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住宅改修と福祉用具の最適な組み合わせ
ひとり一人に合った福祉用具と住宅改修
福祉機器や住宅改造は、
生活支援の一つの方法
◆本人がどのような生活をしたいのか
◆生活の質を改善するには?
◆自立生活を目指した生活支援であるべきでは?
◇本人や家族は、福祉機器や住宅改造を行って生活がど
のように変わるのか知らないことが多い。何度も試し
て、本人の生活イメージつくりを支援する。
◇介護保険や身障法などをしっかり活用する。
◇介護保険や住宅改造助成の適用範囲の改造で良いの?
◇現状は、ヘルパー派遣で生活支援をしている。
佐賀大学 医学部附属地域医療科学教育研究センター 福祉健康科学部門 松尾 清美
◆福祉機器の選び方や使い方を知って、住宅改造すれば、
自立できる場合も多い
福祉用具と住宅改修の役割と考え方
■福祉用具だけで、自立生支援をできる行為や動作
(コミュニケーション関連、スイッチ、食事用具、移動機器、など)
■福祉用具と住宅改修の両方で自立支援できる行為や動作
(移乗・移動、段差、ドア、入浴、排泄、出入口動作、
◆安全、自立、楽しさ、生き甲斐、生活への意欲
◆移乗・移動動作に支障が出てきて、住宅改造に踏み切るこ
とが多い。
●人は、生活し、老いて、死んでいく。真実。
●人生、生活方法を考えると、生活環境との適合があまりに
も考えられていない。まるで、身体が悪いからできないこ
とのようにかんがえられている。
Spinal Injuries Center, Iizuka, Japan
1
生活環境要素
生活環境要素の内容
社会環境
介助者
法律
制度
政策
生活環境
、
地域差
生活方法
生活の流れ
本人
街並み
公共設備
生活観・人生観
身体機能
生活習慣
器用・不器用
障害者観
意欲
生活観・人生観
身体機能
生活習慣 、
器用・不器用
介助者
障害者観
本人
交通機関
機器具
住環境
気候、風土、習慣
意欲
福祉用具
機器具
テクノエイド
家具
設備機器
道具
住環境
扉
持ち家・借家
戸建て・集合
出入口
寝室
段差
トイレ
浴室
広さ
居間
高さ
洗面所
本人の心理や身体機能
生活観・人生観
身体機能
介助者
生活習慣
器用・不器用
障害者観
意欲
本人
機器具
住環境
機器具(福祉用具を中心に)
介助者
ベッド関連用具
本人
福祉用具
機器具
テクノエイド
家具
設備機器
道具
住環境
2
ベッド関連
排泄関連用具
排泄関連
入浴関連用具
入浴関連
移動・移乗 関連用具
3
身体機能から移動・移乗方法を検討
何か支えがないと不安
歩くには不安定である
手すり使用
車いす関連用具
杖では不安定
室内は広い
歩行困難
車いす使用
スロープ
機器具(福祉用具を中心に)
移乗
姿勢
移動
介助者
本人
車いす各部寸法
は、個々の身体
寸法と機能、使
い方で異なる。
理想的な座位姿勢
福祉用具
機器具
テクノエイド
家具
設備機器
道具
住環境
姿勢
骨盤の角度
◆頭部が骨盤上に位置し、安定する
◆脊柱の正常なアライメントと自然 な
彎曲
◆左右対称な骨盤の傾きとわずかな 前傾
◆大腿がわずかに外転状態
◆足部は保持されて中間位
ƒ 骨盤の後傾
(ずっこけ座り)
ƒ 望ましい角度
4
この姿勢のずれは、本人の身体が悪
いのではなく、車いすの選び方が間
違っているのだ
環境
タイヤ前方のフレーム長さの違い
下腿長
日本における住宅の特徴
日本の住宅の特徴
1)基本モジュール
柱の間隔が基本寸法になっている
・田舎間(江戸間)・・・・・1820mm
・京間(本間、関西間)・・・1970mm
・一部の住宅会社・・・・・・2000mm
介助者
本人
<廊下幅>壁の厚みを差し引いて80∼90cm程度
機器具
住環境
扉
持ち家・借家
戸建て・集合
出入口
寝室
段差
トイレ
浴室
広さ
居間
高さ
洗面所
<ドア幅>ドア枠が入るため75cm前後
トイレや浴室のドアは55cm前後
悪い
慣習
ドア幅を広くする? or 車いすの幅を狭くする?
日本における住宅の特徴
2)夏場の高温多湿対策のための高床
・地面からの照り返しと湿気を防ぐとともに、床下か
らの通風を得る。
・雨季の床上浸水を防ぐ(低湿地帯)。
・建築基準法 → 地面から床まで45cm必要
(床下をコンクリートやたたきなどで防湿上有効な手
段を講じた場合、この制限はない)
・スロープやリフトによる段差解消
・室内用車いすと屋外用車いすの移乗方法の検討
5
玄関への移動
ドアの開閉
台へ移乗
玄関での靴の脱着と立ち上がり例
身体機能と住宅改修と用具が適合し
たら自立度は上がる
6
出入口ドアの開閉
段差解消機
四肢麻痺者の自立可能動作を知る
環境制御装置の活用
ECS
ECS
ECSでの段差解消リフトの操作
ECSでの段差解消リフトの操作
機器を知っていると自立の可能性大
四肢麻痺者のエレベータの自立使用
環境制御装置の活用
受信器
受信機
エレベーターの操作
受信機
受信器
受信器
ヘッドスイッチ
ヘッドSW
ECS
ECS
ECS
ECS
ECS
受信器
受信機
チンコントローラ
チンコントローラ
チンコントローラ
リフト
リフト
<ドアの通過:引き戸>
住環境の中での車いすの使われ方:扉とその周囲の状況
住環境の中での車いすの使われ方:寝室・居室
2)寝室・居室 (座位移乗/横移り)
上肢や下肢の残存機能に
よって移乗方法が異なる。
ベッド高は、立ち座り能力
や車いすの座の高さを基準
にし、移乗しやすい高さに
調節して使用。
立ち上がり
SATO
MAT
横移り
車輪外し
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移乗
フットレストから足を降ろした移乗
浴室設置式リフト
ƒ 支柱を浴室に立てたり、壁固定具に設置して、
アームを回転させ、昇降させて移乗させる。
浴室設置式リフト
ƒ 支柱を浴室に立てたり、壁固定具に設置して、
アームを回転させ、昇降させて移乗させる。
寝室での移乗・移動方法が基本
◆ベッドと車いす間の移乗動作と同様の
動作で、浴室やトイレでの移乗方法を
考える。
◆移乗方法は、可能であれば一つでなく、
複数の移乗方法を伝達する。
◆生活は連続であるから、生活の流れを
みて、支援の内容を決める。
生活方法の決定
ƒ
ƒ
ƒ
ƒ
住宅改修方法の検討
移乗・移動、排泄・入浴方法、出入方法
1日24時間の流れ、1週間の計画、
介助内容と介助方法
改造規模(3段階は提示し、選択させる)
どんなに身体機能が重度でも、朝起きたらベッドから
車いすへ移乗し、自立移動を目指すことが大切
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