“大師プラズマディ スプレイパネル (PDP) の研究開発”

むら
か み
村
上
ひ
ろし
宏
氏 (NHK放
送技 術研究所 表示 ・光 デバ イス 部長)
“
大国山 プラズマデ ィスプ レイパネル (PDP)の
研究開発
"
プラズマデ ィスプ レイ ( P I D P ) は、他 の 平面 デ ィスプ レイ と比較 して大画面化 しやす い ことや、
速 い応答速度、広 い視野 角、高 い色再現性 などの特長 か ら、 ハ イ ビジ ョン用大画面壁掛 けテ レビの
最有力候補 と して N H K 放
PDPの
送技 術研究所 を中心 に長年 に亘 って研究開発が進 め られて いる。
開発初期 の1 9 7 1 年以来、氏 は、大画面 ハ イ ビジ ョン用デ ィスプ レイ と して大 きな課題 と
されて いた、輝度や効率、 パ ネ ル構造や製作工 法 の 開発、高画質化な どに対 し精力的に研究開発を
進 め、世界 に先駆 けて ハ イ ビジ ョン用 4 2 型P D P 受
信機を開発、実用化 した。
以下 にその 業績 の概要を記す.
( 1 ) 1 9 8 0 年、 大画面 P D P の
輝度向上 に必 須 の課題 であ った メモ リー機能 を パ ネル に付加す ること
がで きる、 パ ル スメモ リー駆動法を開発 した。 これ によ り、輝度 の飛躍的 な向上 と効率向上が達
成 で き、 P D P に
よ る大画 面壁掛 け T V 実 現 へ の道を大 き く切 り拓 くことがで きたc
( 2 ) パ ネ ル構造 および大型 パ ネル製作技術 や製作設備、信号処理技術や パ ネル駆動技術 の 開発 によ
り、 1 9 9 2 年には世界に先駆 けて4 0 型P D P を
た。 これ によ り、 P D P の
開発 し、 ハ イ ビジ ョン画像を表示す ることに成功 し
大画面 デ ィスプ レイと しての優れた性能 を明示 したc
( 3 ) 実 用上問題 のない 1 万 時間以 上に長寿命化 可能 な技 術を開発す るとともに、反射蛍光面 によ る
輝度 の 大幅 な向上 も達成 したc 1 9 9 5 年 には4 0 型パ ネルに導入 し、 これ らを実証 した。
( 4 ) 1 9 9 4 年 に設立 された P D P 開 発協議会 で は、当初 か ら主要なメ ンバ ー と して参画 し、参加各 メ
ー カー と緊密な連携を図 りなが らP D P 周
辺技術基盤 の 開発 ・整備を推進 した. ハ イビ ジ ョン用
高精細 パ ネルの 設計 と新 たな製 作 工法 の 開発を進 めなが ら、 1 9 9 6 年には、 動画像 の 疑似輪郭状 ノ
S I 化 も達成 したっ
イズを大幅 に低減す る駆動、信 号処理技術を開発 し、それ らの I ョ
これ らの 研究開発 の 集大成 と して、 1 9 9 7 年、高画質で コンパ ク トな4 2 型ハ イ ビジ ョン用 P D P 受
信機 を開発 した。現在、 この P D P の
長野 オ リンピックでの実用化が 目前 の段階 にあ る.
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氏 の長年 にこ って 推進 して きた これ らの研究開発 は世界 の P D P 研 究開発 の リ ダ と して内外
か らの信頼 も厚 く卓越 した指導 力を発揮 して周辺技術基盤 の 開発 ・整備を推進す る等 P D P 事 業発
展 の大 きな索 引力 とな って い るc
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