屋外石油貯蔵タンクのスロッシング防止方策 について 第4

消防科学研究所報 13号(昭和51年)
屋外石油貯蔵タンクのスロッシング防止方策
について 第4報(最終回)
イ
1.まえがき
伏 見
英*
川 田
孝*
トップアングノレ・ ・・
.
.
…
.
.
.
・ ・
.
.
.
.
.
・ ・
"SPCC
H
H
H
H
ウ ウインドカ'
ーター .
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
.
S
P
C
C
エ
水島流出油事故を契機として,屋外石油タンクの安
ゲージポーノレ・
・・
・
・
・
・
…
…
・
・
…
・
・
・
・
・
・
・
・
… ....SGDA
オポンツーン
全対策に関する技術基準が, 5
1年 1月,消防庁から通
達されたことにより,保安対策も一段と強化されるこ
デッキプレート
とになった。
防波プレート・ ・・
..
・
. ・
.
.
.
.
.
・ ・・・
"SP G1
H
筆者らは,地震時の石油タンクの安全対策のうち,
H
H
H
H
H
カ ポンツーンサポートパイプ
浮屋根型タンクのスロッシング防止対策研究を実施し
デッキプレートサポートパイプ…… STPY41
てきたが,第 3報までの問題点として,ソフトシール
キ ユニバーサルジョイント-・・… .
.
…・
… STPY41
の液面滅衰効果の有無,およびスロッシング防止装置
ク ソフトシーノレ..
・
. ・
.
.
.
.
.
.
.
.
…
・
…
・
・ C R,ウレタン
の鋼製タ ンクへの適用の問題等が未解明であったこと
ケ
から,その最終回として,相似法則を緩和した鋼板モ
コ シールワイパー・・・・・・・・・・ ・・………・
・
・・
・…・
・プナ N
デルによる対震挙動実験を実施した。
H
インターナルフロートモデル・ ・・
.
.
A1P 1H
また近年,大気汚染防止の観点から,揮発性液体を
ア液面計
イ動歪計
る蒸発損失防止装置(インターナルフロート〕の対震
ウ変位計
実験を行ったのでその実験結果について報告する。
エ起娠機
オ記録計
実験に関する諸項目
3
.実
(
1
) 実験項目
ア,ソフト、ンール,ガイド.ポールの減衰効果
1
0に示した。図 8
1t,ソフトシールのない浮屋根モデ
ウ,シェルの破壊試験
ルフロートの,共振時 (To/T=1) における最大応
ι
I
定(底板傾斜ー 〉
ェ,シェルのひす・み誤J
200
オ,蒸発損失防止装置の対震実験
答液位とランダ、
ム波 (
3
0
0
g
a
lwhite noise+ 1
0
g
a
l
s
i
n
ewave)による最大応答液位を示したものである 。
(
2
) 供賦実験体の構造概略
ア
, タンク本体…..…・・…....・ ・-一写真 1ー (
1
),(
2
)
H
イ,ポンツー γ ・・・・・
.
.
.
.
.・・・・
.
.
…
図 l一図 2
H
H
H
H
H
なお,静水位 1
0
0
佃時の
H
エ,ソフトシール.....・ ・...………...・ ・
.
.
.
.
…
図7
H
H
オ,インターナルフロートモデル…写真 2一写真 4
(
3
) 供鼠実験体の材質
ア モデルタンク本体……………...・ ・・・
.
.SS41
H
H
H
1次共振振動数は 0.96Hzで
ある。
0
g
a
lI
待の最大応答液位 hrn,
図 8から,正弦波 3
x=
H
ウ,防波プレー ト・-……・-…-… .
.
・ ・
.
.
図 3一図 6
-第二研究室
験 結 果
実験項目 (
1
)のア,イ,に関する実験結果を図 8一図
イ,スロッシング防止装置の効果
H
H
(
4
) 計測機器
貯泊する既設の石油タンク内に設置する傾向が見られ
2
.
H
0
0
g
a
l時の hmax=210mm
300mmP-Pであり,ランダム波 3
P-Pである。これに対して,ソフトシール
(
図 7) を
ポンツーン外周に接合して,気密性と滑動性をもたせ
た場合の浮屋根モデルの応答が図 9,図 1
0である。い
0
g
a
l時
ま,最大ピークについて比較すると,正弦波 3
のソフトシールの液函減衰効果として,浮屋綬モテ'ル
(2
2)
---"
'
"
1404
__
図 2 ポンツーン拡大図
写真 1一
(1) タンク本体
l
i""
i
l
j li 刈~
ト
,
,
l
l
図 3 防波プレート側面図
写真 1一(
2
) タンク斜視図
,,,
'
F
:
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ー
ユ
、
¥、、
、
、
.
0
.
"一
一、
司
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「
ー
コ
相7寸 = 一 一 一二
ごご
ー
一
一1
-
1
,
.
,'
t
.
f
!
.
/
¥¥
図ポンツーン側面図
図 4 防波プレート補強 (スチフナ 〉
(2
3)
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一
川一ハ
μw
i
llhリ
ー一
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同与が一丁いよ Sill
何
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l
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SECJlONA
4
1
:
v 一一
一一 一一一一一
一一
一一
寸
←
ト
ト
L~~
F
SECTION B-B' 冗
勺 B-B'
図 5 SECTIONA-A
一
一
-T
宅
-j
-
/
<>v
明
1
q
-ー
ー
ー一一一守
代 ー
ー
一一ー
一
.
.
j-
〈局側粗鋼 (
図 6 @部詳細部
図 7 ソフトシール
(2
4)
図8
ソフトシールのない浮屋根モデルタンク
p-p
mm
300
£弘法執をb
手パの時
義
ぺ三二
J
写真 2 インターナルフロートモデル
ん あえ也
久
J
L
100
写真 3 アルミ ポ ンツーン配置図
o
100
200
300
ヰ忌争国弘且t
.gal
図9
ソフトシールのある 浮屋根モ デルタンク
円
、
円
、 p-p
30
1-夕、表象台
手
設
一+一一。一一ずイドポイレ唱し
f
、
写真 4 防波プレート配置図
の 1/
1
0
0を得る。また,ランダム波 3
0
0
g
alI
時でも
1/1
2減衰する。このことから,ソフトシ ールは自由
lの 吋
ートーートーずイ ~-~I-叫}
ん20
.
.
ー
伊
ー
防竣奴M
争
.
rJ岬
氏
i
え
{M
液面,フロートモデルに比較すれば,相当の減衰性を
有していると考えられるが,この実験では,一定加速
6
0
g
al
)を越えるとフ ロートモデルがロッ
度レベル (
10
キングして,液体が大動揺するから,ソフトシ ーノ
レ
の
液面滅衰効果に限度のあることが判明した。
また,ヵー
イドポールには液面減衰効果は認められな
かったが,浮屋根の回転防止に役立つことは実験過程
で明らかになった。
。
スロッシング防止装置の液面減衰効果に関する実験
l
IO
オ魚が免且長 gal
結果を図 9.図1
0から検討すると, 連 結 手 の 間 隔 を
(2
5)
1
0
0
図1
0
53
ソフトシールのある浮屋根モデルタンク
p
p
m円
、
却
音常利主 ~o帆
平
;
0
.1
句
,
.
R
.i
E
:
;
実2
更
す
也
事
長
3
0
0
q
alwh
i
t
eno
i
s
epl
us
1
0
q
a
ls
i
n
ewave
系
久
)
.
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I
.
:
:
;
)
悠
‘
λ10
イ
匂
i
ヲY
J
壱柑傾倒 o'
?
'
<
t
。
図1
1 シェルのひずみ試験ー 1
100
200
300
f
臣
、
初
主
主
主gal
4.
5
1
0
0明
白(
1
0
0
d
p)としたとき,正弦波 7
0
g
a
I時で、1, ラン
‘
2
5
ダム波3
0
0g
aI時です減衰し. 1
0
0
ga
I(T円 = 1)ま
す争水位 ~C"""'­
で,容易に,液体のス ロッシングを防止す ることが確
認された。
手=1
5
故に,第 3報の実験結果と類似することが,鋼板モ
0戸正法液加害え
1
デルタンクでも実証されたが,原型タンクの適用の問
題については考察にゆずる。
1
)のウのシェルの破壊試験に関しては,
実験項 目(
4
0
0
g
a
I ラン夕、、ム波 +10gaI正弦波による強制振動実
験を行ったが,シェル の損壊は認められなかった。
1
)
のヱの試験結果を図 1
1一図 1
4に示した。
実験項目 (
静水位を 80ω,加振条件として •
T0
/
T=1.1
0
g
aI正
弦波時において ,図1
1はタンク 底板傾斜角 O
. 図1
2は
タン ク底板傾斜角旦ーとしたときの・ンエノレのひずみ量
一ーーー
8
ω
得 〕沌を示している。2
乍板から山
図即
ロ
1
2 h
シエ川ひずみ試験一→
2
ω
この実頬験結繰果か川ら 赤
2
:お百傾側斜に叫よる
Mタン
Wクの明異常杭な
変形は見られなかったが,これは振動床台が剛体と考
えられるためで結論に述べる。
3.図1
4は自由液面の低加速度域 (To
/1
'= 1.
図1
1
0
g
a
I) と浮屋根モテソレの高加速度域 (To/
T= 1.70
比較すれば,シェルのひずみ量はランダム波加振の場
合が小さい。
g
aI
)のひずみ量(務〉を示している。(測点 :底板より
したが って ,浮屋根がロッ キング運動するとき,
ト
2
0
.4
0
.6
0
.
8
0
.1
0
0
.1
2
0
ω 〉図 1
4は浮屋根モデルがロ
ップアングル周辺の、ンエルは大きなひずみを生じると
ッキングして,シ ェルとノレーフ側面のシール部から液
考えられるが,ス ロッシング防止装 置 を 設 置 した と
体が噴出するときの ,シエ
ノレのひずみ量(務〉を示して
き,同一条件の実験からは,シェルにはほとんど変形
0
0
g
aIランダム波加振と 1
0
g
aI正弦波加振を
いる。 3
が認められなかった。
(2
6)
nP-P
XIO"
r
r
v
1000 宇
4
た
う
国3 自由来 i
i
l刷 物 唾 紗 拍 玲
μ
ι
I
イ
の予工1しのかすゆ垂
命判
:
5
宕
偽 酬明
民
千l
決
d
)
7~'
ま
(O~
イ
主2
。
。
手l
N
o
0.5
図1
5 モデ)~ )~ーフをとりつけた時の液位の応答変
10
0
10(mm)
位
PP
x
lo
'
m m4
米包2笠句、文化
図1
3 自由液面の低加速度加振時のシ ェルのひずみ
量
官︾句,-
図1
4ぅ
草加もれ崎
減反
ヰ
ーl
砲
27
加手私事者守 う工1し
の私 扮垂
自決
7U}
J
.
ミ
o
0.
,
5
占ー
""
1
.
5
2
和~ (HZ)
図1
6 防波 プ レートを設置したモデルルーフをとり
つけた時の液位の応答変位
30 20 10 0 -10・20-30 1m同
隔を与えた。
図1
4 浮屋根モ デルの高加速度加振時のシェルのひ
図1
5
一図 1
7に実験結果を示した。図 1
5はモデルル ー
ずみ量
フの 1次, 2次
1
)
のオのイ ンタ ーナルフローティ ングル ー
実験項目 (
3次共振点の応答を示している。加
5
g
al
,α
2=6
0
g
al
,向 =8
0
g
alとした。
振力は的 =1
フモデル(原型 1
/
5
尺縮)の対震実験を,直径 1
0
0
c
m悼
6は防波 プレ ートをボ ンツーン 聞に設置したとき
図1
の静水位を 4
2
0
協として実験を行った。 実験要領は(
1
)
の応答を示し,加振条件は同一である 。
と同様であるが,写真 3に示すように,イ ンタ ーナノレ
5で, A,B,C,Dタイ プの応答をみると ,ポン
図1
レ
ノ ーフの シール部はブナ N ゴムをワイパーとしてシェ
ツーンは振動方向と垂直の位置としたときの方が減衰
ノレに密着 させたものである 。ま た,ルーフは相似構造
が大き く,ま た,重最相似構造モデ ルの方が効果的で
モデルと重量相似構造モデルの A型, B型と , ポンツ
ある。
ー γ を加振方向と平行とする C型と 垂直とする D型の
6はポンツ ーン間に防波 プレ ートを設置したとき
図1
4種に つい て実験を行 った。防波プレ ート (
5
0劣dp)
の応答であ るが,図 1
5と同様な結果を得た。した がっ
は写真 4のように配列し,フロ ー トとプレ ート聞に間
て,防波 プレー ト設置による液商の減衰効果に関し
(27)
T-p
alOm",
0.4
. 2 ・八大島地震〉を見る
2, 8 :銚子沖地震, 5
vauaua
内
え
仙
E
主任すか uM
{買17 手 η" L,, ~l"~柑ラ
と
, 銚子沖地震は震度 Wの中震であるが,管内の石泊
生徒住ウおうをl:
1
f
t
.
<>---"毛-7'"叫し~7
¥¥ ¥
・
-.
-lつ'寸肯主定?主叫ナートι'.
c
.
'
<
'
J
7
いが,前述した新潟地震は関東地方でも遠地地震とし
句
貯蔵タ
て感知され,出光興産千葉製油所内の大型石川 l
、
、
2
。
施設でスロッシングを誘発した事例は報告されていな
d
A
ンクの浮屋線がロッキングした事例が報告 さ れ て い
・今 回
る。したがって,スロ ッシンク現象がただちに構造破
B
壊,あるいは二次災害につながるものではない。
図1
7 ランダム;皮加振時の液位の応答変位
従来,スロッシングによる液体の溢流防止策とし
て,ルーフストッパーの設置とか,浮屋根の破損,接
て,確実に評価することができると同時に,インタ一
ナノレフローティングルーフの構造補強策としても有効
触スパーク防止方策として,ガイドポーノレを増設する
方式等が提案されたが,理想的には軟弱地盤を改良す
であるといえる。
図1
7にランダム波 (
3
0
0
g
a
lw
h
i
t
en
o
i
s
e+ 1
0
g
al
ると同時に地盤の防振対策を考慮すべきである。
筆者らは,研究過程において,スロ ッシング防止方
s
i
n
ewave)の対震実験結果を示した。 実線はモデルノレ
ーフ,破線は防波プレ ー トを設置したモデルル ーフ の
策の一手段を提示しているが,今回の鋼板モデルによ
る実験結果から,装置の 1次共振時のスロッシング防
応答を示している。 実験結果から ,液函の滅衰が大き
止効果として, 1
0
0
g
a
lを得た。
いのは C型の重量相似構造モデルである。
スロッシング防止装置の原理に関しては,第 3報に
4
, 結 論
述べたが,構造面から,連結手の可変性をどのように
(
1
) シール方式の相異,あるい は,相似条件を充分考
慮しなければならないが,一定加速度レベル (
6
0
g
a
l
)を越えて,ソフトシールの減衰効果を評価で
するかが問題である。 実験過程の経験目J
Iから,静水位
,
の10%を限度として仮定すると,液位 10m,20mで
それぞれ 1m, 2mとなるが,油圧技術によれば,困
難ではない。また,標準タイプの浮屋根の,ル ーフサ
きない。
ポートパイプ,あるいはデッキプレートサポートパイ
(
2
) スロッシング防止装置を設けることによって,
1
0
0
g
a
l程度まで浮屋根のロ ッキングを容易に防止
プの可動範囲から考えても,ボルトナット締め方式を
利用した方が簡便になる。
できる。
防波プレートの板成は,当然,液体の動圧,衝撃
(
3
) タンク底板 8/200傾斜による振動実験結果から,
圧,あるいは浮屋根の浮揚条件を考慮しなければなら
シエノレの異状な変形はみられなか ったが,この種の
ないが,最小肉厚とする場合,ポンツーンタイプのス
実験では ,地盤の弾性的性質を考慮した モデ
ノレを設
チフナを防波プレート下 ~llJ で熔接し,補強することも
定する必要がある。
(
4
) 蒸発損失防止装置(インターナルフ ローティ γ グ
有効である。また,防波プレートには,排水パイプと
0
0
g
a
l対震実験から ,フロートが
ルーフモ テ
.
ノ
レの 3
泡消火液送水パイプを通すための貫通孔を設ける必要
がある。
シェルを償援する危険性はみられなかった。
(
5
) フロートのワイパーシールの減衰効果も, (
1
)と同
6
.終
様であるが,フロ ート下部に防波プレ ー トを設置す
ることにより,ロ ッキングを防止できる。
り に
現在までのプラントメーカー側の研究によれば,地
震時の‘ンエノレとアエユラープレートの応カ解析結果と
5
. 考 察
して,降伏点の 3倍で検討を試みているが,スロ ッシ
新潟地震(地動卓越周期 6秒,最大加速度 5
0
g
a
l,
ング対策として,区画板型のスロッシング防止装置を
地動変位 1
0
0
切トりに見られた石油タンク内液体のス
理論的,実験的に詳解している。いずれにしても,新
ロッシ ング現象は,地動の卓越周期 (TG) と貯槽液体
潟地震以後 1
0
年間,ス ロッシングによる施設の損壊事
の固有周期 (
ωR,
ωc)が一致,あるいは近似すれば必然
例がみられないが,平常時の安全対策と同時に,地震
的に発生する現象で特異な事例でないことは,第 3報
時のスロッシング対策を講じておく必要があると考え
までに述べた。
られる。
しかし,貯槽液体のスロッシング現象は,小規模地
終りに,本研究全般にわたって多くの文献を参考と
震では発生しにくいようである。例えば,東京で感知
し,また,ソフト シールに関しては,日本化工機(株)
した過去の数年間の地震 (
4
9
.5
.9 :伊豆沖地震, 5
0
.
の有益な助言を得た。ここに謝意を表します。
(2
8)
表 3-5 5
ω 型ラインプ口ポーショナーの吸入
中であるが,放射された液に細かい気泡が混入し乳白
色に変っ ていること,及びノズル部分で流速約 20m/
s
ec の速度で噴出されること から気泡による 粘度の低
民験結果(水の場合)
送 水 圧│
流
量│
ノズル圧│
庇
損│ 吸入率 C
%
)
〔
k
g
/
c
m2)I
(
.
e/
分)l
(
k
g
/
c
m2)I
C
k
g
/
c
m2)
1
下ではないかと考えられる。
d 5
0
凹ホースでの*ゲノレの放射
601
5
m
mゆホー スの
今までホ ースの摩擦抵抗を考えて, 6
0
醐ゆホー スに
み使用していたが, 今回実験用として 5
651
よる放射を実施してみた。ラインプロポーショナー
601
(内径
10mmゆ) 1
6
型ノズルを使用した。ラインプ
601
ロポーショナーの吸入が不安定で予定より多く吸入し
5
州 1 .5
1
叫
叫
叫
4.
51
3.1
3
.01
3
.5
1
2
.9
3
.
5
1
2
.
5
1少
4.
01
2仰 流 し吸入せず
量
但し 6
5
m
mホー ス 1本延長 して実施した。
すぎたが,放射が可能であることが分った。特に射程
は2
3
型と同様な飛距離が得られたことで,水量でなく
値と PH
値,吸入率による粘度差
表 3-6 粘度実現l
粘度による相間関係があった。
Ict7,'
," '
"
.
."
" IPH値によ │吸入率
実験別 │実 測 粘 度 │ る 粘 度
│る粋韮
│ (CP)
ぜ
る
〉
e 水ゲル泡について
I
'
'
'
c
e
=
p
)I
'
'
'
c
この実験は粘度を有する液体でも,泡剤を混入する
1
5,3
ω
0
0
1
5,8
ことによって容易に泡放射ができるか否かを調査する
実験 2
ためのものであったが,粘度約 50CPで発泡率が,
実験 3
7
,3
0
0
実験 4
1
0
0
実験 5
1
5,5
0
0
4
.
5
倍の泡が同射程で放射でき, 6時間後の消泡性は
泡剤のみに比較し約 1/2の消泡率で泡が消えにくい
こと等,増粘性の特徴が明らかになった。
B型粘度計 6
.
0rpmにて測定
表 3-3 水平落下距離の比較
5
. おわりに
今回の実験から,水ゲルの持つ再燃防止効果,水が
増粘されることによる注水対象物に対する集中性,界
面活性剤泡剤に水ゲノレを添加することによって泡剤の
,6
0
0
約3
実験 3
71
3
61 1
.1
31 ω1 1
.2
実験 4
3
21 1ω
約4
,
9
0
0
約7
0
0
欠点である消泡性の解消など一般火災における水ゲル
の有効性が確認された。反面,ホースを延長するにつ
れてポ ンプ圧力も増加しければならないほどの問題点
もあり,今後水ゲル放射に有効なライ ンプロポーショ
ナーの開発も併せて進めてゆく必要があることが痛感
された。
表 3-4 圧力損失一覧表
今後,適当な実験可能な建物があれば,実大規模の
m
圧
z
ノズルc
5k
g
/
備
火災実験により,水ゲルの持つ水損防止効果並びに消
考
手イ :
1ホース
実験 l
火効果について検討を加えていきたい。
O
.延長
2本 水
実験 2
水ゲノレ
実験 3
3
.
5延長
本
4
水 ゲル
実験 4
一延
6本
長 水ゲル
(126)