溶接と革手袋

溶接と革手袋
皆さんは、”溶接”という作業をご覧になったことはありますか?
熱を加えることによって金属同士を張り合わせる作業のことです。
その際には高熱が発生し火花が散るため、防具服を着用したり、顔には溶接用の保護面を当てたりして作業を行いま
す。そして一番危険な手元は、革手袋を着用します。
溶接の作業風
作業用の革手袋
なぜ皮手袋は火花が散っても燃えないのかと言うとそれは「皮本来が持つ難燃性」にあります。
皮の難燃性は乾燥した状態では非常に優れていますが、水に濡れると、その力を十分に発揮することが出来ません。
そこで「なめし」という加工を施すことによって、皮の汚れや脂分を取り、性質を安定させ「皮」から「革」へ
と進化させるのです。
左の絵は、大昔の革のなめし方です。叩いたり揉んだり噛んだりすることで、
皮は柔らかくなります。ですが、革を一枚一枚かんだり叩いたり
すると大変だと思いませんか?
現代では、右にあるような樽の中に革を入れて、なめし材としてクロム塩とい
う物質を加えなめし作業を行います。
なめし材を使用して加工された革はより一層難燃性に優れる商品になると
ともに、安定した品質を保つようになります。
ちなみに、なめす前は皮と表記し、英語では”skin"または"hide” ですが、
なめした後は革と表記し、英語では”leather” と呼びます。
天然物ならではの特性を生かした革手袋。
ご使用に合わせた革手袋をご紹介いたしますので、弊社営業担当までお問い合わせください。
参考文献
株式会社エステーリンク http://www.st-link.co.jp/technical04.html
株式会社日光物産 http://nikko-bussan.com/product/cat11/cat23/list.html
NPO法人 日本皮革技術協会 http://www.hikaku-kyo.org/htdoc/hikakunochisiki-04.htm
有限会社トミタ工業 http://www.new-leather.jp/