リガクMercury-CCD装置起動マニュアル

CCD Mercury 使用法メモ
1
X 線発生装置
(1) 前面パネルの中の構造
TMP ドライバ
コントロール用ボード
4枚あって左から順に,①シャッ
コントロールパネル
タ,②真空系,③安全装置,④CPU
トランス
各種設定
高周波
FOCUS,ターゲット,ブザー,カ
電源
ソード,シャッター(HOST だと
PC から,XG だとパネルから開
閉),イオンゲージの出力もある。
(2) 背面の構造
アラームランプ(温度,圧力,流量)
冷却水の IN, OUT
hour メータ
冷却水の流量計
普通 25 ㍑/分(最低でも 24 ㍑/分)
主電源ブレーカ
ブザー
•
真空はできる限り引いておく。
•
冷却水の配管は Oxford のガス配管と同様のコネクタ。
•
水シールの寿命は 1500 時間。
(カーボンリング(回転)と SiC リング(固定)が密着
してシールしている。両方のリングを交換する)
•
2
TMP のバック排気用 RP には,自動リーク弁がついている。
送水装置
•
送水ポンプの運転・停止はリモートコントロールなので,前面パネルの ON,OFF ス
イッチは無効。
•
パネル内に取り扱い説明書が置いてある。
•
主電源の ON,OFF は前面パネルを開けて中央左のブレーカで行う。
•
ブレーカの下,イオン交換樹脂の左にあるバルブで流量の調整をする。背面に流量計
があり,2±0.5 ㍑/分に調整する。流量計の左にあるバルブは全開にする。
•
イオン交換樹脂(オルガノ モアクリーン MODEL PF-P,2万円?)を交換するとき
(6ヶ月ごと?)は,上の二つのバルブを閉じる。交換後,もちろん流量調整をする。
•
X 線発生装置の送水ホースを外すときは,送水装置背面下部の IN,OUT のバルブを
両方とも閉める。
3
X 線発生装置の起動
(1) 配電盤のブレーカ ON を確認。
(2) 送水装置内のブレーカを ON。
(3) X 線発生装置背面のブレーカを ON。
(4) X 線発生装置前面のコントロールパネルで,
①. VACUUM START を押す。
IG_CHECK にカーソルを合わせて ENTER を押すと,真空度が表示される。
MENU を押すと,表示が元に戻る。
②. 真空度が上がったら,???の POWER ON を押す。
240mV 以下で X 線を発生できるが,150mA 以下が望ましい。
③. X-ray ON を押す。最初は 20kV×10mA になる。Aging をしながら,徐々に出
力を上げる。
SAFETY RELEASE はドアオープンリリース(LED の表示が緑色)とシャ
ッターオープンリリース(LED の表示が赤色)に分かれている。DOOR を
押すと,ドアを開けても X 線が落ちない。キーを回すと,ドアを開けたまま
シャッターを開けることができる。
(5) CCD 用チラー(右図参照)
①. 電源を入れる。スイッチは本体とコン
トローラ部の2つ。(電源ケーブルは
プラグのところで1つにまとめられ
ていて,壁のコンセントに接続されて
温度表示
電源スイッチ
スタートスイッチ
いる。)
②. 温度を選択する。T1 キーを押すと
-6℃,T2キーを押すと-8℃に設定
注意: 図に書かれて
いないキーあり
される。
(どちらでも OK)
③. スタートスイッチ(温度表示窓の下にある3つのキーの内,一番右にあるキー)
を押して,スタートする。
(6) コントローラ(X 線発生装置の右側の白い箱)
①. 背面のブレーカを ON にする。
(これは,ゴニオのコントローラの電源)
②. CCD 用チラーの温度表示が-6℃以下になったことを確認する。(重要!)
③. 確認後,前面パネルを開いて CCD コントローラの電源を ON にする。
ゴニオ
コントローラ
電圧を 115V にして CCD
コントローラに供給す
る,電圧変換器
CCD
コントローラ
(7) 2台の PC の起動
①. 下段の PC(FRAME GABBER)を ON。これは,CCD を制御するための PC
で,OS は Windows 98SE。CRT 切り替え器の②がこちらの PC。ログインする
と DOS 窓が自動的に立ち上がり,制御プログラムも自動的に起動される。この
PC については,直接命令を出すことはない。起動と終了のみ。
②. 上段の PC(CCD CONTROL)を ON。こちらが,制御・測定・解析用 PC。OS
は Windows XP Professional。
•
PC の前面パネル内に「USB キー」が差し込まれている。これは,構造解
析ソフト Crystal Structure 用のライセンスキーでこれがないと使えない。
ソフトそのものは,CD-ROM から何台の PC にでもインストールできる
が,このキーを差し込むことにより,キャンパス内で1台だけソフトを使
用できる。
•
PC の背面のプリンタ出力に差してあるコネクタは,測定プログラムの
Crystal Clear のライセンスキー。
(予備が2個ついてきている。)
4
冷却装置
(1) 吹き付けの先端と試料の間隔は 8mm。マニュアルでは 6~8mm となっているが,
6mm では,コリメータにぶつかる。10mm でも OK。黒いフレキシブルチューブは,
コールドヘッドから単調に下がるようにセットする。途中で上がって下がると良く
ない。
(2) 前面パネルを開けて,左上のブレーカで電源を ON にする。30 分から1時間で装置
が安定する。
(マニュアルでは 12 時間?!)
(3) クライオ用 RP のリークバルブを閉じてから PUMP を押して,RP を起動し,手動
バルブを開く。
(クライオの排気は RP のみ)
(4) MAIN を押す。10 分間ランプが点滅した後,窒素ガスが流れ始める。そのあと 30
分ほどウォーミングアップのため放置する。
(5) HEATER を押す。
(ここで,温度コントロール開始?)
(6) REF-START を押すと,クライオが作動する。
•
MODE0の中で SET VALUE を変更して,設定温度を変えられる。変更
してから ENTER を押して,「?」マークを消すこと。
•
MODE2で,SET VALUE をいくつか設定することができ,MODE1の
NUMBER SELECT で選択できる。