P.7 - RALLIART

増岡 浩 ディーラーメカニック活動を語る。
チュニジアラリーでは三菱自動車のエースドライバ ーとして走り、そしてディーラーメカニック達の
良き先生としてアドバイスを送った増岡選手。パリダカ以来のラリーとなる今季初戦を振り返る。
結果は残念 、しかし・・・
チュニジアラリーに 出 場されるのは
初めてです か?
増岡:いや、1989年に一度メカニックとして
出場してるんです。その頃僕はフランスで
メカニックの修行中で、
(昨年まで三菱自動
車チームだった)
フォントネのマシンを整備
したことがあります。走るのは初めて。
チュニジアラリーって「ミニパリダカ」と言わ
れていて、日数は短 いけどコースはかなり
厳しい。パリダカの 要 素がすべてぎゅっと
詰まっているから、パリダカよりハードで
テクニカルなコースがあったりね。
だからパリ
ダカに向けたテストには最高の環境です。
ラリーはSS1で 残念なトラブルが出て
しまいましたね 。
増岡:今回のラリーでフロントに新しくガー
ドを取り付けたんです。そしたら、熱対策が
万 全じゃなかった。トルクリミッターという
部 品に風が当たらなくなって、熱さでシャ
フトが折れちゃった。
ただ、優 勝はもう狙える位 置じゃなかった
ので、その 後ずっと考えながら走ることが
できました。どうやったら、今までよりも砂丘
を速く走 れるか。ブレーキングを変えてみ
たり、マシンの挙動を気にしたり。優勝争い
をしていたら考えられないことまで、気に
することができた。だから結果的には、もの
すごい収穫になったラリーでした。
ラリーはチームメイトのペテランセル
選手が優勝しましたね 。
増 岡:3日目からはペテランセルの 後ろに
ついて、彼をサポートしながら走りました。
チームのための走りですね。途中ペテラン
セルが道に迷った時は、僕のナビゲーター
が助けたりしました。砂 嵐でまったく何も
見えない日があったんです。
それに 僕 は、来 年の パジェロ 用の パ ーツ
テストをずっとしていました。タイヤ やブ
レーキ、足回りなどの新しいパーツをつけて
コースを走ったんです。良い点や改善点など
を評価することができて、
こちらも良い収穫
ですね。
それまでは快 調なペースで、ペテランセル
より2分くらい良いタイムだったんだけどね。
トラブル が 出 た の は 120km/
hで 小さな
砂丘をずっと飛んでいた時。こういう場所
では駆動系に負担がかかるんです。
結局、その後のチェックポイントで車を止め
たら動かなくなっちゃって、それでサポート
を待ちました。
翌日は最下位からのスタートとなって
しまいました。
増 岡:そう、
スタート順も一 番最後。で、
そこ
から71台抜いて2番手タイムでした。コース
の両側は岩 がごろごろしてるから、慎重に
1台ずつ抜いていって。でもね、アマチュア
の選手たちに 喜 ばれた。すごい抜き方だっ
て
(笑)
。
パリダカの時も僕らはスタート順が最初の
ほうだから、あまりア マチュア 選 手たちと
一緒 に走る 機会ってないんです。だから、
トップ 選 手 の 走 りを間 近 で 見 れたって、
拍手喝 采されて
(笑)
。
おっ、来 年 のパジェロの 話 が 出まし
たが 。マシンはもう完成したんです か?
増岡:ついこの間、シェークダウンテストの
ためにフランスで走ってきたんです。外 観
はほとんど同じだけど、レイアウトや 重 量
配分を見直したって感じです。まだ詳しくは
秘密なんですけど。
勝つために必要なアイディアをふんだんに
盛り込んだものを、エンジニアがカタチに
してくれました。まだ7割くらいの仕 上がり
ですが、もう2004年仕様より速いですよ!
三菱メカニックである誇り
今回、日本から選抜された5名のメカ
ニック達 がラリーカーを整備しましたね
。
増 岡:い つ もの 年 はフランスの 工 場でラ
リーカー の 整 備 研 修をやる んで す けど、
今年は日本で1度やったきりだった。でも今
年のメンバーは順応性がありましたね。最初
こそ 戸 惑っていた み た いだ けど、すぐに
自分から積極的に作業をするようになって。
今年は特にみんな積極的で、
フランス人メカ
ニックにどんどん 話しかけてコミュニケー
ションをとろうとしていました。ラリーが終
わる頃には、ものすごくたくましくなった。
これってメカニックにとってもすごく励みに
なると思うし、人材を育てるという意味でも
プラスになることばかりでしょ。秋の派 遣
メカニック選考会に参 加するだけでもかな
りの収 穫はあると思いますよ。たくさんの
メカニックにラリーの現場を体験してほしい
なあ。
ラリーを通してメカニックが 成長 する
んですね 。
来年の パリダカに向けて
増 岡:うん。ラリーに参 加 することで、メカ
ニック達はものすごい自信を得ることがで
きるんじゃないかな。
そして自分の販売会社
に戻った時に、今度はお客様にも自信を持っ
て接することができる。ほんとうに
ひとまわり大きく成 長するという
感じです。
それにラリーのメカニックは、いか
に 速く確 実 に 車 を 修 理するかが
大事。それには工具の使い方やし
まい方にだって工夫があるんです。
そういうプロの 技を盗めば、今 後
の 作 業にも大きくプラスになるん
です。
プロのメカニックは基本に忠実で、
判断が速く、作業効率が良く、そし
て安全に作業する。そのすべてを吸 収でき
るのがラリーの実戦ですからね。
今後もメカニックのみなさんに、ぜひ
挑戦してほしいですね 。
増 岡:実 はチームのほうでも、日本 人メカ
ニックってすごく期 待されているんです。
毎年ディーラーメカニックチームの評価は
上 がっていて、ラリーに来ても即 戦 力にな
るってね。
三 菱のメカニックになると、世 界 のトップ
カルロス・スーザ 貫禄のバ ハ・ポルトガル4連覇!
2004年FI
Aクロスカントリーラリー・ワー ルドカップ第3戦
2004年FI
Aヨーロピアン・バ ハカップ第2戦 バ ハ・ポルトガルレポート
2004年 FI
Aクロスカントリーラリー・ワールドカップ 第 3戦
(第1戦イタリアンバハはキャンセル)
「第17回バハ・ポルト
ガル」
(正式名称Vodaf
one1000)
が5月7日
(金)∼9日
(日)
にかけてポルトガル南東部の都市エヴォラを拠点に行われ、
三菱パジェロエボリューションで出場したカルロス・スーザ
(ポルトガル)が総合優勝を果たした。
C・スーザは、昨年の FI
Aクロスカントリーラリー・ワールド
カップとFI
A欧州バハカップチャンピオン王 者に輝いた実力
ドライバー。今 年 も 同 選 手権 2連 覇を目指し、2004年は
バハ・ポルトガルから始動した。マシンは昨 年までの愛機
ストラーダから、ついに念願のパジェロエボリューションを
では最 後に、来 年 の パリダカに向け
て、これからどんな準備をします か?
増岡:肉体トレーニングの効果が出て、今年
のパリダカはまったく疲れなかった。あとは
実 戦に近いトレーニングを積もうと思って
います。今年からスピード感覚を養うために
レーシングカートを始めました。半日でコース
を150周以上ずっと走ってたら、みんなから
タフだって言われた
(笑)
。
それと、去 年と比べてチーム全 体のトレー
ニングが 増えました。今 度チーム 全 員で
モンブラン登頂をするし。他にもマウンテン
バイクで走ったり、サッカーの試合があった
り、かなりヘトヘトになりますよ。
次のパリダカでは必ず優勝して、三菱自動
車 のみんなを元 気にしたい!そのため に
必要な準備をして、万全の状態で臨めるよう
がんばります!
増岡選手も絶賛するディーラーメカニックの
海 外ラリー派 遣。これからもずっと続いて
ほしいですね。
実は今回、2005年 型 パジェロの 話をいろ
いろと聞けたのですが、
どうやらすごいマシン
のようですよ! 詳 細 は 今後 のジャーナル
をチェックしてください。
手にした。ラリーは第1SSからトップに立ったC・スーザが、
そのままの 勢いで第2SSもリードを広げる。迎えた最終日
第3SSもノートラブルで走りきり、2位に34分12秒もの大差
をつけて見事総合優勝を果たした。この勝利でバハ・ポルト
ガル 4連 覇と いう偉 業 を達 成、バハカップ王 者に 向 けて
最高のスタートを切った。ラリー後、C・スーザは「まるで乗
用車ベースのラリーカーのようだ」と驚きを隠せない様子。
「パジェロエボリューションを駆った初ラリーで優勝すること
が出来てとても嬉しい。今後もバハカップのチャンピオンを
目指してベストを尽くす」と語った。
※2004年のバハカップ( 正式名称は2004 FI
A EUROPEAN
CROSS-COUTRY CUP FOR BAJAS)は 第1戦イタリアン・バハ
(
キャンセル )
、第2戦バ ハ・ポ ルトガル、第 3戦 バ ハ・スペイン、
第 4戦 ラリー・トゥー・テランデル・ペニーノ、第 5戦 グリー ク・
バ ハ・エカリ 4X4クラブ、第6戦 バ ハ・アンタ・ダセラ500ポル
タレーグレの全6戦。
RALLIART JOURNAL
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