田中外科・肛門科クリニック 院内 NEWS(4 月号) 047-460-5650

肛門疾患(痔),内視鏡(胃腸科),そけいヘルニア(脱腸),下肢静脈瘤,
皮膚皮下腫瘤・腫瘍(いぼ),陥入爪・巻き爪,傷(擦り傷・切り傷・やけど)の治療
田中外科・肛門科クリニック 院内 NEWS(4 月号)
院内 NEWS はホームページでも閲覧できます
☎047-460-5650
2014/3/30
ゴールデンウィークは暦通りの診療です。
過敏性腸症候群は文明病
下痢や便秘などの症状が繰り返し起こる場合、最も多い原因疾患は過敏性腸症
候群です。成人の5人に1人が過敏性腸症候群といわれており、最も日常的な
病気の1つです。 過敏性腸症候群は、ストレスで脳が興奮すると、それが内
臓に伝わり、腸の働きが過敏な状態になる病気です。研究により、脳と腸の情
報のやりとりが過敏であることがわかっています。「腹がたつ」「はらわたが煮
えくりかえる」など、胃腸と感情との関わりは深く、心の鏡と言われます。つ
まり、胃腸はストレスのダメージを非常に受けやすい臓器なのです(過敏性腸
症候群の食道・胃版に機能性胃腸症という病気があります)。下痢型、便秘
型、下痢と便秘を繰り返す交代型(混合型)があり、痙攣痛を伴うものもあり
ます。いずれにしても、排便異常を来たす疾患のため、肛門疾患(いわゆる
痔)を併発する患者さんも多いのです。また、これらの排便異常が、他の疾患
が原因(大腸がんや炎症性腸疾患など)のこともあり、鑑別のため内視鏡検査
を行った方がいいケースもあります。治療は生活習慣の見直しが主軸となりま
す。腸の働きを改善するために、規則正しく栄養バランスの良い負担の少ない
食事の腹八分を習慣にしましょう。アルコールはストレス解消や血行促進の効
果があるので、適量を守れば飲んでも構いません。十分な睡眠をとり、定期的
に体を動かしましょう。ストレスを溜め込まないよう、1 日の中でリラックス
する時間をつくりましょう。ストレスに強くなるには、心身の健康を高めるこ
とが何より大切です。 日常生活にメリハリをつけ、心に柔軟性をもたせるこ
とも有効です。生活習慣を見直しても、腸の状態が改善されない場合は薬物療
法が有効です。腸の運動を調整する腸運動調整薬や鎮痙薬が中心となります。
肛門疾患を併発している患者さんは、肛門疾患と同時に過敏性腸症候群の治療
が重要です。過敏性腸症候群について関心がある方はお気軽にご質問くださ
い。