JAI、デュアル InGaAs センサ搭載のプリズム分光式 ラインスキャンカメラ

2016 年 9 月 5 日
JAI、デュアル InGaAs センサ搭載のプリズム分光式
ラインスキャンカメラ「Wave シリーズ」WA-1000D-CL を発売
株式会社ジェイエイアイコーポレーション(所在地:神奈川県横浜市、代表取締役:渡部雅夫、以下
「JAI」)は 2016 年 9 月 5 日、新しい製品ラインアップとして「Wave シリーズ」を発表しました。
Wave シリーズのカメラでは、InGaAs*¹センサを搭載することで、短波長赤外(SWIR*²)帯域の撮像
が可能です。これにより、これまでの可視光や近赤外帯域を超えたマシンビジョン検査システムの構築
を実現します。InGaAs センサは、シリコンセンサ(CCD/CMOS)で光量子を検出できない場合でも、
SWIR 帯域の波長を検知します。
新シリーズ初機種の WA-1000D-CL は、カメラリンクインターフェースを有する、2 板の InGaAs セン
サ(1024 画素)搭載のラインスキャンカメラです。Wave シリーズは、食品産業での商品の選別や汚染
検出、医薬品産業での品質検査、廃品分別などの領域において、マシンビジョンのさまざまな応用分野
を新たに切り開きます。
*¹
InGaAs:Indium / Gallium / Arsenide(インジウム・ガリウム・ヒ素)
*²
SWIR:Short Wave Infra Red
写真:デュアル InGaAs ラインスキャンカメラ WA-1000D-CL
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WA-1000D-CL は、SWIR 帯域において、プリズムを通して分光することで、2つの InGaAs セン
サで 2 つの異なる波長の画像を同時に収集し、検査対象物の同じ箇所を正確に撮像します。生産
ラインなどで対象物が高速で移動している場合でも、同様な検査が可能です。センサ 1 が 900
nm~1400 nm の波長帯域の SWIR 光を検出し、同時に、センサ 2 が 1400 nm~1700 nm の波長
帯域の SWIR 光を検出します。
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2 つのセンサで SWIR 光を受ける利点は、「各種の化学成分における SWIR 光の吸収レベルがそ
れぞれ異なる」という事実を異物などの発見に利用できるようになることです。この光の吸収レ
ベルの違いにより、特定の対象物の異なる波長の2つの画像において明暗に違いが生じます。こ
の明暗の差が検査基準として利用できます。
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WA-1000D-CL は、画素サイズが 25.0 μm x 25.0 μm、レンズマウントは M52、カメラリンクイン
ターフェースを通じて 2 x 8 ビット、2 x 10 ビット、2 x 12 ビットのビデオ出力をサポートします。
最大ラインレートは 39 kHz (39,230 ライン/秒)。 外形寸法は、90mm x 90mm x 117mm。重量は
910g。
【 JAI について 】
JAI は産業用映像機器メーカーとして、各種工業製品の検査・計測、医療、サイエンス、高度交通監視をはじめと
する幅広い分野に高性能プログレッシブスキャン CCD/CMOS カメラを供給する企業です。VGA から 2000 万画素
の超高解像度まで、エリアスキャンカメラ、ラインスキャンカメラを中心に幅広い製品を取り揃えています。
単板式だけでなく JAI 独自のプリズムテクノロジーをベースに開発したマルチスキャンカメラも提供しています。
1987 年 3 月横浜市鶴見区に(有)プロテックジャパンとして設立、1989 年 2 月 JAI A/S(所在地:デンマーク)の資
本を導入し、1998 年 10 月社名を株式会社ジェイエイアイコーポレーションに変更しました。
JAI は、お客様の声に耳を傾け、最新の技術を使った開発力でお客様の期待にお応えできるカメラの開発にこれか
らも努めてまいります。
JAI に関する詳しい情報については、下記 Web サイトをご覧ください。
www.jai.com
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-----------------------------------株式会社ジェイエイアイコーポレーション
マーケティング部
菅家美佳(すがやみか)
三原奈々(みはらなな)
TEL : 045-440-0154
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