積極的休息による作業課題のパフォーマンス改善と 自覚疲労の回復効果

積極的休息による作業課題のパフォーマンス改善と
自覚疲労の回復効果
本 多 麻 子 *
Improvement in Performance and Recovery from Perceived Fatigue Due to Mental
Work Tasks as a Result of Active Rest Periods
Asako HONDA
Active rest is not absolute rest but the strategy of promoted recovery from fatigue with physical activity.
This study sets both an experimental group with active rest and a control group without active rest. The
experimental group was instructed to stretch sitting on a chair during a 5-minute rest and the control group
rested sitting on a chair with eyes opened. Participants were divided into the experimental group and the
control group, and they engaged in two 15-minute mental work periods before and after a rest. This study was
constructed of two experiments. Mental work of the first experiment was the Uchida-Kraepelin performance
test, and mental work of the second experiment was to pop as many individual bubbles on a sheet of bubble
wrap as possible and begin a new line every minute. Participants were tested in the two experiments on
different days. The two experiments investigated the performance, error rate, moods, and subjective fatigue in
both groups. The results showed that the error rate of the experimental group decreased more than that of the
control group during the first experiment in the second session, and that the performance of the experimental
group in the second session slightly increased more than that during the second experiment in the first session.
Discomfort scores in the experiment group decreased more than those in the control group during the first
experiment. Mood scores in the experiments were not significant between the experimental and the control
groups. The findings suggested that active rest promotes the improvement of performance and partial recovery
from subjective fatigue during mental work without the improvement of mood.
Keyword: active rest, stretching, performance, fatigue
*
Asako HONDA 健康・スポーツ心理学科(Department of Health and Sport Psychology)
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東京成徳大学研究紀要 ―人文学部・応用心理学部― 第 22 号(2015)
健康日本 21(第 2 次)によると,休養はこころの健康を保つため,心身の疲労の回復と充実した
人生を目指すための重要な要素であり,生活習慣および社会環境の改善に関する目標のひとつである
(厚生労働省 , 2012)。疲労の回復は心身の健康の保持・増進に加えて,学業,労働,スポーツなどの
パフォーマンスの維持・向上において重要な役割を果たす。休息は短時間の休養として位置づけられ,
安静に休む消極的休息と積極的休息(active rest)に区分できる。積極的休息とは疲労回復を目的と
した比較的強度の低い運動である(弘 , 2008)
。比較的強度の高い運動による疲労の指標,または積
極的休息や類似した概念である積極的回復(active recovery)の評価には血中乳酸濃度を指標とする
場合が多い(Greco et al., 2012; Koizumi et al., 2011; Martin et al., 1998)。積極的休息に相当する運動
後のクーリングダウンは,比較的強度の高い運動によって体内に蓄積された血中乳酸の消失を促進す
ることから,疲労の回復を促進することとなる(弘 , 2008)
。スポーツ場面ではクーリングダウンと
してランニング,ストレッチ,水中運動などが取り入れられており,積極的休息はアスリートのみな
らず,一般の人々にも有効であると報告されている(山本 , 2006)。また,柔軟性改善および疲労回
復のための伸長運動であるストレッチには,血流を増加させる効果がある(紀平 , 2012)。
血中乳酸濃度を指標とした積極的休息の生化学的研究や運動生理学的研究が数多いものの,積極的
休息を用いたスポーツ心理学的研究や実験心理学的研究も行われてきた。ライフセーバーを対象とし
て軽運動による積極的休息の効果を検討した研究によると,積極的休息による注意集中の保持と覚醒
水準の回復(中塚・坂入・荒井・稲垣・小峯 , 2009)や,眠気の回復効果,快適感の増加,生理的な
覚醒水準の上昇,心理的・生理的疲労の回復が認められた(中塚・坂入 , 2010)。また,佐田(2000)
は内田クレペリン精神検査(以下,UK 検査とする)を用いて積極的休息が精神作業の遂行成績に及
ぼす影響を検討した。5 分間の休息時に非利き手で不規則パターン描写課題を行う積極的休息群と平
静に休む統制群を設定した。その結果,積極的休息群では誤答の変化量に減少傾向があった。和泉
(2007)は暗算課題を用いてタッピングによる積極的休息と閉眼安静の消極的休息の影響を検討した。
積極的休息群,消極的休息群,タッピング実施後に閉眼安静で休息する積極的・消極的休息群の 3 群
を設定した。その結果,積極的・消極的休息群の休息効果が最も高かった。
積極的休息と作業課題時の生理心理学的研究は数少ないことから,本多(2013a)は言語課題や数
的課題とは異なり,かつワーキングメモリーも必要としないことから認知的要因の影響が少ないと予
想される,UK 検査を援用したエアキャップつぶし課題を使いて,積極的休息が作業課題のパフォー
マンス,自覚疲労,気分および心拍数に及ぼす影響を検討した。エアキャップとは梱包等に使用され
る気泡緩衝材である。エアキャップつぶし課題は UK 検査と同様に,エアキャップをできるだけ速く
かつ正確に横方向に 1 粒ずつつぶし,
1 分ごとに改行するものであった。休息時に座位によるストレッ
チを行う積極的休息群と開眼座位安静の統制群を設定した。その結果,UK 検査に類似した作業曲線
が得られたことから,エアキャップつぶしは認知的要因の影響の少ない作業課題として妥当かつ有効
な課題であると示唆された。パフォーマンスに群差はなかったものの,自覚疲労,気分,心拍数の結
果から,積極的休息群の覚醒水準は統制群よりも高く,ストレッチによる積極的休息は覚醒水準と快
適度を高めたことから,自覚回復の回復を促進するものと考えられた。本多(2013b)は積極的休息
群と統制群を設定し,集団式で本多(2013a)と同様の実験を行った。その結果,後期作業において
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積極的休息による作業課題のパフォーマンス改善と自覚疲労の回復効果
積極的休息群の作業量が増加し,エラー率が低下する傾向があった。積極的休息群ではねむけ感とだ
るさ感が低下し,快適度が増加したことから,積極的休息群はパフォーマンスを改善し,自覚疲労の
回復と気分の改善をもたらすことが明らかとなった。しかしながら,UK 検査の前期と後期の作業時
間はそれぞれ 15 分間であるが,本多(2013a, 2013b)では前期と後期の作業時間はそれぞれ 10 分間
であること,実際に UK 検査において座位でのストレッチによる積極的休息の効果を検討していない
ことが問題点として指摘される。これらの問題点を改善したうえで,本研究では積極的休息が作業課
題のパフォーマンス,自覚疲労および気分に及ぼす影響を検討する。研究 1 では UK 検査を作業課題
とし,研究 2 ではエアキャップつぶしを作業課題として,課題の違いによる影響も検討する。
研究1
目的
座位でのストレッチによる積極的休息が UK 検査遂行時のパフォーマンス,自覚疲労および気分に
及ぼす影響を検討する。UK 検査の 5 分間の休息時に積極的休息を行うことによって,開眼座位の安
静時と比較してパフォーマンスが改善されるものと予想される。積極的休息を行わない場合と比較し
て,積極的休息による自覚疲労の回復と気分の改善が生じると予想される。
方法
実験状況 2013 年 11 月に筆者の担当する「健康心理アセスメント実習」の「疲労と休養」の授業
の一環として集団式で実験を行った。
実験参加者 大学生 29 名(男性 21 名,女性 8 名。平均 20.8 ± 0.6 歳)であった。実験参加者には
予めインフォームドコンセントを行い,紙面に学籍番号と氏名を記入することにより,実験参加の同
意を得た。実験参加者をランダムに積極的休息群と統制群に振り分けた。
実験課題 UK 検査・基礎テキスト(外岡,2005)に従って UK 検査を実施した。
積極的休息群のストレッチ内容 5 分間の休息時に座位で,上腕,肩,前腕,体側,腰の 5 種類の
ストレッチ(猪崎 , 1997;谷本・岡田・荒川・石井 , 2009)を各 1 分間(左右対称に 30 秒間)実施した。
ストレッチの内容は本多(2013a, 2013b)と同様であり,実験者がデモンストレーションをし,実験
参加者は実験者と同じ動作を行った。ストレッチの内容は以下の通りであった。(1)上腕のストレッ
チは,片側の肘を対側の手で押さえて水平に引っ張った。(2)肩のストレッチは,片腕を垂直に上げ
て対側の手で肘をつかみ,頭の後方へ引く動作であった。(3)前腕のストレッチは,片腕を正面方向
に伸ばして,対側の手で正面方向に伸ばした腕の指先を軽く握りゆっくりと体側に引き寄せる動作で
あった。
(4)体側のストレッチは,片腕を垂直に上げて,上げた方の体側面を伸ばすようにゆっくり
と対側に倒す動作であった。
(5)腰のストレッチは,椅子の背もたれを利用して,背もたれをつかみ,
身体をひねる動作であった。
質問紙 2 種類の質問紙を用いた。自覚症しらべ(城 , 2002)はねむけ感,だるさ感,ぼやけ感,不快感,
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東京成徳大学研究紀要 ―人文学部・応用心理学部― 第 22 号(2015)
不安定感の 5 因子 25 項目から構成されており,
「まったく当てはまらない(1)」から「非常に当ては
まる(5)
」の 5 段階で評価させた。二次元気分尺度(坂入・征矢 , 2003)は,ポジティブ覚醒,ネガティ
ブ覚醒,快適度,覚醒度の 4 因子 8 項目から構成され,
「全くそうでない」(0 点)から,
「非常にそう」
(5 点)
までの 6 段階で回答させた。各得点範囲は- 10 ~+ 10 であった1)。いずれの質問紙も実験前,
前期作業後,休息後,後期作業後の合計 4 回実施した。
実験手続き 実験参加者を積極的休息群と統制群に振り分けた後,UK 検査の概要と実施方法を説
明した。積極的休息群の実験参加者には 5 分間の休息中に実験者がストレッチを行うので,同じ動作
を行うこと,一方,統制群の実験参加者には開眼,座位でなるべく身体を動かさないで休息すること
を教示した。その後,実験前のベースラインとして質問紙に記入を求めた。質問紙記入後,前期作業
(15 分間)を実施し,作業終了後,質問紙に記入を求めた。5 分間の休息時に,積極的休息条件では
座位で 5 種類のストレッチを順番に左右対称に実施し,統制群では開眼座位安静とした。休息後,質
問紙に記入を求めた。その後,後期作業(15 分間)を実施し,作業終了後,質問紙に記入を求めた。
内観報告を聴取後,実験を終了した。
分析・統計方法 パフォーマンスについて,1 分ごとの作業量とエラー数をそれぞれ計数した。群
ごとに前期と後期の合計作業量およびエラー率の平均と SD を算出した。エラー率は次式 [(エラー
数 / 合計作業量)× 100] から算出した。作業量とエラー率の平均について,それぞれ群(2)×期間(2)
の 2 要因分散分析を行った。自覚症しらべと二次元気分尺度は,それぞれ実験前,前期作業後,休息
後,後期作業後の各時点において各因子の得点を算出後,群ごとに各因子の平均と SD を算出し,そ
れぞれ群(2)×期間(4)の 2 要因分散分析を行った。多重比較には Bonferroni 法を用いた。
結果と考察
パフォーマンス 各群における合計作業量とエラー率の平均と SD を表 1 に示した。合計作業量について,群(2)
×期間(2)の 2 要因分散分析の結果,期間要因の主効果が有意であり(F(1, 27)= 29.55, p < .01),
いずれの群においても前期と比較して,後期の合計作業量は増加した。群要因の主効果(F(1, 27)
= 1.21, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(1, 27)= 0.34, n.s.)。エラー率について,群(2)×
期間(2)の 2 要因分散分析の結果,群要因の主効果(F(1, 27)= 8.61, p < .01)と交互作用が認め
られた(F(1, 27)= 4.25, p < .01)
。期間要因の主効果は有意ではなかった(F(1, 27)= 0.52, n.s.)
。
交互作用の分析の結果,後期作業では,積極的休息群と比較して,統制群のエラー率は高かった(p
< .05)
。また統制群では前期作業よりも後期作業のエラー率が高い傾向があった(p < .10)。したがっ
て,パフォーマンスについては,合計作業ではなく,エラー率に積極的休息の効果が認められ,統制
群と比較して,積極的休息群ではパフォーマンスの改善が生じたと考えられる。
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積極的休息による作業課題のパフォーマンス改善と自覚疲労の回復効果
表1 各群の合計作業量とエラー率(%)の平均とSD
前期
後期
群
SD
SD
平均
平均
積極的休息 606.86 106.30 712.14 146.40
合計作業量
531.93 252.19 616.93 285.07
統制
0.14
0.17
0.07
0.09
エラー率 積極的休息
(%)
0.19
0.27
0.34
0.23
統制
自覚疲労
各群における自覚症しらべの各因子の平均得点と SD を表 2 に示した。因子ごとに群(2)×期間(4)
の 2 要因分散分析を行った。その結果,ねむけ感得点では,群要因の主効果(F(1, 26)= 1.3, n.s.)
,
期間要因の主効果(F(3, 78)= 0.8, n.s.)
,交互作用ともに有意でなかった(F(3, 78)= 0.1, n.s.)
。
だるさ感得点では,期間要因の主効果が有意であり(F(3, 78)= 20.72, p < .01),多重比較の結果,
実験前と比較して,前期作業後,休息後,後期作業後のだるさ感得点は高かった(p < .05)。群要因
の主効果(F(1, 26)= 0.94, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3, 78)= 1.14, n.s.)
。ぼやけ感
得点では,期間要因の主効果が有意であり(F(3, 78)= 9.68, p < .01),多重比較の結果,実験前と
比較して前期作業後と後期作業後のぼやけ感得点が高く,休息後と比較して後期作業後のぼやけ感得
。群要因の主効果(F(1, 26)= 0.36, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3,
点は高かった(p < .05)
78)= 0.48, n.s.)
。不快感得点では,群要因の主効果は有意傾向であり(F(1, 26)= 3.27, p < .10),
積極的休息群よりも統制群の不快感得点は高い傾向があった。期間要因の主効果は有意であり(F(3,
78)= 5.98, p <.01)
,多重比較の結果,実験前と比較して,後期作業後の不快感得点は高かった(p <
.05)。交互作用は有意でなかった(F(3, 78)= 0.94, n.s.)
。不安定感得点では,期間要因の主効果は
有意であり(F(3, 78)= 6.91, p < .01)
,多重比較の結果,実験前および休息後と比較して,後期作
業後の不安定感得点は高かった(p < .05)
。群要因の主効果(F(1, 26)= 0.22, n.s.)と交互作用は有
意でなかった(F(3, 78)= 0.18, n.s.)
。積極的休息群の不快感得点は統制群よりも低い傾向があった
ことから,統制群と比較して,積極的休息群では自覚疲労の回復が部分的に生じたものと考えられる。
ねむけ感
だるさ感
ぼやけ感
不快感
不安定感
表2 各群における自覚症しらべの各因子の平均得点とSD
実験前
前期作業後
休息後
後期作業後
群
SD
SD
SD
SD
平均
平均
平均
平均
13.23 6.08
12.38 5.97
13.92 6.96
積極的休息 13.00 4.49
14.40 3.87
15.33 4.58
14.73 5.46
15.73 5.02
統制
11.15 6.36
8.46 5.08
12.69 7.28
積極的休息 6.31 2.59
7.87 3.56
12.53 5.67
12.13 6.76
13.60 6.86
統制
10.69 6.65
8.15 4.69
11.69 7.63
積極的休息 7.23 3.54
8.73 4.68
10.47 4.64
9.73 5.51
13.13 6.13
統制
9.54 4.81
7.31 3.47
10.38 6.60
積極的休息 7.00 1.73
9.20
4.59
10.80
4.21
11.47
5.63
13.13 5.17
統制
9.23 4.78
7.54 3.43
10.62 5.28
積極的休息 7.62 2.60
8.07 4.22
10.13 3.70
8.60 4.00
10.73 5.50
統制
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東京成徳大学研究紀要 ―人文学部・応用心理学部― 第 22 号(2015)
気分
各群における二次元気分尺度の各因子の平均得点と SD を表 3 に示した。因子ごとに群(2)×期間(4)
の 2 要因分散分析を行った。その結果,ポジティブ覚醒得点では,群要因の主効果(F(1, 26)= 0.55,
n.s.),期間要因の主効果(F(3, 78)= 0.64, n.s.),交互作用ともに有意でなかった(F(3, 78)= 0.37, n.s.)。
ネガティブ覚醒得点では,期間要因の主効果は有意であり(F(3, 78)= 35.07, p < .01),多重比較の
結果,実験前および休息後と比較して,前期作業後と後期作業後のネガティブ覚醒得点は高かった(p
< .05)
。群要因の主効果(F(1, 26)= 0, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3, 78)= 1.26, n.s.)
。
快適度得点では,期間要因の主効果は有意であり(F(3, 78)= 20.45, p < .01),多重比較の結果,実
験前および休息後と比較して,前期作業後と後期作業後の快適度得点は低かった(p < .05)。群要因
の主効果(F(1, 26)= 0.24, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3, 78)= 0.97, n.s.)
。覚醒度得
点では,期間要因の主効果は有意であり(F(3, 78)= 21.82, p < .01),多重比較の結果,実験前およ
び休息後と比較して,
前期作業後と後期作業後の覚醒度得点は高かった(p < .05)。群要因の主効果(F
(1, 26)= 0.2, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3, 78)= 0.87, n.s.)。したがって,いずれの群
においても実験前および休息後と比較して,前期作業後と後期作業後の快適度は低く,ネガティブ覚
醒と覚醒度は高く,積極的休息による気分の改善効果はなかった。
表3 各群における二次元気分尺度の各因子の平均得点とSD
実験前
前期作業後
休息後
後期作業後
群
SD
SD
SD
SD
平均
平均
平均
平均
-3.46 4.56
-2.85 3.69
-3.85 3.60
積極的休息 -3.38 3.62
ポジティブ覚醒
-3.60 3.14
-4.20 3.43
-4.40 3.52
-4.80 4.16
統制
0.92 4.09
-3.15 3.72
3.15 4.30
積極的休息 -2.15 3.31
ネガティブ覚醒
-3.40 5.11
2.60 4.87
-3.40 3.27
3.07 4.89
統制
-0.62
2.81
-2.19
3.30
0.15
2.95
-3.50
3.43
積極的休息
快適度
-0.10 2.64
-3.40 2.73
-0.50 1.39
-3.93 3.33
統制
-1.27 2.80
-3.00 2.24
-0.35 1.98
積極的休息 -2.77 2.03
覚醒度
-3.50 3.32
-0.80 3.21
-3.90 3.10
-0.87 3.08
統制
研究 2
目的
本多(2013b)の追試として,座位でのストレッチによる積極的休息がエアキャップつぶし課題遂
行時のパフォーマンス,自覚疲労および気分に及ぼす影響を検討する。本多(2013b)では,後期作
業において積極的休息群の作業量の増加傾向と,エラー率の低下傾向があり,積極的休息群ではねむ
け感とだるさ感の低下と快適度の増加が認められた。したがって,統制群と比較して,積極的休息群
ではパフォーマンスの改善,自覚疲労の回復および気分の改善が生じると予想される。
90
積極的休息による作業課題のパフォーマンス改善と自覚疲労の回復効果
方法
実験日時 研究 1 と同様に,2013 年 12 月に筆者の担当する授業において集団式で実施した。
実験参加者 大学生 30 名(男性 19 名,女性 11 名。平均 20.8 ± 0.6 歳)であった。研究 1 と研究
2 の実験参加者はほぼ同一であった。研究 1 と同様に実験参加の同意を得た。積極的休息群と統制群
の群分けは研究 1 と同様とした。
実験課題 本多(2013a, 2013b)と同様に UK 検査を援用したエアキャップつぶし課題とした。エ
アキャップをできるだけ速くかつ正確に横方向に 1 粒ずつつぶしていき,UK 検査と同様に 1 分ごと
に実験者の合図により改行させた。前期と後期の作業時間は各 15 分,休息は 5 分とした。
積極的休息群のストレッチ内容 研究 1 と同様であった。
質問紙 研究 1 と同様に,自覚症しらべ(城,2002)と二次元気分尺度(坂入・征矢,2003)を用
いた。質問紙の記入時点も研究 1 と同様であり,4 回の記入を求めた。
実験手続き 実験参加者を積極的休息群と統制群に振り分けた後,実験概要を説明した。その後,
エアキャップつぶし課題について,エアキャップをできるだけ速くかつ正確に横方向に 1 粒ずつ利
き手でつぶすこと,1 分ごとに実験者が合図するのでその度に一段下の行に移動し,気泡緩衝材の開
始点から再び作業を始めること,15 分間の作業後,5 分間の休息をとり,その後,同じ作業を 15 分
間行うことを教示した。休息についての教示は研究 1 と同様であった。その後,実験前のベースライ
ンとして質問紙に記入を求めた。質問紙記入後,前期作業(15 分間)を実施し,作業終了後,質問
紙に記入を求めた。5 分間の休息時に,積極的休息条件では座位で 5 種類のストレッチを実施し,統
制群では開眼安静とした。休息後,質問紙に記入を求めた。その後,後期作業(15 分間)を実施し,
作業終了後,質問紙に記入を求めた。内観報告を聴取後,実験を終了した。
分析・統計方法 パフォーマンスについて,つぶしたエアキャップの粒数を作業量とし,つぶし損
ねたエアキャップの粒数をエラー数として,それぞれ 1 分ごとの作業量とエラー数を計数した。群ご
とに前期と後期の合計作業量およびエラー率の平均と SD を算出した。研究 1 と同様にエラー率を算
出した。作業量とエラー率の平均について,
それぞれ群(2)×期間(2)の 2 要因分散分析を行った。
自覚症しらべと二次元気分尺度は,研究 1 と同様に各時点における各因子の平均と SD を算出し,群
(2)×期間(4)の 2 要因分散分析を行った。多重比較には Bonferroni 法を用いた。
結果と考察
パフォーマンス
各群における合計作業量とエラー率の平均と SD を表 4 に示した。合計作業量について,群(2)
×期間(2)の 2 要因分散分析の結果,期間要因の主効果は有意であり(F(1, 28)= 16.31, p < .01),
交互作用は有意傾向であった(F(1, 28)= 3.43, p < .10)。群要因の主効果は有意でなかった(F(1,
28)= 0.27, n.s.)。交互作用の分析の結果,積極的休息群では,前期よりも後期の作業量が多い傾向
にあった。エラー率について,群(2)×期間(2)の 2 要因分散分析の結果,群要因の主効果(F(1,
91
東京成徳大学研究紀要 ―人文学部・応用心理学部― 第 22 号(2015)
28)= 0.09, n.s.)
,期間要因の主効果(F(1, 28)= 0.69, n.s.),交互作用ともに有意でなかった(F(1,
28)= 1.51, n.s.)。したがって,積極的休息群では前期よりも後期の作業量が増加する傾向があった
ことから,エラー率ではなく,作業量において積極的休息によるパフォーマンスの改善効果が生じた
と考えられる。
表4 各群の合計作業量とエラー率(%)の平均とSD
前期
後期
群
SD
SD
平均
平均
積極的休息 890.20 213.64 1058.93 274.84
合計作業量
898.27 248.09 960.93 261.83
統制
1.28
3.23
0.93
1.25
エラー率 積極的休息
(%)
0.75
1.13
1.90
4.73
統制
自覚疲労
各群における自覚症しらべの各因子の平均得点と SD を表 5 に示した。因子ごとに群(2)×期間(4)
の 2 要因分散分析を行った。その結果,ねむけ感得点では,群要因の主効果(F(1, 28)= 0.26, n.s.)
,
期間要因の主効果(F(3, 84)= 1.76, n.s.)
,交互作用ともに有意でなかった(F(3, 84)= 1.77, n.s.)
。
だるさ感得点では,期間要因の主効果は有意であり(F(3, 84)= 26.39, p < .01),多重比較の結果,
実験前と比較して,前期作業後,休息後,後期作業後のだるさ感得点は高かった(p < .05)。群要因
の主効果(F(1, 28)= 2.73, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3, 84)= 1.20, n.s.)
。ぼやけ感
得点では,期間要因の主効果は有意であり(F(3, 84)= 13.8, p < .01),多重比較の結果,実験前お
よび休息後と比較して,前期作業後と後期作業後のぼやけ感得点は高かった(p < .05)。群要因の主
効果(F(1, 28)= 1.62, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3, 84)= 0.15, n.s.)。不快感得点では,
期間要因の主効果は有意であり(F(3, 84)= 10.76, p < .01),多重比較の結果,後期作業後の不快感
得点は,
実験前,
前期作業後,
休息後よりも高かった(p < .05)。群要因の主効果(F(1, 28)= 0.69, n.s.)
と交互作用は有意でなかった(F(3, 84)= 1.03, n.s.)。不安定感得点では,期間要因の主効果は有意
であり(F(3, 84)= 6.94, p < .01)
,多重比較の結果,実験前と比較して前期作業後と後期作業後の
不安定の得点が高く,休息後と比較して後期作業後の不安定感得点が高かった(p < .05)。群要因の
主効果(F(1, 28)= 1.45, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3, 84)= 1.38, n.s.)。したがって,
いずれの群においても実験前と比較して,前期作業と後期作業後のだるさ感,ぼやけ感,不安定感の
得点は高く,積極的休息による自覚疲労の改善効果はなかった。
92
積極的休息による作業課題のパフォーマンス改善と自覚疲労の回復効果
ねむけ感
だるさ感
ぼやけ感
不快感
不安定感
表5 各群における自覚症しらべの各因子の平均得点とSD
実験前
前期作業後
休息後
後期作業後
群
SD
SD
SD
SD
平均
平均
平均
平均
12.87 5.08
14.53 5.94
13.20 5.66
積極的休息 13.73 5.12
13.40 5.15
13.33 5.16
14.60 5.11
16.53 7.27
統制
12.40 5.84
10.47 6.06
12.80 5.95
積極的休息 7.40 3.50
9.20 4.81
14.87 5.13
12.47 4.85
17.33 5.29
統制
11.27 6.49
8.60 5.12
11.53 6.99
積極的休息 7.27 2.60
9.47 5.10
13.07 4.71
10.67 5.38
14.40 6.59
統制
9.47 2.70
7.20 2.54
10.87 5.11
積極的休息 7.67 2.72
7.87 3.76
9.40 5.23
8.73 4.42
13.53 7.96
統制
9.60 3.16
7.40 3.72
9.20 4.35
積極的休息 7.33 3.70
7.93 4.04
10.13 5.00
8.80 4.14
12.67 6.28
統制
気分
各群における二次元気分尺度の各因子の平均得点と SD を表 6 に示した。因子ごとに群(2)×期間(4)
の 2 要因分散分析を行った。その結果,ポジティブ覚醒得点では,群要因の主効果(F(1, 28)= 3.2,
n.s.),期間要因の主効果(F(3, 84)= 2.18, n.s.),交互作用ともに有意でなかった(F(3, 84)= 0.48,
n.s.)。ネガティブ覚醒得点では,期間要因の主効果は有意であり(F(3, 84)= 37.15, p < .01),多重
比較の結果,実験前および休息後と比較して,前期作業後と後期作業後のネガティブ覚醒得点は高
。群要因の主効果(F(1, 28)= 0.1, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3, 84)
かった(p < .05)
= 1.04, n.s.)
。快適度得点では,期間要因の主効果は有意であり(F(3, 84)= 25.75, p < .01.),多重
比較の結果、実験前および休息後と比較して,前期作業後と後期作業後の快適度得点は低かった(p
< .05)
。群要因の主効果(F(1, 28)= 1.94, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3, 84)= 0.98, n.s.)
。
覚醒度得点では,期間要因の主効果は有意であり(F(3, 84)= 17.04, p < .01),多重比較の結果,実
験前および休息後と比較して,前期作業後と後期作業後の覚醒得点は高かった(p < .05)。群要因の
主効果(F(1, 28)= 0.68, n.s.)と交互作用は有意でなかった(F(3, 84)= 0.56, n.s.)。したがって,
いずれの群においても実験前および休息後と比較して,前期作業後と後期作業後の快適度は低く,ネ
ガティブ覚醒と覚醒度は高く,積極的休息による気分の改善効果はなかった。
表6 各群における二次元気分尺度の各因子の平均得点とSD
実験前
前期作業後
休息後
後期作業後
群
SD
SD
SD
SD
平均
平均
平均
平均
-3.87 3.60
-3.20 3.55
-4.53 3.20
積極的休息 -2.67 3.94
ポジティブ覚醒
-0.67 3.58
-1.80 2.81
-2.60 3.36
-2.47 4.27
統制
2.47 4.85
-2.40 5.84
2.27 5.01
積極的休息 -3.93 4.30
ネガティブ覚醒
-6.07 1.67
2.20 3.23
-1.87 3.94
2.60 4.64
統制
-3.17 3.36
-0.40 3.40
-3.40 3.23
積極的休息 0.63 3.16
快適度
2.70 1.74
-2.00 2.00
-0.37 2.58
-2.53 2.88
統制
-3.30
2.65
-0.70
2.64
-2.80
3.43
-1.13 2.69
積極的休息
覚醒度
-3.37 2.18
0.20 2.27
-2.23 2.60
0.07 3.41
統制
93
東京成徳大学研究紀要 ―人文学部・応用心理学部― 第 22 号(2015)
総合的考察
本研究では積極的休息が作業課題のパフォーマンス,自覚疲労および気分に及ぼす影響を検討した。
休息時に座位でストレッチを行う積極的休息群と開眼座位安静の統制群を設定し,実験課題には研究
1 では UK 検査を,研究 2 ではエアキャップつぶし課題を用いた。研究 1 の結果,統制群と比較して,
積極的休息群の後期作業のエラー率は低下し,積極的休息群の不快感得点は統制群よりも低い傾向が
あった。研究 2 の結果,積極的休息群では前期よりも後期の作業量が多い傾向があった。
パフォーマンスについて,UK 検査とエアキャップつぶし課題の作業量はいずれも期間要因の主効
果が有意であったことから,積極的休息群,統制群ともに前期と比較して後期作業量の増加が認めら
れた。この結果は UK 検査の定型特徴(外岡 , 2005)に一致する。本多(2013a)は UK 検査を援用
したエアキャップつぶしは認知的要因の影響の少ない作業課題として妥当かつ有効であると報告した
が,本研究の結果からもエアキャップつぶし課題の妥当性が示唆された。本研究の UK 検査では後期
作業において,積極的休息群のエラー率は統制群よりも低下した。佐田(2000)によると,非利き手
で不規則パターン描写を行う積極的休息群と統制群を設定し,UK 検査を実施した結果,正答数,休
憩効果率,誤数の変化に積極的休息群と統制群による差はなかった。佐田(2000)と本研究では積極
的休息の内容が異なるものの,本研究では UK 検査において積極的休息によるエラー率の減少が認め
られたことから,積極的休息は UK 検査のパフォーマンスを改善したといえる。エアキャップつぶし
課題では,積極的休息群の後期作業量は前期作業量よりも増加する傾向があった。本多(2013b)の
先行研究によると,後期作業において,積極的休息後の作業量の増加傾向およびエラー率の低下傾向
があったことから,積極的休息はエアキャップつぶし課題のパフォーマンスを改善することが明らか
となった。本研究のエアキャップつぶし課題の結果から,積極的休息後のエラー率の低下は認められ
なかったものの,本多(2013b)と同様に,積極的休息後の作業量の増加傾向が認められた。したがっ
て,本研究の結果から,積極的休息は,UK 検査ではエラー率の低下,エアキャップつぶし課題では
後期作業量の増加をもたらしたことから,
積極的休息によるパフォーマンスの改善が生じたといえる。
自覚疲労について,UK 検査では,積極的休息群の不快感得点は統制群よりも低い傾向があった。
いずれの群も,実験前と比較して,前期作業後と後期作業後のぼやけ感得点と,前期作業後,休息後,
後期作業後のだるさ感得点は高かった。後期作業後の不安定感得点は両群ともに実験前と休息後より
も高かった。エアキャップつぶし課題ではいずれの項目にも群差はなく,実験前と比較して,前期作
業後と後期作業後のだるさ感,ぼやけ感,不安定感の各得点が高く,後期作業後の不快感得点はその
他の時点よりも高かった。エアキャップつぶし課題に伴う自覚疲労について,積極的休息によるぼや
け感の上昇の抑制(本多 , 2013a)と,積極的休息によるねむけ感とだるさ感の低下(本多 , 2013b)
が報告されているが,本研究のエアキャップつぶし課題に伴う自覚疲労の結果は先行研究と一致しな
かった。本研究の結果から,UK 検査において積極的休息は自覚疲労の一部を回復させることが示唆
された。
気分について,UK 検査とエアキャップつぶし課題ではいずれも積極的休息群と統制群に差はな
かった。いずれの課題においても両群ともに,実験前および休息後と比較して,前期作業後と後期作
94
積極的休息による作業課題のパフォーマンス改善と自覚疲労の回復効果
業後の快適度得点は低く,一方,ネガティブ覚醒得点と覚醒得点は高かった。エアキャップつぶし課
題に伴う気分の変容について,積極的休息による快適度および覚醒度の上昇(本多 , 2013a)と,積
極的休息によるポジティブ覚醒の維持と快適度の上昇(本多 , 2013b)が報告されているものの,本
研究のエアキャップつぶし課題に伴う気分の結果は先行研究と一致しなかった。二次元気分尺度の得
点は- 10 点から+ 10 点の範囲で変化する。ポジティブ覚醒得点が高い場合,活気にあふれ,いきい
きとした状態であり,負の値の場合,だらけた状態を表す(坂入・征矢 , 2003)
。本研究ではいずれ
の課題においてもポジティブ覚醒得点が負の値で推移したことから,実験参加者は活気にあふれた状
態ではなく,むしろだらけた状態であったと考えられる。また,いずれの課題においても両群ともに
覚醒度得点は実験前と休息後に負の値であり,前期作業後と後期作業後にほぼ 0 レベルであった。し
たがって,課題遂行に伴う覚醒水準の上昇が認められたものの,上昇した覚醒水準は中程度であった
と考えられる。いずれの課題においても前期作業と後期作業後の快適度得点は負の値であったが,課
題遂行に伴う自覚疲労の影響を考慮すると妥当な結果であるといえる。また,坂入・征矢(2003)に
よると,ネガティブ覚醒得点が高い場合,いらいらした状態であり,負の値の場合,落ち着いた,リラッ
クスした状態を表す。いずれの群においてもネガティブ覚醒得点は実験前と休息後に負の値であった
ことから,ポジティブ覚醒得点と覚醒度得点の考察と同様に,実験参加者は落ち着いた状態で実験に
臨んだものと考えられる。
本研究の結果から,積極的休息は,UK 検査ではエラー率の低下,エアキャップつぶし課題では後
期作業量の増加をもたらしたことから,座位でのストレッチによる積極的休息は,休息後のパフォー
マンスを改善すると示唆された。研究 1 において,積極的休息群の不快感得点は統制群よりも低い傾
向があったことから,統制条件よりも積極的休息条件において,自覚疲労の回復が部分的に生じた。
本研究において積極的休息による気分の改善効果はなかった。したがって,ストレッチによる積極的
休息は UK 検査とエアキャップつぶし課題のパフォーマンスを改善し,作業に伴う自覚疲労の一部を
促進的に回復させることが示唆された。研究 1 と研究 2 の結果はほぼ一致したことから,UK 検査と
エアキャップつぶし課題は自覚疲労と気分に類似した影響を及ぼすものと考えられる。今後の課題と
して,積極的休息が一定の負荷範囲では休息効果は亢進するものの,限度を超えた場合,休息効果は
低下することから(和泉 , 2007)
,
積極的休息として採用する課題の負荷を考慮する必要があるだろう。
脚注
1)
二次元気分尺度の採点方法は以下の通りである。
ポジティブ覚醒得点:P= 項目 4 +項目 8 -項目 3 -項目 7
ネガティブ覚醒得点:N= 項目 2 +項目 6 -項目 1 -項目 5
快適度得点:H =(P - N)/ 2
覚醒度得点:A =(P + N)/ 2
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