12. 運搬・荷役、その他の機械 運搬・荷役、その他の機械

12. 運搬・荷役、その他の機械
② PTO軸や可動部のカバーは常に所定の位
置に付けておく。
③ 運搬中、荷台には人を乗せない。
1) トレーラー
④ 点検・調整・修理は、必ずトラクターのエン
ジンを止めてから行う。
(1)
⑤ 着脱時にはトレーラーや荷台との間の挟ま
用 途
れや押し潰されに注意する。
農用資材や農業機械の運搬に使用する。
(2)
⑥ 始動、発進、後進時には必ず周囲に人がいな
構 造
いことを確認する。
構造は、ヒッチ部やスタンド、荷台、ブレーキな
どからなる。ヒッチ部は、発進・停止時の衝撃を緩
⑦ 移動時には他車との追突や接触に注意する
(予防対策として反射材などを活用する)
。
和するため緩衝装置を備えているものが多い。荷台
は、固定式のものとダンプ式のものがあり、ダンプ
⑧ 降坂中の急ハンドルはジャック・ナイフ現象
式はトラクターの油圧を利用して荷台を後方など
を引き起こすので、急ハンドルや急ブレーキ
へ傾斜させて積荷の排出を容易にしたものである。
を避ける。また、人の転落事故、タイやによ
車輪には積載量によってシングル・タイヤ式とダブ
る轢かれなどに注意する。
(5)
ル・タイヤ式がある。
価格例
ブレーキには、慣性ブレーキを装備したものもあ
トレーラー(ダンプ式。1600∼2000 kg)で 90∼
り、これは、トラクターを制動すると慣性力によっ
100 万円、コンバイン・トレーラー(1200∼4000 kg)
てトレーラーがトラクターを押そうとする力を利
で 20∼80 万円、同 5000 kg/慣性ブレーキ付きで
用してトレーラーのブレーキが作動するようにし
115 万円程度のものがある。
たものである。また、トラクターの常用ブレーキと
電気的に連動させて作用するようにしたものもあ
る。
なお、コンバイン用トレーラーと称して、主にコ
ンバインの運搬用のものもある。これは、径の小さ
い車輪を使って低床にしたり、荷台をシーソー式に
傾斜するようにして、積み込み・積み下ろしを容易
にしたものである。
(3)
取扱い上の留意点
施回時はやや大回りをする。また、後退時には2
ダンプトレーラー
輪トレーラーではトラクター単体の場合とは逆の
ハンドル操作となり、4輪トレーラーでは、かなり
の熟練が必要となる。なお、積み荷はできるだけ低
く、均等に積載する。
トラクターの免許が必要であるほかに、トレーラ
ーの積載重量が 750 kg を超えると、けん引免許が
必要である。
(4)
コンバイン用トレーラー
(エキスパンド・メタル床)
安全作業のポイント
① トラクターと本機両者の取扱説明書や安全
ラベルを良く読み理解する。
(社
社 ) 日本農業機械化協会
- 65 -
01/07/11