電子メディアをコントロールできる子どもを育てるため に

濁川中学校保健室
NO.16
H25.1.23
出席者
学校内科医 佐藤竹敏先生 学校眼科医 太田正行先生
学校耳鼻科医 浦野正美先生 学校薬剤師 田中光生先生
PTA会長 秋山貴子様
PTA副会長 坂井睦美様・伊藤圭子様
第 1 学年副委員長 高野洋子様 濁川小学校養護教諭
濁川中学校教頭・学校職員 合計17名
報告
・定期健康診断結果
・保健室の利用状況
・健康生活アンケートの結果
・学校環境衛生検査の結果
・食育面からのアンケート結果
・体力診断テストの結果
・「ノーメディア」の取り組み状況
議題
電子メディアとの健全な関係をつくるために、学校・家庭・地
域はどのように働きかけたらよいでしょうか?
-電子メディアをコントロールできる子どもを育てるため
にできること-
上記テーマについて、3グループに分かれて協議しました。
生徒保健給食委員会で上記テーマを話し合った結果も参考に
しました。
●生徒が考えた方策
家族と協力
・ゲーム機などを親に預ける。
・家族みんなで「ノーメディアデー」をする。
・親に声をかけてもらう。
自分の心に勝つ
・時間を決める。
・コンセントを抜く。
・タイマー制にする。
・宿題をやってからする。
・メディアは「ついで」と考える。
ところで・・・学校保健委員会とは何でしょうか?
子どもたちの健康課題解決のため、学校医、学校歯科医などの専門家や
地域の方々、PTA、学校職員が話し合うとともに、健康づくりの活動を
実践する組織です。
協議の結果、出された意見
*
他にもありましたが、一部紹介しました。
家庭でできること
・親子で生活時間を見直し、電子メディアの利用につい
てルールを決める。
(時間、罰、課題、家族の一員としての役割を与える、
目標を持たせる、メディア利用の時間割を作る・・・)
・電子メディア以外の家での活動を充実させる。電子メ
ディアに頼り過ぎない。
(家族でふれあいの場面を増やす、トランプ、ボード
ゲーム、読書、マラソン・・・)
学校でできること
・使わせないのではなく、電子メディアとうまく付き合う方法について学ぶ場を作る。
・電子メディア以外で情報を得る楽しさを伝える。
・講演会、保護者会等で電子メディアに関する子どもたちへの影響やその対策の必要性
について共有し、家庭や地域に危機感を持ってもらう。
(小中連携、育成協と連携する。)
・ポスター作製、電子メディア利用についての図書の購入、メディアコントロールの日
を設定する。メディアコントロールのモニターを募集する。
地域でできること
・福祉行政から子育て世代へ働きかけてもらう。
・赤ちゃんの検診時にメディアとの付き合い方について保護者へ話をしてもらう。
・地域にポスターを掲示するなどして意識を高める。
大人ができること
・大人が電子メディアの危険性についてもっと理解する。
・自分の子どもがメディアの何をどのように利用しているか理解する。
(DS、PSP、Wiiなどはネット接続させないなど・・・)
・子どもがゲームをやっているそばでどんなことをやっているか見てみる。それをもと
に会話する。繰り返し、害について話す。お金もかかっていることを話す。
校医先生の指導・講評
耳鼻科校医
内科校医
佐藤竹敏先生
「ボールを投げるのが苦手」は去
年も出ていた。自主的に投げること
ができるような環境を用意する。ソ
フトボールや紙飛行機など。
家庭や個人だけでは限界があるので
行政に働きかけてもらうことが必要
である。害になるメディアもあるの
で選んでいくことが必要である。
浦野正美先生
ゲームの大きな音など長時間、
聞いていると難聴など耳の病気
につながる。
慢性アレルギー性鼻炎は治り
にくい。抗アレルギー剤を飲む。
また、アレルゲンに合わせて、ハ
ウスダストは掃除をする。杉花粉
は早めに医療機関を受診し、薬を
飲む。点鼻薬を使用するなど。
◎裏も読んでね!
眼科校医
学校薬剤師
太田正行先生
田中光生先生
メディアを長時間利用している
メディアを選択していくことは
理由が「ひまだから」であった。
「ひ
難しいので、きちんと指導したい。
まだから何をやらせるのか」と考え
ゲームは依存症の恐れもあること
ていく必要がある。
を伝えていかなければならない。
1 年生保健給食委員会の発表
1 年生の健康生活アンケートの結果を発表後、ゲームを
毎日長時間していることから起こる脳への影響について
下の図をもとに説明しました。
一部紹介します。
「ゲームを長時間やることは、脳の前頭前野という部分
の働きが悪くなり、感情をコントロールするところがうま
く働かなくなると言われています。
ゲームはとても楽しいので、なかなかやめるきっかけが
つかめません。だからこそ、ルールを決め、時間になった
ら、家の人に声をかけてもらうことをお勧めします。ゲームやインターネットをしたり、テレビ
を見たりする時間は、合計 2 時間を越えないようにしましょう。」
(参考資料:健学社「なに?なぜ?なあに?」
)
長時間のゲームが引き起こす脳への影響
前頭前野
物を考えたり、
創造したり、
感情をコント
ロールする。
やる気がなくなる
忘れっぽい
注意力や集中力
がなくなる
キレやすい
ゲームをやりすぎ
ると・・・
わがままになる
イライラする
知っていますか?
日本小児科医会から出されている「子どもとメディア」の問題に対する5つの提言
1
2歳までのテレビ・ビデオ視聴はひかえましょう。
2
授乳中、食事中のテレビ、ビデオの視聴は止めましょう。
3
すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。1
日に2時間までを目安と考えます。テレビゲームは1日に30分まで
を目安と考えます。
4
子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パーソナルコンピューターを置か
ないようにしましょう。
5
保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう。
テレビを消して早寝・早起きを!ゲームをやめて親子のふれあ
いを!
(参考資料:日本小児科医会ホームページ)
学校保健委員会
の協議テーマが
メディアに関す
ることでしたの
で、出席者に資料
として提示しま
した。
学校保健委員会を終えて 保護者様へ
今回で2回目の学校保健委員会を25
年1月10日(木)に行いました。ご出席く
ださいました学校医先生、多数のPTAの
役員の皆様、先生方におかれましては、お
忙しい中ご参加いただき、大変ありがとう
ございました。
今回、電子メディアの健全な利用に向け
て話し合いを行いました。子どもは、身近
な人との関わり合い、遊びなどの実体験を
重ねることで、人間関係を築き、心と体を
成長させるため、長時間、電子メディアに
長時間の電子メディア接触から考えられる弊害例
学力低下
肥満
筋力・体力
低下
依存症
立体視
力低下
ケガ
増加
外で遊ば
ない
長時間の電
子メディア
ナマ身の人
間との触れ
合い減少
コミュニケー
ション能力低
下
家庭学習
時間減少
学習に集中で
きない
睡眠時間
減少
脳への影響
視力低下
キレやすい。
やる気がなくなる
等
朝食
抜き
早寝早起
きできない
時間を奪われることは、様々な弊害を生じ
させます。
(右図参照)このようなメディアによって起こると言われている悪影響について確認し、
対策について協議できたことは、学校だけの取り組みだけでは解決が難しい問題ですので、とても
有意義であったと思います。
今後は、学校保健委員会で話し合われたことを生かせるように、学校医先生、保護者の皆様、地
域の方と協力しあいながら、子どもたちの健やかな成長のために健康教育に関わっていきたいと考
えております。これからも健康教育活動にご理解とご協力をお願いいたします。また、ご家庭でも
今回の学校保健委員会で出された意見を参考に、電子メディアの利用について見直し、よりよい関
係つくりに向けて取り組んでみてくださいますようお願いします。
(参考資料:日本小児科医会ホームページ・少年写真新聞社「メディア漬けで壊れる子どもたち」)
* この保健便りで述べるメディアとは、テレビ、ビデオ、テレビゲーム、携帯用ゲーム、インターネット、携
帯電話、スマートフォンなどを意味します。
インフルエンザ
濁川中学校では、まだ流行していませんが、地域の学校では、
学級閉鎖を行っているところもあります。健康管理に十分に
注意しましょう。
朝、登校する前に具合の悪い時は、体温を測定しましょう。
「何でもないと判断し、学校に来てから体温を測定したら、
熱が高かった・・・」ということがあります。また、朝の3
7.0は発熱していることもありますので、しばらく様子を
みるようにしてください。インフルエンザと診断された時に
は、登校時「感染症診断通知書」の提出をお願いします。本
日、いっしょに配布したものを必要時、使用するか、濁川中学校のホームページからもダウンロ
ードできます。