インタビューフォーム - Pmda 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構

2016 年 11 月改訂(第 4 版)
日本標準商品分類番号
874291
医薬品インタビューフォーム
日本病院薬剤師会の IF 記載要領 2013 に準拠して作成
抗悪性腫瘍剤
(チロシンキナーゼインヒビター)
イマチニブメシル酸塩錠
剤
形
フィルムコーティング錠
製剤の規制区分
劇薬、処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること)
規 格 ・ 含 量
1 錠中イマチニブメシル酸塩 119.5mg(イマチニブとして 100mg)
一
和名:イマチニブメシル酸塩(JAN)
洋名:Imatinib Mesilate(JAN)
般
名
製造販売承認年月日
薬価基準収載・
発 売 年 月 日
開発・製造販売(輸入)
・提携・販売会社名
製造販売承認年月日
2014 年 8 月 15 日
薬価基準収載年月日
2014 年 12 月 12 日
発 売 年 月
2014 年 12 月 12 日
日
製造販売元:日本ケミファ株式会社
医薬情 報担当 者の連 絡 先
問い合わせ窓口
日本ケミファ株式会社 おくすり相談室
TEL. 0120-47-9321 03-3863-1225/FAX.03-3861-9567
受付時間:8:45~17:30(土日祝祭日を除く)
医療関係者向けホームページ
http://www.nc-medical.com/
本 IF は 2016 年 8 月改訂の添付文書の記載に基づき作成した。
最新の添付文書情報は、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構ホームページ「医薬品に関する情報」
http://www. pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/0001.html にてご確認下さい。
IF 利用の手引きの概要
-日本病院薬剤師会-
1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯
医療用医薬品の基本的な要約情報として医療用医薬品添付文書(以下、添付文書と略す)がある。医
療現場で医師・薬剤師等の医療従事者が日常業務に必要な医薬品の適正使用情報を活用する際には、添
付文書に記載された情報を裏付ける更に詳細な情報が必要な場合がある。
医療現場では、当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者等に情報の追加請求や質疑をして情報
を補完して対処してきている。この際に必要な情報を網羅的に入手するための情報リストとしてインタ
ビューフォームが誕生した。
昭和 63 年に日本病院薬剤師会(以下、日病薬と略す)学術第 2 小委員会が「医薬品インタビューフ
ォーム」(以下、IF と略す)の位置付け並びに IF 記載様式を策定した。その後、医療従事者向け並び
に患者向け医薬品情報ニーズの変化を受けて、平成 10 年 9 月に日病薬学術第 3 小委員会において IF 記
載要領の改訂が行われた。
更に 10 年が経過し、医薬品情報の創り手である製薬企業、使い手である医療現場の薬剤師、双方に
とって薬事・医療環境は大きく変化したことを受けて、平成 20 年 9 月に日病薬医薬情報委員会におい
て IF 記載要領 2008 が策定された。
IF 記載要領 2008 では、IF を紙媒体の冊子として提供する方式から、PDF 等の電磁的データとして
提供すること(e-IF)が原則となった。この変更にあわせて、添付文書において「効能・効果の追加」、
「警告・禁忌・重要な基本的注意の改訂」などの改訂があった場合に、改訂の根拠データを追加した最
新版の e-IF が提供されることとなった。
最 新 版 の e - IF は 、 ( 独 ) 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 の 医 薬 品 情 報 提 供 ホ ー ム ペ ー ジ
(http://www.info.pmda.go.jp/)から一括して入手可能となっている。日本病院薬剤師会では、e-IF
を掲載する医薬品情報提供ホームページが公的サイトであることに配慮して、薬価基準収載にあわせて
e-IF の情報を検討する組織を設置して、
個々の IF が添付文書を補完する適正使用情報として適切か審
査・検討することとした。
2008 年より年 4 回のインタビューフォーム検討会を開催した中で指摘してきた事項を再評価し、製
薬企業にとっても、医師・薬剤師等にとっても、効率の良い情報源とすることを考えた。そこで今般、
IF 記載要領の一部改訂を行い IF 記載要領 2013 として公表する運びとなった。
2.IF とは
IF は「添付文書等の情報を補完し、薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な、医薬品の品質
管理のための情報、処方設計のための情報、調剤のための情報、医薬品の適正使用のための情報、薬学
的な患者ケアのための情報等が集約された総合的な個別の医薬品解説書として、日病薬が記載要領を策
定し、薬剤師等のために当該医薬品の製薬企業に作成及び提供を依頼している学術資料」と位置付けら
れる。
ただし、薬事法・製薬企業機密等に関わるもの、製薬企業の製剤努力を無効にするもの及び薬剤師自
らが評価・判断・提供すべき事項等は IF の記載事項とはならない。言い換えると、製薬企業から提供
された IF は、薬剤師自らが評価・判断・臨床適応するとともに、必要な補完をするものという認識を
持つことを前提としている。
[IF の様式]
①規格は A4 版、横書きとし、原則として 9 ポイント以上の字体(図表は除く)で記載し、一色刷りと
する。ただし、添付文書で赤枠・赤字を用いた場合には、電子媒体では、これに従うものとする。
②IF 記載要領に基づき作成し、各項目名はゴシック体で記載する。
③表紙の記載は統一し、表紙に続けて日病薬作成の「IF 利用の手引きの概要」の全文を記載するもの
とし、2 頁にまとめる。
[IF の作成]
①IF は原則として製剤の投与経路別(内用剤、注射剤、外用剤)に作成される。
②IF に記載する項目及び配列は日病薬が策定した IF 記載要領に準拠する。
③添付文書の内容を補完するとの IF の主旨に沿って必要な情報が記載される。
④製薬企業の機密等に関するもの、製薬企業の製剤努力を無効にするもの及び薬剤師をはじめ医療従
事者自らが評価・判断・提供すべき事項については記載されない。
⑤「医薬品インタビューフォーム記載要領 2013」
(以下、「IF 記載要領 2013」と略す)により作成さ
れた IF は、電子媒体での提供を基本とし、必要に応じて薬剤師が電子媒体(PDF)から印刷して
使用する。企業での製本は必須ではない。
[IF の発行]
①「IF 記載要領 2013」は、平成 25 年 10 月以降に承認された新医薬品から適用となる。
②上記以外の医薬品については、
「IF 記載要領 2013」による作成・提供は強制されるものではない。
③使用上の注意の改訂、再審査結果又は再評価結果(臨床再評価)が公表された時点並びに適応症の
拡大等がなされ、記載すべき内容が大きく変わった場合には IF が改訂される。
3.IF の利用にあたって
「IF 記載要領 2013」においては、PDF ファイルによる電子媒体での提供を基本としている。情報を
利用する薬剤師は、電子媒体から印刷して利用することが原則である。
電子媒体の IF については、医薬品医療機器総合機構の医薬品医療機器情報提供ホームページに掲載
場所が設定されている。
製薬企業は「医薬品インタビューフォーム作成の手引き」に従って作成・提供するが、IF の原点を踏
まえ、医療現場に不足している情報や IF 作成時に記載し難い情報等については製薬企業の MR 等への
インタビューにより薬剤師等自らが内容を充実させ、IF の利用性を高める必要がある。また、随時改訂
される使用上の注意等に関する事項に関しては、IF が改訂されるまでの間は、当該医薬品の製薬企業が
提供する添付文書やお知らせ文書等、あるいは医薬品医療機器情報配信サービス等により薬剤師等自ら
が整備するとともに、IF の使用にあたっては、最新の添付文書を医薬品医療機器情報提供ホームページ
で確認する。
なお、適正使用や安全性の確保の点から記載されている「臨床成績」や「主な外国での発売状況」に
関する項目等は承認事項に関わることがあり、その取扱いには十分留意すべきである。
4.利用に際しての留意点
IF を薬剤師等の日常業務において欠かすことができない医薬品情報源として活用して頂きたい。しか
し、薬事法や医療用医薬品プロモーションコード等による規制により、製薬企業が医薬品情報として提
供できる範囲には自ずと限界がある。IF は日病薬の記載要領を受けて、当該医薬品の製薬企業が作成・
提供するものであることから、記載・表現には制約を受けざるを得ないことを認識しておかなければな
らない。
また製薬企業は、IF があくまでも添付文書を補完する情報資材であり、今後インターネットでの公開
等も踏まえ、薬事法上の広告規制に抵触しないよう留意して作成されていることを理解して情報を活用
する必要がある。
(2013 年 4 月改訂)
目
I.
概要に関する項目
次
VIII. 安全性(使用上の注意等)に関する項目
1. 開発の経緯····················································· 1
1. 警告内容とその理由······································· 14
2. 製品の治療学的・製剤学的特性·························· 1
2. 禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)············ 14
3. 効能又は効果に関連する使用上の注意とその理由····· 14
II. 名称に関する項目
1. 販売名··························································· 2
4. 用法及び用量に関連する使用上の注意とその理由······ 14
2. 一般名··························································· 2
5. 慎重投与内容とその理由································· 14
3. 構造式又は示性式············································ 2
6. 重要な基本的注意とその理由及び処置方法········· 14
4. 分子式及び分子量············································ 2
7. 相互作用······················································ 15
5. 化学名(命名法)············································ 2
8. 副作用························································· 16
6. 慣用名、別名、略号、記号番号·························· 2
9. 高齢者への投与············································· 19
7. CAS 登録番号················································· 2
10. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与························ 19
11. 小児等への投与············································· 19
III. 有効成分に関する項目
12. 臨床検査結果に及ぼす影響······························ 19
1. 物理化学的性質··············································· 3
13. 過量投与······················································ 19
2. 有効成分の各種条件下における安定性 ·········· 3
14. 適用上の注意················································ 19
3. 有効成分の確認試験法······························· 3
15. その他の注意················································ 19
4. 有効成分の定量法 ··································· 3
16. その他························································· 20
IV. 製剤に関する項目
1. 剤形······························································ 4
IX.
2. 製剤の組成····················································· 4
2. 毒性試験······················································ 21
3. 懸濁剤、乳剤の分散性に関する注意···················· 4
4. 製剤の各種条件下における安定性······················· 4
V.
非臨床試験に関する項目
1. 薬理試験······················································ 21
X.
管理的事項に関する項目
5. 調製法及び溶解後の安定性································ 5
1. 規制区分······················································ 22
6. 他剤との配合変化(物理化学的変化)················· 5
2. 有効期間又は使用期限···································· 22
7. 溶出性··························································· 5
3. 貯法・保存条件············································· 22
8. 生物学的試験法··············································· 5
4. 薬剤取扱い上の注意点···································· 22
9. 製剤中の有効成分の確認試験法·························· 5
5. 承認条件等··················································· 22
10. 製剤中の有効成分の定量法································ 6
6. 包装···························································· 22
11. 力価······························································ 6
7. 容器の材質··················································· 22
12. 混入する可能性のある夾雑物····························· 6
8. 同一成分・同効薬·········································· 22
13. 注意が必要な容器・外観が特殊な容器に関する情報 ···· 6
9. 国際誕生年月日············································· 22
14. その他··························································· 6
10. 製造販売承認年月日及び承認番号····················· 22
11. 薬価基準収載年月日······································· 22
治療に関する項目
12. 効能又は効果追加、用法及び用量変更追加等の年月日及びその内容 ··· 22
1. 効能又は効果·················································· 7
13. 再審査結果、再評価結果公表年月日及びその内容 ··· 22
2. 用法及び用量·················································· 7
14. 再審査期間··················································· 22
3. 臨床成績························································ 8
15. 投与期間制限医薬品に関する情報····················· 23
VI. 薬効薬理に関する項目
16. 各種コード··················································· 23
1. 薬理学的に関連ある化合物又は化合物群············ 10
17. 保険給付上の注意·········································· 23
2. 薬理作用······················································ 10
VII. 薬物動態に関する項目
1. 血中濃度の推移・測定法································· 11
2. 薬物速度論的パラメータ································· 12
3. 吸収···························································· 13
4. 分布···························································· 13
5. 代謝···························································· 13
6. 排泄···························································· 13
7. トランスポーターに関する情報························ 13
8. 透析等による除去率······································· 13
XI.
文献
1. 引用文献 ····················································· 24
2. その他の参考文献 ········································· 24
XII. 参考資料
1. 主な外国での発売状況 ······························· 25
2. 海外における臨床支援情報 ····························· 25
XIII. 備考
その他の関連資料 ····································· 26
I.
概要に関する項目
1. 開発の経緯
イマチニブメシル酸塩錠は、抗悪性腫瘍剤(チロシンキナーゼインヒビター)であり、本邦
では 2005 年 7 月に上市されている。
イマチニブ錠 100mg「ケミファ」は後発医薬品として開発し、2014 年 8 月に承認を取得し、同
年 12 月に上市した。また、2014 年 12 月に「慢性骨髄性白血病」の効能又は効果、用法及び用
量が追加された。
2. 製品の治療学的・製剤学的特性
(1) 慢性骨髄性白血病、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の適応を有している。
(2) 重大な副作用(16、17 頁参照)として、骨髄抑制、出血(脳出血、硬膜下出血)
、消化管出血、
胃前庭部毛細血管拡張症(Gastric antral vascular ectasia:GAVE)
、消化管穿孔、腫瘍出血、
肝機能障害、黄疸、肝不全、重篤な体液貯留(胸水、腹水、肺水腫、心膜滲出液、うっ血性心不
全、心タンポナーデ)
、感染症、重篤な腎障害、間質性肺炎、肺線維症、重篤な皮膚症状、ショ
ック、アナフィラキシー、心膜炎、脳浮腫、頭蓋内圧上昇、麻痺性イレウス、血栓症、塞栓症、
横紋筋融解症、腫瘍崩壊症候群、肺高血圧症があらわれることがある(頻度不明)。
1
II.
名称に関する項目
1. 販売名
(1) 和名
イマチニブ錠 100mg「ケミファ」
(2) 洋名
Imatinib
(3) 名称の由来
「有効成分」+「剤形」+「含量」+「屋号」より命名した。
2. 一般名
(1) 和名(命名法)
イマチニブメシル酸塩(JAN)
(2) 洋名(命名法)
Imatinib Mesilate(JAN)
(3) ステム
チロシンキナーゼインヒビター:-tinib
3. 構造式又は示性式
構造式:
4. 分子式及び分子量
分子式: C29H31N7O・CH4O3S
分子量:589.71
5. 化学名(命名法)
4-(4-Methylpiperazin-1-ylmethyl)-N-[4-methyl-3-(4-pyridin-3-ylpyrimidin-2-ylamino)
phenyl]benzamide monomethanesulfonate(IUPAC)
6. 慣用名、別名、略号、記号番号
該当しない
7. CAS 登録番号
220127-57-1
2
III. 有効成分に関する項目
1. 物理化学的性質
(1) 外観・性状
白色~淡黄色又はうすい褐色の粉末
(2) 溶解性
各種溶媒における溶解度
溶媒
日局の溶解度表記
水
極めて溶けやすい
ジメチルスルホキシド
溶けやすい
メタノール
やや溶けやすい
エタノール(99.5)
溶けにくい
(3) 吸湿性
該当資料なし
(4) 融点(分解点)
、沸点、凝固点
融点:約 225℃(分解)
(5) 酸塩基解離定数
該当資料なし
(6) 分配係数
該当資料なし
(7) その他の主な示性値
該当資料なし
2. 有効成分の各種条件下における安定性
該当資料なし
3. 有効成分の確認試験法
(1) 紫外可視吸光度測定法
(2) 赤外吸収スペクトル測定法(臭化カリウム錠剤法)
4. 有効成分の定量法
液体クロマトグラフィー
3
IV.
製剤に関する項目
1. 剤形
(1) 剤形の区別、外観及び性状
区別: 片面割線入りフィルムコーティング錠
性状: くすんだ黄赤色~濃い黄赤色のフィルムコーティング錠
販売名
表面
裏面
側面
色調
くすんだ黄赤色
~濃い黄赤色
イマチニブ錠 100mg
「ケミファ」
直径:7.6mm、厚さ:3.3mm、重量:125mg
(2) 製剤の物性
該当資料なし
(3) 識別コード
NC IM
(4) pH、浸透圧比、粘度、比重、無菌の旨及び安定な pH 域等
該当しない
2. 製剤の組成
(1) 有効成分(活性成分)の含量
1 錠中イマチニブメシル酸塩 119.5mg(イマチニブとして 100mg)
(2) 添加物
フマル酸ステアリルナトリウム、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共
重合体、カルナウバロウ、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、タルク
(3) その他
該当しない
3. 懸濁剤、乳剤の分散性に関する注意
該当しない
4. 製剤の各種条件下における安定性 1)
試験名
保存条件
保存期間
保存形態
最終包装製品
(PVC-PTP※1/乾燥剤入り
アルミ袋/紙箱)
PTP包装品
(TEC-PTP※2/乾燥剤入り
アルミ袋)
結果
加速試験
40℃、75%RH
6ヵ月
相対比較
試験
40℃、75%RH
3ヵ月
40℃
3ヵ月
褐色ガラス瓶(遮光)
規格に適合
25℃、75%RH
3ヵ月
褐色ガラス瓶(開放)
規格に適合
曝光量120万Lux・hr
400時間
シャーレ(開放)
規格に適合
25℃、60%RH
1ヵ月
褐色ガラス瓶(開放)
規格に適合
曝光量120万Lux・hr
400時間
シャーレ(開放)
性状変化(分割面
が黄色に着色)
曝光量120万Lux・hr
400時間
シャーレ(開放・遮光)
規格に適合
無包装
安定性試験
分割後
安定性試験
規格に適合
規格に適合
試験項目:性状、確認試験、製剤均一性、溶出試験、含量、純度試験(加速試験)
性状、溶出試験、含量、純度試験、硬度(無包装安定性試験)
性状、含量、純度試験、質量(分割後安定性試験)
※1:ポリ塩化ビニル、アルミ箔を使用した PTP 包装
※2:テクニフィルム(ポリ塩化ビニル/ポリクロロトリフルオロエチレン)
、アルミ箔を使用した PTP 包装
4
5. 調製法及び溶解後の安定性
該当しない
6. 他剤との配合変化(物理化学的変化)
該当しない
7. 溶出性 2)
溶出挙動における類似性
本製剤は後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日 薬食審査発0229第
10号)に準拠。
(方法) 日局溶出試験法 パドル法
試験条件: 回転数50rpm
試 験 液: pH1.2、pH3.0、pH6.8、水
判定基準:
回転数
試験液
判定時間
判定基準
15 分
平均 85%以上溶出する
pH1.2
15
分
平均 85%以上溶出する
pH3.0
50rpm
15 分
平均 85%以上溶出する
pH6.8
水
15 分
平均 85%以上溶出する
(結果) すべての試験液において判定基準を満たし、標準製剤と類似性を有することが確認さ
れた。
pH1.2(50rpm)における溶出曲線
pH3.0(50rpm)における溶出曲線
pH6.8(50rpm)における溶出曲線
水(50rpm)における溶出曲線
8. 生物学的試験法
該当しない
9. 製剤中の有効成分の確認試験法
薄層クロマトグラフィー(試料溶液から得た主スポット及び標準溶液から得たスポットの Rf 値
は等しい)
5
10. 製剤中の有効成分の定量法
液体クロマトグラフィー
11. 力価
該当しない
12. 混入する可能性のある夾雑物
PMBA-2HC 体(4-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]安息香酸二塩酸塩)
、APMA 体(N-(5アミノ-2-メチルフェニル)-4-(3-ピリジル)-2-ピリジンアミン)
、脱メチルイマチニブ体、ピペラジ
ン-4-オキシド体、PMBC 付加体(4-[4-{4-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)ベンゾイル}ピペラ
ジン-1-イルメチル]-N-[4-メチル-3-[4-(3-ピリジル)ピリミジン-2-イルアミノ]フェニル]ベンズア
ミド)
13. 注意が必要な容器・外観が特殊な容器に関する情報
該当しない
14. その他
6
V.
治療に関する項目
1. 効能又は効果
1.慢性骨髄性白血病
2.フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
<効能又は効果に関連する使用上の注意>
(1) 慢性骨髄性白血病については、染色体検査又は遺伝子検査により慢性骨髄性白血病と診
断された患者に使用する。
(2) 急性リンパ性白血病については、染色体検査又は遺伝子検査によりフィラデルフィア染
色体陽性急性リンパ性白血病と診断された患者に使用する。
2. 用法及び用量
1.慢性骨髄性白血病の場合
(1) 慢性期:
通常、成人にはイマチニブとして 1 日 1 回 400mg を食後に経口投与する。
なお、血液所見、年齢・症状により適宜増減するが、1 日 1 回 600mg まで増量できる。
(2) 移行期又は急性期:
通常、成人にはイマチニブとして 1 日 1 回 600mg を食後に経口投与する。
なお、血液所見、年齢・症状により適宜増減するが、1 日 800mg(400mg を 1 日 2 回)ま
で増量できる。
2.フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の場合
通常、成人にはイマチニブとして 1 日 1 回 600mg を食後に経口投与する。
なお、血液所見、年齢・症状により適宜減量する。
<用法及び用量に関連する使用上の注意>
(1)消化管刺激作用を最低限に抑えるため、本剤は食後に多めの水で服用すること。
(2)慢性骨髄性白血病については、重篤な有害事象がなく、白血病に関連がない重篤な好中
球減少や血小板減少が認められず、下記に該当する場合は、「用法及び用量」に従って
本剤を増量することができる。
①病状が進行した場合(この場合はいつでも)
②本剤を少なくとも 3 ヵ月以上投与しても、十分な血液学的効果がみられない場合
③これまで認められていた血液学的効果がみられなくなった場合
(3)肝機能検査と用量調節
本剤投与中に肝機能検査値(ビリルビン、AST(GOT)
、ALT(GPT))の上昇が認めら
れた場合は次表を参考に投与量を調節すること。
慢性骨髄性白血病
(CML)又はフィラ
ビリルビン値/AST
デルフィア染色体陽
投与量調節
(GOT)
、ALT(GPT)値
性急性リンパ性白血
病(Ph+ALL)
慢性期 CML、移行期 ビリルビン値>施設正常 ① ビリルビン値が 1.5 倍未満に、
CML 又は急性期
値上限の 3 倍
AST、ALT 値が 2.5 倍未満に低
CML、Ph+ALL
又は
下するまで本剤を休薬する。
AST、ALT 値>施設正常 ② 本剤を減量して治療を再開す
値上限の 5 倍
る。
7
(4)血液検査と用量調節
本剤投与中に好中球減少、血小板減少が認められた場合は次表を参考に投与量を調節す
ること。
慢性骨髄性白血病
(CML)又はフィラ
デルフィア染色体陽
好中球数/血小板数
投与量調節
性急性リンパ性白血
病(Ph+ALL)
慢性期 CML(初回用 好中球数<1,000/mm3
① 好中球数 1,500/mm3 以上及び
量 400mg/日)
又は
血小板数 75,000/mm3 以上に回
血小板数<50,000/mm3
復するまで休薬する。
② 400mg/日で治療を再開する。
③ 再び好中球数が 1,000/mm3 を
下回るか、又は血小板数が
50,000/mm3 を下回った場合
は、①へ戻り、300mg/日で治療
を再開する。
移行期 CML、急性期 注 1)好中球数<500/mm3 ① 血球減少が白血病に関連してい
CML 又は Ph+ALL 又は
るか否かを確認
(骨髄穿刺)
する。
(初回用量 600mg/ 血小板数<10,000/mm3 ② 白血病に関連しない場合は
日)
400mg/日に減量する。
③ 血球減少が 2 週間続く場合は更
に 300mg/日に減量する。
④ 白血病に関連しない血球減少が
4 週間続く場合は好中球数が
1,000/mm3 以上、及び血小板数
が 20,000/mm3 以上に回復する
まで休薬し、その後 300mg/日
で治療を再開する。
注 1) 原則として、少なくとも 1 ヵ月治療を継続後(患者の全身状態に十分注意する
こと)
3. 臨床成績
(1) 臨床データパッケージ
該当しない
(2) 臨床効果
該当資料なし
(3) 臨床薬理試験
該当資料なし
(4) 探索的試験
該当資料なし
(5) 検証的試験
1) 無作為化並行用量反応試験
該当資料なし
2) 比較試験
該当資料なし
3) 安全性試験
該当資料なし
4) 患者・病態別試験
該当資料なし
8
(6) 治療的使用
1) 使用成績調査・特定使用成績調査(特別調査)・製造販売後臨床試験(市販後臨床試験)
該当資料なし
2) 承認条件として実施予定の内容又は実施した試験の概要
該当資料なし
9
VI.
薬効薬理に関する項目
1. 薬理学的に関連ある化合物又は化合物群
チロシンキナーゼインヒビター
2. 薬理作用
(1) 作用部位・作用機序
該当資料なし
(2) 薬効を裏付ける試験成績
該当資料なし
(3) 作用発現時間・持続時間
該当資料なし
10
VII. 薬物動態に関する項目
1. 血中濃度の推移・測定法
(1) 治療上有効な血中濃度
該当資料なし
(2) 最高血中濃度到達時間 3)4)
「Ⅶ-1-(3) 臨床試験で確認された血中濃度」の項参照
(3) 臨床試験で確認された血中濃度
生物学的同等性試験
1)健康成人男子 3)
本製剤は後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日薬食審査発0229
第10号)に準拠。
イマチニブ錠 100mg「ケミファ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ 1 錠(イ
マチニブとして 100mg)を健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定
し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について 90%信頼区間法にて統計解析を
行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ
AUC0-96
Cmax
(ng·hr/mL)
(ng/mL)
イマチニブ錠 100mg
「ケミファ」
標準製剤
(錠剤、100mg)
参考パラメータ
Tmax
t1/2
(hr)
(hr)
6,947±2,128
443.6±123.8
2.96±1.44
14.06±3.16
6,896±2,180
452.6±157.5
2.94±1.45
13.33±3.04
(n=24, Mean±S.D.)
血漿中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時
間等の試験条件によって異なる可能性がある。
11
2)慢性骨髄性白血病患者 4)
本製剤は後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日薬食審査発0229
第10号)に準拠。
イマチニブ錠 100mg「ケミファ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ 3 錠また
は 4 錠(イマチニブとして 300mg または 400mg)を慢性骨髄性白血病患者に朝食後 7 日間連
続経口投与した。最終日は 10 時間以上の絶食後、低脂肪食を摂り、食後 30 分に製剤を投与
して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について
90%信頼区間法にて統計解析を行った。その結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤
の生物学的同等性が確認された。
判定パラメータ
AUC0-24
Cmax
(ng·hr/mL)
(ng/mL)
イマチニブ錠 100mg
「ケミファ」
標準製剤
(錠剤、100mg)
参考パラメータ
Tmax
t1/2
(hr)
(hr)
34,070±9,172
2,116±568
3.71±1.59
24.71±9.07
34,280±10,220
2,213±747
3.86±1.35
24.23±6.31
(n=14, Mean±S.D.)
血漿中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時
間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(4) 中毒域
該当資料なし
(5) 食事・併用薬の影響
該当資料なし
(6) 母集団(ポピュレーション)解析により判明した薬物体内動態変動要因
該当資料なし
2. 薬物速度論的パラメータ
(1) 解析方法
該当資料なし
12
(2) 吸収速度定数
該当資料なし
(3) バイオアベイラビリティ
該当資料なし
(4) 消失速度定数 3)4)
0.0518±0.0116 hr-1(健康成人男子、イマチニブとして 100mg、絶食単回経口投与)
0.0311±0.0098 hr-1(慢性骨髄性白血病患者、イマチニブとして 400mg、7 日間連続経口投与)
(5) クリアランス
該当資料なし
(6) 分布容積
該当資料なし
(7) 血漿蛋白結合率
該当資料なし
3. 吸収
該当資料なし
4. 分布
(1) 血液-脳関門通過性
該当資料なし
(2) 血液-胎盤関門通過性
該当資料なし
(3) 乳汁への移行性
ヒトでイマチニブ及びその活性代謝物が、乳汁中に移行するとの報告がある。
(4) 髄液への移行性
該当資料なし
(5) その他の組織への移行性
該当資料なし
5. 代謝
(1) 代謝部位及び代謝経路
該当資料なし
(2) 代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種
主に薬物代謝酵素チトクローム P450(CYP3A4)で代謝される。
(3) 初回通過効果の有無及びその割合
該当資料なし
(4) 代謝物の活性の有無及び比率
該当資料なし
(5) 活性代謝物の速度論的パラメータ
該当資料なし
6. 排泄
(1) 排泄部位及び経路
該当資料なし
(2) 排泄率
該当資料なし
(3) 排泄速度
該当資料なし
7. トランスポーターに関する情報
該当資料なし
8. 透析等による除去率
該当資料なし
13
VIII. 安全性(使用上の注意等)に関する項目
1. 警告内容とその理由
●警告
本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持
つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先
立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
2. 禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)
●禁忌(次の患者には投与しないこと)
(1) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(2) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(
「Ⅷ-10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
3. 効能又は効果に関連する使用上の注意とその理由
「Ⅴ-1.効能又は効果」の項参照
4. 用法及び用量に関連する使用上の注意とその理由
「Ⅴ-2.用法及び用量」の項参照
5. 慎重投与内容とその理由
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1) 肝障害のある患者
[代謝機能が低下しているため、本剤の体内濃度が上昇する可能性がある。また、肝障害が
悪化するおそれがある。
]
(2) 高齢者
[浮腫があらわれやすい。
]
(
「Ⅷ-9.高齢者への投与」の項参照)
(3) 心疾患又はその既往歴のある患者
[症状が悪化するおそれがある。また、心合併症を有する好酸球増多症候群患者において、
心原性ショック及び左室機能不全が発現したことが報告されている。
]
6. 重要な基本的注意とその理由及び処置方法
重要な基本的注意
(1) 本剤投与によって、体液貯留(胸水、肺水腫、腹水、心膜滲出液、心タンポナーデ、うっ血
性心不全)があらわれることがあるので、体重を定期的に測定するなど観察を十分に行い、
本剤投与中に急激な体重の増加、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、利
尿剤を投与するなど、適切な処置を行うこと。
(2) 本剤投与によって、重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、投与開始前と投与後は
1 ヵ月毎、あるいは患者の状態に応じて肝機能検査(ビリルビン、AST(GOT)
、ALT(GPT)及
び ALP 等)を行い、異常が認められた場合には減量又は休薬すること。
(
「Ⅷ-4.用法及び用量
に関連する使用上の注意とその理由」の項(3)参照)
(3) B 型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs 抗原陰性、かつ HBc 抗体又は HBs 抗体
陽性)において、Bcr-Abl チロシンキナーゼ阻害剤の投与により B 型肝炎ウイルスの再活性
化があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本
剤投与前に適切な処置を行うこと。本剤の投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルス
マーカーのモニタリングを行うなど、B 型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注
意すること。
(4) 本剤投与中は、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うこと。
本剤投与によって、白血球減少、好中球減少、血小板減少、貧血があらわれることがあるの
で、血液検査は投与開始前と投与後の 1 ヵ月間は毎週、2 ヵ月目は隔週、また、その後は 2
~3 ヵ月毎に行うこと。これらの血球減少は疾患の病期にも依存し、慢性期慢性骨髄性白血
病に比べて移行期慢性骨髄性白血病や急性期慢性骨髄性白血病の患者での頻度が高い。重篤
な好中球減少又は血小板減少があらわれた場合には減量又は休薬すること。
(「Ⅷ-4.用法及び
用量に関連する使用上の注意とその理由」の項(4)参照)
14
(5) 本剤の長期投与時における安全性は確立されていないので、長期投与にあたっては観察を十
分に行うこと。
(6) めまい、眠気、霧視等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う
機械を操作する際には注意させること。
(7) 慢性骨髄性白血病の治療では、他の抗悪性腫瘍剤との併用投与における安全性は確立されて
いない。
フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の治療において、イマチニブ製剤と高用量
抗悪性腫瘍剤の併用によりトランスアミナーゼ上昇及び高ビリルビン血症を示す一過性の肝
毒性があらわれることがあり、また急性肝不全の報告もあることから、肝機能障害を起こす
おそれのある抗悪性腫瘍剤と併用する場合は観察を十分に行うこと。
7. 相互作用
本剤は主に薬物代謝酵素チトクローム P450(CYP3A4)で代謝されるので、本酵素の活性に影
響を及ぼす薬剤と併用する場合には、注意して投与すること。CYP3A4 活性を阻害する薬剤又
は CYP3A4 によって代謝される薬剤との併用により、本剤の代謝が阻害され本剤の血中濃度が
上昇する可能性がある。また CYP 酵素を誘導する薬剤との併用により、本剤の代謝が促進され
血中濃度が低下する可能性がある。
一方、イマチニブ製剤は CYP3A4/5、CYP2D6 及び CYP2C9 の競合的阻害剤であることが in
vitro 試験で示されており、これらの CYP 酵素により代謝される他の薬剤の血中濃度を上昇させ
る可能性がある。
(1) 併用禁忌とその理由
該当しない
(2) 併用注意とその理由
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
L-アスパラギナーゼ
イマチニブ製剤との併用により肝障害の
発現率が上昇したとの報告がある。
機序・危険因子
機序は不明であるが、
共に肝障害の副作用
を有する。
アゾール系抗真菌剤
本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 これらの薬剤は
エリスロマイシン
イマチニブ製剤とアゾール系抗真菌剤(ケ CYP3A4 活性を阻害
クラリスロマイシン
トコナゾール)の併用により、イマチニブ することにより、本剤
製剤の Cmax 及び AUC はそれぞれ 26% の代謝を阻害し、血中
及び 40%増加した。
濃度を上昇させる可
能性がある。
フェニトイン
本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 こ れ ら の 薬 剤 等 は
デキサメタゾン
フェニトインを長期投与中の患者にイマ
CYP3A4 を誘導する
カルバマゼピン
チニブ製剤を投与した場合、フェニトイン ことにより、本剤の代
リファンピシン
を服用していない患者と比べイマチニブ
謝を促進し、血中濃度
フェノバルビタール
製剤の AUC は約 5 分の 1 であった。リフ を低下させる可能性
セイヨウオトギリソ
ァンピシン投与中にイマチニブ製剤を併
がある。
ウ(St.John's Wort,
用投与した場合、単独投与時に比べ、イマ
セント・ジョーンズ・ チニブ製剤の Cmax、AUC がそれぞれ
ワート)含有食品
54%及び 74%低下した。
シンバスタチン
これらの薬剤の血中濃度が上昇すること
本剤の CYP3A4 阻害
シクロスポリン
がある。イマチニブ製剤とシンバスタチン 作用により CYP3A4
ピモジド
の併用により、シンバスタチンの Cmax
基質薬物の代謝を阻
トリアゾラム
及び AUC は平均でそれぞれ 2 及び 3 倍の 害し、血中濃度を上昇
ジヒドロピリジン系
増加を示した。また、この相互作用には大 させる可能性がある。
カルシウム拮抗剤
きな個体差がみられ、Cmax 及び AUC に
おける比(併用/単独)の個別値はそれぞ
れ 0.54~17.6 及び 0.75~15.7(最小値~
最大値)の範囲であった。
15
薬剤名等
ニロチニブ
臨床症状・措置方法
本剤及びニロチニブの血中濃度が上昇す
ることがある。
イマチニブ製剤とニロチニブの併用によ
り、イマチニブ製剤の AUC は 18~39%、
ニロチニブの AUC は 18~40%上昇した
との報告がある。
ワルファリン
イマチニブ製剤との併用によりプロトロ
ンビン比が顕著に上昇したとの報告があ
る。抗凝固剤の投与が必要とされる場合
は、ヘパリンの投与が望ましい。
アセトアミノフェン
イマチニブ製剤と高用量のアセトアミノ
フェン(3~3.5g/日)との併用により重篤
な肝障害が発現したとの報告がある。
グレープフルーツ
ジュース
本剤の血中濃度が上昇することがある。本
剤服用中は飲食を避けること。
機序・危険因子
ニロチニブが
CYP3A4 及び P 糖蛋
白の活性を阻害して
本剤の血中濃度を上
昇させる可能性があ
る。また、本剤が
CYP3A4 及び P 糖蛋
白の活性を阻害して
ニロチニブの血中濃
度を上昇させる可能
性もある。
本剤の CYP2C9 阻害
作用によりワルファ
リンの代謝を阻害し、
血中濃度を上昇させ
る可能性がある。
機序は不明であるが、
両薬剤による肝毒性
が増強される可能性
がある。
発現機序の詳細は不
明であるが、グレープ
フルーツジュースに
含まれる成分が
CYP3A4 を阻害する
ことにより、本剤の代
謝を阻害し、血中濃度
を上昇させる可能性
がある。
8. 副作用
(1) 副作用の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
(2) 重大な副作用と初期症状
重大な副作用(頻度不明)
1) 骨髄抑制:汎血球減少、白血球減少、好中球減少、血小板減少、貧血があらわれることが
あるので定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を実施するなど観察を十分に行
い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(「Ⅷ-6.重
要な基本的注意とその理由及び処置方法」の項(3)参照)
2) 出血(脳出血、硬膜下出血)
:脳出血、硬膜下出血があらわれることがあるので、定期的に
血液検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中
止し、適切な処置を行うこと。
3) 消化管出血、胃前庭部毛細血管拡張症(Gastric antral vascular ectasia:GAVE):消化
管出血があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施するなど観察を十分に行い、
異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、胃前庭部毛細血管拡張症による消化管出血では、明らかな下血や吐血等を認めずに、
貧血が進行する場合もあるため留意すること。
4) 消化管穿孔、腫瘍出血:消化管穿孔、腫瘍出血があらわれることがあるので観察を十分に
行い、適切な処置を行うこと。異常が認められた場合には、直ちに腹部 CT 検査等を実施し
て出血部位、穿孔所見の有無の確認を行い、必要に応じて投与を中止し、適切な処置を行
16
うこと。
5) 肝機能障害、黄疸、肝不全:AST(GOT)
、ALT(GPT)
、ALP、ビリルビン上昇を伴う肝
機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を実施するな
ど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行
うこと。
(
「Ⅷ-6.重要な基本的注意とその理由及び処置方法」の項(2)参照)
6) 重篤な体液貯留(胸水、腹水、肺水腫、心膜滲出液、うっ血性心不全、心タンポナーデ)
:
重篤な体液貯留(胸水、肺水腫、腹水、心膜滲出液、心タンポナーデ、うっ血性心不全)
があらわれることがあるので、体重を定期的に測定するなど観察を十分に行い、本剤投与
中に急激な体重の増加、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、利尿剤を
投与するなど、適切な処置を行うこと。
(「Ⅷ-6.重要な基本的注意とその理由及び処置方法」
の項(1)参照)
7) 感染症:肺炎、敗血症等の感染症があらわれることがある。また、B 型肝炎ウイルスの再
活性化があらわれることがある。定期的に血液検査を実施し、観察を十分に行い、異常が
認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
8) 重篤な腎障害:急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に腎機
能検査(血清クレアチニン、BUN 等)を実施し、観察を十分に行い、異常が認められた場
合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9) 間質性肺炎、肺線維症:間質性肺炎、肺線維症があらわれることがあるので、観察を十分
に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10) 重篤な皮膚症状:中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜
眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)
、多形紅斑、剥脱性皮膚炎等の重篤な皮膚症状があら
われることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適
切な処置を行うこと。
11) ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、
観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
12) 心膜炎:心膜炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、胸痛等が認められた場
合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
13) 脳浮腫、頭蓋内圧上昇:脳浮腫、頭蓋内圧上昇があらわれることがあるので、観察を十分
に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
14) 麻痺性イレウス:麻痺性イレウスがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、嘔気、
嘔吐、腹痛、便秘等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
15) 血栓症、塞栓症:深部静脈血栓症、肺塞栓症等があらわれることがあるので、観察を十分
に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には投与を中止し、適切な
処置を行うこと。
16) 横紋筋融解症:筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴
とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止
し、適切な処置を行うこと。
17) 腫瘍崩壊症候群:腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎
機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には投与
を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うととも
に、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
18) 肺高血圧症:肺高血圧症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、胸
痛等の症状があらわれた場合には投与を中止するとともに、他の病因(胸水、肺水腫等)
との鑑別診断を実施した上で、適切な処置を行うこと。
17
(3) その他の副作用
その他の副作用
次表の副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、症状に応じて適切な処
置を行うこと。
頻度不明
皮膚
発疹、紅斑、脱毛、湿疹、そう痒、角化症、頭皮痛、疣贅、口唇炎、口唇ヘル
ペス、蕁麻疹、帯状疱疹、爪の障害、色素沈着障害、皮膚乾燥、紫斑、皮膚色
素脱失、光線過敏性反応、挫創、乾癬悪化、水疱性皮疹、血管浮腫、好中球浸
潤・有痛性紅斑・発熱を伴う皮膚障害(Sweet 病)
、苔癬様角化症、扁平苔癬、
点状出血、斑状出血、手足症候群
精神神経系 頭痛、感覚減退、錯感覚、めまい、回転性めまい、末梢神経障害、うつ病、不
安、片頭痛、記憶障害、不眠、頭重感、傾眠、リビドー減退、錯乱、痙攣発作、
失神
眼
流涙増加、眼のそう痒感、結膜炎、結膜下出血、霧視、眼充血、網膜出血、眼
刺激、眼乾燥、黄斑浮腫、乳頭浮腫、緑内障、硝子体出血
筋・骨格系 筋痙攣、関節痛、筋肉痛、骨痛、関節・筋のこわばり、筋痙直、腰痛、関節腫
脹、筋力低下、坐骨神経痛、関節炎
消化器
嘔気、嘔吐、下痢、食欲不振、心窩部痛、腹部膨満、腹部不快感、腹痛、鼓腸
放屁、味覚異常、口内炎、口渇、膵炎、消化管潰瘍、口腔アフタ、歯周炎、胃
炎、血便、便秘、消化不良、胸やけ、逆流性食道炎、大腸炎、おくび、胃腸炎、
食欲亢進、憩室炎、嚥下障害
肝臓
LDH、AST(GOT)
、ALT(GPT)
、ALP 上昇、総ビリルビン上昇、LDH 低
下
呼吸器
咳嗽、急性上気道炎、鼻・咽頭炎、呼吸困難、咽喉頭痛、鼻出血
血液
リンパ球減少症、好酸球増多症、白血球増多、血小板増多
血管障害
血腫、舌血腫、潮紅、血圧上昇、血圧低下、末梢冷感
腎臓
BUN 上昇、血清クレアチニン上昇、尿潜血、尿蛋白、腎臓痛、頻尿、尿沈渣
異常、尿中ウロビリノーゲン増加
浮腫
表在性浮腫(眼窩周囲浮腫、顔面浮腫、眼瞼浮腫等)、下肢浮腫、全身浮腫、
男性性器浮腫
頻度不明
生殖器
女性化乳房、月経過多、乳房腫大、乳頭痛、性的不能
臨床検査
血清カリウム低下、血清リン低下、血清アルブミン低下、血清カリウム上昇、
血清ナトリウム低下、血清カルシウム低下、尿酸値上昇又は低下、血糖値上昇、
CK(CPK)上昇、フィブリノーゲン減少、CRP 上昇、プロトロンビン時間の
延長、血糖値低下、血清総蛋白低下、血中アミラーゼ上昇、ACTH 上昇、TSH
上昇、血清リン上昇、血清総蛋白上昇、プロトロンビン時間の短縮、APTT の
延長、フィブリノーゲン増加、FDP 上昇、低マグネシウム血症
その他
倦怠感、発熱、疲労感、体重増加、発汗、体重減少、脱水、耳鳴、疼痛、脱力
(感)
、難聴、胸痛、動悸、頻脈、痛風、悪寒、寝汗
(4) 項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧
該当資料なし
(5) 基礎疾患、合併症、重症度及び手術の有無等背景別の副作用発現頻度
該当資料なし
(6) 薬物アレルギーに対する注意及び試験法
禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)
(1) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
18
副作用
(2)重大な副作用と初期症状
11) ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、
観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9. 高齢者への投与
(1) 一般に高齢者では、生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。
(2) イマチニブ製剤の外国臨床試験では、軽度、中等度の表在性浮腫の発現頻度は 65 歳以上の高
齢者で若年者より高いとの成績が報告されている。
(カプセル剤のデータ)
10. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また妊娠可能な女性に対して
は避妊するよう指導すること。
[外国においてヒトでの流産や奇形を有する児の出産が報告されている。また動物実験(妊
娠ラット)では、ヒトでの最高臨床用量 800mg/日にほぼ相当する(体表面積換算)100mg/kg/
日を妊娠 6~15 日に投与することにより、着床後死亡率の増加及び胎児体重の低下等の初期
胚発生への影響がみられ、更に外脳、脳瘤及び頭蓋骨欠損等が発現し催奇形性が認められた
ことが報告されている。
]
(2) 授乳中の婦人には、授乳を中止させること。
[ヒトでイマチニブ及びその活性代謝物が、乳汁中に移行するとの報告がある。]
11. 小児等への投与
(1) 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が
少ない)。
(2) 小児に投与した場合、成長遅延が報告されている。
12. 臨床検査結果に及ぼす影響
該当資料なし
13. 過量投与
国内外で過量投与例が報告されている。海外において、最大 10g を服用した(単回投与)との報
告がある。
徴候、症状:悪心、嘔吐、腹痛、下痢、食欲減退、発疹、紅斑、浮腫、疲労、筋痙縮、筋肉痛、
脱力、腹水、頭痛、発熱、血清クレアチニン上昇、トランスアミナーゼ上昇、ビリルビン上昇、
CK(CPK)上昇、好中球数減少、血小板減少症、汎血球減少症。
処置:患者を観察し、適切な処置を行うこと。
14. 適用上の注意
薬剤交付時:PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよう指導すること。
[PTP シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎
等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
15. その他の注意
(1) イマチニブ製剤との関連性は明確ではないが、海外からの報告でイマチニブ製剤投与中に骨
壊死が発現したとの報告がある。
(2) 海外からの報告で、レボチロキシン補充療法を受けている甲状腺摘出患者において、イマチ
ニブ製剤投与中に甲状腺機能低下症があらわれたとの報告がある。
(3) 過量投与に関して、ラットを用いた 2 週間反復経口投与試験では、臨床用量 800mg の約 2.5
倍(体表面積換算)に相当する 1,200mg/m2/日(200mg/kg/日)の 14 日間投与により、死亡
は認められていないとの報告がある。約 7.5 倍の用量である 3,600mg/m2/日(600mg/kg/日)
では、投与 7~10 日に一般状態の悪化及び死亡が認められ、病理組織学的検査において広範
な組織に変性病変が観察されているとの報告がある。
(4) ラットを用いた 2 週間反復経口投与試験の 200mg/kg/日以上の群及びイヌを用いた 2 週間反
19
復経口投与試験の 30mg/kg/日以上の群で、胸腺・リンパ節等のリンパ系組織において萎縮、
リンパ球崩壊もしくはリンパ球枯渇がみられ、サルを用いた 39 週間反復経口投与試験の
15mg/kg/日以上の群でマラリア感染の悪化が認められたとの報告がある。
(5) イヌを用いた 13 週間反復経口投与試験の 30mg/kg/日以上の群で精子形成の低下がみられ、
ラットを用いた受胎能及び初期胚発生への影響に関する試験では、交配前 70 日間の投与によ
り 60mg/kg/日群において、精巣重量、精巣上体重量及び運動精子率の低下が認められたとの
報告がある。
(6) ラットを用いた 2 年間のがん原性試験で、腎臓の腺腫/腺癌・尿路(腎盂、膀胱及び尿道)の
乳頭腫・小腸の腺癌・上皮小体の腺腫・副腎の良性及び悪性の髄質腫瘍・前胃の乳頭腫/扁平
上皮癌・陰核腺の乳頭腫・包皮腺の扁平上皮癌(60mg/kg/日投与)、包皮腺の乳頭腫(30
及び 60mg/kg/日投与)の発現頻度の増加がみられたとの報告がある。また、非腫瘍性病変と
して、心臓の肥大及び拡張の発現頻度の増加がみられたとの報告がある。
16. その他
20
IX.
非臨床試験に関する項目
1. 薬理試験
(1) 薬効薬理試験(
「Ⅵ.薬効薬理に関する項目」参照)
(2) 副次的薬理試験
該当資料なし
(3) 安全性薬理試験
該当資料なし
(4) その他の薬理試験
該当資料なし
2. 毒性試験
(1) 単回投与毒性試験
該当資料なし
(2) 反復投与毒性試験
該当資料なし
<参考>「Ⅷ-15.その他の注意」の項参照
(3) 生殖発生毒性試験
該当資料なし
<参考>「Ⅷ-10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」
、
「Ⅷ-15.その他の注意(5)
」の項参照
(4) その他の特殊毒性
該当資料なし
21
X.
管理的事項に関する項目
1. 規制区分
製
剤: 劇薬、処方箋医薬品注) 注)注意-医師等の処方箋により使用すること
有効成分: 劇薬
2. 有効期間又は使用期限
使用期限:3 年(安定性試験結果に基づく)
3. 貯法・保存条件
室温保存
4. 薬剤取扱い上の注意点
(1) 薬局での取扱い上の留意点について
該当資料なし
(2) 薬剤交付時の取扱いについて(患者等に留意すべき必須事項等)
「Ⅷ-14.適用上の注意」の項参照
患者向医薬品ガイド:有り
くすりのしおり:有り
(3) 調剤時の留意点について
該当資料なし
5. 承認条件等
本適応(慢性骨髄性白血病)に対する本剤の国内における臨床的有効性及び安全性の更なる明確
化を目的として、国内で適切な市販後臨床試験を行い、その結果を含めた市販後調査結果を報告
すること。
6. 包装
20 錠(10 錠×2)
、120 錠(10 錠×12)
7. 容器の材質
PTP 包装:ポリ塩化ビニル、ポリクロロトリフルオロエチレン、アルミ箔
8. 同一成分・同効薬
同一成分薬: グリベック錠 100mg
同 効 薬:ニロチニブ塩酸塩水和物、ダサチニブ水和物、スニチニブリンゴ酸塩
9. 国際誕生年月日
2001 年 5 月 10 日
10. 製造販売承認年月日及び承認番号
販売名
製造販売承認年月日
イマチニブ錠 100mg
2014 年 8 月 15 日
「ケミファ」
承認番号
22600AMX01139000
11. 薬価基準収載年月日
2014 年 12 月 12 日
12. 効能又は効果追加、用法及び用量変更追加等の年月日及びその内容
慢性骨髄性白血病
効能又は効果、用法及び用量の一部変更承認:2014 年 12 月 24 日
13. 再審査結果、再評価結果公表年月日及びその内容
該当しない
14. 再審査期間
該当しない
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15. 投与期間制限医薬品に関する情報
本剤は、投薬期間に関する制限は定められていない。
16. 各種コード
販売名
HOT(9 桁)番号
厚生労働省薬価基準
収載医薬品コード
レセプト電算コード
イマチニブ錠 100mg
「ケミファ」
123885301
4291011F1125
622388501
17. 保険給付上の注意
本剤は診療報酬上の後発医薬品である。
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XI.
文献
1. 引用文献
1) 日本ケミファ株式会社:安定性に関する資料(社内資料)
2) 日本ケミファ株式会社:溶出に関する資料(社内資料)
3) 日本ケミファ株式会社:生物学的同等性試験(健康成人男子)に関する資料(社内資料)
4) 安藤 寿彦、他:新薬と臨牀 63(10),1704-1717,2014
2. その他の参考文献
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XII. 参考資料
1. 主な外国での発売状況
該当しない
2.海外における臨床支援情報
妊婦に関する海外情報(FDA、オーストラリアの分類)
本邦における使用上の注意「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項の記載は以下のとおりである。
【使用上の注意】
[妊婦、産婦、授乳婦等への投与]
(1) 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また妊娠可能な女性に対し
ては避妊するよう指導すること。
[外国においてヒトでの流産や奇形を有する児の出産が報告されている。また動物実験
(妊娠ラット)では、ヒトでの最高臨床用量 800mg/日にほぼ相当する(体表面積換算)
100mg/kg/日を妊娠 6~15 日に投与することにより、着床後死亡率の増加及び胎児体重の
低下等の初期胚発生への影響がみられ、更に外脳、脳瘤及び頭蓋骨欠損等が発現し催奇形
性が認められたことが報告されている。
]
(2) 授乳中の婦人には、授乳を中止させること。
[ヒトでイマチニブ及びその活性代謝物が、乳汁中に移行するとの報告がある。
]
分
類
D(2011 年 4 月)
FDA:Pregnancy Category
オーストラリアの分類
D(2010 年 12 月)
(An Australian categorisation of risk of drug use in pregnancy)
参考:分類の概要
FDA:Pregnancy Category
D: There is positive evidence of human fetal risk based on adversereaction data
from investigational or marketing experience or studies inhumans, but potential
benefits may warrant use of the drug in pregnant woman despite potential risks.
オーストラリアの分類(An Australian categorisation of risk of drug use in pregnancy)
D: Drugs which have caused, are suspected to have caused or may be expected to
cause, an increased incidence of human fetal malformations or irreversible
damage. These drugs may also have adverse pharmacological effects.
Accompanying texts should be consulted for further details.
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XIII. 備考
その他の関連資料
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27
A -450