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ロシアNIS経済速報

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ロシアNIS経済速報
2010年(平成22年)1月25日
No.1485
毎月5日・15日・25日発行(ただし1月5日、5月5日、8月15日は休刊)
ROTOBO
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ISSN 1881-4417
ロシアNIS経済速報
社団法人 ロシアNIS貿易会
2010年(平成22年)1月25日号 No.1485
目
次
太平洋沿岸への石油パイプライン開業.................................................. 齋藤 大輔 1
―ロシアの新しいアプローチ ―
統計速報 ............................................................................................................................. 9
2009年のロシアの鉱工業生産は10.8%減/9
トピックス ............................................................................................................................. 9
日本海洋掘削がガスプロムから新規受注/9
住商が独ロパイプライン用鋼管を受注/9
積水ハウスがロシアで分譲住宅/10
在キルギス日本国大使に丸尾眞氏/10
エトセトラ ............................................................................................................................. 10
香川県ロシアビジネスチャンスセミナーのご案内/10
RBS主催「ロシアCIS・中東欧セミナー」/10
『調査月報』2010年2月号のご案内/11
太平洋沿岸への石油パイプライン開業
―ロシアの新しいアプローチ ―
ロシアNIS経済研究所 研究員
齋藤 大輔
はじめに
シベリアの油田地帯からロシア極東の太平洋沿岸へ石油を送るパイプラインが中間地点
まで完成し、昨年末、プーチン首相が出席して開業式典がナホトカ郊外の積み出し施設で
行われた。
このパイプラインをめぐっては、エネルギー供給源の多様化と中東依存からの脱却を図
りたい日本と、急激な経済成長で、いまや資源輸入国となった中国が、太平洋沿岸と中国
向けのどちらを優先着工するかで激しく争ってきた。最終的に両方建設することで落ち着
いたが、着工前から注目を集めてきた。
年の瀬ということもあって、注目されていたわりには日本で話題になることは少なかっ
たが、原油のほぼすべてを輸入に依存する日本にとって、新たな供給源の確保はエネルギ
ー安全保障上、大きな意味をもつ。これまでもサハリン大陸棚での石油・ガス開発プロジ
ェクトから石油や天然ガスを購入してきており、ロシアからのエネルギー輸入はこれが始
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2010年(平成22年)1月25日
No.1485
めてではないが、今回の規模はそれを大きく上回る。日本がどれくらい購入するかは、価
格や需要動向にもよるが、将来的に重要な供給源になることは間違いない。
念願のプロジェクト
このプロジェクトはイルクーツク州のタイシェトから沿海地方のコズィミノ湾まで全長
約4,700㎞をパイプラインで結ぶもので、膨大な埋蔵量を誇る東シベリア産原油などをアジ
ア・太平洋市場に輸出する。今回開通したのは、うちタイシェトから中間地点のスコヴォ
ロヂノ(アムール州)までのパイプラインとコズィミノの積み出し施設で、パイプライン
と鉄道で原油を太平洋沿岸まで運ぶ。
当面は年間1,500万tの原油を輸出する。来年からはそれと同量の原油を今年開業予定の
支線を通じて、中国へも輸出する。同時に、スコヴォロヂノとコズィミノを結ぶパイプラ
インの建設を進め、将来的に中国向け3,000万tを含む年間8,000万tの原油をアジア・太平
洋市場に供給する。
計画決定(政府による建設指示)から5年、環境問題によるルート変更や建設費の高騰、
社長交代などの困難を乗り越えて、当初の予定より1年遅れで完成にこぎつけた。ロシア
とって念願といえるプロジェクトの実現であり、成長が続くアジア・太平洋地域のエネル
ギー市場への本格進出を意味する。建設費はこの第1フェーズだけで4,400億ルーブルにも
及んだ。ロシアは外国からの融資や支援に頼ることなく、自前で調達した。
コズィミノの積み出し施設(2009年10月撮影、以下写真はいずれもJSN提供)
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図1 太平洋沿岸へのパイプライン
十分な原油確保は?
ロシアは言わずと知れた世界最大の資源大国だ。石油は生産量でサウジアラビアに次い
で世界第2位、輸出量では第1位を誇る。
だが、パイプラインがバイカル湖近くのイルクーツク(アンガルスク)までしか通って
いないため、石油の輸出はパイプライン網が整備されている欧州方面に限られてきた。ロ
シアはこの欧州方面に偏る現在のパイプライン輸送網に満足していない。この構図を今回
のパイプライン開通が大きく変える。西だけでなく、東への輸出出口も確保したことで、
ロシアは供給先を多様化することができる。エネルギー消費量が増え続ける中国や東南ア
ジアは、ロシアにとっても魅力的なマーケットである。
不安がないわけではない。十分な通油量を確保するには、東シベリア地域の石油開発を
進めていくことが不可欠であるが、開発は初期段階にあり、本格生産に入るためには数年
の時間を要する。ロシアは約束した原油供給は必ず遂行すると主張しているが、原油が本
当に運ばれてくるのかとの懸念は拭えない。想定されていた生産量が十分見込めず、供給
されなかったという事態は防ぐ必要がある。ロシア政府は東シベリア地域の石油開発促進
と原油生産拡大を図るため、輸出関税免除や輸送料金の割引などの支援策を打ち出してい
る。開業初年度から年間1,500万tの原油を輸送することにしており、ロシアが十分な量の
石油を供給できるか要注目である。
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表1 第1フェーズの概要
パイプライン
起点・終点
ルート
総延長
輸送能力
原油供給
着工/完成
開業
建設費
パイプラインの口径
ポンプステーション数
タイシェト(イルクーツク州)→スコヴォロヂノ(ア
ムール州)
タイシェト~ウスチ・クト~タラカン~レンスク~
オレクミンスク~アルダン~トゥインダ~スコヴ
ォロヂノ
2,694㎞(イルクーツク:984㎞、サハ共和国:1,458
㎞、アムール:252㎞)
3,000万t/年
うち太平洋沿岸:1,500万t/年、中国:1,500万t
/年
タカラン油田などパイプライン沿いの東シベリア
の油田、西シベリアの既存油田増量
2006年4月28日/2009年4月27日
2009年12月28日(リバース方式では2008年10月に稼
動開始)
3,780億ルーブル(126億ドル)
(第1フェーズ合計では4,400億ルーブル(146.7億
ドル))
1,067mm(タイシェト・タラカン)
1,220mm(タラカン・スコヴォロヂノ)
7ヵ所(No.1、No.4、No.8、No.10、No.14、No.17、
スコヴォロヂノ)
コズィミノの積み出し施設
所在地
着工/完成
建設費
バース数
水深
沿海地方ナホトカ市とパルチザンスク地区
2008年5月/2009年10月
600億ルーブル(20億ドル)
2(全長370m)
17mと21m
受入可能タンカー
80,000tと150,000t
貯蔵タンク
50,000㎥×7基 計350,000㎥
列車本数
最大14本/日、平均10本/日
受入可能タンク車数
1列72両、72×2(列)
計144両
スコヴォロヂノの注入施設
受入可能タンク車数
貯蔵タンク
1列41両、41×2(列) 計82両
20,000㎥×4基 計80,000㎥
(注)各種資料より作成。
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【第1フェーズを振り返る】
パイプラインはプーチン大統領(当時)がバイカル湖周辺のルート変更を指示した翌日に着工し
た。そのため、工事を進めながら、設計変更→環境審査→政府承認をやり直さなければならなかっ
た。その一方で、プーチン大統領(当時)は2008年末という完成時期の変更を認めなかった。最終的
に1年の遅れを認めたが、スケジュールは初めからタイトだった。
パイプラインは、プーチン大統領が指示したバイカル湖40km以上北ではなく、油田地帯近くの湖
から400㎞以上も離れたところを通ることになった。
工事はスキャンダルの連続だった。2008年末の完成が間に合わないとみると、トランスネフチは
建設会社を契約不履行(工事遅延)で告訴した。中国から輸入された鋼管の中から蛾の成虫や卵
が発見されると、環境保護団体が騒ぎ出したりもした。同様の鋼管は第2フェーズでも使われる予定
で、環境保護団体が使用中止を求めている。
着工前と比べると、環境保護団体の動きは静かだった。法律で活動が規制されたこともあるが、
元々、プロジェクトには反対していなかった。
社長交代はプラスに働いた。消極派のヴァインシュトク氏から推進派のトカレフ氏への交代で、プ
ロジェクトは実現に向けて加速した。
コズィミノの積み出し施設はパイプライン着工から2年後の2008年5月に着工した。当初はコズィミ
ノから直線距離で140㎞ほど離れたペレヴォズナヤ湾(ハサン地区)が検討されていたが、ロシア政
府による環境影響審査で否定的な結論が示されたことを受けて、ヴォストーチヌィ港近くのコズィミノ
湾に変更された。トランスネフチはパイプラインの出口候補地として、沿海地方とハバロフスク地方
にある10港湾の安全性、経済性、環境への影響等を調査していた。その上で、ペレヴォズナヤ湾を
出口に決めたのだが、2番目に高く評価していたのがコズィミノ湾だった。
2008年8月、現場を視察したプーチン首相が、工事が進んでいないのを見て「激怒」したというの
は有名な話。それ以降、「2009年末の開業」が至上命題となり、あちこちで突貫工事が始まった。
コズィミノの貯蔵施設(2009年10月撮影)
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表2 第1フェーズのクロノロジー
年
出来事
2月 トランスネフチ、「東シベリア・太平洋」石油パイプラインシステム(VSTO)を提案(タイシェト~スコ
04
ヴォロヂノ~ペレヴォズナヤ)
12.31 VSTOの建設を命じる政府指令
4.26 産業エネルギー省、第1フェーズ(VSTO-1)完成を2008年と決定
9.26 トランスネフチ、F/S文書を政府に提出
05
11.25 連邦環境・技術・原子力監督局(ロステフナゾール)、VSTO-1の環境影響審査をパイプ
ライン部分と出口部分(ペレヴォズナヤ)の2つに分け、別々に審査することを決定
2.3 ロステフナゾール、ペレヴォズナヤ湾の積み出し施設建設の環境影響審査に否定的結論。出口を
コズィミノ湾に変更
2.28 ロステフナゾール、VSTO-1パイプライン部分の環境影響審査を承認
2~4月にかけて、地元でバイカル湖区間のルート変更要求が高まる
06
4.27 トムスク会議、「プーチン裁定」。プーチン大統領、パイプラインをバイカル湖800m北でなく、40km
以上北に移すよう指示。最終的に400㎞以上北に大幅変更
4.28 VSTO-1着工(タイシェト側から)
10.13 スコヴォロヂノ側からも着工
7.12 パイプライン1,000㎞完成
07
9月 トランスネフチのヴァインシュトク社長退任、後任にトカレフ氏
12.28 トランスネフチ、積み出し施設運営会社「スペツネフチェポルト『コズィミノ』」設立
2月 VSTO-1完成1年遅れて2009年末に
2月 メドヴェージェフ第1副首相、建設の遅れを批判
2.27 ルート変更承認の政府指令(タイシェト~スコヴォロヂノ~コズィミノ)
5月 コズィミノで積み出し施設着工
4、5月 トランスネフチ、請負会社を契約不履行(工事遅延)で告訴、8月和解成立
08
6.5 パイプライン2,000㎞完成
6.16 メドヴェージェフ大統領、VSTO-1の早期完成を指示
8.31 プーチン首相コズィミノ湾視察、2009年末開業を厳命
10月 タラカン油田とヴェルフネチョン油田商業生産開始
10.4 逆方向(タラカン→タイシェト)で送油開始
3.12 パイプライン2,500㎞完成
4.27 パイプライン完成
4.27 中国への支線ロシア側で着工、5.18中国側で着工、10.24 ロシア側部分完成
7.8 パイプラインへの注油開始(タラカン→レンスク)
7.20 政府、東シベリアの大規模油田を対象に輸出関税を徴収しないことを決定
8.21 バンコール油田商業生産開始
9.1 トランスネフチ、ウラル車両工場と鉄道区間の石油輸送を担う合弁会社設立
9.29 スコヴォロヂノで注入施設完成
10月 積み出し施設完成
09
10.12 原油試験輸送開始、10.22タラカン油田などからの原油を積んだタンク車72両編成の貨物
列車がコズィミノに到着、11.20試験輸送終了
10.24 パイプラインを通じた最初の原油がスコヴォロヂノに到着
11.7 スコヴォロヂノ発の最初の原油がコズィミノに到着
11.25 初出荷原油がスコヴォロヂノを出発
12月初め 政府、パイプラインの操業を許可
12.24 連邦料金局、コズィミノまでの原油輸送料金を1,598ルーブル/tと決定
12.28 開業
12.30 タンカー「モスコフスキー・ウニヴェルシテト」が原油10万tを積んで出港
(注)パイプライン名(ロシア語)はнефтепроводная система «Восточная Сибирь - Тихий океан» (ВСТО)。
ВСТОをローマ字表記するとVSTOとなる。英語ではEastern Siberia–Pacific Ocean oil pipeline
systemとなり、ESPOと表記することもある。
(出所)各種報道により作成。
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No.1485
積み出し施設に接岸するタンカー(2009 年 12 月末撮影)
第2フェーズ着工
スコヴォロヂノ以東の太平洋沿岸へのパイプラインの建設は年初にスタートした。日中
が優先着工めぐり激しく争っていた着工前には、仮に中国向けが太平洋沿岸向けよりも優
先して建設されると、中国向けに優先的に原油が輸送されてしまうことになり、太平洋沿
岸までのパイプラインの通油量を確保することができず、スコヴォロヂノ以東のパイプラ
インの建設が実現しないという事態になってしまうとの議論があったが、第1フェーズ完
了から時間を空けずに着工させてきた。東シベリア地域の油田開発がある程度進み、十分
な通油量が確保されることが確実となった時点で、建設を開始すべきとの意見もある。し
かし、スコヴォロヂノには精製施設も海上積み出し施設もなく、パイプラインをスコヴォ
ロヂノで終わらせることは経済的な観点からみても非効率である。パイプラインを通じて、
ロシアの石油をアジア・太平洋諸国に極東の港から供給することで、ロシアと日本、ロシ
アとアジア・太平洋諸国との関係をより強化することが期待される。トカレフ・トランス
ネフチ社長によると、建設費は第1フェーズと同規模になる見込みで、2012年末の完成を
目指している。
存在感増す中国
パイプラインの建設費はどんどん高くなった。2001年時点で46億ドルだったが、2002年
には60億ドル、2004年には110億ドルと増加。着工してからも増え続け、最終的に第1フェ
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ーズだけで147億ドルにもなった。第2フェーズもトカレフ社長の発言とおり、第1フェー
ズと同じくらいかかるとすると、建設費は計画当初と比べ6倍以上に膨れ上がる。最大の
理由は鋼管など建設資材の価格高騰であるが、環境への影響を最小限に抑えるためルート
の変更を強いられ、敷設距離が計画より500㎞ほど伸びたことも一因である。
計画当初、パイプラインの建設は、国際金融機関がどのようなファイナンスをしてくれ
るかにかかっていた。ロシア側としては、日本や韓国をはじめとする潜在的な需要国が、
より好条件のファイナンスを提示してくれることを期待していた。しかし交渉はまとまら
ず、結局、ロシアは自前での資金調達に努めた。
だが、第2フェーズは状況が変わりそうだ。この状況を変えたのが世界的な経済危機だ。
ロシアは中国への支線建設に同意していたものの、価格面で合意できないでいた。2007年
着工、2008年秋完成というスケジュールにも遅れが生じていた。それが一転、石油価格の
下落で、両国は支線建設で最終合意するとともに、その見返りとして、中国がロシアに250
億ドルを融資することでも合意した。
中国の強みは何といっても石油の買い取りを約束していることである。成長が続く中国
では、エネルギー消費量が急伸。石油の輸入が増加している。今後も増加することが予想
されており、中国は豊富な資金を背景にエネルギー資源の確保に積極的に動いている。最
初の原油の出荷先も香港だった。
地域開発の起爆剤
一方、ロシアにとっても、パイプラインの開業は、東シベリアおよび極東地域の開発に
大きなインパクトを与えるものであり、これら地域の開発の起爆剤となる。大統領時代か
らプロジェクトを主導してきたプーチン首相は極東地域を重点的に開発する方針を示して
いる。なかでもパイプラインの最終地点のある沿海地方は、2012年のAPECサミットに向け
た大規模な再開発の中にある。ソ連解体後だけでも様々な開発プロジェクトが打ち上げら
れたが、その度に財政難や経済混乱で消えていった。何一つ実現しなかったといっても過
言ではなく、いつも絵に描いた餅だった。ロシア極東は、人口減少、中央との経済格差、
慢性的なエネルギー不足、中国からの人口・経済圧力など様々な問題を抱えている。そう
した中での大型プロジェクト実現は、連邦中央の極東重視が決して口先だけでないことを
示す初めての実例となる。
日本の対極東戦略
ロシア極東は戦略上重要な地域である。日本は「日ロ行動計画」や「極東・東シベリア
地域における日露間協力強化に関するイニシアティブ」の中で、地域開発への積極的な関
与を打ち出してきた。なかでも、エネルギー分野における日ロ協力は、日ロ間の経済関係
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を大きく発展させる分野の1つであり、
「行動計画」や「イニシアティブ」の中でも重要な
分野と位置づけられている。しかし目立った成果はない。それは何もエネルギー分野に限
ったことではなく、2012年のAPECサミットに向けたインフラ整備など極東開発への日本の
存在感は薄いと言わざるを得ない。中国や韓国が積極的な動きを見せる中で、この地域で
日本は一体何がしたいのか戦略の再構築が求められる。
本当にパイプラインはできるのか。十分な原油は確保できるのか。そんな周囲の疑念を
よそに、ロシアはきちんと約束を成し遂げてきた。そして、アジア・太平洋に向けて新し
い一歩を踏み出した。
統計速報
◇2009年のロシアの鉱工業生産は10.8%減
ロシア連邦国家統計局は1月22日、2009年のロシアの鉱工業生産実績を発表した。それ
によれば、2009年のロシアの鉱工業生産は、前年比実質10.8%減となった。鉱業が1.2%減
であったのに対し、製造業が16.0%減と不振を極めた。
ただ、鉱工業生産を四半期別に見ると、2009年第1四半期が前年同期比14.3%減、第2四
半期が同15.4%減であったのに対し、第3四半期は同11.0%減、第4四半期は同2.6%減と、
徐々に減少幅が縮小している。
2009年の重要な鉱工業製品の生産実績を見ると、原油(ガスコンデンセートを含む)は
、粗鋼は5,920万t(同
4億9,400万t(前年比1.2%増)
、天然ガスは5,840億m3(同12.1%減)
13.9%減)、乗用車は59万7,000台(同59.4%減)などとなっている。
なお、詳しくは、本誌の次号で詳しくお伝えする予定である。
トピックス
◇日本海洋掘削がガスプロムから新規受注
日本海洋掘削株式会社は1月21日、ガスプロム社がインド沖のベンガル湾で行う掘削工
事を受注したと発表した。日本海洋掘削グループが保有し、運用するセミサブマーシブル
型リグ「HAKURYU-5」で作業を行う。契約坑数は1坑。受注金額は約20億円を見込む。
作業開始時期は1月下旬~2月上旬の間を予定している。
◇住商が独ロパイプライン用鋼管を受注
ロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプラインの運営会社であるノルドストリームは1月
22日、住友商事、ユーロパイプ(ドイツ)、OMK社(ロシア)の企業連合にパイプライン
用鋼管100万tを発注したことを発表した。受注総額は約10億ユーロ。受け取り分は、住友
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商事:10%、ユーロパイプ:65%、OMK社:25%。
◇積水ハウスがロシアで分譲住宅
『日本経済新聞』(2010.1.18)等によると、住宅最大手の積水ハウス株式会社は2010年
内にロシアの住宅市場に進出するという。現地の不動産開発企業と共同で、モスクワ近郊
で木造住宅を主体とした中所得者層向け分譲住宅街を開発する方針。同国は木材の有力産
地で住宅建材が手に入りやすいと判断、寒冷地仕様を供給するという。
◇在キルギス日本国大使に丸尾眞氏
外務省は1月15日、キルギス兼勤駐在官事務所から在キルギス日本国大使館に格上げさ
れた同国の特命全権大使に、丸尾眞・前デュッセルドルフ総領事を任命したことを発表し
た(前号で掲載した「キルギス兼勤駐在官事務所が大使館に格上げ」の内容は過去のもの
でした。お詫び申し上げます)。
エトセトラ
◇香川県ロシアビジネスチャンスセミナーのご案内
ロシアNIS貿易会では、2月18日(木)に高松において、香川県の企業の皆様を対象とし
た「ロシアビジネスチャンスセミナー」を開催する運びとなりました。本セミナーでは、
大手商社で長年ロシア貿易の実務に携わってきた専門家ならびに当会の研究員が、ロシア
経済の現状と日本企業のビジネスチャンス、そして日系企業のロシア進出状況について報
告する予定です。現在のロシアビジネスに関する最新情報を得る格好の機会になるかと存
じますので、ぜひ皆様のご参加を賜りたく、ご案内申し上げます。
詳しいご案内とお申し込み用紙→http://www.rotobo.or.jp/events/20100218kagawa.pdf
◇RBS主催「ロシアCIS・中東欧セミナー」
2月16日(火)、帝国ホテルにおいて、ロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)
東京支店主催による「ロシアCIS・中/東欧セミナー」が開催され、ロシアNIS貿易会は同会
議を後援いたします。同セミナーではロシアCIS諸国・中東欧における金融情勢・マクロ経
済の動向、同地域における日系企業の動向といったテーマの報告が予定されています。詳
細につきましては、下記担当者にお問い合わせ下さい。
日時:2010年2月16日 14:00~17:30
場所:帝国ホテル 牡丹の間
担当:ロイヤルバンク・オブ・スコットランド・ピーエルシー東京支店
Global Transaction Services 橋本大樹
Tel:03-6266-9361 E-mail: [email protected]
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◇『調査月報』2010年2月号のご案内
当会『ロシアNIS調査月報』2010年2月号が発行されましたので、
ご案内申し上げます。「ロシアの地域と都市への視角」と題する特集
号となっております。主な掲載記事は、下記のとおりです。
詳しくは→http://www.rotobo.or.jp/publication/monthly/m201002.html
特集◆ロシアの地域と都市への視角
直言
ロシアにおける地域政策の新たな方向性 ―「バランスのとれた
社会経済発展」に向けて―
早稲田大学社会科学部助教
堀内 賢志
調査レポート
ロシアのモノゴーラド(企業城下町)問題
調査レポート
東方をめざすロシアの穀物 ―注目されるシベリア・極東―
調査レポート
極東バイカル地域の航空機産業
ルポルタージュ
特別寄稿
ビジネス最前線
ロシアNIS経済研究所
ロシアNIS経済研究所
坂口 泉
A.イサエフ
3ヵ国国境を行く ―ロシア・中国・北朝鮮のコントラスト―
ロシアNIS経済研究所
研究員
齋藤 大輔
総括主幹
藤田 裕士
青森県の極東ロシアとの経済交流促進の取組
青森県商工労働部国際交流推進課
ロシア極東ビジネスの新たな商流を求めて
島根県ロシア貿易アドバイザー
アストラハン訪問記(齋藤
ミニレポート
2009年の10大ニュースで見るロシアの最新地方情勢
浅井 利春さん
大輔)
ジェトロ編『ロシア工場設立の手引き ~用地選定から操業開始まで~』
データバンク
2008~2009年版ロシア地域別投資環境ランキング
データバンク
2009年版ロシア都市ビジネス環境ランキング
イベント・レポート
服部 倫卓
次長
ロシア科学アカデミー極東支部経済研究所
ミニレポート
ドーム・クニーギ
次長
第3回日本ウズベキスタン・ビジネスフォーラム開催
発行所 社団法人 ロシアNIS貿易会 http://www.rotobo.or.jp
〒104-0033 東京都中央区新川1-2-12 金山ビル Tel(03)3551-6215
編集担当部署 ロシアNIS経済研究所 Tel(03)3551-6218 Fax(03)3555-1052
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