18
20
25
22
17
30
10
22
9
30
35
33
25
31
18
5
32
20
12
28
23
1
9
15
13
28
14
35
2
17
13
4
企業名
ページ
タ行(株)タシロ
4
TANAKA ホールディングス㈱
12
(株)種市工務店
3
TAM ネットワーク(株)
7
(株)ティーエーシー
16
電子磁気工業(株)
10
東湘電機(株)
26
DOWA エレクトロニクス(株)
13
トヤマ設計(株)
1
ナ行(株)西山製作所
22
(株)日本真空科学研究所
11
日本ビクター(株)
34
(株)ノイズ研究所
15
野村マイクロ・サイエンス(株)
11
ハ行(株)バイオクロマト
27
(株)ハセテック
21
ファイン工業(株)
29
フェトン(株)
16
富士工業(株)
27
(株)不二製作所
6
(株)不二 WPC
7,8,9
(有)碧山園
24,31
堀内ウッドクラフト
33
堀硝子(株)
26
(有)堀端製作所
3
マ行(株)マルスコーポレーション
6
(株)ミックラボ
24
(有)ムーヴ
2
(株)明輝
21
メビオール(株)
29
もくもくクラフトフジタ
34
ヤ行 山下マテリアル(株)
サーキテックカンパニー
19
(株)ヤマヨ
8
ラ行 理想計測(株)
17
ワ行(株)ワンウィル
23
*本事例集の編集後の掲載企業の移転、名称変更等については、ご容赦願います。
- 36 -
かながわスタンダード認定企業一覧
「かながわスタンダード」とは
県内の中小企業が開発した技術や製品の事業化・商品化を促進することを目的に、その事業計画を技術と経営の両
面から評価し、世界に発信する神奈川の先端技術としてふさわしい優れた事業計画を「かながわスタンダード」に認定し、
重点的に様々な支援を行う事業です。詳しくは県産業技術センターホームページをご覧下さい。
平成 23 年度
企業名
事業計画
接合痕のないアルミ合金接合技術
曙機械(株)
この技術は、溶接が難しいとされるアルミ板材に、接合痕をつけずに、スタッ
ドと呼ばれる金属製のピンを接合することができます。大型プラズマモニタなどの
アルミ合金フレームをはじめとする、接合後の外観の美しさが求められるような製
品に利用できます。
斜め磁化によるハードディスク磁気データ消去装置
アドバンスデザイン(株)
この磁気データ消去装置は、ハードディスクの記録面に対し、斜めに磁界をか
けることで磁気データの一括消去を行います。完全な消去が難しいとされている
「垂直磁気記録方式ハードディスク」についても、確実にデータを消去するととも
に、作業時間を短縮することが可能となりました。
LED照明を用いた植物栽培システム
(株)
キーストーンテクノロジー
植物の生育の各段階に必要とされる波長をLED照明を用いてコントロールで
きるシステムを開発しました。これにより最小のエネルギーで食料生産が可能とな
り、IT技術を活用した新たな都市型農業の実現が期待されます。
軟質素材固定用のねじ補助部品
(株)
シモカワ
アルミや樹脂など軟質材料をネジで強固に締結するための新方式の補助部品
を開発しました。従来の締結補助部品に比べ、下穴加工の工程数が少なく、締
結時に切削粉を生じず、取り外しが簡単で再利用や分別廃棄が可能といった特
徴のある製品です。
ダイヤモンドライクカーボン・コーティング技術による高機能ピストン
(株)
不二 WPC
自動車部品などに利用されるアルミ合金に独自技術の表面改質を行うことで、
潤滑性の良いダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜のコーティングを実現し、
摩擦抵抗が小さく、耐久性の高い高機能の自動車エンジン用ピストンの製造に成
功しました。
- 37 -